JP2602842B2 - 光学的波長多重記録再生装置 - Google Patents

光学的波長多重記録再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学的波長多重記録再生装置に関する。
〔従来の技術〕
第17図は、例えば特公昭58−51355合公報に示された
従来の光学的多重記録再生装置の構成を示すブロック
図、第17図は情報記録された媒体の波長スペクトル図で
ある。第17図において、レーザなど波長可変の光源81か
ら出射された光はコリメートレンズ83により平行光とな
り、光偏向器84によって所定方向へ偏向された後、対物
レンズ85により微小な光スポットとなり、波長多重記録
再生機能を有する媒体86上の所要記憶要素87に投射さ
れ、記憶要素87を通過した光は媒体86を介して光源81と
反対側に設けられた光検知器88によって検知される。投
射対象となるべき記憶要素87は光偏向器84が光スポット
を偏光することにより自由に選択される。また、光源81
の波長はその外部に設けた走査器等の波長制御器82によ
って変えられる。
波長多重による記録、再生の原理を第17図に基づき説
明する。第17図(a)は波長多重記録前の媒体86の吸収
スペクトルを示しており、媒体86は幅の広いスペクトル
特性を有する。この媒体86に同図の破線で示したような
光強度スペクトルを持つ光を投射すると第17図(b)に
示すように投射された波長の吸収スペクトルに落ち込み
が生じるが、これをスペクトル的ホール(以下単にホー
ルという)と呼ぶ。ホールが生じた場合、この波長にデ
ータ“1"の記録がなされたこととし、ホールがない個所
をデータ“0"とする。任意の波長にホールを形成する
(換言すればデータ“1"を書き込む)には、波長制御器
82により光源81の波長をホールを形成したい波長に合わ
せ、さらに記録に必要な光強度にまで光源81の光強度を
高めることにより可能となる。第17図(b)のように異
なる波長によるホール形成で多重記録されたスペクトル
を有する媒体から信号を読出すには光源81の光強度は一
定として記憶に用いた波長域AからBの範囲にわたる波
長で媒体86をスキャンすれば、ホールが生じている波長
では第17図(b)のように吸収度が落ちているので、媒
体86の透過光を光検知器88が検知し、第17図(c)のよ
うな光強度のスペクトルが得られる。従って記憶に用い
た波長域の波長を一定速度で変化させながら記録位置を
スキャンすると光検知器88出力からホールの有無を示す
波長別の再生信号が得られ、波長の変化速度が一定であ
れば記憶データの時系列的再生信号が得られる。
また、波長域AからBの吸収スペクトルに形成し得る
ホールの数nは概略的に下式で示される。
(1)式においてΔWIは吸収スペクトルの帯域幅であ
り、ΔWHは1ホールの幅である。従って、ΔWHの値が小
さくなれば、形成し得るホールの数nは増えるが、一般
的にΔWHの値は低温になると小さくなる一方、ΔWIはほ
ぼ温度に影響されないので、低温になると形成し得るホ
ールの数n、換言すれば1ホールを1ビットに相当させ
たデータ記憶容量が増加する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで従来の波長多重記録再生装置では、所定波長
帯に1単位、例えば1バイトの情報をスペクトル的ホー
ル形成によって記録媒体上の物理的な同一位置に重ねて
記録し、また各情報単位の記録位置は、同一波長の集光
スポットによる記録情報同志が干渉しない距離を隔てて
設定している。従って、情報を記録,再生すべく記録媒
体または照射ビームを移動する際に、所定距離離隔して
分散的に点在する各情報単位毎の記録位置で記録媒体ま
たは照射ビームの移動を停止しなければならず、記録再
生の処理効率が低く、さらに記録再生途中に記録媒体ま
たは照射ビームを記録位置に高精度で停止させる停止機
構を必要とし、機構が複雑であるという問題点があっ
た。
本発明はこのような問題点を解決するためになされた
ものであって、記録媒体または照射ビームの移動を停止
することなく簡単な機構によって情報の多重記録再生を
実現する光学的波長多重記録再生装置の提供を目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、発振波長の変化につれて情報記録値が記録
再生ビーム方向へ、一部重なりながら所定距離ずつ順次
変位すべく特定する記録位置特定手段と、特定された情
報位置に対して照射ビームを相対的に移動する移動機構
とを備え、また同一波長による情報記録位置は、干渉を
回避し得る距離離隔してなることを特徴とする。
〔作用〕
本発明は、記録位置特定手段が発振波長の変化につれ
て記録再生ビーム照射方向へ所定距離ずつ順次変位すべ
く情報記録位置を特定し、さらに同一波長による情報記
録位置は干渉しない距離離隔して特定し、移動機構がこ
れらの情報記録位置に対して照射ビームを相対的に移動
し、情報を多重記録再生する。
〔実施例〕
以下、本発明をその実施例を示す図面に基づき詳述す
る。第1図は本発明に係る光学的波長多重記録再生装置
(以下、本発明装置という)の構成を示すブロック図で
ある。図中10はレーザ光を出射して情報の記録再生を行
わせる光ヘッドであって、図中1はデータ記録再生用の
波長可変レーザ光を出射する波長可変型ハイパワー半導
体レーザ(以下LD1と略する)、2はデータ消去用のレ
ーザ光を出射するハイパワー半導体レーザ(以下LD2と
略す)、3はフォーカシング及びトラッキング用のレー
ザ光を出射するローパワー半導体レーザ(以下LD3と略
す)、4はフォーカシング用のレーザ光を出射するロー
パワー半導体レーザ(以下LD4と略す)であり、LD1,LD
2,LD3,L24はそれぞれ異なる波長帯に属するレーザ光を
出射し、LD1,LD2,LD3,LD4後方に夫々設けたLDパワー制
御回路21,22,23,24が出射レーザパワーを制御する。ま
た、コリメートレンズ101,102,103,104は、LD1,LD2,LD3
及びLD4の出射拡散光をそれぞれ平行光にしてダイクロ
イックミラー111,112,113,114へそれぞれ出射する。
ダイクロイックミラー111は、LD1の波長帯の光を透過
する一方、LD2,LD3,LD4を含む他の波長帯の光を反射
し、ダイクロイックミラー112は、LD2の波長帯の光を反
射し、LD3,LD4の波長帯を含む他の波長帯の光を透過
し、ダイクロイックミラー113はLD3の波長帯の光を反射
し、LD4の波長帯を含む他の波長帯の光を透過し、ミラ
ー114はLD4の波長帯の光を反射する。ダイクロイックミ
ラー111が透過または反射した光は偏向ビームスプリッ
タ(以下PBSと略す)105へ入射し、PBS 105は、入射光
の一部を透過し、残りを後述するホログラムレンズ108
方向へ反射する。PBS 105を透過した光は4分の1波長
板106へ入射し、4分の1波長板106は入射光の内,LD1の
波長帯の光の位相をその波長帯中心波長の4分の1ずら
し、他の波長帯の位相はそのままで組合せレンズまたは
プラスティックスによる一体整形レンズからなる対物レ
ンズ(以下OBLと略す)107へ出射し、OBL 107は入射し
た平行光線を集光する。また前記ホログラフィック回折
格子たるホログラムレンズ108は入射した光を波長に応
じて異なる位置に集光し、この集光された光を複数の光
検出器からなるフォトダイオードアレイ(以下PDアレイ
と略す)109がそれぞれの光検出器で検出する。
さらに、フォーカシング用アクチュエータ115a,115b
はOBL 107を光軸方向へ駆動し、トラッキング用アクチ
ュエータ116a,116bはOBL 107を光軸と鉛直方向へ駆動す
る。
次に光ヘッド10の波長制御系を含む制御系の構成につ
き説明する。図中25はヘッドアンプであって、前記PDア
レイ109の各光検出器からの出力電流を電圧に変換し、
この電圧信号をサーボ回路6,LD波長制御回路7及び誤り
訂正回路26へ出力する。LD波長制御回路7は、LD1が出
射したレーザ波長に対応する電圧信号に基づきLD1の発
振波長を制御する。サーボ回路6は、LD3及びLD4各々の
波長に対応する電圧信号に基づき、フォーカシング用ア
クチュエータ115a,115b及びトラッキング用アクチュエ
ータ116a,116bを駆動する。誤り訂正回路26は、LD1の各
々の波長に対応する電圧信号に基づきデータの誤り訂正
を例えば1バイトといった所定単位毎に行う。さらにシ
ステムコントローラ27は、情報の記録,再生,消去等を
制御する制御系全体の流れを管理する。
次に、情報を記録しておく媒体及びその駆動装置につ
き説明する。図中5は、フォトケミカルホールバーニン
グ(以下PHBと略す)効果を利用してホール形成により
情報を記録,再生する層状の記録媒体を有するディスク
であって、ディスク中央にはその中心を軸心としてディ
スク5が回転するハブ31が設けられており、ハブ31はク
ラッチを備える。またカートリッジ32が適宜空間を保っ
てディスク5全体を覆い、これを外部から保護するとと
もに遮光及び断熱する。カートリッジ32の1面には、デ
ィスク5装填時に、外部からの照射光を透過する液晶シ
ャッタ35及び他面にカートリッジ32内部を記録媒体がPH
B記録の目的温度まで冷却する冷却機33を備える。
ディスク5の駆動装置には、ディスク5装填時、冷却
機33の放熱を行う放熱器34及びハブ31のクラッチと繋が
りディスク5を回転させるディスクモータ37が設けられ
ている。また電源36はディスク5が駆動装置に装填され
ると、冷却機33,液晶シャッタ35及び放熱器34へ電圧ま
たは電流を供給する。
以上の如き構成からなる本発明装置の動作について説
明する。ディスク5を内蔵するカートリッジ32が装填さ
れると、ハブ31のクラッチがディスクモータ37と繋がっ
てディスク5が回転を始める。更に、冷却機33には、放
熱器34が装着されるとともに電源36から電流が供給され
て、カートリッジ32内部を冷却する。一方、液晶シャッ
タ32も電源36から電圧が供給されシャッタを開いて光ヘ
ッド10からの照射光を透過し、記録,再生,消去が出来
るようにする。
次にフォーカシング及びトラッキングのためにLD3及
びLD4がLDパワー制御回路23及びLDパワー制御回路24に
よって点灯する。LD3及びLD4の発振波長は後述するディ
スク5の記録媒体の構造に対応して異なる波長帯に属し
ている。第2図は半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4の発光
スペクトルを示す図である。図において、LD3の発振波
長はM1波長帯、LD1の発振波長はM2波長帯、LD2の発振波
長はM3波長帯、LD3の発振波長はM4波長帯に、夫々属し
ている。
半導体レーザはその発光スペクトルにおいて、ほぼ一
定間隔の不連続な縦モード波長にてレーザ発振を生じ得
る。また、発振波長は温度、注入電流等により変化する
が、前述の如く発振し得る波長が不連続であれば、その
変化は不連続な、所謂縦モードジャンプとなる。
本発明ではこの縦モードジャンプを利用して、注入電
流を増加させて生じる不連続な各レーザ発振波長を1ビ
ットデータの記録に用いる。
第2図はLD1,LD2,LD3及びLD4が属するM2,M3,M1及びM4
波長帯の発振状態を示しており、これらの内、情報の記
録再生に利用する発振波長を短いものから順にλ1,λ2,
λ3…とする。
LD3から出射された光は、コリメートレンズ103によっ
て平行光線に変換されダイクロイックミラー113に入射
する。ダイクロイックミラー113はM1波長帯の光のみ反
射する特性が与えられているため、M1波長帯に属するLD
3の光を反射し、その光路をダイクロイックミラー112方
向へ直角に曲げる。ダイクロイックミラー112はM1波長
帯の光を透過し、ダイクロイックミラー111はこれを反
射する特性が与えられているため、LD3を出た光はダイ
クロイックミウラー113で反射、ダイクロイックミラー1
12を透過、ダイクロイックミラー111で反射されて、PBS
105へ平行光線として入射する。また、LD4から出射さ
れた光は、コリメートレンズ104によって平行光線に変
換された後ミラー114に入射し、ミラー114によって光路
をダイクロイックミラー113方向へ直角に曲げられる。
ダイクロイックミラー113及びダイクロイックミラー112
はM4波長帯の光を透過し、ダイクロイックミラー111は
これを反射する特性が与えられているため、LD4を出た
光はミラー114で反射、ダイクロイックミラー113及びダ
イクロイックミラー112を透過、ダイクロイックミラー1
11で反射されて、PBS 105に平行光線として入射する。
PBS 105に入射したLD3及びLD4からの光は、PBS 105の
入射面に対してP偏光成分のみを持つ直線偏光であるた
めに、PBS 105を透過し、4分の1波長板106に入射す
る。4分の1波長板106は、LD1の発振波長に対してその
位相シフト量が4分の1波長となるように設定されてい
るため、4分の1波長板106を出たLD3及びLD4からの光
は完全な円偏光とならずに楕円偏光となって、OBL 107
に入射し、OBL 107によってディスク5に集光される。
ディスク5から反射した光は再びOBL 107によって集
められ平行光線となって4分の1波長板106に戻り、戻
ってきた光は4分の1波長板106によって再びLD1の発振
波長に対してその位相シフト量が4分の1波長となるよ
うに位相がずらされるため、円偏光に近い楕円偏光か
ら、PBS 105の入射面に対してS偏光成分のみを持つ直
線偏光に近い楕円偏光に変換される。従って、ディスク
5から戻ってきた光のほとんどがPBS 105で反射され、
その光路がホログラムレンズ108方向へ直角に曲げら
れ、ホログラムレンズ108は波長に応じてPDアレイ109の
異なる位置に配置された光検出器上に集光され、各光検
出器は受光した光の強度に比例した電流をヘッドアンプ
25へ出力し、ヘッドアンプ25はPDアレイ109の各々の光
検出器の出力電流をそれぞれ電圧に変換し、LD波長制御
回路7、サーボ回路6及び誤り訂正回路26に供給する。
第3図はディスク5の模式的断面構造と波長帯M1,M2,
M3及びM4の吸収スペクトルを示した図であって、ディス
ク5は後述する記録媒体5aを外部から保護する保護層5b
とフォーカシング及びトラッキング用の第1補助層51、
データを記録する記録再生層52、レーザ照射により発熱
して記録再生層52の温度を上昇させ、記録再生層52のデ
ータを消去させる消去用発熱層53、フォーカシング用の
第2補助層54、保護層5b側から入射した光を反射する反
射膜層55を順次積層した記録媒体5aとから構成されてい
る。また、第1補助層51、記録再生層52、消去用発熱層
53、第2補助層54は第3図に示すような光の吸収スペク
トルを有し、さらに、第1補助層51、記録再生層52、第
2補助層54は夫々M1波長帯、M2波長帯、M4波長帯にてPH
B現象が生じる材料が用いられている。
情報はディスク5にスパイラル状または同心円状に記
録される構成であるが、この記録軌跡はトラックと呼ば
れ、また記録再生精度等によりその間隔が定まるデータ
記録位置はピットと呼ばれる。光ヘッド10はこのトラッ
クをトラッキングしながら情報を記録再生し、またトラ
ックを横切って所要トラックへ高速にアクセスする。
第4図及び第5図は、トラッキング及びフォーカシン
グに用うべく第1補助層51及び第2補助層54に形成され
たピットの模式図である。
第1補助層51及び第2補助層54には、あらかじめM1波
長帯に属する波長λ1(以下λ1(M1)と略す)による
ホールが形成されたピット45,45,45…、M4波長帯に属す
る波長λ1(以下λ1(M4)と略す)によるホールが形
成されたピット46,46,46…、M1波長帯に属する波長λ2
(以下λ2(M1)と略す)によるホールが形成されたピ
ット47,47,47…、M1波長帯に属する波長λ3(以下λ3
(M1)と略す)によるホールが形成されたピット48,48,
48…、M1波長帯に属する波長λ4(以下λ(M1)と略
す)によるホールが形成されたピット49,49,49…が所定
間隔にて設けられている。
即ち、第1補助層51のピット45,45,45…は記録再生層
52におけるトラック52a,52b,52c…(図示省略)に対応
するトラック51a,51b,51c…上であってそのデータ記録
ピットに対応する位置に設けられ、同様に第2補助層54
のピット46,46,46…もトラックに対応する軌跡上であっ
て記録再生層52のデータ記録ピットに対応する位置に設
けられ、これら第1の補助層51と第2補助層54とのピッ
ト中間に記録再生層52のピットが位置する。また、第1
補助層51のピット47,48及び49は、記録再生層52のトラ
ック52a,52b,52c…に対応するトラック51a,51b,51c…の
各中間であって、トラック51a,51b,51c…に沿って設け
られ、これらピット47,48、ピット48,49、ピット49,47
中間が夫々トラック51a,51b及び51cである。
したがって、M1波長帯,M4波長帯のレーザを照射すれ
ばPDアレイ109のλ1(M1)、λ1(M4)、λ2(M
1)、λ3(M1)、λ4(M1)に相当するPDアレイ109の
各光検出器の出力電流によって第1,第2補助層51,54に
おけるホールの有無が検出されるとともに、照射距離に
よって変化する。サーボ回路6はこの出力電流の変化量
を検出し、例えばトラック51bに対応する記録再生層52
のトラック52b情報を再生する場合であれば、λ1(M
1)及びλ1(M4)における出力電流の変化量が等しく
なるようにフォーカシング用アクチュエータ115a,115b
を駆動して、OBL 107を光軸方向に移動させて記録再生
層52にフォーカシングするとともに、λ3(M1)及びλ
4(M1)における出力電流の変化量が等しくなるように
トラッキング用アクチュエータ116a,116bを駆動して、O
BL 107を光軸とトラックが作る面に垂直に移動させ、OB
L 107によって集光された光スポットが常に記録再生層5
2内のトラック52bをトラッキングするように制御する。
第6図及び第7図は、サーボ回路6の構成を示すブロ
ック図であって、第6図はフォーカシングサーボ回路、
第7図はトラッキングサーボ回路である。第6図におい
て、λ1(M1)及びλ1(M4)の出力電流をヘッドアン
プ25a及び25bが夫々電圧に変換し、この信号はバンドパ
スフィルタと振幅検出器とからなる検出気器61a,61bへ
夫々出力される。検出器61a,61bは前記電圧信号から、
ディスク5の回転数とピット45,46,47,48及び49の間隔
とから定まる周波数(以下サーボ周波数という)成分を
取り出し、その振幅(以下再生エンベロープという)を
検出する。検出器61a及び61bからの出力信号は演算増幅
器63a及び63bへ出力され演算増幅されるが、一方の演算
増幅器63aでは減算、他方の演算増幅器63bでは加算す
る。これら演算増幅器63a及び63bからの信号は除算回路
64aへ出力され、除算回路64aは、演算増幅器63aの出力
を演算増幅器63bの出力で除算する。除算結果は位相補
償器65aへ出力され、位相補償器65aはフィードバック制
御ループの安定化を図りながら、除算結果をドライバア
ンプ66aへ出力し、ドライバアンプ66aはこの信号に基づ
きフォーカシング用アクチュエータ115a,115bを駆動す
る。
また、第7図においてλ2(M1),λ3(M1)及びλ
4(M1)の出力電流をヘッドアンプ25c,25d及び25eが夫
々電圧に変換し、この信号はバンドパスフィルタと振幅
検出器とからなる検出器61c,61d及び61eへ夫々出力され
る。検出器61c,61d及び61eからの出力信号α,β及びγ
はスイッチ62a,62b,62c,62d,62e及び62fへ出力される
が、そのオン,オフによってトラッキングを行うトラッ
クを挟んだ一方、例えば左側のピットの波長の光に対応
した出力と、他方、例えば右側のピットの波長の光に対
応した出力とを振り分けて演算増幅器63c,63dへ出力さ
れる。演算増幅器63c,63dはこれらの信号を演算増幅す
るが、演算増幅器63cは前述の如く振り分けた左側の出
力と右側の出力との差を、また演算増幅器63dはその和
を演算増幅し、その信号は除算回路64bへ出力され、除
算回路64bは演算増幅器63cの出力即ち差を演算増幅器63
dの出力即ち和にて除算する。除算結果は位相補償器65b
へ出力され、位相補償器65bはフィードバック制御ルー
プの安定化を図りながら、除算結果をドライバアンプ66
bへ出力し、ドライバアンプ66bはこの信号に基づきトラ
ッキング用アクチュエータ116a,116bを駆動する。
第8図にOBL 107の光軸方向における位置(X)に対
するλ1(M1)ピット45とλ1(M4)ピット46の再生エ
ンベロープとその差及び和の演算結果とを集光スポット
の記録媒体5aにおける位置に対応させて示す。第8図
(a)はλ1(M1)ピット45の再生エンベロープを示
し、第6図における検出器61aの出力信号である。第8
図(b)の実線はλ1(M4)ピット46の再生エンベロー
プを示し、第6図における検出61bの出力信号である。
破線は反射膜層55がなく光が透過した場合の再生エンベ
ロープを示している。第8図(c)は第8図(a)及び
第8図(b)に示した再生エンベロープの減算結果を示
し、意6図における演算増幅器63aの出力信号である。
第8図(d)は第8図(a)及び第8図(b)に示した
再生エンベロープの加算結果を示し、演算増幅器63bの
出力信号である。第8図(e)は記録媒体5aの各層にお
ける第8図(a)、第8図(b)、第8図(c)及び第
8図(d)におけるOBL 107の位置Xに対応した集光ス
ポットの位置を示している。反射膜層55で光が反射され
るために反射後に集光した集光スポットの位置は、OBL
107がその焦点が反射膜層55に達した後も引き続きディ
スク5に近付く方向に変位する、即ち(X)が単調増加
すれば、再び点線で示すような第2補助層54及び第1補
助層51を通過すると想定される。第8図(c)の差信号
がゼロとなる(X)の位置C及びDにおける照射光の集
光状態を示したのが第9図である。
第9図(a)は(X)がCの位置、即ち集光スポット
が記録再生層52にある場合の光の集光状態を示し、第9
図(b)は(X)がDの位置における光の集光状態を示
している。従って演算増幅器63aの出力信号である第8
図(c)に示した差信号が正のとき、フォーカシング用
アクチュエータ115a,115bを駆動する極性を、OBL 107を
ディスク5に近付ける方向、即ち(X)を増加させる方
向に調整し、また(X)がCを過ぎ、前記差信号が負と
なった場合、(X)を減少させる方向に極性を調整し、
OBL 107をフォーカシング用アクチュエータ115a,115bに
よって駆動すれば、常に第9図(a)の集光状態を達成
することになる。但し、サーボループとして線形で、か
つ安定な領域は位置C近傍の限られた範囲であるからサ
ーボループがこの範囲内で閉じられるようななんらかの
引き込み手段を必要とするが、例えば、よく知られたCD
プレイヤーのフォーカシングサーボの引き込み方式を用
いれば充分である。また(X)が位置Dを越えてディス
ク5に近付いた場合、前記差信号が正であれば、さらに
ディスク5に近付く方向にOBL 107が駆動されるため、
これを検出し、例えば、OBL 107がディスク5に衝突し
ないような手段を必要とするが、これについても、上記
引き込み手段と同様に、例えば、よく知られたCDプレイ
ヤーのレンズ衝突防止方式を用いれば充分である。
第10図にOBL 107の光軸とトラックの作る面に垂直な
方向における位置(Y)に対するλ2(M1)ピット47、
λ3(M1)ピット48及びλ4(M1)ピット49、即ち各ト
ラック中間に設けたピットの再生エンベロープとその減
算結果を、記録媒体5aにおける集光スポットの位置に対
応させて示す。第10図(a)はλ2(M1)ピット47の再
生エンベロープを示し、第7図における検出器61cの出
力信号である。第10図(b)はλ3(M1)ピット48の再
生エンベロープを示し、第7図における検出器61dの出
力信号である。第10図(c)はλ4(M1)ピット49の再
生エンベロープを示し、第7図における検出器61eの出
力信号である。第10図(d)は第10図(a)及び第10図
(b)に示した再生エンベロープの減算結果を示し、第
7図における演算増幅器63cの出力信号である。図中、
位置Eは両再生エンベロープの減算結果がゼロ、即ち出
力電流が等しくなった位置を示す。なお、演算増幅器63
dの出力信号については図示を省略する。第10図(e)
は第10図(a),(b),(c)及び第10図(d)にお
けるOBL 107の位置(Y)に対応した記録媒体5aの第1
補助層51における集光スポットの位置を示している。従
って、例えばトラック51aとトラッキングするとすれ
ば、演算増幅器63cの出力信号である第10図(d)に示
した差信号が正のとき、トラッキング用アクチュエータ
116a,116bを駆動する極性を、OBL 107が(Y)を増加さ
せる方向、即ちλ3(M1)ピット48方向へ移動すべく調
整し、また(Y)が位置Eを越え、その差信号が負とな
った場合、(Y)を減少させるようにOBL 107をトラッ
キング用アクチュエータ116a,116bで駆動すれば、集光
スポットはトラック51aを常にトラッキングすることに
なる。但し、フォーカシングサーボと同様にサーボルー
プとして線形で、かつ安定な領域は位置E近傍の限られ
た範囲であるからサーボループがこの範囲内で閉じられ
るようななんらかの引き込み手段を必要とするが、例え
ば、よく知られたCDプレイヤーのトラッキングサーボの
引き込み方式を用いれば充分である。
次に記録再生層52の目的トラックをLD3及びLD4の集光
スポットによりトラッキングしている状態で、該トラッ
クにおいて情報を記録再生する手順について説明する。
第1図において、LD1がLDパワー制御回路21によって
記録再生層51にすでに形成されたホールを破壊しない強
度で点灯する。LD1の発振波長は、LD1の波長制御系への
注入電流をLD波長制御回路7によって例えば階段状に変
化させれば縦モードジャンプにより記録再生層52におい
てPHB現象の生じるM2波長帯に属するλ1(M2)からλ
8(M2)までの断続的な発振波長に制御され、これらの
波長λ1からλ8を8ビットのデータ記録に用い、この
8ビットを1単位として多重記録する。LD1から出射さ
れた光は、コリメートレンズ101によって平行光線に変
換されダイクロイックミラー111に入射する。ダイクロ
イックミラー111は、M2波長帯の光を透過する特性が与
えられているため、M2波長帯に属するLD1の光を透過しP
BS 105の入射面に対してP偏光成分のみを持つ直線偏光
としてPBS 105に入射する。従って、LD1からの光はPBS
105を透過し、4分の1波長板106でほぼ完全な円偏光と
なってOBL 107に入射し、ディスク5に集光される。OBL
107はM1波長帯からM4波長帯までの波長帯でその色収差
が無視できる様な収差補正の施されたレンズを用い、LD
1からの光の集光位置は、LD3及びLD4からの光の集光位
置に一致させる。従って記録再生層52にホールを形成し
て情報を記録したり、ホールの有無を読み取って情報を
再生したりするLD1の集光スポットも記録再生層52の所
要トラックをトラッキングする。
情報を記録する場合は、例えば、“10010110"という
1バイトの情報を記録する場合、クロックTmがT1、T4
T6、T7のときにLDパワー制御回路21がLD1の発光パワー
を記録再生層52にてホールを形成するのに必要なレベル
に上昇させる。その結果、記録再生層52には、λ1(M
2)、λ4(M2)、λ6(M2)、λ7(M2)のピットに
ホールが形成される。
ディスク5から反射された光はOBL 107によって集光
され、平行光線となって4分の1波長板106に戻る。戻
ってきた光は4分の1波長板106によって再びLD1の発振
波長に対してその位相シフト量が4分の1波長となるよ
うに位相がずらされるため、円偏光からPBS 105の入射
面に対してS偏光成分のみを持つ直線偏光に変換され
る。従って、ディスク5から戻った光はPBS 105で反射
され、その光路がホログラムレンズ108方向へ直角に曲
げられ、ホログラムレンズ108がこれら入射光を波長に
応じてPDアレイ109の異なる位置に配置された対応する
光検出器上に集光する。
第11図にディスク5の記録再生層52上のピット及び集
光スポットの位置関係、及びLD1の発振波長変化をその
波長制御系への注入電流の時間変化として示した。第11
図(a)において縦軸は発振波長λ、横軸はパルス状
電流の印加タイミングTmを示す、なおm=xは記録休止
期間を示す。LD1の波長制御ブロックへの注入電流はタ
イミングクロックTmに対して階段状にかつ周期的に変化
させることとする。本実施例では、LD1の発振波長λ
は、クロックTmに対応して、n=mとなる発振波長λ
で発振するように制御されている。また、回転するディ
スク5に対してLD1の集光スポットを相対的に表すと第1
1図(b)の実線及び破線のようにその位置が示され
る。従ってクロックT0から次のT0までの周期がサーボ周
波数の周期と等しくなるように、PLL回路を用いてクロ
ックTmを生成すれば、第11図(b)のようにλ1(M2)
のピットの位置にλ1(M2)の集光スポットが、λ8
(M2)のピットの位置にλ8(M2)の集光スポットが一
致することになる。また、各記録単位間のλ1(M2)の
ピット距離を、集光スポットの空間周波数特性からみて
干渉しない距離に離しておけば、λ1(M2)成分のみを
受光するPDアレイ109の光検出器の出力電流において波
形干渉の影響を受けることなく、クロックTIのタイミン
グにおける出力電流の強弱を調べることによりλ1(M
2)の波長によるホールの有無を検出できる。以上のこ
とはλ2(M2)からλ8(M2)までのピット対しても同
様に成立する。
従って誤り訂正回路26は情報を再生するとき、ヘッド
アンプ25が各波長に対応した光検出器からの出力電流を
電圧に変換し、“L"または“H"の電圧に変換した後に、
各波長に対応したクロックTmのタイミングでこれをラッ
チし、ホールの有無の情報を検出する。さらに、λ1
(M2)からλ8(M2)までのピットにおけるホールの有
無に関する情報が揃った時点で誤り訂正回路26は8ビッ
ト(1バイト)の情報を1単位として誤り訂正を行う。
誤り訂正回路26は、情報の記録が1バイトを1単位と
し、複数単位毎に誤り訂正符号を付与していることを利
用して高速かつ高能率に誤り訂正を行い、再生情報を正
確な情報に訂正する。
次に、本発明装置におけるLD1発光波長の制御方法に
つき説明する。LD波長制御回路7はLD1の発振波長をLD1
の波長制御系への注入電流を変化させて制御している
が、以下その動作について説明する。
トラックは、システムが1度に取り扱うべく設定され
た情報の量に応じてセクタと呼ばれる単位に分割され、
トラック番号とセクタ番号がセクタの先頭にあらかじめ
記録されており、このような領域を普通ヘッダ領域と呼
ぶ。システムはこのヘッダ領域の情報を常に再生し、情
報を目的トラックの目的セクタに正確に記録、再生す
る。本実施例は、このヘッダ領域にトラック番号、セク
タ番号以外に、波長確認用情報をあらかじめ記録してお
くこととする。波長確認用情報は記録再生の基準となる
べき基準波長でヘッダ領域のデータ記録位置x1,x2,x3,x
4に第12図に示すようなホールを形成することで記録さ
れている。第12図において、位置x1にはλ1(M2)から
λ8(M2)までのピットすべてにホールが、位置x2には
λ4(M2)からλ7(M2)までのピットにホールが、位
置x3にはλ3(M2)、λ4(M2)、λ7(M2)、λ8
(M2)のピットにホールが、位置x4にはλ2(M2)から
λ5(M2)までのピットにホールがあらかじめ形成され
ている。これを、ホールのあるピットを実線、ホールの
ないピットを破線として示した。従ってホールのある状
態を“1"、ホールのない状態を“0"とすると、位置x1に
は“11111111"、位置x2には“0001110"、位置x3には“0
0110011"、位置x4には“01111000"という情報が記録さ
れていることになる。上記のような波長確認用情報は、
一つのヘッダ領域に何回か繰り返して記録されている。
以下、このような波長確認用情報の領域を波長確認領域
と呼ぶ。
第13図は、LD波長制御回路7の構成を示すブロック図
である。ヘッドアンプ25がλ1(M2)からλ8(M2)ま
での各波長に対応した光検出器の出力電流を電圧に変換
して波長パターン検出照合回路71へ出力し、波長パター
ン検出照合回路71は、この出力信号に基づき波長確認領
域に記録してある波長確認用情報を検出し、ROM 72に記
録されている基準発振波長で記録して波長確認用情報を
読出して両者を照合し、照合結果に基づき、注入電流を
調整するUP信号又はDOWN信号を注入電流パターン発生回
路73に与える。注入電流パターン発生回路73は、与えら
れたUP信号又はDOWN信号に基づきLD1の波長制御系への
段階状注入電流パターンを上下させるべきディジタル信
号をD/A(ディジタル/アナログ)変換器74へ出力す
る。D/A変換器74は与えられたディジタル信号を電流値
に変化し、LD1の波長制御系へ出力する。
次に第14図を用いて動作を説明する。第14図(a)は
ヘッダ領域の1回目、2回目の波長確認用情報を再生し
たときの、クロックTmにおけるLD1の波長制御系への注
入電流パターンとそのときのLD1の発振波長を示し、縦
軸は発振波長λを示すが、発振波長は注入電流iの増
加によって増加するので、縦軸は同時に注入電流iを示
しており、横軸は注入電流を一定時間間隔で変化させる
べく発せられるクロックのタイミングTmである。
また、第14図(c)は、各データの書込み,読出し,
転送等の動作タイミングをとるべく発せられる基準クロ
ックである。1回目はクロックTmに対してLD1の発振波
長はT1のときλ0(M2)、T2のときλ1(M2)、T3のと
きλ2(M2)、T4のときλ3(M2)、T5のときλ4(M
2)、T6のときλ5(M2)、T7のときλ6(M2)、T8
ときλ7(M2)で発振する。
一方、λ1(M2)からλ8(M2)までの波長に対応し
た光検出器の出力電流はヘッドアンプ25によって電圧に
変換された後にLD波長制御回路7へ送られ波長パターン
検出照合回路71に入力される。波長パターン検出照合回
路71は入力されたすべての電圧の大小を常に検出し、電
圧が小さくなるとホールを検出したとして“1"をたて
る。例えば位置x1においてT2ときλ1(M2)の波長に対
応した光検出器の出力電流が低下して“1"がたつとす
る。同様に、T3のときλ2(M2)、T4のときλ3(M
2)、T5のときλ4(M2)、T6のときλ5(M2)、T7
ときλ6(M2)、T8のときλ7(M2)の波長に対応した
光検出器の出力電流が低下し、夫々に“1"がたつとす
る。また、位置x2においては、T5のときλ4(M2)、T6
のときλ5(M2)、T7のときλ6(M2)、T8のときλ7
(M2)の波長に対応した光検出器の出力電流が低下して
“1"がたつとする。位置x3においては、T4のときλ3
(M2)、T5のときλ4(M2)、T8のときλ7(M2)の波
長に対応した光検出器の出力電流が低下して“1"がたつ
とする。位置x3においては、T3のときλ2(M2)、T4
ときλ3(M2)、T5のときλ4(M2)、T6のときλ5
(M2)の波長に対応した光検出器の出力電流が低下して
“1"がたつとする。第14図(b)は以上を表に示した検
出パターンであって、第14図(a)のクロックTmに対応
させてある。波長パターン検出照合回路71は1回目の波
長確認用情報の検出パターンを得た後、即ち位置x1から
x4まで1回ずつパターンを検出した後、位置x1からx4ま
での検出パターンにおいて同一クロックTmの値を4ビッ
トのコードに変換する。即ち、T1のときは“0000"、T2
のときは“1000"、T3のときは“1001"となる。基準波長
による波長確認用情報は第12図に示すように記録されて
いるから、例えばλ1(M2)の波長で再生すれば“100
0"の時系列信号が、λ2(M2)では“1001"の時系列信
号が得られる。従ってこれらの時系列信号と波長とをア
ドレスとデータ(この場合は、波長λ(M2)のn)と
してROM 72にあらかじめ記憶させておく。波長パターン
検出照合回路71はこの4ビットコードをアドレスとして
ROM 72へ出力し、ROM 72の該当アドレスからデータを読
出し、それぞれのクロックTmにおける実際のLD1の発振
波長と正しい発振波長とを照合する。第14図(d)は照
合結果を示した図であって、波長パターン検出照合回路
71は、照合の結果、クロックTmのタイミングmと波長λ
(M2)のnとの関係をm=n+kとし、kが正の場合
はk個のUPパルス信号を、kが負の場合はk個のDOWNパ
ルス信号を注入電流パターン発生回路73へ送る。
本実施例では、照合結果からクロックTmのタイミング
mに対して、波長λ(M2)のnの関係はm=n+1と
なっていることがわかる。したがって第14図(e)に示
す如く1個のUPパルス信号を注入電流パターン発生回路
73へ送る。注入電流パターン発生回路73はこのUPパルス
信号を受けてLD1の波長制御系への階段状注入電流パタ
ーンを全体的に1ステップ持ち上げる。従って照合2回
目からは第14図(a)に示すように、クロックTmのタイ
ミングmと波長λ(M2)のnは一致する。
次に記録再生層52の目的トラックをLD1,LD3及びLD4の
集光スポットがトラッキングしている状態で、情報を目
的トラックから消去する動作について説明する。
第1図において、LD2がLDパワー制御回路22によって
点灯する。LD2の発振波長は、ディスク5における消去
用発熱層53の吸収波長帯であるM3波長帯に属している。
LD2から出射された光は、コリメートレンズ102によって
平行光線に変換されダイクロイックミラー112に入射す
る。ダイクロイックミラー112及びダイクロイックミラ
ー111はM2波長帯の光を反射する特性が与えられている
ため、LD2を出た光はダイクロイックミラー112で反射、
ダイクロイックミラー111でさらに反射してPBS 105の入
射面に対してP偏光成分のみを持つ直線偏光としてPBS
105に入射する。従って、LD2からの光はPBS 105を透過
し、4分の1波長板106で楕円偏光となってOBL 107に入
射し、ディスク5に集光される。LD2の光軸はLD1,LD3,L
D4に対しディスク回転方向前方へわずか平行にずれてお
り、またOBL 107はM1波長帯からM4波長帯までの波長帯
でその色収差が無視できるような収差補正の施されたレ
ンズを用いているため、LD2からの光の集光位置はLD1,L
D3及びLD4からの光の集光位置からわずかな距離だけ所
要トラック上を先行した位置となる。したがって、記録
再生層52に記録された情報を消去するために、その下側
に密着させて設けられた消去用発熱層53を発熱させるた
めの、LD2の集光スポットもまた、記録再生層52の所要
トラックをトラッキングする。
LD2が点灯すると光のエネルギーのほとんどが消去用
発熱層53に吸収され、熱エネルギーに変換される。消去
用発熱層53は記録再生層52に密着して設けられているた
め、消去用発熱層53で発生した熱は直ちに拡散して記録
再生層52の対応ピットをそのホール消去に必要な温度ま
で上昇させる。記録再生層52のホールは通常の保管温
度、例えば100℃までは破壊されずに保持されるが、そ
れ以上の温度では、熱エネルギーによってホールが消失
する。この場合、消去用発熱層53の熱抵抗とLD2のパワ
ーを最適に選べば、熱拡散の範囲が絞られ、隣接するト
ラックのホールを消すことなく所要トラックのホールを
消すことが可能である。また、LD2の発光期間をディス
ク5から発生したサーボ周波数に同期させることによ
り、情報を所定単位、例えば1バイト単位で消去するこ
とも可能である。さらに、LD2の消去用集光スポットは
トラック上のLD1の記録再生用集光スポットに常に先行
しているため、スポット間の距離及び記録再生層52の熱
抵抗を最適に選べば、LD2の消去用集光スポットで消去
しながら続けてLD1の記録再生用集光で記録するオーバ
ーライトが可能となる。
なお、第15図は本発明の他の実施例を示す波形図であ
って、本実施例では照射波長をλ1からλ8まで走査す
る都度、記録休止期間λを2クロック分設けて、各単
位毎の多重記録情報における同一波長を用いた記録情報
間に干渉が生じない距離離隔させているが、この離隔距
離を維持できれば、記録休止期間を設けず、連続的に記
録再生する構成としてもよい。
〔発明の効果〕
本発明は、複数の異なる波長による多重記録再生を、
波長の変化に従ってその位置を一部重ねながらビーム照
射方向へ順次ずらした記録位置に情報を記録再生する構
成とし、情報を記録再生すべく移動する記録媒体または
照射ビームを停止する必要がなく、記録再生の処理効率
を高め、また記録再生途中におけるこれらの停止機構を
不要とし装置の機構を簡略にするという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の構成を示すブロック図、第2図は
各半導体レーザの発光スペクトルを示す図、第3図はデ
ィスクの断面層構造及び各層の吸光スペクトルを示すデ
ィスク構造図、第4図及び第5図は補助層の構造図、第
6図及び第7図は第1図のサーボ回路のブロック図、第
8図,第9図及び第10図は第6図及び第7図のサーボ回
路の動作を説明する波形図、第11図は記録再生システム
の動作を説明する波形図、第12図は波長確認用情報の記
録フォーマット図、第13図は半導体レーザ発振波長制御
回路の構成を示すブロック図、第14図は波長制御回路の
動作の説明図、第15図は本発明の他の実施例を示す波形
図、第16図は従来の光学的波長多重記録再生装置の構成
を示すブロック図、第17図は記録媒体の波長スペクトル
を示す図である。 1,2,3,4……半導体レーザ、5……ディスク、10……光
ヘッド なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 求 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社中央研究所内 (72)発明者 前田 満雄 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−257922(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を記録再生すべき位置に複数の異なる
    波長の光ビームを順次照射し、情報を多重記録再生する
    光学的波長多重記録再生装置において、 情報の記録再生位置が記録再生用光ビームの移動方向
    へ、一部重なりながら所定距離ずつ変位すべくその記録
    再生位置を特定する記録再生位置特定手段と、 情報の記録再生位置に対して前記光ビームを相対的に移
    動させる移動機構と を備えたことを特徴とする光学的波長多重記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】同一波長による情報の記録再生位置が干渉
    を回避し得る距離離隔してなる特許請求の範囲第1項記
    載の光学的波長多重記録再生装置。
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