JP2602667B2 - 水膨潤性プラスチック混和物 - Google Patents

水膨潤性プラスチック混和物

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JP2602667B2 JP25632987A JP25632987A JP2602667B2 JP 2602667 B2 JP2602667 B2 JP 2602667B2 JP 25632987 A JP25632987 A JP 25632987A JP 25632987 A JP25632987 A JP 25632987A JP 2602667 B2 JP2602667 B2 JP 2602667B2
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Description

【発明の詳細な説明】 3、1 発明の目的 [発明の産業上の利用分野] この発明は、水を吸収することによって膨潤するプラ
スチック混和物の改良に関するもので、このプラスチッ
ク混和物自体は従来からシーリング材、パッキング材、
ガスケット材に広く利用されているものである。
この発明に係る水膨潤性プラスチック混和物は、従来
のものが最大でも自重の50倍程度の水吸収能力しかなか
ったのに対して、自重の100倍以上の水を吸収して大き
く膨潤でき、かつ膨潤したプラスチック混和物は形状保
持性が良好であるという特性を有する。この特性を用い
て、光ファイバによる浸水検知システム(一例として特
開昭60−238747号公報参照)に利用できる。
上記公開公報に記載された光ファイバによる浸水検知
システムは、浸水によって局部的に光ファイバの光伝送
損失を増大させて、この伝送損失とその損失位置を光学
的に検知することにより長い電線ケーブルの全長につい
て浸水を検知するものであるが、浸水に起因して局部的
に光伝送損失を生じさせて浸水を検知する方法の1例と
して、光ファイバを局部的にひずませる方法が最近開発
された(特開昭61−106290号明細書参照)。このもの
は、ひずみを生じさせる方法の1つとして、水膨潤プラ
スチック材で光ファイバを被覆しておいて、水膨潤プラ
スチック被覆層により光ファイバをその外周から圧迫す
るというものであり、この光ファイバ浸水検知システム
が、製作、浸水の検知性能の面で優れている。しかし、
従来の水膨潤プラスチック混和物は、自重の50倍程度の
吸水性にとどまり、光ファイバをその外周から強力に圧
迫して、十分な局部的ひずみを光ファイバに発生させる
には、その膨潤力が必ずしも十分でなく、そのために浸
水検知の性能、確実性の点で満足できるものは得られな
い。この発明に係る水膨潤プラスチック混和物は、その
吸水能力、吸水後の保形性に優れ、このために膨潤力を
著しく向上させることができる。したがって、この発明
に係る水膨潤プラスチック混和物によって光ファイバを
被覆することにより、浸水時には、十分な局部的ひずみ
を光ファイバに発生させることができるのである。その
他、吸水による膨潤、膨潤力が大きいので、一定のスト
ロウークで動作する機器、例えば水位レベル検出スイッ
チ、水位応答型弁、漏水自動排出弁等のアクチュエータ
ーとしても利用することができる。
[従来の技術及びその問題点] 従来、水膨潤性プラスチック混和物は、 ベースポリマーとして、EVA、EEAのVA又はEAの含有量
の高いやわらかいものを用い、 これに吸水性ポリマーとして、自重の数10倍〜1000倍
位の水を吸収膨潤し保持するポリマー、例えば、澱粉と
アクリル酸又はアクリル酸塩との粉粒状のグラフト重合
体、ポリアクリル酸あるいはポリアクリル酸塩を架橋剤
で架橋した粉粒状の樹脂、ポリビニルアルコールと無水
マレイン酸との粉粒状の共重合体、カルボキシメチルセ
ルロース(CMC)等を、ベースポリマー100重量部に対し
吸水性ポリマー50〜100重量部の割合で混和させたもの
が知られている。
これらの従来の水膨潤プラスチック混和物について
は、いずれも膨潤倍率が50倍程度と低く、かつ膨潤力が
低く、膨潤後の保形性が悪い。
これらの問題点は次のとおりである。すなわち、 (1)、EVA、EEAのVA、EAの含有量が高いもの、あるい
はMFRの高いものはオレフィン系エラストマーとは言わ
れるものの、いわゆるエラストマーとしての性質である
弾性が小さい。したがって、吸水性ポリマーの膨潤に伴
ってベースポリマーが伸長して吸水膨潤した吸水性ポリ
マーを押え込む力が小さく、このために吸水ポリマー添
加量が増やせないこと。
(2)ベースポリマーが硬い場合は、ベースポリマーが
伸びないために吸水した吸水ポリマーは1個づつベース
ポリマー外に押し出された外で膨潤する。したがって、
ベースポリマーは膨潤せず、役に立たない。ポリマーが
やわらかい場合は、ベースポリマーが伸びても吸水ポリ
マーの膨潤力に抗しきれずに切れてしまい、膨潤した吸
水性ポリマーを保持できない。
また、EEA、EVAはこのように弾性が少なく、又硬さ、
やわらかさで、バランスとれたものがなく、したがって
吸水性ポリマーの添加量は100重量部が限界であり、又1
00重量部も入れる場合は非常にやわらかいベースポリマ
ーとなり膨潤したとしても膨潤力が低くすぐへたってし
まうようなものとなる。又入れた吸水性ポリマーが外に
でやすく、添加した吸水性ポリマーがすべて膨潤に寄与
することがなく、無駄となった。
したがって、吸水膨潤混和物が、高い倍率で膨潤し、
かつ膨潤後の高い保形性を有し、これによって大きな膨
潤力を発揮するためには、吸水ポイリマーは高い吸水膨
潤性を有し、ベースポリマーは吸水ポリマーが膨潤時に
コンパウンド外に出ないようにベースポリマー内に押さ
え込むことが必要であり、このために、ベースポリマー
は吸水ポリマーの膨潤力で十分伸びるとともに破断しな
い高い弾性を有するものでなければならない。
[発明の課題] 上記の従来の水膨潤性プラスチック混和物についての
問題点と、その原因分析結果とに基づいて、この発明
は、ベースポリマーを十分な伸長性と伸長に対する高い
抗破断性とを有する材料とし、吸水性ポリマーの混和比
を著しく高くできるようにすることを、その技術的課題
とするものである。
3、2 発明の構成 [課題解決のための手段] この発明の技術的手段は、次の2つの要素によって構
成される。
(1)、300%モジュラスが40kg/cm2以下のスチレン系
ブロック共重合体熱可塑性エラストマーをベースエラス
トマーとすること。
(2)、吸水性ポリマーは、従来のものとし、その添加
割合を、ベースポリマー100重量部に対して80〜150重量
部とすること。
[作用] 熱可塑性エラストマー中ではスチレン系ブロック共重
合体が加硫ゴムに近い弾性を有し、弱い力に対しても容
易に伸びる。この点においては、オレフィン系エラスト
マー、ウレタン系エラストマーよりも優れている。
また、ハードセグメントであるスチレンがドメインを
作り、ソフトセグメント中に分散した状態となるためフ
ィラーがとり込み易く、又、スチレンドメインの補強効
果でコンパウンドとしては硬くなる。
したがって、ソフトセグメントが膨潤によって伸び、
かつ膨潤した吸水性ポリマーを内部に押さえ込み、ハー
ドセグメントがコンパウンドを補強してへたりが少な
い。
したがって、ベースポリマーは、十分な伸長性と伸長
に対する高い抗破断性とを有し、吸水性ポリマーの添加
割合を高くしても、その保形性にすぐれ、それ故に、高
い膨潤性と大きな膨潤力を発揮することになる。
なお、加硫ゴムでは適当な弾性とやわらかさを合わせ
もったものを作り出すことが非常に困難であり、また、
吸水し易い吸水性ポリマーを含むために加工が困難であ
る。
また、300%モジュラス40kg/cm2を超えるスチレン系
ブロック共重合体では硬すぎて膨潤しない。さらに吸水
性ポリマーの添加割合が、ベースポリマー100重量部に
対して80重量部より少なくては膨潤倍率が低く、また15
0重量部よりも大であるときはコンパウンドの強度が低
くなり過ぎて成形品とすることが不可能となるととも
に、添加された吸水性ポリマーが多くなりすぎてコンパ
ウンド外で膨潤するものが多くなり、吸水性ポリマーが
無駄となる。
スチレン系ブロック共重合体としては次の3種である
が、これのいずれでもよい。
SBS:スチレン、ブタジエン、スチレンブロックコポリマ
ー。
SIS:スチレン、イソプレイン、スチレンブロックコポリ
マー。
SEBS:スチレン、エチレン、ブチレン、スチレンブロッ
クコポリマー。
[実 施 例] この発明に係る実施例と、スチレン系エラストマーを
ベースポリマーとするものであって、この発明の範囲外
のものについての実施例と、従来技術に係る実施例の各
仕様と特性と実験結果とを別表に表す。
ただし、別表におけるEEAはエチレン、エチルアクリ
レート共重合体、EVAはエチレン、酢酸ビニル共重合体
を意味し、 また、ベースポリマー100重量部、吸水ポリマーはポ
リアクリル酸塩架橋体、吸水ポリマー単体吸水倍率が80
0倍である。
3、3この発明の効果 この発明は、水膨潤性プラスチック混和物について、
その膨潤倍率、膨潤力を従来のものに比して著しく向上
させることができることにより、単なるシーリング材、
パッキング、ガスケットのみでなく機械要素としても使
える。また、従来のシーリング材、パッキング、ガスケ
ットとしての効果がより高められ、さらに、水膨潤性プ
ラスチック混和物の利用範囲を、水の存否に応答して作
動する、スイッチ、バルブ等の各種機器のアクチュエー
ター等に拡大することがすることができる。
また、既存のプラスチックの組合せによって前記の課
題を解決するものであるから、新規な素材、希少な素材
を用いるものでなく汎用で、多量に生産されている素材
を用いるものであり、そのコストは極めて低く、吸水性
ポリマーの混和比を、混和物の成形加工に支障がない範
囲内で上記課題を解決しうるものである。従って、従来
の成形、加工技術によって、製作することができ、新た
な成形、加工技術を開発することなく、直ちに実用化を
図ることができる。
特に、この発明に係る水膨潤性プラスチック混和物を
電気ケーブルの光ファイバーによる浸水検出システムに
おける光ファイバ被覆材として利用することにより、被
覆方式による光ファイバー浸水検知方式を実現でき、こ
れによって光ファイバー浸水検出システムの検出精度、
及びその確実性を著しく向上させることができること
は、この技術分野における技術進歩に対するこの発明の
絶大な寄与である。
この光ファイバーによる浸水検出システムは、単に電
気ケーブルにおけるそれに限らず、この検出性能向上、
検出の確実性の向上によって、例えば、各種水機器の漏
水検知素子としての利用、その信頼性の向上に大きく寄
与しうるものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性エラストマーに吸水性ポリマーを
    添加した水膨潤性プラスチック混和物において、熱可塑
    性エラストマーがスチレン系ブロック共重合体であるこ
    と、スチレン系ブロック共重合体の300%モジュラスが4
    0kg/cm2以下であること、及び吸水性ポリマーの添加量
    が熱可塑性エラストマー100重量部に対して80重量部以
    上〜150重量部以下であることを特徴とする水膨潤性プ
    ラスチック混和物。
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