JP2601892B2 - T▲l▼系超電導体配線パタ−ンの製造法 - Google Patents

T▲l▼系超電導体配線パタ−ンの製造法

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JP2601892B2
JP2601892B2 JP63297930A JP29793088A JP2601892B2 JP 2601892 B2 JP2601892 B2 JP 2601892B2 JP 63297930 A JP63297930 A JP 63297930A JP 29793088 A JP29793088 A JP 29793088A JP 2601892 B2 JP2601892 B2 JP 2601892B2
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    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、Tl(タリウム)−アルカリ土類元素−銅酸
化物超電導体配線パターンの製造法に関する。
[従来の技術] 高い臨界温度を有するTl−Ca−Ba−Cu−O系に代表さ
れるTl−アルカリ土類元素−銅酸化物系高温超電導セラ
ミックスは、交通機関、重電機器、コンピューター、医
療機器の多方面への応用が期待されている。従来、Tl/C
a/Ba/Cuの元素組成比が異なった数種類のTl−Ca−Ba−C
u−O系高温超電導セラミックスが既に知られており、1
20K以上の臨界温度が報告されている。
前記のTl−Ca−Ba−Cu−O系高温超電導セラミックス
を電磁石、各種エレクトロデバイスに応用する場合、絶
縁基板上に超電導体の配線パターンを形成する技術を確
立する必要がある。従来、Nb合金系の超電導体は、線、
膜への加工が比較的容易であったが、セラミックス系の
超電導体は線、膜への加工が大変困難であるといわれて
いる。
[発明が解決しようとする課題] これまで、酸化物系高温超電導セラミックスにおいて
は、(a)乾式混合法あるいは湿式混合法で調製した超
電導セラミックスの原料粉末をペーストとして絶縁基板
にスクリーン印刷し、焼結して、(b)超電導セラミッ
クスを原料粉末をペーストとして絶縁基板に塗布、焼結
する方法で、あるいは(b)超電導セラミックスの成分
からなるターゲットを使用して、絶縁基板にスパッタリ
ング、真空蒸着、CVD等の物理化学的方法で得られた超
電導体膜をマスクパターンでエッチングして、超電導体
の配線パターンを形成する方法が提案されている。
しかしながら、超電導体の配線の特性、例えば、臨界
温度、臨界電流密度の再現性が悪い等の問題点があり、
これは特にTl−Ca−Ba−Cu−O系において、Tl成分が揮
発し易く、Tl/Ca/Ba/Cuの元素組成比が異なった高温
相、低温相が混合状態になるなど所望の組成を有する超
電導体の配線を得ることができないためと推定されてい
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上記問題点について鋭意研究した結
果、本発明に至った。本発明は次の請求項(1)〜
(5)の方法により、TlwAyCu1Oxで示されるTl系超電導
体の配線パターンを製造するものである。
なお、本発明において、AはMg、Ca、Sr、Baから選択
される少なくとも一種のアルカリ土類元素を示し、1.0
<x<7.0、1.0<y<2.5、1.5<z<3.5、および0.1<
w<2.0である。
請求項(1)のTl系超電導体配線パターンの製造法
は、式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基板に、配
線パターン形成用のマスクを使い、メッキ、蒸着、また
はスパッタリング法にて金属、合金、またはセラミック
スを被着する第1工程と、第1工程で得られた絶縁基板
からマスクを除き、Tl化合物を800〜930℃で接触させる
第2工程と、を有することを特徴とするものである。
請求項(2)のTl系超電導体配線パターンの製造法
は、式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基板に、配
線パターン形成用のマスクを使い、メッキ、蒸着、また
はスパッタリング法にて金属、合金、またはセラミック
スを被着する第1工程と、第1工程で得られた絶縁基板
からマスクを除き、Tl金属を被着し、酸素存在下で800
〜930℃で加熱処理する第2工程と、を有することを特
徴とするものである。
請求項(3)のTl系超電導体配線パターンの製造法
は、請求項(1)又は(2)において、さらに、第2工
程で得られた絶縁基板を酸素存在下で750〜950℃で加熱
処理する第3工程を有することを特徴とするものであ
る。
請求項(4)のTl系超電導体配線パターンの製造法
は、式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基板に、Tl
化合物を800〜930℃で接触させる第1工程と、第1工程
で得られた絶縁基板に、配線パターン形成用のマスクを
使い、メッキ、蒸着、またはスパッタリング法にて金
属、合金、またはセラミックスを被着する第2工程と、
第2工程で得られた絶縁基板からマスクを除き、同絶縁
基板を酸素存在下で750〜950℃で加熱処理する第3工程
と、を有することを特徴とするものである。
請求項(5)のTl系超電導体配線パターンの製造法
は、式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基板にTl金
属を被着する第1工程と、第1工程で得られた絶縁基板
に、配線パターン形成用のマスクを使い、メッキ、蒸
着、またはスパッタリング法にて金属、合金、またはセ
ラミックスを被着する第2工程と、第2工程で得られた
絶縁基板からマスクを除き、同絶縁基板を酸素存在下で
750〜950℃で加熱処理する第3工程と、を有することを
特徴とするものである。
[作 用] 本発明におけるMg、Ca、Sr、Baから選ばれる少なくと
も1種のアルカリ土類元素であるAとしては、BaとCa、
BaとCaとMg、SrとCaの組み合わせであることが好まし
い。
式AyCu1Ozで示され複合酸化物の絶縁(成形)基板の
製造法としては、特に限定されないが、AyCu1Ozの各組
成元素の酸化物を乾式混合法あるいは湿式混合法で調製
した原料粉末を、加圧・焼結して絶縁基板にする方法が
好ましく採用される。
絶縁基板用の原料粉末を製造する方法の一つとしての
乾式混合法は、AyCu1Ozの構成成分の酸化物あるいは炭
酸塩の粉末、例えばBaCO3、CaO、CuOの粉末を出発原料
として、ボールミル、擂漬機あるいは乳棒・乳鉢などで
粉砕、混合した後に仮焼結して、原料粉末を調製する方
法である。湿式混合法は、乾式法と同様の出発原料に、
出発原料と反応せず実質的に不溶な溶媒を加えて、機械
的に混合する方法である。
その他に原料粉末を調製する方法としては、ゾル−ゲ
ル法、フラックス法及び水熱法などが挙げられる。
本発明における絶縁基板の形状については特別の制限
はなく、膜、線材、型物などのそれ自体公知の成形法で
得られるすべての成形体を包含する。
AyCu1Ozの膜、線材を製造する方法として、前記原料
粉末をペーストとして基板に塗布する等の方法が挙げら
れる。また、薄膜状に成形するためには、AyCu1Ozの成
分からなる単一あるいは複数のターゲットを使用する。
スパッタリング、真空蒸着等の物理化学的な方法が最も
好都合に適用される。
本発明では、式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁
基板に超電導体の配線パターンを形成するために、第1
および第2の方法で、まず第1工程で、超電導体の配線
パターン成形用のマスクを使い、メッキ、蒸着、または
スパッタリング法にて金属、合金、またはセラミックス
を被着する。
メッキ法で超電導配線パターンを形成するためには、
感光性樹脂をマスクとするフォトレジスト処理により、
無電解メッキあるいは電解メッキで配線パターンにおけ
る非超電導体部に金属あるいは合金を被着する。メッキ
は、Zr、Mg、Al、Cu、Ni、Co、Co−Ni合金、Cr、Mo、A
u、Agなどが好ましい。メッキの後、酸素雰囲気下で加
熱処理することによって、メッキされた金属または合金
を酸化物にすることができる。
蒸着、またはスパッタリング法にて金属または合金を
被着し、超電導配線パターンを形成するためには、レジ
ストマスクあるいはハードマスクを使用して、通常知ら
れた真空蒸着、スパッタリング法で上記メッキ法で挙げ
られた金属、合金などを配線パターンにおける非超電導
体部に被着する。上記メッキ法の場合と同様に被着後、
酸素雰囲気下で加熱処理することによって、被着された
金属または合金を酸化物にすることができる。あるい
は、真空蒸着、スパッタリングなどの方法で金属あるい
は合金の代わりに直接アルミナ、マグネシア、ジルコニ
ア、SiN、SiC、BNなどのセラミックスを被着することが
できる。
請求項(1)の方法の第2工程では、絶縁基板からマ
スクを除き、Tl化合物と前記絶縁基板を800〜930℃で接
触させる。
この場合、マスクがレジストの場合は、有機溶剤など
で容易に除去することができる。
上記のTl化合物としては、例えばTl2O3のようなTl酸
化物、式TlwAyCu1Oxで示されるようなTl複合酸化物、ア
セチルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ジピバロイ
ルメタン、あるいはシクロペンタジエンを配位子とする
昇華性の有機Tl錯体が挙げられる。
Tl化合物と絶縁基板とを加熱接触させる際の方法は温
度以外特に限定されない。接触させる方法としては、粉
末状のTl化合物中に絶縁基板を埋め込む方法、この絶縁
基板をガス状Tl化合物と接触させる方法などを採用する
ことができる。また、絶縁基板が薄膜である場合は、不
活性ガスなどでガス状Tl化合物を希釈して、反応速度を
制御することもできる。
加熱温度は800〜930℃とし、好ましくは870〜910℃と
する。
Tl化合物と絶縁基板を加熱接触させると、絶縁基板上
の金属、合金、またはセラミックスが被着していない部
分が超電導体相に変わり、超電導体の配線パターンが形
成される。生成する超電導体相の組成は種々のものが得
られるが、加熱の温度、時間を制御することによって所
望組成の超電導体相を容易に得ることができる。
請求項(2)の方法では第2工程において、絶縁基板
からマスクを除き、Tl金属を絶縁基板上の全面に被着
し、酸素存在下で800〜930℃で加熱処理して超電導体の
配線パターンを製造する。
Tl金属の絶縁基板への被着は、第1工程で採用された
種々の方法で行うことができる。被着後、酸素存在下で
800〜930℃(好ましくは870〜910℃)で加熱処理するこ
とによって、第1工程で形成された金属、合金、または
セラミックスの被着部分以外の絶縁基板上に超電導体の
配線パターンを製造することができる。
請求項(3)の方法における第3工程では、請求項
(1)又は(2)の第2工程で得られた絶縁基板を酸素
存在下で750〜950℃で加熱処理して、超電導体の配線パ
ターンを製造する。この第3工程を採用する場合には、
第2工程において配線パターンの超電導体部にTl元素を
過剰に含有させて、一旦、非超電導相を形成しておく。
そして、この後、第3工程で超電導相へ加熱を制御しな
がら転化する。
請求項(4)の方法の第1工程においては、請求項
(3)の第2工程と同様な方法でのTl化合物の接触、加
熱処理、あるいはTl金属被着を行う。請求項(4)にお
いて、これにひきつづく第2工程では、請求項(1)〜
(3)の方法における第1工程と全く同様に、マスクを
用い、メッキ、蒸着、またはスパッタリング法にて金
属、合金、またはセラミックスを被着する。これにひき
つづく第3工程では、請求項(3)の方法における第3
工程と同様に、縁基板を酸素存在下で750〜950℃で加熱
処理して、超電導体の配線パターンを製造する。この第
3工程では、Tl元素を過剰に含有する非超電導相から、
組成が異なった各々の超電導相を加熱を制御しながら形
成する。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 BaO、CaO、CuO(元素比2:3:4)の粉末を混合撹拌した
後、絶縁基板(直径10mm、厚さ1mm)に成形し、電気炉
で885℃、2時間酸素雰囲気で焼結した。
上記基板にフォトレジスト処理によって線幅1mmの配
線パターンを形成し、無電解メッキで銅を被着した。そ
の後、フォトレジストを取り除いた。
アルミナルツボ中にTl2O350mg、前記基板(約430mg)
を配置し、蓋をして895℃、酸素中で加熱処理した。
X線回折で分析の結果、50分加熱処理後の超電導体の
配線部分は、Tl2Ba2Ca2Cu3O3xで示される高温超電導相
が形成されていることを確認した。得られた超電導相の
臨界温度は、122Kであった。
上記加熱処理を110分間行うと、低温相として知られ
ているTl2Ba2Ca1Cu2O2xが形成されたことがX線回折
(第1図参照)から確認された。
実施例2 バリウム、カルシウム、銅のそれぞれのナフテン酸塩
を元素比2:3:4でトルエン中で混合し、10×10mmのYSZ基
板に塗布して、500℃で熱分解を行った。10回塗布、分
解を繰り返し、900℃、10分間酸素中で加熱処理して10
ミクロンの膜を得た。
上記YSZ基板上の絶縁膜にフォトレジスト処理によっ
て線幅1mmの配線パターンを形成し、無電解メッキで金
を被着した。その後、フォトレジストを取り除いた。
アルミナルツボ中にTl2O350mg、前記絶縁膜を(約40m
g)配置し、蓋をして895℃、酸素中で加熱処理した。
50分加熱処理後の超電導体の配線部分X線回折図か
ら、Tl2Ba2Ca2Cu3O3xで示される高温超電導相が形成さ
れていることを確認した。得られた超電導相の臨界温度
は、120Kであった。上記加熱処理を110分間行うと、低
温相として知られているTl2Ba2Ca1Cu2O2xが形成された
ことが同様にX線回折により確認された。
実施例3 10×10mmのMgO基板上にスパッタリング法によりBa2Ca
3Cu4O4z組成の薄膜(厚さ1ミクロン)を形成した。実
施例1と同様に、フォトレジスト処理によって配線パタ
ーンを形成し、無電解メッキで金を被着した。レジスト
除去後、基板をアルミナルツボ中でTl2O3粉末50mgとと
もに895℃、10分間酸素中で加熱処理した。
得られた薄膜の配線部分の超電導相はTl2Ba2Ca2Cu3O
3xで示されることがX線回折により確認された。また、
臨界温度は、119Kであった。
実施例4 MgO基板上にスパッタリング法によりBa2Ca3Cu4O4z
成の薄膜(厚さ1ミクロン)を形成した。実施例1と同
様に、フォトレジスト処理によって配線パターンを形成
し、真空蒸着法で金を被着した。レジスト除去後、基板
をアルミナルツボ中で、Tl2O3粉末50mgとともに895℃、
10分間酸素中で加熱処理した。
得られた薄膜の配線部分の超電導相はTl2Ba2Ca2Cu3O
3xで示されることがX線回折により確認された。また、
超電導相の臨界温度は、118Kであった。
実施例5 MgO基板上にスパッタリング法によりBa2Ca3Cu4O4z
成の薄膜(厚さ1ミクロン)を形成した。
メタルマスクを使用して、配線パターンを形成し、ス
パッタリング法で金を被着した。マスク除去後、基板を
アルミナルツボ中で、Tl2O3粉末50mgとともに895℃、10
分間酸素中で加熱処理した。
得られた薄膜の配線部分の超電導相はTl2Ba2Ca2Cu3O
3xで示されることがX線回折により確認された。また、
超電導相の臨界温度は、118Kであった。
実施例6 実施例2と同様にYSZ基板上にBa2Ca3Cu4O4zの絶縁膜
を形成し、フォトレジスト処理による配線パターン形成
後、金を真空蒸着法で被着した。
Tl、Ba、Ca、Cuの元素組成比3:2:2:3でTl2O3、BaO2
CaO2、CuOの粉末を混合し、金を被着した絶縁膜を付い
たYSZ基板をこの粉体中に埋め、895℃、5分間加熱処理
した結果、配線部は、Tl2Ba2Ca2Cu3O3xで示される超電
導相であることがX線回折により確認された。得られた
超電導相の臨界温度は、122Kであった。
実施例7 実施例4の金の真空蒸着法で被着したBa2Ca3Cu4O4z
縁膜の付いた基板を、Tl2O3、BaO2、CaO2、CuOの混合粉
末(Tl、Ba、Ca、Cuの元素組成比3:2:2:3)中に895℃、
30分間保った。
次に、基板を880℃、5分間、15分間、25分間酸素中
で加熱処理した結果、それぞれ加熱処理時間後の配線部
はX線回折分析から、Tl2Ba2Ca2Cu3O3x、Tl1Ba2Ca2Cu3O
3x、およびTl1Ba2Ca3Cu4O4xで示される超電導相であっ
た。得られた各々の超電導相の臨界温度は、117、110、
118Kであった。
実施例8 MgO基板上にスパッタリング法によりBa2Ca2Cu3O3z
成の薄膜(厚さ1ミクロン)を形成した。
実施例1と同様に、フォトレジスト処理によって絶縁
基板上に配線パターンを形成し、無電解メッキを銅で被
着した。レジスト除去後、アルミナルツボ中で、Tl2O3
粉末とともに895℃、20分間酸素中で加熱処理した。
次に、880℃、5分間酸素中で加熱処理した結果、配
線部はTl2Ba2Ca2Cu3O3xで示される超電導相であった。1
5分間酸素中で加熱処理した場合は、X線回折分析か
ら、配線部はTl1Ba2Ca2Cu3O3xで示される超電導相であ
り、25分間酸素中で加熱処理した場合は、配線部はTl1B
a2Ca3Cu4O4xで示される超電導相であることがX線回折
により確認された。得られた各々の超電導相の臨界温度
は、119、113、120Kであった。
実施例9 MgO基板上にスパッタリング法によりBa2Ca3Cu4O4z
成の薄膜(厚さ1ミクロン)を形成した。
実施例1と同様に、フォトレジスト処理によって絶縁
基板上に配線パターンを形成し、無電解メッキを金で被
着した。レジスト除去後、アルミナルツボ中で、Tl2O3
粉末とともに895℃、20分間酸素中で加熱処理した。
次に、880℃、5分間酸素中で加熱処理した結果、配
線部はTl2Ba2Ca2Cu3O3xで示される超電導相であった。1
5分間酸素中で加熱処理した場合は、X線回折分析か
ら、配線部はTl1Ba2Ca2Cu3O3xで示される超電導相であ
り、25分間酸素中で加熱処理した場合は、配線部はTl1B
a2Ca3Cu4O4xで示される超電導相であることがX線回折
により確認された。得られた各々の超電導相の臨界温度
は、118、111、118Kであった。
実施例10 MgO基板上にスパッタリング法によりBa2Ca3Cu4O4z
成の絶縁薄膜(厚さ1ミクロン)を形成した。
上記の絶縁薄膜をアルミナルツボ中で、Tl2O3粉末と
ともに895℃、20分間酸素中で加熱処理した。
次に、実施例1と同様に、フォトレジスト処理によっ
て配線パターンを形成し、無電解メッキを金で被着し
た。レジスト除去後、絶縁薄膜を880℃、5分間酸素中
で加熱処理した結果、配線部はTl2Ba2Ca2Cu3O3xで示さ
れる超電導相であった。15分間酸素中で加熱処理した場
合は、X線回折分析から、配線部はTl1Ba2Ca2Cu3O3x
示される超電導相であり、25分間酸素中で加熱処理した
場合は、配線部はTl1Ba2Ca3Cu4O4xで示される超電導相
であることがX線回折から確認された。得られた各々の
超電導相の臨界温度は、119、112、120Kであった。
実施例11 酸化タリウムの代わりにタリウムアセチルアセトナー
トとともに895℃、20分間酸素中で加熱処理した以外
は、実施例10と同様に酸素中で加熱処理時間を変えて、
Tl2Ba2Ca2Cu3O3x、Tl1Ba2Ca2Cu3O3x、およびTl1Ba2Ca3C
u4O4xで示される超電導相の配線パターンを形成した。
得られた各々の超電導相の臨界温度は、118、111、120K
であった。
[発明の効果] 以上の実施例からも明らかな通り、請求項(1)〜
(5)の方法によると、超電導体の配線の特性再現性に
きわめて優れた配線パターンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本実施例における超電導相、Tl2Ba2Ca2Cu3O
3x、Tl1Ba2Ca2Cu3O3x、およびTl1Ba2Ca3Cu4O4xのX線回
折スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3205 ZAA H01L 39/24 ZAAF 39/24 ZAA 6921−4E H05K 3/10 Z H05K 3/10 H01L 21/88 ZAAB (72)発明者 杉瀬 良二 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 大門 宏 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇 部興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 猪飼 滋 東京都港区赤坂1丁目12番32号 アーク 森ビル 宇部興産株式会社内 審査官 西脇 博志 (56)参考文献 特開 平1−199454(JP,A) 特開 平2−97420(JP,A) Modern Physics Le tters B,Vol.2,No. 7,August 1988,PP.875− 878

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基
    板に、配線パターン形成用のマスクを使い、メッキ、蒸
    着、またはスパッタリング法にて金属、合金、またはセ
    ラミックスを被着する第1工程と、 第1工程で得られた絶縁基板からマスクを除き、Tl化合
    物を800〜930℃で接触させる第2工程と、 を有することを特徴とするTlwAyCu1Oxで示されるTl系超
    電導体の配線パターンの製造法。 (上記式において、AはMg、Ca、Sr、Baから選択される
    少なくとも一種のアルカリ土類元素を示し、1.0<y<
    2.5、1.5<z<3.5、0.1<w<2.0、1.0<x<7.0であ
    る。)
  2. 【請求項2】式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基
    板に、配線パターン形成用のマスクを使い、メッキ、蒸
    着、またはスパッタリング法にて金属、合金、またはセ
    ラミックスを被着する第1工程と、 第1工程で得られた絶縁基板からマスクを除き、Tl金属
    を被着し、酸素存在下で800〜930℃で加熱処理する第2
    工程と、 を有することを特徴とするTlwAyCu1Oxで示されるTl系超
    電導体の配線パターンの製造法。 (上記式において、AはMg、Ca、Sr、Baから選択される
    少なくとも一種のアルカリ土類元素を示し、1.0<y<
    2.5、1.5<z<3.5、0.1<w<2.0、1.0<x<7.0であ
    る。)
  3. 【請求項3】請求項(1)又は(2)において、さら
    に、 第2工程で得られた絶縁基板を酸素存在下で750〜950℃
    で加熱処理する第3工程、 を有することを特徴とするTlwAyCu1Oxで示されるTl系超
    電導体の配線パターンの製造法。
  4. 【請求項4】式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基
    板に、Tl化合物を800〜930℃で接触させる第1工程と、 第1工程で得られた絶縁基板に、配線パターン形成用の
    マスクを使い、メッキ、蒸着、またはスパッタリング法
    にて金属、合金、またはセラミックスを被着する第2工
    程と、 第2工程で得られた絶縁基板からマスクを除き、同絶縁
    基板を酸素存在下で750〜950℃で加熱処理する第3工程
    と、 を有することを特徴とするTlwAyCu1Oxで示されるTl系超
    電導体の配線パターンの製造法。 (上記式において、AはMg、Ca、Sr、Baから選択される
    少なくとも一種のアルカリ土類元素を示し、1.0<y<
    2.5、1.5<z<3.5、0.1<w<2.0、1.0<x<7.0であ
    る。)
  5. 【請求項5】式AyCu1Ozで示される複合酸化物の絶縁基
    板にTl金属を被着する第1工程と、 第1工程で得られた絶縁基板に、配線パターン形成用の
    マスクを使い、メッキ、蒸着、またはスパッタリング法
    にて金属、合金、またはセラミックスを被着する第2工
    程と、 第2工程で得られた絶縁基板からマスクを除き、同絶縁
    基板を酸素存在下で750〜950℃で加熱処理する第3工程
    と、 を有することを特徴とするTlwAyCu1Oxで示されるTl系超
    電導体の配線パターンの製造法。 (上記式において、AはMg、Ca、Sr、Baから選択される
    少なくとも一種のアルカリ土類元素を示し、1.0<y<
    2.5、1.5<z<3.5、0.1<w<2.0、1.0<x<7.0であ
    る。)
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