JP2601113Y2 - ピストン鋳造用中子 - Google Patents

ピストン鋳造用中子

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JP2601113Y2
JP2601113Y2 JP1993074463U JP7446393U JP2601113Y2 JP 2601113 Y2 JP2601113 Y2 JP 2601113Y2 JP 1993074463 U JP1993074463 U JP 1993074463U JP 7446393 U JP7446393 U JP 7446393U JP 2601113 Y2 JP2601113 Y2 JP 2601113Y2
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piston
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roughly
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Inventor
壽一 牟田
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ピストン粗成形体を
鋳造するピストン鋳造用中子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ピストン粗成形体には、実開昭6
0−183253号公報に記載されたものがある。この
ピストン粗成形体では、オイルリング溝形成部の裏側周
面に凹部を周方向に間隔をおいて複数形成し、前記オイ
ルリング溝形成部にオイルリング溝を形成したときに該
オイルリング溝の一部が前記凹部と連通して排油孔を形
成するようにしている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のピストン粗成形体にあっては、前記各凹部が、前記
オイルリング溝形成部の裏側周面におけるクラウン部と
スカート部との傾斜連設面部に放射状に形成されてい
る。このため、ピストン鋳造用中子として、前記裏側周
面を成形する成形面に一体に凸部を突設し、該凸部によ
り前記裏側周面に凹部を成形するようにしたものを使用
し、前記凹部と裏側周面とを同時に成形することが必要
となる。この場合には、ピストン粗成形体の鋳造後、該
ピストン粗成形体の凹部から中子の凸部を外すとき、前
記中子とピストン粗成形体を該ピストン粗成形体の中心
線方向に相対的に移動させてピストン粗成形体の離型を
行うこととなる。
【0004】ところで、オイルリング溝形成部の裏側周
面に前記凹部を形成する他、ピストンの軽量化等を目的
として、前記スカート部の全体を薄肉にして該スカート
部の裏側周面に補強部となるリブを突設したり、また前
記スカート部の前記裏側周面に更に凹部を形成したりす
ることがある。このように、スカート部の裏側周面にリ
ブや凹部を形成した場合には、上記中子とピストン粗成
形体を該ピストン粗成形体の中心線方向に相対的に移動
させることができなくなるので、スカート部にリブや凹
部を形成できず、どうしても形成するときには、ピスト
ン粗成形体を鋳造した後に機械加工により形成する等を
考えなければならない。
【0005】この考案は上記課題を解決するためになし
たもので、その目的は、排油孔を形成するための凸部の
他、スカート部を薄肉にするためのリブや凹部等を更に
成形することができるピストン鋳造用中子を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案は、鋳造するピストン粗成形体の裏側周面
を成形する中子本体の成形面に凸部を突設し、該凸部に
より前記裏側周面に凹部を成形するようにした中子にお
いて、前記中子本体を、ピストン粗成形体の直径方向の
中心線に平行な二つの切断面で3分割して、一対の側部
分割中子片と該側部分割中子片間でピストン粗成形体の
直径方向に移動可能な中央分割中子片とで構成し、該中
央分割中子片に前記凸部を設けたものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば、ピストン粗成形体を鋳造し
た後、側部分割中子片間で中央分割中子片をピストン粗
成形体の直径方向に移動させ更に中心線方向に移動させ
て、前記中央分割中子片に設けた凸部をピストン粗成形
体の裏側周面から抜いてから前記側部分割中子片間から
外す。しかる後、側部分割中子片を中央分割中子片の抜
き跡に向けて移動させ更にピストン粗成形体の中心線方
向に移動させて該ピストン粗成形体の裏側から外し、中
子本体の離型を完了する。
【0008】
【実施例】この考案の一実施例を図面により説明する。
【0009】図1はピストン鋳造用中子の左半分だけを
示す横断面図、図2は同中子で成形されたピストン粗成
形体の左半分だけを示す縦断面図である。
【0010】ピストン鋳造用中子1は、鋳造するピスト
ン粗成形体2の裏側周面2aを成形する中子本体3の成
形面3aに凸部3bを突設し、該凸部3bにより前記裏
側周面2aに凹部2bを成形するようにしたものであ
る。
【0011】前記中子本体3は、ピストン粗成形体2の
直径方向の中心線に平行な二つの切断面A,Bで3分割
されて、一対の側部分割中子片31 と該側部分割中子片
1間に嵌合した中央分割中子片32 とで構成されてい
る。
【0012】前記中央分割中子片32 は、ピストン粗成
形体2の直径方向で相対する成形面3aを有するもの
で、該中央分割中子片32 間には、中央分割中子片32
を後側から支持する支持ブロック4がピストン粗成形体
2の中心線方向に移動可能に嵌合されている。このよう
な中央分割中子片32 に前記凸部3bが設けられてい
る。
【0013】次に、上記中子1を使用してピストン粗成
形体2を鋳造した後、まず、支持ブロック5をピストン
粗成形体2の中心線方向に移動させて中央分割中子片3
2 間から抜き出す。次いで、側部分割中子片31 間で中
央分割中子片32 をピストン粗成形体2の直径方向に移
動させ更に中心線方向に移動させて、前記中央分割中子
片32 に設けた凸部3bをピストン粗成形体2の裏側周
面2aから抜いてから前記側部分割中子片31 間から外
す。しかる後、側部分割中子片31 を中央分割中子片3
2 の抜き跡に向けて移動させ更にピストン粗成形体2の
中心線方向に移動させて該ピストン粗成形体2の裏側か
ら外し、中子本体3の離型を完了する。
【0014】上記したように側部分割中子片31 と中央
分割中子片32 を中子本体3の成形面3aの位置から引
込めて、該中子本体3をピストン粗成形体2の中心線方
向に移動可能としている。このため、側部分割中子片3
1 と中央分割中子片32 によって、ピストン粗成形体2
の裏側周面2aにおけるスカート部2dの裏側周面にリ
ブ2eや凹部2f等を成形し、また中央分割中子片32
に設けた凸部3bによって、前記裏側周面2aにおける
クラウン部2cとスカート部2dとの傾斜連設面部2g
に凹部2bを成形する。この凹部2bは、前記ピストン
粗成形体2の外周面にオイルリング溝2hを形成したと
き、該オイルリング溝2hの一部と連通して排油孔を構
成する。
【0015】
【考案の効果】以上の通り、この考案は、鋳造するピス
トン粗成形体の裏側周面を成形する中子本体の成形面に
凸部を突設し、該凸部により前記裏側周面に凹部を成形
するようにした中子において、前記中子本体を、ピスト
ン粗成形体の直径方向の中心線に平行な二つの切断面で
3分割して、一対の側部分割中子片と該側部分割中子片
間でピストン粗成形体の直径方向に移動可能な中央分割
中子片とで構成し、該中央分割中子片に前記凸部を設け
たため、ピストン粗成形体を鋳造した後、中央分割中子
片と側部分割中子片を成形面位置から引込めてピストン
粗成形体の中心線方向に抜くことができるので、排油孔
を形成するための凹部の他、スカート部を薄肉にするた
めのリブや凹部等をピストン粗成形体の裏側周面に確実
に成形することができると共に、ピストン粗成形体の離
型が確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例になるピストン鋳造用中子
の左半分だけを示す横断面図である。
【図2】図1に示すピストン鋳造用中子で成形されたピ
ストン粗成形体の左半分だけを示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ピストン鋳造用中子 2 ピストン粗成形体 2a 裏側周面 2b 凹部 3 中子本体 3a 成形面 3b 凸部 A,B 切断面 31 側部分割中子片 32 中央分割中子片

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造するピストン粗成形体の裏側周面を
    成形する中子本体の成形面に凸部を突設し、該凸部によ
    り前記裏側周面に凹部を成形するようにした中子におい
    て、前記中子本体を、ピストン粗成形体の直径方向の中
    心線に平行な二つの切断面で3分割して、一対の側部分
    割中子片と該側部分割中子片間でピストン粗成形体の直
    径方向に移動可能な中央分割中子片とで構成し、該中央
    分割中子片に前記凸部を設けたことを特徴とするピスト
    ン鋳造用中子。
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