JP2600794Y2 - 信号伝達機能を有する転がり軸受 - Google Patents
信号伝達機能を有する転がり軸受Info
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- JP2600794Y2 JP2600794Y2 JP1992052064U JP5206492U JP2600794Y2 JP 2600794 Y2 JP2600794 Y2 JP 2600794Y2 JP 1992052064 U JP1992052064 U JP 1992052064U JP 5206492 U JP5206492 U JP 5206492U JP 2600794 Y2 JP2600794 Y2 JP 2600794Y2
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- Japan
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- light
- ring
- peripheral surface
- signal
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- Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)
- Steering Controls (AREA)
- Optical Communication System (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係る信号伝達機能を有
する転がり軸受は、例えばステアリングコラムの内側に
ステアリングシャフトを回転自在に支持するのに利用す
る。
する転がり軸受は、例えばステアリングコラムの内側に
ステアリングシャフトを回転自在に支持するのに利用す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の操舵装置を構成するステアリン
グシャフトは、車体に支持された円環状のステアリング
コラムの内側に、転がり軸受を介して、回転のみ自在に
支持される。上記ステアリングシャフトの後端部にはス
テアリングホイールを固定し、進路変更時には運転者
が、このステアリングホイールを介して、上記ステアリ
ングシャフトを回転させる。
グシャフトは、車体に支持された円環状のステアリング
コラムの内側に、転がり軸受を介して、回転のみ自在に
支持される。上記ステアリングシャフトの後端部にはス
テアリングホイールを固定し、進路変更時には運転者
が、このステアリングホイールを介して、上記ステアリ
ングシャフトを回転させる。
【0003】上記ステアリングホイール部分には従来か
ら警音器(ホーン)のスイッチを設けており、回転する
ステアリングシャフトと回転しないステアリングコラム
との間で、電気信号の伝達を可能とする必要がある。更
に近年、上記ステアリングホイール部分に、カーオーデ
ィオ用スイッチ、自動車電話用釦類等、上記警音器に比
べて複雑な電気信号のやり取りを必要とするスイッチ類
を設ける場合が増えている。
ら警音器(ホーン)のスイッチを設けており、回転する
ステアリングシャフトと回転しないステアリングコラム
との間で、電気信号の伝達を可能とする必要がある。更
に近年、上記ステアリングホイール部分に、カーオーデ
ィオ用スイッチ、自動車電話用釦類等、上記警音器に比
べて複雑な電気信号のやり取りを必要とするスイッチ類
を設ける場合が増えている。
【0004】一方、上記転がり軸受は、それぞれが金属
製である外輪と内輪と転動体(玉)とから構成される
が、各部材の接触面には潤滑油の薄膜が存在する為、そ
のままでは上記電気信号を安定して伝達させる事は出来
ない。又、上記ステアリングホイールとステアリングシ
ャフトとの間に、転がり軸受とは別個に信号伝達用のブ
ラシ等を設けると、部品点数の増大に基づく部品管理や
組立作業の繁雑化を招来する。
製である外輪と内輪と転動体(玉)とから構成される
が、各部材の接触面には潤滑油の薄膜が存在する為、そ
のままでは上記電気信号を安定して伝達させる事は出来
ない。又、上記ステアリングホイールとステアリングシ
ャフトとの間に、転がり軸受とは別個に信号伝達用のブ
ラシ等を設けると、部品点数の増大に基づく部品管理や
組立作業の繁雑化を招来する。
【0005】この為従来から、図10に示す様な転がり
軸受1を利用して、上記ステアリングホイールとステア
リングシャフトとの間での信号伝達を行なっていた。こ
の転がり軸受1は、内周面に外輪軌道2を有する外輪3
と、外周面に内輪軌道4を有する内輪5と、上記外輪軌
道2と内輪軌道4との間に設けられた複数の玉6、6と
を備えている。又、上記外輪3の内周面で上記外輪軌道
2から外れた位置と、上記内輪5の外周面で上記内輪軌
道4から外れた位置とには、それぞれ凹溝7、8を、全
周に亙って形成している。
軸受1を利用して、上記ステアリングホイールとステア
リングシャフトとの間での信号伝達を行なっていた。こ
の転がり軸受1は、内周面に外輪軌道2を有する外輪3
と、外周面に内輪軌道4を有する内輪5と、上記外輪軌
道2と内輪軌道4との間に設けられた複数の玉6、6と
を備えている。又、上記外輪3の内周面で上記外輪軌道
2から外れた位置と、上記内輪5の外周面で上記内輪軌
道4から外れた位置とには、それぞれ凹溝7、8を、全
周に亙って形成している。
【0006】そして、外輪3内周面の凹溝7に、図11
に示す様な線ばね9を係止し、この線ばね9の両端部に
設けた弾接部10、10を、内輪5外周面の凹溝8に弾
接させている。線ばね9の主部11と凹溝7と、各弾接
部10、10と凹溝8とは、それぞれ金属同士が直接接
触する為、上記外輪3と内輪5とは電気的に導通し、こ
れら外輪3と内輪5との間での電気信号の伝達が自在と
なる。
に示す様な線ばね9を係止し、この線ばね9の両端部に
設けた弾接部10、10を、内輪5外周面の凹溝8に弾
接させている。線ばね9の主部11と凹溝7と、各弾接
部10、10と凹溝8とは、それぞれ金属同士が直接接
触する為、上記外輪3と内輪5とは電気的に導通し、こ
れら外輪3と内輪5との間での電気信号の伝達が自在と
なる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案の信号伝達機能
を有する転がり軸受は、外輪3と内輪5との間での電気
信号の伝達を、常に良好な状態で行なえる様にするもの
である。
を有する転がり軸受は、外輪3と内輪5との間での電気
信号の伝達を、常に良好な状態で行なえる様にするもの
である。
【0008】図10〜11に示した従来構造の場合、線
ばね9の弾接部10、10と凹溝8とが摺接しつつ、電
気信号の伝達を行なわせる為、伝達される信号にノイズ
が混入し易い。この為、自動車電話等の複雑な電気信号
を伝達する場合に、通話先を間違える等の誤動作を生じ
る可能性を否定出来ない。
ばね9の弾接部10、10と凹溝8とが摺接しつつ、電
気信号の伝達を行なわせる為、伝達される信号にノイズ
が混入し易い。この為、自動車電話等の複雑な電気信号
を伝達する場合に、通話先を間違える等の誤動作を生じ
る可能性を否定出来ない。
【0009】これに対し、例えば社団法人自動車技術会
が1987年に発行した『自動車技術ハンドブック』Vo
l.41,No.2 には、光送受信モジュールを使用してステア
リングホイール部分に設けたスイッチから車体側に設け
た各種機器に信号を送る構造が記載されており、又、こ
の構造は一部の自動車で実際に使用されている。
が1987年に発行した『自動車技術ハンドブック』Vo
l.41,No.2 には、光送受信モジュールを使用してステア
リングホイール部分に設けたスイッチから車体側に設け
た各種機器に信号を送る構造が記載されており、又、こ
の構造は一部の自動車で実際に使用されている。
【0010】ところが、この従来構造の場合、ステアリ
ングコラムの内側にステアリングシャフトを回転自在に
支持する為の転がり軸受とは独立した光通信モジュール
を使用する為、部品点数が増大し、部品管理や組立作業
が繁雑化する。又、光通信モジュールの設置スペースが
嵩み、ステアリング装置の一部が大型化する。
ングコラムの内側にステアリングシャフトを回転自在に
支持する為の転がり軸受とは独立した光通信モジュール
を使用する為、部品点数が増大し、部品管理や組立作業
が繁雑化する。又、光通信モジュールの設置スペースが
嵩み、ステアリング装置の一部が大型化する。
【0011】これに対して、特開昭63−250870
号公報には、ボールベアリングを介して互いに相対回転
自在に組み合わされた発光部収容ケースと受光部収容ケ
ースとの中心部にそれぞれ支持固定した発光素子と受光
素子とをアキシアル方向に対向させ、互いに相対回転す
る部材同士の間で光通信を行なう、ロータリフォトカプ
ラに関する考案が記載されている。ところが、この公報
に記載された考案の場合には、上記発光部収容ケースと
受光部収容ケースとの中心部に上記発光素子と受光素子
とを支持固定している為、通常の転がり軸受と同様に使
用する事ができない。具体的には、ステアリングコラム
等のハウジングの内側に、ステアリングシャフト等の軸
を回転自在に支持する様な用途には使用できない。本考
案の信号伝達機能を有する転がり軸受は、上述の様な事
情に鑑みて考案されたものである。
号公報には、ボールベアリングを介して互いに相対回転
自在に組み合わされた発光部収容ケースと受光部収容ケ
ースとの中心部にそれぞれ支持固定した発光素子と受光
素子とをアキシアル方向に対向させ、互いに相対回転す
る部材同士の間で光通信を行なう、ロータリフォトカプ
ラに関する考案が記載されている。ところが、この公報
に記載された考案の場合には、上記発光部収容ケースと
受光部収容ケースとの中心部に上記発光素子と受光素子
とを支持固定している為、通常の転がり軸受と同様に使
用する事ができない。具体的には、ステアリングコラム
等のハウジングの内側に、ステアリングシャフト等の軸
を回転自在に支持する様な用途には使用できない。本考
案の信号伝達機能を有する転がり軸受は、上述の様な事
情に鑑みて考案されたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案の信号伝達機能を
有する転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪
と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、上記外輪軌道と
内輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、上記外輪
と内輪との内の一方に支持され、伝達すべき信号に応じ
て発光する発光素子と、上記外輪と内輪との内の他方
で、上記発光素子からの光を受られる位置に支持された
受光素子とを備える。そして、この受光素子及び上記発
光素子、並びにこれら両素子を通じて伝達する信号を送
る為に上記外輪及び内輪に組み付ける部材の総てを、上
記外輪の外周面よりも直径方向外方に突出しない外径側
仮想円筒面と、上記内輪の内周面よりも直径方向内方に
突出しない仮想円筒面とにより直径方向両側を仕切られ
るラジアル空間内に配置している。
有する転がり軸受は、内周面に外輪軌道を有する外輪
と、外周面に内輪軌道を有する内輪と、上記外輪軌道と
内輪軌道との間に設けられた複数の転動体と、上記外輪
と内輪との内の一方に支持され、伝達すべき信号に応じ
て発光する発光素子と、上記外輪と内輪との内の他方
で、上記発光素子からの光を受られる位置に支持された
受光素子とを備える。そして、この受光素子及び上記発
光素子、並びにこれら両素子を通じて伝達する信号を送
る為に上記外輪及び内輪に組み付ける部材の総てを、上
記外輪の外周面よりも直径方向外方に突出しない外径側
仮想円筒面と、上記内輪の内周面よりも直径方向内方に
突出しない仮想円筒面とにより直径方向両側を仕切られ
るラジアル空間内に配置している。
【0013】
【作用】上述の様に構成される本考案の信号伝達機能を
有する転がり軸受の場合、信号送り出し側に、発光素子
を支持した内輪又は外輪を固定し、信号受取り側に、受
光素子を支持した外輪又は内輪を固定する。この状態で
電気信号を送る場合、送るべき電気信号に応じて上記発
光素子が発光し、その光を受光素子が受ける。発光素子
と受光素子との間での光による信号伝達は、ノイズを生
じる事なく良好に行われる。又、ディジタル信号を伝達
する事も容易である為、複雑な信号を確実に伝達出来
る。
有する転がり軸受の場合、信号送り出し側に、発光素子
を支持した内輪又は外輪を固定し、信号受取り側に、受
光素子を支持した外輪又は内輪を固定する。この状態で
電気信号を送る場合、送るべき電気信号に応じて上記発
光素子が発光し、その光を受光素子が受ける。発光素子
と受光素子との間での光による信号伝達は、ノイズを生
じる事なく良好に行われる。又、ディジタル信号を伝達
する事も容易である為、複雑な信号を確実に伝達出来
る。
【0014】又、上記発光素子及び受光素子、並びにこ
れら両素子を通じて伝達する信号を送る為に上記外輪及
び内輪に組み付ける部材の総てが、外輪の外周面よりも
直径方向外方に突出したり、或は内輪の内周面よりも直
径方向内方に突出したりする事がない。この為、本考案
の信号伝達機能を有する転がり軸受は、一般的な転がり
軸受と同様に、内輪をステアリングシャフト等の軸に外
嵌固定すると共に、外輪をステアリングコラム等のハウ
ジングに内嵌固定する事ができる。従って、信号伝達機
能を有する転がり軸受を介して、上記軸とハウジングと
を互いに同心に、且つ互いの相対回転を自在に支持する
事が出来る。
れら両素子を通じて伝達する信号を送る為に上記外輪及
び内輪に組み付ける部材の総てが、外輪の外周面よりも
直径方向外方に突出したり、或は内輪の内周面よりも直
径方向内方に突出したりする事がない。この為、本考案
の信号伝達機能を有する転がり軸受は、一般的な転がり
軸受と同様に、内輪をステアリングシャフト等の軸に外
嵌固定すると共に、外輪をステアリングコラム等のハウ
ジングに内嵌固定する事ができる。従って、信号伝達機
能を有する転がり軸受を介して、上記軸とハウジングと
を互いに同心に、且つ互いの相対回転を自在に支持する
事が出来る。
【0015】
【実施例】図1〜3は本考案の第一実施例を示してい
る。外輪3の内周面に形成した外輪軌道2と、内輪5の
外周面に形成した内輪軌道4との間には、環状の保持器
12により保持された複数の玉6、6を、転動自在に設
けている。又、上記外輪3の一端(図1、3の左端)開
口部内周縁にはシール環13の外周縁を支持し、このシ
ール環13の内周縁を上記内輪5の端部外周縁に摺接さ
せて、上記開口部を塞いでいる。
る。外輪3の内周面に形成した外輪軌道2と、内輪5の
外周面に形成した内輪軌道4との間には、環状の保持器
12により保持された複数の玉6、6を、転動自在に設
けている。又、上記外輪3の一端(図1、3の左端)開
口部内周縁にはシール環13の外周縁を支持し、このシ
ール環13の内周縁を上記内輪5の端部外周縁に摺接さ
せて、上記開口部を塞いでいる。
【0016】又、上記外輪3の内周面4箇所位置には、
発光ダイオード等、電気信号に応じて発光する発光素子
14、14を、円周方向等間隔に支持固定している。一
方、上記外輪3の他端部(図1、3の右端部)外周面に
設けた凹部15には、信号伝達用の導線(図示せず)の
端部を接続する為のコネクタ16を設け、導線17によ
り、このコネクタ16と上記各発光素子14、14とを
接続している。従って、上記発光素子14、14及び導
線17は勿論、上記コネクタ16も、上記外輪3の外周
面よりも直径方向外方に突出する事はない。尚、上記外
輪3の側面には凹溝18を形成し、この凹溝18内に上
記導線17を配設している。
発光ダイオード等、電気信号に応じて発光する発光素子
14、14を、円周方向等間隔に支持固定している。一
方、上記外輪3の他端部(図1、3の右端部)外周面に
設けた凹部15には、信号伝達用の導線(図示せず)の
端部を接続する為のコネクタ16を設け、導線17によ
り、このコネクタ16と上記各発光素子14、14とを
接続している。従って、上記発光素子14、14及び導
線17は勿論、上記コネクタ16も、上記外輪3の外周
面よりも直径方向外方に突出する事はない。尚、上記外
輪3の側面には凹溝18を形成し、この凹溝18内に上
記導線17を配設している。
【0017】更に、上記内輪5の一部外周面には、フォ
トトランジスタ等、光を受けてこの光に応じた電気信号
を出す受光素子19を支持固定している。尚、この受光
素子19は、上記外輪3と内輪5との回転位置関係に拘
らず、上記4個の発光素子14、14の内の何れかの発
光素子14から光を受られる。一方、上記内輪5の端部
(図1、3の右端部)内周面に設けた凹部20には、信
号伝達用の導線(図示せず)の端部を接続する為のコネ
クタ21を設け、導線22により、このコネクタ21と
上記受光素子19とを接続している。従って、上記受光
素子19及び導線22は勿論、上記コネクタ21も、上
記内輪5の内周面よりも直径方向内方に突出する事はな
い。又、上記内輪5の側面には凹溝23を形成し、この
凹溝23内に上記導線22を配設している。
トトランジスタ等、光を受けてこの光に応じた電気信号
を出す受光素子19を支持固定している。尚、この受光
素子19は、上記外輪3と内輪5との回転位置関係に拘
らず、上記4個の発光素子14、14の内の何れかの発
光素子14から光を受られる。一方、上記内輪5の端部
(図1、3の右端部)内周面に設けた凹部20には、信
号伝達用の導線(図示せず)の端部を接続する為のコネ
クタ21を設け、導線22により、このコネクタ21と
上記受光素子19とを接続している。従って、上記受光
素子19及び導線22は勿論、上記コネクタ21も、上
記内輪5の内周面よりも直径方向内方に突出する事はな
い。又、上記内輪5の側面には凹溝23を形成し、この
凹溝23内に上記導線22を配設している。
【0018】上述の様に構成される本考案の信号伝達機
能を有する転がり軸受によりステアリングコラムの内側
にステアリングシャフトを回転自在に支持し、ステアリ
ングホイール部分に設けたスイッチ類から送り出された
信号を車体側に送る場合、上記外輪3をステアリングコ
ラムの内周面に内嵌固定し、上記内輪5をステアリング
シャフトの外周面に外嵌固定する。そして、上記スイッ
チ類にその一端を接続した導線の他端を、内輪5内周面
のコネクタ21に接続し、外輪3外周面のコネクタ16
にその一端を接続した導線の他端を、車体側に設けた制
御器等の端子に接続する。
能を有する転がり軸受によりステアリングコラムの内側
にステアリングシャフトを回転自在に支持し、ステアリ
ングホイール部分に設けたスイッチ類から送り出された
信号を車体側に送る場合、上記外輪3をステアリングコ
ラムの内周面に内嵌固定し、上記内輪5をステアリング
シャフトの外周面に外嵌固定する。そして、上記スイッ
チ類にその一端を接続した導線の他端を、内輪5内周面
のコネクタ21に接続し、外輪3外周面のコネクタ16
にその一端を接続した導線の他端を、車体側に設けた制
御器等の端子に接続する。
【0019】この状態で上記スイッチ類を操作すると、
車体側に設けた制御器等の信号により上記4個の発光素
子14、14が同時に発光する。この結果、上記外輪3
と内輪5との回転方向の位置関係に拘らず、上記受光素
子19が光を受け、受けた光に応じた電気信号を、コネ
クタ21にその一端を接続した導線を通じて、上記スイ
ッチ類側に設けた別の制御器等に送る。光により信号の
伝達を行なう場合、短時間に多量の情報を、エラーなく
伝達出来る。
車体側に設けた制御器等の信号により上記4個の発光素
子14、14が同時に発光する。この結果、上記外輪3
と内輪5との回転方向の位置関係に拘らず、上記受光素
子19が光を受け、受けた光に応じた電気信号を、コネ
クタ21にその一端を接続した導線を通じて、上記スイ
ッチ類側に設けた別の制御器等に送る。光により信号の
伝達を行なう場合、短時間に多量の情報を、エラーなく
伝達出来る。
【0020】又、転がり軸受中に発光素子14、14と
受光素子19とを組み付けている為、ステアリングコラ
ムの内側にステアリングシャフトを支持する組み付け作
業と、両部材間で信号を伝達する為の構造の組み付け作
業とを同時に行える。更に、上記発光素子14、14及
び受光素子19、並びにこれら両素子14、19を通じ
て伝達する信号を送る為に上記外輪3及び内輪5に組み
付ける部材である、コネクタ16、21、導線17、2
2の総てが、上記外輪3の外周面よりも直径方向外方に
突出したり、或は内輪5の内周面よりも直径方向内方に
突出したりする事がない。この為、本考案の信号伝達機
能を有する転がり軸受は、一般的な転がり軸受と同様
に、上記内輪3をステアリングシャフト等の軸に外嵌固
定すると共に、上記外輪5をステアリングコラム等のハ
ウジングに内嵌固定する事ができる。従って、信号伝達
機能を有する転がり軸受を介して、上記軸とハウジング
とを互いに同心に、且つ互いの相対回転を自在に支持す
る事ができる。
受光素子19とを組み付けている為、ステアリングコラ
ムの内側にステアリングシャフトを支持する組み付け作
業と、両部材間で信号を伝達する為の構造の組み付け作
業とを同時に行える。更に、上記発光素子14、14及
び受光素子19、並びにこれら両素子14、19を通じ
て伝達する信号を送る為に上記外輪3及び内輪5に組み
付ける部材である、コネクタ16、21、導線17、2
2の総てが、上記外輪3の外周面よりも直径方向外方に
突出したり、或は内輪5の内周面よりも直径方向内方に
突出したりする事がない。この為、本考案の信号伝達機
能を有する転がり軸受は、一般的な転がり軸受と同様
に、上記内輪3をステアリングシャフト等の軸に外嵌固
定すると共に、上記外輪5をステアリングコラム等のハ
ウジングに内嵌固定する事ができる。従って、信号伝達
機能を有する転がり軸受を介して、上記軸とハウジング
とを互いに同心に、且つ互いの相対回転を自在に支持す
る事ができる。
【0021】尚、発光素子14を、透明又は半透明の合
成樹脂等により外輪3の全周に亙る円環状に造られた導
光体の一部に埋設し、この導光体により上記発光素子1
4の光を上記外輪3内周面の全周に導けば、発光素子1
4を円周方向1箇所に設けるのみで足りる。但し、上記
導光体の表面形状を工夫する事で、この導光体の内周面
が光る様にする。
成樹脂等により外輪3の全周に亙る円環状に造られた導
光体の一部に埋設し、この導光体により上記発光素子1
4の光を上記外輪3内周面の全周に導けば、発光素子1
4を円周方向1箇所に設けるのみで足りる。但し、上記
導光体の表面形状を工夫する事で、この導光体の内周面
が光る様にする。
【0022】次に、図4は本考案の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合、リング状の発光素子14を外輪
3の内周面に、その全周に亙って設けている。この結
果、内輪5の外周面に支持固定した受光素子19には、
外輪3と内輪5との回転位置関係に拘らず、常に同じ強
さの光が届く様になる。
いる。本実施例の場合、リング状の発光素子14を外輪
3の内周面に、その全周に亙って設けている。この結
果、内輪5の外周面に支持固定した受光素子19には、
外輪3と内輪5との回転位置関係に拘らず、常に同じ強
さの光が届く様になる。
【0023】次に、図5〜6は本考案の第三実施例を示
している。本実施例の場合、複列玉軸受に本考案を適用
している。又、発光素子14、コネクタ16、導線17
を、合成樹脂製の保持体24の射出成形時に包埋する事
で、これら各部材14、16、17を一体に取り扱える
様にしている。尚、上記保持体24の一部で、発光素子
14を包埋した部分は、リング状に形成されている。
又、受光素子19、コネクタ21、導線22を、やはり
保持体25に包埋する事で、これら各部材19、21、
22を一体に取り扱える様にしている。そして、これら
各保持体24、25を、外輪3及び内輪5の端部に、接
着剤等により固定している。
している。本実施例の場合、複列玉軸受に本考案を適用
している。又、発光素子14、コネクタ16、導線17
を、合成樹脂製の保持体24の射出成形時に包埋する事
で、これら各部材14、16、17を一体に取り扱える
様にしている。尚、上記保持体24の一部で、発光素子
14を包埋した部分は、リング状に形成されている。
又、受光素子19、コネクタ21、導線22を、やはり
保持体25に包埋する事で、これら各部材19、21、
22を一体に取り扱える様にしている。そして、これら
各保持体24、25を、外輪3及び内輪5の端部に、接
着剤等により固定している。
【0024】更に、上記外輪3の端部内周縁部で、これ
ら各保持体24、25を固定した側には、シール環13
の外周縁を支持し、このシール環13の内周縁を、上記
内輪5の端部外周面に摺接させている。
ら各保持体24、25を固定した側には、シール環13
の外周縁を支持し、このシール環13の内周縁を、上記
内輪5の端部外周面に摺接させている。
【0025】次に、図7〜8は本考案の第四実施例を示
している。本実施例の場合、玉6、6と発光素子14及
び受光素子19との間にシール環26を設けて、玉6、
6部分に存在する潤滑油が、上記発光素子14及び受光
素子19の表面に付着するのを防止している。
している。本実施例の場合、玉6、6と発光素子14及
び受光素子19との間にシール環26を設けて、玉6、
6部分に存在する潤滑油が、上記発光素子14及び受光
素子19の表面に付着するのを防止している。
【0026】次に、図9は本考案の第五実施例を示して
いる。本実施例の場合、外輪3と内輪5との間に、発光
素子14と受光素子19とによる信号伝達手段を設ける
のに加えて、前記従来構造の場合と同様に、図11に示
す様な形状を有する線ばね9を設けている。そしてこの
線ばね9を通じて、ステアリングホイール部分に設けた
スイッチ類と電源とを通じさせたり、或は警音器用信号
等の簡単な信号の伝達を行なえる様にしている。
いる。本実施例の場合、外輪3と内輪5との間に、発光
素子14と受光素子19とによる信号伝達手段を設ける
のに加えて、前記従来構造の場合と同様に、図11に示
す様な形状を有する線ばね9を設けている。そしてこの
線ばね9を通じて、ステアリングホイール部分に設けた
スイッチ類と電源とを通じさせたり、或は警音器用信号
等の簡単な信号の伝達を行なえる様にしている。
【0027】尚、図示はしないが、本考案が玉軸受以外
の転がり軸受にもそのまま適用出来る事は明らかであ
る。
の転がり軸受にもそのまま適用出来る事は明らかであ
る。
【0028】
【考案の効果】本考案の信号伝達機能を有する転がり軸
受は、複雑な信号でもエラーなく確実に伝達可能である
為、各種回転支持部分に組み込んで、回転部分と固定部
分との間で多くの情報を伝達する事が可能となる。又、
信号伝達用の部品と転がり軸受とが一体に設けられてい
る為、部品管理や組立作業の簡略化も図れる。更に、信
号伝達機能を有する転がり軸受を一般的な転がり軸受と
同様に取り扱える為、ハウジングと軸とを同心に、且つ
相対回転自在に支持する作業を容易に行える。
受は、複雑な信号でもエラーなく確実に伝達可能である
為、各種回転支持部分に組み込んで、回転部分と固定部
分との間で多くの情報を伝達する事が可能となる。又、
信号伝達用の部品と転がり軸受とが一体に設けられてい
る為、部品管理や組立作業の簡略化も図れる。更に、信
号伝達機能を有する転がり軸受を一般的な転がり軸受と
同様に取り扱える為、ハウジングと軸とを同心に、且つ
相対回転自在に支持する作業を容易に行える。
【図1】本考案の第一実施例を示す断面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】図2の拡大B−B断面図。
【図4】本考案の第二実施例を示す、図2と同様の断面
図。
図。
【図5】本考案の第三実施例を示す断面図。
【図6】図5のC部拡大図。
【図7】本考案の第四実施例を示す断面図。
【図8】図7のD部拡大図。
【図9】本考案の第五実施例を示す断面図。
【図10】従来構造の1例を示す断面図。
【図11】線ばねを図10の側方から見た図。
1 転がり軸受 2 外輪軌道 3 外輪 4 内輪軌道 5 内輪 6 玉 7 凹溝 8 凹溝 9 線ばね 10 弾接部 11 主部 12 保持器 13 シール環 14 発光素子 15 凹部 16 コネクタ 17 導線 18 凹溝 19 受光素子 20 凹部 21 コネクタ 22 導線 23 凹溝 24 保持体 25 保持体 26 シール環
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G08C 23/04 G08C 23/00 B H04B 10/10 10/22 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 10/10 - 10/22
Claims (1)
- 【請求項1】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周
面に内輪軌道を有する内輪と、上記外輪軌道と内輪軌道
との間に設けられた複数の転動体と、上記外輪と内輪と
の内の一方に支持され、伝達すべき信号に応じて発光す
る発光素子と、上記外輪と内輪との内の他方で、上記発
光素子からの光を受られる位置に支持された受光素子と
を備え、この受光素子及び上記発光素子、並びにこれら
両素子を通じて伝達する信号を送る為に上記外輪及び内
輪に組み付ける部材の総てを、上記外輪の外周面よりも
直径方向外方に突出しない外径側仮想円筒面と、上記内
輪の内周面よりも直径方向内方に突出しない仮想円筒面
とにより直径方向両側を仕切られるラジアル空間内に配
置した信号伝達機能を有する転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992052064U JP2600794Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 信号伝達機能を有する転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992052064U JP2600794Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 信号伝達機能を有する転がり軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069246U JPH069246U (ja) | 1994-02-04 |
JP2600794Y2 true JP2600794Y2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
ID=12904388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992052064U Expired - Fee Related JP2600794Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 信号伝達機能を有する転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2600794Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2073407B1 (de) * | 2007-12-17 | 2012-06-06 | Siemens Aktiengesellschaft | Maschine mit Datenübermittlung von einem Maschinenteil zu einem anderen Maschinenteil, das relativ zu dem einen Maschinenteil drehbar ist |
-
1992
- 1992-07-02 JP JP1992052064U patent/JP2600794Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH069246U (ja) | 1994-02-04 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |