JP2600460B2 - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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JP2600460B2
JP2600460B2 JP2237548A JP23754890A JP2600460B2 JP 2600460 B2 JP2600460 B2 JP 2600460B2 JP 2237548 A JP2237548 A JP 2237548A JP 23754890 A JP23754890 A JP 23754890A JP 2600460 B2 JP2600460 B2 JP 2600460B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は事務所,学校,店舗等の空気雰囲気を浄化
加湿処理する、主として天井に取付けられる加湿装置に
関するものである。
[従来の技術] 建築基準法,建築物における衛生的環境の確保に関す
る法律及び労働安全衛生法等により所定規模の建築物内
の室内の湿度は40%〜70%の範囲内に、また室内の塵埃
濃度については0.15mg/m3以下に保つことが指導、或は
義務付けられている。こうした湿度雰囲気や空気清浄度
を保全するには積極的な加湿や空気浄化が必要であり、
特に、暖房を実施する冬季においては、強制的に加湿を
しないと室内の相対湿度を適切な範囲に保つことはでき
ない。こうしたことを踏まえて、従来においても、中央
空調方式のエアーハンドリングユニットとも称されてい
る空気調和機や、大型のパッケージコンディショナーに
は、超音波方式や水噴霧方式の加湿器やエアーフィルタ
ーが組込まれているものもあり、充分な加湿機能及び空
気浄化機能を果たしている。
しかしながら、個別方式の比較的小型の空気調和機の
場合には、充分な加湿機能を果たす加湿器やエアーフィ
ルターを内部に組み込むことは装置の大型化を招き、風
量の低下も招くことなどの理由から難しく、特に限られ
た空間である天井に取付けるタイプの空気調和機では、
寸法的な制約が強く、現状では、ごく少容量の加湿器や
空気浄化機能の低いエアーフィルターを空気調和機毎に
組み込むか、外付方式で加湿器を組合わせるか、或は、
独立型の加湿器を別に設置するかして対応している。
なお、この外付方式や独立型の加湿器には、超音波加
湿器等で発生する白粉(水中のカルシウムやマグネシウ
ム等が水滴蒸発後に粒子状になったもの)を防ぐため
に、自然蒸発式の加湿器が多く用いられる。
また、天井に取付けるタイプの加湿装置としては、例
えば、特開昭62−98137号公報や特開昭62−98138号公報
に開示されているように、送風機でエンドレスの回転を
する加湿メディアに被処理空気を通し、加湿メディアで
加湿した処理空気を室内に吹出すようにしたものもあ
る。さらに、この他の天井組込型の加湿装置として、特
開昭60−23731号公報に記載されている装置もある [発明が解決しようとする課題] 上記のような従来の個別方式の比較的小型の加湿装置
では、空気条件や換気等との関係で必要とする加湿量が
大きくなっても、これに対処することができなかった。
しかも、加湿方式によっては、逆に、過加湿状態を起こ
すこともあった。
特に、超音波によって霧を発生させる超音波方式の加
湿装置では、超音波による霧の発生量が一定であるた
め、室温や送風量等の状態が変化(エアーフィルターが
目詰まりした時等)しても加湿量が変わらず、過加湿状
態となりキャリーオーバが発生する等の不具合があるば
かりでなく、水中のカルシウムやマグネシウム等による
白粉も発生していた。
さらに回転する加湿メディアに被処理空気を通す加湿
装置では、駆動装置等を含むために、装置が複雑で大型
化していた。しかも、空気中の塵埃等の付着により加湿
メディアの性能が低化し、耐用性と機能性の両面での安
定性に欠け、満足のいく空気浄化機能を得ることも困難
であった。
このため、自然蒸発式の加湿機構で、加湿能力が高
く、かつ空気浄化が良好にでき、しかも、装置全体の小
型化を促進できる加湿装置が望まれていた。
この発明はかかる従来の課題を解決するためになされ
たもので、簡素な構成で充分な加湿量を確保でき、機能
性及び安定性に優れ、良好な空気浄化機能を持つ加湿装
置を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 第1の発明に係る加湿装置は、被処理空気中の塵埃を
除去するフィルター、このフィルターにより浄化された
被処理空気を吸込口から吸込み、吹出口から吹出する送
風機、一端が被処理空気の風路内に、他端が風路外にそ
れぞれ取付けられたヒートパイプとヒートパイプの風路
外の端部に取付けられた電気ヒーターを備えたヒーター
ブロック、ヒートパイプの下流側に取付けられた空気温
度センサー、ヒートパイプにより加熱された被処理空気
を水の自然蒸発によって加湿する加湿器を具備したもの
である。
また、第2の発明に係る加湿装置は、特に、第1の発
明におけるヒーターブロックに温度検知用のセンサーを
設けたものである。
さらに、第3の発明に係る加湿装置は、特に、第1の
発明におけるヒーターブロックに複数のヒーターを備え
たものである。
また、第4の発明に係る加湿装置は、特に、第3の発
明における送風機の送風量に対応して通電するヒーター
の数を制御するようにしたものである。
さらに、第5の発明に係る加湿装置は、特に、第3の
発明において、温度センサーにより通電するヒーターの
数を制御するようにしたものである。
[作用] 第1の発明の加湿装置においては、被処理空気中の塵
埃をフィルターで除去し、浄化後の被処理空気を送風機
により後段に送り、被処理空気の風路内に位置するヒー
トパイプ、及び風路外に位置する電気ヒーターを備えた
ヒーターブロックと、ヒートパイプの下流側に設けた空
気温度センサーとからなる加熱手段により加熱し、加熱
後の被処理空気を水の自然蒸発により加湿する加湿器に
よって加湿し、処理空気として吹出口から吹出すもので
あるから、加熱により自然蒸発が促進され、十分な加湿
量を確保できるとともに、この加熱温度に応じて加湿量
を制御することができ、しかも空気浄化も行うことがで
きる。
また第2の発明の加湿装置においては、特に、ヒータ
ーブロックに温度検知用のセンサーが設けられ、ヒータ
ーブロックの温度をセンサーで検知し、一定温度以下に
制御することにより、ヒーターブロックとヒートパイプ
の温度の過昇を防止することができるようになる。
さらに第3の発明の加湿装置においては、特に、ヒー
ターブロックに複数のヒーターが設けられ、通電するヒ
ーターの数を切り替えることにより、ヒーターブロック
とヒートパイプの温度の過昇を防止しながら、加熱量、
ひいては加湿量を制御することができるようになる。
また第4の発明の加湿装置においては、特に、上記発
明における送風機の送風量に対応して通電するヒーター
の数を制御することにより、送風機の停止時や、送風量
の少ない時に空気温度が過昇することを防ぐことができ
るようになる。
また第5の発明の加湿装置においては、特に、第3の
発明における温度センサーにより通電するヒーターの数
を制御するため、温度の過昇や加湿不足を防ぐことがで
きるようになる。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図及び第2図はこの発明の一実施例である加湿装置
を示し、第3図〜第6図はこの加湿装置に使用されるヒ
ーターブロックを示し、第7図及び第8図はこの加湿装
置に使用される加湿器を示す。
まず、この加湿装置の全体の構成について第1図及び
第2図を用いて説明する。第1図はこの発明の一実施例
である加湿装置を示す平面図、第2図は第1図の加湿装
置を示す正面図である。この図の加湿装置は、、天井ま
たは天井裏の空間に概ね水平位に取付けられる天井設置
タイプの加湿装置である。
図において、1は被処理空気Aと吸込む吸込口、2は
処理空気Bを吹き出す吹出口、3はこの加湿装置の外郭
をなす外箱であり、この外箱3の相対する他面側に吸込
口1と吹出口2とが直線上に各々配設されている。4は
外箱3内の最前部に配設されたフィルターであり、被処
理空気A中の塵埃を除去し、この被処理空気Aを浄化す
る。このフィルター4は前段フィルター4aと中段フィル
ター4bと後段フィルター4cとの三段構造となっており、
前段、中段、後段のいずれのフィルター4a,4b,4cも所定
幅のものを複数枚組合わせて構成されている。そして、
このフィルター4を通過後の空気の塵埃濃度を所望の濃
度以下にしている。5は外箱3内の中段部に配設した送
風機であり、被処理空気Aを吸込口1から吸入し処理空
気Bを吹出口2から吹出す。6は外箱3内の最後段部に
配設した加湿器であり、この加湿器6は水の自然蒸発に
より、被処理空気Aを加湿する。7は外箱3内の送風機
5と加湿器6との間の被処理空気Aの流路内に配設され
たヒートパイプ、8は電気ヒーター8aを備えたヒーター
ブロックであり、ヒートパイプ7とこのヒーターブロッ
ク8と空気温度センサー32とからなる加熱手段を構成
し、被処理空気Aを加熱する。
なお、15は、排水用のドレンパイプ、21は水道に接続
し水道からの給水を受けるためのTストレーナ、22は給
水量を制御する電磁弁、23は給水系のサブタンク、24は
液受皿として機能するドレンパン、25は電磁弁22の駆動
等を制御し給水量を調整する制御装置、26はフィルター
4の目詰りを検知するフィルタ目詰報知器、27はフィル
ター4の保守点検用のフィルター点検蓋、28は送風機5
の羽根やモータの交換等を行う送風機点検蓋、29は加湿
器6の保守点検用の加湿器点検蓋、30はヒーターブロッ
ク8を保護する保護カバー、31はヒーターブロック8の
加熱動作を制御する加熱器制御装置、32は加湿器6とヒ
ートパイプ7との中間部の通風路内に配設された温度セ
ンサーであり、ここを通過する被処理空気Aの温度を検
出する。
上記構成のこの実施例の加湿装置は、吸込口1の直後
部にフィルター4が横方向に内装されている。そして、
このフィルター4の後方部に送風機5が吸込側をフィル
ター4側にし、吹出側を吹出口2側に向けて組込まれて
いる。またその後方にはヒートパイプ7が、一端を通風
路内にし、他端を通風路外にして取付けられ、このヒー
トパイプ7の通風路外の端部には電気ヒーター8aを備え
たヒーターブロック8が取付けられている。さらに外箱
3内の最後段部の吹出口2側には水の自然蒸発により加
湿する加湿器6が組込まれている。なお、この加湿装置
は外箱3の上面四隅に配設された吊金具を介し、建物の
構造部材に垂下状に取付けられるアンカーボルト等によ
って、天井裏空間等に水平に吊り固定される。
引き続いて、この実施例の加湿装置の各構成部分につ
いて各構成部分毎に説明する。
まずフィルター4について説明すると、このフィルタ
ー4は、前段フィルター4aと中段フィルター4bと後段フ
ィルター4cとの三段構成となっており、前段フィルター
4aは粗塵用フィルター(重量法25〜90%のもの)で、中
段フィルター4bは中高性能フィルター(比色法50〜98%
のもの)で、後段フィルター4cはガス吸着用のフィルタ
ーである。そして、いずれも天井面に設けられる点検口
からの点検及び交換を可能とすべく20〜40cm幅のものを
複数枚組合わせて構成されており、このフィルター4を
通過した後の空気の塵埃濃度を0.15mg/m3以下にしてい
る。
なお、上記の前段フィルター4aである粗塵用フィルタ
ーには、殺菌、防黴剤として第四級アンモニュウム塩系
の防(殺)菌剤やハロゲン菌剤を瀘材に含潰させたもの
や、フィルタ瀘材として防菌剤(サイアベンダゾール
等)を原材料(PP、PE、ナイロン等)に混合したもので
作られた繊維を用いれば、処理空気B中の雑菌や黴の胞
子に対して殺菌性をもつとともに、フィルター4に捕捉
された埃部分での最近の繁殖や黴の発生を防止すること
もできる。その他の構成として、このフィルター4部
に、例えば、紫外線殺菌装置のような殺菌装置を配設し
ても同様の殺菌、防黴処理ができるとともに、通常の粗
塵用のフィルターとしての機能も果たす。
また、上記の中段フィルター4bである中高性能フィル
ターには、通常、瀘材によるメカニカルフィルターが使
用されるが、電極板式の電気集塵装置や瀘材誘導式等、
瀘材と電気集塵装置とを組合わせた構成としても良い。
さらに、後段フィルター4cであるガス吸着フィルターに
は、被処理空気Aに含まれるガス成分(タバコの煙成分
や石油系ベーパ等)を吸着し除去する脱臭フィルター等
を用いる。このガス吸着フィルターの構造は、ガス吸着
物質をそのままフォーム状に成形したり、フォーム状の
基材にガス吸着物質が付着させ、あるいは、フォーム状
の基材で押さえたりしたものとしても良く、さらには、
ガス吸着性薬品や、例えば金属フタロシアニン誘導体の
ようなガス成分を吸着、分解する機能を持った薬品や物
質を樹脂不織布等の固定または循環する基材に含浸させ
る構造にしてもよい。
なお、上記フィルター4は、粗塵用フィルターと中高
性能フィルターとガス吸着フィルターとの三段構成のも
のであるが、これを、粗塵用フィルター(重量法25〜90
%のもの)と中高性能フィルター(比色法60%以上のも
の)との二種類のフィルターによる簡易な構成にしても
よく、或は、塵埃除去用のフィルターと脱臭フィルター
との二種類のフィルターによる簡易な構成にしてもよ
い。前者では例えば、タバコの煙のような微粒子も捕捉
でき、後者では例えば、タバコの臭気のような刺激性の
ガス成分等も除去できる。従って、上記したいずれのフ
ィルターでも高度な空気浄化機能が発揮される。
次に、ハートパイプ7及びヒーターブロック8からな
る加熱手段について述べる。
ヒートパイプ7は多数の伝動フィンを備えており、被
処理空気Aの通風路内に位置する。そして、このヒート
パイプ7は送風機5から吹出された被処理空気Aを通風
路外に配置されたヒーターブロック8から与えられた熱
で加熱する。ヒーターブロック8は被処理空気8の通風
路外に位置し、ヒートパイプ7の端部に取付けられてお
り、電気ヒーター8aを熱源としてヒートパイプ7に熱を
伝達する。
ここで、このヒーターブロック8の各実施例を図を用
いて説明する。
第3図はこの発明の加湿装置に使用されるヒーターブ
ロック8の第1の実施例を示す斜視図、第4図は同じく
ヒーターブロック8の第2の実施例を示す斜視図、第5
図は同じくヒーターブロック8の第3の実施例を示す斜
視図、第6図はこの発明の加湿装置の実施例のヒートパ
イプ7及びヒーターブロック8を示す要部拡大正面図で
ある。第3図及び第4図において、41はアルミダイカス
ト等からなるアルミブロックであり、42はこのアルミブ
ロック41中に鋳込まれているシーズヒーター、43はアル
ミブロック41に熱結合させた温度センサーである。44は
アルミブロック41に取付けたPTC特性を有する電気ヒー
ターであるPTCヒーターである。
上記のような構成のヒーターブロック8のシーズヒー
ター42やPTCヒーター44には、加熱器制御装置31によ
り、送風機5が停止中は通電されない。また、アルミブ
ロック41に設けられた温度センサー43が190℃以上にな
った場合、及びヒートパイプ7と加湿器6との間の通風
路内に設けられた温度センサー32が60℃以上になった場
合には、このシーズヒーター42及びPTCヒーター44への
通電は停止される。しかも、このヒーターブロック8は
保護カバー30により覆われている。従って、ヒーターブ
ロック8が過熱状態となったり、或は、短絡等による外
部過熱により発火するようなことはなく、安全性が高
い。特に、ヒーターブロック8のアルミブロック41の温
度が120℃以上にならないように設定すれば、フィルタ
ー4の目詰まりや送風機5の故障で送風量が低下した場
合にも、外箱3内の加湿器6の加湿エレメント部の温度
を100℃以下に保つことができ、加湿エレメントの故障
等も防止できるので、加湿器6の安全性も向上する。さ
らに、加湿器6に供給される空気の温度を温度センサー
32により60℃以下に抑制することにより、連続運転時の
加湿器6の関連部品の故障を防止でき、加湿器6の長寿
命化を図ることができ、結果的に、加湿装置全体の耐久
性が向上する。この種のヒーターブロック8において
は、電気ヒーターを利用して加熱するため、他の特殊な
熱源が不要になり、装置全体を簡素化でき、取付けも容
易にできる。第4図のヒーターブロック8においては、
フィルター4の目詰まりや、送風機5の故障等により送
風量が低下した場合においても、ヒーターは過加熱され
ないので安全性が極めて高い。
また、第5図及び第6図のようなヒーターブロック8
を採用すれば、加熱能力を送風量や必要加湿量に応じて
制御することができる。図中、上記実施例と同一符号及
び記号は上記実施例の構成部分と同一または相当する構
成部分を示すものである。
第5図の実施例のように、複数のシーズヒーター42を
アルミブロック41に鋳込んでヒーターブロック8を構成
すれば、通電するシーズヒーター42の数を制御すること
により加熱能力を適宜制御できる。または、第6図のよ
うにヒートパイプ7及びヒーターブロック8を各々複数
個配設し、通電されるヒーターブロック8の数を制御す
ることによっても、加熱能力の制御ができる。従って、
上記の第5図及び第6図のヒーターブロック8を使用
し、例えば、送風機5の強運転と弱運転とで加熱量を切
り替えれば、送風量に応じて加熱能力を制御することが
容易にできる。
次に、加湿機能の中核となる加湿器6について述べ
る。第7図はこの発明の実施例の加湿装置に使用される
加湿器の一例を示す斜視図、第8図は同じくこの発明の
実施例の加湿器の他の例を示す一部破断斜視図である。
第7図は多孔質の親水性プラスチックよりなる吸水性加
湿板方式の加湿器6であり、第8図は透湿膜方式の加湿
器6であり、共に水の自然蒸発により加湿する加湿器6
であり、通常、これらのいずれかを使用する。
第7図において、9は多孔質の親水性プラスチックよ
り形成された吸水性加湿板、10は吸水性加湿板9の下側
端を上下に段差を付けて形成した段差端面、11は上下二
段の段付底を有する水受容器、12は水受容器11の浅い方
の底を持つ給水皿、13は給水皿12の端部に連結された給
水管、14は水受容器11の深い方の底を持つドレン皿であ
り、このドレン皿14の端部には排水用のドレンパイプ15
が連結されている。
上記のように、この実施例の加湿器6は、複数枚の吸
水性加湿板9と、この各吸水性加湿板9に水を供給する
水補給系との組合わせにより構成されている。即ち、複
数枚の吸水性加湿板9が被処理空気Aの流れに対して平
行に櫛刃状に配設されており、この吸水性加湿板9の段
差端面10が上下二段底の水受容器11に垂直に保持されて
収まっている。そして、この水受容器11の給水皿12には
給水管13から加湿用の水が供給され、この水の中に吸水
性加湿板9の高い方の段差端面10が浸漬されている。ま
た、水受容器11のドレン皿14には吸水性加湿板9の低い
方の段差端面10が収められている。従って、各吸水性加
湿板9の間に形成された平行流路を、フィルター4で浄
化されヒートパイプ7で加熱された被処理空気Aが流通
する間に加湿され、吹出口2に至る。
第8図において、16は揆水性多孔質プラスチックフィ
ルム等の水蒸気は通過するが水は通さない微細孔を持つ
透湿膜で形成された袋体であり、この袋体16の一端には
給水管13が、末端にはドレンパイプ15が各々接続されて
いる。17はこの袋体16の外表に被処理空気Aを通すべく
形成された空気通路、18は袋体16の内部に挿入されたス
ペーサであり、このスペーサ18により袋体16の形状が保
持されている。19はコルゲート状のセパレータであり、
このセパレータ19を袋体16に重ねてロール状に巻設して
いる。20はこの加湿器6の外枠である。
上記のように、この実施例の加湿器6は、透湿膜で形
成された袋体16と、この袋体16の外表に被処理空気Aを
通すべく形成された空気通路17と、袋体16に水を供給す
る水補給系との組合わせにより構成されている。即ち、
内部に水を保持する扁平帯状の袋体16にコルゲート状の
セパレータ19を重ねて、全体をロール巻きにして外枠20
内に収めたものである。従って、この加湿器6は袋体16
の外表に空気通路17が層状に形成されており、この空気
通路17をフィルター4で浄化された被処理空気Aが流通
する間に加湿され、吹出口2に至る。そして、上記いず
れの加湿器6も水のスケール成分(炭酸カルシウム等)
が水の蒸発によって濃縮されても、これをドレンパイプ
15によって排出できるので、吸水性加湿板9や袋体16の
機能が析出したスケール成分で損なわれることはない。
しかも、機能的にはいずれの加湿器6も自然蒸発式であ
り、被処理空気Aの湿度に関する状態量に応じた適当な
加湿を図ることができ、過加湿によるキャリーオーバも
生じない。特に第7図に示した加湿器6においては、加
湿器6全体の構成が簡素になるうえ、保守点検性もよ
い。また、第8図で示した透湿膜方式の加湿器6におい
ては、形状の自由性が高く、被処理空気Aとの接触と給
排水系との位置関係を共に満たしうる構成を容易に実現
できる利点もある。
通常、これらの加湿器6は通過する空気から熱を奪っ
て水が蒸発する構造のため、通過する空気の温度が低く
なると、加湿量も低下する。例えば、通過する空気が室
温(20℃,50%)の場合には、温風(40℃,12%)の場合
の1/2以下の加湿能力しか得られない。従って、この実
施例の加湿装置のように、加熱手段により被処理空気A
を一旦加熱した後で、加湿器6で加湿をする場合には、
加湿能力の低下を防止でき、十分な加湿を行うことがで
きる。
上記のように、この実施例の加湿装置は、被処理空気
A中の塵埃を除去し、被処理空気Aを浄化するフィルタ
ー4と、被処理空気Aを吸込口1から吸入し処理空気B
を吹出口2から吹出す送風機5と、被処理空気Aの通風
路内に位置するヒートパイプ7及び通風路外に位置する
電気ヒーター8aを備えたヒーターブロック8と空気温度
センサー32とからなる、被処理空気Aを加熱する加熱手
段と、加熱後の被処理空気Aを水の自然蒸発により加湿
する加湿器6とを備えている。そして、被処理空気Aを
吸込口1から吸込み、これをフィルター4によって浄化
処理し、塵埃濃度を0.15mg/m3以下の清浄な被処理空気
Aとした後、電気ヒーター8aを備えたヒーターブロック
8と空気温度センサー32及びヒートパイプ7からなる加
熱手段によって加熱し、自然蒸発式の加湿器6により加
湿し、処理空気Bとして吹出口2から適用する室内等に
吹き出す。従って、この実施例の加湿装置を使用するこ
とにより、当該室内等の雰囲気を空気の清浄度の上で
も、加湿状態の上でも快適性のよいものにすることがで
きる。しかも、この加湿装置は送風機5を内蔵している
ので、従来の空気調和機に高性能フィルターを設けてい
た場合に生じていた風量の低下を招くこともない。加え
て、この加湿装置は加熱手段を備えているので、十分な
加湿量を維持することができる。また、この加熱手段は
ヒートパイプ7にヒーターブロック8を接続する方式を
採用しているため、空気の流路内には発火源となるもの
が存在しないので安全性が高く、かつ空気温度センサー
32で空気温度を検出し、高温空気が加湿器6に供給され
ないようにしているため、加湿器6の寿命も長く安定し
た性能が得られる。なお、吸込口1から吸込まれる被処
理空気Aは室内の空気であっても、或は、室外からの吸
込空気であってもよく、吹出口2から吹出される処理空
気Bは室内に直接吹出しても、例えば、空気調和機の吸
込口へ給気し、空気調和後に室内に吹出すようにしても
よい。さらに、各実施例では、天井又は天井裏の空間に
概ね水平に取付けられる加湿装置について説明したが、
例えば床面に設置したり、壁面に埋込むものにも応用が
可能で、上記と同様の効果を奏する。
[発明の効果] 以上のように第1の発明の加湿装置は、被処理空気を
加熱して水の自然蒸発による加湿を行い、浄化処理した
加湿空気として吹出口から吹出すものであるから、十分
な加湿量を確保できるとともに、加熱温度により加湿能
力を制御することができ、室内等の雰囲気を空気の清浄
度の上でも、加湿状態の上でも快適性のよいものにする
ことができる。
また第2の発明の加湿装置によれば、特に、ヒーター
ブロックに温度検知用のセンサーが設けられ、ヒーター
ブロックの温度をセンサーで検知し、一定温度以下に制
御することにより、ヒーターブロックとヒートパイプの
温度の過昇を防止することができる。
さらに第3の発明の加湿装置によれば、特に、ヒータ
ーブロックに複数のヒーターが設けられ、通電するヒー
ターの数を切り替えることにより、ヒーターブロックと
ヒートパイプの温度の過昇を防止しながら、加熱量、ひ
いては加湿量を制御することができる。
また第4の発明の加湿装置よれば、特に、上記発明に
おける送風機の送風量に対応して通電するヒーターの数
を制御することにより、送風機の停止時や、送風量の少
ない時に空気温度が過昇することを防ぐことができる。
また第5の発明の加湿装置によれば、特に、第3の発
明における温度センサーにより通電するヒーターの数を
制御するため、温度の過昇や加湿不足を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である加湿装置を示す平面
図、第2図は第1図の加湿装置を示す正面図、第3図は
この発明の加湿装置に使用されるヒーターブロックの第
1の実施例を示す斜視図、第4図はこの発明の加湿装置
に使用されるヒーターブロックの第2の実施例を示す斜
視図、第5図はこの発明の加湿装置に使用されるヒータ
ーブロックの第3の実施例を示す斜視図、第6図はこの
発明の実施例の加湿装置のヒートパイプ及びヒーターブ
ロックを示す要部の正面図、第7図はこの発明の実施例
の加湿装置に使用される加湿器の一例を示す斜視図、第
8図は同じくこの発明の実施例の加湿器の他の例を示す
一部破断斜視図である。図において、1は吸込口、2は
吹出口、4はフィルター、5は送風機、6は加湿器、7
はヒートパイプ、8はヒーターブロック、8aは電気ヒー
ター、32は空気温度センサー、Aは被処理空気、Bは処
理空気である。なお、図中同一符号は、同一又は相当部
分を示す。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理空気中の塵埃を除去するフィルター
    と、このフィルターにより浄化された被処理空気を吸込
    口から吸込み、吹出口から吹出す送風機と、一端が上記
    被処理空気の風路内に、他端が風路外にそれぞれ取付け
    られたヒートパイプ、及びヒートパイプの風路外の端部
    に取付けられた電気ヒーターを備えたヒーターブロック
    と、上記ヒートパイプの下流側に取付けられた空気温度
    センサーと、上記ヒートパイプにより加熱された被処理
    空気を水の自然蒸発によって加湿する加湿器とを具備し
    ていることを特徴とする加湿装置。
  2. 【請求項2】ヒーターブロックに温度検知用のセンサー
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  3. 【請求項3】ヒーターブロックに複数のヒーターを備え
    たことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  4. 【請求項4】送風機の送風量に対応して通電するヒータ
    ーの数を制御するようにしたことを特徴とする請求項3
    に記載の加湿装置。
  5. 【請求項5】空気温度センサーにより通電するヒーター
    の数を制御するようにしたことを特徴とする請求項3に
    記載の加湿装置。
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