JP2600164Y2 - 低圧タービンの排気室 - Google Patents

低圧タービンの排気室

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JP2600164Y2
JP2600164Y2 JP1991036609U JP3660991U JP2600164Y2 JP 2600164 Y2 JP2600164 Y2 JP 2600164Y2 JP 1991036609 U JP1991036609 U JP 1991036609U JP 3660991 U JP3660991 U JP 3660991U JP 2600164 Y2 JP2600164 Y2 JP 2600164Y2
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exhaust chamber
flow passage
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diffuser
pressure turbine
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正信 本城
健次 榎本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、低圧タービンの排気室
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の低圧タービンを示した断面
図である。この低圧タービンは、翼植込ロータ1が上下
に分割されている上半ケーシング2と下半ケーシング3
とに囲まれており、上半ケーシング2に蒸気入口管4が
設けられ、下半ケーシング3に蒸気出口管5がそれぞれ
設けられている。各ケーシング2,3内にはディフュー
ザ板6が取付けられて壁を形成している。また、これら
のディフューザ板6に対向するように、翼植込ロータ1
に植込まれている最終段動翼7のすぐ後に位置するよう
に、ディフューザ部材8が設けられていて壁を形成し、
このディフューザ部材8による壁とディフューザ板6に
よる壁とで、排気室流れ通路9を形成している。
【0003】このように低圧タービンの排気室は、ディ
フューザ板6とディフューザ部材8とで形成された排気
室流れ通路9により構成されており、蒸気出口管5に連
なっている。従って、蒸気入口管4から導入された蒸気
は、翼植込ロータ1を回転させ、最終段動翼7部分から
排気室流れ通路9を通り、蒸気出口管5から排出され
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来の低圧
タービンの排気室は、下半ケーシング3に蒸気出口管5
が設けられた構成であるため、下半部から流れる蒸気流
量の方が、上半部から流れる蒸気流量よりも多くなる。
また、真空引きにおいても、上半ケーシング2より下半
ケーシング3の方が真空状態が良い。そのため、上半ケ
ーシング2と下半ケーシング3との間に圧力差が生じる
ので、翼植込ロータ1にアンバランス力が発生して振動
を起こし、低圧タービンの信頼性を低下させるという問
題があった。本考案はこのような問題を解決するために
なされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、実用新案登録請求の範囲の請求項1記載の本考案
は、翼植込ロータを囲むように上下に分割されている上
半ケーシングおよび下半ケーシングと、この各ケーシン
グに取付けられているディフューザ板と、これらのディ
フューザ板に対向して前記翼植込ロータに植込まれてい
る最終段動翼のすぐ後に位置するように設けられ排気室
流れ通路を形成するディフューザ部材とによって形成さ
れ、その排気室流れ通路が前記半下ケーシングに設けら
れている蒸気出口管に連なっている低圧タービンの排気
室において、上半と下半のディフューザ部材の軸方向長
さを異ならせて、翼植込ロータを中心として上半の排気
室流れ通路の通路幅を広く、下半の排気室流れ通路の通
路幅を狭くしたものである。
【0006】また、請求項2記載の本考案は、翼植込ロ
ータを囲むように上下に分割されている上半ケーシング
および下半ケーシングと、この各ケーシングに取付けら
れているディフューザ板と、これらのディフューザ板に
対向して前記翼植込ロータに植込まれている最終段動翼
のすぐ後に位置するように設けられ排気室流れ通路を形
成するディフューザ部材とによって形成され、その排気
室流れ通路が前記下半ケーシングに設けられている蒸気
出口管に連なっている低圧タービンの排気室において、
下半の排気室流れ通路の出口部に、蒸気の流れに向って
頂部が向くように断面が三角形状のディフューザ出口板
をケーシングの中心から放射状に複数個設けたものであ
る。
【0007】更に、請求項3記載の本考案は、翼植込ロ
ータを囲むように上下に分割されている上半ケーシング
および下半ケーシングと、この各ケーシングに取付けら
れているディフューザ板と、これらのディフューザ板に
対向して前記翼植込ロータに植込まれている最終段動翼
のすぐ後に位置するように設けられ排気室流れ通路を形
成するディフューザ部材とによって形成され、その排気
室流れ通路が前記下半ケーシングに設けられている蒸気
出口管に連なっている低圧タービンの排気室において、
下半の排気室流れ通路内に、通路の出口部へ向けて翼植
込ロータと同心状に通路調整板を設けたものである。
【0008】
【作 用】請求項1記載の本考案によれば、上半部ディ
フューザ部材の下半部のディフューザ部材との軸方向長
さを異ならせて、上半部の排気室流れ通路の通路幅を広
くし、逆に、下半部の排気室流れ通路の通路幅を狭くし
ているので、蒸気量が周方向に片寄ることがなくなり、
圧力分布の均一化が図られる。
【0009】また、請求項2記載の本考案によれば、下
半部の排気室流れ通路の出口部に、蒸気の流れに向って
頂部が向くように断面が三角形状のディフューザ出口板
をケーシングの中心から放射状に複数個設けて、下半部
の排気室流れ通路の出口を上半部の排気室流れ通路の出
口よりも狭くしているので、蒸気流量が周方向に片寄る
ことがなくなり、圧力分布の均一化が図られる。
【0010】更に、請求項3記載の本考案によれば、下
半部の排気室流れ通路内に通路の出口部へ向けて翼植込
ロータと同心状に通路調整板を設けて、下半部の排気室
流れ通路の通路幅を上半部の排気室流れ通路の通路幅よ
りも狭くしているので、蒸気流量が周方向に片寄ること
がなくなり、圧力分布の均一化が図られる。
【0011】
【実施例】以下本考案に係る低圧タービンの排気室の実
施例を、図1ないし図5を参照して詳細に説明する。な
お、図1ないし図5において図6と同一部分には同一符
号を付してあるのでその部分の説明は省略する。
【0012】図1は、本考案に係る低圧タービンの排気
室の第1の実施例を示した低圧タービンの断面図であ
る。この実施例では、従来のディフューザ部材8を、翼
植込ロータ1を中心として上半部と下半部とで変心させ
たものとし、上半部のディフューザ部材8aと下半部の
ディフューザ部材8bとの軸方向長さを異ならせてい
る。すなわち、翼植込ロータ1の最終段動翼7のすぐ後
の、上半部の排気室流れ通路9aの通路幅Daを広く
し、逆に、下半部の排気室流れ通路9bの通路幅Dbを
狭く(すなわちDa>Db)している。従って、蒸気流
量が周方向に片寄ることがなくなり、圧力分布の均一化
が図られる。
【0013】次に図2は、本考案に係る低圧タービンの
排気室の第2の実施例を示した低圧タービンの断面図で
あり、図3は図2のA−A線に沿う断面図である。この
実施例では、上半部の排気室流れ通路9aは従来のまま
とし、下半部の排気室流れ通路9bの出口部に、蒸気の
流れに向って頂部が向くように断面が三角形状のディフ
ューザ出口板11を、ケーシングの中心から放射状に、
適宜数配列して設けたものである。これにより、下半部
の排気室流れ通路9bの出口が上半部の排気室流れ通路
9aの出口よりも狭くなるので、蒸気流量が周方向に片
寄ることがなくなり、圧力分布の均一化が図られる。
【0014】さらに図4は、本考案に係る低圧タービン
の排気室の第3の実施例を示した低圧タービンの断面図
であり、図5は図4のB−B線に沿う断面図である。こ
の実施例では、上半部の排気室流れ通路9aは従来のま
まとし、下半部の排気室流れ通路9b内に、2枚の通路
調整板12を下半ケーシング3に支持板13で取付けた
ものである。この通路調整板12は翼植込ロータ1と同
心状に配列されており、この実施例では2枚としたが1
枚でも3枚以上でもよい。すなわち、下半部の排気室流
れ通路9bの通路幅はこの通路調整板12によって、上
半部の排気室流れ通路9aの通路幅よりも狭くなり、こ
の実施例では、下半ケーシング3のディフューザ板6に
近い通路調整板12によって通路幅aを調整し、他の通
路調整板12によって通路幅b,cを調整している。従
って、蒸気流量が周方向に片寄ることがなくなり、圧力
分布の均一化が図られる。
【0015】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案によれば、
翼植込ロータの最終段動翼のすぐ後の、排気室流れ通路
の通路幅を、上半部よりも下半部の方を狭くし、これに
より蒸気流量が周方向に片寄らないようにして、流量の
均一化を図り以て圧力分布の均一化が図られるので、翼
植込ロータでの振動の発生を防止してタービン性能の向
上と信頼性の向上が達成できるという、実用上の効果の
大きな低圧タービンの排気室が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る低圧タービンの排気室の第1の実
施例を示した低圧タービンの断面図である。
【図2】本考案の第2の実施例を示した低圧タービンの
断面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】本考案の第3の実施例を示した低圧タービンの
断面図である。
【図5】図4のB−B線に沿う断面図である。
【図6】従来の低圧タービンを示した断面図である。
【符号の説明】
1 翼植込ロータ 2 上半ケーシング 3 下半ケーシング 5 蒸気出口管 6 ディフューザ板 7 最終段動翼 8 ディフューザ部材 8a 変心した上半ディフューザ部材 8b 変心した下半ディフューザ部材 9 排気室流れ通路 11 ディフューザ出口板 12 通路調整板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−174507(JP,A) 実開 昭62−133903(JP,U) 特公 昭62−57803(JP,B2) 独国特許出願公開3430769(DE,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01D 25/30 F01D 25/24

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】翼植込ロータを囲むように上下に分割され
    ている上半ケーシングおよび下半ケーシングと、この各
    ケーシングに取付けられているディフューザ板と、これ
    らのディフューザ板に対向して前記翼植込ロータに植込
    まれている最終段動翼のすぐ後に位置するように設けら
    れ排気室流れ通路を形成するディフューザ部材とによっ
    て形成され、その排気室流れ通路が前記下半ケーシング
    に設けられている蒸気出口管に連なっている低圧タービ
    ンの排気室において、上半と下半のディフューザ部材の
    軸方向長さを異ならせて、翼植込ロータを中心として上
    半の排気室流れ通路の通路幅を広く、下半の排気室流れ
    通路の通路幅を狭くしたことを特徴とする低圧タービン
    の排気室。
  2. 【請求項2】翼植込ロータを囲むように上下に分割され
    ている上半ケーシングおよび下半ケーシングと、この各
    ケーシングに取付けられているディフューザ板と、これ
    らのディフューザ板に対向して前記翼植込ロータに植込
    まれている最終段動翼のすぐ後に位置するように設けら
    れ排気室流れ通路を形成するディフューザ部材とによっ
    て形成され、その排気室流れ通路が前記下半ケーシング
    に設けられている蒸気出口管に連なっている低圧タービ
    ンの排気室において、下半の排気室流れ通路の出口部
    に、蒸気の流れに向って頂部が向くように断面が三角形
    状のディフューザ出口板をケーシングの中心から放射状
    に複数個設けたことを特徴とする低圧タービンの排気
    室。
  3. 【請求項3】翼植込ロータを囲むように上下に分割され
    ている上半ケーシングおよび下半ケーシングと、この各
    ケーシングに取付けられているディフューザ板と、これ
    らのディフューザ板に対向して前記翼植込ロータに植込
    まれている最終段動翼のすぐ後に位置するように設けら
    れ排気室流れ通路を形成するディフューザ部材とによっ
    て形成され、その排気室流れ通路が前記下半ケーシング
    に設けられている蒸気 出口管に連なっている低圧タービ
    ンの排気室において、下半の排気室流れ通路内に、通路
    の出口部へ向けて翼植込ロータと同心状に通路調整板を
    設けたことを特徴とする低圧タービンの排気室。
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