JP2599897B2 - 微細加工方法 - Google Patents

微細加工方法

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JP2599897B2
JP2599897B2 JP6220240A JP22024094A JP2599897B2 JP 2599897 B2 JP2599897 B2 JP 2599897B2 JP 6220240 A JP6220240 A JP 6220240A JP 22024094 A JP22024094 A JP 22024094A JP 2599897 B2 JP2599897 B2 JP 2599897B2
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resist
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baking
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啓文 山田
伸一 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子間力顕微鏡のカン
チレバーの探針の先端の形状を利用し、絶縁層の上を含
むあらゆる基板上に安定にしかも精度良くナノメートル
オーダーの微細加工を行なうことができる微細加工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、固体表面の凹凸を原子オーダーの
分解能で観察できる装置として原子間力顕微鏡(AF
M)が開発されている。以下、図1を参照しながらAF
M及びAFMを使った従来の微細加工方法について説明
する。
【0003】図1において、1は試料5が載置された試
料台4を水平面のX方向に移動する第1の圧電体、2は
試料台4を水平面のY方向に移動する第2の圧電体、3
は試料台4を垂直方向のZ方向に移動する第3の圧電
体、6はカンチレバー、7は出力5mWのレーザー光を
出射する半導体レーザー、8は半導体レーザー7から出
射されたレーザー光をカンチレバー6上に集光する集光
レンズ、9はカンチレバー6から反射されたレーザー光
を検出する2分割フォトダイオード、10は制御信号発
生回路、11は圧電体駆動装置、12はカンチレバー6
の先端に設けられた探針、13はコンピュータである。
X、Y、Z方向の3つの方向に試料台4を移動すること
ができる第1、第2及び第3の圧電体1,2,3によっ
てトライポッド型の微動機構が構成されている。また、
半導体レーザー7と2分割フォトダイオード9とによっ
て光てこが構成されており、該光てこは、カンチレバー
6の変位(撓み)を測定し、カンチレバー6のばね定数
から換算される力を検出することにより、試料5と探針
12との間に働く力を検出する。さらに、試料5とカン
チレバー6との距離は、制御信号発生回路10と圧電体
駆動装置11とを用い、第3の圧電体3に制御電圧を印
加することによって制御される。
【0004】AFMにおいては、微小な力を検出するた
めに、先端に探針12を有する長さ100μm程度のカ
ンチレバー6が用いられ、試料5を探針12に近づける
と、探針12と試料5との間に働く原子間力によってカ
ンチレバー6に撓みが生じる。この撓み量が一定になる
ように、制御信号発生回路10を通して圧電体駆動装置
11から出力される制御電圧によって第3の圧電体3を
制御する。探針12が試料5の表面に沿って走査するよ
うに、圧電体駆動装置11から出力される制御電圧によ
り第1及び第2の圧電体1,2を制御する。カンチレバ
ー6の撓み量が一定になるように行なわれるフィードバ
ック制御における制御量が試料5の表面の凹凸に相当
し、この制御量をコンピュータ13等によって画像化す
ることによりAFM像を得ることができるのである。カ
ンチレバー6の撓み量は変位測定部によって測定され、
変位測定部としては、前述した光てこのほかに、レーザ
ー干渉やトンネル電流等の方式によって測定するものが
ある。
【0005】AFMの分解能は探針12の先端曲率半径
と先端角とに依存し、これらが小さいほど分解能は向上
する。現在のところ、数百オングストロームの曲率半径
で数度の先端角を有する探針が作製されており、試料表
面の微細構造を観察するのに用いられている(特願平3
−200606号)。
【0006】ところで、AFMを用いた微細加工として
は、導電性探針と基板との間に電圧を印加し、基板上の
導電性試料における電圧が印加された部分の性質を変化
させ、性質が変化した部分を現像して除去する方法が知
られている。
【0007】ところが、導電性探針を製作するために
は、金やチタン等の金属を数百オングストロームの厚さ
に堆積させる必要があり、導電性探針の先端曲率半径が
非常に大きくなってしまうので、ナノメートルオーダー
の微細加工は非常に難しい。また、電圧を印加する方式
であるため、試料としては導電性のものを用いる必要が
あり、絶縁物に対する微細加工は困難である。
【0008】そこで、J.Vac.Scl.Techn
ol.B Vol.12,1994において、基板上に
形成されたレジスト膜に原子間力顕微鏡のカンチレバー
の探針を押し付けた状態で、基板を水平方向に移動して
レジスト膜に凹状溝を形成する方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本願発
明者らが、基板上に形成されたレジスト膜にカンチレバ
ーの探針を押し付けた状態で基板を水平方向に移動して
レジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを形成し
たところ、凹状溝よりなるレジストパターンを精度良く
形成することができなかった。
【0010】前記に鑑み、本発明は、基板上に形成され
たレジスト膜にカンチレバーの探針を押し付けた状態で
基板を水平方向に移動してレジスト膜に凹状溝よりなる
レジストパターンを形成するに際し、ナノメートルのオ
ーダーの幅を有する凹状溝よりなるレジストパターンが
精度良く形成されるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上のレジ
スト膜を所定の温度下でプリベーキングした後、レジス
ト膜にカンチレバーの探針によりレジストパターンを形
成し、しかる後、レジスト膜をポストベーキングする
と、凹状溝よりなるレジスタパターンを精度良く形成で
きることを見出だし、該知見に基づいてなされたもので
ある。
【0012】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、微細加工方法を、基板上にレジストを塗布してレジ
スト膜を形成するレジスト膜形成工程と、前記基板を4
0℃〜80℃の温度下で保持することにより該基板上の
レジスト膜をプリベーキングするプリベーキング工程
と、プリベーキングされたレジスト膜に原子間力顕微鏡
のカンチレバーの探針を所定の押圧力で押し付けた状態
で前記基板を水平方向に移動してプリベーキングされた
レジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを形成す
るレジストパターン形成工程と、前記レジストパターン
が形成されたレジスト膜をポストベーキングするポスト
ベーキング工程と、ポストベーキングされたレジスト膜
をマスクとして前記基板に対してエッチングを行なうエ
ッチング工程とを備えている構成とするものである。
【0013】また、請求項2の発明が講じた解決手段
は、微細加工方法を、基板上にレジストを塗布してレジ
スト膜を形成するレジスト膜形成工程と、前記基板を4
0℃〜80℃の温度下で保持することにより該基板上の
レジスト膜をプリベーキングするプリベーキング工程
と、プリベーキングされたレジスト膜に原子間力顕微鏡
のカンチレバーの探針を所定の押圧力で押し付けた状態
で前記基板を水平方向に移動してプリベーキングされた
レジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを形成す
るレジストパターン形成工程と、前記レジストパターン
が形成されたレジスト膜をポストベーキングするポスト
ベーキング工程と、前記基板を電解質水溶液中に浸漬し
て該基板の表面における前記レジストパターンに露出し
ている部分に電解めっき膜を堆積するめっき膜堆積工程
とを備えている構成とするものである。
【0014】請求項3の発明が講じた解決手段は、微細
加工方法を、基板上に無電解めっき用の触媒層を堆積す
る触媒層堆積工程と、前記触媒層の上にレジストを塗布
してレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程と、前記
基板を40℃〜80℃の温度下で保持することにより該
基板上のレジスト膜をプリベーキングするプリベーキン
グ工程と、プリベーキングされたレジスト膜に原子間力
顕微鏡のカンチレバーの探針を所定の押圧力で押し付け
た状態で前記基板を水平方向に移動してプリベーキング
されたレジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを
形成するレジストパターン形成工程と、前記レジストパ
ターンが形成されたレジスト膜をポストベーキングする
ポストベーキング工程と、前記基板を無電解めっき液中
に浸漬して該基板の表面における前記レジストパターン
に露出している部分に無電解めっき膜を堆積するめっき
膜堆積工程とを備えている構成とするものである。
【0015】請求項4の発明は、請求項1〜3の構成の
レジスト膜形成工程において形成するレジスト膜の膜厚
を30nm以下とするものである。
【0016】請求項5の発明は、請求項1〜4の構成の
レジストパターン形成工程を、基板を水中に浸漬した状
態で行なうものである。
【0017】
【作用】請求項1〜3の構成により、基板を40℃〜8
0℃の温度下で保持して該基板上のレジスト膜をプリベ
ーキングするため、レジスト膜にカンチレバーの探針を
押し付けた状態で基板を水平方向に移動して凹状溝を形
成すると、削られたレジスト膜が再び凹状溝を塞いだり
或いは探針が磨耗して凹状溝の幅が変化する事態を回避
できるので、レジスト膜に凹状溝を精度良く形成するこ
とができる。
【0018】請求項4の構成により、レジスト膜形成工
程において形成するレジスト膜の膜厚が30nm以下で
あるため、凹状溝の形成に大きな力を必要としない。
【0019】請求項5の構成により、レジストパターン
形成工程は基板を水中に浸漬した状態で行なわれるた
め、削りとられたレジスト材料が水中に離散し、凹状溝
に残留することがない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0021】図1は、本発明の各実施例に係る微細加工
方法に用いる原子間力顕微鏡の概略構成を示しており、
原子間力顕微鏡の構成及び動作については従来のものと
同様であるので原子間力顕微鏡の説明については省略す
るが、探針12の形状については簡単に説明しておく。
探針12の形状は四角錐でも円錐でもよいが、探針12
の先端の角度については70度程度が好ましい。尚、以
下の各実施例においては、先端の角度が70度である四
角錐の探針12を用いた。
【0022】(第1実施例)以下、第1実施例として、
AFMを用いてシリコン基板上のSiO2 膜に対して行
なうエッチング方法について図2を参照しながら説明す
る。
【0023】まず、図2(a)に示すように、シリコン
基板20の上に熱酸化膜であるSiO2 膜21を形成し
た後、該SiO2 膜21の上にレジストをスピンコート
法により20nmの厚さに塗布してレジスト膜22を形
成する。このレジストの種類は特に限定されるものでは
なく、フォトレジスト、PGMAやPMMA等の電子線
レジスト、X線レジスト又はSAM(self ass
embled monolayar)膜等を用いること
ができる。
【0024】次に、シリコン基板20を40℃〜80℃
の温度下で保持することにより、レジスト膜22をプリ
ベーキングした後、図2(b)に示すように、カンチレ
バー6の探針12をレジスト膜22に押し付けた状態で
シリコン基板20を水平方向に移動してレジスト膜22
に凹状溝よりなるレジストパターンを形成する。
【0025】以下、レジストパターンの形成方法につい
て詳しく説明する。
【0026】まず、探針12の真下にレジスト膜22の
中央部が位置するように、試料台4の上にシリコン基板
20を載置する。その後、圧電体駆動装置11によって
第3の圧電体3に印加する電圧を徐々に大きくし、レジ
スト膜22を探針12に近づけながら、2分割フォトダ
イオード9によってカンチレバー6がレジスト膜22か
ら受ける力を測定した。探針12がレジスト膜22に当
接した後、さらに第3の圧電体3に印加する電圧を大き
くすると、探針12はレジスト膜22に食い込み、遂に
は探針12の先端がSiO2 膜21に達するので、ここ
で、レジスト膜22と探針12との接近を停止する。こ
の場合、探針12がレジスト膜22を押圧する押圧力は
3×10-7Nであった。
【0027】次に、前記の押圧力を維持しながら、圧電
体駆動装置11によって第1の圧電体1に電圧を印加
し、シリコン基板20をX方向つまり探針12の四角錐
の稜辺の方向に1μm移動させて、図2(c)に示すよ
うに、レジスト膜22に長さ1μmの凹状溝22aを形
成した後、第3の圧電体3に印加する電圧を小さくし、
探針12がレジスト膜22を押圧する押圧力を1×10
-9Nにする。この状態で、圧電体駆動装置11によって
第2の圧電体2に電圧を印加し、シリコン基板20を5
0nmだけY方向へ移動させた後、再び、第3の圧電体
3に印加する電圧を大きくし、探針12がレジスト膜2
2を押圧する押圧力を3×10-7Nにする。この押圧力
を維持しながら、シリコン基板20をX方向に1μm移
動させて、先ほど加工した凹状溝と平行に長さ1μmの
凹状溝22aを形成した後、第3の圧電体3に印加する
電圧を小さくし、探針12がレジスト膜22を押圧する
押圧力を1×10-9Nにする。この状態で、圧電体駆動
装置11によって第2の圧電体2に電圧を印加し、シリ
コン基板20を50nmだけY方向へ再び移動させる。
以上の操作を10回繰り返し行なって1ラインの操作を
終了する。
【0028】
【表1】
【0029】[表1]はプリベーキングの温度とレジス
ト膜22に形成される凹状溝22aの精度との関係を示
している。室温でプリベーキングしたときには、探針1
2により削られたレジスト膜22の滓が凹状溝22aを
塞ぐので精度の良い凹状溝22aは得られなかった。4
0℃でプリベーキングしたとき及び80℃でプリベーキ
ングしたときには、探針12により削りとられたレジス
ト膜22の滓が凹状溝22aを塞ぐことがないと共に探
針12が激しく磨耗することもなく、精度の良い凹状溝
22aが得られた。130℃でプリベーキングしたとき
には、探針12の磨耗が激しく、凹状溝22aの精度が
悪かった。また、130℃よりも上の温度でプリベーキ
ングすると、レジスト膜22が乾燥してもろくなると共
に探針12の磨耗が激しいので凹状溝22aの精度は極
めて悪かった。従って、プリベーキングの温度としては
40℃〜80℃に範囲内が好ましい。
【0030】次に、シリコン基板20を所定の温度下で
保持して、凹状溝22aが形成されたレジスト膜22に
対してポストベーキングを行なう。このポストベーキン
グの温度はレジスト膜22を構成するレジスト材料によ
って決定される。
【0031】次に、シリコン基板20をSiO2 に対す
るエッチング溶液に30秒間浸して、SiO2 膜21に
対するエッチングを行なった後、シリコン基板20をレ
ジスト膜22に対する溶解液に浸して、図2(d)に示
すように、レジスト膜22の除去を行なう。
【0032】以上の工程が完了したシリコン基板20を
AFM内に戻して、SiO2 膜のエッチング部分をAF
M観察したところ、幅5nm、深さ10nmの凹状溝2
1aが平行に10本形成されていることを確認できた。
【0033】(第2実施例)以下、第2実施例として、
AFMを用いてシリコン基板の表面に電解めっき膜を堆
積する方法について説明する。
【0034】まず、図3(a)に示すように、シリコン
基板30の表面を水素で一層終端した後、該シリコン基
板30の上にスピンコート法によりレジスト膜31を厚
さ25nmに形成する。
【0035】次に、シリコン基板20を40℃〜80℃
の温度下で保持することにより、レジスト膜22をプリ
ベーキングした後、図3(b)に示すように、カンチレ
バー6の探針12をレジスト膜31に押し付けた状態
で、シリコン基板30を水平方向に移動してレジスト膜
31に凹状溝よりなるレジストパターンを形成する。
【0036】以下、レジストパターンの形成方法につい
て説明する。
【0037】まず、探針12の真下にレジスト膜31の
中央部が位置するように、試料台4の上にシリコン基板
30を載置する。その後、圧電体駆動装置11によって
第3の圧電体3に印加する電圧を徐々に大きくし、レジ
スト膜31を探針12に近づけながら、2分割フォトダ
イオード9によってカンチレバー6がレジスト膜31か
ら受ける力を測定する。探針12がレジスト膜31に当
接した後、さらに第3の圧電体3に印加する電圧を大き
くすると、探針12はレジスト膜31に食い込み、遂に
は探針12の先端がシリコン基板30に達するので、こ
こで、レジスト膜31と探針12との接近を停止する。
この場合、探針12がレジスト膜31を押圧する押圧力
は3×10-7Nであった。
【0038】次に、前記の押圧力を維持しながら、圧電
体駆動装置11によって第1の圧電体1に電圧を印加
し、シリコン基板20をX方向つまり探針12の四角錐
の稜辺の方向に5μm移動させて、図3(c)に示すよ
うに、レジスト膜31に長さ5μmの凹状溝31aを形
成した後、第3の圧電体3に印加する電圧を小さくし、
探針12がレジスト膜31を押圧する押圧力を1×10
-9Nにする。その後、圧電体駆動装置11によって第1
の圧電体1に逆の電圧を印加して、レジスト膜31の中
央部の位置と探針12の位置とを一致させる。
【0039】第2実施例においても、プリベーキングの
温度とレジスト膜31に形成される凹状溝31aの形状
との関係を観察したところ、第1実施例と同様、プリベ
ーキングの温度としては40℃〜80℃に範囲内が好ま
しいことが分かった。
【0040】次に、シリコン基板30を所定の温度下で
保持して、凹状溝31aが形成されたレジスト膜31に
対してポストベーキングを行なう。
【0041】次に、凹状溝31aが形成されたレジスト
膜31を有するシリコン基板30を電解質水溶液中に浸
漬して電解めっきを行なう。この場合、参照電極及び対
向電極には白金を用い、電解質水溶液としてはニッケル
液を用いた。そして、対向電極とシリコン基板30との
間に0.9ボルトの電位差を与えて、図3(c)に示す
ように、シリコン基板30におけるレジスト膜31の凹
状溝31aに露出している部分に電解めっき膜32を堆
積する。
【0042】次に、シリコン基板30をレジスト膜31
に対する溶解液に浸して図3(d)に示すように、レジ
スト膜31の除去を行なう。
【0043】以上の工程が完了したシリコン基板30を
AFM内に戻して、シリコン基板30の上に形成されて
いる電解めっき膜32をAFM観察したところ、幅2n
mで、高さ2nmの電解めっき膜32よりなるめっき線
が長さ5μmに亘って形成されていることを確認でき
た。
【0044】(第3実施例)以下、第3実施例として、
AFMを用いてシリコン基板の表面に無電解めっき膜を
堆積する方法について説明する。
【0045】まず、図4(a)に示すように、シリコン
基板40の上にSiO2 膜41を形成した後、SiO2
膜41の上にパラジウムよりなる触媒層42を堆積す
る。
【0046】次に、図4(b)に示すように、レジスト
をスピンコート法により15nmの厚さに塗布してレジ
スト膜43を形成する。
【0047】次に、シリコン基板20を40℃〜80℃
の温度下で保持することにより、レジスト膜43をプリ
ベーキングした後、図4(c)に示すように、カンチレ
バー6の探針12をレジスト膜43に押し付けた状態
で、シリコン基板40を水平方向に移動して、図4
(d)に示すように、レジスト膜43に凹状溝43aよ
りなるレジストパターンを形成する。第3実施例におけ
るレジストパターンの形成方法は第2実施例とほぼ同様
であるが、第2実施例においてはシリコン基板30を露
出させたが、第3実施例においてはパラジウムよりなる
触媒層42を有するSiO2 膜41を露出させる。シリ
コン基板40の垂直方向及び水平方向の移動は第2実施
例と同様であるので説明は省略する。
【0048】第3実施例においても、プリベーキングの
温度とレジスト膜43に形成される凹状溝43aの形状
との関係を観察したところ、第1実施例と同様、プリベ
ーキングの温度としては40℃〜80℃に範囲内が好ま
しいことが分かった。
【0049】次に、シリコン基板40を所定の温度下で
保持して、凹状溝43aが形成されたレジスト膜43に
対してポストベーキングを行なう。
【0050】次に、凹状溝43aが形成されたレジスト
膜43を有するシリコン基板40を無電解ニッケルめっ
き液中に浸漬して無電解めっきを行なうと、図4(d)
に示すように、レジスト膜43の凹状溝43aに露出し
ているSiO2 膜41の上にのみ無電解めっき膜44が
堆積される。
【0051】以上の工程が完了したシリコン基板40を
AFM内に戻して、シリコン基板40の上に形成されて
いる無電解めっき膜44をAFM観察したところ、膜厚
30nmの無電解めっき膜44が長さ5μmに亘って形
成されていることを確認できた。
【0052】尚、前記第1〜第3の実施例において、レ
ジスト膜の膜厚は30nm以下であることが好ましい。
その理由は、レジスト膜の膜厚が30nmを超えると、
凹状溝を形成するのに大きな力を必要とし、下地のシリ
コン基板又はSiO2 膜を傷付けてしまう虞れがあるた
めである。
【0053】また、前記第1〜第3の実施例において、
シリコン基板を水中に浸漬した状態でレジスト膜に凹状
溝を形成すると、削りとられたレジストが旨く離散する
ので、凹状溝の精度は一層向上する。
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明に係る微細加工方法によ
ると、基板を40℃〜80℃の温度下で保持してレジス
ト膜をプリベーキングするため、レジスト膜にカンチレ
バーの探針を押し付けた状態で基板を水平方向に移動し
て凹状溝を形成すると、削られたレジスト膜が凹状溝を
塞いだり或いは探針が磨耗して凹状溝の幅が変化する事
態を避けられるので、レジスト膜に凹状溝を精度良く形
成することができ、ナノメートルオーダーの幅のエッチ
ングを実現できる。
【0055】請求項2の発明に係る微細加工方法による
と、請求項1の発明と同様、レジスト膜に凹状溝を精度
良く形成することができるので、ナノメートルオーダー
の幅を有する電解めっき膜を実現できる。
【0056】請求項3の発明に係る微細加工方法による
と、請求項1の発明と同様、レジスト膜に凹状溝を精度
良く形成することができるので、ナノメートルオーダー
の幅を有する無電解めっき膜を実現できる。
【0057】請求項4の発明に係る微細加工方法による
と、レジスト膜形成工程において形成するレジスト膜の
膜厚が30nm以下であるため、凹状溝を形成するのに
大きな力を必要としないので、下地を傷付けることがな
い。
【0058】請求項5の発明に係る微細加工方法による
と、レジストパターン形成工程は基板を水中に浸漬した
状態で行なわれるため、削りとられたレジスト材料が水
中に離散し、凹状溝に残留することがないので、凹状溝
の精度は一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施例に用いる原子間力顕微鏡の概
略構成図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る微細加工方法の各工
程を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る微細加工方法の各工
程を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る微細加工方法の各工
程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 第1の圧電体 2 第2の圧電体 3 第3の圧電体 4 試料台 5 試料 6 カンチレバー 7 半導体レーザー 8 集光レンズ 9 2分割フォトダイオード 10 制御信号発生回路 11 圧電体駆動回路 12 探針 13 コンピュータ 20 シリコン基板 21 SiO2 膜 22 レジスト膜 22a 凹状溝(レジストパターン) 30 シリコン基板 31 レジスト膜 31a 凹状溝(レジストパターン) 32 電解めっき膜 40 シリコン基板 41 SiO2 膜 42 触媒層 43 レジスト膜 43a 凹状溝(レジストパターン) 44 無電解めっき膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 今井 淳一 (56)参考文献 特開 平4−127420(JP,A) APPLIED PHYSICS L ETTER,55(1989),25 SEPT EMBER,PP.1312−1314 JOURNAL OF VACUUM SCIENCE & TECNOLO GY B,VOL.12,NO.3,MA Y/JUN 1994,PP.1860−1865, M.FUJIHIRA & H.TAK ANO,”ATOMIC FORCE MICROSCOPY AND FRI CTI ON FORCE MICRO SCPY OF LANGMUIR−B LODGETT FILMS FOR MICROLITHOGRAPHY"

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレジストを塗布してレジスト膜
    を形成するレジスト膜形成工程と、 前記基板を40℃〜80℃の温度下で保持することによ
    り、該基板上のレジスト膜をプリベーキングするプリベ
    ーキング工程と、 プリベーキングされたレジスト膜に原子間力顕微鏡のカ
    ンチレバーの探針を所定の押圧力で押し付けた状態で前
    記基板を水平方向に移動して、プリベーキングされたレ
    ジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを形成する
    レジストパターン形成工程と、 前記レジストパターンが形成されたレジスト膜をポスト
    ベーキングするポストベーキング工程と、 ポストベーキングされたレジスト膜をマスクとして前記
    基板に対してエッチングを行なうエッチング工程とを備
    えていることを特徴とする微細加工方法。
  2. 【請求項2】 基板上にレジストを塗布してレジスト膜
    を形成するレジスト膜形成工程と、 前記基板を40℃〜80℃の温度下で保持することによ
    り、該基板上のレジスト膜をプリベーキングするプリベ
    ーキング工程と、 プリベーキングされたレジスト膜に原子間力顕微鏡のカ
    ンチレバーの探針を所定の押圧力で押し付けた状態で前
    記基板を水平方向に移動して、プリベーキングされたレ
    ジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを形成する
    レジストパターン形成工程と、 前記レジストパターンが形成されたレジスト膜をポスト
    ベーキングするポストベーキング工程と、 前記基板を電解質水溶液中に浸漬して、該基板の表面に
    おける前記レジストパターンに露出している部分に電解
    めっき膜を堆積するめっき膜堆積工程とを備えているこ
    とを特徴とする微細加工方法。
  3. 【請求項3】 基板上に無電解めっき用の触媒層を堆積
    する触媒層堆積工程と、 前記触媒層の上にレジストを塗布してレジスト膜を形成
    するレジスト膜形成工程と、 前記基板を40℃〜80℃の温度下で保持することによ
    り、該基板上のレジスト膜をプリベーキングするプリベ
    ーキング工程と、 プリベーキングされたレジスト膜に原子間力顕微鏡のカ
    ンチレバーの探針を所定の押圧力で押し付けた状態で前
    記基板を水平方向に移動して、プリベーキングされたレ
    ジスト膜に凹状溝よりなるレジストパターンを形成する
    レジストパターン形成工程と、 前記レジストパターンが形成されたレジスト膜をポスト
    ベーキングするポストベーキング工程と、 前記基板を無電解めっき液中に浸漬して、該基板の表面
    における前記レジストパターンに露出している部分に無
    電解めっき膜を堆積するめっき膜堆積工程とを備えてい
    ることを特徴とする微細加工方法。
  4. 【請求項4】 前記レジスト膜形成工程において形成す
    るレジスト膜の膜厚は30nm以下であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載の微細加工方
    法。
  5. 【請求項5】 前記レジストパターン形成工程は、前記
    基板を水中に浸漬した状態で行なわれることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の微細加工方法。
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