JP2599303Y2

JP2599303Y2 - 気密性コンパクト容器

Info

Publication number: JP2599303Y2
Application number: JP1993072527U
Authority: JP
Inventors: 真巳知久; 征一袴田; 直美嶋村
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 1993-12-16
Filing date: 1993-12-16
Publication date: 1999-09-06
Anticipated expiration: 2008-12-16
Also published as: JPH0736916U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、収納された化粧料の
揮発や、漏出を防止するための気密性コンパクト容器に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、収納された化粧料が揮発したり、
或は漏出するのを防止するために、気密性を保持してな
るコンパクト容器は公知である。かかる公知の気密性コ
ンパクト容器は、中皿と称せられる化粧料容器の上面に
中蓋を被覆し、該中蓋下面に中皿周縁に密着する弾性の
パッキンを取り付け、コンパクト容器の蓋と中蓋との当
接により弾性パッキンを中皿に密着させて気密性を確保
するようにしてある。そして、コンパクト容器の蓋と中
蓋との当接をもたらすために、中蓋上面に上方へ突出し
た剛性のリブを一体に形成してあるが、かかる剛性のリ
ブではコンパクト容器の蓋との当接が弱いと気密性が低
下し、又逆に強すぎると閉蓋が困難となり、蝶番部、フ
ック部、中蓋リブの突出量等により気密性にバラツキが
生じて来る欠点があった。

【０００３】実開昭６３−１２９５１２号公報には、中
蓋(13)の下面に可動蓋(14)を配置し、両者の間にスプリ
ング(17)を介挿して、外蓋(９)の閉蓋時の閉止力を先ず
中蓋(13)に負荷し、中蓋(13)に負荷された閉止力をスプ
リング(17)で緩衝しつつ可動蓋(14)に負荷して、弾性パ
ッキン(18)を化粧料収納部の周縁に密着させ、中蓋(13)
と可動蓋(14)は、可動蓋(14)の中央に植立した可動軸(1
5)を中蓋(13)の中心孔(16)に抜止状態で遊挿することに
よって連結する構造が開示されてる。しかしながら、か
かる蓋構造はきわめて複雑であり、コスト高に成らざる
を得ないと共に、外蓋、中蓋及び可動蓋の３枚の蓋体か
ら構成されているため、全体の厚みが必然的に厚くな
り、コンパクトは嵩高となり携行に不便となる欠点があ
る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】この考案は、気密性の
確保にバラツキが生ずるのを吸収し、中蓋を安定して確
実に押圧可能とした気密性コンパクト容器を提供せんと
するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この考案が採った手段は、コンパクト容器本体(１)
に収納される中皿(４)の上面を閉止する中蓋(６)に、中
皿(４)の開口部周縁に密着する弾性パッキン(７)を取り
付け、該中蓋(６)に蓋(３)の閉止力を負荷して、前記弾
性パッキン(７)を中皿(４)の開口部周縁に密着させるよ
うにした気密性コンパクト容器において、中蓋(６)の上
面中央に弾性押圧体(８)を配設し、蓋(３)の閉蓋時に蓋
(３)の内面で弾性押圧体(８)を押圧して弾性変形させ、
該弾性押圧体(８)の弾性変形力で中蓋(６)に取り付けた
弾性パッキン(７)を中皿(４)の開口部周縁に密着させる
ようにしたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】中蓋(６)の上面に弾性押圧体(８)を取り付
け、コンパクト容器の関蓋時に弾性押圧体(８)を弾性変
形させて、コンパクト容器の各部のバラツキを吸収する
と共に、所要の押圧力を中蓋に適用させることが出来
る。

【０００７】

【考案の効果】この考案によれば、蓋体が外蓋と中蓋の
２枚からなるにすぎないため、全体の厚みは少なくコン
パクトを薄型に形成することが出来ると共に、中蓋の中
央に弾性押圧体を取り付けるだけのきわめて簡単な構造
であるため、コストを大きく低減することが可能とな
る。更に、中蓋に取り付ける弾性押圧体の弾性変形によ
り、コンパクト容器の各部のバラツキを吸収し、所要の
押圧力を中蓋に適用することが出来るため、予め弾性力
の異なる弾性押圧体を用意しておけば、製造過程若しく
は実際の使用中に必要に応じて弾性押圧体を取り替えて
最適な閉止力で中蓋を容器本体に当接させることが出
来、確実な気密性の確保と閉止力のコントロールとを両
立させることが可能となる。

【０００８】

【実施例】以下に図面を参照しつつ、この考案の好まし
い実施例を詳細に説明する。図において、(１)はコンパ
クト容器本体であり、その一側に蝶番(２)で蓋(３)が開
閉自在に蝶着される。(４)は、中皿と称せられる化粧料
容器であり、コンパクト客器本体(１)の凹所(５)に着脱
自在に収納される。中皿(４)の上面は、中蓋(６)で被覆
されると共に、中蓋(６)の下面に取り付けた弾性パッキ
ン(７)が中皿(４)の開ロ周縁に密着して、気密に閉止し
ている。

【０００９】中蓋(６)の上面略中央には、弾性押圧体
(８)が取り付けられ、コンパクト容器の蓋(３)を閉止す
るとき、その内面に定着されたカガミ(９)が、該弾性押
圧体(８)を押圧し、中蓋(６)を押下して、弾性パッキン
(７)を弾力的に中皿(４)に密着させる。

【００１０】弾性押圧体(８)は、図２に示すような円柱
状のゴム等の弾性部材からなり、蓋(３)で押圧される
時、弾性変形して、適度の押圧力を中蓋(６)に付加する
と共に、コンパクト容器の蝶番部、フック部、或は中蓋
(６)と蓋(３)との距離等のバラツキを吸収して、所要の
強い押圧力を発揮させることが出来る。

【００１１】弾性押圧体(８)は、前記円柱状のものに限
られない。図３〜５はその変形を示す。図３は、中空の
弾性押圧体としたものであり、図４は山形状に形成した
もの、図５は波形に形成したものである。図３〜５に示
す弾性押圧体の方が、前記バラツキの吸収性が向上す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】縦断面図

【図２】要部の斜視図

【図３】弾性押圧体の一変形の斜視図

【図４】弾性押圧体の一変形の斜視図

【図５】弾性押圧体の一変形の斜視図

【符号の説明】

１コンパクト容器本体２蝶番３蓋４中皿５凹所６中蓋７弾性パッキン８弾性押圧体９力ガミ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A45D 33/00

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】コンパクト容器本体(１)に収納される中
皿(４)の上面を閉止する中蓋(６)に、中皿(４)の開口部
周縁に密着する弾性パッキン(７)を取り付け、該中蓋
(６)に蓋(３)の閉止力を負荷して、前記弾性パッキン
(７)を中皿(４)の開口部周縁に密着させるようにした気
密性コンパクト容器において、中蓋(６)の上面中央に弾
性押圧体(８)を配設し、蓋(３)の閉蓋時に蓋(３)の内面
で弾性押圧体(８)を押圧して弾性変形させ、該弾性押圧
体(８)の弾性変形力で中蓋(６)に取り付けた弾性パッキ
ン(７)を中皿(４)の開口部周縁に密着させるようにした
ことを特徴とする気密性コンパクト容器。
【請求項２】弾性押圧体(８)が円柱状であることを特
徴とする請求項(１)記載のコンパクト容器。
【請求項３】弾性押圧体(８)が中空であることを特徴
とする請求項(１)記載のコンパクト容器。
【請求項４】弾性押圧体(８)が山形であることを特徴
とする請求項(１)記載のコンパクト容器。
【請求項５】弾性押圧体(８)が波形であることを特徴
とする請求項(１)記載のコンパクト容器。