JP2508496Y2 - コンパクト容器 - Google Patents

コンパクト容器

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JP2508496Y2
JP2508496Y2 JP1990041179U JP4117990U JP2508496Y2 JP 2508496 Y2 JP2508496 Y2 JP 2508496Y2 JP 1990041179 U JP1990041179 U JP 1990041179U JP 4117990 U JP4117990 U JP 4117990U JP 2508496 Y2 JP2508496 Y2 JP 2508496Y2
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次夫 勝間田
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釜屋化学工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、揮発性内容物等を収納するのに好適なコン
パクト容器に係わり、特に気密性を重視したコンパクト
容器に関する。
「従来の技術」 従来、気密性を重要視したコンパクト容器として、第
6図に示すもの(実開昭63−111810号)、第7及び第8
図に示すもの(実開平1−59511号)が提供されてい
る。
前者は、第6図に示すように、化粧皿1を組み込んだ
容器本体2と、容器本体2の後端にヒンジ結合された蓋
体3と、蓋体3の裏面に装着された弾性パッキン4a付き
中蓋4とを有してなり、閉蓋時に、弾性パッキン4aを容
器本体2の上面に押圧することで、容器本体2内部の気
密性を得る構造とされている。
また、後者は、第7図に示すように、化粧皿6を組み
込んだ容器本体7と、この容器本体7の後端にヒンジ結
合された蓋体8とを有し、第8図に示すように、化粧皿
6の周壁上端の鍔部6aに間隙9aを介して上下に上弾性部
9bと下弾性部9cとを対向位置させたリング状の弾性パッ
キン9を装着してなるもので、容器本体7内の支持筒部
7aにより弾性パッキン9の下弾性部9cを保持し、かつ閉
蓋状態に、蓋体8裏面の押え筒部8aでパッキン9の上弾
性部9bを上方から押圧することで、容器本体7内部の気
密性を得る構造とされている。
「考案が解決しようとする課題」 しかし、前者のコンパクト容器は、蓋体3の裏面に
弾性パッキン4aを固定する構造であるため蓋体3の厚み
がその分大きくなること、弾性パッキン4aを上方から
押圧する構造であるため、弾性パッキン4aによる蓋体3
への反発力が大きく、蓋体3の変形により気密保持が困
難になること、リフィール容器に適用した場合、化粧
皿1側にも気密構造を必要とするためパーツ数が増加
し、コスト高となること、蓋体3への反発により閉蓋
時における蓋体3と容器本体2との強いフック係合力を
要し、開閉操作性が悪くなること、などの問題がある。
また、後者のコンパクト容器は、蓋体8の厚みが大き
くなる欠点はないが、蓋体8の押え筒部8aと容器本体7
の支持筒部7aとで弾性パッキン9の上弾性部9b及び下弾
性部9cとを上下から挾むように押圧する構造であるた
め、前者のコンパクト容器で指摘した残りの問題点があ
る。
そこで本考案は、上記事情に鑑み、閉蓋時における蓋
体への反発力をなくして充分な気密構造を得ると共に、
上記問題を解消し得るコンパクト容器を提供することを
目的としている。
「課題を解決するための手段」 本考案は、上面に開口する収納室(20)を有する容器
本体(10)と、少なくとも前記収納室(20)の上面を覆
う蓋体(11)とを具備してなるコンパクト容器におい
て、前記収納室(20)に収納される中皿(13)の上端部
には外周方向へ張り出す鍔部(24)が形成され、この鍔
部(24)にはリング状の弾性パッキン(25)が外嵌さ
れ、この弾性パッキン(25)は外周方向へ立ち上がる薄
肉の弾性部(26)を有し、かつ、この弾性部(26)は当
該弾性部(26)の頂点が蓋体(11)の裏面と押接した時
に外周方向へ撓むように構成され、さらに前記弾性部
(26)の先端は自由端(26a)とされ、前記弾性部(2
6)は蓋体(11)側に突出する湾曲形状とされ、その自
由端(26a)は前記容器本体(10)側に形成された連続
円状の周壁(22)の内面に押接され、前記自由端(26
a)と容器本体(10)側との間には、前記弾性部(26)
の頂点が蓋体(11)の裏面と押接した時に前記自由端
(26a)が前記周壁(22)の内面に沿って下方に変形す
ることを許容する間隙(C)が形成されているものであ
る。
「作用」 本考案のコンパクト容器は、閉蓋時に、蓋体の裏面
が、容器本体内の化粧皿の鍔部に外嵌された弾性パッキ
ンの弾性部の頂点に押接すると、先端に自由端を有する
弾性部が蓋体の裏面に沿って外周方向へ緩やかに撓む。
これにより、弾性パッキンの上下方向の押接のばらつき
を吸収すると共に、弾性パッキンに蓋体への反発力が発
生ぜず、蓋体を変形させることなく、十分な気密構造が
得られる。
「実施例」 以下、図面を参照しながら実施例を説明する。
第1図ないし第4図は、本考案の第1実施例を示すも
ので、これらの図において、符号10は容器本体、符号11
は外蓋、符号12は中蓋、符号13は化粧皿を示し、これら
符号10ないし13により、本考案のコンパクト容器は主要
構成されている。
容器本体10は、第3図等に示すように、偏平な略円形
状に形成され、容器本体10の内部にはパフの収納室14が
形成されている。また、容器本体10の前壁部には第2図
に示すように凹所15が形成され、この凹所15の奥面には
フック15aが突設され、凹所15内には外蓋11開放用の押
釦16が収納されている。さらに、容器本体10の後壁部に
は外蓋11及び中蓋12の各端部がヒンジピン17により独自
に縦回動自在にヒンジ結合されている。
外蓋11は、容器本体10の上面を覆うもので、外蓋11の
自由端には前記フック15aに係合するフック18aを有する
係止片18が形成されている。
中蓋(蓋体)12は、収納室14を覆うもので、中蓋12の
上面には凹所19が形成され、該凹所19と外蓋11との空間
に化粧皿13の収納室20が形成されている。また、前記凹
所19の底面には化粧皿13をエンダーカット結合して凹所
19底面に固定する弾性片21が相対する2箇所に立設され
ている。さらに凹所19の外側に位置して中蓋12の上面に
は、後述する弾性パッキンの自由端に押接する周壁22が
連続して立設されている。
化粧皿(中皿)13は、有底筒状の薄形容器であって、
自身の周壁23の上端部には外周方向に張り出した鍔部24
が形成されている。かかる化粧皿13の鍔部24には、第4
図等に示すように鍔部24に外嵌されるリング状の弾性パ
ッキン25が組み付けられている。この弾性パッキン25は
外周方向へ立ち上がる薄肉の弾性部26を有し、この弾性
部26は、当該弾性部26の頂点が外蓋11の裏面と押接した
時に外周方向へ撓む構造とされ、かつ、この弾性部26の
先端は自由端26aとされている。したがって、本実施例
の弾性部26は、外蓋11側へ突出する湾曲形状とされ、そ
の自由端26aは中蓋12上面の周壁22内面に押接された配
置形状となっている。また、この自由端26aと中蓋12上
面との間には、弾性部26の頂点が外蓋11の裏面と押接し
た時に自由端26aが周壁22内面に沿って下方変形できる
ように適当な間隙Cが形成されている。
なお、第1図において符号27は外蓋11の裏面に貼付さ
れた鏡、第2図において符号28は中蓋12に穿設された化
粧皿13取出用の貫通孔である。
以上のように構成されたコンパクト容器は、以下のよ
うに作用する。
弾性パッキン25を装着した化粧皿13を弾性片21にアン
ダーカット結合して中蓋12の凹所15底面に固定し、外蓋
11を被せると、弾性パッキン25の弾性部26の頂点が外蓋
11裏面に押接される。この時、第4図に示すように、弾
性部26の先端は自由端26aであるため、自由端26aが周壁
22に押接されたまま周壁22内面に沿って下方へ摺動し、
弾性部26が外周方向へ緩やかに撓む。これにより弾性部
26の頂点が外蓋11裏面に密に押接され、収納室20内の化
粧皿13内部の気密構造が得られることになる。
本実施例の気密構造は、弾性パッキン25の弾性部26の
先端が自由端26aとされ、弾性部26の頂点に外蓋11の裏
面が押接した時に弾性部26が外周方向へ緩やかに撓む構
造であるため、弾性部26の押接の上下方向へのばらつき
を吸収でき、また外蓋11に対する反発力を逃がすことが
できる。このため、外蓋11は変形することもないので、
十分な気密性が得られると共に、気密性保持も容易とな
る。
また、本実施例のコンパクト容器は、上記したように
中蓋12への反発力を無くした気密構造であるから、フッ
ク15a、18a同士の係合力は弾性パッキンを装備しないコ
ンパクト容器のそれと同等でよく、良好な開閉操作性が
得られる。
さらに、本実施例は、外蓋11裏面に弾性パッキン25を
装着して上方から押圧する気密構造でなく、また弾性部
26は弾性パッキン26の外周方向へ立ち上がる形状である
から、弾性部26を大きく取ったとしてもコンパクト容器
の厚みが大きくなることはない。
なお、本実施例は、化粧皿13を中蓋12上面の収納室20
内に収納する例であるが、これに限定されず、化粧皿13
を収納室14内に収納する場合は、中蓋13の裏面で化粧皿
13に装備した弾性パッキン25の弾性部26を押接すること
により、同様な気密構造が得られる。
第5図は、本考案の第2実施例であり、本考案をリフ
ィール容器に適用した例である。なお、前記実施例と同
一部材には同一符号を付してある。
本実施例のリフィール容器は、底板30を有する底蓋31
と有頭筒状の外蓋(蓋体)32とを有し、前記実施例と同
一部材である弾性パッキン25付きの化粧皿13を弾性片33
にアンダーカット結合して底板30上面に固定し、外蓋32
を底蓋31上面にねじ嵌合により被せるようにしたもの
で、外蓋32の裏面が弾性パッキン25の弾性部26に押接す
ることにより、前記実施例と同等な気密性が得られる構
造となっている。
本実施例によれば、前記実施例の気密構造をリフィー
ル容器に適用することにより、パーツ数を増やすことな
く、低コストでリフィール容器の気密化を図ることがで
きる利点がある。
「考案の効果」 以上詳細に説明したように、この考案のコンパクト容
器は、上面に開口する収納室(20)を有する容器本体
(10)と、少なくとも前記収納室(20)の上面を覆う蓋
体(11)とを具備してなるコンパクト容器において、前
記収納室(20)に収納される中皿(13)の上端部には外
周方向へ張り出す鍔部(24)が形成され、この鍔部(2
4)にはリング状の弾性パッキン(25)が外嵌され、こ
の弾性パッキン(25)は外周方向へ立ち上がる薄肉の弾
性部(26)を有し、かつ、この弾性部(26)は当該弾性
部(26)の頂点が蓋体(11)の裏面と押接した時に外周
方向へ撓むように構成され、さらに前記弾性部(26)の
先端は自由端(26a)とされ、前記弾性部(26)は蓋体
(11)側に突出する湾曲形状とされ、その自由端(26
a)は前記容器本体(10)側に形成された連続円状の周
壁(22)の内面に押接され、前記自由端(26a)と容器
本体(10)側との間には、前記弾性部(26)の頂点が蓋
体(11)の裏面と押接した時に前記自由端(26a)が前
記周壁(22)の内面に沿って下方に変形することを許容
する間隙(C)が形成されているものであるから、閉蓋
時における弾性パッキンの上下方向の押接のばらつきを
吸収すると共に、蓋体への反発力をなくして十分な気密
構造を得ることができる。これにより、蓋体の変形を生
じることなく気密性の保持を容易にでき、閉蓋時におけ
る蓋体と容器本体との係合力を弾性パッキンを有しない
コンパクト容器のそれと同等程度に抑制することがで
き、良好な開閉操作性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案の第1実施例を示すもの
で、第1図はコンパクト容器の正断面図、第2図はコン
パクト容器の縦断面図、第3図はコンパクト容器の開放
斜視図、第4図は気密構造の要部断面図、第5図は本考
案の第2実施例を示すもので、弾性パッキンの要部断面
図、第6図は本考案の第3実施例を示すもので、リフィ
ール容器の分解図、第7図は一従来例を示すコンパクト
容器の正断面図、第8図は他の従来例を示すもので、第
8図はコンパクト容器の縦断面図である。 10……容器本体、11……外蓋(蓋体)、13……化粧皿
(中皿)、20……収納室、22……周壁、23……周壁、24
……鍔部、25……弾性パッキン、26……弾性部、32……
外蓋(蓋体)。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に開口する収納室(20)を有する容器
    本体(10)と、少なくとも前記収納室(20)の上面を覆
    う蓋体(11)とを具備してなるコンパクト容器におい
    て、前記収納室(20)に収納される中皿(13)の上端部
    には外周方向へ張り出す鍔部(24)が形成され、この鍔
    部(24)にはリング状の弾性パッキン(25)が外嵌さ
    れ、この弾性パッキン(25)は外周方向へ立ち上がる薄
    肉の弾性部(26)を有し、かつ、この弾性部(26)は当
    該弾性部(26)の頂点が蓋体(11)の裏面と押接した時
    に外周方向へ撓むように構成され、さらに前記弾性部
    (26)の先端は自由端(26a)とされ、前記弾性部(2
    6)は蓋体(11)側に突出する湾曲形状とされ、その自
    由端(26a)は前記容器本体(10)側に形成された連続
    円状の周壁(22)の内面に押接され、前記自由端(26
    a)と容器本体(10)側との間には、前記弾性部(26)
    の頂点が蓋体(11)の裏面と押接した時に前記自由端
    (26a)が前記周壁(22)の内面に沿って下方に変形す
    ることを許容する間隙(C)が形成されていることを特
    徴とするコンパクト容器。
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