JP2598053Y2 - 電気抵抗炉 - Google Patents

電気抵抗炉

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JP2598053Y2
JP2598053Y2 JP1993008876U JP887693U JP2598053Y2 JP 2598053 Y2 JP2598053 Y2 JP 2598053Y2 JP 1993008876 U JP1993008876 U JP 1993008876U JP 887693 U JP887693 U JP 887693U JP 2598053 Y2 JP2598053 Y2 JP 2598053Y2
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heating element
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electric resistance
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康之 松岡
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Tokai Konetsu Kogyo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、コの字型セラミックス
発熱体による電気抵抗加熱炉(以下は抵抗炉という)に
関し、特に均一な温度分布を必要とするセラミックスの
製品や電子部品等の加熱や焼成などに用いられる抵抗炉
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からセラミックスの製品や電子部品
の加熱や焼成においては、精密な温度制御が比較的容易
な電気抵抗加熱方式による抵抗炉が多く使用されてい
る。また近年では、セラミックス製品や電子部品は多品
種少量生産の傾向が強く、バッチ式抵抗炉による加熱処
理や焼成処理が多く採用されるようになってきている。
従来のバッチ式抵抗炉の構造は、炉内の温度分布を均一
にするために、タテ型炉の場合は炉内四周側面に棒状の
発熱体を井桁に取り付けしたり、ヨコ型炉の場合は、天
井部と炉床部の上下部分と両側面には垂直に棒状の発熱
体が取り付けていた。さらに、発熱体をいくつかの回路
に区分して、その区分された電気回路の温度制御を、そ
れぞれ電力制御を行いながら各回路の温度を制御し、均
一な温度分布を得ることを行っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来方式の抵抗炉で
は、炉内四周側面に棒状のセラミックス発熱体を取り付
けする場合に、タテ型炉の場合でもヨコ型炉の場合でも
いずれでも直交する側面での発熱体の取り付けが井桁構
造となるため、それぞれの隣合わせの側面の発熱体用の
貫通孔は、間隔をずらす必要があった。そのために直交
する隣合わせの側面では、それぞれの面で発熱体を同一
軸面で取り付けできないことになり、発熱体の取り付け
本数を増やしたり、必要位置に発熱体を配置できないな
どの理由によって炉内の四周側面の温度分布を常に均一
に保ちながら温度制御を行うことは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、コの字型セラミックス発熱体を直交する隣合わせ
の側面において同一軸面に取り付けして、本数も適宜に
必要数配置することにより、炉内の四周空隙域に任意に
発熱体を装着できる構造とした。さらに、炉内四周側面
に装着された発熱体で複数の制御回路を構成し、それぞ
れの制御回路がその構成回路の数だけ独立して温度制御
ができるようにした。本考案はタテ型炉について検討し
たが、ヨコ型炉に採用してもなんら問題はない。
【0005】
【作用】コの字型セラミックス発熱体をタテ型抵抗炉に
使用した例を図1に示した。図1(a)に平面断面図及
び図1(b)に正面の断面図を示す。棒状のコの字型発
熱体2は、炉内の側面において発熱面を水平に取り付
け、かつ被加熱物に対してそれぞれが直交する取り付け
面を同一軸となるように炉内の四周側面に必要数量が配
置されている。さらに垂直方向に対しては、適当な任意
の間隔で発熱体を取り付けてある。炉内の垂直方向に対
しては、発熱体を任意の取り付け間隔で上下に配列し、
被加熱物に対して、ムラなし加熱することが可能であ
る。炉内の上下方向には、複数の電気回路が構成され、
その回路数だけ温度制御ができるように構成してある。
本考案の抵抗炉は、コの字型セラミックス発熱体を炉内
に取り付けるため、炉体の少なくとも一側壁が移動ある
いは開閉できる構造とし、発熱体の交換を容易にしてあ
る。もちろん、これ以外に炉体の断熱層ごとヒータ交換
しても、あるいはヒータと断熱材をユニット化して装
着、脱着してもかまわない。図3(a)に本考案に使用
したコの字型のセラミックス発熱体を示す。発熱体は、
中央に発熱部11を有しその両端に発熱部より固有抵抗
を低くした端部12が接続されていて、抵抗の高い中央
の発熱部のみが発熱するようにしてある。従来の棒状発
熱体図3(b)に比べ端部が同一平面内で発熱部に対
し、直角になるよう接合されている。セラミックス製品
や電子部品の焼成には、金属ヒータより高温が得られる
セラミックス発熱体を用いるのが一般的だが、本考案の
抵抗炉では、とくにSiC,MoSi,LaCr
、またはZrO材質とした。これらの材質とした
のはセラミックス発熱体として安定性があり、使用実績
があるからである。またコの字型としたのは発熱体の配
置に自由度が増し、均一な加熱が得られやすいからであ
る。図2に従来炉の代表的なものを示した。
【0006】
【実施例】以下、本考案を実施例にもとづき説明する。
図1に示したタテ型抵抗炉は、有効炉内寸法D440×
H800mmで周囲をアルミナ系断熱材1で囲い炉内の
四周側面にコの字型炭化けい素質発熱体2が同一軸面に
沿って取り付けてある。また本炉は均熱化を目的とした
管状マッフルφ150を内蔵している。発熱体の取り付
け位置は炉内の直交する側面、すなわち面5と面6,面
7と面8,面6と面8,面5と面7のようにそれぞれ隣
合わせの側面においては、図1(a)に示すように四周
側面の全域において同一軸面に発熱体2を取り付けてあ
る。図1(b)において温度制御用の熱電対10は、炉
内の上中下において三箇所に設置し、炉内の上中下を細
分化して電力制御できるようにしてある。さらに、炉体
の四周のうち一側壁が解放される構造にしてある。本考
案の抵抗炉と同仕様で従来の棒状発熱体を使用した例を
図2に示した。従来例においてもタテ型抵抗炉の炉内温
度分布を良くするために、管状マッフルを内蔵してい
る。また四周側面に棒状の炭化けい素質発熱体φ25×
440×300を井桁構造にして取り付けてある。上記
に示した本考案の抵抗炉と従来方式の抵抗炉について通
電昇温して、炉内温度分布を測定した。温度条件は、と
もに電力68Kwで2時間で1300℃まで昇温し、1
300℃で1時間保持した。測温は、白金ロジウム熱電
対を用いて行い炉内中央と四周壁近傍及び炉の長手方向
の各測定点で測定した結果、1100℃では従来方式の
抵抗炉が±5.0℃の温度差があったのに対して、本考
案の抵抗炉では±3.0℃と温度分布が改善された。さ
らに昇温し、炉内1300℃に保持して測定した結果、
従来方式の抵抗炉が炉内温度差±7.5℃であったのに
対し、本考案の抵抗炉では±4.0℃であった。従来方
式に比べ、本考案方式の抵抗炉は、その温度分布改善効
果が大きいことがわかった。
【0007】
【考案の効果】従来からセラミックス製品や電子部品等
の焼成においては2℃の温度差が得率を1%下げるとい
われており、本考案の抵抗炉によれば10%程度の改善
が見込め、大幅なコスト低減が達成できる。本考案はタ
テ型抵抗炉について説明したが、ヨコ型抵抗炉に本考案
の方法を採用しても何ら問題なく、タテ型抵抗炉と同様
の効果が得られることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案方式のタテ型抵抗炉を示す図で
あり、(a)は、平面の断面図で、(b)は、正面の断
面図である。
【図2】図2は、従来方式のタテ型抵抗炉を示す図であ
り、(a)は、平面の断面図であり、(b)は、正面の
断面図である。
【図3】図3は、発熱体の外観を示す図であり、(a)
は、本考案方式のコの字型セラミックス発熱体、(b)
は、棒状ストレートのセラミックス発熱体。
【符号の説明】
1 炉体断熱層 2 コの字型発熱体 3 棒状ストレート発熱体 4 抵抗炉前扉 5,6,7,8 炉内壁面 9 炉芯管 10 熱電対 11 コの字型発熱体の発熱部 12 コの字型発熱体の端部 13 棒状ストレート発熱体の発熱部 14 棒状ストレート発熱体の端部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉の炉内において、発熱体の取り付
    け面が直交して隣合わせとなる側面で同一軸面となるよ
    うに配置された、コの字型セラミックス発熱体を四周の
    炉壁に適当に配置して内蔵したことを特徴とする電気抵
    抗炉。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気抵抗炉において、コ
    の字型セラミックス発熱体の取り付け及び取り外しのた
    め、炉体の側面の少なくとも一面が扉構造または取り外
    し可能で、開閉できることを特徴とする電気抵抗炉。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気抵抗炉において、コ
    の字型セラミックス発熱体がSiC,MoSi,La
    CrOまたは、ZrOのいずれかを用いた電気抵抗
    炉。
JP1993008876U 1993-01-26 1993-01-26 電気抵抗炉 Expired - Lifetime JP2598053Y2 (ja)

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JPH0659800U JPH0659800U (ja) 1994-08-19
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JP5725414B2 (ja) * 2011-06-24 2015-05-27 東海高熱工業株式会社 バッチ式焼成炉の焼成方法
JP2019123643A (ja) * 2018-01-17 2019-07-25 太平洋セメント株式会社 無機酸化物中空粒子の製造装置

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