JP2597862B2 - 複合材の加工方法 - Google Patents
複合材の加工方法Info
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- JP2597862B2 JP2597862B2 JP62316842A JP31684287A JP2597862B2 JP 2597862 B2 JP2597862 B2 JP 2597862B2 JP 62316842 A JP62316842 A JP 62316842A JP 31684287 A JP31684287 A JP 31684287A JP 2597862 B2 JP2597862 B2 JP 2597862B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、粉粒状研磨材を混入した高速の水噴流を
衝突させて複合材を加工する複合材の加工方法に関し、
特に炭素繊維強化プラスチックのプレプレグ材の加工方
法に関するものである。
衝突させて複合材を加工する複合材の加工方法に関し、
特に炭素繊維強化プラスチックのプレプレグ材の加工方
法に関するものである。
この発明は、研磨材を混入した水噴流によって複合材
を加工する複合材の加工方法において、炭素繊維プラス
チックのプレプレグ材に、この炭素繊維の粒子を粉粒状
研磨材として含む高速水噴流を衝突させ、所定の加工条
件下で切断加工することにより、上記研磨材が上記複合
材にたとえ加工後残留しても、支障が生じないようにし
たものである。
を加工する複合材の加工方法において、炭素繊維プラス
チックのプレプレグ材に、この炭素繊維の粒子を粉粒状
研磨材として含む高速水噴流を衝突させ、所定の加工条
件下で切断加工することにより、上記研磨材が上記複合
材にたとえ加工後残留しても、支障が生じないようにし
たものである。
繊維強化プラスチック材を高速液体噴流にてたとえば
切断加工する場合には、切削性（１回の加工で切断でき
る被切削材の厚さと、切断された面の質）を向上するた
め通常、粉粒状の研磨材を、たとえば実開昭61−112900
号公報に示すような手段で上記高速液体噴流に混入す
る。
切断加工する場合には、切削性（１回の加工で切断でき
る被切削材の厚さと、切断された面の質）を向上するた
め通常、粉粒状の研磨材を、たとえば実開昭61−112900
号公報に示すような手段で上記高速液体噴流に混入す
る。
すなわちたとえば、ケブラ・アラミド繊維強化プラス
チック材の切断加工の場合には、上記研磨材にガーネッ
ト粒子を使用して良好な切削性を得ている。
チック材の切断加工の場合には、上記研磨材にガーネッ
ト粒子を使用して良好な切削性を得ている。
しかしながら上記ガーネット粒子のごとき研磨材が混
入された高速液体噴流によって繊維強化プラスチックの
プレプレグ材を加工すれば、上記研磨材が上記繊維強化
プラスチックの繊維に付着して残留し、上記プレプレグ
材が硬化されたとき、これが異物となって製品に悪影響
を与える。
入された高速液体噴流によって繊維強化プラスチックの
プレプレグ材を加工すれば、上記研磨材が上記繊維強化
プラスチックの繊維に付着して残留し、上記プレプレグ
材が硬化されたとき、これが異物となって製品に悪影響
を与える。
このため研磨材の混入されない高速液体噴流で、上記
プレプレグ材を加工する方法も考えられるが、たとえば
工作物が、炭素繊維強化プラスチック（以下、「CFRP」
と略す）のプレプレグ材であれば、切断加工のできる板
厚はせいぜい２〜2.5mm止まりとなる。したがって複数
の板材を同時に重ねて効率良く切断するようなことは不
可能であり、また特に板材でない場合には、加工が不可
能となる。
プレプレグ材を加工する方法も考えられるが、たとえば
工作物が、炭素繊維強化プラスチック（以下、「CFRP」
と略す）のプレプレグ材であれば、切断加工のできる板
厚はせいぜい２〜2.5mm止まりとなる。したがって複数
の板材を同時に重ねて効率良く切断するようなことは不
可能であり、また特に板材でない場合には、加工が不可
能となる。
本発明は上述の点に鑑み、研磨材を混入させた高速液
体噴流で上述のようにプレプレグ材を加工しても、上記
研磨材がプレプレグ材の硬化処理後の製品に悪影響を及
ぼすことがない複合材の加工方法を提供するものであ
る。
体噴流で上述のようにプレプレグ材を加工しても、上記
研磨材がプレプレグ材の硬化処理後の製品に悪影響を及
ぼすことがない複合材の加工方法を提供するものであ
る。
本発明は、粉粒状研磨材を混入した高速の水噴流を衝
突させて複合材を切断加工する方法において、上記複合
材は炭素繊維強化プラスチックのプレプレグ材であり、
上記粉粒状研磨材は上記炭素繊維の粒子であり、その加
工条件は、水吐出圧力:3500kgf/cm2、水吐出量:3.7リッ
トル/min、研磨材供給量:0.8kg/min、加工距離:2.0mm、
噴射角度:90度、アブレシブノズル径;0.9mm、切断速度:
600mm/min、切断回数:1回であることを特徴とする複合
材の加工方法に係るものである。
突させて複合材を切断加工する方法において、上記複合
材は炭素繊維強化プラスチックのプレプレグ材であり、
上記粉粒状研磨材は上記炭素繊維の粒子であり、その加
工条件は、水吐出圧力:3500kgf/cm2、水吐出量:3.7リッ
トル/min、研磨材供給量:0.8kg/min、加工距離:2.0mm、
噴射角度:90度、アブレシブノズル径;0.9mm、切断速度:
600mm/min、切断回数:1回であることを特徴とする複合
材の加工方法に係るものである。
したがってたとえばプレプレグ材の切断加工後に、こ
のプレプレグ材に研磨材が残留しても研磨材が工作物と
同質の材料であるため、上記プレプレグ材を硬化処理し
て得られる製品に悪影響を与えるおそれが全くない。
のプレプレグ材に研磨材が残留しても研磨材が工作物と
同質の材料であるため、上記プレプレグ材を硬化処理し
て得られる製品に悪影響を与えるおそれが全くない。
以下本発明をCFRPのプレプレグ材の加工に適用した実
施例につき、第１図を参照しながら説明する。
施例につき、第１図を参照しながら説明する。
図示しない加圧装置によって加圧された高圧水１は、
第１図に示す高速の水噴流４を発生させる発生装置６の
ノズル本体２に供給された後、ノズル３から噴出した高
速の水噴流４となり、アブレシブノズル５を通過後、工
作物であるCFRPのプレプレグ材８に加工のため衝突させ
られる。
第１図に示す高速の水噴流４を発生させる発生装置６の
ノズル本体２に供給された後、ノズル３から噴出した高
速の水噴流４となり、アブレシブノズル５を通過後、工
作物であるCFRPのプレプレグ材８に加工のため衝突させ
られる。
ところで上記ノズル３の近傍には、水噴流４を囲むよ
うに混合室９が設けられ、上記アブレシブノズル５は、
この混合室の下部に一体に設けられている。また混合室
９の側壁9aには、研磨材10のこの混合室９への供給通路
となる送給口11が設けられ、この送給口11はホース12を
介して、研磨材10の図示しないタンクに接続されてい
る。
うに混合室９が設けられ、上記アブレシブノズル５は、
この混合室の下部に一体に設けられている。また混合室
９の側壁9aには、研磨材10のこの混合室９への供給通路
となる送給口11が設けられ、この送給口11はホース12を
介して、研磨材10の図示しないタンクに接続されてい
る。
次に上記研磨材10は、工作物と同質の材料、すなわち
CFRPの炭素繊維で形成された30〜150μｍの大きさを持
つ粒子から成る。またその比重は1.76gf/cm3である。
CFRPの炭素繊維で形成された30〜150μｍの大きさを持
つ粒子から成る。またその比重は1.76gf/cm3である。
以上のように構成された水噴流４の発生装置６を使用
してCFRPのプレプレグ材８を切断加工するには、先ず前
記加圧装置を作動し、発生させた高圧水１をノズル本体
２に送給してノズル３から噴出させ、高速の水噴流４を
作る。
してCFRPのプレプレグ材８を切断加工するには、先ず前
記加圧装置を作動し、発生させた高圧水１をノズル本体
２に送給してノズル３から噴出させ、高速の水噴流４を
作る。
かくして混合室９内は、この水噴流４によって負圧に
なるから、送給口11から研磨材10が混合室９内に吸引さ
れて水噴流４と混入し、研磨材10はこの水噴流４と共に
プレプレグ材８に衝突し、その結果図示のように、プレ
プレグ材８は切断加工される。
なるから、送給口11から研磨材10が混合室９内に吸引さ
れて水噴流４と混入し、研磨材10はこの水噴流４と共に
プレプレグ材８に衝突し、その結果図示のように、プレ
プレグ材８は切断加工される。
次に加工条件の１例を下表に示せば、 なお供試プレプレグ材８の板厚は２〜10mmであった。
また第２図に示すように、研磨材10は切断加工後にこの
プレプレグ材８に付着したが、研磨材10はプレプレグ材
８と同質であるため、異物となって硬化後の製品に支障
を与えることが全くなかった。
また第２図に示すように、研磨材10は切断加工後にこの
プレプレグ材８に付着したが、研磨材10はプレプレグ材
８と同質であるため、異物となって硬化後の製品に支障
を与えることが全くなかった。
ところで前記表に示した加工条件は、最も望ましい切
断面を与える値であり、上記加工条件中の水吐出量は、
水吐出圧力とノズル３の径との関数であるため、ノズル
径は3.7リットル/minの水吐出量が得られるように選定
されている。なおこのノズル径とアブレシブノズルの径
とは、各独立に変更することができない。したがって加
工条件中のアブレシブノズル径0.9mmは、この選択され
たノズル径に対応して選定されたものである。
断面を与える値であり、上記加工条件中の水吐出量は、
水吐出圧力とノズル３の径との関数であるため、ノズル
径は3.7リットル/minの水吐出量が得られるように選定
されている。なおこのノズル径とアブレシブノズルの径
とは、各独立に変更することができない。したがって加
工条件中のアブレシブノズル径0.9mmは、この選択され
たノズル径に対応して選定されたものである。
次に上記加工条件中の水吐出圧力3500kgf/cm2につい
て述べると、この値が3700kgf/cm2に増加した場合は水
噴流の流束が拡がり過ぎ、アブレシブノズル５を経てプ
レプレグ材８に当たる流束が太目となって水噴流の打撃
力が低下し、その結果切断面に炭素繊維のむしれ状態
（バリ、ファズ）が観察され、良好な切断面を得ること
ができなかった。
て述べると、この値が3700kgf/cm2に増加した場合は水
噴流の流束が拡がり過ぎ、アブレシブノズル５を経てプ
レプレグ材８に当たる流束が太目となって水噴流の打撃
力が低下し、その結果切断面に炭素繊維のむしれ状態
（バリ、ファズ）が観察され、良好な切断面を得ること
ができなかった。
次に上記水吐出圧力を3000kgf/cm2に減少させた場合
は、アブレシブノズルの閉塞を起こさせないために研磨
材の供給量を減少させる必要が生じた。このため研磨材
供給量の減少に起因する切断力の低下が生じて、同様に
良好な切断面を得ることができなかった。なお上記加工
条件中の研磨材供給量0.8kg/minについては、0.84kg/mi
nを超えるとアブレシブノズルの閉塞を生じ、また0.65k
g/min以下になると、切断力の低下で所望の切断面が得
られないという実施結果が得られている。
は、アブレシブノズルの閉塞を起こさせないために研磨
材の供給量を減少させる必要が生じた。このため研磨材
供給量の減少に起因する切断力の低下が生じて、同様に
良好な切断面を得ることができなかった。なお上記加工
条件中の研磨材供給量0.8kg/minについては、0.84kg/mi
nを超えるとアブレシブノズルの閉塞を生じ、また0.65k
g/min以下になると、切断力の低下で所望の切断面が得
られないという実施結果が得られている。
次に上記加工条件中の切断速度600mm/minについて述
べると、この切断速度が遅すぎた場合にはプレプレグ材
に水が浸入し、CFRPの強度が低下するという結果になっ
た。
べると、この切断速度が遅すぎた場合にはプレプレグ材
に水が浸入し、CFRPの強度が低下するという結果になっ
た。
〔発明の効果〕 本発明は上述のような構成であるから、 （１）、例えばCFRPのプレプレグ材を切断加工すると
き、研磨材が加工によってプレプレグ材に混入し、固着
しても、これが異物となって製品に悪影響を与えるおそ
れは全くない。しかも上記研磨材の作用で、複合材の加
工能率は研磨材を使用しない場合の数倍に向上する。ま
た、 （２）、上記加工能率の向上によって、たとえば板材の
切断加工に際し、複数の板材を重畳させて一度に加工す
ることが可能となったから、コストの低減に大きく寄与
する。
き、研磨材が加工によってプレプレグ材に混入し、固着
しても、これが異物となって製品に悪影響を与えるおそ
れは全くない。しかも上記研磨材の作用で、複合材の加
工能率は研磨材を使用しない場合の数倍に向上する。ま
た、 （２）、上記加工能率の向上によって、たとえば板材の
切断加工に際し、複数の板材を重畳させて一度に加工す
ることが可能となったから、コストの低減に大きく寄与
する。
第１図および第２図は、この発明をCFRPのプレプレグ材
の加工に適用した実施例を示すもので、第１図は同上加
工方法の説明図、第２図は加工後における工作物の状況
の説明図である。 なお図面に用いた符号において、 ４……水噴流 ８……プレプレグ材（複合材） 10……研磨材 である。
の加工に適用した実施例を示すもので、第１図は同上加
工方法の説明図、第２図は加工後における工作物の状況
の説明図である。 なお図面に用いた符号において、 ４……水噴流 ８……プレプレグ材（複合材） 10……研磨材 である。
Claims (1)
- 【請求項１】粉粒状研磨材を混入した高速の水噴流を衝
突させて複合材を切断加工する方法において、 上記複合材は炭素繊維強化プラスチックのプレプレグ材
であり、 上記粉粒状研磨材は上記炭素繊維の粒子であり、 その加工条件は、 水吐出圧力： 3500kgf/cm2、 水吐出量： 3.7リットル/min、 研磨材供給量： 0.8kg/min、 加工距離： 2.0mm、 噴射角度： 90度、 アブレシブノズル径： 0.9mm、 切断速度： 600mm/min、 切断回数： １回、 であることを特徴とする複合材の加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62316842A JP2597862B2 (ja) | 1987-12-15 | 1987-12-15 | 複合材の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62316842A JP2597862B2 (ja) | 1987-12-15 | 1987-12-15 | 複合材の加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01159173A JPH01159173A (ja) | 1989-06-22 |
| JP2597862B2 true JP2597862B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=18081523
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62316842A Expired - Fee Related JP2597862B2 (ja) | 1987-12-15 | 1987-12-15 | 複合材の加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2597862B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007313626A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 高圧水噴射ノズル |
| US9884406B2 (en) | 2014-01-15 | 2018-02-06 | Flow International Corporation | High-pressure waterjet cutting head systems, components and related methods |
| CN106272707A (zh) * | 2015-06-26 | 2017-01-04 | 上海贝思特电气有限公司 | 电梯显示器、操纵盘碳纤维面板水切割工艺 |
| US10596717B2 (en) | 2015-07-13 | 2020-03-24 | Flow International Corporation | Methods of cutting fiber reinforced polymer composite workpieces with a pure waterjet |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62251073A (ja) * | 1986-04-21 | 1987-10-31 | Fujikura Ltd | セラミツクの加工方法 |
-
1987
- 1987-12-15 JP JP62316842A patent/JP2597862B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01159173A (ja) | 1989-06-22 |
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Legal Events
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