JP2597145B2 - 電気泳動用ゲルの製造方法 - Google Patents
電気泳動用ゲルの製造方法Info
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- JP2597145B2 JP2597145B2 JP63131625A JP13162588A JP2597145B2 JP 2597145 B2 JP2597145 B2 JP 2597145B2 JP 63131625 A JP63131625 A JP 63131625A JP 13162588 A JP13162588 A JP 13162588A JP 2597145 B2 JP2597145 B2 JP 2597145B2
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- Japan
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- electrophoresis
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- acrylamide
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、生化学、医学の分野において、生体由来
物質、例えば、蛋白質、核酸等の分離分析に用いられる
電気泳動用ゲルの製造方法に関する。
物質、例えば、蛋白質、核酸等の分離分析に用いられる
電気泳動用ゲルの製造方法に関する。
従来、電気泳動用の支持体として紙、アガロース、澱
粉等が用いられていたが、それらは分離能が悪く、バン
ドも不鮮明であった。
粉等が用いられていたが、それらは分離能が悪く、バン
ドも不鮮明であった。
近年は、ポリアクリルアミドを支持体とするゲル電気
泳動法が確立され、高い精度の分子ふるい効果により高
分解能が期待できるようになった。
泳動法が確立され、高い精度の分子ふるい効果により高
分解能が期待できるようになった。
電気泳動時における蛋白質、核酸の支持体中の泳動速
度は、支持体であるポリアクリルアミドゲルのポアサイ
ズと、蛋白質、核酸自身の大きさ即ち分子量によって、
規定される。ポリアクリルアミドゲルのポアサイズはア
クリルアミドの濃度により規定され、低濃度では、ポア
サイズが大きく、サンプル分子の泳動速度は速く、高濃
度となるにつれてポアサイズが小さくなるため、泳動速
度は遅くなる。また、ゲルのポアサイズが一定の場合、
サンプル分子の分子量が小さいほど泳動速度は速く、高
分子量ほど遅くなる。
度は、支持体であるポリアクリルアミドゲルのポアサイ
ズと、蛋白質、核酸自身の大きさ即ち分子量によって、
規定される。ポリアクリルアミドゲルのポアサイズはア
クリルアミドの濃度により規定され、低濃度では、ポア
サイズが大きく、サンプル分子の泳動速度は速く、高濃
度となるにつれてポアサイズが小さくなるため、泳動速
度は遅くなる。また、ゲルのポアサイズが一定の場合、
サンプル分子の分子量が小さいほど泳動速度は速く、高
分子量ほど遅くなる。
このため、一定のアクリルアミド濃度からなるゲルで
は、狭い分子量分布を持つサンプルしか分離することが
できない。これを改善し、広範囲の分子量分布を持つサ
ンプルを効率よく分離するために、泳動方向に対し正の
濃度勾配を持つグラジエントゲルが開発使用されてい
る。このグラジエントゲルは下部より上部へ向かってア
クリルアミド濃度が連続的に減少するようモノマー溶液
を注入した後、重合し製造する。
は、狭い分子量分布を持つサンプルしか分離することが
できない。これを改善し、広範囲の分子量分布を持つサ
ンプルを効率よく分離するために、泳動方向に対し正の
濃度勾配を持つグラジエントゲルが開発使用されてい
る。このグラジエントゲルは下部より上部へ向かってア
クリルアミド濃度が連続的に減少するようモノマー溶液
を注入した後、重合し製造する。
例えば、特開昭61−28512合公報には、電気泳動ゲル
物質の製法が開示されている。該電気泳動ゲル物質の製
法は、重合を水溶性の有機光反応開始剤を使用する均一
系光重合、或いは光重合水溶液中に有機反応開示剤を懸
濁又は分散させた不均一系光重合により開始して、連続
的な孔勾配を有するグラジエントゲルの製法である。
物質の製法が開示されている。該電気泳動ゲル物質の製
法は、重合を水溶性の有機光反応開始剤を使用する均一
系光重合、或いは光重合水溶液中に有機反応開示剤を懸
濁又は分散させた不均一系光重合により開始して、連続
的な孔勾配を有するグラジエントゲルの製法である。
しかしながら、前述のように、グラジエントゲルは広
い分子量範囲のサンプルに適用できる利点はあるものの
その製造には多くの問題を含んでいる。即ち、上記した
ように、予めアクリルアミド濃度が連続的に変化するよ
うに調整したモノマー溶液を準備しておき、これをプレ
ートの下部あるいは上部より連続的に注入する。この
際、溶液の比重は、上部から下部へと次第に大きくなっ
て行くもののその変化は連続的であるため、一端外的要
因による液層の乱れが発生した場合、その復元力は小さ
くプレート内における濃度パターンを常に望ましい状態
に維持することはきわめて困難である。このことは、特
に、プレートの水平方向における均一性を確保すること
を困難にしていることである。もし、水平方向における
濃度の均一性が保持できない場合、製品プレート内にお
ける濃度パターンに横方向の歪を生じ、そのままサンプ
ルの泳動パターンの乱れに結び付くために、サンプルを
同定することができなくなる。
い分子量範囲のサンプルに適用できる利点はあるものの
その製造には多くの問題を含んでいる。即ち、上記した
ように、予めアクリルアミド濃度が連続的に変化するよ
うに調整したモノマー溶液を準備しておき、これをプレ
ートの下部あるいは上部より連続的に注入する。この
際、溶液の比重は、上部から下部へと次第に大きくなっ
て行くもののその変化は連続的であるため、一端外的要
因による液層の乱れが発生した場合、その復元力は小さ
くプレート内における濃度パターンを常に望ましい状態
に維持することはきわめて困難である。このことは、特
に、プレートの水平方向における均一性を確保すること
を困難にしていることである。もし、水平方向における
濃度の均一性が保持できない場合、製品プレート内にお
ける濃度パターンに横方向の歪を生じ、そのままサンプ
ルの泳動パターンの乱れに結び付くために、サンプルを
同定することができなくなる。
上記の外的要因による乱れは、モノマー溶液注入時の
液流による乱れ、外部からの機械的な力、又は温度の不
均一等により頻繁に発生するものである。このため、再
現性良く信頼性のあるグラジエントゲルを量産すること
は困難であった。
液流による乱れ、外部からの機械的な力、又は温度の不
均一等により頻繁に発生するものである。このため、再
現性良く信頼性のあるグラジエントゲルを量産すること
は困難であった。
ところで、前掲特開昭61−28512号公報に記載された
グラジエントゲルの製法では、露光中に大気中の酸素に
起因する重合の抑制を防止するためのカバーシートが必
要であり、又は、光重合のための照射装置を必要とする
等から必ずしも簡便なグラジエントゲルの製造方法を提
供できるものではない。
グラジエントゲルの製法では、露光中に大気中の酸素に
起因する重合の抑制を防止するためのカバーシートが必
要であり、又は、光重合のための照射装置を必要とする
等から必ずしも簡便なグラジエントゲルの製造方法を提
供できるものではない。
この発明は、上記の課題を解決することであり、アク
リルアミド、水溶性ジビニル化合物及び重合開始剤を含
有するアクリルアミド濃度の異なる複数のモノマー水溶
液を段階的に逐次重層するにあたり、隣接する溶液間の
比重差が0.003以上となるように、非イオン性の比重付
与剤を、濃度を変化させて、あらかじめモノマー水溶液
に添加し、下層より比重の高い順に重層した状態で、モ
ノマー水溶液を重合することを特徴とする電気泳動用ゲ
ルの製造方法に関する。
リルアミド、水溶性ジビニル化合物及び重合開始剤を含
有するアクリルアミド濃度の異なる複数のモノマー水溶
液を段階的に逐次重層するにあたり、隣接する溶液間の
比重差が0.003以上となるように、非イオン性の比重付
与剤を、濃度を変化させて、あらかじめモノマー水溶液
に添加し、下層より比重の高い順に重層した状態で、モ
ノマー水溶液を重合することを特徴とする電気泳動用ゲ
ルの製造方法に関する。
また、この電気泳動用ゲルの製造方法において、非イ
オン性の比重付与剤がグリセリン、グルコース、サッカ
ロース及びこれらの混合体から選ばれる一種であること
を特徴とするものである。
オン性の比重付与剤がグリセリン、グルコース、サッカ
ロース及びこれらの混合体から選ばれる一種であること
を特徴とするものである。
この発明の電気泳動用ゲルの製造方法によれば、比重
の異なる2液の界面は操作上特別の注意を払わなくて
も、容易に水平となることから、得られたゲル中のアク
リルアミド濃度は横方向に一定となり、常に同じ高さに
同じ濃度のアクリルアミドが存在するため、泳動距離の
再現性は非常に高いものとなる。
の異なる2液の界面は操作上特別の注意を払わなくて
も、容易に水平となることから、得られたゲル中のアク
リルアミド濃度は横方向に一定となり、常に同じ高さに
同じ濃度のアクリルアミドが存在するため、泳動距離の
再現性は非常に高いものとなる。
モノマー溶液中のアクリルアミド濃度は、適度の泳動
速度を与えるため、3〜30W/V%〔(重量/容量)%〕
の範囲で適宜選ばれる。この発明は、通常3〜10段階の
アクリルアミド濃度を異にする水溶液層を逐次注入して
重層させた後、これを重合させる。各段階におけるアク
リルアミド濃度は、製品プレートの使用時の性能即ち分
離性能を最適化するように選定されるべきである。
速度を与えるため、3〜30W/V%〔(重量/容量)%〕
の範囲で適宜選ばれる。この発明は、通常3〜10段階の
アクリルアミド濃度を異にする水溶液層を逐次注入して
重層させた後、これを重合させる。各段階におけるアク
リルアミド濃度は、製品プレートの使用時の性能即ち分
離性能を最適化するように選定されるべきである。
隣接する各溶液層の比重差が濃度差のみによっては、
0.003を維持することができず、適切な比重付与剤を使
用する。即ち、モノマー溶液に適度の比重差を与えるた
めに、非イオン性の比重付与剤を適度の濃度に溶解す
る。かかる比重付与剤としては、グリセリン、グルコー
ス、フラクトース、サッカロース等の多価アルコールが
用いられている。
0.003を維持することができず、適切な比重付与剤を使
用する。即ち、モノマー溶液に適度の比重差を与えるた
めに、非イオン性の比重付与剤を適度の濃度に溶解す
る。かかる比重付与剤としては、グリセリン、グルコー
ス、フラクトース、サッカロース等の多価アルコールが
用いられている。
比重付与剤の含有量は、モノマー水溶液に対し0〜20
W/V%の範囲から選ばれ、20W/V%以上の高濃度の場合
は、電気抵抗が過大となる弊害がある。
W/V%の範囲から選ばれ、20W/V%以上の高濃度の場合
は、電気抵抗が過大となる弊害がある。
更に、この発明の電気泳動用ゲルは、研究の対象とな
る物質の分子量域に応じて各々のアクリルアミド濃度或
いは重層幅を任意に変化させることができるため、希望
の分離能を持つゲルを容易に提供できる利点もある。
る物質の分子量域に応じて各々のアクリルアミド濃度或
いは重層幅を任意に変化させることができるため、希望
の分離能を持つゲルを容易に提供できる利点もある。
この発明において、アクリルアミドと比重付与剤の組
成以外は従来公知の常法に従って製造することができ
る。例えば、架橋を目的とした水溶液ジビニル化合物と
してはN,N−メチレンビスアクリルアミド(略称BIS)が
最も多用されているが、その他、N,N−ジアリル酒石酸
アミド等の一般的なジビニル化合物も使用できる。
成以外は従来公知の常法に従って製造することができ
る。例えば、架橋を目的とした水溶液ジビニル化合物と
してはN,N−メチレンビスアクリルアミド(略称BIS)が
最も多用されているが、その他、N,N−ジアリル酒石酸
アミド等の一般的なジビニル化合物も使用できる。
モノマー水溶液には、ゲルに弾力性を持たせ、脆弱さ
を改善するため、アガロース、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチ
レンオキサイド、ポリメチルビニルエーテル等の水溶液
ポリマーを含有させることもできる。
を改善するため、アガロース、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチ
レンオキサイド、ポリメチルビニルエーテル等の水溶液
ポリマーを含有させることもできる。
一般に、電気泳動用ゲルには、緩衝剤が含まれる。こ
の発明において、トリスー(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン(略称TRIS)、バルビタール、クエン酸、リン酸
水素ナトリウム、ほう酸塩等の緩衝剤を含むことができ
る。また、必要に応じてドデシル硫酸ナトリウム(略称
SDS)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ポリ
エチレンオキサイドソルビタンモノオレート等の界面活
性剤を含有することも可能である。
の発明において、トリスー(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン(略称TRIS)、バルビタール、クエン酸、リン酸
水素ナトリウム、ほう酸塩等の緩衝剤を含むことができ
る。また、必要に応じてドデシル硫酸ナトリウム(略称
SDS)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、ポリ
エチレンオキサイドソルビタンモノオレート等の界面活
性剤を含有することも可能である。
モノマーのプレート内へ注入方法は、定量ポンプを用
いるのが一般的であるが、注射器等を用いても容易に行
うことができ、上部又は下部より任意に注入することが
できる。
いるのが一般的であるが、注射器等を用いても容易に行
うことができ、上部又は下部より任意に注入することが
できる。
モノマーの重合は、重合開始剤や紫外線照射により発
生するラジカルによって行われる。重合開始剤として
は、過硫酸アンモニウム(略称APS)等の過酸化物とN,
N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(略称TEME
D)等の還元剤を併用するレドックス型の重合開始剤が
賞用されるが、特に限定されるものではない。上記過酸
化物及び還元剤は、全モノマーに対し0.05〜5W/V%、好
ましくは0.2〜2W/V%が使用される。また、重合温度
は、開始剤が機能する温度であれば特に限定されない
が、通常15〜50℃の範囲が好ましい。
生するラジカルによって行われる。重合開始剤として
は、過硫酸アンモニウム(略称APS)等の過酸化物とN,
N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン(略称TEME
D)等の還元剤を併用するレドックス型の重合開始剤が
賞用されるが、特に限定されるものではない。上記過酸
化物及び還元剤は、全モノマーに対し0.05〜5W/V%、好
ましくは0.2〜2W/V%が使用される。また、重合温度
は、開始剤が機能する温度であれば特に限定されない
が、通常15〜50℃の範囲が好ましい。
この発明の電気泳動用ゲルの製造方法において、各モ
ノマー層間に0.003以上の比重差を付けることによっ
て、前述のごとく種々の外的影響に対し、安定な重層構
造を得ることができる。
ノマー層間に0.003以上の比重差を付けることによっ
て、前述のごとく種々の外的影響に対し、安定な重層構
造を得ることができる。
外的要因は、単一ではない。例えば、濃度1%のアク
リルアミドモノマーが重合してポリマーとなると、比重
は0.003増加する。或いは、液温が10℃上昇すると、比
重は約0.003減少する。モノマー溶液間の比重差を0.003
以上保つことによって、これら外的要因が単独或いは複
合して作用した場合にも、重層構造の乱れを事実上無視
できるレベルに抑えることができる。
リルアミドモノマーが重合してポリマーとなると、比重
は0.003増加する。或いは、液温が10℃上昇すると、比
重は約0.003減少する。モノマー溶液間の比重差を0.003
以上保つことによって、これら外的要因が単独或いは複
合して作用した場合にも、重層構造の乱れを事実上無視
できるレベルに抑えることができる。
また、0.003以上の比重差が保持されていると、外部
からの機械的影響に対しても、元の比重差の重層構造に
戻る回復は早い。
からの機械的影響に対しても、元の比重差の重層構造に
戻る回復は早い。
また、この発明のように、モノマー溶液を重層する代
わりに、逐次重合を完結させながら次のモノマー溶液を
注入することにより段階的に濃度を変えた重層ゲルを得
ることも考えられる。しかし、逐次重合させながら調整
した重層ゲルは、濃度の異なるゲル境界付近で極度に泳
動速度が遅くなる現象があり、使用に耐えない。即ち、
モノマー溶液を重層させた後、重合することは泳動の連
続性を保つ上で不可欠の条件であり、各モノマー溶液層
間に0.003以上の比重差を付与することにより、安定な
重層構造を得ることができる。
わりに、逐次重合を完結させながら次のモノマー溶液を
注入することにより段階的に濃度を変えた重層ゲルを得
ることも考えられる。しかし、逐次重合させながら調整
した重層ゲルは、濃度の異なるゲル境界付近で極度に泳
動速度が遅くなる現象があり、使用に耐えない。即ち、
モノマー溶液を重層させた後、重合することは泳動の連
続性を保つ上で不可欠の条件であり、各モノマー溶液層
間に0.003以上の比重差を付与することにより、安定な
重層構造を得ることができる。
以下に、この発明の実施例について説明するが、この
発明は、以下の実施例に限定されるものでなく、この特
許請求の範囲に記憶された事項によって構成される技術
的思想の範囲を超えない限り、種々に変更できるもので
ある。
発明は、以下の実施例に限定されるものでなく、この特
許請求の範囲に記憶された事項によって構成される技術
的思想の範囲を超えない限り、種々に変更できるもので
ある。
以下に記載する方法によって、この発明による試料2
種と比較用試料1種とを作り、電気泳動試験を行った。
種と比較用試料1種とを作り、電気泳動試験を行った。
電気泳動試験方法は、下記の通りである。
15gの牛肉赤身部分を、1%SDS水溶液60mlと共に、ホ
モジナイズ、遠心分離して蛋白抽出液を得た。この試料
をβ−メルカプトエタノール、SDSを用いて処理し、7
%グリセリン及び0.05%ブロムフェノールブルー(BP
B)を加えたものを試料とした。
モジナイズ、遠心分離して蛋白抽出液を得た。この試料
をβ−メルカプトエタノール、SDSを用いて処理し、7
%グリセリン及び0.05%ブロムフェノールブルー(BP
B)を加えたものを試料とした。
試料溶液を各々のウエルに10μずつ注入し、電気泳
動を行った。泳動用緩衝液は、0.025M TRIS及び0.192M
グリシン溶液で0.1%のSDSを含む。
動を行った。泳動用緩衝液は、0.025M TRIS及び0.192M
グリシン溶液で0.1%のSDSを含む。
電気泳動は、20mAでBPBの泳動末端が下から5mmの所で
通電を中止した。
通電を中止した。
染色は、0.25%コマシーブリリアントブルー−G250、
10%酢酸、30%メタノール溶液中で2時間行い、また、
脱色は、7%酢酸、3%メタノール溶液で適宜新しい溶
液に変えなが一昼夜行った。
10%酢酸、30%メタノール溶液中で2時間行い、また、
脱色は、7%酢酸、3%メタノール溶液で適宜新しい溶
液に変えなが一昼夜行った。
操作終了後、各試料について泳動像を観察した。
(実施例−1) 横幅12cm、縦10cmの長方形のガラス板、及び上部に凹
状の切れ込みの入ったガラス板の各々の間に厚さ1mmの
スペーサを入れてガラスプレートを組み立てた。
状の切れ込みの入ったガラス板の各々の間に厚さ1mmの
スペーサを入れてガラスプレートを組み立てた。
以下のように調整したモノマー溶液、緩衝液、蒸留水
を、表1に示すように、混合し、各々10%過硫酸アンモ
ニウム0.105ml、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン0.015mlを添加した後、直ちにガラスプレート内
に注射器を用いて重層した。混合液は、下層からゲル濃
度15%、12.5%、10%、7.5%、5%の順に等間隔で重
層し、最後に、ウエルを形成させるためのクシ歯を挿入
して27℃で3時間放置して重合を完結させた。
を、表1に示すように、混合し、各々10%過硫酸アンモ
ニウム0.105ml、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジ
アミン0.015mlを添加した後、直ちにガラスプレート内
に注射器を用いて重層した。混合液は、下層からゲル濃
度15%、12.5%、10%、7.5%、5%の順に等間隔で重
層し、最後に、ウエルを形成させるためのクシ歯を挿入
して27℃で3時間放置して重合を完結させた。
モノマー溶液 アクリルアミド 29.2g BIS 0.8g グリセリン 10.0g これらに蒸留水を加えて100mlとした。
緩衝液は、1.5M TRIS・HCl、pH:8.8、0.4%SDSを含
む。
む。
電気泳動の結果、泳動像は明瞭であり、バンドは左右
中央すべて同じ所に横一線に並んだ。また、分離能も良
く広い分子量域で均一に分離された。数枚作ったゲルを
泳動したが、同様のパターンとなり、再現性が高かっ
た。
中央すべて同じ所に横一線に並んだ。また、分離能も良
く広い分子量域で均一に分離された。数枚作ったゲルを
泳動したが、同様のパターンとなり、再現性が高かっ
た。
(実施例−2) 以下のように調整したモノマー溶液、緩衝液及び蒸留
水を、表2に示すように、混合し、各々に10%過硫酸ア
ンモニウム0.07ml、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン0.01mlを添加した後、直ちに実施例−1と同
様のガラスプレート内に注射器を用いて重層した。
水を、表2に示すように、混合し、各々に10%過硫酸ア
ンモニウム0.07ml、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン0.01mlを添加した後、直ちに実施例−1と同
様のガラスプレート内に注射器を用いて重層した。
混合液は下層からゲル濃度15%、12.5%、10%、7.5
%、5%の順に等間隔で重層し、最後にウエルを形成さ
せるためのクシ歯を挿入して27℃で3時間放置して重合
を完結させた。
%、5%の順に等間隔で重層し、最後にウエルを形成さ
せるためのクシ歯を挿入して27℃で3時間放置して重合
を完結させた。
モノマー溶液 アクリルアミド 29.2g BIS 0.8g しょ糖 10.0g これらに蒸留水を加えて100mlとした。
緩衝液は、1.5M TRIS・HCl、pH:8.8、0.4%SDSを含
む。
む。
電気泳動の結果、泳動像は、実施例1と同様に、明瞭
であり、バンドは左右中央すべて同じ所に横一線に並ん
だ。また、分離能も良く広い分子量域で均一に分離され
た。数枚作ったゲルを泳動したが、同様のパターンとな
り再現性が高かった。
であり、バンドは左右中央すべて同じ所に横一線に並ん
だ。また、分離能も良く広い分子量域で均一に分離され
た。数枚作ったゲルを泳動したが、同様のパターンとな
り再現性が高かった。
(比較例1−) 以下のように調整したモノマー溶液、緩衝液及び蒸留
水を、表3に示すように、混合し、各々に10%過硫酸ア
ンモニウム0.07ml、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン0.01mlを添加した後、直ちに実施例−1と同
様のガラスプレート内に注射器を用いて重層した。
水を、表3に示すように、混合し、各々に10%過硫酸ア
ンモニウム0.07ml、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン0.01mlを添加した後、直ちに実施例−1と同
様のガラスプレート内に注射器を用いて重層した。
混合液は下層からゲル濃度15%、12.5%、10%、7.5
%、5%の順に等間隔で重層し、最後にウエルを形成さ
せるためのクシ歯を挿入して27℃で3時間放置して重合
を完結させた。
%、5%の順に等間隔で重層し、最後にウエルを形成さ
せるためのクシ歯を挿入して27℃で3時間放置して重合
を完結させた。
モノマー溶液 アクリルアミド 29.2g BIS 0.8g これらに蒸留水を加えて100mlとした。
緩衝液は:1.5M TRIS・HCl、pH:8.8、0.4%SDSを含
む。
む。
電気泳動の結果、泳動像は次のようであった。
泳動像のバンドは左右と中央で位置が異なり、ゲル板
上部で歪があり、注入時の乱れの影響が残っているもの
と考えられる。また、数枚作ったゲルを泳動してみた
が、それぞれ異なったパターンとなり再現性が悪かっ
た。
上部で歪があり、注入時の乱れの影響が残っているもの
と考えられる。また、数枚作ったゲルを泳動してみた
が、それぞれ異なったパターンとなり再現性が悪かっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯▲塚▼ 高史 東京都文京区本郷7丁目2番3号 アト ー株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−263548(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】アクリルアミド、水溶性ジビニル化合物及
び重合開始剤を含有するアクリルアミド濃度の異なる複
数のモノマー水溶液を段階的に逐次重層するにあたり、
隣接する溶液間の比重差が0.003以上となるように、非
イオン性の比重付与剤を、濃度を変化させて、あらかじ
めモノマー水溶液に添加し、下層より比重の高い順に重
層した状態で、モノマー水溶液を重合することを特徴と
する電気泳動用ゲルの製造方法。 - 【請求項2】非イオン性の比重付与剤がグリセリン、グ
ルコース、サッカロース及びこれらの混合体から選ばれ
る一種であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳
動用ゲルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63131625A JP2597145B2 (ja) | 1988-05-31 | 1988-05-31 | 電気泳動用ゲルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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