JP2594903Y2 - 加湿器の強制サイフォン式排水装置 - Google Patents
加湿器の強制サイフォン式排水装置Info
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Description
が加熱手段によって蒸発される加湿器の水を排出する加
湿器の排水装置に関し、例えば環境試験装置、恒温恒湿
室、クリーンルーム等の湿度調節を必要とする装置又は
部屋に水蒸気を供給するために利用される。
は、通常、水槽内に水を溜めてこれをヒータで加熱・蒸
発させ、その蒸気を取り出して被加湿部に導いている。
このような加湿器では、水を蒸発させるため、水槽内に
水あかや水中の不純物が濃縮して石状に固化することに
より生成したスケール等の異物が発生し、これを放置す
ると、加湿効率が低下したり加湿用ヒータが断線すると
いうような問題が生ずる。このため、水槽内の水を排水
して新たな水を補給し、水あかの発生や不純物濃度の上
昇を防止するようにしている。このような排水システム
としては、図6〜図8に示すものが従来から知られてい
る。
4を開閉して水槽1内の水を一定時期に一定量又は一定
時間排出しようとするものである。この方式の装置で
は、水と共に排出されたスケール等が電磁弁に詰まり、
電磁弁の閉鎖不良や排水不良を招く。これを防止するた
め、非常に目の細かいストレーナ18を設けて電磁弁へ
の異物の進入を阻止するようにしている。しかし、この
ストレーナに水アカやスケールが詰まって排水不良にな
り易く、又、このように水槽内の水アカやスケールを水
槽内に溜めると、これを除くに加湿動作を中断して水槽
を分解し、手作業で清掃しなければならず、加湿動作の
中断期間が多くなり加湿器の稼働率が低下すると共に、
保守作業に手間がかかるという問題が生ずる。
たな水を供給して水位を上昇させ、サイフォン管20の
吸い出し作用を利用して排水しようとするものである
(実開平3−48630号公報参照)。しかしながら、
この装置では、水槽1の水位がサイフォン管の逆U字部
分より高くならない限りサイフォンの吸い出し作用が発
生しないため、水位を上昇させるために、多量の水を新
たに供給しなければならず、節水の観点上好ましくな
い。又、水槽が水位を上昇させるだけの余分のスペース
を保有する必要があるため、水槽の大型化を招く。更
に、例えば環境試験装置では、内部の温度変化や扉の開
閉により内圧に変化が生じ、この圧力変動が水槽に加わ
り、その水位を押し下げてサイフォン作用を発生させ、
水槽内の水が不必要に排水されてしまう場合がある。こ
のような排水は加湿動作を中断させることにもなる。こ
れを防止するためには、サイフォン管の逆U字部分を水
槽の水位よりも十分高くする必要がある。その結果、一
層、水の消費量が増大すると共に水槽が大型化する。一
方、水槽の水位をあまり上昇させることなくサイフォン
の吸出し作用を発生させようとすると、サイフォン管の
直径を小さくする必要がある。実験によれば、サイフォ
ン管の直径が16mmの場合には、100mm以上水位
上昇させないと吸い出し作用が発生しなかった。サイフ
ォン管をこれよりも細くすると、排水速度が遅くなるた
め加湿中断時間が長くなり、又、サイフォン管内に異物
が詰まり易くなるという問題が発生する。
を全量排出しようとするものである(特開平4−246
10号公報参照)。しかしながら、このような方式で
は、排水路21中にポンプがあるため、ポンプがスケー
ル等の異物を噛み込むおそれがある。これを防止するた
め、目の粗いストレーナ22を設けているが、このよう
なストレーナを設けると、比較的小さなスケールしか排
出されず、水槽の掃除のための余分な作業及びそれに伴
う加湿器の運転中断を生ずるという問題がある。又、排
水の最終段階では、ポンプが空気を吸い込む状態にな
り、ポンプの寿命が低下するという問題も生ずる。
ける上記問題を解決し、容器の清掃作業が少なく、加湿
器の稼働率が良く、容器が大型化せず、且つ、排水時の
水の消費量の少ない加湿器の排水装置を提供することを
課題とする。
するために、容器内に入れられた水が加熱手段によって
蒸発される加湿器の前記水を排出する加湿器の排水装置
において、前記容器の底部から導かれた排水管であって
サイフォン形成可能なように所定高さまで立ち上げられ
た立ち上がり部及び該立ち上がり部から下方に曲げられ
た下降部を備えた排水管と、前記立ち上がり部の立ち上
がり方向に前記排水管とは別の管により所定の流速で水
を供給する水供給手段と、を有することを特徴とする。
れているので、容器に溜まった水あかやスケール等を排
出することができる。この排水管は、サイフォン形成可
能なように所定高さまで立ち上げられた立ち上がり部及
び該立ち上がり部から下方に曲げられた下降部を備えて
いる。従って、排水管を適当なサイズにし、且つ、サイ
フォンが作動する条件が満たせば、小容量のポンプ等を
用いるよりも迅速に排水される。又、上記のような排水
管を用いたサイフォンによる排水であり、排水経路に詰
まりを発生させるポンプや弁等は存在しない。従ってこ
れらを保護するストレーナを省略することができる。そ
の結果、大きな異物まで排出することができ、容器の清
掃頻度が大幅に減少する。
の立ち上がり部には、その立ち上がり方向に、水供給手
段により排水管とは別の管により、所定の流速で水が供
給される。立ち上がり方向に水が供給されると、その水
の流速により、排水管内に容器の水位と同じ水位だけ水
が溜まっていれば、溜まった水が供給された水と共に動
かされ、立ち上がり管の水位が上昇する。この水位が排
水管の下方に曲げられた部分を通り越すと、サイフォン
による吸い出し作用が発生する。このような水位の上昇
は、供給された水の動圧に対応して発生するので、上昇
量は供給される水の流速に対応して定まる。一方、水供
給手段により水を供給しなくても、容器の水位と排水管
の水位とが均衡した状態において、環境試験装置等に圧
力変動があり、加湿器の容器の水面に対する圧力が高く
なると、この圧力上昇に対応して、容器内の水位が押し
下げられると共に、排水管の水位が上昇する。そしてこ
の水位が排水管の曲がり部まで到達すると、サイフォン
作用が生じ、不必要に水が排水される。排水管の所定の
高さ及び供給水の所定の流速は、水を供給したときには
サイフォン現象が起こり、水を供給しないときには、環
境試験装置等に圧力変動があってもサイフォン現象が発
生しないように定められる。
ば、圧力変動によるサイフォン発生を防止するために排
水管の高さを或る程度高く持ち上げても、供給水の動圧
を利用してサイフォンを効かせるので、排水管の高さま
で水を張るために、容器自体を大きくする必要がなくな
る。又、容器の断面積に較べて排水管の断面積は十分小
さいので、動圧により排水管内の水を持ち上げる場合に
は、サイフォンを発生させるための水量が極めて少な
い。
す。本排水装置は、容器としての水槽1内に入れられた
水4が加熱手段としてのヒータ2によって蒸発される加
湿器3に装着され、その内部の水を排出する加湿器の排
水装置であり、水槽1の底部5から導かれていてサイフ
ォン形成可能なように所定の高さHまで立ち上げられた
立ち上がり部6及びこれから下方に曲げられた下降部7
を備えた排水管8と、立ち上がり部6の立ち上がり方向
に排水管8とは別の管である水供給管9によって所定の
流速Vで水を供給する水供給手段の一例としてのポンプ
10とを有する。本例では排水管8は底部5に結合され
ていて、排水管の一部分として取り出し部8aが立ち上
がり部6まで導設されている。このように排水管8は
“管”であるから、この部分には当然ポンプが存在しな
い。
たときに、立ち上がり部6内の水位が下降部7まで到達
してサイフォン作用を発生させるような関係に定められ
る。実験例によれば、環境試験装置においては最大14
5mm水柱程度の内圧変動が発生することが明らかにな
った。このような場合には、水槽1の通常の水面高さを
hとすると、高さHは、図示の如く(H−h)=160
mm程度になるように定められる。一方、流速Vにより
動圧P(水柱とする)=V2 /2gが発生し、ポンプ1
0を作動させると、この動圧が立ち上がり部6内の水に
作用してこれを押し上げるので、立ち上がり部6と水供
給管9との管径が同じであれば、0.16=V2 /2g
として必要な流速Vを求めることができる。その結果、
V≒1.8m/sとなり、ポンプ10は排水管8内で2
m/s程度の流速を発生させる容量のものであればよい
ことになる。水供給管9の口径が排水管8の口径より小
さいときには流速を速くする。従って、水供給管9の流
速を上げて排水管8の口径を大きくすれば、排水時間が
短縮される。
プ10を示したが、水供給手段はポンプに限らず、必要
な時期に必要な流速を発生できるものであればよく、例
えばヘッドタンクや圧力水系統等から電磁弁等を介して
水を供給するようにしてもよい。
境試験装置内に設置され、次のように作動する。図示し
ない水補給装置から水が補給され、ヒータ2がオンにな
ると、水槽1内の水4が加熱され、次第に高温になって
水蒸気を発生させる。この水蒸気は、図示の如く直接
に、又は配管によって環境試験装置内に放散される。蒸
発した水量を補給しつつ運転を継続すると、水槽1内の
水が次第に濃縮され、これを放置すると湯あかやスケー
ル等が発生し、加湿器の性能低下を招いたり、ヒータに
付着してその断線を発生させたりする。このため、加湿
器が一定時間運転されると、排水装置を作動させて水槽
1内の水を排する。この排水間隔は、図示しない制御装
置で制御され、排水時期になると、ヒータ2の運転を停
止すると共に、ポンプ10が運転される。これにより、
排水管8内で直ちにサイフォン作用が発生し、水槽1内
の水4が吸い出される。従って、ポンプ10はスタート
後短時間で停止されることが望ましい。サイフォンが効
き出すと、下降部7の長さにもよるが、速い流速で水が
排出される。水槽1内の水及び図示しない補給水タンク
の水が全量排出されると、サイフォンが切れて排水が停
止する。そして補給水タンク及び水槽1に再び水が張ら
れ、加湿器の運転が再開される。
せて排水すれば、排水速度が速く、又、排水管の口径を
大きくすることができるので、排水時間が短くなる。従
って、加湿器の稼働率が良くなる。又、排水管8の道中
にポンプやバルブ等は存在しないので、水槽1の底部5
にポンプ等の保護のためのストレーナが不要になる。従
って、構造が簡素化されると共に、相当大きい異物まで
排出可能になる。その結果、水槽1内の清掃間隔を長く
することができ、この点からも加湿器の運転中断時間が
短縮される。更に、立ち上がり部6を十分高くしている
ので、環境試験装置の内圧変動によってサイフォン作用
が生じ、不要に排水されることがない。従って、水の損
失が無く、又、この排水による運転中断も発生しない。
一方、排水管を高くしても、サイフォン形成のための水
張り用に水槽自体を大きくする必要がなくなり、加湿器
の大型化が回避され、又サイフォン作動のための水量が
節約される。
す。本図では、加湿器3の内部構造や水供給装置を省略
している。この装置では、水供給管9が水槽1の底部5
に結合されていて、立ち上がり部6は底部5に対して下
向きに開口し、水供給管9の水吐出部と対向している。
そして、排水管8は立ち上がり部6と下降部7とで構成
され、図1の装置のような取り出し部8aは設けられて
いない。立ち上がり部6の高さ及び水供給管9内に供給
される水の流速は、図1の装置の場合と同様な方法で決
定される。この装置も、図1の装置と同様な作用・効果
を奏する。
示す。本図の装置は、図1のものにおいて、水槽1の底
部5に取り付けられた排水管8から分岐させた吸入管1
1をポンプ10の吸い込み側に結合するようにしてい
る。ポンプ10の吐出側は図1の装置と同様で、排水管
8とは別の水供給管9によって立ち上がり部6に水を供
給するようにしている。又、符号12はポンプ10に異
物が詰まるのを防止するためのストレーナである。その
他の構成は図1の装置と同じであり、従ってその点では
同じ作用・効果を有する。この装置では、立ち上がり部
6に水を供給するための別の水保有タンク等が不要にな
り、構造がより簡素化される。
0がスタートすると、水槽1内の水がストレーナ12及
び吸入管11を通過してポンプ10に吸い込まれ、この
水がポンプ10によって吐出され、立ち上がり部6内に
溜まっている水を押し上げてサイフォン現象を発生させ
る。サイフォンが作動すると、ポンプ10を停止するこ
とが望ましい。水槽1内の水がサイフォンにより排出さ
れると、ストレーナ12部に体積している異物も流し出
される。又、水槽1内の水を引き切っても、ポンプ10
部分には水が残留するので、ポンプ10を停止させない
場合でも、ポンプのドライ運転が回避される。実験によ
れば、排水管8、水供給管9及び吸入管11を全て口径
16mmとし、ポンプ10として容量8L/min.で
揚程1mのものを用いると、瞬時にサイフォンが形成さ
れることが確認された。
示す。この装置では、水供給手段としてヘッドタンク1
3及び電磁弁14を設け、それから導いた水供給管9を
立ち上がり部6の上部に導入している。このような装置
によれば、排水時に電磁弁14を開くと、ヘッドタンク
13の水が落下して立ち上がり部6の上部に流れ込み、
下降部7まで水が充満してサイフォンが形成される。こ
の方法によれば、ポンプ等の動力手段が不要になる。
示す。この装置では、補給水タンク15からポンプ10
まで吸入管16を導設し、これによりサイフォン形成用
の水を供給するようにしている。補給水タンク15内に
はフロートスイッチ17が設けられ、これにより図示し
ない水補給ラインの自動弁が開閉され、補給水タンク1
5内へ水が補給されその水位が維持されるようになって
いる。このようなフロートスイッチ付きの補給水タンク
は、通常加湿器3の水補給用に設けられる。本図の装置
でも、加湿器の運転により水槽1内の水が蒸発してその
水位が低下すると、ポンプ10内部の間隙部を通って補
給水タンク15の水が水槽1に補給され、水槽1内の水
位も自動的に維持される。従って、このタンクは、水槽
1への水補給と立ち上がり部6へのサイフォン用水供給
とに兼用されている。この方式によれば、補給水タンク
内の水が外部から補給された常温水であるため、湯あか
やスケール等の異物を含まず、ポンプ10の保護のため
のストレーナを設ける必要がなくなる利点がある。この
点装置が簡素化され、ストレーナの詰まりの問題も発生
せず、又ポンプの寿命上でも有利になる。
器を大きくすることなく、又、排水のために多くの余分
の水を消費することなく、速い速度で排水することがで
きる。更に、圧力変動による不必要な排水が防止され、
又、比較的大きなスケール等の異物を排出することがで
き、加湿器の清掃作業が減少する。その結果、加湿器の
取扱い性及び稼働率が向上する。
である。
明図である。
す説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
である。
説明図である。
示す説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 容器内に入れられた水が加熱手段によっ
て蒸発される加湿器の前記水を排出する加湿器の排水装
置において、 前記容器の底部から導かれた排水管であってサイフォン
形成可能なように所定高さまで立ち上げられた立ち上が
り部及び該立ち上がり部から下方に曲げられた下降部を
備えた排水管と、前記立ち上がり部の立ち上がり方向に
前記排水管とは別の管により所定の流速で水を供給する
水供給手段と、を有することを特徴とする加湿器の排水
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993057397U JP2594903Y2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 加湿器の強制サイフォン式排水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993057397U JP2594903Y2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 加湿器の強制サイフォン式排水装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0722326U JPH0722326U (ja) | 1995-04-21 |
JP2594903Y2 true JP2594903Y2 (ja) | 1999-05-24 |
Family
ID=13054506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993057397U Expired - Lifetime JP2594903Y2 (ja) | 1993-09-28 | 1993-09-28 | 加湿器の強制サイフォン式排水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2594903Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10119550A (ja) | 1996-08-30 | 1998-05-12 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両用暖房装置 |
-
1993
- 1993-09-28 JP JP1993057397U patent/JP2594903Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0722326U (ja) | 1995-04-21 |
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