JP2594220B2 - 蛍光x線分析方法 - Google Patents

蛍光x線分析方法

Info

Publication number
JP2594220B2
JP2594220B2 JP24387793A JP24387793A JP2594220B2 JP 2594220 B2 JP2594220 B2 JP 2594220B2 JP 24387793 A JP24387793 A JP 24387793A JP 24387793 A JP24387793 A JP 24387793A JP 2594220 B2 JP2594220 B2 JP 2594220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
sample
fluorescent
primary
rays
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24387793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0772101A (ja
Inventor
学 船橋
Original Assignee
理学電機工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 理学電機工業株式会社 filed Critical 理学電機工業株式会社
Priority to JP24387793A priority Critical patent/JP2594220B2/ja
Publication of JPH0772101A publication Critical patent/JPH0772101A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2594220B2 publication Critical patent/JP2594220B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蛍光X線分析方法に
関し、特に、試料の広い面積についての濃度や膜厚の分
布の分析に適した分析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蛍光X線分析法は、試料に一次X線を照
射して試料から発生した蛍光X線を分析することによ
り、試料の組成などを求める分析法である。この分析法
を用いて、元素の濃度分布を求めることがある。この一
例を図5に示す。
【0003】図5(a)において、点状のX線源1A
は、一次X線B1を出射する。この一次X線B1は、ポ
イントフォーカス用のコリメータ2Aを通過して、試料
3の微小な点状部分3aを照射する。照射された一次X
線B1は、試料3の原子を励起して、その元素固有の蛍
光X線B2を発生させる。試料3からの蛍光X線B2
は、X線検出器4に入射して検出される。この検出値か
ら蛍光X線B2の強度が求められ、試料3の点状部分3
aの元素分析がなされる。上記試料3をX,Y方向に走
査することで、X線分析を図5(b)の多数の点状部分
3aについて行うことにより、元素の二次元的な濃度分
布を求めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、この種の濃度
分布の分析では、図5(a)の一次X線B1の照射部
分、つまり点状部分3aの直径を、たとえば100μm
程度以下に絞ることで、空間的な分解能を高くしてい
る。しかし、この分析方法では、点状のX線源1Aとポ
イントフォーカス用のコリメータ2Aを用いているの
で、立体角が小さくなるから、試料3の点状部分3aに
入射する一次X線B1の強度が小さく、そのため、濃度
についての精度が低くなるのは避けられない。
【0005】また、図5(b)のように多数の点状部分
3aに、図5(a)の一次X線B1を照射して蛍光X線
B2の強度を測定するから、つまり、測定箇所が多いか
ら、測定に時間がかかるので、濃度分布のデータを疎ら
にせざるを得ない。したがって、図5(b)のように、
濃度分布に見落とし部分3bが生じる。かかる問題は濃
度の分析に限らず、膜厚などの分布についても同様に生
じる。
【0006】したがって、この発明の目的の1つは、試
料の二次元的な濃度や膜厚などの分布を求める蛍光X線
分析方法において、一次X線の強度を増加させることに
より分析精度を高めることができるとともに、分布の見
落としを少なくすることを目的とする。
【0007】また、この発明の他の目的は、試料の広い
面積にわたって濃度や膜厚などの分布を、比較的短時間
の間に求めることができる蛍光X線分析方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するための請求項1の発明方法を図1ないし図3を用
いて説明する。まず、図1(a)のように、試料3にラ
イン状に一次X線B1を照射するとともに、試料3にお
ける一次X線の照射位置を変化させることで、図1
(b)のように、互いに平行な多数のライン状部分3c
について蛍光X線の強度を測定して、その強度をライン
方向に投影したX線強度の投影データI(ri ,θj
を求める。更に、投影データI(ri ,θj )を図2
(a)〜(d)のように、ラインの長手方向が異なる複
数の方向について求める。上記複数の方向についての投
影データI(ri ,θj )に基づいて、たとえば画像処
理により、図3のように、二次元的な多数の点状部分に
ついての元素の濃度分布や膜厚分布を求める。
【0009】図1(a)のように、試料3にライン状に
一次X線B1を照射するので、ラインの長手方向Sにつ
いては、濃度分布の情報が得られない。しかし、図2
(a)〜(d)のように、ラインの長手方向Sが異なる
複数種類の方向について、投影データI(ri ,θj
を求め、これを画像処理することにより、図3のよう
に、二次元的な多数の点状部分についての元素の濃度分
布を得ることができる。
【0010】また、請求項1の発明方法によれば、図1
(a)のように、試料3にライン状の一次X線B1を照
射するので、試料3の微小部分3dにライン状の光源1
から一次X線B1が入射する。したがって、照射される
一次X線B1の単位面積当たりの強度が大きくなるの
で、分析精度が向上する。
【0011】また、図1(b)のライン状部分3cにつ
いて蛍光X線B2の強度を測定するので、点状部分3a
(図5(a))を測定するのに比べ、単位面積当たりの
測定時間が短縮されるので、濃度分布や膜厚分布のデー
タを密にすることができる。したがって、濃度分布や膜
厚分布の見落としが少なくなる。
【0012】つぎに、請求項2の発明方法について説明
する。まず、図1(a)のように、試料3にライン状に
一次X線B1を照射するとともに、試料3における一次
X線の照射位置を変化させることで、図1(b)のよう
に、互いに平行な多数のライン状部分3cについて蛍光
X線の強度を測定して、図2(a)のように、その強度
をライン方向に投影したX線強度の投影データI
(ri ,θj )を求める。このX線強度の投影データI
(ri ,θj )に基づいて、多数のライン状部分3cに
分割した分布分析を行う。
【0013】請求項2の発明によれば、図1(a)のよ
うに、試料3にライン状に一次X線B1を照射するの
で、ラインの長手方向Sについては、濃度や膜厚の情報
が得られない。しかし、試料3の種類によっては、正確
な分布ではなく、おおよその分布を知りたい場合も多
い。かかる場合において、請求項2の発明によれば、多
数のライン状部分3cに分割した分布が得られるので、
おおよその分布を知ることができるとともに、試料3に
ライン状に一次X線B1(図1)を照射するので、点状
部分に一次X線B1(図5)を照射するよりも、分析を
短時間に行うことができる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面にしだがっ
て説明する。図1(a)において、ライン状のX線源1
は、一次X線B1を出射する。この一次X線B1は、ラ
インフォーカス用のコリメータ2を通過して、試料3の
表面にライン状に照射される。試料3のライン状部分3
cからは、蛍光X線B2が出射され、この蛍光X線B2
がX線検出器4に入射して検出される。
【0015】1つのライン状部分3cについての蛍光X
線B2の測定が終了したら、試料3を試料台(図示せ
ず)と共に、矢印X方向に移動させ、つまり、ライン状
部分3cの長手方向Sと直交する方向Xに試料3を移動
させることで、試料3における一次X線B1の照射位置
を変化させて、別のライン状部分について、蛍光X線B
2の強度を測定する。こうして、図1(b)のように、
互いに平行な多数のライン状部分3cについて蛍光X線
B2の強度を測定して、図2(a)のように、X線強度
の投影データI(ri ,θj )を求める。
【0016】つづいて、図1(a)の試料3を試料台と
共に矢印θ方向に、たとえば90°回転させる。その
後、図1(c)のライン状の一次X線B1の照射と、試
料3の矢印X方向の移動とを繰り返して、図1(d)の
ように、図1(b)とは異なる方向について、互いに平
行な多数のライン状部分3cについて蛍光X線B2の強
度を測定する。これにより、図2(b)のように、前述
とは別の方向についてのX線強度の投影データI
(ri ,θj )を求める。
【0017】このような投影データI(ri ,θj
を、図2(a)〜(d)のように、ラインの長手方向S
が互いに異なる複数の方向(たとえば4つの方向)につ
いて求める。その後、これらの複数の方向についての投
影データI(ri ,θj )に基づいて、公知の画像処理
により、図3のように、二次元的な多数の点状部分につ
いての元素の濃度分布f(x,y)を求める。
【0018】つぎに、投影データI(ri ,θj )から
二次元的な濃度分布f(x,y)を求める方法について
説明する。
【0019】
【数1】
【0020】
【数2】
【0021】
【数3】
【0022】
【数4】
【0023】
【数5】
【0024】
【数6】
【0025】上記(6) 式および(7) 式から、投影データ
I(ri ,θj )のr方向のフーリエ変換は、二次元濃
度分布像f(x,y)の二次元フーリエスペクトルをθ
=θj 方向に沿って切断した断面に等しいことが分か
る。したがって、全てのθ方向の投影データI(ri
θj )を集めることにより、その二次元フーリエ変換を
求めることができる。つまり、図2のように、複数の方
向についての投影データI(ri ,θj )に基づいて、
二次元的な多数の点状部分についての元素の濃度分布f
(x,y)を求めることができる。
【0026】なお、二次元的な濃度分布f(x,y)を
復元する方法としては、上記二次元フーリエ変換法の他
に、投影データをフィルタ補正した後、逆投影するFilt
eredBack Projection法や、投影データ領域でフィルタ
関数をたたみ込み演算する方法などのトモグラフィの手
法を用いることができる。また、上記実施例では、濃度
の分布について説明したが、この発明は膜厚の分布など
の他の分布についても適用される。
【0027】ところで、上記実施例では、複数の方向に
ついての投影データI(ri ,θj)を求めた。しか
し、請求項2の発明では、単一(1つ)の方向について
の投影データI(ri ,θj )を求め、この投影データ
I(ri ,θj )に基づいて多数のライン状部分3cに
分割した分布分析を行ってもよい。この場合、おおよそ
の分布分析を短時間の間に行うことができるという利点
がある。
【0028】また、1方向ないし2方向の測定でも、粗
い分布の全体像を求めることができるが、トモグラフィ
の性質上、測定方向の数を増加すれば、より正確な分布
を求めることができる。したがって、測定者の要求精度
に応じて測定方向の数を調整すれば、能率の良い測定を
行うことができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、試料にライン状に一次X線を照射するととも
に、試料における一次X線の照射位置を変化させて互い
に平行な多数のライン状部分についての蛍光X線の強度
を測定し、この測定強度から二次元的な多数の点状部分
についての分布を求めるので、照射される一次X線の単
位面積当たりの強度が大きくなるから、分析精度が向上
する。また、ライン状部分についての蛍光X線の強度を
測定するので、単位面積当たりの測定時間が短くなるか
ら、分布のデータを密にすることができ、したがって、
分布の見落としが少なくなる。
【0030】また、請求項2の発明によれば、多数のラ
イン状部分に分割した分布が得られるので、おおよその
分布を知ることができるとともに、試料にライン状に一
次X線を照射するので、点状部分に一次X線を照射する
よりも、分析を短時間の間に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる蛍光X線の測定方
法を示す工程図である。
【図2】蛍光X線強度の投影データを示す概念図であ
る。
【図3】二次元的な濃度分布を示す斜視図である。
【図4】X−Y座標とr−θ座標の関係を示す図であ
る。
【図5】従来の濃度分布の測定方法を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
3…試料、3c…ライン状部分、B1…一次X線、B2
…蛍光X線、S…長手方向。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に一次X線を照射して試料から発生
    した蛍光X線に基づいて試料の分析を行う蛍光X線分析
    方法において、 試料にライン状に一次X線を照射するとともに、試料に
    おける一次X線の照射位置を変化させることで、互いに
    平行な多数のライン状部分について蛍光X線の強度を測
    定して、その強度をライン方向に投影したX線強度の投
    影データを求め、 上記X線強度の投影データを上記ラインの長手方向が異
    なる複数の方向について求め、 上記複数の方向についてのX線強度の投影データに基づ
    いて二次元的な多数の点状部分についての分析を行うこ
    とを特徴とする蛍光X線分析方法。
  2. 【請求項2】 試料に一次X線を照射して試料から発生
    した蛍光X線に基づいて試料の分析を行う蛍光X線分析
    方法において、 試料にライン状に一次X線を照射するとともに、試料に
    おける一次X線の照射位置を変化させることで、互いに
    平行な多数のライン状部分について蛍光X線の強度を測
    定して、その強度をライン方向に投影したX線強度の投
    影データを求め、 このX線強度の投影データに基づいて多数のライン状部
    分に分割した分布分析を行うことを特徴とする蛍光X線
    分析方法。
JP24387793A 1993-09-03 1993-09-03 蛍光x線分析方法 Expired - Fee Related JP2594220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24387793A JP2594220B2 (ja) 1993-09-03 1993-09-03 蛍光x線分析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24387793A JP2594220B2 (ja) 1993-09-03 1993-09-03 蛍光x線分析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0772101A JPH0772101A (ja) 1995-03-17
JP2594220B2 true JP2594220B2 (ja) 1997-03-26

Family

ID=17110317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24387793A Expired - Fee Related JP2594220B2 (ja) 1993-09-03 1993-09-03 蛍光x線分析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2594220B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0772101A (ja) 1995-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7600916B2 (en) Target alignment for X-ray scattering measurements
US7813470B2 (en) Three-dimensional contents determination method using transmitted x-ray
Welkenhuyzen et al. Industrial computer tomography for dimensional metrology: Overview of influence factors and improvement strategies
KR20060048904A (ko) 확산 반사의 측정에 의한 개량된 x선 측정장치 및측정방법
US20080317311A1 (en) Coherent Scatter Imaging
JP3889187B2 (ja) 蛍光x線分析方法およびその装置
JP4677217B2 (ja) サンプル検査方法、サンプル検査装置、マイクロエレクトロニックデバイス製造用クラスタツール、マイクロエレクトロニックデバイス製造用装置
CN1040251C (zh) 样品表面分析中校正本底的方法和装置
JP2821585B2 (ja) 面内分布測定方法及び装置
JP3304681B2 (ja) 電子顕微鏡及び3次元原子配列観察方法
JP2594220B2 (ja) 蛍光x線分析方法
JP3968350B2 (ja) X線回折装置及び方法
JP5302281B2 (ja) サンプルの検査方法及び装置
Gray et al. Three dimensional modeling of projection radiography
JP2003294659A (ja) X線分析装置
JPS6221969Y2 (ja)
JP2544428B2 (ja) 応力測定方法及び応力測定装置
JP3950074B2 (ja) 厚さ測定方法及び厚さ測定装置
JP2615064B2 (ja) X線回折法による材質検査方法
JP3018043B2 (ja) 膜厚測定用検量線作成方法
JP2002333409A (ja) X線応力測定装置
Scanavini et al. Computed tomography
JP2693261B2 (ja) 全反射蛍光x線分析方法
JPH01244344A (ja) X線吸収スペクトル測定装置
Nir-El Gap width determination by microfocus X-ray film radiography coupled with microdensitometry of the image

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees