JP2592338B2 - 長ネギの自動皮剥き装置 - Google Patents

長ネギの自動皮剥き装置

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JP2592338B2
JP2592338B2 JP1314940A JP31494089A JP2592338B2 JP 2592338 B2 JP2592338 B2 JP 2592338B2 JP 1314940 A JP1314940 A JP 1314940A JP 31494089 A JP31494089 A JP 31494089A JP 2592338 B2 JP2592338 B2 JP 2592338B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明長ネギの軟白部を覆う土や泥の付いた表皮を除
去する自動皮剥き装置に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
長ネギは地上側に延びた葉部と地中側の軟白部及びそ
れらの中間の葉身分岐部とからなっている。そしてこの
ような長ネギを地中から抜いた状態では、軟白部に土や
泥等が付着しているためにこのままでは出荷できない。
そこで現在では長ネギの軟白部の表皮を付着しり土等
とともに圧縮空気を用いて吹き飛ばした後出荷してい
る。
このような皮剥き装置としては、例えば一端部に斜め
前方を向いた一対の圧縮空気噴出ノズルを設けた作業台
上に、これらノズルの前方中間に葉部を手に持った長ネ
ギの軟白部を載せ、ノズルより圧縮空気を噴出して該軟
白部の泥等の付着した表皮を吹き飛ばすものが一般的で
ある。
しかしながらこのような手作業での処理数は一般的な
作業者の場合で1時間あたり約300本程度であって、さ
らなる処理数の増大が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、長ネギ皮剥きの
処理数を大きく増やすことができ、かつ作業者の労力を
軽減した自動皮剥き装置を開発したものである。
即ち本発明は、横方向に置かれた長ネギを落下させる
傾斜可能な供給テーブルを設け、その下方に、落下した
長ネギの葉身分岐部を載せる受けプレートと落下した長
ネギの軟白部を載せる断面略U字形で横長の風胴を一体
に設け、上記葉身分岐部を掴んで風胴長手方向に沿って
反風胴側に移動可能で該葉身分岐部を放すことで表皮を
剥いだ長ネギを自動排出するチャックを設け、該葉身分
岐部が落下したことを検知して該チャックを作動させる
検知器を設け、さらに該チャックが反風胴側へ移動する
ときに圧縮空気を風胴側へ噴出して長ネギ軟白部の表皮
を吹き飛ばす圧縮空気噴出ノズルを該チャックの上方及
び下方に設けてなることを特徴とする長ネギの自動皮剥
き装置である。
〔作用及び実施例〕
次に本発明の一実施例について第1図ないし第4図に
より詳しく説明する。
本発明装置の上部には横長の供給テーブル(1)を備
えている。該テーブル(1)は作業者が位置する側の端
縁が蝶番(2)で機枠に取り付けられており、他の側の
下面には開閉用シリンダー(3)が取り付けられている
ので、蝶番(2)側の端縁を中心に他の側が下方へ円弧
状に開閉する。
またこの供給テーブル(1)の下方には断面略U字形
の風胴(4)を横方向に載置したプレート(5)が、そ
の横方向の一端が蝶番(2)を介して機枠に取り付けら
れ他端部はさらに下方に設けたプレート用シリンダー
(6)に連結されているので、該プレート(5)はその
他端部が蝶番(2)を取り付けた一端を中心として円弧
状に上下するものである。さらに上記プレート(5)は
その他端部側が風胴(4)からわずかに延設しており、
その延設部分は長ネギの葉身分岐部を載せる受けプレー
ト(7)を形成している。また上記プレート(5)の蝶
番(2)取付け側には、風胴(4)の開口を覆うように
吹き飛ばされたゴミ等を収納するゴミ収納ネット(8)
を取り付けた。
そして風胴(4)と供給テーブル(1)との空間には
風胴(4)を設置した長手方向に沿ってメインシリンダ
ー(9)を設け、該シリンダー(9)の先端にはには長
ネギの葉身分岐部を掴んで上記プレート(5)の他端部
側から反風胴(4)側に移動するチャックシリンダー
(10)を取り付けた。このチャックシリンダー(10)
は、長さの異なる2枚のチャック片(11)(12)をその
下面に設けてなり、長ネギの落下側の短いチャック片
(11)がチャックシリンダー(10)の移動方向と直角な
方向に動くことにより、長ネギの葉身分岐部を掴んだり
離したりする構成である。そしてさらに該チャックシリ
ンダー(10)の前進面にはチャック片の中間部を狙った
上部高圧圧縮空気ノズル(13)を取り付けた。
また受けプレート(7)には風胴(4)内を狙った下
部低圧圧縮空気ノズル(14)をチャック片を挟んで対で
取付け、さらにこれらノズル(14)のほぼ中間であって
且つ風胴(4)の長手方向に対しこれらノズル(14)の
反風胴(4)側の近傍には下部高圧圧縮空気ノズル(1
5)を設置した。そしてチャックシリンダー(10)の後
退面側には機枠に固定した状態で上部低圧圧縮空気ノズ
ル(16)を設けた。
さらにこの受けプレート(7)上には、風胴(4)長
手方向でチャックシリンダー(10)の後退限の際のチャ
ック片(11)(12)の位置よりもわずかに前方で風胴
(4)長手方向と直交する位置に、落下した長ネギの葉
身分岐部を長いチャック片(12)の内面側に押し付ける
巾寄せシリンダー(17)を設置した。そして受けプレー
ト(7)の長手方向の端縁には該受けプレート(7)上
に長ネギが落下してきたことを検知するビームセンサー
(18)を設けた。
従って巾寄せシリンダー(17)で長ネギを長いチャッ
ク片(12)の内側に押し付けた状態で、プレート(5)
をプレート用シリンダー(6)にて上昇し、その上昇限
で短いチャック片(11)を駆動してチャック片を閉じる
ことにより長ネギの葉身分岐部を掴むことができる。
またチャックシリンダー(10)が前後移動する軌道の
下方には排出テーブル(19)を設け、その下面の排出テ
ーブル用シリンダー(20)と蝶番(2)とにより該テー
ブル(19)を傾斜して、落下した長ネギをさらに下方に
落とすものである。なお図中(21)はチャックシリンダ
ー(10)の移動の際にこれを支持するガイドロッドであ
る。
以上のように構成した自動皮剥き装置の動作について
次に説明する。
先ず作業者が供給テーブル(1)上に処理すべき長ネ
ギ(22)を置く、このとき長ネギ(22)の軟白部が下方
の風胴(4)側に位置するような向きに統一する。そし
て図中(23)で示すスイッチ盤内の自動運転のスイッチ
を入れる。このスイッチ信号によって開閉用シリンダー
(3)が作動して供給テーブル(1)が斜めに開き、長
ネギ(22)はその軟白部が風胴(4)内で葉身分岐部が
受けプレート(7)上に位置するように落下する。そし
て受けプレート(7)上のビームセンサー(18)による
長ネギ(22)の葉身分岐部の検知信号により、供給テー
ブル(1)は閉じ、同時に巾寄せシリンダー(17)が作
動して上記のようにチャック片(11)(12)で葉身分岐
部を掴んだ状態で受けプレート(7)が上昇限位置でに
きたときに、巾寄せシリンダー(17)は後退する。
そして巾寄せシリンダー(17)は後退限の信号にて2
個の高圧圧縮空気ノズル(13)(15)から約9kg/cm2
圧縮空気を葉部側から葉身分岐部へわずかな時間噴出さ
せて、軟白部を覆っている表皮の覆いが無くなる部位で
ある葉身分岐部で剥くべき皮の最初の部分を少し捲る。
こうすることによりその後の皮剥きがよりスムーズに実
施される。
その後高圧空気の噴出を停止し、引き続いて3個の低
圧圧縮空気ノズル(14)(14)(16)から約3kg/cm2
圧縮空気を噴出するが、同時にメインシリンダー(9)
が作動してチャックシリンダー(10)が長ネギ(22)の
葉身分岐部をチャックしたまま前進する。従ってこのと
き軟白部に付着した泥等は表皮と共に吹き飛ばされる。
なおこの低圧ノズル(14)(14)(16)からの圧縮空気
の噴出時間の調整は、メインシリンダー(9)のストロ
ークからの信号又はタイマーにより行う。
そしてメインシリンダー(9)の前進限の信号にて低
圧空気の噴出を停止し、同時にチャックシリンダー(1
0)を作動してチャック片(11)(12)を開くので長ネ
ギ(22)は自然落下する。さらに上記前進限で直ちにメ
インシリンダー(9)は後退し、同時にプレート用シリ
ンダー(6)を作動してプレート(5)、即ち受けプレ
ート(7)を下降し、さらに同時に排出テーブル用シリ
ンダー(20)を作動して排出テーブル(19)を傾けて該
テーブル上の長ネギを落下させる。
次いでメインシリンダー(9)の後退限の信号にて排
出テーブル用シリンダー(20)を駆動して該テーブルを
上昇させ、その上昇限の信号にて再び供給テーブル
(1)を開くことにより、次の長ネギの処理を開始す
る。
このように作業者は処理すべき長ネギを供給テーブル
(1)に置くだけで、長ネギの皮剥きが自動的に実施さ
れる。
なお本実施例では処理後の長ネギは排出テーブル(1
9)下方に次々と積まれることになるが、この排出テー
ブルの位置にベルトコンベア等の搬送装置を設置してお
くことにより、処理後の長ネギを次の工程に移送するこ
とも可能である。
さらに上記風胴(4)は断面略U字形であるが、供給
テーブル(1)から長ネギが落下した後に、断面略U字
形の上部開口を平板等で塞ぐ構成とした風胴とすれば、
低圧空気を噴出した時により多量の2次空気を巻き込む
ので皮剥きの効果は一層向上する。
また低圧圧縮空気ノズル(14)(14)(16)の近傍や
風胴(4)の周囲を防音材で覆うことにより、環境へ騒
音を撒き散らすことが無くなる。
〔発明の効果〕
このように本発明によれば、長ネギの皮剥き作業の自
動化が可能となり、作業者の労力の軽減が図れるばかり
か非熟練作業者であっても従来の手動で行う装置に比較
して1時間当たり約倍の500〜600本の長ネギを処理する
ことができる等顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一実施例を示す斜視図、第2図は
本発明装置の要部断面図、第3図は本発明装置の要部斜
視図、第4図は本発明装置の側断面図である。 1……供給テーブル 2……蝶番 3……開閉用シリンダー 4……風胴 5……プレート 6……プレート用シリンダー 7……受けプレート 8……ゴミ収納ネット 9……メインシリンダー 10……チャックシリンダー 11……短いチャック片 12……長いチャック片 13……上部高圧圧縮空気ノズル 14……下部低圧圧縮空気ノズル 15……下部高圧圧縮空気ノズル 16……上部低圧圧縮空気ノズル 17……巾寄せシリンダー 18……ビームセンサー 19……排出テーブル 20……排出テーブル用シリンダー 21……ガイドロッド 22……長ネギ 23,23′……スイッチ盤

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横方向に置かれた長ネギを落下させる傾斜
    可能な供給テーブルを設け、その下方に、落下した長ネ
    ギの葉身分岐部を載せる受けプレートと落下した長ネギ
    の軟白部を載せる断面略U字形で横長の風胴を一体に設
    け、上記葉身分岐部を掴んで風胴長手方向に沿って反風
    胴側に移動可能で該葉身分岐部を放すことで表皮を剥い
    だ長ネギを自動排出するチャックを設け、該葉身分岐部
    が落下したことを検知して該チャックを作動させる検知
    器を設け、さらに該チャックが反風胴側へ移動するとき
    に圧縮空気を風胴側へ噴出して長ネギ軟白部の表皮を吹
    き飛ばす圧縮空気噴出ノズルを該チャックの上方及び下
    方に設けてなることを特徴とする長ネギの自動皮剥き装
    置。
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