JP2591717Y2 - 配線用ケーブル掛け具 - Google Patents

配線用ケーブル掛け具

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JP2591717Y2
JP2591717Y2 JP1993035156U JP3515693U JP2591717Y2 JP 2591717 Y2 JP2591717 Y2 JP 2591717Y2 JP 1993035156 U JP1993035156 U JP 1993035156U JP 3515693 U JP3515693 U JP 3515693U JP 2591717 Y2 JP2591717 Y2 JP 2591717Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電線や電話線等の配線
ケーブルや、これらのケーブルを挿通して保護する可撓
性の電線保護管等の配線・配管時に、殊に建屋の天井裏
などの狭い空間内部における配線や配管時に、ケーブル
等の先端近く部分を引っ掛けて手元に引き寄せる作業に
使用するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種のケーブル掛け具は種
々のものが存在している。しかしながら、従来のケーブ
ル掛け具は、何れの構造のものも、単にケーブルを引っ
掛けるための部分を、線材を丸めた形にしたものや単純
な逆U字形に形成したものであった。このことは、例え
ば、実開昭55ー40687号公開明細書や実開昭52
ー143694号公開明細書に示されているような構造
のものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そのため、配線しよう
とするケーブルの先端近くの部分を引っ掛けて引き寄せ
ようとしても、ケーブルが滑って抜け外れてしまい、引
き寄せ方向にケーブルが姿勢を変えるだけで、手元まで
引き寄せることができにくく、殊に、電話線等の線径の
細いケーブルの引き寄せが困難で、抜け外れて引き寄せ
方向に沿った姿勢に姿勢を変えたケーブルを再び引っ掛
けて手元まで引き寄せる作業は極めて困難を伴うもの
で、作業性が極めて悪いという課題を有しているもので
あった。そのため、配線しようとするケーブルの先端部
分を予め結んでループを作っておき、このループ部分を
探して引っ掛けるようにしなければ手元まで引き寄せる
ことができにくいという問題を有するものものであっ
た。
【0004】また、前記公知の後者のものは、このよう
な問題点の解決手段として、下側に輪状にした多数のテ
グスを取り付けたU字形の電線挟持金具を形成し、配線
しようとするケーブルの先端部分に、この挟持金具を予
め取り付けておき、引っ掛け具でこの挟持金具の輪状の
テグスを引っ掛けるようにしたものであるから、この場
合も、配線しようとするケーブルの先端部分に挟持金具
を予め取り付けておかなければならないという予備的作
業を必要とするものであった。
【0005】本考案の第1の目的は、このような従来の
ケーブル掛け具がもつ課題を解決することにあり、配線
しようとするケーブルの先端部分を予め結んでループ状
に形成したり、輪状としたテグスを取り付けた挟持金具
を予め取り付けたりするという予備的な作業を必要とせ
ず、通常の状態でケーブルの引き寄せ作業を行うことが
できるケーブル掛け具を得ようとするものである。
【0006】本考案の第2の目的は、配線しようとする
ケーブルが電話線のような小径のケーブルであっても例
えば3相電線のような比較的太いケーブルの場合と同様
に、容易に引き寄せることができるケーブル掛け具を得
ようとするものである。第3の目的は、このようなケー
ブル掛け具を、構造を複雑なものとすることなく、簡単
な構造のものとし、使用が容易なものでありながら、製
造に当たっても効率よく製造することができるケーブル
掛け具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】該目的を達成するための
本考案にかかるケーブル掛け具の構成を、実施例に対応
する図面中の符号を用いて説明すると、手持ち操作用操
作竿Aの先端部に連結するの連結部1と、基端部2aを
該連結部1に連結した逆V字状または逆U字状の掛け具
本体2と、基端側部分3aを該掛け具本体2の基体2b
側に取り付け先端部分3bを該掛け具本体2の折り返し
部2c近くに配置させたスプリング体3とからなり、該
スプリング体3と掛け具本体2における引掛け体2dと
の間に逆V字状の間隙Sを形成させてある構造としたも
のである。
【0008】
【作用】本考案のケーブル掛け具にあっては、基端側部
分3aを掛け具本体2の基体2b側に固定したスプリン
グ体3を設け、このスプリング体3と掛け具本体2にお
ける引掛け体2dとの間に逆V字状の間隙Sを形成させ
てある構造としたものであるから、これを操作竿Aの先
端側に取り付け、天井裏等の作業現場において、引き寄
せようとするケーブルKを掛け具本体2の遊端部2eで
引っ掛けて引き寄せると、ケーブルKは、ケーブル自体
の自重と床面との摩擦抵抗力とによって引き寄せ力に対
抗して、スプリング体3と引掛体2dとの間の間隙S内
に移行し、続いてスプリング体3を押し広げながら掛け
具本体2の先端側に向かって移行し、スプリング体3の
押圧力とバランスした部分でスプリング体3の圧力を受
けながら、該スプリング体3と引掛体2dとの間に挟持
されることとなる。したがって、この挟持状態を保ちな
がら手元まで容易に引き寄せることができる。そのた
め、ケーブルの先端部分を予め結んでループ状に形成し
たり、他の金具を取り付けたりするような予備的な作業
を必要とせず、通常の状態でケーブルの引き寄せ作業を
容易に行うことができる。
【0009】
【実施例】以下図面に基づいて実施例の説明をする。図
1乃至図5は第1実施例を示したもので、1は使用時に
おいて根元近くの部分を持って操作する手持ち操作用操
作竿Aの先端部に連結する筒状の金具で形成した連結部
である。2は側面視形状を逆V字状または逆U字状に形
成した掛け具本体であって、図2に見られるように、基
端部2aを該連結部1に連結させ先端側(図において上
側)に向かって延ばした基体2b部分と該基体2bの先
端部分を折り返し部2cとして逆方向に折り返しその遊
端部2eを基体2bから所定間隔離して位置させた引掛
体2dとからなっている。該実施例の掛け具本体2は、
図3に見られるように、丸棒状の1本の線材を中央部分
からV字状に折り曲げた後所定の間隔を保って平行に引
き揃えた2本線形状としてある。また、その基端側部分
は、図5に見られるように前記連結部1を形成する筒状
金具の上半部に嵌込まれ、筒状金具を加圧偏平化するこ
とによって連結してある。3は帯板状のスプリング体で
あって、その基端側部分3aを前記掛け具本体2と連結
部1との加圧偏平連結時に同時に筒状金具に挿入して連
結部1に連結させて取り付け、先端部分3bを自由端と
して掛け具本体2の前記折り返し部2cの間に位置する
ようにし、側面視において、図2に見られるように掛け
具本体2における引掛体2dとの間に逆V字状の間隙S
を形成する構造としたものである。
【0010】本実施例における掛け具は、図2に示した
ように、掛け具本体2における前記引掛体2dの内面
側、即ちスプリング体3と対向する側面に、滑り止め用
の鋸刃状の小さな凹凸4を形成してある。図4における
符号5は操作竿Aへの連結時に使用する止めビス挿入用
の穴である。全体の大きさは図2における上下方向の長
さが70〜100mm程度のものである。
【0011】このような構造とした掛け具を、図6に示
したように、操作竿Aの先端側に取り付けるには、操作
竿Aの先端部に連結部1の筒状部分を外嵌し、前記ビス
挿入用の穴5からビス止め固定すればよい。操作竿Aは
単一の竿でもよいが、図6に示した操作竿Aは、魚釣り
用の振り出し竿やカメラの三脚のように、径の異なる複
数のテーパー筒を順次嵌込んだ伸縮自在の竿である。
【0012】このようにしたケーブル掛け竿Aを用い
て、天井裏等における配線工事のケーブル引き寄せ作業
を行うには、掛け具本体2の遊端部2eによって引き寄
せようとするケーブルKを引っ掛け、前記作用の項にお
いて説明したように、スプリング体3と引掛体2dとの
間の間隙S内において、ケーブルKにスプリング体3の
押圧力を受けさせながら両体3,2d間に挟持させて、
手元まで引き寄せればよい。
【0013】図7は第2実施例を示したもので、前記第
1実施例における帯板状のスプリング体3に替えて、線
材状の素材を用いてスプリング体3を構成したものであ
る。その他の点については、前記第1実施例の場合と同
様の構造としたものである。
【0014】図8乃至図11は第3実施例を示したもの
で、スプリング体3を逆T字状の板体で形成し、その下
側の両横突出部3c,3cを掛け具本体2における基体
2bの中間部分に巻き付け状態にして取り付け固定した
ものである。その他の点については、前記第1実施例と
同様である。なお、該実施例における引掛体2dの内面
側は、鋸刃状凹凸4の形成されていない丸棒状のままの
ものとしてある。
【0015】図12乃至図15は第4実施例を示したも
ので、連結部1の構造を、加圧偏平化した部分のない筒
状のものとし、掛け具本体2の基端部2a,2aをこの
筒状連結部1の側面に溶接連結したものとし、図15の
断面図に示したように、内部に電源としての電池6と光
源としての電球7とを収納し、上端底にレンズを嵌めて
透明としたキヤツプ8を嵌合した構造としたものであ
る。このキヤツプ8は全体を透明樹脂等で形成したもの
にすることもできる。その他の点については、前記第3
実施例と同様にしたものである。電球7の点滅は、一般
の懐中電灯のようにスライドスイツチ等によって行うよ
うにしてもよいが、構造の複雑化を避けるため、該実施
例に示したものはキヤツプ8の深い螺合によって電球6
と電池7とを接触させて点灯させ、浅い螺合によって電
球6と電池7との接触を解除させて消灯するようにして
ある。
【0016】該実施例のように、照明体を持つ構造のも
のとしておくと、天井裏のような暗い場所での作業時に
おいて、引き寄せようとするケーブルを探すのに大変便
利に使用することができる。
【0017】本考案にいう連結部1は、上記の各実施例
では筒状のものとし、操作竿Aの先端部に外嵌状にして
連結するものとして示したが、この連結部1は棒状のも
のとし、操作竿Aの先端部に差し込んで連結するように
してもよく、この場合において連結部1を掛け具本体2
と別部材のものとせず、掛け具本体2の下端部分を連結
部1として直接操作竿Aの先端側に取り付ける構造とし
てもよい。また、掛け具本体2は上記各実施例では基体
2b部分が平行して2本存在する2本線状のものとして
示したが、この掛け具本体2は単一の1本線材状のもの
としてもよい。この場合には、引掛体2dとスプリング
体3とを幅方向に位相変更することなく直接対向させて
配置形成しておくとよいことは言うまでもない。また、
掛け具本体2を形成する素材は、丸棒状の素材に限ら
ず、例えば、厚手の平帯板を用いて形成してもよい。
【0018】以上は本考案の代表的実施例を示したもの
であるが、本考案は既述の構成要件を備え前記の目的を
達成し下記の効果を有する範囲内において適宜改変して
実施することができるものである。例えば、 上記の各実
施例では、連結部1を形成する筒体及び掛け具本体2を
金属素材で形成したものとして示したが、これらは適宜
の強度と靭性をもつ合成樹脂素材で形成することもでき
る。
【0019】
【考案の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
考案のケーブル掛け具にあっては、基端側部分を掛け具
本体の基体側に固定しその先端部分を掛け具本体の先端
側に位置するようにしたスプリング体を設け、このスプ
リング体と掛け具本体における引掛け体との間に逆V字
状の間隙Sを形成させてある構造としたものであるか
ら、配線しようとするケーブルの線径の大小にかかわり
なく、ケーブルをこの間隙S内においてスプリング体の
押圧力によって挟持させた状態で保持させて、引き寄せ
ることができるので、天井裏等における小空間であって
も、配線工事を容易にかつ短時間に行うことができると
いう顕著な効果を有する。
【0020】また、本考案のケーブル掛け具は、このよ
うな顕著な効果を有するものでありながら、構造が簡単
な構造なものであるため、効率よく製造することができ
るので、安価に市場に提供することができる利点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例を示す斜視図。
【図2】同側面図。
【図3】同正面図。
【図4】同背面図。
【図5】図5におけるV−V線断面図。
【図6】操作竿への取り付け状態を示す斜視図。
【図7】第2実施例を示す正面図。
【図8】第3実施例を示す斜視図。
【図9】同側面図。
【図10】同正面図。
【図11】同背面図。
【図12】第3実施例を示す斜視図。
【図13】同側面図。
【図14】同正面図。
【図15】図14におけるXV−XV線断面図。
【符号の説明】 (1) 連結部 (2) 基体 (3) スプリング体 (2b) 基体 (2c) 折り返し部 (2d) 引掛体 (A) 操作竿

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手持ち操作用操作竿(A)の先端部に連結
    する連結部(1)と、基端部(2a)が該連結部(1)に連結され
    た逆V字状または逆U字状の掛け具本体(2)と、基端側
    部分(3a)が該掛け具本体(2)の基体(2b)側に取り付けら
    れ先端部分(3b)が該掛け具本体(2)の折り返し部(2c)近
    くに配置されているスプリング体(3)とからなり、該ス
    プリング体(3)と掛け具本体(2)における引掛け体(2d)と
    の間に逆V字状の間隙(S)が形成されている配線用ケー
    ブル掛け具。
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