JP2591607B2 - 分割性合成繊維 - Google Patents

分割性合成繊維

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JP2591607B2 JP61113094A JP11309486A JP2591607B2 JP 2591607 B2 JP2591607 B2 JP 2591607B2 JP 61113094 A JP61113094 A JP 61113094A JP 11309486 A JP11309486 A JP 11309486A JP 2591607 B2 JP2591607 B2 JP 2591607B2
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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、カーペツト、ハイパイル、モケツトなどに
適した合成繊維およびその製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは、ブラツシングやポリツシングなど
の通常の仕上げ工程において容易に繊維の先端部が開裂
し、表面がソフトタツチであつて、しかも適度の弾力性
を有するパイル状物を得るのに好適な合成繊維とその製
造方法に関するものである。
<従来の技術および発明が解決しようとする問題点> 従来、ソフト ベロア カーペツトあるいはハイパイ
ル等のパイル糸に用いられている合成繊維はいずれも柔
軟性、腰強さおよびしなやかな風合いを出すために異種
デニール、異種断面の繊維を複数種混合したものである
が、これらパイル糸は必らずしも前記品質性能を満足し
ていない。
また近年、特開昭55−128044号公報や同56−107044号
公報に見られるごとく、毛皮調立毛繊維として特殊偏平
断面糸を用い、この糸を薬剤処理することにより繊維先
端部を分割する方法が提示されているが、この方法では
最終段階でパイル先端部に薬剤を附与し細化させる方法
を用いるため生産効率が悪く、染斑の原因を伴い、さら
に使用できるポリマーも特殊なものに限定されコストが
高く汎用性に欠けるなどの問題点を有し、さらに品質性
能面に於いても充分なものとは言えない。
一方、断面の偏平化による風合い、柔軟性などの改良
は前記の公開特許公報に記載の方法以外に、実公昭60−
23330号公報や実開昭57−76580号公報などにも記載され
ており、カツトパイルカーペツトとして用いられること
が提示されている。しかしながらこれらの方法で得た繊
維は偏平断面糸特有のしなやかで、腰弱な風合いを示し
それなりの効果を示すが、カーペツト、ハイパイルの特
性として重要な加圧時の復元性、腰強さおよびなめらか
な光沢性という点で不満足なものである。
更に横断面が屈曲形状である繊維としては特公昭60−
30392号公報に記載されたスリツト形状の連ながりによ
り形成された繊維が提示されているが、この繊維は、紡
績糸としパイル糸を形成する過程でスリツト部最端部分
が損傷をうけやすく、パイル先端が乱れて外観の低下を
招くという欠点がある。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、従来の問題点を解決し、表面がソフトタツ
チでしかも適度の弾力性を有するパイル状物を得るのに
適した合成繊維およびその製造方法を提供するものであ
る。
すなわち本発明は、口金細孔の断面形状が、5個以上
の直径Dmmの円形部と該円形部間を連結する巾Lmmの直線
状スリットとで構成された、V字形が横方向に二つ以上
連結された屈曲形状を有し、円形部の直径とスリット巾
の比D/Lが1.5〜3.0であり、隣り合う円形部の中心間の
距離Hmmと直径Dmmとの比H/Dが1.5〜3.0であり、屈曲部
における角度θが80〜100°である細孔から熱可塑性合
成高分子の溶融物を紡出した後、これを延伸し、(Tg+
40)℃〜(Tm−40)℃〔ただし、Tg、Tmはそれぞれ熱可
塑性合成高分子のガラス転移温度と融点を表す〕で緊張
熱処理することにより得られる合成繊維であって、繊維
の横断面形状が、V字形が二つ以上横方向に連結され
た、屈曲部を3か所以上有する多重屈曲偏平形状であ
り、末端部と屈曲部には円形状のふくらみ部が形成さ
れ、ふくらみ部間の連結部はくびれており、ふくらみ部
の直径dが、連結部の最小巾lの1.5〜2.5倍であり、隣
り合うふくらみ部の中心間の距離hが直径dの1.5〜3.0
倍であり、屈曲部における角度αが80〜100°であるこ
とを特徴とする分割性合成繊維である。
本発明で用いられる熱可塑性合成高分子としては、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリオレフインなどが挙げら
れ、特にポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテ
レフタレートを主成分とするポリエステルが好ましい。
これらの合成高分子は、艶消剤、顔料、難燃剤、香料、
紫外線吸収剤などの改質剤が添加されていてもよく、ま
た第三成分が共重合されていてもよい。
本発明の合成繊維は3〜25デニール特に5〜15デニー
ルが好ましい。3デニールより細い場合には分割される
と細くなりすぎて弱くなり、パイルの毛先が乱れて外観
の低下をきたす。また25デニールより太い場合には分割
後も太いデニールのものが残存しパイル状物の表面ソフ
トタツチ化が不十分となる。
本発明の繊維断面形状は、V字形が二つ以上連結され
たものであり、特にV字形が第2図(イ)のような2個
(ふくらみ部の数は5個)、2.5個(ふくらみ部の数は
6個)、また、第2図(ロ)のような3個(ふくらみ部
は7個)連結しているものがよい。V字形が1個(ふく
らみ部は3個)あるいは1.5個(ふくらみ部は4個)の
場合には分割数が少なく、パイル状物の表面ソフトタッ
チ化が不十分となる。
本発明の繊維断面のふくらみ部の直径dとくびれ部の
巾lおよびふくらみ部の中心間距離hの関係はd/lが1.5
〜2.5、h/dが1.5〜3.0の範囲にあることが必要であり、
d/l、h/dが1.5より小さい場合には繊維の分割が行われ
にくく本発明の目的が達せられず、またd/lが2.5より大
きい場合には繊維の分割後大きな円形部分と小さな偏平
部分ができやすく、後者は細くなりすぎて弱くなり損傷
をうけてパイルの外観を低下させる。またh/dが3.0より
大きい場合には繊維の開裂が偏平部分で不規則にしかも
多数発生しやすく細くなりすぎてパイル外観の低下を招
くため好ましくない。
本発明の繊維断面形状のV字形屈曲部がなす角度αは
80〜100°であるが、αが80°より小さい場合にはパイ
ルの腰が強くなりすぎ、またαが100°より大きい場合
には遂にパイルの腰が弱くなりすぎて、いずれも好まし
い風合を得るには適さない。
本発明の繊維は、その製造工程中において、繊維断面
のくびれ部の少くとも一つがひび割れを形成するが、こ
のひび割れはパイルをブラツシングしたりポリツシング
する工程で拡大し繊維先端部が開裂する核となる。
本発明の繊維断面形状を得るために用いられる紡糸口
金の一例の細孔を第1図に示すが、本発明方法ではこの
図で示されるD/Lが1.5〜3.0、H/Dが1.5〜3.0、θが80〜
100°である必要がある。これらの条件が満足されない
場合には前記のごとき方法により本発明の繊維断面形状
を得ることができない。
また本発明では、延伸後の繊維は(Tg+40)℃〜(Tm
−40)℃〔ただしTgはガラス転移温度、Tmは融点を示
す〕で緊張下に熱処理されるが、温度が(Tg+40)℃よ
り低い場合には繊維断面にひび割れが生成しにくく、ま
た(Tm−40)℃より高い場合にはフイブリル化が進みす
ぎて繊維が弱くなり、紡績工程やパイルのブラツシング
あるいはポリツシング工程で損傷をうけて、パイルの外
観が低下するため好ましくない。
次に本発明を実施例により説明する。なお実施例中の
極限粘度〔μ〕はフエノールとテトラクロロエタンの等
重量混合溶剤中30℃にて測定した値である。
実施例1 極限粘度〔μ〕が0.62dl/gのポリエチレンテレフタレ
ートを第1図(イ)に示す如き形状でD=0.25mm、L=
0.1mm、H=0.75mm、θ=90°である細孔130個を有する
口金を用いて溶融紡糸し、常法に従つて水浴で延伸し、
180℃のローラーで緊張熱処理し、捲縮をかけた後、切
断して繊度12デニールのステープルフアイバーとした。
この繊維の断面形状は第2図(イ)および第3図に示す
如き形状であり、d/l=2.0、h/d=1.8、α=90°であ
り、くびれ部にはひび割れが入つていた。
このステープルフアイバーを常法に従つて染色した
後、丸断面で10デニールのポリエチレンテレフタレート
繊維と1対1の割合で混合し紡績し、これを用いてカツ
トパイルカーペツトを作製した。ひのカーペツトにタフ
ト後ポリツシングを施した。カーペツトのパイルを顕微
鏡で観察したところ丸断面の繊維は変化していなかつた
が特殊断面繊維の大部分は繊維の先端部から0.1〜1.0mm
の長さで2〜4個に開裂し細分化されていた。このカー
ペツトの表面はソフトタツチであり、しかも適度の弾力
性がある良好な風合のものであつた。
実施例2 極限粘度〔μ〕が0.88dl/gのポリブチレンテレフタレ
ート溶融物を第1図(ロ)のごとき形状でD=0.2mm、
L=0.08mm、H=0.5mm、θ=95°の細孔150個を有する
紡糸口金から押し出し、800m/分で捲き取つた後、75℃
の水浴で延伸し、160℃の熱ローラーで緊張下に熱処理
し、捲縮機を用いて捲縮を付与した後、切断して6デニ
ールのステープルフアイバーとした。この繊維の断面形
状は第2図(ロ)に示すごとき形状であり、d/l=2.4、
h/d=2.3、α=95°であり、全ての繊維は、くびれ部の
少くとも一ケ所にひび割れを有していた。
このステープルフアイバーを染色した後、丸断面3デ
ニールのポリブチレンテレフタレートステープルフアイ
バーと1対1の割合で混合し紡績糸とした。この紡績糸
を用いてハイパイルを作製しポリツシングを行なつた。
得られた製品は適度の弾力性があり、表面がソフトタツ
チの良好な風合を有していた。パイル糸を構成する繊維
の先端を顕微鏡で観察したところ、丸断面の繊維には変
化が見られなかつたが、特殊断面繊維は繊維先端から0.
1〜0.6mmの長さで2〜5個に開裂し細分化されていた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられる紡糸口金の一例の断面図、
第2図および第3図は本発明繊維の一例の断面図を示
す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−228051(JP,A) 特開 昭61−152849(JP,A) 特表 昭59−501464(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】口金細孔の断面形状が、5個以上の直径Dm
    mの円形部と該円形部間を連結する巾Lmmの直線状スリッ
    トとで構成された、V字形が横方向に二つ以上連結され
    た屈曲形状を有し、円形部の直径とスリット巾の比D/L
    が1.5〜3.0であり、隣り合う円形部の中心間の距離Hmm
    と直径Dmmとの比H/Dが1.5〜3.0であり、屈曲部における
    角度θが80〜100°である細孔から熱可塑性合成高分子
    の溶融物を紡出した後、これを延伸し、(Tg+40)℃〜
    (Tm−40)℃〔ただし、Tg、Tmはそれぞれ熱可塑性合成
    高分子のガラス転移温度と融点を表す〕で緊張熱処理す
    ることにより得られる合成繊維であって、繊維の横断面
    形状が、V字形が二つ以上横方向に連結された、屈曲部
    を3か所以上有する多重屈曲偏平形状であり、末端部と
    屈曲部には円形状のふくらみ部が形成され、ふくらみ部
    間の連結部はくびれており、ふくらみ部の直径dが、連
    結部の最小巾lの1.5〜2.5倍であり、隣り合うふくらみ
    部の中心間の距離hが直径dの1.5〜3.0倍であり、屈曲
    部における角度αが80〜100°であることを特徴とする
    分割性合成繊維。
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