JP2588823Y2 - 石油式レール加熱器 - Google Patents

石油式レール加熱器

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JP2588823Y2
JP2588823Y2 JP1993014596U JP1459693U JP2588823Y2 JP 2588823 Y2 JP2588823 Y2 JP 2588823Y2 JP 1993014596 U JP1993014596 U JP 1993014596U JP 1459693 U JP1459693 U JP 1459693U JP 2588823 Y2 JP2588823 Y2 JP 2588823Y2
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rail
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combustion
heater
towing vehicle
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JP1993014596U
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輝勝 勝俣
康夫 鈴木
行雄 片柳
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輝勝 勝俣
株式会社東洋内燃機工業社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】長さが200m以上あるロングレ
ールは、温度変化により伸縮量が大きいので、季節が変
る頃には、既設のレールについて予め設定状態を調整す
る工事が行なわれる。この際、施工時の自然温度が、予
定温度より未だ低い場合は、レールを加熱して予定温度
として施工するようにされる。ロングレールを新設する
場合も同様である。
【0002】この考案は、このような場合にロングレー
ルを加熱する石油式レール加熱器(以下単に加熱器とい
う)に関する。
【0003】
【従来の技術】従来の加熱器は、プロパンガスを燃料と
するものであって、図7〜図9に略示するように構成さ
れていた。図7は加熱器本体の側面図、図8はこれの下
部の端面図、図9は全体の平面図である。
【0004】図7〜図9において、細長く形成された基
台1は、前後に車輪2、2を取付けて1本のロングレー
ル3の上を移動できる。基台1の両側には、レール3を
挟んでプロパンガスのバーナ4、4を吊下げ、バーナか
ら出る焔、熱風が両側からレールに吹付けられるように
されている。レールの交叉点を通過するときにバーナが
交叉するレールに当たらないように基台1を上方へ移動
させなければならないが、車輪2は、基台1に枢着した
レバー5の下端に支持されており、レバー5を揺動させ
ることにより基台1を押上げることができる。基台1の
上には、バーナ4に送風する送風機を内部に備えたフー
ド6を設けてバーナ4に燃焼用空気を送風する。以上の
各部により加熱器本体7が構成される。2組の加熱器本
体7を2本のレールにそれぞれ載せ、これを、原動機を
備えて自走できる牽引車8に連結して緩速で2本のレー
ル上を移動できるようにしている。牽引車8にはプロパ
ンボンベ9を載せ、可撓管によりバーナ4にプロパンガ
スを送り燃焼させて、焔及び熱風をレール3の両側から
吹付けてレールを加熱する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のような従来の加
熱器は、プロパンガスを燃料とし、気化器を使用して液
体プロパンを気化させてから燃焼させているが、冬期の
厳寒時には燃料が凍結し、弁が開かない等の故障により
作業不能になることがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案は、上壁、両側
壁及び両端壁を断熱板で形成した倒立箱形の断熱性カバ
ー内に、下面に噴出孔を散在させた燃焼筒を両端壁にお
いて支持し、一方の端壁には石油バーナの吐出する焔を
燃焼筒に送る通孔を設けて燃焼筒部を構成し、燃焼筒を
レール上方に位置させ、両側壁をレールの側方に位置さ
せ、石油バーナと共にこの燃焼筒部を車輪によりレール
に沿い移動自在とした石油式レール加熱器を得て、厳寒
時でも凍結せず着火が容易な石油を燃料とするバーナに
より、厳寒期の使用を容易にすると共に、熱効率を良好
にしたものである。
【0007】
【作用】バーナから燃焼筒の端部に吹込んだ石油を燃焼
させた高温ガスは、燃焼筒の全長に亘って流入し、燃焼
筒を赤熱すると共に燃焼筒下方部分の噴出孔から下方に
位置するロングレールに向けて噴出する。これによりレ
ールは輻射熱及び高温ガスにより加熱される。
【0008】燃焼筒及びレールの上方、側方は、断熱板
で囲んでいるから、冷たい外気に妨げられることなく能
率よくレールを加熱することができる。
【0009】燃料の石油は、低温において流動性が良い
から、寒冷地においてもバーナに送り燃焼させることが
容易である。
【0010】
【実施例】図1〜6は本考案の実施例を示し、図1は牽
引車に結合された加熱器の側面図、図2は平面図、図3
は燃焼筒部の縦断面図、図4は燃焼筒の斜視図、図5は
カバーの分解斜視図、図6は図のA−A断面図であ
る。図7〜図9の従来例と同等部分は同符号で示して次
にこれを説明する。
【0011】牽引車8は、後部片側に運転者のシート1
1、管制盤12を設け、他側にエンジン駆動発電機1
3、可変減速機付電動機14を設けている。牽引車8
は、車輪2aによりレール3に載せられており、電動機
14の出力軸と一つの車輪2aの軸とに取付けた歯車に
チェン15を掛渡して、牽引車を駆動する。牽引車8の
移動速度は0〜85m/min の範囲で無段変速される。管
制盤12と発電機13との間には石油を入れる燃料タン
ク16が置かれる。牽引車8の前部には、作業前及び作
業終了後に2個の燃焼筒部を積込む支持枠17を設け
る。
【0012】牽引車8の前部(図1、図2の左方部)に
は、それぞれ2本の連結棒18を介して2個の同構造の
燃焼筒部40を連結する。連結棒18の両端は、牽引車
8及び燃焼筒部40に結合されたフレーム37のブラケ
ット19、20に枢着されて、燃焼筒部40を牽引車8
に対して上下動可能にしている。
【0013】燃焼筒部40は、燃焼筒21を断熱性のカ
バー22で上方、側方及び端部を囲み、その一端にバー
ナ23の燃焼ガスを通す通孔を設けたものである。燃焼
筒21、カバー22は、図3〜図6のように構成され
る。
【0014】燃焼筒21は、金属円筒により形成され、
前部21aと後部21bとを嵌合させて1本に形成し、
温度変化による伸縮を吸収するようにし、その両端はカ
バ−22の両端内面に取付けた支持環24、25に支持
されている。燃焼筒21の中間部は、カバー22の両側
壁間に掛渡したステー26により支えられている。牽引
車8側のカバー端壁には、石油バーナ23の噴出する高
温ガスの通口となる導入筒27を貫通させ設けている。
【0015】カバー22の上部及び側部は、図5に分解
して示すように、浅い矩形皿状の上部外板28、側部外
板29、29をボルトにより断面門形に組立て、その内
方に断面門形の内板30を位置させて結合している。外
板28、29と内板30との間には耐熱性の断熱材31
を充填してカバーの上壁及び側壁を構成している。
【0016】組立てた外板28、29と内板30の両端
には端壁32、33を取付ける。反牽引車側の端壁32
は、外板32aと内板32bとを組合せて、その間に断
熱材を充填したものであり、内板32bには前記の支持
環24を取付けている。牽引車側の端壁33は同様にし
て外板33aと内板33bとを結合し、内部に断熱材3
1を充填したものである。内板33bには支持環25と
バーナ導入筒27とを結合し、外板33aには導入筒2
7を合致させる孔35を形成する。36は燃焼筒21を
持運ぶ時に棒34(図2)を通す門金具で、この門金具
36はカバー22、端板32、33の上部に取付けられ
る。
【0017】フレーム37は、燃焼筒部40の端壁33
に結合され、ブラケット20において枢着された連結棒
18を介して燃焼筒部40を牽引車8に連結するもので
あり、燃焼ノズル、送風機を持って石油を燃焼させ、そ
の焔を吐出口から噴出させる石油バーナ23を支持して
いる。前述の車輪2を取付けたレバー5は、このフレー
ム37に枢着されている。
【0018】燃焼筒部40の反牽引車側の端壁32に
は、第二のフレーム39を取付け、これに車輪2を支持
するレバー5を枢着している。
【0019】以上のように構成されるから、2組の燃焼
筒部40にフレーム37、39を結合し、これを車輪
2、2によりレール3に載せ、フレーム37を連結棒1
8、18により牽引車8に連結すると、加熱器は使用状
態に組立てられ、電動機14により牽引車8を駆動する
と、燃焼器部をレール3に沿って移動させることができ
る。この状態でバーナ23で石油を燃焼させ、火焔を燃
焼筒21内に噴出させると、燃焼ガスは燃焼筒の下部の
噴出孔からレールに向け噴出してレールを加熱し、又燃
焼筒は赤熱されて輻射熱によりレールを加熱する。燃焼
筒21及びレール側方は全体的に断熱性のカバー22で
広く覆われているから、冷たい外気のためレール加熱が
妨げられることなく効率よくレール加熱を行なうことが
できる。
【0020】上記のようにしてレール加熱は良好に行な
われるが、更に図6に示すように、カバー22の内側下
方に、レールに向けて傾斜する案内板41を設ければ、
燃焼筒21の噴出孔から噴出する燃焼ガス流をレール側
に寄せて加熱効率を更によくすることも考えられる。但
しこの場合は、作業開始準備のため、加熱器をレールに
載せる時に案内板41がレール3に当たらないように案
内板の開閉を調整自在にするのが好ましい。
【0021】レール加熱作業が終ったならば、フレーム
37、39、燃焼筒部40、連結棒18を分解し、燃焼
筒部40の上面に突出した門金具36に通した棒34の
両端を作業員2人で持って、これを牽引車8の支持枠1
7に、図2のように、棒の両端を突起42の間に入れて
収納する。燃焼筒部40の長さは2m程度であるから、
棒が牽引車の横に突出して移動時に邪魔になることはな
い。分解したフレーム、連結棒等も牽引車に載せて移動
することができる。
【0022】
【考案の効果】(1) 厳寒時でも凍結の心配のない石油を
燃料とするから、厳寒期のレール加熱作業を迅速にスタ
ートさせることができる。
【0023】(2) 石油バーナの噴出する火焔を燃焼筒に
吹込み、噴出孔からレールに向けて噴出させるだけでな
く、赤熱した燃焼筒の輻射によってもレール加熱ができ
る。輻射による加熱は、風に妨げられることがないから
加熱するのに有利である。
【0024】(3) 燃焼筒の全長に亘り、断熱性のカバー
で燃焼筒、レールの上方、側方及び端部を覆うから、熱
の逃散が少なく、又強風時でも加熱を良好に行なうこと
ができる。
【0025】(4) 加熱器を分解して牽引車に積込めるか
ら、基地から工事現場への移動及び帰還が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱器の実施例の側面図。
【図2】同上の平面図。
【図3】燃焼筒部の縦断面図。
【図4】燃焼筒の斜視図。
【図5】カバーの分解斜視図。
【図6】図3のA−A断面図。
【図7】従来の加熱器を例示する加熱器本体の略側面
図。
【図8】同上の下部の側面図。
【図9】同上の全体の平面図。
【符号の説明】
1 基台 2、2a 車輪 3 ロングレール 4 バーナ 5 レバー 6 フード 7 加熱器本体 8 牽引車 9 プロパンボンベ 11 シート 12 管制盤 13 発電機 14 電動機 15 チェン 16 燃料タンク 17 支持枠 18 連結棒 19、20 ブラケット 21 燃焼筒 21a 前部 21b 後部 22 カバー 23 石油バーナ 24、25 支持環 26 ステー 27 導入筒 28 上部外板 29 側部外板 30 内板 31 断熱材 32 端壁 32a 外板 32b 内板 33 端壁 33a 外板 33b 内板 34 棒 35 孔 36 門金具 37 フレーム 39 フレーム 40 燃焼筒部 41 案内板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−100202(JP,A) 特開 平3−250102(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E01B 31/18

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上壁、両側壁及び両端壁を断熱板で形成
    した倒立箱形の断熱性カバー内に、下面に噴出孔を散在
    させた燃焼筒を両端壁において支持し、一方の端壁には
    石油バーナの吐出する焔を燃焼筒に送る通孔を設けて燃
    焼筒部を構成し、燃焼筒をレール上方に位置させ両側壁
    をレールの側方に位置させた状態で石油バーナと共にこ
    の燃焼筒部を車輪によりレールに沿い移動自在とした石
    油式レール加熱器。
JP1993014596U 1993-03-05 1993-03-05 石油式レール加熱器 Expired - Lifetime JP2588823Y2 (ja)

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