JP2588552Y2 - 浴室設備 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、浴室設備に関するも
のである。さらに詳しくは、この考案は、浴室とサウナ
ルームとの利便性に優れ、しかもサウナルームを乾燥室
としても使用することのできる、新しいタイプの浴室・
サウナルーム併設型の設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】快適な生活への欲求の高まりとともに、
心身の疲れをいやし、気分をリフレッシュするための設
備としての浴室については、浴槽へのジェットバス機能
の導入や、様々な照明、音響、そして換気設備等の改善
によって、その構造や機能は飛躍的に向上してきてい
る。

【０００３】そして、このような浴室の利用については
入浴やシャワーに限られることなく、降雨の多いわが国
の気候、そしてライフスタイルの変化にともなって、洗
濯物を乾燥するための乾燥室としての利用も欠かせない
ことから、浴室に乾燥機を設置することも多い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
浴室設備には、この乾燥のための利用の点において解決
すべき課題があった。それと言うものも、乾燥のための
浴室の利用には、洗濯物を乾燥させている時は入浴やシ
ャワーのために浴室を利用することができないこと、ま
た、浴室が大きいほど能力の大きな乾燥機が必要にな
り、同じ能力の乾燥機だと、浴室が大きくなるほど乾燥
効率が悪くなるという問題があったからである。

【０００５】そこで、この考案は、以上の通りの従来の
浴室設備の欠点を解消し、洗濯物を乾燥している時で
も、入浴やシャワーのために浴室が使用でき、しかも乾
燥機の乾燥効率をも高めることのできる新しい設備を提
供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この考案は、上記の課題
を解決するものとして、扉により連通させた浴室とスチ
ームサウナルームとを併設し、スチームサウナルームに
は乾燥機が配設されていることを特徴とする浴室・サウ
ナルーム併設型の浴室設備を提供する。

【０００７】

【作用】この考案においては、浴室とサウナルームとを
併設し、サウナルームには乾燥機を設置していることに
より、浴室とサウナルーム各々の利便性は向上し、しか
も乾燥効果は大きく向上する。より具体的には、通常、
家庭等においては、浴室で一旦入浴したり、シャワーを
浴びてからサウナルームに入り、汗を出した後にまた浴
室に戻り、入浴したりシャワーを浴びたりすることが多
いため、浴室とサウナルームとが離れたところに置かれ
ている場合には、浴室とサウナルームとの往来で身体に
付着した水が飛散したり、体が冷えるなどの不都合があ
るが、浴室とサウナルームとの併設によって、このよう
な欠点は解消される。しかも、別体として離れている場
合には、その施工も別々になるため、水まわり設備をは
じめ、建物への設置上の工事が複雑になるなどの欠点が
あるが、浴室とサウナルームとの併設によって、一体施
工が可能となる。

【０００８】そして、何よりも、サウナルームは浴室に
比べて小さくすることができるため、このサウナルーム
に乾燥機を設備することにより、従来のように浴室に設
ける場合に比べて、洗濯物の乾燥効率ははるかに高いも
のとなる。しかも、一般に、サウナルームは浴室に比べ
て使用頻度が低く、使用時間が短いため、乾燥室として
使用しても、それほど不便とはならず、サウナルームに
おいて乾燥している時にも、入浴やシャワーのために浴
室が使用できることになる。

【０００９】浴室とスチームサウナルームとは、この考
案においては、扉により連通させて併設するが、その場
合の構造については特に限定されることはない。浴室内
の浴槽の配置と、スチームサウナルームの扉との位置、
併設のための床、壁、天井部の構造、形状も任意であ
る。また、スチームサウナルームに配設する乾燥機につ
いても同様に限定はなく、たとえば天井部に設置しても
よいし、その他様々な態様として可能である。

【００１０】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの考
案について説明する。もちろん、この考案は、以下の例
に限定されることはない。

【００１１】

【実施例】添付した図面の図１および図２は、各々、こ
の考案の浴室・スチームサウナルーム併設型の浴室設備
を例示した平面図および部分斜視透視図である。たとえ
ばこの図１および図２に各々例示したように、浴槽
（１）を備えた浴室（２）には、扉（３）によって連通
させたスチームサウナルーム（４）を併設する。そして
スチームサウナルーム（４）には、たとえば図２に例示
したように、サウナ用スチーム吹出口（４１）を備え、
ＦＲＰ（繊維強化プラスチック）カウンター（４２）や
ＦＲＰ一体成形イス（４３）、タオルかけ兼手すりバー
（４４）、ダウンライト等の照明（４５）、スピーカー
（４６）等を適宜に配設し、ＦＲＰ壁（４７）と床（４
８）とを一体とした構造とすることができる。

【００１２】扉（３）には、たとえば内開きドア等を設
ける。また、このスチームサウナルーム（４）には、適
宜に乾燥機を配設するが、たとえば具体的には、天井部
（４９）に温風吹出口（５）を設け、天井裏に設けた換
気乾燥機（６）から温風を吹出して、スチームサウナル
ーム（４）内において洗濯物等を乾燥できるようにす
る。同時に、換気も行えるようにする。つまり、温風吹
出口（５）は、換気口としても作用するようにする。

【００１３】もちろん、乾燥機（６）については、天井
裏への設置だけでなく、壁面設置としてもよいし、ダク
トを介して温風を導き、吹出口（５）より乾燥のための
温風を吹出してもよい。もしくはサウナのためのスチー
ム吹出口（４１）を、乾燥機のための温風吹出口（５）
と共用、もしくは併用するようにしてもよい。

【００１４】スチームサウナルーム（４）内には、洗濯
物の乾燥のためのロープ、ハンガー等を適宜に設置でき
るようにする。このような構成において、スチームサウ
ナルーム（４）は浴室（２）よりも小さなサイズとす
る。これによって、乾燥機（６）による乾燥効率は良好
となる。

【００１５】

【考案の効果】以上詳しく説明した通り、この考案によ
って、以下の通りの優れた効果が得られる。 １）浴室とサウナルームとがドアにより連通して併設さ
れているので、入浴やシャワーとサウナとを随時使い分
けることができ、身体に付着した水分を他の室内に飛散
させることや身体を冷やしてしまうという不都合なしに
浴室とサウナとの利用が可能となる。

【００１６】そして、浴室とサウナルームとを別々に設
ける場合に比べて、スペースも少なくて済み、施工も容
易となる。 ２）サウナルームは浴室より小さくできるもので、そこ
に乾燥機を設けることにより、従来のように浴室に乾燥
機を設ける場合に比べて、はるかに乾燥効率が良い。

【００１７】３）一般に、サウナルームは浴室に比べて
使用頻度が少なく、使用時間も短いため、サウナルーム
を乾燥室として使用してもさほどの不便はなく、入浴時
にも乾燥を行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示した平面図である。

【図２】この考案の実施例を示した部分斜視透視図であ
る。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ 浴室 ３ 扉 ４ スチームサウナルーム ４１ サウナ用スチーム吹出口 ４２ ＦＲＰカウンター ４３ ＦＲＰ一体成形イス ４４ タオルかけ兼手すりバー ４５ ダウンライト等照明 ４６ スピーカー ４７ ＦＲＰ壁 ４８ 床 ４９ 天井部 ５ 温風吹出口 ６ 換気乾燥機

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−75488（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−169970（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−332556（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−241868（ＪＰ，Ａ) 実開 昭59−101999（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−16392（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−86528（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−78826（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A61H 33/10 A61H 33/06

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉により連通させた浴室とスチームサウ
   ナルームとを併設し、スチームサウナルームには乾燥機
   が配設されていることを特徴とする浴室設備。
2. 【請求項２】 スチームサウナルームの天井部には、天
   井裏に設けた乾燥機本体からの温風吹出し口部を配設し
   てなる請求項１の浴室設備。