JP2587263B2 - リードバルブ - Google Patents

リードバルブ

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JP2587263B2
JP2587263B2 JP694388A JP694388A JP2587263B2 JP 2587263 B2 JP2587263 B2 JP 2587263B2 JP 694388 A JP694388 A JP 694388A JP 694388 A JP694388 A JP 694388A JP 2587263 B2 JP2587263 B2 JP 2587263B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、2サイクルエンジンにおいて吸気弁として
使用されるリードバルブに関する。
(従来の技術) リードバルブのリードには、可撓性を良好にするため
に金属又は合成樹脂の極めて薄い板が使用され、かつ弁
座面との接触を良好にするために、バルブボディの通路
を複数に分割してリードも各通路ごとに設けていた。こ
の種のリードバルブの一つに実開昭61−77479号の装置
が知られており、該装置は、第3図に示すように、1枚
のリード板aに基部bを残してスリットにより分割して
リードc、cを分岐形成し、このリード板aを二つの通
路eを有するバルブボディdにリードストッパfと共に
重合してねじgで固定してなるものであり、リードスト
ッパfは、分岐点からリードの先端寄りで、ねじgの位
置Aからlだけ離れた線Bまでリードcに重合してい
る。
したがって、リードcは気流により線B位置を支点と
してリードストッパfに当接するまで撓んで通路eを開
き、気流が止まるか逆方向になると復原して通路を閉じ
る。
(発明が解決しようとする課題) このようなリードをもつバルブを長期間使用すると、
リードcの最大曲げ応力が生じるB線位置で疲労が生
じ、僅かに永久変形して気流停止時に先端が浮き、ポン
ピング作用が弱い始動時には閉弁作用が不完全になり、
始動不良を招くことが判った。
そこで、本発明は、気流に追従し易い従来の薄いリー
ド板を用いながら前記の永久変形が生じないリードを得
ようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、リードの固定方法を変えて前記の課題を解
決したもので、その手段は、バルブボディに複数の通路
を併設し、各通路を開閉する複数のリードを基部から分
岐させたリード板を、リードストッパと共にバルブボデ
ィの一側に重合固定したリードバルブにおいて、リード
の該分岐部を該リードストッパとの重合固定部のリード
自由端側端部(B部)より先端側に設けたことを特徴と
する。
(作用) 前記の手段により、弁開閉時にリードはリード板の基
部の一部と共に湾曲するため、リードの分岐部付近に加
わる曲げの量は小さく、曲げ応力も少ない。一方、リー
ド板の可撓部も、該部の幅がリードの幅の和よりも大き
いため曲げ応力は小さい。したがって、最大曲げ応力が
生じる固定部近くにおいて該応力が緩和されることにな
り、長期間使用しても永久変形は生じなくなる。
(実施例) 以下図面に基づいて本発明の実施例を説明する。第1
図(a)、(b)において、1はリードバルブ、2はそ
のバルブボディ、3は通気路、3aは弁座面、4はリード
板、5はリードストップである。
リード板4は、先端側からのスリット6、6で分割さ
れて基部4aとリード4bが形成され、リードストッパ5と
共に線A上の固定穴7を通るねじ9によってバルブボデ
ィ2に固定され各通路3の弁座面3aに密着している。そ
して、このリード板4の基部4aにはリードストッパ5が
線Bまで重合して固定されており、線Bより外方に向け
て屈曲している。該線Bとリード4bの分岐部との間の距
離aは1〜3mm程度とし、この部分が可撓部4a1となって
リード4bと共に撓むことができる。
このリードバルブ1は、例えば第2図に示す2サイク
ルエンジン10に取付けられる。該エンジン10において、
11は吸気管、12はクランクケース、13はシリンダ、14は
掃気口、15はピストン、16はクランク軸で、リードバル
ブ1は、クランクケース12内に臨んで吸気管11の先端に
接続されている。
クランク軸16の回転によりポンピング作用が生じる
と、混合気流によって各リード4bは湾曲又は復原して通
気路3を一斉に開閉する。このとき、リード板4は、可
撓部4a1を含めて撓むので、リード4bの分岐部付近の曲
げ量は小さく曲げ応力も小さい。そして、可撓部4a1に
おいても曲げが生じるが、該部4a1の幅は各リード4bの
幅の和よりも大きいため、該部4a1に生じる曲げ応力も
小さいものとなる。
したがって、最大曲げ応力が生じる固定部付近の曲げ
応力が減少することになり、小さい応力下では疲労を生
じないので、長期間使用しても永久変形は生じにくく、
リード4bの先端が弁座面3aから離れる状態になることは
防止される。
(発明の効果) 以上のように、本発明は従来のリード板の固定状態を
若干変更するだけでリード板の永久変形を防止したか
ら、コスト上昇を伴わず始動不良を解消するというすぐ
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の実施例の正面図、同図(b)は
リード板の平面図、第2図は本発明を実施したエンジン
の縦断面図、第3図(a)は従来のリードバルブの正面
図、同図(b)は同じくリード板の平面図である。 2…バルブボディ、4…リード板 4a…基部、4a1…可撓部 4b…リード、5…リードストッパ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バルブボディに複数の通路を併設し、各通
    路を開閉する複数のリードを基部から分岐させたリード
    板を、リードストッパと共にバルブボディの一側に重合
    固定したリードバルブにおいて、リードの該分岐部を該
    リードストッパとの重合固定部のリード自由端側端部
    (B部)より先端側に設けたことを特徴とするリードバ
    ルブ。
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