JP2585507B2 - インバ−タ装置の制御装置 - Google Patents

インバ−タ装置の制御装置

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JP2585507B2 JP59251001A JP25100184A JP2585507B2 JP 2585507 B2 JP2585507 B2 JP 2585507B2 JP 59251001 A JP59251001 A JP 59251001A JP 25100184 A JP25100184 A JP 25100184A JP 2585507 B2 JP2585507 B2 JP 2585507B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は多相交流出力を得るインバータ装置の、特
に、点弧信号の制御方法に関する。
〔従来の技術〕
従来のこの種の装置として、特に三相インバータの出
力電圧を電圧ベクトルとしてとらえ、スイッチング素子
の点弧信号を制御する方式のものとしては〔IMPROVED P
WM METHOD FOR INDUCTION MOTOR DRIVE INVENTERS〕(I
PEC-TOKYO.VOL.1,PP.407-417,MARCH27-31,1983)に記載
されたものがある。
この装置は三相インバータの出力電圧を、各相スイッ
チング素子の点弧信号の組合わせと負荷の対称性から対
応づけられる離散的な空間電圧ベクトルとしてとらえ、
さらに上記電圧ベクトルの時間積分を磁束ベクトルとし
て定義し、この磁束ベクトルの軌跡が、できる限り真円
を描くような電圧ベクトルを選択し発生すべく、各相ス
イッチング素子の点弧信号を制御するように構成されて
いる。
第5図Aは三相対称負荷の一例として誘導電動機の一
次巻線に、相電圧va、vb、vcが印加されている場合を示
す。図において、1は誘導電動機の一次巻線、1a、1b、
1cは各相の巻線で、以下、各々a相巻線、b相巻線、c
相巻線と記す。相電圧va,vb,vcはそれぞれa相巻線、b
相巻線、c相巻線に印加される相電圧(負荷中性点基
準)の瞬時値である。
第5図Bは第5図Aの誘導電動機一次巻線1の各相巻
線1a、1b、1cに方向を一致させ、且つ起点を負荷中性点
0にとった大きさ1の単位ベクトル▲▼、▲
▼、▲▼のベクトル図である。
ここで、各相の電圧ベクトル▲▼ ▲▼ ▲
▼を次式(1)で定義する。
即ち、各相の電圧ベクトル▲▼、▲▼、▲
▼は大きさが各相電圧瞬時値であり、方向が各相巻線
に一致したベクトルとなる。
更に、電圧ベクトル▲▼、▲▼、▲▼の
合成ベクトルを次式(2)で定義する。
=▲▼+▲▼+▲▼ =va・▲▼+vb・▲▼+vc・▲▼・・
・(2) 該(2)式で定義される電圧ベクトルは各相電圧の
瞬時値と、各相巻線の位置関係で定まる空間的な瞬時ベ
クトルであって、交流回路について一般に用いられてい
る正弦波交流の複素数表現によるベクトル表示(フェザ
ーとも云われる)とは異なる。
なお、上記ベクトルについては、例えば電気学会研
究会資料、回転機研究会、RM-84-76「新理論に基づく誘
導電動機の高速トルク制御法」P61〜70、野口敏彦、高
橋勲(1984.9.4)にも記載されている。
一般に、負荷に印加する電圧を制御するとは、上記
(2)式における、各相電圧va、vb、vcを制御すること
を云うが、va、vb、vcを定めれば上記(2)式で定義さ
れる電圧ベクトルには一意的に定まるのであるから、
各相電圧の制御は電圧ベクトルの制御と等価であると
考えてよい。
次に、負荷に印加される電圧がインバータ装置によっ
て給電される場合における上記電圧ベクトルの挙動に
ついて説明する。
第6図は三相インバータと三相負荷の接続図であり、
2はインバータ主回路、Sap、San、Sbp………は上記イ
ンバータ主回路を構成するスイッチング素子群であっ
て、2aはこのスイッチング素子群においてa相巻線に一
端が接続されているスイッチング素子対(Sap、San)、
2b、2cも各々b相巻線、c相巻線に一端が接続されてい
るスイッチング素子対である。このスイッチング素子対
2a、2b、2cにおいて、直流電圧Edの正極に一端が接続さ
れているスイッチには添字Pを付し、負極に接続されて
いるスイッチに添字Nを付している。図に示した電位に
ついては、直流電圧の負極を基準電位にとった直流電圧
をEd、同じく直流電圧負極を基準電位にとった各相巻線
1a、1b、1cとインバータ主回路2の接続点a、b、cの
電位をva′、vb′、vc′とし、基準電位と負荷中性点O
の電位差をVoとする。なお、他の電位va、vb、vcは第5
図Aと同様、負荷中性点Oを基準とした相電圧である。
第6図において、例えば、スイッチング素子対2aのス
イッチング素子Sapをオン、Sanをオフとした場合、a相
巻線1aは直流電圧Edの正極に接続され、この時、a点の
電位va′はva′=Edとなる。一方、スイッチング素子Sa
pをオフ、スイッチング素子Sanをオンとした場合、a相
巻線1aは負極に接続されva′=0となって、他のスイッ
チング素子対2b、2cの状態とは無関係である。他相につ
いても同様であり、接続点a、b、cの電位va′、v
b′、vc′は接続されるスイッチング素子対2a、2b、2c
の状態によってのみ定まる。
ここで、スイッチング素子対2a、2b、2cの状態を表す
記号としてSx(x=a、b、c)を用い、 と表せば、電圧va′、vb′、vc′は、 と表すことができる。
一方、電圧va′、vb′、vc′と実際の相電圧va、vb、
vcとの間には次式の関係がある。
(3)式で示されるように、スイッチング素子対2a、
2b、2cの状態と直接対応付けられるのは電位va′、v
b′、vc′であるが、上記(4)式におけるvoは負荷中
性点Oがフローティングであるから一般にvo≠0であっ
て、va′、vb′、vc′は相電圧va、vb、vcと一致しない
場合がある。
しかしながら、上記(2)式の電圧ベクトルの定義式
において、va、vb、vcをva′、vb′、vc′とした場合の
電圧ベクトル▲▼は(4)式から、 ▲▼=va′・▲▼+vb′・▲▼+vc′・▲
▼ =(va+▲▼+vb・▲▼+vc・▲▼)+
vo・(▲▼+▲▼+▲▼) =+vo・(▲▼+▲▼+▲▼)・・・
(5) この(5)式において、右辺第2項の単位ベクトルの
和は、第5図Bに示すように、互いに2π/3の角度差を
有するので、 ▲▼+▲▼+▲▼= ・・・(6) となることから、▲▼=が成り立つ。
従って、電位va′、vb′、vc′を相電圧va、vb、vcと
見なした場合の電圧ベクトル▲▼を制御すること
は、実際の相電圧va、vb、vcを制御することと等価であ
るといえる。
電圧ベクトル▲▼は(3)式から、 ▲▼=Ed・(Sa・▲▼+Sb・▲▼+Sc・▲
▼) ・・・(7) この(7)式は、インバータ装置によって給電される
場合の電圧ベクトル▲▼がスイッチング素子対2a、
2b、2cの状態を決めれば定まることを示す。Sa、Sb、Sc
は各々0または1の2通りの状態を持ち得るから、電圧
ベクトル▲▼を定める状態Sa、Sb、Scの組合わせは
23=8通りあることになる。この組合せを(Sa、Sb、S
c)と表すことにすれば、例えば、(1、0、0)はSa
=1、Sb=0、Sc=0を表すことになる。
ここで、(0、0、0)の場合、(7)式から明らか
に▲▼=0となる。また、(1、1、1)の場合も
▲▼=Ed・(▲▼、▲▼、▲▼)とな
り、(6)式から▲▼=0となる。残りの6通りに
ついては |▲▼|=|▲▼|=|▲▼|=1 |▲▼+▲▼|=|▲▼+▲▼|=|
▲▼+▲▼|=1 ・・・(8) の関係から、電圧ベクトル▲▼は、|▲▼|=
Edとなり、方向はSx=1となる単位ベクトルの合成ベク
トルと一致し、例えば、(1、0、0)では▲▼と
一致し、(1、1、0)では、(▲▼+▲▼)
の方向すなわち▲▼と▲▼の中間の方向とな
る。
従って、電圧がインバータ装置によって給電される場
合の電圧ベクトル▲▼は第7図に示すように、スイ
ッチング素子対の状態(Sa、Sb、Sc)に対応した離散的
な電圧ベクトル▲▼〜▲▼しか生ずることがで
きない。
前記文献記載の装置では、上記電圧ベクトル▲▼
に対し、次式で定義される磁束ベクトル▲▼を用い
る。
▲▼=∫▲▼・dt ・・・(9) ここで、相電圧va、vb、vcは次式のような理想的な三
相対称正弦波交流であるとする。
上記相電圧の場合の磁束ベクトルは次式となる。
||=(3/2)・VM/ω≡R ∠=ωt−π/2 ・・・(11) 該(11)式において、∠λ=0はがa相巻線方向に
あるときである。理想的な三相正弦波交流が給電される
場合は、磁束ベクトルの軌跡は真円を描き、且つ角角
度ωで等速回転する。
一方、バインダー装置によって給電される場合には、
例えば、第7図のベクトル▲▼が生じているとすれ
ば、▲▼=▲▼・tとなって、その軌跡は▲
▼の方向に速度|▲▼|即ちEdで等速で動くこと
になり、大きさEdの他のベクトル▲▼〜▲▼の
ときも同様である。また、零電圧ベクトル▲▼、▲
▼を生じている場合の▲▼の軌跡は停止するこ
とになる。従って、この場合の磁束ベクトル▲▼の
軌跡は直線の部分がつなぎあわされたものとなる。従っ
て、上記磁束ベクトル▲▼を理想正弦波電圧が給電
される場合の磁束ベクトルと可能な限り近づけようと
すれば、多数の微少片によって作られる正多角形で真円
を近似することにし、且つ、この微少片上を動く▲
▼の平均角速度がωとなるようにすればよい。
第8図は以上の基礎的な考察から、実際のスイッチン
グ素子対の状態の決定及びその継続時間の関係を導くた
めの磁束ベクトル▲▼の軌跡を示したものである。
同図において、▲▼は上記多角形の微少片をベクト
ル表示したものであり、φoは時刻t=0における▲
▼の方向からの角度であり、同図では、0≦φo≦π
/6の領域にある。この時、微少片ベクトル▲▼を生
じるためには、図に示すように、▲▼、▲▼を
用いればよい。ここで、▲▼を生じている時間をT
1、▲▼を生じている時間をT2とし、零電圧ベルト
▲▼の発生時間をT7とし、T=T1+T2+T7とする
と、大きさEdの電圧ベクトルの積分である磁束ベクトル
の軌跡は等速度Edで動くことから、次式の関係が導かれ
る。
また、磁束ベクトル▲▼を角速度ωで回転させる
ためには、▲▼の大きさがRであるから、その先端
の軌跡、即ち▲▼の軌跡の速度はR・ωでなければ
ならない。よって、 (12)式と(13)式から上記発生時間T1、T2、T7の間
係が得られる。
但し、0≦φo≦π/6 上記において電圧ベクトル▲▼及び▲▼はφ
oが2π全域にわたり変化する際に適宜変更してゆく。
このように電圧ベクトルを選択しかつその継続時間を
(14)式により制御することにより、磁束ベクトル▲
▼は真円に最も近い多角形の軌跡上を角速度ωで回転
するように制御できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の装置は(9)式で示される磁束ベクトルを定
義し、(10)式で示される三相対称電圧が給電される場
合の磁束ベクトルの軌跡が真円を描き、かつ角速度ω
で回転することとの対比から、インバータ装置に給電さ
れる電圧ベクトル▲▼の積分である▲▼軌跡が
真円に最も近い多角形を描き且つ回転速度がωとなるよ
うにスイッチング素子対の状態(Sa、Sb、Sc)を決定
し、かつその状態の継続時間を制御する構成となってい
る。
この構成においては、上記にように周波数ωの三相対
称正弦波電圧を想定する限りにおいては何等支障はない
が、負荷に流れる電流を制御するための電流制御ループ
を有し、各相の電圧は電流誤差に応じて制御する必要が
ある場合や、負荷に給電する電圧を時々刻々瞬時値とし
て演算し制御する場合には、各相電圧が瞬時値として指
令されることになるため、周波数ωを分離することはで
きない。また、更に、例えば、誘導電動機の直交座標上
の諸料を想定した制御の場合のように、電圧ベクトルを
直接用いるほうが都合のよい場合もある。
上述のインバータ装置は、要するに、可変周波数・可
変振幅の正弦波電圧発生装置であって、各相電圧の瞬時
値が与えられることによって定まる瞬時電圧ベクトルを
得る必要がある場合には適用できないと云う問題があっ
た。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、任意の瞬時電圧ベクトルを発生させることのできる
インバータ装置を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、給電電圧の離散的な合隣り合う電圧ベクト
ルに対する時間平均電圧ベクトルが上記電圧ベクトルの
発生時間と零電圧ベクトルの発生時間とが共に制御され
ることにより所望の瞬時電圧ベクトルと方向および大き
さが共に一致するように上記スイッチング素子の点弧信
号が制御される構成とした。
〔作用〕
この発明では、スイッチング素子対の状態と継続時間
が瞬時電圧ベクトルの大きさと角度に基づき制御され
る。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示したものであるが、
これについて説明するに先立って、この発明の基本概念
である電圧ベクトルの時間平均電圧ベクトルについて説
明する。
インバータ装置によって給電される電圧ベクトル▲
▼は第7図に示したように、スイッチング素子対状態
(Sa、Sb、Sc)により、電圧ベクトル▲▼〜▲
▼のいずれかとなり、且つ同時に発生することがない。
今、時間Ts=Ta+TbにおいてTa時間、電圧ベクトル▲
▼を発生させ、Tb時間、電圧ベクトル▲▼を発
生させた時、時間Tsにおける時間平均電圧ベクトル▲
▼を次式で定義する。
▲▼=(1/Ts)・(Ta・▲▼+Tb・▲▼)
・・・(15) この式は、Ts時間、時間平均電圧ベクトル▲▼が
等価的に発生していたとみなすことを意味するが、該式
はTs=Ta+Tbの関係より次式となる。
▲▼=▲▼+(Tb/Ts)・(▲▼−▲
▼) ・・・(16) 該式において、(Tb/Ts)・(▲▼−▲▼)
は▲▼の終点から▲▼の終点に向かうベクトル
となる。その大きさは(Tb/Ts)に比例する。この関係
を第2図に示す。
この図から明らかなように、時間平均電圧ベクトル▲
▼の軌跡は(Tb/Ts)の値により▲▼の終点と
▲▼の終点とを結ぶ線分上を動く。従って、隣合う
2つの電圧ベクトルの発生時間Ta、Tbを制御することに
より、上記2つの電圧ベクトルに挟まれる領域の任意の
方向に時間平均電圧ベクトル▲▼を発生できること
がわかる。
但し、この場合、上述のように時間平均電圧ベクトル
▲▼の軌跡は▲▼の終点と▲▼の終点とを
結ぶ線分上を動くと云う制約があることから、▲▼
の大きさは制御できない。
それ故、更に、上記時間平均電圧ベクトル▲▼と
零ベクトルの時間平均電圧ベクトル▲▼について
考察する。零ベクトルの発生時間をToとすれば、▲
▼はTs時間発生していたと考えられるから、TI=Ts+
Toとして、時間平均電圧ベクトル▲▼は、 ▲▼=(1/TI)・(Ts・▲▼+To・) =〔1−(To/TI)・▲▼ ・・・(17) この式から、零ベクトルを発生する期間Toを増加さ
せれば▲▼は▲▼と方向が同一となり、大きさ
のみが減少する。この関係を第3図に示す。
以上のことから、第7図に示す離散的な電圧ベクトル
の発生時間を制御することにより、時間TIにおける時間
平均電圧ベクトル▲▼は任意の方向及び大きさに制
御することができる。但し、上述のように、零ベクトル
の発生は、時間平均電圧ベクトル▲▼の大きさを
|▲▼|から減少させることのみ可能であることか
ら、▲▼を発生できる領域は第7図において大きさ
Edの6つの離散的な電圧ベクトル▲▼〜▲▼の
各終点を結んだ正六角形の内部に限られるが、この制御
はインバータ直流入力電圧Edに対する出力電圧の上限を
示すものである。
次に、発生させたい瞬時電圧ベクトルを とし、これを上記時間平均電圧ベクトル▲▼と一致
させる。
前述のように、時間平均電圧ベクトル▲▼の方向
は、大きさEdの隣合う2つの電圧ベクトルの発生時間T
a、Tbにより定まり、また、▲▼の大きさは零ベク
トルの発生時間によって定まる。ここで、大きさEdの
電圧ベクトルは互いに(π/3)の角度差を有するという
対称性から、瞬時電圧ベクトル がある2つの隣合う電圧ベクトルに挟まれた領域にある
場合について、時間Ta、Tb、Toの関係を得れば、任意の
瞬時電圧ベクトル に適用することができる。
今、例えば、瞬時電圧ベクトル が電圧ベクトル▲▼と▲▼に挟まれた領域にあ
るとする。Ta、Tb、Toとの関係を導くために、第4図に
示すように電圧ベクトル▲▼の方向にX軸をとった
直交座標の成分(x,y)で表すことにする。第4図にお
いて、θ′は瞬時電圧ベクトル 即ちX軸からの角度である。
この時、電圧ベクトル▲▼、▲▼及び両者の
時間平均電圧ベクトル▲▼は、 ここで、▲▼については(16)式より、 時間平均電圧ベクトル▲▼は▲▼と同方向の
ベクトルであり、この方向と瞬時電圧ベクトル の方向が一致するためには、次式が成立すれば良い。
(19)式を(20)式に代入し、次の関係が得られる。
大きさについては、 となればよいが、|▲▼|は(17)、(18)、 (19)式から (22)式に(21)式を代入して整理すれば、 従って次の関係が得られる ここで なる関係に注意すれば、先に導いた(21)式は次のよう
にも変形できる。
Taについては の関係と(21)式から または(25)式の変形と同様にして 以上をまとめると、所望の瞬時電圧ベクトル に平均電圧ベクトル|▲▼|を一致させるために
は、時間Ta、Tb、To等は次の関係を満たせばよい。
また、Ta、Tbについては 後者の関係式は、Ta、Tb、Toが全てTIとの比で与えら
れること、及びほぼ共通の演算により与えられることの
利点がある。
以上が、瞬時電圧ベクトル平均電圧ベクトルとを一致
させる原理説明であるが、以下、この原理に基づく本発
明の一実施例を第1図について説明する。
第1図において、(81)はベクトル合成器であって、
相電圧瞬時指令va*、vb*、vc*から瞬時電圧ベクトル を演算する。(82)は第1のラッチ回路であって、ベク
トル合成器(81)が出力する瞬時電圧ベクトルの大きさ をラッチする。(83)は第2のラッチ回路であって、ベ
クトル合成器(81)が出力する瞬時電圧ベクトル の角度信号をラッチする。(84)は角度分離回路であっ
て、第2のラッチ回路(83)が出力する角度信号を分離
する。(85)は第1のROMであって、零ベクトル発生時
間Toに関する情報が書込まれている。(86)は第2のRO
Mであって、大きさEdの電圧ベクトル▲▼〜▲
▼に関する情報が書込まれている。
(87)はカウンタであって、タイマーパルスを計数す
る。(88)はS−RフリップフロップF・F、(89)は
比較回路、(810)は第3のROMであって、スイッチ状態
(Sa、Sb、Sc)を決定し、インバータ主回路のスイッチ
ング素子のオン・オフ信号を発生する。
次に、この装置の動作について説明する。
ベクトル合成器(81)は相電圧の瞬時値指令va*、v
b*、vc*から(2)式に基づき瞬時電圧ベクトルVを演
算し、次に、これを と定められた基準方向(ここでは、▲▼の方向)か
らの角度θとして出力する。第1及び第2のラッチ回路
(82)、(83)のラッチ動作はカウンタ(87)のキャリ
ー信号によってトリガされ、該カウンタ(87)のカウン
ト値が一巡するまでの間、 及びθの値は保持される。角度分離回路(84)はθの値
により、瞬時電圧ベクトル がベクトル▲▼〜▲▼のどの2つの電圧ベクト
ルに挟まれた領域にあるかを判断し、その信号モードを
次段に出力すると共に、第4図のθ′を次段に出力す
る。この角度θ′及びラッチ回路(82)で保持されてい
は共に第1及び第2のROMにアドレス信号として入力さ
れる。第1のROM(85)はこのアドレス信号に基づき(2
4)式の演算結果即ち(To/TI)の値を出力し、第2のRO
M(86)は(24)式と(27)式の演算結果の加算値即ち
〔(To/TI)+(Tb/TI)〕の値を出力する。なお、ここ
では、直流電圧Edは一定即ち定数であるとしている。
これら第1及び第2のROMの出力はフリップフロップ
F・F(88)の出力により、常にどちらか一方のみが出
力される。即ち、カウンタ(87)のカウント値が一巡し
たときのキャリー信号で該フリップフロップF・F(8
8)をセットすることにより、フリップフロップF・F
(88)の出力ZFをHレベルにする。この出力ZFとその反
転出力は第1のROM(85)と第2のROM(86)のチップイ
ネーブルCEに入力される。第1のROM(85)と第2のROM
(86)は共にこのチップイネーブルCEがLレベルの時に
出力がフローティングとなって切離される。従って、カ
ウンタ(87)のカウント値が一巡した直後に第1のROM
(85)の出力が比較回路(89)に入力される。該比較回
路(89)は第1のROM(85)の出力とカウンタ(87)の
出力とを比較し、後者の出力値が前者の出力を超えると
Hレベルの出力を発生する。このカウンタ87は時間TIで
0から1までのカウントアップする。前述のように、第
1のROM(85)の出力は零ベクトルの発生時間と時間T
Iとの比(To/TI)であるから、比較回路(89)の出力が
LレベルからHレベルに変化するまでの時間が零ベクト
ル発生期間Toとなる。比較回路(89)の出力はフリップ
フロップF・F(88)のリセット入力に接続されている
ので、該比較回路(89)の出力がLレベルからHレベル
に変化した時点で、即ち零ベクトル発生期間の終了時点
でフリップフロップF・F(88)はリセットされその出
力ZFはLレベルとなる。よって、第1のROM(85)の出
力はフローティングとなり、第2のROM(86)の出力が
比較回路(89)の入力となる。第2のROM(86)は値
〔(To/TI)+(Tb/TI)〕を出力するため、比較回路
(89)の出力はカウンタ(87)のカウント値がこの値を
超えるまではLレベルであるが、この値を超えかつカウ
ンタ(87)のカウント値が一巡するまではHレベルとな
る。従って、フリップフロップF・F(88)の出力がL
レベルであり、かつ比較回路(89)の出力がLレベルで
ある期間が時間Tbを与え、フリップフロップF・F(8
8)の出力がLレベルであり、かつ比較回路(88)の出
力がHレベルである期間が(TI−To−Tb)即ち時間Taを
与える。第3のROM(810)は上記条件を判別し、且つ角
度分離回路(84)の出力であるモード信号によってスイ
ッチング素子対の状態(Sa、Sb、Sc)を決定し、インバ
ータ主回路のスイッチング素子のオン・オフを制御する
ゲート信号Sa、Sb、Scを送出する。即ち、第3のROM(8
10)の1つのアドレス入力であるZFがHレベルのとき、
第3のROM(810)の出力は(0、0、0)または(1、
1、1)となって零ベクトル▲▼または▲▼を
発生させる。ZFがLレベルの場合には、例えば、角度分
離回路(84)の出力であるモード(信号)がV1、V2の発
生に対応したものであれば、比較回路(89)の出力がL
レベルである期間、▲▼を発生させるべく(1、
1、0)を出力し、比較回路(89)の出力がHレベルで
ある期間、▲▼を発生するべく(1、0、0)を出
力する。
第1のROM(85)は第2の演算回路である。第2のROM
(86)は第1の演算回路である。第3のROM(810)とコ
ンパレータ(89)は第3の演算回路である。
このようにして、インバータ装置により給電される場
合の電圧ベクトルの時間TIにおける平均電圧ベクトルが
所望の瞬時電圧ベクトルに一致するよう制御される。な
お、この種の制御方式として、特開昭51-122749号に開
示されたものがあるが、本実施例で述べた零電圧ベクト
ルを導入していないため、電圧ベクトルとして方向のみ
しか制御できず、時間平均電圧ベクトルを大きさ及び方
向において所望の瞬時電圧ベクトルに一致させることは
できない。
〔発明の効果〕
この発明は以上説明した通り、任意の瞬時電圧ベクト
ルを発生することができるので、インバータ負荷の駆動
及び制御特性を従来に比し向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック図、第2図
〜第4図は上記実施例の動作原理を説明するためのベク
トル図、第5図は3相誘導電動機の瞬時電圧ベクトル
図、第6図は3相インバータの回路図、第7図はインバ
ータにより給電される3相誘導電動機のベクトル図、第
8図は従来の点弧信号制御方法を説明するためのベクト
ル図である。 図において、(81)……ベクトル合成器、(82)、(8
3)……ラッチ回路、(84)……角度分離回路、(8
5)、(86)、(810)……ROM、(87)……カウンタ、
(88)……フリップフロップ、(89)……比較回路であ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多相巻線からなる多相交流負荷の各相と直
    流電源のプラス電極およびマイナス電極との間に接続さ
    れた複数の半導体スイッチング素子対と、大きさが各相
    の出力すべき瞬時値に一致した電圧瞬時値指令信号にも
    とづき、前記複数の半導体スイッチング素子対を開閉制
    御して多相交流電圧を前記多相交流負荷に出力する制御
    装置とからなるインバータ装置の制御装置であって、 任意の時間間隔毎に前記瞬時値指令信号から1つの瞬時
    電圧ベクトルを合成しその大きさと角度とを出力するベ
    クトル合成器と、 前記複数の半導体スイッチング素子対が採り得る複数の
    開閉状態に応じて前記多相交流負荷の各相に出力される
    電圧ベクトルの角度が前記瞬時電圧ベクトルの角度を間
    に含み、且つ、互いに隣合う2つの開閉状態を前記任意
    の時間間隔毎に選択する角度分離器とを有するものに於
    て、 前記任意の時間間隔毎に前記2つの開閉状態の合計時間
    での前記電圧ベクトルの時間平均電圧ベクトルの角度が
    前記瞬時電圧ベクトルの角度に一致するように、前記2
    つの開閉状態の時間長さ比を決定する第1の演算回路、 前記任意の時間間隔内に前記2つの開閉状態に加えて零
    電圧ベクトルを出力する開閉状態を設け、この3つの状
    態の合計時間での前記2つの電圧ベクトルと前記零電圧
    ベクトルとの時間平均電圧ベクトルの大きさが前記瞬時
    電圧ベクトルの大きさに一致するように前記2つの開閉
    状態の時間長さに対する前記零電圧ベクトルを出力する
    開閉状態の時間長さ比を決定する第2の演算回路、 第1、第2の演算回路の出力にもとづいて、前記スイッ
    チング素子対の開閉状態を決定する第3の演算回路を有
    することを特徴とするインバータ装置の制御装置。
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