JP2584996B2 - 窒化珪素質焼結体 - Google Patents

窒化珪素質焼結体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は高温における強度および耐酸化性に優れ特性
のバラツキの小さい窒化珪素質焼結体に関する。
〔従来技術及びその問題点〕
窒化珪素から成る焼結体は原子の結合様式が共有結合
を主体として成り、強度、硬度、熱的化学的安定性にお
いて、優れた特性を有することからエンジニアリングセ
ラミックス、特に、熱期間として例えばガスタービン等
への応用が進められている。
近年、熱機関はその高効率化に伴い熱機関の作動温度
が1400℃以上となることが予測され、この条件下での使
用が可能な材料が望まれている。
そこで、従来から高温特性に優れた焼結体を得るため
に、焼結体の組成又は焼結方法の面から各種の検討がな
されている。
組成の点では特に焼結助剤に関して研究され、その中
で周期律表第IIIa族元素化合物をはじめとして各種の酸
化物等の添加によって優れた高温特性が得られることが
知られているが、今だ不充分なものであった。
そこで、本出願人は先に周期律表第IIIa族元素化合
物、特に酸化物を焼結助剤として用いた焼結体におい
て、該焼結体中に存在する過剰酸素、即ち、焼結体中の
全酸素量から第IIIa族元素に結合している酸素を差し引
いて求められる酸素量を低減することにより、高温特性
が向上することを提案した。
この提案によって平均的に高温強度および耐酸化性等
の特性は向上し得るが、未だに量産時における特性のバ
ラツキが生じ易い問題がある。窒化珪素質焼結体の製造
においては、最終焼結体の特性を決定する要因として
は、基本組成および焼成条件が主であるが、特に焼成雰
囲気に対しては敏感であり、焼成雰囲気の不安定化によ
り特性値はかなり変動する傾向にある。
しかし、焼成雰囲気の安定化および炉内の均一化は雰
囲気自体が高温であるため極めて難しく、行うにしても
限度がある。
それゆえ、焼成条件、焼成方法の改良よりも組成面か
らの改良が望まれる。
〔発明の目的〕
よって、本発明の目的は不可避的な焼成条件の変動に
対しても特性のバラツキの少ない組成を有し、且つ高温
強度、耐酸化性等の高温特性に優れた窒化珪素質焼結体
を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は前述した問題点に対し、研究を重ねた結
果、焼結助剤として用いる周期律表第IIIa族元素化合物
の種類によってバラツキが異なることを見出し、特にS
c,Yb,ErおよびHoの群から選ばれる少なくとも1種以上
の元素化合物を選択することにより特性のバラツキが低
減され、これらを特定の割合で配合することにより、上
記目的が達成されることを知見したものである。
即ち、本発明の焼結体は、β−Si34を88〜95モル%
と、周期律表第3a族元素としてSc、Yb、ErおよびHoの群
から選ばれる少なくとも1種の元素(M)の化合物を酸
化物換算で1.5〜3モル%と、過剰酸素(O2)を10モル
%以下の割合で含有し、かつ過剰酸素/M23で表される
モル比率を2以下に設定することにより、特性のバラツ
キが少なく、且つ優れた高温特性が得られる。
本発明において用いられるSc,Yb,ErおよびHoの元素は
いずれも周期律表第IIIa族元素であり、その中でもイオ
ン半径が比較的小さい元素である。
これらの元素の特徴としては焼成時にSiO2及び/又は
Si34と反応してSi34の粒界に高融点化合物が生成さ
れる。これらの金属元素を含む高融点化合物は他の周期
律表第IIIa族元素含有高融点化合物と比べ高温における
耐酸化性が優れているという特徴を有するものである
が、本発明によれば、これらの元素の化合物を焼結助剤
として用いる場合には、焼結性が安定しており、量産時
の特性のバラツキが低減されるという新規な特徴を見い
出したものである。従来から周期律表第IIIa族元素とし
て最も一般的に使用されているY23を焼結助剤として
用いた場合、平均的には特性は良好ではあるが、焼結体
の表面および内部に助剤成分の偏柝等によると思われる
シミが発生し易く、均質な組成が得られない傾向がある
のに対し、前述した元素においてはこれらの現象が少な
く、常に均質な組成の焼結体が得られる。この理由は、
今だ明確ではないが、比較的小さいイオン半径の為に焼
成時高い拡散係数を示すことが考えられ、これにより焼
結体中におけるイオンの不均一が緩和されるためと推測
される。
本発明によれば、焼結体の組成は3成分基準でβ−Si
34が88〜95モル%が望ましく、Sc,Yb,Er及びHoから選
ばれる少なくとも1種の金属の化合物(M)を酸化物換
算(M23)で1.5〜3モル%の範囲に設定される。ま
た焼結体中には,助剤として上記金属の酸化物を用いた
場合、その酸化物中の化学量論的に金属元素と結合し得
る酸素量よりも若干多めの酸素が含有されている。これ
は、Si34原料粉末中に不可避的に含まれる酸素による
ものであるが、本発明によればこの過剰酸素量(O2
を10モル%以下、特に6モル%以下であり、(過剰酸素
/M23)モル比が2以下、特に1.8以下に設定すること
が重要である。即ち、これらの構成により、特性のバラ
ツキなく、優れた高温特性を有する窒化珪素質焼結体が
得られるのである。
尚、各組成を前述の範囲に限定した理由は、β−Si3
4が88モル%未満か、または第IIIa族元素化合物の量
が3モル%を越えると、ガラス成分が多くなり、高温強
度、耐酸化性が劣化する。一方、β−Si34が95モル%
を越えるかまたは周期律表第IIIa族元素化合物の量が1.
5モル%未満では焼結不足となる。また、過剰酸素の量
が10モル%を越えるか、また(過剰酸素/M23)モル比
が2を越えると、高温特性が低下する。
本発明の窒化珪素質焼結体の製造にあたり、Si34
末としては、α型、β型のいずれでも良く、特にBET比
表面積が10m2/g以上、酸素含有量3重量%以下のものを
用いるのが望ましい。
上記のSi34粉末と、Sc,Yb,Er及びHoの群から選ばれ
る金属の化合物のそれぞれを焼結体中において、β−Si
34が88〜95モル%、上記金属元素化合物を酸化物換算
で1.5〜3モル%となるように秤量し、調合する。なお
調合の際に用いる金属化合物としては、酸化物、炭化
物、窒化物、酸窒化物、ホウ化物、硝酸塩、炭酸塩、酢
酸塩又はシュウ酸塩等の化合物を用いることができる
が、これらの中でも酸化物が好ましい。
調合後、混合した粉末に適当なバインダ等を混合し、
公知の成形方法、例えばプレス成形、鋳込み成形、押し
出し成形、インジェクション成形等によって所望の形状
に成形しその後、焼成される。
焼成は1600〜2300℃の焼成温度で窒素ガス、窒素ガス
と水素ガスあるいは不活性ガスとの混合ガス等の窒素含
有非酸化性雰囲気中で行われる。
焼成方法としては常圧焼成法、ガス圧焼成法(GP
S)、熱間静水圧焼成法(HIP)、ホットプレス法(HP)
によって行うことができる。
尚、本発明において焼結体中の過剰酸素量の制御は焼
成条件の設定によって行う。過剰酸素量は通常、原料粉
末中の不可避的不純物に結合する酸素であり、Si34
末には例えばSiO2として混入している。これらの酸素は
比較的に低融点化合物として存在することから、焼成工
程中に1900℃以上の温度にて焼成することによって焼結
体中より揮散させることができる。よって過剰酸素の制
御は1900℃以上の高温下での焼成時間によってほぼ決定
される。
本発明によれば、添加剤成分として焼結体中に上述し
た成分の他に周期律表第IIa、VIa族、Al,Ti,ZrおよびSi
から選ばれる元素化合物の少なくとも1種を酸化物換算
で全体量に対し0.1〜5モル%の範囲で含有してもよい
が、焼結体中の全組成に対しβ−Si34が85モル%を下
回わらないように設定すべきである。
以下、実施例で説明する。
〔実施例〕
比表面積14m2/g、酸素含有量1〜2重量%のα−Si3
4粉末にSc,Yb,Er及びHoから選ばれた少なくとも1種
の元素の化合物あるいは比較例としてY23を用い、さ
らに過剰酸素量調整用としてSiO2を適宜加え、これらを
ボールミルにて24時間混合した。得られたスラリーを乾
燥造粒した後、プレス成形し、真空中で脱バインダ後、
1600〜2300℃の窒素含有非酸化性雰囲気中で第1表に示
す焼成条件にて焼結させ試料番号1〜20を得た。
得られた各試料についてそれぞれ10本の試料を作成し
常温及び1400℃におけるJIS-R1601四点曲げ抗折強度試
験と、1400℃で24時間経過後における重量増(mg/cm2
による焼結体の酸化重量増(耐酸化性)と、アルキメデ
ス法により焼結体の相対密度とを測定し、その平均値を
第1表に示した。
なお、過剰酸素量はLECO社の酸素、窒素同時分析装置
によってまず全酸素量を測定し、次にICP分析によって
焼結体中の第IIIa族化合物を測定し、それに基づき酸化
物換算における酸素量を算出し、全酸素量からその酸素
量を差し引くことによって算出した。
さらに、前述した常温及び1400℃における4点曲げ抗
折試験において、同一試料における抗折強度の平均値に
対するバラツキを調べた。
結果は第1表に示す。
第1表の結果によれば、従来から頻繁に使用されるY
23を用いた場合(No.10)では、平均的抗折強度にお
いて高い値を示すが、10本の試料中にはシミの発生が認
められるとともに測定値のバラツキが大きく量産性にお
いて不適であることがわかる。
これに対し、本発明の試料No.1〜6,12では、いずれも
優れた特性を示し、具体的には平均値において室温強度
60Kg/mm2以上、1400℃における強度55Kg/mm2以上、酸化
重量増0.16mg/cm2以下が達成され、しかも10本の試料の
バラツキも室温、1400℃双方で±9Kg/mm2以下が達成さ
れた。
ただし、Sc,Yb,ErおよびHoが酸化物換算で3モル%を
越えるNo.7では強度、高温耐酸化性が劣化し、逆に1.5
モル%を下回るNo.8では耐酸化性は良好であるが、強度
が低下する。また、過剰酸素量が10モル%を越えるNo.1
1では高温強度が極端に低下する。さらに過剰酸素/M2
3比が2を越えるNo.9でも高温強度が劣化しているのが
理解される。
〔発明の効果〕 以上、詳述した通り、本発明の窒化珪素質焼結体は添
加成分としてSc,Yb,ErおよびHoの群から選ばれる少なく
とも1種の元素の化合物を選択することによって量産時
得られる焼結体の特性値、例えば抗折強度等のバラツキ
を抑制することができ、且つ焼結体の過剰酸素量を特定
の範囲に制御することにより、高温強度や耐酸化性等の
高温特性を向上させることができる。これにより量産時
における歩留りが優れた良好な焼結体を提供することが
可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 板橋 一隆 (56)参考文献 特開 昭54−126209(JP,A) 特開 昭63−100067(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−Si34を88〜95モル%と、周期律表第
    3a族元素としてSc、Yb、ErおよびHoの群から選ばれる少
    なくとも1種の元素(M)の化合物を酸化物換算で1.5
    〜3モル%と、過剰酸素(O2)を10モル%以下の割合
    で含有し、かつ過剰酸素/M23(モル比)が2以下であ
    ることを特徴とする窒化珪素質焼結体。
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