JP2584915Y2 - 自動車用窓ガラス - Google Patents

自動車用窓ガラス

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JP2584915Y2
JP2584915Y2 JP1991021806U JP2180691U JP2584915Y2 JP 2584915 Y2 JP2584915 Y2 JP 2584915Y2 JP 1991021806 U JP1991021806 U JP 1991021806U JP 2180691 U JP2180691 U JP 2180691U JP 2584915 Y2 JP2584915 Y2 JP 2584915Y2
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淳 川口
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用の窓ガラスに
関し、さらに詳しくは天井ガラス部とサイドガラス部と
が曲げられて連なった熱線遮蔽性の自動車用窓ガラスに
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の窓ガラスの面積は増大し
てきており、それにともなって窓ガラスを通して多くの
太陽輻射エネルギーが室内に流入するようになってきて
いる。そしてこの室内に流入する太陽輻射エネルギーを
低減するために熱線遮蔽性の被膜がガラス表面に被覆す
ることが行われている。また、自動車の漸新なスタイル
が要求されるに従い、天井ガラス部と天井ガラス部から
曲げられて連なったサイドガラス部とを有する窓ガラス
が自動車に用いられるようになってきている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】天井ガラス部と前記天
井ガラス部から曲げられて連なったサイドガラス部とを
有するガラスを自動車の窓ガラスとして用いると、従来
のサイドガラスを備えたドアーを開け締めする形式の自
動車とは異なる漸新な感覚を自動車にあたえることがで
きる。そしてこのような窓ガラスを用いた自動車は、ス
ポーツカーなどの一部の車種ですでに実用化されてい
る。
【0004】しかしながら、自動車の窓ガラスとして天
井ガラス部と前記天井ガラス部から曲げられて連なるサ
イドガラス部とを有するガラスを用いると、ガラス窓部
分の開口面積が大きくなり太陽輻射エネルギーの車内へ
の流入量が増大し、室内の快適性が低下するという問題
があった。
【0005】本考案は上記の太陽輻射エネルギーの室内
への流入を減じ、かつ、自動車のデザイン上良好な外観
を呈する窓ガラスを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、天井ガラス部
、この天井ガラス部から室内側を凹面とするように
げられて連なる境界部と、この境界部から連なるサイド
ガラス部とが一体となって成形された自動車用窓ガラス
において、前記天井ガラス部から境界部にかけてその室
内側面に熱線遮蔽性の透明膜が被膜され、この透明膜が
被膜されている部分と被膜されていない部分との境界が
前記天井ガラス部とサイドガラス部との境界部の凹面側
ガラス表面上に設けられ、且つ、前記透明膜が被膜され
ている部分と被膜されていない部分との境界では透明膜
の膜厚が連続的にサイドガラス部に向かって減少するよ
うにした自動車用窓ガラスである。
【0007】本考案にかかる熱線遮蔽性の膜としては、
可視光線透過率の一部を透過し、かつ、車内に流入する
太陽輻射エネルギーを減じる膜であればとくに限定され
ないが、耐久性が優れたものが好ましく、たとえばクロ
ム、ニッケル、クロム合金、ニッケル合金、クロム窒化
物、チタン窒化物などの金属膜や金属窒化物膜、さらに
それらの膜の上に酸化錫、シリコンのオキシナイトライ
ド膜、炭化珪素のオキシナイトライド膜、硼化ジルコニ
ウムのオキシナイトライド膜などの耐摩耗性が良好な保
護膜を被覆したものが例示できる。
【0008】本考案の熱線遮蔽性の透明膜が被覆されて
いる部分と被覆されていない部分との境界は、窓ガラス
の天井ガラス部分あるいは天井ガラス部分とサイドガラ
ス部分との間のガラスが曲げられている境界部に形成さ
れる。前記透明膜がある部分とない部分の境界を天井ガ
ラス部分とサイドガラス部分との間のガラスが曲げられ
ている境界部に形成することは、上部方向より自動車の
室内に流入する太陽輻射エネルギーをより多く遮蔽する
とともに、水平方向に近い目線で外部より窓ガラスを見
たときガラス面と目線とのなす角度が小さいので膜の境
界がよりぼかされてみえるので、境界部分を視認しにく
くする上からは好ましい。
【0009】
【作用】本考案に係る自動車用窓ガラスでは、熱線遮蔽
性の透明膜が被覆されている部分と被覆されていない部
分との境界は、窓ガラスの天井部分とサイドガラス部分
との間のガラスが曲げられている境界部の凹面側ガラス
表面に存在する。さらに、膜厚が天井部分または境界部
の所定部分から前記境界にかけては連続的に変化するよ
うに形成される。したがって、透明膜は、上部方向より
自動車の室内に流入する太陽輻射エネルギーを多く遮蔽
しながらも、外部より観察されたときには、水平方向に
近い目線とガラス面との為す角度が小さいので、膜の境
界がよりぼかされて視認しにくくなる。よって、天井ガ
ラス部とサイドガラス部とを一体的とした窓ガラスの外
観上の特徴が発揮され、自動車の外観を低下させること
はない。
【0010】
【実施例】以下に本考案を実施例に基づいて説明する。
図1は本考案の自動車用窓ガラスの一実施例を示す図
で、図1の(a)は外観図、図1(b)は図1の(a)
のAA断面図である。本考案の自動車用窓ガラス1は、
天井ガラス部2と天井ガラス部2から曲げられて連なる
境界部4とさらに境界部4から連なるサイドガラス部3
が一体成形加工され、天井ガラス部2の車内側のガラス
表面には熱線遮蔽性の透明膜6が被覆されている。そし
て窓ガラスの車内側の周辺部には着色塗料5が焼きつけ
て設けられている。図2は、本考案の自動車用窓ガラス
の実施例の光学特性を示す図である。図3は、本考案の
自動車用窓ガラスが自動車に取付けられている状態を示
す図である。
【0011】フロート板ガラスを、所定形状に切断し、
加熱炉内で加熱して所定形状に曲げ、図1(a)に示す
ような天井ガラス部とサイドガラス部とを有する風冷強
化された曲げガラスを製作した。このガラスの室内側の
周辺約15mmに黒色塗料を塗布し焼きつけ黒色ふち取
りを形成した。その後このガラスの室内側の天井ガラス
部に熱線遮蔽層と保護層とからなる熱線遮蔽性の透明膜
を連続してインラインスパッタリング装置を用いて被覆
した。熱線遮蔽層の被覆は、クロムをターゲットとし、
アルゴン65体積%窒素35体積%の混合ガスからなり
圧力が0.4Pa(パスカル)の雰囲気内での直流スパ
ッタリングによりおこなった。このときクロムターゲッ
トに加える電力は電圧400V、電流5Aとし、所定時
間スパッタリングをおこなって3nmの厚みの窒化クロ
ム膜を被覆した。窒化クロム膜の被覆に際した熱線遮蔽
層を被覆しない部分とクロムターゲットの間にマスキン
グ板を設置し、熱線遮蔽層を被覆する部分と被覆しない
部分との境界の膜厚が連続的に変るようにし、境界が肉
眼でみてぼけるようにした。境界のぼけている部分の幅
はマスキング板と熱線遮蔽層を被覆するときのガラスと
の距離を変えることにより調整した。熱線遮蔽層の被覆
後引きつづき錫をターゲットとし、アルゴン30体積%
酸素70体積%とする混合ガスからなる圧力が0.4P
aの雰囲気内での直流スパッタリングにより酸化錫の保
護膜を被覆した。このとき錫ターゲットに加える電力は
電圧480V、電流5Aとし所定時間スパッタリングす
ることにより窒化クロム膜の上に20nmの厚みの酸化
錫膜を被覆し、本考案にかかる自動車用窓ガラスのサン
プル1を得た。
【0012】サンプル1の熱線遮蔽層が被覆されている
部分の光学特性を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】またこの窓ガラスは天井ガラス部から境界
部にかけて可視光線透過率が図2に示されるように連続
的に変化し、その境界は肉眼で見てぼかされていた。こ
の窓ガラスを図3に示すように自動車に取付け、横方向
から観察したところ熱線遮蔽性の透明膜の境界は明瞭に
は認められなかった。
【0015】保護膜の種類を変えて本考案にかかる自動
車用の窓ガラスのサンプル2、3、4をサンプル1と同
様にして製作した。サンプル2、3、4の熱線遮蔽性の
透明膜の光学特性を表1に、保護膜を被覆するときのス
パッタリング条件をサンプル1とまとめて表2に示し
た。
【0016】
【表2】
【0017】サンプル2、3、4のいずれも、サンプル
1と同じように自動車に取付けて横方向から観察したと
ころ熱線遮蔽性の透明膜の境界は認められなかった。
【0018】
【発明の効果】本考案に係る自動車用窓ガラスでは、透
明膜は、上部方向より自動車の室内に流入する太陽輻射
エネルギーを多く遮蔽しながらも、外部より観察された
ときには、水平方向に近い目線とガラス面との為す角度
が小さいので、膜の境界がよりぼかされて視認しにくく
なる。よって、天井ガラス部とサイドガラス部とを一体
的とした窓ガラスの外観上の特徴が発揮され、自動車の
外観上好ましい効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の自動車用窓ガラスの一実施例の外観図
【図2】本考案の熱線遮蔽性の透明膜の光学特性を示す
【図3】本考案の自動車用窓ガラスを自動車に取付けた
状態を示す図
【符号の説明】
1 自動車用窓ガラス 2 天井ガラス部 3 サイドガラス部 4 境界部 5 着色塗料 6 熱線遮蔽膜 7 フロントガラス 8 リアーガラス

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井ガラス部と、この天井ガラス部から
    室内側を凹面とするように曲げられて連なる境界部と、
    この境界部から連なるサイドガラス部とが一体となって
    成形された自動車用窓ガラスにおいて、前記天井ガラス
    から境界部にかけてその室内側面に熱線遮蔽性の透明
    膜が被膜され、この透明膜が被膜されている部分と被膜
    されていない部分との境界が前記天井ガラス部とサイド
    ガラス部との境界部の凹面側ガラス表面上に設けられ、
    且つ、前記透明膜が被膜されている部分と被膜されてい
    ない部分との境界では透明膜の膜厚が連続的にサイドガ
    ラス部に向かって減少していることを特徴とする自動車
    用窓ガラス。
JP1991021806U 1991-03-12 1991-03-12 自動車用窓ガラス Expired - Fee Related JP2584915Y2 (ja)

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JPH04110611U JPH04110611U (ja) 1992-09-25
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JPS63312228A (ja) * 1987-06-15 1988-12-20 Taisei Enterp:Kk 自動車窓ガラスシ−トにおける遮光シ−ト
JPH02113508U (ja) * 1989-02-28 1990-09-11

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JPH04110611U (ja) 1992-09-25

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