JP2584518Y2 - 超電導コイル装置 - Google Patents

超電導コイル装置

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JP2584518Y2
JP2584518Y2 JP1992039319U JP3931992U JP2584518Y2 JP 2584518 Y2 JP2584518 Y2 JP 2584518Y2 JP 1992039319 U JP1992039319 U JP 1992039319U JP 3931992 U JP3931992 U JP 3931992U JP 2584518 Y2 JP2584518 Y2 JP 2584518Y2
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heat shield
superconducting coil
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泰司 藤本
逸男 阪谷
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は,例えば磁気浮上車両
に搭載される超電導磁石等の超電導コイル装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図は従来の超電導コイル装置が適用さ
れた磁気浮上車両の概略構造を示す断面図で、超電導コ
イル1を内部に収容した超電導磁石2は車体3の床下両
側部に取付けられ、地上側に設けられた推進コイル4お
よび浮上コイル5と対向している。図は図における
超電導磁石2の詳細構造を示す断面図で、例えば特開昭
62-200708号公報に開示されたものである。図は図
のV−V線の断面図である。図において、6は内部を真
空に保持する外槽、7はこの外槽の内部に配設された内
槽で、その内部に超電導コイル1とこの超電導コイル1
を極低温に保持するための液体冷媒である液体ヘリウム
8とが収容されている。そして、内槽の上部には液体ヘ
リウム8を貯蔵するタンク9が内槽7に連通して設けら
れている。10は外槽6と内槽7との間の真空空間部分に
配設された熱シールド部材で、その全体を液体窒素の温
度に均一に保つために、良熱伝導部材であるアルミニュ
ームや銅の薄板で構成され、常温下の外槽6から極低温
下の内槽への輻射による熱侵入を抑制するものである。
11は内部に液体窒素を流して熱シールド部材10を冷却す
る配管で、熱シールド部材10に固着されている。12は内
槽7と熱シールド部材10とを支持するコイル部支持材
で、このコイル部支持材12は支持筒13を介して外槽6に
取付け固定されている。また、タンク9はタンク部支持
材14と支持筒15とで外槽6に固定されている。
【0003】ところで、熱シールド部材10には車両振動
などによる外力が加わるほか、極めて稀であるが超電導
状態が破壊するいわゆるクエンチが発生すると、急激な
磁界変化からこの熱シールド部材10に渦電流が誘起さ
れ、熱シールド部材10を内槽7側に引き寄せる力が働
く。この力によって熱シールド部材10が変形し、内槽7
に接触すると液体ヘリウムの異常蒸発が発生するので、
これを防止するため、コイル部支持材12等を適宜設け
て、熱シールド部材10を機械的に支持するようにされて
いる。しかし、これら各支持材12,14等の使用個数の増
加は、外槽6から内槽への熱侵入量の増加につながるた
め、その使用量は自ずと制限される。このため、図
示すように熱シールド部材10に打出し補強10aを形成し
たり、図に示すように別の補強材10bを取付けて、熱
シールド部材10の剛性の向上が図られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の超電導コイルは
以上のように構成されているので、熱シールド部材10の
補強10a,10bの剛性は方向性をもち、全方向に均一な
剛性を得るには板厚を増加しなければならないという問
題点があった。
【0005】この考案は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので,板厚を増加しなくても全方向の
外力に対して十分な剛性を確保できる熱シールド部材を
備えた超電導コイル装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この考案に係わる超電導
コイル装置は、熱シールド部材を所定の間隙を介して対
向し、所定の径で所定の高さ打ち出し形成された複数の
補強部を有する一方の板状部材及び補強部を介して一方
の板状部材に固着される他方の板状部材で構成したもの
である。
【0007】
【作用】この考案における超電導コイル装置の熱シール
ド部材は、方向性のない均一な高い剛性を発揮する。
【0008】
【実施例】実施例1. 以下、この考案の実施例1を図について説明する。図1
はこの考案の実施例1による超電導磁石の要部を示す部
分断面図である。図において、1,6,7,11は従来の
ものと同様のため説明を省略する。16は熱シールド部材
で、図2に示すように構成されてる。図2において、17
は一方の板状部材で、アルミニュームや銅の薄板からな
る良熱電導性の材料が用いられ、一定の間隔で所定の径
で所定の高さ打出し突出して成形された複数個の補強
部17aと、補強部17aの間には空気抜き穴17bが設けら
れている。18は他方の板状部材で、一方の板状部材17の
補強部17aと溶接などの手段で一体に接合されてる。こ
のように、一対の板状部材17と18との間に補強部17aを
跨設して積層構造にしたものを、溶接などにより容器状
に形成し、図1に示すように外槽6と内槽7との間に配
置した後、真空引き処理をすると、板状部材17と18との
間、及び空気抜き穴17bから付着した空気が除去され
る。
【0009】次に動作について説明する。熱シールド部
材16は、所定の間隙で対向した一対の板状部材17,18間
に、一定の間隔を開けて複数個の補強部17aを跨設して
形成したので、その剛性は、図2における個々の板状部
材の厚さをt,板状部材17,18の間隔をHとすれば、単
位長さ当りの剛性は、断面2次モーメントで次の通り表
すことができる。 I=(H+2t)3−H3/12=3H2t+6Ht2+4t3/6・・・・(1) ここで、従来の平板の場合(重量を同一比較するため板
厚は前記の2倍=2tとする)は次の通り表すことがで
きる。 I=(2t)3/12=4t3/6・・・・(2) したがって、(1),(2)式を比較すると同じ重量で
あっても、剛性は間隔Hを適当に選ぶことによって、格
段に向上できることが判る。また、打出し補強部17aを
熱シールド部材16全面に整列して配置すると、どの方向
も同一の剛性を確保でき、板状部材18とのスポット溶接
の自動化も可能となる。
【0010】
【考案の効果】以上のように、この考案によれば、熱シ
ールド部材を所定の間隙を介して対向し、所定の径で所
定の高さ打ち出し形成された複数の補強部を有する一方
の板状部材及び補強部を介して一方の板状部材に固着さ
れる他方の板状部材で構成したので、他の部材を介在さ
せることなくどの方向にも高い剛性を持たせることが可
能な熱シールド部材を備えた超電導コイル装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の実施例1による超電導コイル装置
の要部を示す部分断面図である。
【図2】 図1に示す超電導コイル装置の熱シールドを
示す斜視図である。
【図3】 従来の超電導コイル装置が適用された磁気浮
上車両の概略構造を示す断面図である。
【図4】 従来の超電導コイル装置の詳細構造を示す縦
断面図である。
【図5】 図4のV−V線の断面図である。
【図6】 図4における超電導コイル装置の熱シールド
部材を示す斜視図である。
【図7】 図4における超電導コイル装置の熱シールド
部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 超電導コイル、2 超電導磁石、6 外槽、7 内
槽、8 液体冷媒(液体ヘリウム)、11 配管(冷却配
管)、16 熱シールド部材、17 一方の板状部材、17a
補強部、18 他方の板状部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/04 ZAA B61B 13/08 ZAA H01F 6/06 ZAA H02K 55/00 ZAA

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部を真空に保持する外槽、この外槽内
    に配置され内部に超電導コイルと液体冷媒とを収容する
    内槽、上記外槽と上記内槽との間に配設され上記外槽か
    ら上記内槽への輻射による熱の侵入を抑制する熱シール
    ド部材、及びこの熱シールド部材に固着された冷却配管
    を備えた超電導コイル装置において、上記熱シールド部
    材を所定の間隙を介して対向し、所定の径で所定の高さ
    打ち出し形成された複数の補強部を有する一方の板状部
    材及び上記補強部を介して上記一方の板状部材に固着さ
    れる他方の板状部材で構成したことを特徴とする超電導
    コイル装置。
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JPH062725U JPH062725U (ja) 1994-01-14
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JPS6459910A (en) * 1987-08-31 1989-03-07 Shimadzu Corp Low temperature container for superconducting magnet
JP2856946B2 (ja) * 1991-05-31 1999-02-10 株式会社東芝 超電導磁石

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