JP2583302B2 - ヒト抗Rh(D)モノクローナル抗体 - Google Patents
ヒト抗Rh(D)モノクローナル抗体Info
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- JP2583302B2 JP2583302B2 JP63507370A JP50737088A JP2583302B2 JP 2583302 B2 JP2583302 B2 JP 2583302B2 JP 63507370 A JP63507370 A JP 63507370A JP 50737088 A JP50737088 A JP 50737088A JP 2583302 B2 JP2583302 B2 JP 2583302B2
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- monoclonal
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- C07K16/34—Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against blood group antigens
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明はヒト赤血球のRh(D)抗原に対するヒトモノ
クローナル抗体に関する。特に本発明は、D−陽性、
“弱D"又はDu細胞のいずれかにおける正常Rh(D)抗原
のみならずRh(D)抗原の重要な変異体をも検出するた
めに用いられるIgG3サブクラスのこのような抗体に関す
る。
クローナル抗体に関する。特に本発明は、D−陽性、
“弱D"又はDu細胞のいずれかにおける正常Rh(D)抗原
のみならずRh(D)抗原の重要な変異体をも検出するた
めに用いられるIgG3サブクラスのこのような抗体に関す
る。
いわゆるRh血液型系の抗原の中では、Rh(D)抗原が
対応抗体保有患者への輸血後における最も重篤な反応の
一部に関与している。Rh(D+)血液をうけた抗Rh
(D)保有Rh(D−)個体はRh(D)表現型不適合のせ
いで実質的赤血球(RBC)破壊をうけやすいことから、
ドナー及び受血者の血液は抗Rh(D)抗体との凝集試験
によりRh(D+)又はRh(D−)としてルーチンに分類
される。RBCのRh表現型は普通更にフィッシャー・レー
ス(Fisher−Race)系に基づき定義されるが、これはRh
抗原の遺伝は非常に近接して結合した座で作用する3対
の対立遺伝子C−c、D−d及びE−eで決定されると
いう仮定に基づいている。この理論によれば、ヒトは彼
の両親の各々から3つのRh遺伝子、即ち(1)C又は
c、(2)D又はd、(3)E又はeの一組を受け継ぐ
(d抗原はまだ同定されていないが、但し記号“d"はD
抗原を産生しないD遺伝子と対立する遺伝子の存在を示
すために用いられている)。例えば、Rh(D+)者は片
親からCDe及び他方からcdeを受け継いでいる。イギリス
人をフィッシャー・レース系に関して調べた場合に最も
共通するRh遺伝子組合せの割合が、特に言語上用いられ
る“短記号”と共に下記第I表で示されている。
対応抗体保有患者への輸血後における最も重篤な反応の
一部に関与している。Rh(D+)血液をうけた抗Rh
(D)保有Rh(D−)個体はRh(D)表現型不適合のせ
いで実質的赤血球(RBC)破壊をうけやすいことから、
ドナー及び受血者の血液は抗Rh(D)抗体との凝集試験
によりRh(D+)又はRh(D−)としてルーチンに分類
される。RBCのRh表現型は普通更にフィッシャー・レー
ス(Fisher−Race)系に基づき定義されるが、これはRh
抗原の遺伝は非常に近接して結合した座で作用する3対
の対立遺伝子C−c、D−d及びE−eで決定されると
いう仮定に基づいている。この理論によれば、ヒトは彼
の両親の各々から3つのRh遺伝子、即ち(1)C又は
c、(2)D又はd、(3)E又はeの一組を受け継ぐ
(d抗原はまだ同定されていないが、但し記号“d"はD
抗原を産生しないD遺伝子と対立する遺伝子の存在を示
すために用いられている)。例えば、Rh(D+)者は片
親からCDe及び他方からcdeを受け継いでいる。イギリス
人をフィッシャー・レース系に関して調べた場合に最も
共通するRh遺伝子組合せの割合が、特に言語上用いられ
る“短記号”と共に下記第I表で示されている。
何年にもわたる拡大調査にもかかわらず、フィッシャ
ー・レース系はRh系で観察されたすべての反応を説明す
る上で十分ではなかった〔モリソン,P.L.,1983年,臨床
医学における輸血,第7版,ブラックウェル・サイエン
ティフィック,オックスフォード(Mollison,P.L.,(19
83)Blood Transfusion In Clinical Medicine,7th ed
n.,Blackwell Scientific,Oxford)〕。それにもかかわ
らず、世界保健機構では単純性及び画一性の理由からこ
の命名法が世界的に採用されるべきであると推奨してき
たため、以下で示されるすべてのRh遺伝子型は慣用的フ
ィッシャー・レース系に基づき定義される。
ー・レース系はRh系で観察されたすべての反応を説明す
る上で十分ではなかった〔モリソン,P.L.,1983年,臨床
医学における輸血,第7版,ブラックウェル・サイエン
ティフィック,オックスフォード(Mollison,P.L.,(19
83)Blood Transfusion In Clinical Medicine,7th ed
n.,Blackwell Scientific,Oxford)〕。それにもかかわ
らず、世界保健機構では単純性及び画一性の理由からこ
の命名法が世界的に採用されるべきであると推奨してき
たため、以下で示されるすべてのRh遺伝子型は慣用的フ
ィッシャー・レース系に基づき定義される。
RBCのRh型判定に関する抗Rh(D)抗体の必要性に加
えて、このような抗体は新生児溶血症(HDN)を防止す
るためRh(D−)母親の受動免疫にとっても非常に必要
とされる。この症状は、妊娠中胎盤を通過して胎児RBC
破壊を引き起こすIgG抗Rh(D)抗体に起因してRh
(D)抗原に既に感作されたRh(D−)母親の新生Rh
(D+)児で生じる。Rh(D)抗原によるRh(D−)母
親の感作は、母親の循環に入って母親の免疫系により認
識されるある胎児RBCのせいで第一Rh(D+)子の誕生
時に生じたのであろう。HDNの発生率を低下させるた
め、母親の循環に入ったいかなるRh(D+)RBCも速や
かに除去されるようRh(D+)児の誕生直後Rh(D−)
母親に抗Rh(D)抗体を投与することがイギリス及び他
の多数の国におけるルーチン的実務である〔モリソン,
P.L.,1983年,前掲;レーロス・ジュニア,R.K.(Laros
Jr.,R.K.),1986年,“妊娠中の血液型疾患”中におけ
る“胎児赤芽球症",第7章,第103頁〕。
えて、このような抗体は新生児溶血症(HDN)を防止す
るためRh(D−)母親の受動免疫にとっても非常に必要
とされる。この症状は、妊娠中胎盤を通過して胎児RBC
破壊を引き起こすIgG抗Rh(D)抗体に起因してRh
(D)抗原に既に感作されたRh(D−)母親の新生Rh
(D+)児で生じる。Rh(D)抗原によるRh(D−)母
親の感作は、母親の循環に入って母親の免疫系により認
識されるある胎児RBCのせいで第一Rh(D+)子の誕生
時に生じたのであろう。HDNの発生率を低下させるた
め、母親の循環に入ったいかなるRh(D+)RBCも速や
かに除去されるようRh(D+)児の誕生直後Rh(D−)
母親に抗Rh(D)抗体を投与することがイギリス及び他
の多数の国におけるルーチン的実務である〔モリソン,
P.L.,1983年,前掲;レーロス・ジュニア,R.K.(Laros
Jr.,R.K.),1986年,“妊娠中の血液型疾患”中におけ
る“胎児赤芽球症",第7章,第103頁〕。
現在、RBCのRh型判定及びRh(D−)母親の受動免疫
の双方における使用のための抗Rh(D)抗体は、妊娠中
に免疫された女性ドナーから又は免疫された男性ボラン
ティアから直接主に得ている。しかしながら、Rh(D
−)女性へのヒト抗Rh(D)免疫グロブリンの産後予防
投与プログラムの成功で、自然アロ免疫女性の数に関し
著しい減少を招いた〔アーバニアック,S.J.,“新生児の
RhD溶血症:変化する状況",ブリテッシュ・メディシナ
ル・ジャーナル,1985年,第291巻,第4−6頁(Urbani
ak,S.J., “RhD haemolytic disease of the newborn:the changi
ng scene",British Medicinal Journal(1985)291,4−
6)〕。更に、Rh(D+)RBCによる個体の意図的な免
疫には、いかなるRBC輸血をうけた場合にも共通するリ
スク、例えば肝炎ウイルス及びHIVの移入のリスクを伴
う。したがって、診断及び治療双方の目的のためヒトモ
ノクローナル抗体Rh(D)抗体を得ることに多大な関心
が集まっているのである。
の双方における使用のための抗Rh(D)抗体は、妊娠中
に免疫された女性ドナーから又は免疫された男性ボラン
ティアから直接主に得ている。しかしながら、Rh(D
−)女性へのヒト抗Rh(D)免疫グロブリンの産後予防
投与プログラムの成功で、自然アロ免疫女性の数に関し
著しい減少を招いた〔アーバニアック,S.J.,“新生児の
RhD溶血症:変化する状況",ブリテッシュ・メディシナ
ル・ジャーナル,1985年,第291巻,第4−6頁(Urbani
ak,S.J., “RhD haemolytic disease of the newborn:the changi
ng scene",British Medicinal Journal(1985)291,4−
6)〕。更に、Rh(D+)RBCによる個体の意図的な免
疫には、いかなるRBC輸血をうけた場合にも共通するリ
スク、例えば肝炎ウイルス及びHIVの移入のリスクを伴
う。したがって、診断及び治療双方の目的のためヒトモ
ノクローナル抗体Rh(D)抗体を得ることに多大な関心
が集まっているのである。
上記のようにルーチンの血液試験において、血液型は
抗Rh(D)の凝集試験で示されるようにRBC上のRh
(D)抗原の見掛上の存在又は非存在に基づきRh(D
+)及びRh(D−)に分けられる。しかしながら、見掛
上Rh(D−)血液を有するヒトの少数は、このようなル
ーチン試験において抗Rh(D)により直接凝集されない
が、D型判定試験が選択された抗Rh(D)試薬を用いて
間接的抗グロブリン試験で実施された場合には反応する
RBCを有している。こうして同定された細胞はDuと表示
される。Du表現型の割合は全体で約0.2%、コーカサス
人中0.6%及び全Rh(D−)妊娠女性中約1.5%である。
少なくとも3つの異なるメカニズム、即ち(1)完全Rh
(D)抗原の一部の遺伝的欠如、(2)トランス位置に
おけるCによるDの抑制に関する遺伝子相互作用及び
(3)弱抗原を産生するD遺伝子が、Du表現型の発現に
関与しているのであろう。
抗Rh(D)の凝集試験で示されるようにRBC上のRh
(D)抗原の見掛上の存在又は非存在に基づきRh(D
+)及びRh(D−)に分けられる。しかしながら、見掛
上Rh(D−)血液を有するヒトの少数は、このようなル
ーチン試験において抗Rh(D)により直接凝集されない
が、D型判定試験が選択された抗Rh(D)試薬を用いて
間接的抗グロブリン試験で実施された場合には反応する
RBCを有している。こうして同定された細胞はDuと表示
される。Du表現型の割合は全体で約0.2%、コーカサス
人中0.6%及び全Rh(D−)妊娠女性中約1.5%である。
少なくとも3つの異なるメカニズム、即ち(1)完全Rh
(D)抗原の一部の遺伝的欠如、(2)トランス位置に
おけるCによるDの抑制に関する遺伝子相互作用及び
(3)弱抗原を産生するD遺伝子が、Du表現型の発現に
関与しているのであろう。
1950年代初期、Rh(D+)血液の輸血後又はRh(D
+)児を出産した妊娠の後、Du表現型の個体における抗
Rh(D)の存在に関する報告が最初にみられた。血液が
Rh(D+)に分類された一部の個体においてRh(D)抗
原の一部がRBCから欠落していることが、その後明らか
になった。輸血又は妊娠により完全Rh(D)抗原を有す
るRh(D+)RBCと接触された場合、不完全Rh(D)抗
原をRBC上に有するヒトは彼等が欠如するRh(D)抗原
部分に対するアロ抗Dを産生することができる。このよ
うな個体の血液は、RBCがルーチン抗Rh(D)試薬と直
接反応する場合にはD変異体と呼ばれ又は細胞が間接的
抗グロブリン技術でのみ反応する場合にはDu変異体と呼
ばれる。
+)児を出産した妊娠の後、Du表現型の個体における抗
Rh(D)の存在に関する報告が最初にみられた。血液が
Rh(D+)に分類された一部の個体においてRh(D)抗
原の一部がRBCから欠落していることが、その後明らか
になった。輸血又は妊娠により完全Rh(D)抗原を有す
るRh(D+)RBCと接触された場合、不完全Rh(D)抗
原をRBC上に有するヒトは彼等が欠如するRh(D)抗原
部分に対するアロ抗Dを産生することができる。このよ
うな個体の血液は、RBCがルーチン抗Rh(D)試薬と直
接反応する場合にはD変異体と呼ばれ又は細胞が間接的
抗グロブリン技術でのみ反応する場合にはDu変異体と呼
ばれる。
Rh(D+)RBCを有する患者でアロ抗Rh(D)が産生
されるという観察から、用語“Dモザイク”の共通の用
法としてその完全天然型のRh(D)抗原を表すようにな
った。ルーチン抗Rh(D)試薬では、Dモザイクの一部
を欠くRBCをすべてのD成分を有するRBCから通常区別し
えない。D変異体表現型はチペット(Tippett)及びサ
ンガー(Sanger)〔ボックス・サング(Vox.Sang),196
2年,第7巻,第9−13頁〕により類別された。この系
はD−及びDu変異体個体からのRBC及び血清の相互作用
に基づいている。7つのカテゴリー(下記第II表参照)
に大別され、小分類がカテゴリーIII、IV及びVで既に
認められている。カテゴリーI及びIIは、それらが現在
単一のサブグループとして通常考えられるほど多数の類
似性を有することが判明した。
されるという観察から、用語“Dモザイク”の共通の用
法としてその完全天然型のRh(D)抗原を表すようにな
った。ルーチン抗Rh(D)試薬では、Dモザイクの一部
を欠くRBCをすべてのD成分を有するRBCから通常区別し
えない。D変異体表現型はチペット(Tippett)及びサ
ンガー(Sanger)〔ボックス・サング(Vox.Sang),196
2年,第7巻,第9−13頁〕により類別された。この系
はD−及びDu変異体個体からのRBC及び血清の相互作用
に基づいている。7つのカテゴリー(下記第II表参照)
に大別され、小分類がカテゴリーIII、IV及びVで既に
認められている。カテゴリーI及びIIは、それらが現在
単一のサブグループとして通常考えられるほど多数の類
似性を有することが判明した。
一方、さほど用いられないが、ウィーナー(Wiener)
による分類ではローマ数字の代わりに文字A、B、C、
Dを用いている。2つの系間に直接の相互作用はない
が、DB及びDVIは互換性があると通常考えられる。
による分類ではローマ数字の代わりに文字A、B、C、
Dを用いている。2つの系間に直接の相互作用はない
が、DB及びDVIは互換性があると通常考えられる。
人口中におけるD及びDu変異体個体の割合は比較的低
いけれども、輸血又は妊娠による非変異体Rh(D+)細
胞との接触のせいで現実的な抗Rh(D)形成のリスクを
潜在的に有するこれら血液型の個体の総数は決して微々
たるものではない。更にRh(D+)又はDu児を生んだRh
(D−)女性に加えて、Rh(D+)児を生んだDu変異体
女性もHDNのリスクを低下させるため産後抗Rh(D)治
療から利益を得るであろう〔ホワイト,C.A.ら,1983年,
アメリカン・ジャーナル・オブ・オブステトリカル・ギ
ネコロジー,第145巻,第1069−1073頁(White,C.A.et
al.(1983) American Journal of Obstetrical Gyneco
logy,145,1069−1073)〕。D及びDu変異体RBCを区別し
うる抗血清は広く入手しえない。したがって、D及びDu
変異体RBCに関してある範囲の結合特異性を有する抗Rh
(D)モノクローナル抗体の供給は、このような細胞を
有する個体(特に予防的抗Rh(D)治療の適切な候補者
であるD又はDu変異体妊娠女性)の更に容易な確認及び
類別化を可能にし並びにRh(D)抗原複合体に関する構
造情報を更に得る上で有用とみられる。
いけれども、輸血又は妊娠による非変異体Rh(D+)細
胞との接触のせいで現実的な抗Rh(D)形成のリスクを
潜在的に有するこれら血液型の個体の総数は決して微々
たるものではない。更にRh(D+)又はDu児を生んだRh
(D−)女性に加えて、Rh(D+)児を生んだDu変異体
女性もHDNのリスクを低下させるため産後抗Rh(D)治
療から利益を得るであろう〔ホワイト,C.A.ら,1983年,
アメリカン・ジャーナル・オブ・オブステトリカル・ギ
ネコロジー,第145巻,第1069−1073頁(White,C.A.et
al.(1983) American Journal of Obstetrical Gyneco
logy,145,1069−1073)〕。D及びDu変異体RBCを区別し
うる抗血清は広く入手しえない。したがって、D及びDu
変異体RBCに関してある範囲の結合特異性を有する抗Rh
(D)モノクローナル抗体の供給は、このような細胞を
有する個体(特に予防的抗Rh(D)治療の適切な候補者
であるD又はDu変異体妊娠女性)の更に容易な確認及び
類別化を可能にし並びにRh(D)抗原複合体に関する構
造情報を更に得る上で有用とみられる。
ヒトモノクローナル抗Rh(D)抗体産生は既に: (a)抗Rh(D)陽性ドナーのBリンパ球に由来するエ
プスタイン・バール(Epstein Barr)ウイルス形質転換
Bリンパ球細胞系(以下、EBV形質転換LCLと称される)
を直接クローニングする〔英国特許出願第2127434号明
細書;クロフォードら,1983年,ランセット,第1巻,
第386−388頁(Crawford et al.(1983)Lancet,1,386
−388);及びペアーら, 1986年,イムノロジー・レターズ,第13巻, 第137−141頁(Paire et al.(1986)Immunology Lette
rs,13,137−141)参照〕; (b)抗Rh(D)産生EBV形質転換LCLをマウス、マウス
−ヒト又はヒトミエローマ細胞系と融合させて形成され
るハイブリドーマ細胞系をクローニングする〔同時係属
英国特許出願第8709748号明細書;トンプソン(Thompso
n)ら,1986年,イムノロジー,第58巻,第157−160頁;
及び欧州特許出願第162918号明細書参照〕;又は (c)ヒトLCLと免疫B細胞との融合〔ローウェ(Low
e)ら,1986年,ボックス・サング,第51巻,第212−216
頁〕; により達成された。
プスタイン・バール(Epstein Barr)ウイルス形質転換
Bリンパ球細胞系(以下、EBV形質転換LCLと称される)
を直接クローニングする〔英国特許出願第2127434号明
細書;クロフォードら,1983年,ランセット,第1巻,
第386−388頁(Crawford et al.(1983)Lancet,1,386
−388);及びペアーら, 1986年,イムノロジー・レターズ,第13巻, 第137−141頁(Paire et al.(1986)Immunology Lette
rs,13,137−141)参照〕; (b)抗Rh(D)産生EBV形質転換LCLをマウス、マウス
−ヒト又はヒトミエローマ細胞系と融合させて形成され
るハイブリドーマ細胞系をクローニングする〔同時係属
英国特許出願第8709748号明細書;トンプソン(Thompso
n)ら,1986年,イムノロジー,第58巻,第157−160頁;
及び欧州特許出願第162918号明細書参照〕;又は (c)ヒトLCLと免疫B細胞との融合〔ローウェ(Low
e)ら,1986年,ボックス・サング,第51巻,第212−216
頁〕; により達成された。
しかしながら抗Rh(D)陽性ドナーからのEBV形質転
換LCLをクローニングすることにより、我々は以前に開
示されたいずれの抗Rh(D)モノクローナル抗体試薬の
場合でも示されていない特に有用な結合特異性スペクト
ルを有するIgGクラスのモノクローナル抗Rh(D)抗体
を得ることができた。
換LCLをクローニングすることにより、我々は以前に開
示されたいずれの抗Rh(D)モノクローナル抗体試薬の
場合でも示されていない特に有用な結合特異性スペクト
ルを有するIgGクラスのモノクローナル抗Rh(D)抗体
を得ることができた。
本発明によれば、我々は下記の本質的特徴: (a)Rh血液型系のC、c、E又はe抗原ではなくRh
(D)抗原に対して活性を示す; (b)IgG3タンパク質である; (c)κL鎖を有する; (d)アロタイプG3m(21)に属する; (e)間接的抗グロブリン試験でDu細胞に対して活性を
示す; (f)DIV、DV及びDVII変異抗原に対して活性を示す;
及び (g)DVI又はDB変異抗原に対して不活性である; を有するヒトモノクローナル抗体及びその抗原結合性断
片を提供する。
(D)抗原に対して活性を示す; (b)IgG3タンパク質である; (c)κL鎖を有する; (d)アロタイプG3m(21)に属する; (e)間接的抗グロブリン試験でDu細胞に対して活性を
示す; (f)DIV、DV及びDVII変異抗原に対して活性を示す;
及び (g)DVI又はDB変異抗原に対して不活性である; を有するヒトモノクローナル抗体及びその抗原結合性断
片を提供する。
しかも本発明のモノクローナル抗体は 抗原に対して活性を示すことがわかった。
このようなモノクローナル抗体は、RBCをD陽性、Du
又はD陰性に分類しうるルーチン抗D試薬として使用可
能である。この目的のため、本発明のモノクローナル抗
体は単独で、又は更に1種以上の抗Rh(D)抗体、好ま
しくは1以上の付加的結合特異性を有するモノクローナ
ル抗体と共に、のいずれでも用いることができる。この
ため例えば本発明のモノクローナル抗体は、DVI変異RBC
をD陽性として分類しうる更に広い特異性のある抗Rh
(D)試薬を得るためDVI変異体と結合しうる更にもう
1種のモノクローナル抗体と混合されることが有利であ
ろう。このような抗Rh(D)試薬において、本発明のIg
G1抗体は、例えば本出願と同日付の我々の同時係属国際
特許出願(公開第WO89/2443号明細書)中で開示された
タイプの下記結合特徴を有するIgG1モノクローナル抗体
と混合される: (a)Rh血液型系のC、c、E又はe抗原ではなくRh
(D)抗原に対して活性を示す; (b)DV、DVII、DVI及びDB変異抗原に対して活性を示
す;及び (c)IAG試験において非パパイン処理DIV細胞と実質上
非反応性である。
又はD陰性に分類しうるルーチン抗D試薬として使用可
能である。この目的のため、本発明のモノクローナル抗
体は単独で、又は更に1種以上の抗Rh(D)抗体、好ま
しくは1以上の付加的結合特異性を有するモノクローナ
ル抗体と共に、のいずれでも用いることができる。この
ため例えば本発明のモノクローナル抗体は、DVI変異RBC
をD陽性として分類しうる更に広い特異性のある抗Rh
(D)試薬を得るためDVI変異体と結合しうる更にもう
1種のモノクローナル抗体と混合されることが有利であ
ろう。このような抗Rh(D)試薬において、本発明のIg
G1抗体は、例えば本出願と同日付の我々の同時係属国際
特許出願(公開第WO89/2443号明細書)中で開示された
タイプの下記結合特徴を有するIgG1モノクローナル抗体
と混合される: (a)Rh血液型系のC、c、E又はe抗原ではなくRh
(D)抗原に対して活性を示す; (b)DV、DVII、DVI及びDB変異抗原に対して活性を示
す;及び (c)IAG試験において非パパイン処理DIV細胞と実質上
非反応性である。
このような抗体の中では、本発明の抗Rh(D)モノク
ローナル抗体と共に使用する上で、イギリス,ポートン
・ダウン(Porton Down)のヨーロピアン・コレクショ
ン・オブ・アニマル・セル・カルチャーズ(European C
ollection of Animal Cell Cultures)に受理No.ECACC
87091603号として1987年9月16日付で寄託されたB7と称
されるモノクローナル抗体が特に好ましい。
ローナル抗体と共に使用する上で、イギリス,ポートン
・ダウン(Porton Down)のヨーロピアン・コレクショ
ン・オブ・アニマル・セル・カルチャーズ(European C
ollection of Animal Cell Cultures)に受理No.ECACC
87091603号として1987年9月16日付で寄託されたB7と称
されるモノクローナル抗体が特に好ましい。
本発明のモノクローナル抗体がDVI変異体に対して反
応性の抗Rh(D)、例えば適切なポリクローナル抗Rh
(D)血清と共にRh型判定に用いられる場合において、
後者に関する凝集試験で陽性結果を示すが但し本発明の
モノクローナル抗体に関して陰性結果を示す血液サンプ
ルは主に又は完全にDVIカテゴリーに属すると予測する
ことができる(これは新規モノクローナル抗体が不活性
な事実上唯一のD変異抗原であるためである)。慣用的
凝集試験でRh(D+)又はDuとして分類されるが但し抗
Dを産生しうる個体の中では、高率でDVI変異抗原を有
することが確立されていた〔モリソン,P.L.,1983年,
“臨床医学における輸血",第8章,第339頁〕。そのた
め本発明のモノクローナル抗体の一使用例は、人口中に
おけるDVI型個体の発生率を研究することである。
応性の抗Rh(D)、例えば適切なポリクローナル抗Rh
(D)血清と共にRh型判定に用いられる場合において、
後者に関する凝集試験で陽性結果を示すが但し本発明の
モノクローナル抗体に関して陰性結果を示す血液サンプ
ルは主に又は完全にDVIカテゴリーに属すると予測する
ことができる(これは新規モノクローナル抗体が不活性
な事実上唯一のD変異抗原であるためである)。慣用的
凝集試験でRh(D+)又はDuとして分類されるが但し抗
Dを産生しうる個体の中では、高率でDVI変異抗原を有
することが確立されていた〔モリソン,P.L.,1983年,
“臨床医学における輸血",第8章,第339頁〕。そのた
め本発明のモノクローナル抗体の一使用例は、人口中に
おけるDVI型個体の発生率を研究することである。
本発明のモノクローナル抗体は、抗Du活性のない又は
非常に弱い、即ち慣用的凝集試験でDu細胞をD陰性細胞
から信頼性をもって区別しうるにはこのような細胞に対
して不十分な活性である抗Rh(D)の特異性を補うため
抗Rh(D)型判定試薬における使用にとっても特に価値
がある。実際に、米国規制市販抗Rh(D)型判定試薬に
関する食品医薬品局(FDA)の規制下では、このような
試薬はDuRBCを真のD陰性RBCから区別しうることが要求
されている。本発明の組合せ抗Rh(D)試薬の中では、
本発明のIgG抗Rh(D)が非常に弱いDu活性のIgM抗Rh
(D)、例えば特に欧州特許出願公開第251440号明細書
の主題をなす寄託されたハイブリドーマ細胞系MAD−2
(ECACC86041803号)及びFOM−1(ECACC87021301号)
のモノクローナルIgMから選択されるIgMモノクローナル
抗Rh(D)と共に用いられた上記条件を満足するこのよ
うな試薬が特に好ましい。このような試薬は間接的抗グ
ロブリン試薬でDu赤血球との活性を個別的に示す更に少
なくとも1種のIgGモノクローナル抗Rh(D)抗体で更
に補充されることが有利であり、その結果混合試薬は同
一の試験でDu、DIV、DV及びDVI細胞と反応するようにな
る。Rh型判定がこのような試薬で行われる場合、D陽性
細胞は最初にIgM抗Rh(D)で直接凝集される。次いで
残りの非凝集細胞(見掛上D陰性)は間接的抗グロブリ
ン試験用の慣用的クームス(Coomb's)試薬の添加によ
り真のD陰性及びDu細胞に分けられるが、その場合IgG
抗体に結合するDu細胞は凝集されるため区別される。
非常に弱い、即ち慣用的凝集試験でDu細胞をD陰性細胞
から信頼性をもって区別しうるにはこのような細胞に対
して不十分な活性である抗Rh(D)の特異性を補うため
抗Rh(D)型判定試薬における使用にとっても特に価値
がある。実際に、米国規制市販抗Rh(D)型判定試薬に
関する食品医薬品局(FDA)の規制下では、このような
試薬はDuRBCを真のD陰性RBCから区別しうることが要求
されている。本発明の組合せ抗Rh(D)試薬の中では、
本発明のIgG抗Rh(D)が非常に弱いDu活性のIgM抗Rh
(D)、例えば特に欧州特許出願公開第251440号明細書
の主題をなす寄託されたハイブリドーマ細胞系MAD−2
(ECACC86041803号)及びFOM−1(ECACC87021301号)
のモノクローナルIgMから選択されるIgMモノクローナル
抗Rh(D)と共に用いられた上記条件を満足するこのよ
うな試薬が特に好ましい。このような試薬は間接的抗グ
ロブリン試薬でDu赤血球との活性を個別的に示す更に少
なくとも1種のIgGモノクローナル抗Rh(D)抗体で更
に補充されることが有利であり、その結果混合試薬は同
一の試験でDu、DIV、DV及びDVI細胞と反応するようにな
る。Rh型判定がこのような試薬で行われる場合、D陽性
細胞は最初にIgM抗Rh(D)で直接凝集される。次いで
残りの非凝集細胞(見掛上D陰性)は間接的抗グロブリ
ン試験用の慣用的クームス(Coomb's)試薬の添加によ
り真のD陰性及びDu細胞に分けられるが、その場合IgG
抗体に結合するDu細胞は凝集されるため区別される。
本発明のモノクローナル抗Rh(D)抗体は、モノクロ
ーナル抗体の産生に関して公知の常法により、特に、必
要な抗体に関する上記特徴を有した抗Rh(D)免疫グロ
ブリンの分泌に基づき選択されるEBV形質転換ヒトBリ
ンパ球の培養により得ることができる。こうして得られ
た培養上澄は、本発明の特徴を有している。
ーナル抗体の産生に関して公知の常法により、特に、必
要な抗体に関する上記特徴を有した抗Rh(D)免疫グロ
ブリンの分泌に基づき選択されるEBV形質転換ヒトBリ
ンパ球の培養により得ることができる。こうして得られ
た培養上澄は、本発明の特徴を有している。
我々は上記のようなIgG3抗Rh(D)モノクローナル抗
体を産生するクローニングされたEBV形質転換LCL5つに
ついて今や詳細に研究した。これらは以下でA4、A5、A
6、A7及びA8と称される。これらすべてのクローニング
された細胞系は、選択された抗Rh(D)ドナーの末梢B
リンパ球から出発し、所望の特異性をもつモノクローナ
ル抗体を産生するEBV形質転換LCLを確立しかつクローニ
ングするため英国特許出願第2145113号明細書で記載さ
れた操作又は実質上同様の操作を用いることにより得た
(例1参照)。10%(v/v)無マイコプラズマ牛胎児血
清、0.2mg/mlアルギニン及びマイコプラズマ増殖を予防
する抗生物質で補充されたRPMI1640培地を用いた連続培
養において、それらは高度に安定であって、R1R1(CDe/
CDe)RBCに対する低イオン強度塩水中での間接的抗グロ
ブリン(IAG)アッセイにより測定した場合に2000〜160
00の範囲内の抗Rh(D)力価を有する培養上澄を生じる
ことが見出された。このような培養上澄は濃縮必要性の
ないRh型判定での使用に適しているが、実際には使用上
希釈してもよい。
体を産生するクローニングされたEBV形質転換LCL5つに
ついて今や詳細に研究した。これらは以下でA4、A5、A
6、A7及びA8と称される。これらすべてのクローニング
された細胞系は、選択された抗Rh(D)ドナーの末梢B
リンパ球から出発し、所望の特異性をもつモノクローナ
ル抗体を産生するEBV形質転換LCLを確立しかつクローニ
ングするため英国特許出願第2145113号明細書で記載さ
れた操作又は実質上同様の操作を用いることにより得た
(例1参照)。10%(v/v)無マイコプラズマ牛胎児血
清、0.2mg/mlアルギニン及びマイコプラズマ増殖を予防
する抗生物質で補充されたRPMI1640培地を用いた連続培
養において、それらは高度に安定であって、R1R1(CDe/
CDe)RBCに対する低イオン強度塩水中での間接的抗グロ
ブリン(IAG)アッセイにより測定した場合に2000〜160
00の範囲内の抗Rh(D)力価を有する培養上澄を生じる
ことが見出された。このような培養上澄は濃縮必要性の
ないRh型判定での使用に適しているが、実際には使用上
希釈してもよい。
連続培養における上記具体的クローンの抗体産生特徴
は、下記第IIIa及びIIIb表で要約されている。これらす
べてのクローンは、少なくとも8ケ月間にわたる連続培
養で安定な力価を維持しうることが示された。IAG試験
における凝集の程度は、常法に従いスケール0〜6に等
級分けされた。
は、下記第IIIa及びIIIb表で要約されている。これらす
べてのクローンは、少なくとも8ケ月間にわたる連続培
養で安定な力価を維持しうることが示された。IAG試験
における凝集の程度は、常法に従いスケール0〜6に等
級分けされた。
試験された本発明のモノクローナル抗体は表現型R2rG
−、hrs−、R1Rz及びR2RzのRBCと反応するが、但しr″
Gr、rm、rG、r′sr、hrB−、r′wr及びRh33+とは
陰性であることが更に判明した。
−、hrs−、R1Rz及びR2RzのRBCと反応するが、但しr″
Gr、rm、rG、r′sr、hrB−、r′wr及びRh33+とは
陰性であることが更に判明した。
本発明の更にもう1つの面によれば、我々は本発明の
モノクローナル抗Rh(D)免疫グロブリンの水性溶液が
用いられるRBCのRh型判定法を提供する。モノクローナ
ル免疫グロブリンは、直接又はより一般的には希釈後用
いられる培養上澄中に含有されることが好ましい。前記
のように、本発明のIgG3抗体を異なる特異性の抗Rh
(D)モノクローナル抗体の1種以上、例えば更に抗D
VI活性を有するIgG抗体と混合することが望ましい。適
切な希釈剤としては、有利には牛血清アルブミン及びツ
ィーン(Tween)80又はメチルセルロースのような界面
活性剤又は懸濁化剤を含有した生理塩水又はリン酸緩衝
液がある。
モノクローナル抗Rh(D)免疫グロブリンの水性溶液が
用いられるRBCのRh型判定法を提供する。モノクローナ
ル免疫グロブリンは、直接又はより一般的には希釈後用
いられる培養上澄中に含有されることが好ましい。前記
のように、本発明のIgG3抗体を異なる特異性の抗Rh
(D)モノクローナル抗体の1種以上、例えば更に抗D
VI活性を有するIgG抗体と混合することが望ましい。適
切な希釈剤としては、有利には牛血清アルブミン及びツ
ィーン(Tween)80又はメチルセルロースのような界面
活性剤又は懸濁化剤を含有した生理塩水又はリン酸緩衝
液がある。
本発明のIgG3抗Rh(D)抗体は単球及びマクロファー
ジによるRh(D+)RBC結合及び食作用の優れた促進剤
であって、このためHDN予防用の有効な予防抗D治療剤
を提供するという観点からも大きな関心がある。実際
に、細胞系A4及びA5の培養上澄はインビトロアッセイに
おいて慣用的ポリクローナル抗Rh(D)血清よりもU937
単球による感作RBCのロゼット化及び食作用を更に高度
に誘導することが判明した。しかも同様の培養上澄は、
γ−インターフェロン刺激単球由来培養マクロファージ
に対する感作RBCの結合を媒介する上で慣用的ポリクロ
ーナル抗Rh(D)血清に匹敵する(例1のセクション
(3)及び(4)参照)。
ジによるRh(D+)RBC結合及び食作用の優れた促進剤
であって、このためHDN予防用の有効な予防抗D治療剤
を提供するという観点からも大きな関心がある。実際
に、細胞系A4及びA5の培養上澄はインビトロアッセイに
おいて慣用的ポリクローナル抗Rh(D)血清よりもU937
単球による感作RBCのロゼット化及び食作用を更に高度
に誘導することが判明した。しかも同様の培養上澄は、
γ−インターフェロン刺激単球由来培養マクロファージ
に対する感作RBCの結合を媒介する上で慣用的ポリクロ
ーナル抗Rh(D)血清に匹敵する(例1のセクション
(3)及び(4)参照)。
このため本発明のもう1つの面によれば、我々はRh
(D)抗原に対する母親の感作を防止するためRh(D
+)児の誕生後Rh(D−)、D又はDu変異体母親の受動
免疫用に本発明のモノクローナルIgG3抗体を提供する。
ヒト注射用のかかる抗体の無菌溶液は、いずれかの生理
学上許容される水性媒体、例えば等張リン酸緩衝液又は
血清で処方される。一方、抗体は使用前に再調整される
凍結乾燥処方剤として供給してもよい。HDNの予防用と
して高度に有効な予防製剤を提供するため、本発明のモ
ノクローナル抗Rh(D)は更に1種以上の抗Rh(D)抗
体と共に用いられる。ルーチン使用のためには、抗DVI
抗体が含有されていることが望ましい。本発明の抗体
は、その内容が参考のため本明細書に組込まれる英国特
許出願第8722018号の優先権を主張した本出願と同日付
の我々の同時係属国際特許出願(公開第WO89/2442号明
細書)におけるIgG1抗Rh(D)モノクローナル抗体を補
助する予防製剤としての用途も有する。
(D)抗原に対する母親の感作を防止するためRh(D
+)児の誕生後Rh(D−)、D又はDu変異体母親の受動
免疫用に本発明のモノクローナルIgG3抗体を提供する。
ヒト注射用のかかる抗体の無菌溶液は、いずれかの生理
学上許容される水性媒体、例えば等張リン酸緩衝液又は
血清で処方される。一方、抗体は使用前に再調整される
凍結乾燥処方剤として供給してもよい。HDNの予防用と
して高度に有効な予防製剤を提供するため、本発明のモ
ノクローナル抗Rh(D)は更に1種以上の抗Rh(D)抗
体と共に用いられる。ルーチン使用のためには、抗DVI
抗体が含有されていることが望ましい。本発明の抗体
は、その内容が参考のため本明細書に組込まれる英国特
許出願第8722018号の優先権を主張した本出願と同日付
の我々の同時係属国際特許出願(公開第WO89/2442号明
細書)におけるIgG1抗Rh(D)モノクローナル抗体を補
助する予防製剤としての用途も有する。
上記のクローニングされたEBV形質転換リンパ球細胞
系A7は、イギリス,ポートン・ダウンのヨーロピアン・
コレクション・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに
受理No.ECACC 87091606号として1987年9月16日付で寄
託された。
系A7は、イギリス,ポートン・ダウンのヨーロピアン・
コレクション・オブ・アニマル・セル・カルチャーズに
受理No.ECACC 87091606号として1987年9月16日付で寄
託された。
この寄託細胞系の産生及びその連続培養上澄の同定特
徴に関する詳細は、下記非制限例の例1で示されてい
る。
徴に関する詳細は、下記非制限例の例1で示されてい
る。
例1 (1)抗Rh(D)産生EBV形質転換LCLの確立及びクロー
ニング (a)Bリンパ球源 ドナーA:彼女の最初でかつ唯一の妊娠(正常Rh(D
+)児を生んだ)中に免疫され、分娩4年後にパック詰
めRh(D+)(R2r)RBC0.5mlで追加免疫され及び追加
免疫の8日後に彼女の血清抗Dレベルが60IU/mlになっ
たとき得られた末梢血液サンプルで追加免疫された女
性。
ニング (a)Bリンパ球源 ドナーA:彼女の最初でかつ唯一の妊娠(正常Rh(D
+)児を生んだ)中に免疫され、分娩4年後にパック詰
めRh(D+)(R2r)RBC0.5mlで追加免疫され及び追加
免疫の8日後に彼女の血清抗Dレベルが60IU/mlになっ
たとき得られた末梢血液サンプルで追加免疫された女
性。
(b)細胞系の確立 ドナーAの末梢血単核細胞をリンホプレプ (Lymphoprep)〔ニエガード社(Nyegaard and Co.)〕
で分離し、EBV(濾過された無マイコプラズマB95−8細
胞系からの培養上澄1ml/107細胞)の存在下37℃で1時
間インキュベートし、リン酸緩衝液(PBS)で洗浄し
た。一部を、1%(v/v)フィトヘマグルチニン(PHA)
又は0.5μg/mlシクロスポリンA(CsA)のいずれかで補
充されたリンパ芽球細胞培地〔10%(v/v)無マイコプ
ラズマ牛胎児血清(FCS)、0.2mg/mlアルギニン、100IU
/mlペニシリン(グラクソ(Glaxo))、50μg/mlストレ
プトマイシン(グラクソ)、25IU/mlポリミキシン(グ
ラクソ)、25μg/mlカナマイシン(ギブコ(Gibc
o))、 20μl/mlフンギゾン(スクイブ(Squibb))、 25μg/ml硫酸ゲンタマイシン(シグマ(Sigma))及び2
0μg/mlトロビシン(アップジョン(UpJohn))を含有
したRPMI1640培地〕を用いマウス腹膜マクロファージ供
給細胞層上で2mlウェル中0.5×106細胞/mlで培養した。
で分離し、EBV(濾過された無マイコプラズマB95−8細
胞系からの培養上澄1ml/107細胞)の存在下37℃で1時
間インキュベートし、リン酸緩衝液(PBS)で洗浄し
た。一部を、1%(v/v)フィトヘマグルチニン(PHA)
又は0.5μg/mlシクロスポリンA(CsA)のいずれかで補
充されたリンパ芽球細胞培地〔10%(v/v)無マイコプ
ラズマ牛胎児血清(FCS)、0.2mg/mlアルギニン、100IU
/mlペニシリン(グラクソ(Glaxo))、50μg/mlストレ
プトマイシン(グラクソ)、25IU/mlポリミキシン(グ
ラクソ)、25μg/mlカナマイシン(ギブコ(Gibc
o))、 20μl/mlフンギゾン(スクイブ(Squibb))、 25μg/ml硫酸ゲンタマイシン(シグマ(Sigma))及び2
0μg/mlトロビシン(アップジョン(UpJohn))を含有
したRPMI1640培地〕を用いマウス腹膜マクロファージ供
給細胞層上で2mlウェル中0.5×106細胞/mlで培養した。
次いで、すべての培養物を5%CO2、95%湿空気中37
℃でインキュベートした。培地変更を3〜4日毎に行
い、3週間の培養後細胞を50mlフラスコに移した。すべ
ての細胞系を3〜4週間隔でロゼット化することにより
豊富化させた。
℃でインキュベートした。培地変更を3〜4日毎に行
い、3週間の培養後細胞を50mlフラスコに移した。すべ
ての細胞系を3〜4週間隔でロゼット化することにより
豊富化させた。
(c)クローニング 細胞をマウス腹膜マクロファージの供給細胞層上平底
96ウェルプレート中5及び10細胞/ウェルで限定希釈下
培養した〔ドイルら,1985年,ヒューマン・イムノロジ
ー,第13巻,第199−209頁(Doyle et al.(1985)Huma
n Immunology,13,199−209)〕。培養物に1週間1回基
質添加したところ、3〜4週間後抗Dに陽性のクローニ
ング細胞が生じた。
96ウェルプレート中5及び10細胞/ウェルで限定希釈下
培養した〔ドイルら,1985年,ヒューマン・イムノロジ
ー,第13巻,第199−209頁(Doyle et al.(1985)Huma
n Immunology,13,199−209)〕。培養物に1週間1回基
質添加したところ、3〜4週間後抗Dに陽性のクローニ
ング細胞が生じた。
(d)クローンの誘導 クローンA4を生じるドナーAポリクローナル細胞系を
PHAで開始し、続いてクローニング前に13回ロゼット化
することにより抗Rh(D)陽性細胞について豊富化させ
た。
PHAで開始し、続いてクローニング前に13回ロゼット化
することにより抗Rh(D)陽性細胞について豊富化させ
た。
IgG3サブクラスの抗Rh(D)抗体を産生する更に4つ
のクローン(A5、A6、A7及びA8と称される)は、クロー
ンA4のBリンパ球から誘導された。
のクローン(A5、A6、A7及びA8と称される)は、クロー
ンA4のBリンパ球から誘導された。
クローンA5、A6及びA7は優先権出願(英国特許出願公
開第8722019号)で各々B4、B5及びB6と誤記された。上
記選択細胞系の組織型及び核型分析の結果は、下記第IV
表で示されている。
開第8722019号)で各々B4、B5及びB6と誤記された。上
記選択細胞系の組織型及び核型分析の結果は、下記第IV
表で示されている。
(e)培養上澄中における抗Rh(D)活性及びIgGの定
量 上澄中における抗Rh(D)活性は、オートアナライザ
ーでイギリスナショナルスタンダードに対して定量され
た。少なくとも2回の測定平均が計算された。IgGの定
量的評価は、ELISA〔ウェイクフィールドら,クリニカ
・キミカ・アクタ,1982年,第123巻,第303−310頁(Wa
kefield et al.,Clinica Chimica Acta(1982)123,303
−310)の方法の修正〕により各上澄毎に少なくとも8
回の測定で行われた。コーティング抗体〔アフィニティ
ー精製ヤギ抗ヒトIgG(シグマ)〕をpH9.6の0.05M炭酸
緩衝液中1/200で用いた。上澄及びスタンダード〔精製
ヒトIgG(シグマ)〕をRPMI1640+10%FCSで希釈した。
ペルオキシダーゼ複合化ヤギ抗ヒトIgG(シグマ)をPBS
+0.05%ツィーン20で1/500希釈したが、基質はTMB(3,
3′,5,5′−テトラメチルベンジジン)であった。
量 上澄中における抗Rh(D)活性は、オートアナライザ
ーでイギリスナショナルスタンダードに対して定量され
た。少なくとも2回の測定平均が計算された。IgGの定
量的評価は、ELISA〔ウェイクフィールドら,クリニカ
・キミカ・アクタ,1982年,第123巻,第303−310頁(Wa
kefield et al.,Clinica Chimica Acta(1982)123,303
−310)の方法の修正〕により各上澄毎に少なくとも8
回の測定で行われた。コーティング抗体〔アフィニティ
ー精製ヤギ抗ヒトIgG(シグマ)〕をpH9.6の0.05M炭酸
緩衝液中1/200で用いた。上澄及びスタンダード〔精製
ヒトIgG(シグマ)〕をRPMI1640+10%FCSで希釈した。
ペルオキシダーゼ複合化ヤギ抗ヒトIgG(シグマ)をPBS
+0.05%ツィーン20で1/500希釈したが、基質はTMB(3,
3′,5,5′−テトラメチルベンジジン)であった。
異なる実験条件下で確立されたすべての細胞系が安定
な抗体産生を示したのではなかった。しかしながら、そ
の後でクローニングされたすべての細胞系は6月間以上
にわたり高力価(微量滴定で1/33,000以上)の抗Rh
(D)を維持した。これら細胞系からのすべてのクロー
ンは抗Rh(D)に関して陽性であり、連続培養期間中そ
れらの力価を維持した(例えば、A4の場合2年間以
上)。倍加時間は3〜7日であった。細胞は抗体産生の
低下なしに懸濁培養物中でよく増殖した。
な抗体産生を示したのではなかった。しかしながら、そ
の後でクローニングされたすべての細胞系は6月間以上
にわたり高力価(微量滴定で1/33,000以上)の抗Rh
(D)を維持した。これら細胞系からのすべてのクロー
ンは抗Rh(D)に関して陽性であり、連続培養期間中そ
れらの力価を維持した(例えば、A4の場合2年間以
上)。倍加時間は3〜7日であった。細胞は抗体産生の
低下なしに懸濁培養物中でよく増殖した。
(f)免疫グロブリンクラス及びサブクラス決定 イムノドットアッセイ〔マクドゥガル(McDougal)
ら,1983年,第63巻,第281−290頁〕がニトロセルロー
スに吸着されたモノクローナル抗Rh(D)抗体と抗Ig
G、抗IgM、抗κ及び抗λ抗血清〔セロテック(Serote
c)〕との反応を調べるため用いられ、陽性反応はペル
オキシダーゼ複合化抗ヒツジIgG(セロテック)しかる
後4−クロロ−1−ナフトールでの発色により検出し
た。IgGサブクラスは、モノクローナル抗サブクラス抗
体〔ユニパス(Unipath)〕による抗D被覆RBCの凝集か
ら評価された。
ら,1983年,第63巻,第281−290頁〕がニトロセルロー
スに吸着されたモノクローナル抗Rh(D)抗体と抗Ig
G、抗IgM、抗κ及び抗λ抗血清〔セロテック(Serote
c)〕との反応を調べるため用いられ、陽性反応はペル
オキシダーゼ複合化抗ヒツジIgG(セロテック)しかる
後4−クロロ−1−ナフトールでの発色により検出し
た。IgGサブクラスは、モノクローナル抗サブクラス抗
体〔ユニパス(Unipath)〕による抗D被覆RBCの凝集か
ら評価された。
(g)SDS−PAGE及びウエスターンブロッティング アイコブ(Iscove's)上澄(無血清)を15%ポリアク
リルアミドゲル上還元条件下で電気泳動に付した〔レム
リ,ネーチャー,1970年,第227巻,第680−685頁(Laem
mli,Nature(1970)227,680−685)〕。次いで、分離さ
れたタンパク質を電気泳動でニトロセルロース膜に移し
〔ブラネット,アンルズ・オブ・バイオケミストリー,1
981年,第112巻,第195−203頁(Brunette,Annals of B
iochemistry(1981)112,195−203)〕、これを抗IgG抗
血清(セロテック)でプローブ処理し、上記のように検
出した。
リルアミドゲル上還元条件下で電気泳動に付した〔レム
リ,ネーチャー,1970年,第227巻,第680−685頁(Laem
mli,Nature(1970)227,680−685)〕。次いで、分離さ
れたタンパク質を電気泳動でニトロセルロース膜に移し
〔ブラネット,アンルズ・オブ・バイオケミストリー,1
981年,第112巻,第195−203頁(Brunette,Annals of B
iochemistry(1981)112,195−203)〕、これを抗IgG抗
血清(セロテック)でプローブ処理し、上記のように検
出した。
細胞系A4、A5、A6及びA7のモノクローナル抗体はすべ
て分子量約61,000ドルトンのH鎖を有することが判明し
た。
て分子量約61,000ドルトンのH鎖を有することが判明し
た。
(h)プロテインA吸着 上澄2ml容量をプロテインAセファロースC1−4B(シ
グマ)の25mm(1ml)カラムに2回通し、抗Dの吸着を
滴定で評価した。選択された細胞系の抗Rh(D)は、Ig
G3サブクラスの免疫グロブリンに関して予想されるよう
にプロテインAで吸着されなかった。
グマ)の25mm(1ml)カラムに2回通し、抗Dの吸着を
滴定で評価した。選択された細胞系の抗Rh(D)は、Ig
G3サブクラスの免疫グロブリンに関して予想されるよう
にプロテインAで吸着されなかった。
(i)Gmアロタイプ判定 RBCをモノクローナル抗Rh(D)抗体でコーティング
し、凝集をGmアロタイプ判定試薬〔バーミンガム(Birm
ingham)又はアムステルダム(Amsterdam)〕で評価し
た。
し、凝集をGmアロタイプ判定試薬〔バーミンガム(Birm
ingham)又はアムステルダム(Amsterdam)〕で評価し
た。
(2)血清学 選択された細胞系の連続培養による培養上澄は、低イ
オン強度塩水中ウサギ抗ヒトIgG及び3%R1R1、R1r、
▲Ru 1▼r又は▲Ru 0▼r細胞を用いてIAG試験により測
定された(第IIIa及びIIIb表参照)。同一の上澄は同一
の条件下でD変異体RBCのパネルに対しても試験された
(下記第V表参照)。凝集の程度は常法に従いスケール
0〜6に等級分けされた。
オン強度塩水中ウサギ抗ヒトIgG及び3%R1R1、R1r、
▲Ru 1▼r又は▲Ru 0▼r細胞を用いてIAG試験により測
定された(第IIIa及びIIIb表参照)。同一の上澄は同一
の条件下でD変異体RBCのパネルに対しても試験された
(下記第V表参照)。凝集の程度は常法に従いスケール
0〜6に等級分けされた。
(3)U937単球ロゼット化及び食作用アッセイ パック詰めOR1R2RBC100μlを37℃で60分間にわたり
抗D(既に1μg/mlに調整されている)500μlで感作
し、洗浄し、RPMI中1×108細胞/mlで再懸濁した。U937
細胞を対数増殖期に採取し、50U/mlでγ−インターフェ
ロン〔アマーシャム(Amersham)〕の存在下又は非存在
下のいずれかで2日間培養した。次いで45×106の赤血
球を1.5×106のU937細胞のペレットに加え、混合して3
0:1の比率にした。ロゼット化アッセイの場合、細胞を
室温で5分間インキュベートし、600rpmで3分間遠心
し、更に5〜20分間後血球計測器で試験した。食作用は
細胞を37℃で3時間インキュベートした直後に評価し
た。結果は1以上の付着又は貪食された赤血球に関する
単球の率として示された。
抗D(既に1μg/mlに調整されている)500μlで感作
し、洗浄し、RPMI中1×108細胞/mlで再懸濁した。U937
細胞を対数増殖期に採取し、50U/mlでγ−インターフェ
ロン〔アマーシャム(Amersham)〕の存在下又は非存在
下のいずれかで2日間培養した。次いで45×106の赤血
球を1.5×106のU937細胞のペレットに加え、混合して3
0:1の比率にした。ロゼット化アッセイの場合、細胞を
室温で5分間インキュベートし、600rpmで3分間遠心
し、更に5〜20分間後血球計測器で試験した。食作用は
細胞を37℃で3時間インキュベートした直後に評価し
た。結果は1以上の付着又は貪食された赤血球に関する
単球の率として示された。
クローンA4及びA5の培養上澄並びに慣用的ポリクロー
ナル抗Rh(D)血清に関して得られた結果の比較は、第
1及び2図で示されている。クローンA8の培養上澄で感
作された赤血球は、(γ−インタ−フェロンの非存在下
で培養された場合)U937細胞の100%とロゼットを形成
した。
ナル抗Rh(D)血清に関して得られた結果の比較は、第
1及び2図で示されている。クローンA8の培養上澄で感
作された赤血球は、(γ−インタ−フェロンの非存在下
で培養された場合)U937細胞の100%とロゼットを形成
した。
(4)マクロファージ結合アッセイ RBC(R2r)(1容量部)をモノクローナル抗Rh
(D)(未処理培養上澄2容量部)で感作し、単球由来
培養マクロファージと共にインキュベートした。マクロ
ファージをアッセイにおけるそれらの使用前48時間にわ
たり組換え免疫インターフェロン〔ジュネーブのバイオ
ゲン(Biogen)〕500U/mlで刺激した。マクロファージ
に対するRBCの結合は肉眼で評価され、マクロファージ
結合インデックス(=100のマクロファージに付着した
又はそれで貪食された赤血球の数)として示された。
(D)(未処理培養上澄2容量部)で感作し、単球由来
培養マクロファージと共にインキュベートした。マクロ
ファージをアッセイにおけるそれらの使用前48時間にわ
たり組換え免疫インターフェロン〔ジュネーブのバイオ
ゲン(Biogen)〕500U/mlで刺激した。マクロファージ
に対するRBCの結合は肉眼で評価され、マクロファージ
結合インデックス(=100のマクロファージに付着した
又はそれで貪食された赤血球の数)として示された。
下記第VI表は、クローンA4及びA5の培養上澄に関して
得られた結果について示している。赤血球−マクロファ
ージ相互作用を起こしうるこれら上澄の能力は、陽性コ
ントロールとして機能するポリクローナル抗Rh(D)の
場合と類似していた。
得られた結果について示している。赤血球−マクロファ
ージ相互作用を起こしうるこれら上澄の能力は、陽性コ
ントロールとして機能するポリクローナル抗Rh(D)の
場合と類似していた。
(5)リンパ球ADCCアッセイ クローンA4、A5、A7及びA8の培養上澄をリンパ球抗体
性細胞毒性(ADCC)アッセイで試験した。等容量(50μ
l)の標的細胞(クロム51標識R1R1RBC懸濁液)、エフ
ェクター細胞(Kリンパ球)及び抗Rh(D)培養上澄を
穏やかな遠心後マイクロプレート中37℃で一夜インキュ
ベートし、クロム51枚放出量を測定した〔アーバニアッ
ク,1979年,ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ヘマト
ロジー,第42巻,第303−314頁(Urbaniak(1979)Brit
ish Journal of Haematology,42,303−314)〕・エフェ
クター:標的細胞の比率は15:1であった。
性細胞毒性(ADCC)アッセイで試験した。等容量(50μ
l)の標的細胞(クロム51標識R1R1RBC懸濁液)、エフ
ェクター細胞(Kリンパ球)及び抗Rh(D)培養上澄を
穏やかな遠心後マイクロプレート中37℃で一夜インキュ
ベートし、クロム51枚放出量を測定した〔アーバニアッ
ク,1979年,ブリティシュ・ジャーナル・オブ・ヘマト
ロジー,第42巻,第303−314頁(Urbaniak(1979)Brit
ish Journal of Haematology,42,303−314)〕・エフェ
クター:標的細胞の比率は15:1であった。
試験された培養上澄はいずれも有意のADCC活性を示さ
ないことが判明した(下記第VII表参照)。
ないことが判明した(下記第VII表参照)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 G01N 33/577 B 33/563 9162−4B C12N 15/00 C 33/577 9281−4B 5/00 B (72)発明者 カンペル,ベリンダ メアリー イギリス国ブリストル、コングレスベリ ー、リントン、ロード、ウッドサイド (番地なし)
Claims (14)
- 【請求項1】下記の本質的特徴: (a)Rh血液型系のC、c、E又はe抗原ではなくRh
(D)抗原に対して活性を示す; (b)IgG3タンパク質である; (c)κL鎖を有する; (d)アロタイプG3m(21)に属する; (e)間接的抗グロブリン試験でDu細胞に対して活性を
示す; (f)DIV、DV及びDVII変異抗原に対して活性を示す;
及び (g)DVI又はDB変異抗原に対して不活性である; を有するヒトモノクローナル抗体及びその抗原結合性断
片。 - 【請求項2】細胞系ECACC 87091606により産生される、
請求項1に記載のモノクローナル抗体。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載されたモノクローナ
ル抗体が1以上の付加的結合特異性を有する更に1種以
上の抗Rh(D)抗体と混合された抗Rh(D)試薬。 - 【請求項4】DVI変異体と結合しうるモノクローナル抗
体が存在する、請求項3に記載の抗Rh(D)試薬。 - 【請求項5】抗体成分が: (a)請求項1に記載されたモノクローナル抗体; (b)抗Du活性のない又は非常に弱いIgM抗Rh(D); を含む、請求項3に記載の抗Rh(D)試薬。
- 【請求項6】抗体成分が間接的抗グロブリン試験でDVI
赤血球に対する活性を示しうるIgGモノクローナル抗Rh
(D)を更に含む、請求項5に記載の抗Rh(D)試薬。 - 【請求項7】成分(b)が寄託されたハイブリドーマ細
胞系MAD−2(ECACC 86041803)及びFOM−1(ECACC 87
021301)のモノクローナルIgMから選択される、請求項
5又は6に記載の抗Rh(D)試薬。 - 【請求項8】請求項1に記載されたモノクローナル抗体
を産生しうるヒトリンパ球由来細胞系。 - 【請求項9】ヨーロピアン・コレクション・オブ・アニ
マル・セル・カルチャーズに受理No.ECACC 87091606号
として寄託された、請求項8に記載の細胞系。 - 【請求項10】新生児の溶血症を防止するための受動免
疫用である、請求項1又は2に記載のモノクローナル抗
体。 - 【請求項11】請求項8又は9に記載された細胞系の培
養により得られた培養上澄。 - 【請求項12】新生児の溶血症を防止する受動免疫用医
薬組成物であって、 生理学上許容される担体又は希釈剤と共に請求項1又は
2に記載されたモノクローナル抗体を含むことを特徴と
する医薬組成物。 - 【請求項13】抗体成分がDVI変異体と結合しうるモノ
クローナル抗体を更に含む、請求項12に記載の医薬組成
物。 - 【請求項14】請求項1又は2に記載されたモノクロー
ナル抗体又は請求項3〜7のいずれか一項に記載された
抗Rh(D)試薬が用いられ、上記モノクローナル抗体又
は上記試薬が水性溶液の形態であることを特徴とするRh
型判定方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB8722019 | 1987-09-18 | ||
GB878722019A GB8722019D0 (en) | 1987-09-18 | 1987-09-18 | Human anti-rh(d)monoclonal antibodies |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03502997A JPH03502997A (ja) | 1991-07-11 |
JP2583302B2 true JP2583302B2 (ja) | 1997-02-19 |
Family
ID=10624025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63507370A Expired - Lifetime JP2583302B2 (ja) | 1987-09-18 | 1988-09-16 | ヒト抗Rh(D)モノクローナル抗体 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
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JP (1) | JP2583302B2 (ja) |
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DE (1) | DE3886545T2 (ja) |
DK (1) | DK162773C (ja) |
GB (1) | GB8722019D0 (ja) |
WO (1) | WO1989002600A1 (ja) |
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---|---|---|---|---|
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GB8919761D0 (en) * | 1989-09-01 | 1989-10-18 | Central Blood Lab Authority | Chemical compounds |
FR2692786B1 (fr) * | 1992-06-26 | 1995-06-16 | Aetsrn | Anticorps monoclonaux humains anti-rhesus d et lignees cellulaires les produisant. |
EP0576093B1 (en) * | 1992-06-26 | 2000-03-22 | Association Pour L'essor De La Transfusion Sanguine Dans La Region Du Nord | Human monoclonal anti-Rhesus (D) antibodies and cell lines producing same |
FR2807767B1 (fr) | 2000-04-12 | 2005-01-14 | Lab Francais Du Fractionnement | Anticorps monoclonaux anti-d |
RU2426795C2 (ru) | 2004-07-20 | 2011-08-20 | Симфоген А/С | Способ структурной характеристики рекомбинантного поликлонального белка или поликлональной клеточной линии |
CA2574062A1 (en) | 2004-07-20 | 2006-01-26 | Symphogen A/S | Anti-rhesus d recombinant polyclonal antibody and methods of manufacture |
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---|---|---|---|---|
EP0115062A3 (de) * | 1982-12-30 | 1986-08-27 | Biotest Aktiengesellschaft | Monoklonale Antikörper, im direkten Agglutinationstest reagierend, spezifisch für das humane Blutgruppenantigen D (Rho) und Hybridoma-Zell-Linien, die diese monoklonalen Antikörper produzieren |
EP0162918A1 (en) * | 1983-11-28 | 1985-12-04 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | HUMAN MONOCLONAL ANTIBODY AGAINST Rh(D) ANTIGEN AND ITS USES |
GB8610106D0 (en) * | 1986-04-25 | 1986-05-29 | Central Blood Lab Authority | Human igm-producing heterohybridoma |
FR2600076A1 (fr) * | 1986-06-12 | 1987-12-18 | Fond Ctre Nal Transfusion | Milieu de culture comportant de l'albumine humaine, procede de preparation d'un produit injectable a partir de ce milieu, produit obtenu et son utilisation, composition obtenue |
-
1987
- 1987-09-18 GB GB878722019A patent/GB8722019D0/en active Pending
-
1988
- 1988-09-16 CA CA000577600A patent/CA1303534C/en not_active Expired - Lifetime
- 1988-09-16 EP EP88907759A patent/EP0383777B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1988-09-16 DE DE88907759T patent/DE3886545T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1988-09-16 WO PCT/GB1988/000756 patent/WO1989002600A1/en active IP Right Grant
- 1988-09-16 JP JP63507370A patent/JP2583302B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1990
- 1990-03-16 DK DK069590A patent/DK162773C/da active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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WO1989002600A1 (en) | 1989-03-23 |
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DK69590A (da) | 1990-05-17 |
DE3886545D1 (de) | 1994-02-03 |
EP0383777B1 (en) | 1993-12-22 |
DK162773C (da) | 1992-04-27 |
DK69590D0 (da) | 1990-03-16 |
JPH03502997A (ja) | 1991-07-11 |
GB8722019D0 (en) | 1987-10-28 |
EP0383777A1 (en) | 1990-08-29 |
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