JP2583275B2 - 熱可塑性樹脂フィルムの製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂フィルムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ポリアミドおよびエチレン酢酸ビニル共
重合体ケン化物などの熱可塑性樹脂フィルムの製造方法
に関し、より詳細には、ダイから溶融押出された熱可塑
性樹脂シートを静電ピニング法によって冷却ロールなど
の冷却体表面に密着急冷させて、表面外観が平滑美麗な
熱可塑性樹脂フィルムを製造する方法に関する。
[従来の技術] 熱可塑性樹脂フィルムを製造する方法として、ダイか
ら溶融押出された熱可塑性樹脂シートを静電ピニング法
によって冷却ロール面に密着急冷させて熱可塑性樹脂フ
ィルムを製造する方法がある(例えば、特公昭37−6142
号公報)。
ポリアミドおよびエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化
物などの熱可塑性樹脂は、溶融状態で体積比抵抗が104
〜105Ωcmのオーダーであり、例えば、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリプロピレンなどの比抵抗と比べて非
常に小さく、比較的電気を通し易い。その為に、ポリア
ミドおよびエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物などの
溶融状態の熱可塑性樹脂シートに静電荷を付与しても、
冷却ロールへの電荷漏洩が多く、シートの単位面積当り
の帯電量は小さくなり、強い静電気的引力を得ることが
出来ないことから、製膜速度を高めることができなかっ
た。
本発明者らの実験によれば、一般的な静電ピニング
法、例えば、前述の特公昭37−6142号公報による方法
で、ナイロン−6シートの製膜を行ったところ、25m/分
程度が限度であり、それを超す速度では、ピニングバブ
ルを生じて、完全に密着急冷されたシート、フィルムを
得ることができなかった。この25m/分程度の速度では、
工業的に許容されるものではない。
この対策として種々の提案がなされている。例えば、
冷却ロールの表面に電気絶縁性被膜を設けて、ポリアミ
ドおよびエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物などの熱
可塑性樹脂フィルムから冷却ロールへの電荷漏洩を少な
くして密着力を増す方法(特開昭61−95925号公報)
や、ストリーマコロナ状態のコロナ放電を行い、高電流
をフィルムに付与することにより帯電量を増して密着力
を増す方法(特公昭59−23270号公報)などが提案され
ている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の冷却ロールの表面に電気絶縁性
被膜を設ける方法(特開昭61−95925号公報)では、電
気絶縁性被膜の材質として、フッ素系樹脂、アクリル系
樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂を用いると硬度が
低いために被膜に傷が付き易く、その傷が成形したシー
トに容易に転写されて著しく商品価値を損ねるといる問
題があり、更に、押出された溶融樹脂の熱のために被膜
樹脂が短時間で劣化するなど被膜の耐久性に乏しいとい
う問題がある。他方、被膜の材質としてAl2O3などのセ
ラミックスを用いると、硬度、耐熱性などの点では問題
がないが、静電ビニング時に何らかの原因で電極から冷
却ロールに向けて火花放電が生じるとセラミックスの被
膜に損傷を受けて穴が開き、そのままシート成形を続け
るとその穴の形状が成形したシートに転写されて著しく
商品価値を損ねるという問題がある。従って、一度損傷
を受けて穴が開いてしまうとそれ以上の使用は不可能と
なるが、セラミック被膜の場合、部分的補修が困難であ
るため、被膜を更新しなければならず、新たな冷却ロー
ルとの交換のための生産中断や冷却ロールへの再被膜の
ための費用など経済的に問題があった。
一方、ストリーマコロナ状態のコロナ放電を行う方法
(特公昭59−23270号公報)では、ストリーマコロナ状
態のコロナ放電を発生させるために、針状電極を用いる
が、電極の構造上、溶融したシートから発生するモノマ
ー、オリゴマーなどの昇華物が電極に付着堆積し易く、
安定したコロナ放電を維持するには頻繁な電極の掃除ま
たは新しい電極との交換が必要なために連続的に製造す
ることができず、また付着物による電極の針先端の汚染
の結果、コロナの発生が不均一になってシートに密着不
良部分が生じたり、堆積した昇華物がシート上に落下し
て成形シートを汚すという問題がある。この様に、頻繁
に電極を掃除しなくてはならない為に生産性に劣ると共
に、針状電極が長時間の使用により、針先が微妙に消耗
して一列として用いる多数の針の高さが僅かながらも不
揃いとなってシート幅方向に均一なコロナ発生ができな
くなり、密着不良の原因となるなど電極の精度管理が非
常に難しいという問題もある。
この発明は上述の背景に基づきなされたものであり、
その目的とするところは、問題の多い電気絶縁性被膜を
設ける必要がなく、生産ラインを止めることなく容易に
電極を交換でき、かつ電極の精度管理を容易にでき、更
に、高速度にポリアミドおよびエチレン酢酸ビニル共重
合体ケン化物などの熱可塑性樹脂フィルムを製造するこ
とができる方法を提供することである。
[課題を解決するための手段] 上記の課題は、この発明の製造方法により達成され
る。
すなわち、この発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方
法は、溶融したポリアミド系樹脂またはエチレン酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物系樹脂などの熱可塑性樹脂をフィ
ルム状に押出すと共に該熱可塑性樹脂フィルム面に電圧
を印加した電極から静電荷を付与し、次いで、帯電した
樹脂フィルムを、電気的に接地された冷却ロールなどの
冷却体の表面上に密着させて冷却することを含む樹脂フ
ィルムの製造方法であって、静電荷を付与する電極とし
て、少なくとも一辺が鋸刃状に形成された金属箔テープ
を用い、該熱可塑性樹脂フィルムの横断方向に該金属箔
テープを渡して使用し、連続的または断続的に、使用済
み金属箔テープ部分を取除くと同時に未使用金属箔テー
プ部分を供給することを特徴とするものである。
この発明の好ましい態様においては、電極は、金属箔
テープの実質的に直線状の辺の一部を鋸刃の先端として
残すように、辺部を鋸刃状に切断されて形成されたもの
である。
この発明の具体的な好ましい態様において、金属箔テ
ープの厚さを、5〜50μmに、金属箔テープの幅を、10
〜30mmに特定することができる。
この発明の好ましい態様において、使用済み金属箔テ
ープ部分を取除くと同時に未使用金属箔テープ部分を供
給する工程を、フィルム横断方向の一方の側にある金属
箔テープロールからの巻出しと、他方の側にある使用済
みロールへの巻取りとにより行うことができる。
以下、この発明をより詳細に説明する。
この発明の熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、次の
工程を含む。
(イ) 溶融した熱可塑性樹脂をフィルム状に押出す工
程 (ロ) その熱可塑性樹脂フィルム面に電圧を印加した
電極から静電荷を付与する工程 (ハ) 帯電した樹脂フィルムを、電気的に接地された
冷却体の表面上に密着させて冷却する工程 この発明の(イ)工程において、溶融した熱可塑性樹
脂をフィルム状に押出す工程パラメータは、熱可塑性樹
脂の種類やフィルムの用途に応じて適宜選択することが
できる。
この発明において用いられる熱可塑性樹脂は、この発
明の目的に反しない限り任意であるが、好ましくは、溶
融状態でその樹脂の体積比抵抗が小さく、比較的電気を
通しやすいものである。その様な樹脂として、ポリアミ
ド系樹脂およびエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物系
樹脂などの熱可塑性樹脂がある。
ここで、ポリアミド系樹脂とは、ナイロン6、ナイロ
ン6−6、ナイロン4−6などの脂肪族ポリアミド、シ
クロヘキサン環などを有する脂環族ポリアミド、脂肪族
ジアミンとテレフタル酸および/またはイソフタル酸と
の縮合物、あるいは脂肪族ジカルボン酸とキシリレンジ
アミンとの縮合物、あるいはこれらポリアミドの原料と
なるモノマーやナイロン塩を組合わせて共重合して得ら
れる共重合体、さらにはこれらポリアミド同士の混合物
を指す。また、ポリアミド系樹脂フィルムには、上記ポ
リアミド系樹脂よりなるフィルムまたはシートは勿論、
これらの樹脂を少なくとも冷却体表面と接触する側に持
つ共押出多層物などを包含する。
ここで、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物系樹脂
とは、例えば、エチレン残基含有率20〜50モル%、ケン
化度95モル%以上のエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化
物またはこのエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物と他
のこれとブレンド可能な重合体とのブレンド樹脂を指
す。また、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物系樹脂
フィルムには、上記共重合体ケン化物、ブレンド樹脂よ
りなるフィルム、シートは勿論、これらの樹脂を少なく
とも冷却体表面と接触する側に持つ共押出多層物などを
も包含する。前記エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物
は、エチレン酢酸ビニル二元共重合体のケン化物に限ら
れず、エチレン、酢酸ビニルとともに共重合し得るモノ
マー成分を共重合させた三元以上のエチレン酢酸ビニル
系の共重合体ケン化物であってもよい。共重合し得るモ
ノマー成分としては、プロピレン、イソブチレンなどオ
レフィン、クロトン酸、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸などの不飽和酸およびこれらのエステルなどが
挙げられる。更に、ブレンド可能な重合体としては、前
記のエチレン酢酸ビニル系の三元以上の共重合体ケン化
物、アイオノマー、エチレン酢酸ビニル共重合体、ナイ
ロン6で代表されるポリアミド類などがある。
前述した樹脂には、滑剤、無機微粒子、帯電防止剤、
顔料などを添加することができる。
この発明の(ロ)工程において、熱可塑性樹脂フィル
ム面に、電圧を印加した電極から静電荷が付与される。
この発明で用いられる電極は、少なくとも一辺が鋸刃
状に形成された長尺状の金属箔テープからなる。
このテープの材質としては、任意のものがあり、例え
ば、鉄、ニッケル、コバルトなどを主成分とする非晶質
金属、タングステン、ステンレス、鉄、アルミニウム、
ニッケル、銅、銅合金などの金属箔があり、抗張力や価
格などの点から鉄系の非晶質金属やステンレスなどが好
適である。
この発明において用いられるテープの幅としては、例
えば、5〜60mmがあり、好ましくは10〜30mmである。こ
れは、下限値未満では、テープの鋸刃状加工が難しく、
また、テープに張力が掛った時切れ易く、他方、上限値
を超えると価格的に不利となるからである。なお、上記
範囲は、適宜選択変更することができる。
この発明において用いられるテープの厚さは、適宜選
択変更することができる。電極の鋸刃先端への電気力線
の集中を強め、コロナ発生を容易にするためには、でき
るだけ薄い方が好ましいが、テープの鋸刃加工のし易さ
および張力を掛けたときの切れ難さなどからは、一定の
厚みを必要とする。材料などに応じて適宜変更される
が、例えば、5〜50μm、更に好ましくは10〜25μmの
厚みを持つものである。
この発明で用いられる電極の形状は、金属箔テープの
少なくとも一辺が鋸刃状に形成されたものである。ここ
で、鋸刃状とは、テープの長手方向の端部に複数の切り
込みが形成された様な形状を指す。具体的な形状の例
は、添付図面を参照して説明する。
この発明で用いることができる一電極例の平面図およ
びその一部拡大図を、第1図および第2図に、各々示
す。この例では、金属箔テープ1の一辺に半円状の切り
込み2が、周期的に繰り返して形成されている。この態
様例では、電極3は、金属箔テープ1の辺の一部4を鋸
刃の先端として残すように、辺部を鋸刃状に切込まれて
形成される。この様に、テープ辺の一部を鋸刃の先端と
して残すことにより、鋸刃先端の高さがテープの幅と同
一となり、全ての鋸刃先端の高さを必然的に揃えること
ができ、その結果、針状電極の欠点である針(電極)高
さの管理が不要になる。
この態様において、鋸刃先端の幅(テープの残った辺
の一部4の幅)は、小さければ小さいほど、鋸刃先端へ
の電気力線の集中が強くなり好ましいが、鋸刃加工の観
点から、例えば、0.5〜3mm程度にすることができる。
この態様例において鋸刃のピッチについては、例え
ば、3〜8mm程度であるが、この発明はこの範囲に限定
されるものではない。
第1図に示す態様では、テープに周期的に穿孔5が形
成されている。この電極の使用に際して、この穿孔5に
突起付きガイドロールを通過させて、テープを蛇行させ
ずに安定して巻き取るなどの操作をすることができる。
この例で用いられた電極は、例えば、上刃と下刃より
成る一対の加工用ローラー間にテープを通過させ、連続
的な鋸刃加工や穿孔加工などにより製造することができ
る。
この発明で用いられる電極は、上記の例に限定され
ず、種々の変形が可能である。例えば、第3図(a)に
示すように、この例では、金属箔テープ1の一辺に三角
状の切り込み2が、周期的に繰り返して形成されてい
る。
例えば、第3図(b)に示すように、この例では、金
属箔テープ1の一辺に台形状の切り込み2が、周期的に
繰り返して形成されている。
この発明において熱過塑性樹脂フィルム面に電極から
静電荷を付与するに際して、熱可塑性樹脂フィルムの横
断方向に金属箔テープを渡して使用し、連続的または断
続的に、使用済み金属箔テープ部分を取除くと同時に未
使用金属箔テープ部分を供給する。
この発明の製造方法は、添付図面を用いて説明する。
図示する態様では、テープ状電極を使用するには、冷却
ロールの片側に設けられた巻出機からテープを、熱可塑
性樹脂フィルムの横断方向に巻出し、もう一方の側に設
けられた巻取機にて巻取る。
巻出機あるいは巻取機の一例を第4図に示す。第4図
は、側面ケースカバーを取除いた状態を図示した側面図
である。テープ状電極3は、リール6に巻き取られ、リ
ール6の駆動用シャフト7は、減速機(図示せず)を介
して、巻出機ではトルクモータ(図示せず)に、また巻
取機ではステッピングモータ(図示せず)などに接続さ
れている。
リールの下流側に、突起付きガイドローラ8と、テー
プのずれ止め用のフランジ付き給電ピン9とが設けら
れ、この給電ピン9に直流高圧電源が結線されている。
これらの部材は、絶縁ケース10に収納されている。
上記の例の変形例として、例えば、巻取機側には、電
極に付着した昇華物を除去するための吸引ノズルを給電
ピン付近に配設することができる。
この発明の製造方法の態様を、第5図に示す平面図、
および第6図に示すその側面図を用いて説明する。
この例では、溶融した熱可塑性樹脂をTダイ11からフ
ィルム状に押出し、フィルムの横断方向に電極テープ3
を渡し、連続的または断続的に、使用済み金属箔テープ
部分を巻取機12で巻き取ると同時に未使用金属箔テープ
部分を巻出機13で巻き出す。
この直流高圧電源15より電圧が印加された電極から、
樹脂フィルム面に静電荷を付与し、次いで、帯電した樹
脂フィルム16を、電気的に接地された冷却ロール14表面
上に密着させて冷却する。
この発明方法においては、第6図に矢印で示す様に、
電極の位置を調整するために、巻出機および巻取機の構
造を、上下移動、前後移動、回転可能なものとすること
が好ましい。
[作 用] この発明の製造方法おいて、静電荷を付与する電極と
して、一辺が鋸刃状に形成された金属箔テープを用いる
ので、これに直流高圧を印加すると鋸刃先端に電気力線
を集中して密となり、ここからコロナ放電が容易に発生
し、かつ電極高さが一定に保たれる。
静電荷をフィルムに付与するに際し、使用済み金属箔
テープ部分を取除くと同時に未使用金属箔テープ部分を
供給するので、絶えず新しい電極が更新され、フィルム
押し出しなどの製造ラインを中断させる必要がない。
[実施例] 以下にこの発明を実施例および比較例により更に具体
的に説明するが、この発明はその要旨を越えない限り以
下の実施例に限定されるものではない。
実施例1 ナイロン6(三菱化成工業株式会社製、ノバミッド10
20CA)を、90mmφ押出機でシリンダー温度260℃の条件
にて溶融混練し、Tダイよりシート状に押し出し、第5
図及び第6図に示す静電ピニング装置によって、周速度
40m/分の外径800φの金属製鏡面ロールに密着させ急冷
し、幅約400mm、厚さ約150μmのシートを製造した。
この例で用いた電極は、Fe−B−Si系非晶質金属(日
本非晶質金属株式会社製、METGLAS2605S−2)の厚さ25
μm、幅25mmの長尺テープを第1図のように鋸刃加工し
て用いた。この鋸刃先端の幅は、1mmであり、その鋸刃
のピッチは、5mmであった。
静電ピニングの条件は、電極と溶融状態のフィルムと
の距離が約5mm、電極と冷却ロールとの距離が約15mmと
し、電圧は−10KVに、電流は7mAとした。
この製造条件で、電極を2時間ごとに巻き取り、10時
間の連続運転をした。
その結果、密着不良もなく、かつ昇華物の落下による
シートの汚染もなく、良好なフィルムを安定して製造す
ることができた。
比較例1 電極として、長さ39.4mm、太さ0.71mmの縫い針(グロ
バー株式会社製、がす針8号)を鉄製の角棒に3mm間隔
で取り付けた固定電極を用いたこと以外、実施例1と同
様にしてフィルムを製造した。
その結果、4時間製膜したところ、針電極に付着堆積
したカプロラクタムがシートに落下し、汚染されたフィ
ルムが得られた。
実施例2 ナイロン6の代わりに、エチレン酢酸ビニル共重合体
ケン化物ペレット(日本合成化学工業株式会社製、ソア
ノールET)を用いたこと以外、実施例1と同様にしてフ
ィルムを製造した。
その結果、エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物につ
いても、密着不良もなく、かつ昇華物の落下によるシー
トの汚染もなく、良好なフィルムを製造することができ
た。
比較例2 電極として、長さ39.4mm、太さ0.71mmの縫い針(グロ
バー株式会社製、がす針8号)を鉄製の角棒に3mm間隔
で取り付けた固定電極を用いたこと以外、実施例2と同
様にフィルムを製造した。
その結果、6時間製膜したところ、針電極に低分子量
物が付着堆積し、密着不良によりピニングバブルが発生
して、製造ラインを止めて電極を掃除せざるを得なかっ
た。
[発明の効果] 上記の構成および作用を有するこの発明は、以下の効
果を有する。
(イ) 請求項1による製造方法では、静電荷をフィル
ムに付与するに際し、使用済み金属箔テープ部分を取除
くと同時に未使用金属箔テープ部分を供給するので、電
極に付着物が付いても、絶えず新しい電極を供給するこ
とができるので、フィルム押し出しなどの製造ラインを
中断させることなく、連続運転することができる。
(ロ)請求項2による製造方法では、テープ辺の一部を
鋸刃の先端として残すので、鋸刃先端の高さがテープの
幅と同一となり、全ての鋸刃先端の高さが揃い、その結
果、電極高さの管理を不要にすることができる。
(ハ)請求項3および4の製造方法では、テープの幅を
好ましい範囲に限定しているので、テープに張力が掛っ
た時切れ難く、テープの厚さを薄くしているので、電極
の鋸刃先端への電気力線の集中を強め、コロナ発生を容
易にすることができる。
(ニ)この発明による請求項7において、問題の多い電
気絶縁性被膜を設ける必要がなく、生産ラインを止める
ことなく容易に電極を交換でき、かつ電極の精度管理を
容易にでき、更に、高速度で体積比抵抗の小さいポリア
ミドおよびエチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物などの
熱可塑性樹脂フィルムを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一例として用いることができる電
極の平面図、第2図は、第1図に示す電極の一部拡大
図、第3図(a)および(b)は、変形例である電極を
示す平面図、第4図は巻出機あるいは巻取機の側面図、
第5図および第6図は、静電ピニング装置を示す概略図
である。 1……テープ、2……切り込み、3……電極、4……先
端、5……孔、6……リール、7……駆動用シャフト、
8……突起付きガイドローラ、9……フランジ付き給電
ピン9、10……絶縁ケース、11……Tダイ、12……巻取
機、13……巻出機、14……冷却ロール、15……高圧電
源。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融した熱可塑性樹脂をフィルム状に押出
    すと共に該熱可塑性樹脂フィルム面に電圧を印加した電
    極から静電荷を付与し、次いで、帯電した樹脂フィルム
    を、電気的に接地された冷却体表面上に密着させて冷却
    することを含む樹脂フィルムの製造方法であって、 静電荷を付与する電極として、少なくとも一辺が鋸刃状
    に形成された金属箔テープを用い、 該熱可塑性樹脂フィルムの横断方向に該金属箔テープを
    渡して使用し、連続的または断続的に、使用済み金属箔
    テープ部分を取除くと同時に未使用金属箔テープ部分を
    供給する、 ことを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】電極が、金属箔テープの実質的に直線状の
    辺の一部を鋸刃の先端として残すように、辺部を鋸刃状
    に切断されて形成されたものである、請求項1記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】金属箔テープの厚さが、5〜50μmであ
    る、請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】金属箔テープの幅が、10〜30mmである、請
    求項1、2または3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】冷却体が冷却ロールである、請求項1、2
    または3記載の製造方法。
  6. 【請求項6】使用済み金属箔テープ部分を取除くと同時
    に未使用金属箔テープ部分を供給する工程を、フィルム
    横断方向の一方の側にある金属箔テープロールからの巻
    出しと、他方の側にある使用済みロールへの巻取りとに
    より行う、請求項1乃至5のいずれか記載の製造方法。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂が、ポリアミド系樹脂または
    エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物系樹脂である、請
    求項1乃至6のいずれか記載の製造方法。
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