JP2580947Y2 - 渦巻型リチウム電池 - Google Patents

渦巻型リチウム電池

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JP2580947Y2
JP2580947Y2 JP1992064791U JP6479192U JP2580947Y2 JP 2580947 Y2 JP2580947 Y2 JP 2580947Y2 JP 1992064791 U JP1992064791 U JP 1992064791U JP 6479192 U JP6479192 U JP 6479192U JP 2580947 Y2 JP2580947 Y2 JP 2580947Y2
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知也 村田
国良 西田
正章 鈴木
裕之 中田
徳久 渡部
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富士電気化学株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、正極と負極とをセパレ
ータを介して巻回したものを発電要素とした渦巻型リチ
ウム電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の渦巻型リチウム電池には、図2に
示すように、二酸化マンガンを活物質とする帯状の正極
1と、同じく帯状をなすリチウム製の負極2とをセパレ
ータ3を介し重ね合わせ、これを渦巻状に巻回して発電
要素4となし、この発電要素4の上下に夫々絶縁性の群
押さえ板5と底板6を配して負極缶7内に収納し、負極
缶7の開口部を封口ガスケット8と端子板9を使って封
口したものがある。上記の群押さえ板5は外部からの振
動や衝撃でシート状電極群にずれを生じなくするため使
用され、また底板6は正極1と負極缶7の接触を断つた
め使用されていたものである。図示の例では、いずれも
円盤状をなしている。もっとも底板6に関しては、ずれ
防止の観点から、上記円盤部に一体に、発電要素4中央
の孔底内周に嵌挿される筒状壁部と、発電要素底部外周
に冠着される筒状壁部とを形成した提案がされている
(実開昭63−129965号公報参照)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】渦巻型リチウム電池を
2個或いはそれ以上直列に接続して放電させるとき、未
使用の電池と使用途中の電池を組合わせて使用したり、
電池の容量バランスが崩れたりすると、電池電圧が転極
し、負極缶7に近接した正極1の上下角部に反応が集中
し易くなる。この場合、群押さえ板6および底板5が円
盤状であると、上記正極1の上下角部と負極缶7との間
に介在するセパレータ3部分を損傷したり、さらには正
極1と負極2を短絡させたりすることがあった。
【0004】本考案の目的は、上記問題点を改善して、
より安全性の高い渦巻型リチウム電池を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、正極とリチウ
ム製の負極とをセパレータを介して重ね合わせ且つ渦巻
状に巻回して発電要素となし、その発電要素の上部と下
部に夫々絶縁性の群押さえ板と底板を配した渦巻型リチ
ウム電池において、上記群押さえ板は上記発電要素の上
部に冠着されるカップ状成型品とし、該カップ状の群押
さえ板によって負極缶に近接した正極の上角部をその全
周にわたって覆うようにしたものである。
【0006】また、本考案は、上記群押さえ板と底板は
いずれも上記発電要素の上下に冠着されるカップ状成型
品とし、該カップ状の群押さえ板と底板によって負極缶
に近接した正極の上下角部を夫々その全周にわたって
うようにしたものである。
【0007】
【作 用】負極缶に近接した正極のうち、その上角部上
面側と側面側および下角部下面側と側面側を、カップ状
をなす群押さえ板と底板によって覆うと、転極時に正極
の上下角部に反応が集中しても、負極缶との関係では係
わりないものとする。このため正極の上下エッジ部と負
極缶の間に介在するセパレータ部分を損傷させたり、正
極と負極を短絡させたりしなくする。
【0008】
【実施例】図1に本考案の実施例を示した。この渦巻型
電池も、正極1と負極2とをセパレータ3を介して重ね
合わせ且つ渦巻状に巻回して発電要素4となし、その発
電要素4の上部と下部に夫々絶縁性の群押さえ板5と底
板6を配した点では、図2と変わるところはない。相違
点は、上記群押さえ板5と底板6は、いずれも上記発電
要素4の上下に冠着されるカップ状成型品とし、このカ
ップ状の群押さえ板5と底板6によって負極缶7に近接
した正極1の上下角部を覆う点である。
【0009】前述したとおり、負極缶7に近接した正極
1の上下角部は転極時に反応が集中し易いけれども、本
考案では前記正極1の上下角部をカップ状の群押さえ板
5と底板6で覆ったことによって、仮に転極によって正
極1の上下エッジ部に反応が集中しても、負極缶7とは
係わりないようになる。従って正極1の上下エッジ部と
負極缶7の間に介在するセパレータ3部分を損傷させた
りはしなくする。
【0010】因みに、負極にリチウム、正極に二酸化マ
ンガンを用い、直径17mm、総高33.5mmの渦巻型電
池を、図1の本考案品および図2の従来品について夫々
製作し、公称容量の50%放電した1個の電池と、3個
の未放電電池とを直列接続し抵抗2Ωで放電を行ったと
ころ、電池内部の異常による内圧の上昇によって防爆安
全弁の作動を見たのは、従来品では100件中7件あっ
たのに対し、本考案品の場合は零であった。このことか
らも、本考案は転極時に内圧上昇が起こりにくい電池た
らしめたことが確認できる。
【0011】
【考案の効果】以上、説明したように、本考案は、既に
底板がカップ状をしている場合には群押さえ板をカップ
状成型品として負極缶に近接した正極の上下角部を覆
い、また、群押さえ板と底板とが共に平板状の場合は共
にカップ状成型品として、上記と同様、負極缶に近接し
た正極の上下角部を覆う、といった比較的簡単な構成
で、電池電圧の転極に起因する従来の不都合を解消でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案になる渦巻型リチウム電池の断面図であ
る。
【図2】従来の渦巻型リチウム電池の断面図である。
【符号の説明】
1 正極、 2 負極、 3 セパレータ、 4 発電要素、 5 群押さえ板、 6 底板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中田 裕之 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (72)考案者 渡部 徳久 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 実開 昭60−75958(JP,U) 実開 平2−5879(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 2/20 - 2/34 H01M 6/16

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極1とリチウム製の負極2とをセパレ
    ータ3を介して重ね合わせ且つ渦巻状に巻回して発電要
    素4となし、その発電要素4の上部と下部に夫々絶縁性
    の群押さえ板5と底板6を配した渦巻型リチウム電池に
    おいて、上記群押さえ板5は上記発電要素4の上部に冠
    着されるカップ状成型品とし、該カップ状の群押さえ板
    5によって負極缶7に近接した正極1の上角部をその全
    周にわたって覆うようにしたことを特徴とする渦巻型
    チウム電池。
  2. 【請求項2】 正極1とリチウム製の負極2とをセパレ
    ータ3を介して重ね合わせ且つ渦巻状に巻回して発電要
    素4となし、その発電要素4の上部と下部に夫々絶縁性
    の群押さえ板5と底板6を配した渦巻型リチウム電池に
    おいて、上記群押さえ板5と底板6はいずれも上記発電
    要素4の上下に冠着されるカップ状成型品とし、該カッ
    プ状の群押さえ板5と底板6によって負極缶7に近接し
    た正極1の上下角部を夫々その全周にわたって覆うよう
    にしたことを特徴とする渦巻型リチウム電池。
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JPH0628995U JPH0628995U (ja) 1994-04-15
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6075958U (ja) * 1983-10-31 1985-05-28 新神戸電機株式会社 密閉形アルカリ蓄電池
JPH055645Y2 (ja) * 1988-06-25 1993-02-15

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JPH0628995U (ja) 1994-04-15

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