JP2580733B2 - 電子写真法 - Google Patents

電子写真法

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JP2580733B2
JP2580733B2 JP63240293A JP24029388A JP2580733B2 JP 2580733 B2 JP2580733 B2 JP 2580733B2 JP 63240293 A JP63240293 A JP 63240293A JP 24029388 A JP24029388 A JP 24029388A JP 2580733 B2 JP2580733 B2 JP 2580733B2
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electrostatic latent
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隆 山村
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淳 中野
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は第1の吸収スペクトルの状態と、第1の波長
域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した閾
値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収ス
ペクトルの状態との2つの吸収スペクトルの状態とに吸
収スペクトルの状態が変化できる性質を有する有機感光
体による電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機構
とを備えて構成された感光体部材を用いて、その感光体
部材を電子印刷機、レーザプリンタ、複写機等に兼用で
きるようにした電子写真法に関する。
(従来技術) 放射エネルギと感光体とを用いて文書や図面などのオ
リジナル(原稿)の光学像の再現を行う複写技術の分野
においても、帯電させた光導電体部材が感光体部材とし
て用いられている感光体部材に対してオリジナルの光学
像と対応する静電潜像を形成させ、その静電潜像をトナ
ーにより顕像化した後にハードコピーを得ることができ
るようにした電子写真法による所謂電子複写機が従来か
ら広く普及しており、また、帯電させた光導電体部材を
感光体部材として用い、その感光体部材を記録の対象に
されている情報信号によって強度変調されているレーザ
光のスポットで走査して感光体部材に記録の対象にされ
ている情報信号と対応する静電潜像を形成させ、その静
電潜像をトナーにより顕像化した後にハードコピーを得
ることができるようにしたレーザ・プリンタも近年にな
って広く使用されるようになったのに伴い、複写機とレ
ーザ・プリンタとを兼用できるような電子写真装置につ
いての提案{例えば特開昭59−15249号公報参照…この
公報には半導体レーザの光波長領域(例えば700nm〜800
nm)に吸収スペクトルを有する有機感光体の層と、ハロ
ゲンランプあるいは蛍光灯から放射される光の波長領域
(例えば400nm〜600nm)に吸収スペクトルを有する無機
感光体の層とを積層した構成の感光体部材を使用したも
のが示されており、この感光体部材における光の波長に
対する半減衰光量特性は第3図に例示されている}も行
われるようになった。
また周知のように、電子写真法による複写機の複写プ
ロセスは、帯電させた光導電体部材が感光体部材として
用いられている感光体部材にオリジナルの光学像を露光
させて、感光体部材にオリジナルの光学像と対応する静
電潜像を形成させ、次に、前記の静電潜像をトナーによ
り顕像化した後に、転写紙に転写して定着してハードコ
ピーを得る(紙自体が感光体部材となされている場合に
は転写は不要)ものであって、一枚の複写物を得るため
には、必らず帯電させた光導電体部材からなる感光体部
材にオリジナルの光学像を露光させなければならないの
で複写速度を高速にすることが難かしく、そのために多
量の複写物の作成は複写機ではなく印刷機によって行う
ようにすることが従来から一般的に行われて来ている
が、この問題の解決手段の一つとして、電子写真法によ
る複写機と電子写真法による印刷機とを兼用した装置に
ついて、例えば米国特許第2576047号明細書に開示され
ている。
前記した米国特許第2576047号明細書に記載の装置
は、感光体部材として使用される帯電された光導電体部
材として酸化亜鉛を使用し、装置が印刷モードで使用さ
れる際には、感光体部材にオリジナルの光学像を露光し
てオリジナルの光学像に対応した静電潜像を形成させた
後に、その静電潜像をトナーで現像し定着した状態のも
のを得てそれを版とし、その版を帯電させた後に全面に
露光させた後にトナーで現像し、そのトナー像を転写紙
に転写させ、次いで定着して印刷物を得るようにすると
いう印刷プロセスにより印刷を行うものであった。
(発明が解決しようとする問題点) さて、情報化社会内で活動している企業においては、
多量の情報の中から必要な情報を迅速に文書化し、それ
を直ぐに必要な部署に配付することは不可欠な業務であ
り、前記の文書化に際しては複写機によるオリジナルの
複写、ワードプロセッサによる文書の作成、複写機によ
る複写作業、または印刷機による印刷作業による多量の
複写物または印刷物の作製が必要とされる。
そして、電子複写機の機能の向上、特に複写速度が早
まるのにつれて、余り多量ではない文書等については、
それを従来のように外部の印刷所に発注して印刷物にす
るようなことをせずに、企業内での複写作業によって作
られた複写物が用いられることが多くなったが、既述も
したように、電子写真法による複写機の複写プロセスに
は一枚の複写物毎に、必らず帯電させた光導電体部材か
らなる感光体部材にオリジナルの光学像を露光させなけ
ばならないから、原理的に複写速度を高速にすることが
難かしいために、多量の複写物の作成は複写機ではなく
印刷機によって行わなければならない。
このような事情においては既述した電子写真法による
複写機と電子写真法による印刷機とを兼用できるように
構成された装置は有用であるが、前記した米国特許第25
76047号明細書に開示されている複写機と電子写真法に
よる印刷機とを兼用にした装置では、装置を印刷モード
から複写モードに切換える場合には、印刷モードで使用
した版を取外ずして新しい感光体部材を取付けるという
手間の掛かる作業が必要である他、レーザ・プリンタと
しては使用できないという欠点があり、また、従来例と
して挙げた複写機とレーザ・プリンタとを兼用できるよ
うな特開昭59−15249号公報に開示されているような電
子写真装置には印刷機能が無いことが、前記したような
事情に対して充分には対応できない点が問題になる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は第1の吸収スペクトルの状態と、第1の波長
域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した閾
値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収ス
ペクトルの状態との2つの吸収スペクトルの状態とに吸
収スペクトルの状態が変化できる性質を有する有機感光
体による電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機構
とを備えて構成された感光体部材を用い、有機感光体に
よる電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態となさ
れている感光体部材を一様に帯電させた後に、前記した
第1の波長域の閾値以下の光強度の範囲内で情報信号に
より強度変調されている光を感光体部材に入射させて感
光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成
させる第1の静電潜像形成モードと、有機感光体による
電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされてい
る感光体部材に対して前記した閾値以上に達する光強度
の第1の波長域の光を情報信号によって強度変調した光
を感光体部材に入射させて感光体部材に情報信号と対応
して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させた後
に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面を第2の吸
収スペクトルを含む波長領域の光で照射して感光体部材
へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成させる第
2の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発生
機構が第1の吸収スペクトルの状態にされている感光体
部材を帯電させた後に、前記した閾値以下の光強度の第
1の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変調され
た状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材へ前記
した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成させる第
3の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発生
機構が第2の吸収スペクトルの状態にされている感光体
部材を帯電させた後に、前記した第2の波長域の光が原
稿の情報信号によって強度変調された状態の光を感光体
部材に入射させて感光体部材へ前記した原稿の情報信号
に対応した静電潜像を形成させる第4の静電潜像形成モ
ードとの複数の静電潜像形成モードから1つの静電潜像
形成モードを選択して感光体部材へ情報信号に対応した
静電潜像が形成できるようにした電子写真法と、前記し
た電子写真法において得ようとする記録画像の複数枚分
の面積を有する感光体部材を使用して前記した感光体部
材に複数の異なる画像形成領域を設定し、前記の複数の
異なる画像形成領域にそれぞれ情報信号に対応した静電
潜像が形成できるようにした電子写真法、及び前記した
電子写真法において前記した第1の吸収スペクトルの状
態における吸収ピーク近傍値が、前記した第2の吸収ス
ペクトルの状態における吸収ピーク近傍値よりも長波長
側に位置するような感光体部材を用いる電子写真法、な
らびに前記した電子写真法において、前記した感光体部
材として、それの第1の吸収スペクトルの状態から第2
の吸収スペクトルの状態への変化態様が第1の波長域の
照射光の閾値以上の光の連続的な強度変化に対応して連
続的に生じる性質を有するものを使用し、第1の吸収ス
ペクトルの状態にされている感光体部材に対して前記し
た閾値以上の光強度の第1の波長域の光を情報信号によ
って強度変調した光を感光体部材に入射させ、情報信号
と対応して感光体部材に第1の吸収スペクトルの状態と
第2の吸収スペクトルの状態との中間の状態の部分を形
成させた後に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面
を第2の吸収スペクトルを含む波長領域の光で照射して
感光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形
成させるようにした電子写真法を提供して従来の問題点
を解決したものである。
(実施例) 以下、添付図面を参照して本発明の電子写真法の具体
的な内容について詳細に説明する。第1図は本発明の電
子写真法を適用してレーザ・プリンタの機能と、印刷機
の機能と、複写機の機能とを兼ね備えた装置(プリンタ
・複写機・印刷機兼用化装置)を構成させる場合のプリ
ンタ・複写機・印刷機兼用化装置の一例構成の一部の概
略構成を示す斜視図であり、また、第2図は第1図に示
されているプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置の一例
構成の一部の側面図、第3図は説明図の特性例図、第4
図及び第7図は第1の波長域の照射光の光強度の特定値
を閾値とし、前記した第1の波長域の閾値以下の光強度
の光の入射に対応して生じる第1の吸収スペクトルの状
態と、第1の波長域の照射光の光強度の特定値を閾値と
して、前記した閾値以上の光強度の光の入射によって生
じる第2の吸収スペクトルの状態との2つの吸収スペク
トルの状態とに吸収スペクトルの状態が変化できる性質
を有する有機感光体における吸収スペクトルの変化特性
を例示した特性曲線図、第5図は本発明の電子写真法を
適用してレーザ・プリンタの機能と、印刷機の機能と、
複写機の機能とを兼ね備えた装置(プリンタ・複写機・
印刷機兼用化装置)の他の一例構成の一部の概略構成を
示す側面図である。
第1図に示されているプリンタ・複写機・印刷機兼用
化装置では図示の煩雑さから逃れるために、プリンタ・
複写機・印刷機兼用化装置における複写機の構成部分と
して備えているべきオリジナルの光学像を感光体部材に
結像させるための光学系ならびに関連する機構の図示説
明を省略(複写機が、所謂ブック複写モードと、シート
複写モードとの双方の複写モードでの複写を行うことが
できる構成のものとして光学系ならびに関連する機構の
図示を行うと図面が複雑になるからである)していると
ともに、感光体部材(第1図示の構成例では、感光体部
材が感光体ドラム15として構成されている場合を示して
いる。なお、感光体部材をベルト状、あるいはシート状
等の形態としてプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置が
実施されてもよい)の周囲に設けられる帯電部、現像
部、転写部、定着部、クリーニング部、給紙部、排紙
部、その他の各部についての図示説明も省略されてい
る。
また、第2図及び第5図においてもプリンタ・複写機
・印刷機兼用化装置に設けられているべき記録の対象と
される光学情報を感光体部材に結像させるための光学系
ならびにその部分に関連する機構についての図示説明が
図示の煩雑さから逃れるために省略されている。
さて第1図及び第2図ならびに第5図中において図面
符号15によって示されている構成部分は感光体ドラムで
あって、この感光体ドラム15は図示されていない駆動々
力源からの駆動力によって駆動回転される回転軸33によ
り所定のタイミングで回転される。
本発明の電子写真法が実施されているプリンタ・複写
機・印刷機兼用化装置に設けられている前記した感光体
ドラム15の周面には、第1の吸収スペクトルの状態(第
4図中の曲線参照)と、第1の波長域の照射光の光強
度の特定値を閾値として、前記した閾値以上の光強度の
光の入射によって生じる第2の吸収スペクトルの状態
(第4図中の曲線参照)との2つの吸収スペクトルの
状態とに吸収スペクトルの状態が変化できる性質を有す
る有機感光体による電荷発生機構と適当な材料による電
荷輸送機構とを備えて構成された感光体層が設けられて
いる。
第4図は感光体ドラム15の周面に設けられている感光
体層における第1,第2の吸収スペクトルを例示した特性
曲線図であり、この第4図において曲線は第1の吸収
スペクトルの状態を例示しており、また、曲線は第2
の吸収スペクトルの状態を例示している。
電荷発生機能を有していて前記のように、第1の吸収
スペクトルの状態と、第1の波長域の照射光の光強度の
特定値を閾値として、前記した閾値以上の光強度の光の
入射によって生じる第2の吸収スペクトルの状態との2
つの吸収スペクトルの状態とに吸収スペクトルの状態が
変化できる性質を有する有機感光体としては、光の照射
によって会合状態や配向が変化することにより吸収スペ
クトルがシフトする材料の内で、光電変換機能を有して
いるものであれば、どんな種類の材料が使用されてもよ
いが、前記したような性質を有する材料の具体例の一つ
としては、一般式が (ただし、R1,R3はアルキル基,アルキルアミン,アル
キルスルホン酸、R2はアルキル基,フェニル基、XはC
l,Brである。) 前式のように示されるシアニン色素のほか、アルミニウ
ムフタロシアニンクロライド、バナジルフタロシアニン
等を挙げることができる。
ところで、第1の波長域の照射光の光強度の特定値を
閾値とし、前記した第1の波長域の閾値以下の光強度の
光の入射に対応して生じる第1の吸収スペクトルの状態
(第4図中の曲線参照)と、前記した第1の波長域の
閾値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収
スペクトルの状態(第4図中の曲線参照)との2つの
吸収スペクトルの状態とに吸収スペクトルの状態が変化
できる性質を有する有機感光体による電荷発生機構と適
当な材料による電荷輸送機構とを備えて構成された感光
体層としては、電荷発生機構の層と電荷輸送機構の層と
の2つの分離されている層を積層して構成した積層型の
感光体層の方が電荷発生機構と電荷輸送機構とを単一層
で構成させた単層型の感光体層に比べて高感度のものと
して構成できる。なお、前記した電荷発生機構の層は蒸
着膜や塗布膜、ラングミュア・プロジェット膜で構成で
きる。
前記した積層型の感光体層における電荷輸送機構の層
に用いられる電荷輸送物質としては、トリニトロフルオ
レノンなどの電子受容性物質、ポリ・N・ビニルカルバ
ゾールに代表される複素環化合物を側鎖に有する重合
体、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリアリールア
ルカン誘導体、フェニルレンジアミン誘導体、ヒドラゾ
ン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、トリアリールア
ミン誘導体、カルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、
等の正孔を輸送し易い電子供与性物質を挙げることがで
きる。
また、電荷発生機構の層や電荷輸送機構の層に結着剤
を用いる場合は、ポリカーボネート、ポリエステル、メ
タクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、
スチレン・ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン・アク
リロニトリル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル・酢酸ビニル・無水マレイン酸共重合
体、シリコン樹脂、ブチラール樹脂、ポリ・N・ビニル
カルバゾールなどのような樹脂を単独あるいは2種以上
を混合して使用することができる。
前記したような感光体層、すなわち、第1の吸収スペ
クトルの状態(第4図中の曲線参照)と、前記した第
1の波長域の閾値以上の光強度の光の入射によって生じ
る第2の吸収スペクトルの状態(第4図中の曲線参
照)との2つの吸収スペクトルの状態において、第1の
スペクトルの状態の吸収ピーク近傍値は、第2のスペク
トルの状態の吸収ピーク近傍値よりも長波長側に位置し
ている。
前記した第1の吸収スペクトルの状態(第4図中の曲
線参照)と、前記した第1の波長域の閾値以上の光強
度の光の入射によって生じる第2の吸収スペクトルの状
態(第4図中の曲線参照)との2つの吸収スペクトル
の状態とに吸収スペクトルの状態が変化できる性質を有
する有機感光体による電荷発生機構と適当な材料による
電荷輸送機構とを備えて構成された感光体層は、有機感
光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態
となされている感光体部材を一様に帯電させた後に、前
記した第1の波長域の閾値以下の光強度の範囲内で情報
信号により強度変調されている光を感光体部材に入射さ
せて感光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像
を形成させる第1の静電潜像形成モードと、有機感光体
による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にさ
れている感光体部材に対して前記した閾値以上に達する
光強度の第1の波長域の光を情報信号によって強度変調
した光を感光体部材に入射させて感光体部材に情報信号
と対応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成さ
せた後に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面を第
2の吸収スペクトルを含む波長領域の光で照射して感光
体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成さ
せる第2の静電潜像形成モードと、有機感光体による電
荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされている
感光体部材を帯電させた後に、前記した閾値以下の光強
度の第1の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変
調された状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材
へ前記した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成さ
せる第3の静電潜像形成モードと、有機感光体による電
荷発生機構が第2の吸収スペクトルの状態にされている
感光体部材を帯電させた後に、前記した第2の波長域の
光が原稿の情報信号によって強度変調された状態の光を
感光体部材に入射させて感光体部材へ前記した原稿の情
報信号に対応した静電潜像を形成させる第4の静電潜像
形成モードとの複数の静電潜像形成モードから1つの静
電潜像形成モードを選択して感光体部材へ情報信号に対
応した静電潜像が形成できるようになされうるのであ
り、それにより同一の感光部材を用いてプリンタ・複写
機・印刷機兼用化装置を構成できるのである。
第1図に示されているプリンタ・複写機・印刷機兼用
化装置において、1はモータ、2はモータ1の回転軸で
あり、前記したモータ1の回転軸2に固着されている駆
動プーリ3と、回転鏡車8の回転軸7に固着されている
プーリ5との間にはベルト4が張設されている。また、
6は前記した回転鏡車8の回転軸7の軸受けであり、前
記した回転鏡車8は所定の回転数で回転するモータ1の
回転に従って駆動回転される。
半導体レーザ9から出射したレーザ光がコリメータレ
ンズ10と円筒レンズ11とを介して前記の回転鏡車8の周
面に形成されている鏡面に入射すると、前記のレーザ光
は回転している回転鏡車8の周面に形成されている順次
の鏡面により反射され、レーザ光は前記した円筒レンズ
11の円筒軸と半導体レーザ9から出射したレーザ光の光
軸とを含む面内で偏向された状態のものとしてトロイダ
ルレンズ12とFθレンズ13とを介して感光体部材として
用いられている感光体ドラム15の周面に投射されて、感
光体ドラム15の周面は前記したレーザ光により回転軸33
の延長する方向に主走査される。感光体ドラム15の周面
に対する副走査は、感光体ドラム15の回転軸33の回転に
よって行われることは周知のとおりである。前記したレ
ーザ光による主走査の位相は光検出器14の検出々力を用
いて規制される。
そして、前記したレーザ光が記録再生の対象にされて
いる情報信号によって強度変調されていれば、前記した
感光体ドラム15の周面の感光体層には記録再生の対象に
されている情報信号に対応する静電潜像が形成されるの
であるが、レーザ光が投射される感光体ドラム15の周面
の感光体層は、第1の波長域内の波長を有するレーザ光
の光強度の特定値を閾値とし、前記した第1の波長域内
の波長を有するレーザ光の閾値以下の光強度のレーザ光
の入射に対応して生じる第1の吸収スペクトルの状態
(第4図中の曲線参照)と、前記した第1の波長域内
のレーザ光の閾値以上の光強度のレーザ光の入射によっ
て生じる第2の吸収スペクトルの状態(第4図中の曲線
参照)との2つの吸収スペクトルの状態とに吸収スペ
クトルの状態が変化できる性質を有する有機感光体によ
る電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機構とを備
えて構成されているから、感光体ドラム15の感光体層に
おける有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペ
クトルの状態となされている感光体層を一様に帯電させ
た後に、前記した第1の波長域のレーザ光を前記した閾
値以下の光強度の範囲内で情報信号により強度変調され
ているレーザ光(レーザ光源9からのレーザ光)を第1
図中に示されている光走査機構を介して感光体ドラム15
の感光体層に入射させると、感光体ドラム15の感光体層
には前記したレーザ光の強度変調に使用されている情報
信号と対応した静電潜像(第1の静電潜像形成モードに
よる静電潜像)が形成される。
なお、前記のように感光体ドラム15の感光体層におけ
る有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクト
ルの状態にされている感光体層に与えるべき前記した閾
値以下の光強度の範囲内で情報信号により強度変調され
ている第1の波長域の光として、発光ダイオードアレイ
あるいはエレクトロルミネセンス素子アレイまたは液晶
光学ヘッドなどから所定の走査態様で走査されている状
態のものを感光体層に入射させるようにした場合には、
前記のようにレーザ光を用いた場合に必要とされた走査
機構が不要とされるので装置が簡易化できる。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記した第1の
静電潜像形成モードで情報信号に対応した静電潜像を形
成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像化し、それ
を転写紙に転写して定着するようにした場合における第
1図及び第2図に示されているプリンタ・複写機・印刷
機兼用化装置はレーザ・プリンタとして使用されること
になる。
すなわち、感光体ドラム15の周りには第2図に示され
ているように帯電部16、加熱用電源17から供給される加
熱用電力によって加熱されるヒータ18、クリーナのブレ
イド19、クリーニング部20、排紙トレイ(複写物受皿、
印刷物受21、定着部23、定着ローラ24,25、転写用帯電
器26、ローラ27,28、給紙部29、現像部31、光源(発光
ダイオードアレイまたはランプアレイ)32などが一般的
な電子複写機やレーザ・プリンタの構成と同様に配置さ
れており(第2図において30は給紙ローラ30、22は転写
紙、34はトナー、22aは複写物や印刷物などのようなハ
ードコピーである)、前記の各構成部分が制御装置の制
御の下に、通常の電子式複写機における複写プロセスと
同様に帯電工程、露光工程、給紙工程、現像工程、転写
工程、定着工程、クリーニング工程、排紙工程の各工程
における諸動作を所定のタイミングで実行すると排紙ト
レイ21にはレーザ光を強度変調している情報信号が記録
されたハードコピー22aが得られるのである。
また、感光体ドラム15の感光体層における有機感光体
による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態とな
されている感光体層を一様に帯電させた後に、前記した
第1の波長域の光が前記した閾値以下の光強度の範囲内
でオリジナルの光学像と対応して強度変化している光を
感光体ドラム15の感光体層に入射させると、感光体ドラ
ム15における感光体層には前記した第1の波長域の光に
よるオリジナルの光学像と対応した静電潜像(第3の静
電潜像形成モードによる静電潜像)が形成される。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記した第3の
静電潜像形成モードでオリジナルの光学像と対応した静
電潜像を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像
化し、それを転写紙に転写して定着すると、排紙トレイ
21にはオリジナルの光学像に対応した情報が記録された
ハードコピー22aの複写物が得られるのであり、この場
合における第1図及び第2図に示されているプリンタ・
複写機・印刷機兼用化装置は複写機として使用されるこ
とになる。
さらに、前記のように感光体ドラム15における感光体
層における有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収
スペクトルの状態にされている感光体層を前記した閾値
以上に達する光強度の第1の波長域のレーザ光を印刷の
対象にされている情報信号によって強度変調し、そのレ
ーザ光(レーザ光源9からのレーザ光)を第1図中に示
されている光走査機構を介してを感光体層に入射させ
て、感光体層に印刷の対象にされている情報信号と対応
して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させた後
に感光体ドラム15における感光体層を帯電器16で一様に
帯電させた後に、光源(発光ダイオードアレイまたはラ
ンプアレイ)32から放射される第2の吸収スペクトルの
ピーク近傍の波長領域の光で照射すると、前記の感光体
層には前記した情報信号に対応した静電潜像(第2の静
電潜像形成モードによる静電潜像)が形成される。
なお、前記のように感光体ドラム15の感光体層におけ
る有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクト
ルの状態にされている感光体層を前記した閾値以上に達
する光強度の第1の波長域の光として、発光ダイオード
アレイあるいはエレクトロルミネセンス素子アレイまた
は液晶光学ヘッドなどから、印刷の対象にされている情
報信号により強度変調されている光が所定の走査態様で
走査されている状態のものが感光体層に入射されるよう
にして、感光体層に印刷の対象にされている情報信号と
対応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させ
るようにすると、レーザ光を使用した場合に必要とされ
た走査機構が不要とされるので装置が簡易化できる。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記のように第
2の静電潜像形成モードで情報信号に対応した静電潜像
を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像化し、
それを転写紙に転写して定着するようにした場合におけ
る第1図及び第2図に示されているプリンタ・複写機・
印刷機兼用化装置は印刷機として使用できることにな
る。
すなわち、前記のように感光体ドラム15における感光
体層に印刷の対象にされている情報信号と対応する第2
の吸収スペクトルの状態の部分が形成された場合は、そ
の部分に対する加熱徐冷工程からなる消去動作が施され
ない限りは、印刷の対象にされている情報信号と対応し
て第2の吸収スペクトルの状態に変化された部分がその
ままの状態に保持(情報が記憶)されているから、感光
体ドラム15における感光体層を帯電器16で一様に帯電さ
せた後に、光源(LEDアレイまたはランプアレイ)32か
ら放射される第2の吸収スペクトルのピーク近傍の波長
領域の光を照射して、印刷の対象にされている情報信号
と対応して第2の吸収スペクトルの状態に変化された部
分に第2の静電潜像形成モードで情報信号に対応した静
電潜像を形成させ、その静電潜像をトナーで顕像化して
転写紙に転写して定着する、という動作を迅速に繰返す
ことができるので、感光体ドラム15を版に使用して容易
に多量の印刷物を作製できる印刷機として機能させるこ
とができるのである。
さらにまた、感光体ドラム15の周面の全部の感光体層
における有機感光体による電荷発生機構が第2の吸収ス
ペクトルの状態となるように、感光体ドラム15の周面の
全部の感光体層を、例えば、第1の波長域のレーザ光の
閾値以上の光強度の光で走査したり、あるいは適当な加
熱源によって加熱急冷したりして、感光体ドラム15の周
面の全部の感光体層における有機感光体による電荷発生
機構構を第2の吸収スペクトルの状態した後に、感光体
ドラム15の感光体層を帯電器16によって一様に帯電させ
た後に、例えば、光源(LEDアレイまたはランプアレ
イ)32から放射される第2の吸収スペクトルを含む波長
領域の光をオリジナルの照射用の光源に用いて、前記し
た第2の波長域の光でオリジナルの光学像と対応して強
度変化している光を感光体ドラム15の感光体層に入射さ
せると、感光体ドラム15における感光体層には前記した
第2の波長域の光によるオリジナルの光学像と対応した
静電潜像(第4の静電潜像形成モードによる静電潜像)
が形成される。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記した第4の
静電潜像形成モードでオリジナルの光学像と対応した静
電潜像を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像
化し、それを転写紙に転写して定着すると、排紙トレイ
21にはオリジナルの光学像に対応した情報が記録された
ハードコピー22aの複写物が得られるのであり、この場
合における第1図及び第2図に示されているプリンタ・
複写機・印刷機兼用化装置も複写機として使用されるこ
とになる。
すなわち、第1図及び第2図に示されているプリンタ
・複写機・印刷機兼用化装置は、それの感光体ドラム15
における感光体層にオリジナルの光学像と対応した第3
の静電潜像形成モードによる静電潜像を形成させるよう
にした複写機として使用されるようにしたり、または、
それの感光体ドラム15における感光体層にオリジナルの
光学像と対応した第4の静電潜像形成モードによる静電
潜像を形成させるようにした複写機として使用したりで
きる。
既述もしたように、第1図及び第2図に示されている
プリンタ・複写機・印刷機兼用化装置には、それがブッ
ク型の複写機として使用される場合に必要とされる固定
型または移動型の原稿台、シート型の複写機として使用
される場合に必要とされる原稿の送り込み機構、例えば
原稿のスリット露光に用いられる照明光学系などは、図
示の煩雑さから逃がれるためにの図示説明が省略されて
いる。
なお、本発明方法を実施するプリンタ・複写機・印刷
機兼用化装置において採用されるべき現像法としては、
第1図及び第2図を参照して説明したプリンタ・複写機
・印刷機兼用化装置を参照して説明したトナーを使用し
た乾式の現像法に限定されることはなく、例えば、湿式
の現像法が使用されてもよく、また、転写法としても感
光体ドラム15の静電潜像を転写紙に直接に転写した後に
転写紙を現像するようにする方法が採用されてもよい。
感光体ドラム15の周面の感光体層における有機感光体
による電荷発生機構を第2の吸収スペクトルの状態から
第1の吸収スペクトルの状態に変化させるのには、例え
ばヒータ18によって所定の温度まで加熱した後に徐冷す
ることによって行われ得る。
これまでに本発明の電子写真法の実施の態様を示す第
1図及び第2図に示されているプリンタ・複写機・印刷
機兼用化装置についての説明に際しては、感光体層は第
4図を参照して既述したように、第1の吸収スペクトル
の状態(第4図中の曲線参照)と、前記した第1の波
長域の閾値以上の光強度の光の入射によって生じる第2
の吸収スペクトルの状態(第4図中の曲線参照)との
2つの吸収スペクトルの状態とに吸収スペクトルの状態
が変化できる性質を有する有機感光体による電荷発生機
構と適当な材料による電荷輸送機構とを備えて構成され
た感光体層が、第1の吸収スペクトルの状態と第2の吸
収スペクトルの状態との2つの状態の間の状態を積極的
に利用するものとはしていなかった。
ところで、前記した感光体部材における第1の吸収ス
ペクトルの状態から第2の吸収スペクトルの状態への変
化は、感光体部材に第1の波長域の閾値以上の光強度の
光の入射によって感光体部材の温度がガラス転移温度Tg
以上に加熱されて、例えば、第6図に示されている例に
おいては感光体部材の温度が100℃付近で入射光の吸収
が始まり、240℃付近で入射光の吸収が終了するのに対
応して、第1の吸収スペクトルの状態と第2のスペクト
ルの状態とは第7図中の実線図示の曲線の状態から第
7図中の実線図示の曲線の状態まで、第7図中の点線
図示の曲線の状態及び第7図中の点線図示の曲線の
状態を経て変化する。第7図中における矢印46〜49は、
前記した曲線,が感光体部材の温度上昇に従って次
第に変化する方向を示している。
このように、感光体部材における第1の吸収スペクト
ルの状態から第2の吸収スペクトルの状態への変化は、
感光体部材におけるガラス転移温度以上の特定な温度範
囲において温度の変化に対して連続的に生じるから、有
機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの
状態にされている感光体部材に対して第1の波長域の閾
値以上の光強度の光を情報信号によって強度変調した状
態で入射させると、感光体部材には中間調の画像を生じ
させうる状態の第2の吸収スペクトルの状態を形成させ
ることができる。
そして、感光体部材に情報信号と対応して中間調の画
像を生じさせうるような第2の吸収スペクトルの状態の
部分を形成させた後に、感光体ドラム15における感光体
層を帯電器16で一様に帯電させた後に、光源(発光ダイ
オードアレイまたはランプアレイ)32から放射される第
2の吸収スペクトルのピーク近傍の波長領域の光で照射
すると、前記の感光体層には前記した情報信号に対応し
た静電潜像が形成される。
なお、前記のように感光体ドラム15の感光体層におけ
る有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクト
ルの状態にされている感光体層を前記した閾値以上に達
する光強度の第1の波長域の光として、発光ダイオード
アレイあるいはエレクトロルミネセンス素子アレイまた
は液晶光学ヘッドなどから、印刷の対象にされている情
報信号により強度変調されている光が所定の走査態様で
走査されている状態のものが感光体層に入射されるよう
にして、感光体層に印刷の対象にされている情報信号と
対応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させ
るようにすると、レーザ光を使用した場合に必要とされ
た走査機構が不要とされるので装置が簡易化できる。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記のように中
間調の画像を生じさせうるようなモードで情報信号に対
応した静電潜像を形成させた後に、その静電潜像をトナ
ーで顕像化し、それを転写紙に転写して定着するように
した場合における第1図及び第2図に示されているプリ
ンタ・複写機・印刷機兼用化装置は印刷機として使用で
きることになる。
すなわち、前記のように感光体ドラム15における感光
体層に印刷の対象にされている情報信号と対応する第2
の吸収スペクトルの状態の部分が形成された場合は、そ
の部分に対する加熱徐冷工程からなる消去動作が施され
ない限りは、印刷の対象にされている情報信号と対応し
て第2の吸収スペクトルの状態に変化された部分がその
ままの状態に保持(情報が記憶)されているから、感光
体ドラム15における感光体層を帯電器16で一様に帯電さ
せた後に、光源(LEDアレイまたはランプアレイ)32か
ら放射される第2の吸収スペクトルのピーク近傍の波長
領域の光を照射して、印刷の対象にされている情報信号
と対応して第2の吸収スペクトルの状態に変化された部
分に第2の静電潜像形成モードで情報信号に対応した静
電潜像を形成させ、その静電潜像をトナーで顕像化して
転写紙に転写して定着する、という動作を迅速に繰返す
ことができるので、感光体ドラム15を版に使用して容易
に多量の印刷物を作製できる印刷機として機能させるこ
とができるのである。
これまでの説明は、本発明の電子写真法をプリンタ・
複写機・印刷機兼用化装置に適用した場合についての例
に関するものであったが、本発明の電子写真法は、それ
を書換可能な記録装置、撮像装置、その他の装置にも適
用されうる。
次に、第5図を参照して本発明の電子写真法を適用し
てレーザ・プリンタの機能と印刷機の機能と、複写機の
機能とを兼ね備えた装置(プリンタ・複写機・印刷機兼
用化装置)を構成させた場合の他の実施態様について説
明する。
第5図において、既述した第2図示のプリンタ・複写
機・印刷機兼用化装置と対応する構成部分には、第2図
中で使用した図面符号と同一の図面符号を使用してお
り、また、第1図及び第2図に関して記述したのと同様
に、例えば複写機の構成部分として備えているべきオリ
ジナルの光学像を感光体部材に結像させるための光学系
ならびに関連する機構の図示説明を省略(複写機が、所
謂ブック複写モードと、シート複写モードとの双方の複
写モードでの複写を行うことができる構成のものとして
光学系ならびに関連する機構の図示を行うと図面が複雑
になるからである)しているとともに、記録の対象とさ
れる光学情報を感光体部材に結像させるための光学系な
らびにその部分に関連する機構についての図示説明が図
示の煩雑さから逃れるために省略されている。
さて、第5図中において図面符号15によって示されて
いる構成部分は得ようとする記録画像の複数枚分の記録
面積を有する感光体部材を備えている感光体ドラムであ
って、この感光体ドラム15は図示されていない駆動々力
源からの駆動力によって駆動回転される回転軸33により
所定のタイミングで回転される。
プリンタ・複写機・印刷機兼用化装置に設けられてい
る前記した感光体ドラム15の周面には、第1の吸収スペ
クトルの状態(第6図中の曲線参照)と、第1の波長
域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した閾
値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収ス
ペクトルの状態(第6図中の曲線参照)との2つの吸
収スペクトルの状態とに吸収スペクトルの状態が変化で
きる性質を有する有機感光体による電荷発生機構と適当
な材料による電荷輸送機構とを備えて構成された感光体
層が設けられているが、前記した有機感光体による電荷
発生機構と適当な材料による電荷輸送機構とを備えて構
成された感光体層の構成材料としては、既述したとおり
のものが使用できる。
前記した感光体ドラム15の周面には、感光体ドラム15
の周方向に複数の異なる画像形成領域が並設されるよう
になされており、また、前記した感光体ドラム15の外周
には、帯電部16、加熱用電源17から供給される加熱用電
力によって加熱されるヒータ18、クリーナのブレイド1
9、クリーニング部20、排紙トレイ(複写物受皿,印刷
物受21、定着部23、定着ローラ24,25、転写用帯電器2
6、ローラ27,28、給紙部29、現像部31a,31b,31c,31d、
光源(発光ダイオードアレイまたはランプアレイ)32、
補助光源32a、などが配置されているともに、転写紙巻
付けドラム40が設けられている。
前記した感光体ドラム15における複数の画像形成領域
のそれぞれの画像形成領域には、第1図及び第2図を参
照して説明したと同様に、各種の静電潜像形成モードに
よって、それぞれ記録の対象にされている情報信号が静
電潜像として記録されうるのである。
感光体ドラム15の複数の画像形成領域におけるそれぞ
れの画像形成領域に記録されるべき情報信号が、例え
ば、1枚の画像を合成するために用いられる部分的な画
像信号であった場合には、前記した感光体ドラム15の外
周面に形成された複数の画像記録領域にはそれぞれ画像
の合成に使用されるべき部分画像信号に対応している静
電潜像が形成されることになり、また、感光体ドラム15
の複数の画像形成領域におけるそれぞれの画像形成領域
に記録されるべき情報信号が、例えば、1枚のカラー画
像を減法混色の3原色に分解して得たそれぞれの原色信
号、すなわち、黄色信号、マゼンダ色信号、シアン色信
号と、白黒信号との計4種類の成分色信号であった場合
には、前記した感光体ドラム15の外周面に形成された4
つの画像記録領域にはそれぞれの成分色信号に対応して
いる静電潜像が形成されることになる。
前記した例のように、感光体ドラム15の外周面に形成
された4つの画像記録領域にはそれぞれの成分色信号に
対応している静電潜像が形成されるようになされている
場合には、感光体ドラム15の外周に設けられている現像
部31a,31b,31c,31dに対して、それぞれ所定の成分色の
トナー34a,34b,34c,34dを備えておき、前記した各現像
部31a,31b,31c,31dはそれに備えられているトナーが使
用されるべき画像形成領域に対する現像動作時に、対応
する現像部を図中の矢印35〜38の方向で感光体ドラム15
に近接させて現像動作が行われるようにし、感光体ドラ
ム15の周面に形成された複数の画像形成領域における各
成分色画像の静電潜像に、それぞれの成分色のトナーを
付着させて、複数の画像形成領域における個々の画像形
成領域にそれぞれ異なる成分色のトナー画像を形成させ
る。
転写紙巻付けドラム40は、回転軸39によって図中の矢
印の方向に駆動回転されるようになされており、給紙部
における給紙ローラ30の回転によって送出される転写紙
22が、回転するローラ27,28によって案内板42,43の間隙
を通して転写ドラム40の外周面の方に供給されたとき
に、その転写紙22は転写ドラム40の外周面に設けられた
クランパ41によってクランプされて、転写ドラム40が回
転するのにつれて転写ドラム40の外周面に巻付けられ
る。
この転写ドラム40に巻付けられた転写紙22には、前記
した感光体ドラム15に設定された複数の画像形成領域に
それぞれ形成されているトナー画像が良好な重ね合わせ
の状態で転写されるようにする。すなわち、転写ドラム
40は前記した感光体ドラム15における複数の画像形成領
域に形成されたトナー画像の枚数に対応する回数だけ回
転して、感光体ドラム15における複数の画像形成領域に
形成されたトナー画像を重ね合わせて一枚のトナー画像
としてから定着部23の方に送出する。
前記した転写ドラム40は、それに巻回されている転写
紙22に、感光体ドラム15における複数の画像形成領域に
形成されたトナー画像のすべてのものが転写された後
に、転写紙22に対するクランプ41が外ずされて転写紙22
は第5図中に44,45で示されている案内板を介した定着
部23に送り込まれる。
そして、前記のようにトナー像が付着している転写紙
22は定着部23において加熱されて定着されて複写物22a
として排紙トレイ21上に排紙される。
第5図示のプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置の動
作に当っては、前記の各構成部分が制御装置の制御の下
に、帯電工程、露光工程、給紙工程、現像工程、転写工
程、定着工程、クリーニング工程、排紙工程の各工程に
おける諸動作が所定のタイミングで実行されるのであ
る。
また、第5図示のプリンタ・複写機・印刷機兼用化装
置が例えば多色刷りの印刷機としての動作を行うように
して使用される場合には、感光体ドラム15の1回転期間
中に感光体ドラム15の複数の画像形成領域に対して、そ
れぞれ感光体ドラム15における感光体層における有機感
光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態
にされている感光体層を前記した閾値以上に達する光強
度の第1の波長域のレーザ光を印刷の対象にされている
各成分色信号毎の情報信号によって強度変調し、そのレ
ーザ光(レーザ光源9からのレーザ光)を光走査機構を
介してを感光体層に入射させて、感光体層に印刷の対象
にされている情報信号と対応して第2の吸収スペクトル
の状態の部分によって各成分色画像の版を形成させる。
前記のように各成分色画像の版が形成された感光体ド
ラム15における感光体層を帯電器16で一様に帯電させた
後に、光源(発光ダイオードアレイまたはランプアレ
イ)32から放射される第2の吸収スペクトルのピーク近
傍の波長領域の光で照射すると、前記の感光体層におけ
る各画像形成領域には前記した各成分色画像に対応した
静電潜像(第2の静電潜像形成モードによる静電潜像)
が形成されるから、前記の各成分色画像の版毎にそれぞ
れ対応する現像部によって現像して、それぞれ異なるト
ナー像を形成させ、このトナー像を転写ドラム40に巻回
されている転写紙22に転写させるようにするのである。
ところで、前記のように複数の画像形成領域が感光体
ドラム15の周方向に順次に配列されている場合には、各
成分色画像の版が形成された感光体ドラム15における感
光体層を帯電器16で一様に帯電させた後に、光源(発光
ダイオードアレイまたはランプアレイ)32から放射され
る第2の吸収スペクトルのピーク近傍の波長領域の光で
照射することにより、前記の感光体層における各画像形
成領域に前記した各成分色画像に対応した静電潜像(第
2の静電潜像形成モードによる静電潜像)を形成させて
から、前記の各成分色画像の版毎にそれぞれ対応する現
像部において、それぞれ異なるトナーで現像されるまで
の時間は、前記した感光体ドラム15の周方向に順次に配
列されている各成分色画像の版毎に異っているら、前記
した感光体ドラム15の周方向に順次に配列されている各
成分色画像の版毎の表面電荷の減衰量がそれぞれ異って
いるために良好な画像が得られないことも起こる。
前記の問題を解決する手段としては、例えば、前記し
た光源32の他に補助光源32aを設けて、前記した各成分
色画像の版毎の表面電荷の減衰量が同様なものとなるよ
うに、各成分色画像の版毎の光の照射量を補助光源から
の光の照射量によって調節するようにしたり、あるいは
レーザ光の強度を各成分色画像の版毎に、電気的な手段
や光学フィルタ手段等を用いて切換えたり、もしくは前
記した光源32の光の強度を各成分色画像の版毎に、電気
的な手段や光学フィルタ手段等を用いて切換えたりする
ことにより解決できる。
前記のように、感光体ドラム15の感光体層に前記のよ
うに第2の静電潜像形成モードで情報信号に対応した静
電潜像を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像
化し、それを転写ドラム40に巻回されている転写紙22に
転写して定着するようにした場合における第5図に示さ
れているプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置は印刷機
として使用できることになる。
すなわち、前記のように感光体ドラム15における感光
体層に印刷の対象にされている情報信号と対応する第2
の吸収スペクトルの状態の部分が形成された場合は、そ
の部分に対する加熱徐冷工程からなる消去動作が施され
ない限りは、印刷の対象にされている情報信号と対応し
て第2の吸収スペクトルの状態に変化された部分がその
ままの状態に保持(情報が記憶)されているから、感光
体ドラム15における感光体層を帯電器16で一様に帯電さ
せた後に、光源(LEDアレイまたはランプアレイ)32か
ら放射される第2の吸収スペクトルのピーク近傍の波長
領域の光で照射して、印刷の対象にされている情報信号
と対応して第2の吸収スペクトルの状態に変化された部
分に第2の静電潜像形成モードで情報信号に対応した静
電潜像を形成させ、その静電潜像をトナーで顕像化して
転写ドラム40に巻回されている転写紙22に転写して定着
する、という動作を迅速に繰返すことができるので、感
光体ドラム15を版に使用して容易に多量の印刷物を作製
できる印刷機として機能させることができるのである。
また、感光体ドラム15の周面の全部の感光体層におけ
る有機感光体による電荷発生機構が第2の吸収スペクト
ルの状態となるように、感光体ドラム15の周面の全部の
感光体層を、例えば、第1の波長域のレーザ光の閾値以
上の光強度の光で走査したり、あるいは適当な加熱源に
よって加熱急冷したりして、感光体ドラム15の周面の全
部の感光体層における有機感光体による電荷発生機構構
を第2の吸収スペクトルの状態した後に、感光体ドラム
15の感光体層を帯電器16によって一様に帯電させた後
に、例えば、光源(LEDアレイまたはランプアレイ)32
から放射される第2の吸収スペクトルを含む波長領域の
光をオリジナルの照射用の光源に用いて、前記した第2
の波長域の光でオリジナルの光学像と対応して強度変化
している光を感光体ドラム15の感光体層に入射させる
と、感光体ドラム15における感光体層には前記した第2
の波長域の光によるオリジナルの光学像と対応した静電
潜像(第4の静電潜像形成モードによる静電潜像)が形
成される。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記した第4の
静電潜像形成モードでオリジナルの光学像と対応した静
電潜像を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像
化し、それを転写ドラム40に巻回されている転写紙22に
転写して定着すると、排紙トレイ21にはオリジナルの光
学像に対応した情報が記録されたハードコピー22aの複
写物が得られるのであり、この場合における第5図に示
されているプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置も複写
機として使用されることになる。
感光体ドラム15の周面の感光体層における有機感光体
による電荷発生機構を第2の吸収スペクトルの状態から
第1の吸収スペクトルの状態に変化させるのには、例え
ばヒータ18によって所定の温度まで加熱した後に徐冷す
ることによって行われ得る。
第5図に示されているプリンタ・複写機・印刷機兼用
化装置において、感光体ドラム15の感光体層に前記した
第1の静電潜像形成モードで情報信号に対応した静電潜
像を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像化
し、それを転写ドラム40に巻回されている転写紙22に転
写して定着するようにした場合には第5図に示されてい
るプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置はレーザ・プリ
ンタとして使用されることになる。
また、感光体ドラム15の感光体層における有機感光体
による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態とな
されている感光体層を一様に帯電させた後に、前記した
第1の波長域の光が前記した閾値以下の光強度の範囲内
でオリジナルの光学像と対応して強度変化している光を
感光体ドラム15の感光体層に入射させると、感光体ドラ
ム15における感光体層には前記した第1の波長域の光に
よるオリジナルの光学像と対応した静電潜像(第3の静
電潜像形成モードによる静電潜像)が形成される。
そして、感光体ドラム15の感光体層に前記した第3の
静電潜像形成モードでオリジナルの光学像と対応した静
電潜像を形成させた後に、その静電潜像をトナーで顕像
化し、それを転写ドラム40に巻回されている転写紙22に
転写して定着するようにした場合には第5図に示されて
いるプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置は複写機とし
て使用されることになる。
なお、第5図に示されているプリンタ・複写機・印刷
機兼用化装置においても、情報信号によって強度変調さ
れている光を感光体ドラム15に照射させるのに、発光ダ
イオードアレイあるいはエレクトロルミネセンス素子ア
レイまたは液晶光学ヘッドなどを用いることができ、そ
れによりレーザ光を使用した場合に必要とされた走査機
構を不要として装置を簡易化することができる。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したところから明らかなように、本
発明の電子写真法は 本発明は第1の吸収スペクトルの
状態と、第1の波長域の照射光の光強度の特定値を閾値
として、前記した閾値以上の光強度の光の入射によって
生じる第2の吸収スペクトルの状態との2つの吸収スペ
クトルの状態とに吸収スペクトルの状態が変化できる性
質を有する有機感光体による電荷発生機構と適当な材料
による電荷輸送機構とを備えて構成された感光体部材を
用い、有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペ
クトルの状態となされている感光体部材を一様に帯電さ
せた後に、前記した第1の波長域の閾値以下の光強度の
範囲内で情報信号により強度変調されている光を感光体
部材に入射させて感光体部材へ前記した情報信号に対応
した静電潜像を形成させる第1の静電潜像形成モード
と、有機感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペク
トルの状態にされている感光体部材に対して前記した閾
値以上に達する光強度の第1の波長域の光を情報信号に
よって強度変調した光を感光体部材に入射させて感光体
部材に情報信号と対応して第2の吸収スペクトルの状態
の部分を形成させた後に感光体部材を一様に帯電させ、
それの全面を第2の吸収スペクトルを含む波長領域の光
で照射して感光体部材へ前記した情報信号に対応した静
電潜像を形成させる第2の静電潜像形成モードと、有機
感光体による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状
態にされている感光体部材を帯電させた後に、前記した
閾値以下の光強度の第1の波長域の光が原稿の情報信号
によって強度変調された状態の光を感光体部材に入射さ
せて感光体部材へ前記した原稿の情報信号に対応した静
電潜像を形成させる第3の静電潜像形成モードと、有機
感光体による電荷発生機構が第2の吸収スペクトルの状
態にされている感光体部材を帯電させた後に、前記した
第2の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変調さ
れた状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材へ前
記した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成させる
第4の静電潜像形成モードとの複数の静電潜像形成モー
ドから1つの静電潜像形成モードを選択して感光体部材
へ情報信号に対応した静電潜像が形成できるようにした
電子写真法と、前記した電子写真法において得ようとす
る記録画像の複数枚分の面積を有する感光体部材を使用
して前記した感光体部材に複数の異なる画像形成領域を
設定し、前記の複数の異なる画像形成領域にそれぞれ情
報信号に対応した静電潜像が形成できるようにした電子
写真法、及び前記した電子写真法において前記した第1
の吸収スペクトルの状態における吸収ピーク近傍値が、
前記した第2の吸収スペクトルの状態における吸収ピー
ク近傍値よりも長波長側に位置するような感光体部材を
用いる電子写真法、ならびに前記した電子写真法におい
て、前記した感光体部材として、それの第1の吸収スペ
クトルの状態から第2の吸収スペクトルの状態への変化
態様が第1の波長域の照射光の閾値以上の光の連続的な
強度変化に対応して連続的に生じる性質を有するものを
使用し、第1の吸収スペクトルの状態にされている感光
体部材に対して前記した閾値以上の光強度の第1の波長
域の光を情報信号によって強度変調した光を感光体部材
に入射させ、情報信号と対応して感光体部材に第1の吸
収スペクトルの状態と第2の吸収スペクトルの状態との
中間の状態の部分を形成させた後に感光体部材を一様に
帯電させ、それの全面を第2の吸収スペクトルを含む波
長領域の光で照射して感光体部材へ前記した情報信号に
対応した静電潜像を形成させるようにした電子写真法で
あって、この本発明の電子写真法は同一の感光体部材で
複数の静電潜像形成モードでの静電潜像を形成させうる
ことを有効に利用することにより、同一の感光体部材
を、例えば、レーザプリンタや複写機における転写部材
と印刷機における版(刷版)とに兼用できるので、本発
明方法を適用すれば簡単な構成形態で、しかも、取扱い
の容易な多機能装置を容易に提供することができるので
あり、本発明方法によれば既述した従来の問題点、すな
わち、例えば複写機と電子写真法による印刷機とを兼用
にした従来装置で、装置を印刷モードから複写モードに
切換える場合に、印刷モードで使用した版を取外ずして
新しい感光体部材を取付けるという手間の掛かる作業が
必要であったり、装置がレーザ・プリンタとしては使用
できないという従来装置の問題点や、複写機とレーザ・
プリンタとを兼用できるようの構成した従来装置では印
刷機能が無いことによる問題点などは、良好に解決で
き、また、多色画像や合成画像などを容易に形成させる
ことができる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電子写真法を適用してレーザ・プリン
タの機能と、印刷機の機能と、複写機の機能とを兼ね備
えた装置(プリンタ・複写機・印刷機兼用化装置)を構
成させる場合のプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置の
一例構成の一部の概略構成を示す斜視図、第2図は第1
図に示されているプリンタ・複写機・印刷機兼用化装置
の一例構成の一部の側面図、第3図は説明用の特性例
図、第4図及び第7図は有機感光体における吸収スペク
トルの変化特性を例示した特性曲線図、第5図は本発明
の電子写真法を適用したプリンタ・複写機・印刷機兼用
化装置の他の一例構成の一部の概略構成を示す側面図、
第6図は温度に対する吸収変化特性例図である。 1……モータ、2,39……回転軸、3……駆動プーリ、4
……ベルト、5……プーリ、6……軸受、7……回転鏡
車8の回転軸、9……半導体レーザ、10……コリメータ
レンズ、11……円筒レンズ、12……トロイダルレンズ、
13……Fθレンズ、14……光検出器、15……感光体部材
(感光体ドラム)、16……帯電部、17……ヒータ18の加
熱用電源、19……クリーナのブレイド、20……クリーニ
ング部、21……排紙トレイ(複写物受皿,印刷物受)、
22……転写紙、22a……複写物や印刷物、23……定着
部、24,25……定着ローラ、26……転写用帯電器、27,28
……ローラ、29………給紙部、30……給紙ローラ、31,3
1a〜31d……現像部、32……光源(LEDアレイまたはラン
プアレイ)、33……回転軸、34,34a〜34d……トナー、4
0……転写ドラム、41……クランプ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 376 G03G 21/00 376 (72)発明者 山村 隆 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 阪上 弘文 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 中野 淳 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−44033(JP,A) 特開 昭58−193556(JP,A) 特開 昭62−196679(JP,A) 特開 昭63−14171(JP,A) 特開 平2−61653(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の吸収スペクトルの状態と、第1の波
    長域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した
    閾値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収
    スペクトルの状態との2つの吸収スペクトルの状態とに
    吸収スペクトルの状態が変化できる性質を有する有機感
    光体による電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機
    構とを備えて構成された感光体部材を用い、有機感光体
    による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態とな
    されている感光体部材を一様に帯電させた後に、前記し
    た第1の波長域の閾値以下の光強度の範囲内で情報信号
    により強度変調されている光を感光体部材に入射させて
    感光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形
    成させる第1の静電潜像形成モードと、有機感光体によ
    る電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされて
    いる感光体部材に対して前記した閾値以上に達する光強
    度の第1の波長域の光を情報信号によって強度変調した
    光を感光体部材に入射させて感光体部材に情報信号と対
    応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させた
    後に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面を第2の
    吸収スペクトルを含む波長領域の光で照射して感光体部
    材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第2の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した閾値以下の光強度の
    第1の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変調さ
    れた状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材へ前
    記した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第3の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第2の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した第2の波長域の光が
    原稿の情報信号によって強度変調された状態の光を感光
    体部材に入射させて感光体部材へ前記した原稿の情報信
    号に対応した静電潜像を形成させる第4の静電潜像形成
    モードとの複数の静電潜像形成モードから1つの静電潜
    像形成モードを選択して感光体部材へ情報信号に対応し
    た静電潜像が形成できるようにした電子写真法
  2. 【請求項2】第1の吸収スペクトルの状態と、第1の波
    長域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した
    閾値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収
    スペクトルの状態との2つの吸収スペクトルの状態とに
    吸収スペクトルの状態が変化できる性質を有する有機感
    光体による電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機
    構とを備えて構成された感光体部材を用い、有機感光体
    による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態とな
    されている感光体部材を一様に帯電させた後に、前記し
    た第1の波長域の閾値以下の光強度の範囲内で情報信号
    により強度変調されている光を感光体部材に入射させて
    感光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形
    成させる第1の静電潜像形成モードと、有機感光体によ
    る電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされて
    いる感光体部材に対して前記した閾値以上に達する光強
    度の第1の波長域の光を情報信号によって強度変調した
    光を感光体部材に入射させて感光体部材に情報信号と対
    応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させた
    後に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面を第2の
    吸収スペクトルを含む波長領域の光で照射して感光体部
    材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第2の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した閾値以下の光強度の
    第1の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変調さ
    れた状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材へ前
    記した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第3の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第2の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した第2の波長域の光が
    原稿の情報信号によって強度変調された状態の光を感光
    体部材に入射させて感光体部材へ前記した原稿の情報信
    号に対応した静電潜像を形成させる第4の静電潜像形成
    モードとの複数の静電潜像形成モードから1つの静電潜
    像形成モードを選択して感光体部材へ情報信号に対応し
    た静電潜像が形成できるようにした電子写真法におい
    て、得ようとする記録画像の複数枚分の面積を有する感
    光体部材を使用して前記した感光体部材に複数の異なる
    画像形成領域を設定し、前記の複数の異なる画像形成領
    域にそれぞれ情報信号に対応した静電潜像が形成できる
    ようにした電子写真法
  3. 【請求項3】複数の異なる画像形成領域にそれぞれ異な
    る情報に対応した静電潜像形成が行えるようにした請求
    項2に記載の電子写真法
  4. 【請求項4】複数の異なる画像形成領域にそれぞれ異な
    る色の画像情報に対応した静電潜像形成が行えるように
    した請求項2に記載の電子写真法
  5. 【請求項5】第1の吸収スペクトルの状態と、第1の波
    長域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した
    閾値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収
    スペクトルの状態との2つの吸収スペクトルの状態とに
    吸収スペクトルの状態が変化できる性質を有する有機感
    光体による電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機
    構とを備えて構成された感光体部材を用い、有機感光体
    による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態とな
    されている感光体部材を一様に帯電させた後に、前記し
    た第1の波長域の閾値以下の光強度の範囲内で情報信号
    により強度変調されている光を感光体部材に入射させて
    感光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形
    成させる第1の静電潜像形成モードと、有機感光体によ
    る電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされて
    いる感光体部材に対して前記した閾値以上に達する光強
    度の第1の波長域の光を情報信号によって強度変調した
    光を感光体部材に入射させて感光体部材に情報信号と対
    応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させた
    後に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面を第2の
    吸収スペクトルを含む波長領域の光で照射して感光体部
    材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第2の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した閾値以下の光強度の
    第1の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変調さ
    れた状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材へ前
    記した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第3の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第2の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した第2の波長域の光が
    原稿の情報信号によって強度変調された状態の光を感光
    体部材に入射させて感光体部材へ前記した原稿の情報信
    号に対応した静電潜像を形成させる第4の静電潜像形成
    モードとの複数の静電潜像形成モードから1つの静電潜
    像形成モードを選択して感光体部材へ情報信号に対応し
    た静電潜像が形成できるようにした電子写真法におい
    て、前記した第1の吸収スペクトルの状態における吸収
    ピーク近傍値が、前記した第2の吸収スペクトルの状態
    における吸収ピーク近傍値よりも長波長側に位置するよ
    うな感光体部材を用いる電子写真法
  6. 【請求項6】第1の吸収スペクトルの状態と、第1の波
    長域の照射光の光強度の特定値を閾値として、前記した
    閾値以上の光強度の光の入射によって生じる第2の吸収
    スペクトルの状態との2つの吸収スペクトルの状態とに
    吸収スペクトルの状態が変化できる性質を有する有機感
    光体による電荷発生機構と適当な材料による電荷輸送機
    構とを備えて構成された感光体部材を用い、有機感光体
    による電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態とな
    されている感光体部材を一様に帯電させた後に、前記し
    た第1の波長域の閾値以下の光強度の範囲内で情報信号
    により強度変調されている光を感光体部材に入射させて
    感光体部材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形
    成させる第1の静電潜像形成モードと、有機感光体によ
    る電荷発生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされて
    いる感光体部材に対して前記した閾値以上に達する光強
    度の第1の波長域の光を情報信号によって強度変調した
    光を感光体部材に入射させて感光体部材に情報信号と対
    応して第2の吸収スペクトルの状態の部分を形成させた
    後に感光体部材を一様に帯電させ、それの全面を第2の
    吸収スペクトルを含む波長領域の光で照射して感光体部
    材へ前記した情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第2の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第1の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した閾値以下の光強度の
    第1の波長域の光が原稿の情報信号によって強度変調さ
    れた状態の光を感光体部材に入射させて感光体部材へ前
    記した原稿の情報信号に対応した静電潜像を形成させる
    第3の静電潜像形成モードと、有機感光体による電荷発
    生機構が第2の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材を帯電させた後に、前記した第2の波長域の光が
    原稿の情報信号によって強度変調された状態の光を感光
    体部材に入射させて感光体部材へ前記した原稿の情報信
    号に対応した静電潜像を形成させる第4の静電潜像形成
    モードとの複数の静電潜像形成モードから1つの静電潜
    像形成モードを選択して感光体部材へ情報信号に対応し
    た静電潜像が形成できるようにした電子写真法におい
    て、前記した感光体部材として、それの第1の吸収スペ
    クトルの状態から第2の吸収スペクトルの状態への変化
    態様が第1の波長域の照射光の閾値以上の光の連続的な
    強度変化に対応して連続的に生じる性質を有するものを
    使用し、第1の吸収スペクトルの状態にされている感光
    体部材に対して前記した閾値以上の光強度の第1の波長
    域の光を情報信号によって強度変調した光を感光体部材
    に入射させ、情報信号と対応して感光体部材に第1の吸
    収スペクトルの状態と第2の吸収スペクトルの状態との
    中間の状態の部分を形成させた後に感光体部材を一様に
    帯電させ、それの全面を第2の吸収スペクトルを含む波
    長領域の光で照射して感光体部材へ前記した情報信号に
    対応した静電潜像を形成させるようにした電子写真法
  7. 【請求項7】第1の波長域の光として半導体レーザから
    放射された光を用いる請求項1,2,5,6のいずれかに記載
    の電子写真法
  8. 【請求項8】第1の波長域の光として発光ダイオードア
    レイから放射された光を用いる請求項1,2,5,6のいずれ
    かに記載の電子写真法
  9. 【請求項9】第1の波長域の光としてエレクトロルミネ
    ッセンス発光素子アレイから放射された光を用いる請求
    項1,2,5,6のいずれかに記載の電子写真法
  10. 【請求項10】第1の波長域の光として液晶光学ヘッド
    から放射された光を用いる請求項1,2,5,6のいずれかに
    記載の電子写真法
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