JP2578900B2 - スチームアイロン - Google Patents

スチームアイロン

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JP2578900B2
JP2578900B2 JP63097083A JP9708388A JP2578900B2 JP 2578900 B2 JP2578900 B2 JP 2578900B2 JP 63097083 A JP63097083 A JP 63097083A JP 9708388 A JP9708388 A JP 9708388A JP 2578900 B2 JP2578900 B2 JP 2578900B2
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敏義 山本
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は一般家庭で使用する増量スチーム機構付きの
スチームアイロンに関するものである。
従来の技術 従来、この種のスチームアイロンとしては第3図に示
す構造のものが一般的で、この構成について図を基に説
明する。
図において1はアイロンのベースで、内部にヒータ2
が埋設されるとともに水を瞬時に蒸発させるための気化
室3が形成され、さらにスチームを噴出するための噴気
孔4が設けられている。5は水タンクで、本体6内に着
脱自在となっている。7は水タンク5の下部に設けられ
た水栓で、水タンク5を本体6に装着したとき押し上げ
られて内部の水を流出させられる構成となっている。8
は導水ケースで、前記水栓7と気化室3の上部に設けた
ノズル9のあいだを連通し、水タンク5内の水をベース
1内の気化室3へ導く流水経路の役割を持っている。10
は導水ケース8の一部に設けられたバイメタル式水路開
閉器で、ヒータ2に通電が開始されベース1上に取り付
けられたバイメタル11の温度が上昇すると、これによる
反転動作で軸が上方に押し上げられ流水経路が開放され
る構成となっている。12は水路開閉ボールで、スチーム
動作時は図に示すような状態で、上部のボール付勢バネ
13との間にできる空間を自由に移動できるものである。
14は水を圧送するためのポンプ軸で、上部に取り付けら
れたスチームボタン15に連動している。
上記構成においてその動作を説明すると、ヒータ2へ
の通電によりベース1が加熱され所定の温度以上に達す
ると、バイメタル11が反転し、バイメタル式水路開閉器
10が開放される。この時スチームボタン15が第3図に示
すような状態(スチーム状態)にあると、水路開閉ボー
ル12は自由移動状態にあるので、水タンク5内の水は水
栓7を経由して導水ケース8内へ流入し、水路開閉ボー
ル12を押し上げてバイメタル式水路開閉器10の開放部を
通り、ノズル9を介して気化室3内へ水滴となって滴下
する。そして滴下した水は気化室3内で瞬時に蒸発し、
噴気孔4よりスチームとして噴出される。
また、この状態でスチームボタン15が押し込まれる
と、水路開閉ボール12はボール付勢バネ13によって下方
に押し付けられ、水タンク5からの給水が絶たれるとと
もに水路開閉ボール12以降ノズル9までの間にたまった
水は、ポンプ軸14のポンプ作用でノズル9から一気に押
し出され、通常よりも大量の水が一気に気化室3内に流
入するため爆発的な蒸発が起こり、通常よりも強力なス
チームが噴気孔4より噴出されることになる。これが増
量スチームである。
さらに、スチームボタン15が下まで押し込まれラッチ
機構(図示せず)によりラッチされると、水路開閉ボー
ル12はボール付勢バネ13により下方に押し付けられたま
まとなり、水タンク5からの給水は完全に遮断され、ス
チームの発生しない状態が作り出される。この状態がド
ライ状態である。
このように、従来のスチームアイロンはスチーム,増
量スチーム,ドライの3つの状態を作り出すことができ
るもので、さらにベース1の温度が下がり、気化室3内
で水の蒸発が起こりにくくなると、バイメタル11の作用
でバイメタル式水路開閉器10が動作し、流水路を閉鎖し
気化室3内への水の流入を防止する構成にしたものであ
る。
発明が解決しようとする課題 このような従来の構成では、スチーム,増量スチー
ム,ドライの3つの状態を切り替えるためには、その都
度使用者がスチームボタンを指で深く押し込まねばなら
ず、特に増量スチームを発生させる際には、ポンプ効果
を高めるため勢い良く押し込んでやる必要が有り、また
一度の押し込みで1回の増量スチームしか発生できない
ため、通常の使用条件のように何度も繰り返して増量ス
チームを使用する場合には、そのたびに何度もスチーム
ボタンを押し込まねばならないなど、使用時に相当の指
の力を必要とすることになり、非力な主婦にとってかな
りの重労働となるもので極めて使い勝手の悪いものであ
った。
さらに、低温時の水洩れを防止するための水路の開閉
に用いるバイメタルは、構造上ベース上部に取り付ける
必要が有り、このためにベースの構造が複雑とならざる
を得ず、またバイメタルの反転動作温度にはかなりのバ
ラツキがあり、設計上かなり高い温度で開閉機構が動作
するように設定せざるを得ず、このためベース温度はま
だ十分に高いのにスチームが出なくなるなどの問題点が
あった。
本発明はこのような問題点を解決するもので、スイー
ム,増量スチーム,ドライの切り替え操作を従来の人力
による切り替えから自己保持型のソレノイドを用いた電
気的切り替え操作に代え、さらにバイメタルを用いた流
水路の開閉操作をも兼ねさせることでシンプルで、かつ
使い勝手の良いスチームアイロンを提供するものであ
る。
課題を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、ヒータを内蔵
し、気化室を形成したベースと、このベース上部に設け
た水タンクと、往復動作するピストン、水タンクに連通
し弁体を有する給水孔及び気化室に連通する排水孔を有
するポンプ室と、このポンプ室のピストンを動作させる
ための自己保持型ソレノイドとを備え、通常スチームの
場合には、前記自己保持型ソレノイドの自己保持力によ
ってピストンを保持して気化室へ水タンクの水を供給
し、増量スチームの場合は、前記自己保持型ソレノイド
の自己保持力によってピストンを保持して前記給水孔の
弁体を開放して水タンク内から給水孔を介してポンプ室
内に水を溜めた後、自己保持型ソレノイドの自己保持力
を解除し、弁体で給水孔が閉じ一気にポンプ室内の水を
排水孔を介して気化室へ流出するスチームアイロンとし
たものである。
作用 この構成により、スチーム,増量スチーム,ドライの
3段階の切り替えが自己保持型のソレノイドによる電気
的な切り替えに変更されるため、切り替え操作そのもの
は単なるスイッチの切り替え操作だけ(例えばタッチス
イッチ等)となり、使用者である主婦に対する負担も大
幅に軽減され、また増量スチームの繰り返し操作につい
ても一度設定してしまえば、数秒おきに繰り返し何度も
自動的に発生させることが可能となるものである。さら
に、水洩れ防止のための流水路の開閉をも兼ねる構成と
したことで、ベースの温度検出にバラツキの大きいバイ
メタルを使う必要がなく、精度のよいサーミスタを使用
することができるため、スチームの発生できる温度条件
範囲を拡げることができるようになるものである。
実施例 以下、本発明の実施例について第1図、第2図をもと
に説明する。なお、第3図と同一部分には同一符号を付
して詳細説明を省略し、相違点を中心に説明する。第1
図において16はポンプ室の下部に設けた水路開閉器で、
基底部に給水孔17,側壁に排水孔18,水路開閉ボール12を
有する略パイプ形状をなしている。19は前記水路開閉器
16の上部に連なるポンプ室で、円筒状の内面を上下に摺
動するピストン状のプランジャ20を備えている。21は前
記プランジャ20を動作させる自己保持型ソレノイドで、
吸引力によりプランジャ20を上方に引き上げた状態で、
自己保持することができるとともに、瞬間的な復旧電流
によって自己保持を解除することができる。22は自己保
持を解除されたプランジャ20を下方に押し下げるバネ、
23はポンプ室を密閉するためのOリングである。
上記構成によって、スチーム,増量スチーム,ドライ
の3つの状態を実現する際の動作を説明する。
すなわち、スチームの状態は第2図(a)に示してあ
り、自己保持型ソレノイド21は吸着(吸引後自己保持)
状態で、図に示したように水路閉鎖ボール12は自由に移
動できる状態にある。従って、水は水タンク5の水圧に
より給水孔17を通り、水路開閉ボール12を押し上げて排
水孔18を通過し、ノズル9で絞られて少量づつ気化室3
へ滴下する。これにより噴気孔4からは通常のスチーム
が噴出される。
次に、ドライは第2図(b)に示した状態で実現され
る。すなわち、自己保持型ソレノイド21は復旧(自己保
持解除,非通電)状態で、バネ22の力によりプランジャ
20が下方に押し下げられ、ボール付勢バネ13により水路
開閉ボール12が給水孔17に押し付けられることで水路は
完全に遮断されている。
最後に、増量スチームは第2図(a)から第2図
(b)へ移行する過程において実現される。すなわち自
己保持力により吸着された状態(第2図(a))の自己
保持型ソレノイド21に復旧電流を流すことにより自己保
持力が瞬間的に解除され、バネ22の力によってプランジ
ャ20が一気に下方に押し下げられ第2図(b)の状態に
移行する。このときポンプ室19はOリング23によって密
閉されているため、プランジャ20の下降にともなってポ
ンプ室19内の体積は急激に圧縮され、この作用でポンプ
室19内の水は排水孔18およびノズル9を通って気化室3
内に大量に流出される。これにより気化室3内では爆発
的な蒸発が起こり噴気孔4から強力なスチームが勢い良
く噴出され増量スチームの状態が実現される。
また、ベース1の温度が下がりスチームの発生ができ
ない状態になった時は、これを別に設けたサーミスタ
(図示せず)によって検知し、自己保持型ソレノイド21
を復旧状態にし、強制的に上記ドライ状態を作り出せば
よい。
発明の効果 以上のように本発明によれば、水路の開閉およびポン
プ効果を単一に自己保持型ソレノイドによる吸引,自己
保持(吸着),復旧の動作により実現することにより、
従来のように使用者(主として主婦)に指先で力を込め
てボタンを押す等の負担をかけることもなく、簡単な操
作で容易にスチーム,増量スチーム,ドライの3つの状
態の切り替えを行うことができるようになり、またパワ
ーショットの繰り返し使用も自在に行えるようにするこ
とが可能となるもので、極めて使い勝手のよいスチーム
アイロンを提供することのできるものである。さらに水
洩れ防止の面でも、従来のようなバイメタルを使用しな
くても良くなり、構造が簡単となり製造面でもメリット
が大きく、またスチーム発生可能温度を正確に検知する
こともできるようになり、非常に実用性の高いものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるスチームアイロンの断
面図、第2図a,bはその水路開閉器部分の動作説明の断
面図、第3図は従来例の断面図である。 1……ベース,2……ヒータ,3……気化室、5……水タン
ク,7……水栓,8……導水ケース,9……ノズル,12……水
路開閉ボール,13……ボール付勢バネ,16……水路開閉
器,17……給水孔,18……排水孔,19……ポンプ室,20……
プランジャ,21……自己保持型ソレノイド。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒータを内蔵し、気化室を形成したベース
    と、このベース上部に設けた水タンクと、往復動作する
    ピストン、水タンクに連通し弁体を有する給水孔及び気
    化室に連通する排水孔を有するポンプ室と、このポンプ
    室のピストンを動作させるための自己保持型ソレノイド
    とを備え、通常スチームの場合には、前記自己保持型ソ
    レノイドの自己保持力によってピストンを保持して気化
    室へ水タンクの水を供給し、増量スチームの場合は、前
    記自己保持型ソレノイドの自己保持力によってピストン
    を保持して前記給水孔の弁体を開放して水タンク内から
    給水孔を介してポンプ室内に水を溜めた後、自己保持型
    ソレノイドの自己保持力を解除し、弁体で給水孔が閉じ
    一気にポンプ室内の水を排水孔を介して気化室へ流出す
    るスチームアイロン。
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JPS5614115Y2 (ja) * 1978-08-30 1981-04-02
JPS602297A (ja) * 1983-06-20 1985-01-08 東芝熱器具株式会社 スチ−ムアイロン

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