JP2578791B2 - 光検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば光学式ディスクの情報トラックによ
って変調された光信号を電気信号に変換する光検出装置
の受光面の改良に関するものである。

従来の技術 近年、光検出装置は光学式ディスクのような情報トラ
ックによって変調された光信号を電気信号に変換するも
のが主流となり、光情報機器分野への利用は特に進んで
いる。そこで現在光検出装置の受光面の分割形態は、３
ビーム方式を用いたサーボ方式については、６分割方式
が主流となっている。

以下、図面を参照しながら上述した従来の３ビーム方
式について、その光学系の構成及び光検出装置の一例に
ついて説明する。

第４図は従来の３ビーム方式による光学系構成の原理
図を示すものであり、第５図はその従来の光学系に用い
られている６分割方式の光検出装置を示すものであり、
第６図は従来の６分割方式の光検出装置に光スポットが
照射される理想的な場合を示すものであり、第７図は従
来の６分割方式の光検出装置に光スポットが実際に照射
される様子を示すものである。

第４図において、１は半導体レーザー、２はコリメー
トレンズ、３はグレーティング、４はビームスプリッ
タ、５は波長板、６はフォーカスレンズ、７は光情報記
録媒体（以後、光ディスクと呼ぶ）。８はディテクタレ
ンズ９は６分割方式光検出装置である。

第５図において、10,11,12,13,14,15は６分割方式の
光検出装置の各受光面を表わす。

第６図において16,17,18は第５図の光検出装置に照射
される光スポットであり、16はメインスポット、17,18
はサブスポットと以下呼ぶことにする。

第７図において、19はメインスポット16の散乱光（後
で詳しく説明する）を示すものである。

以上のように構成された光学系及びその光学系に使用
されている光検出装置について、以下その動作について
説明する。

第４図において半導体レーザ１から出た光は、コリメ
ートレンズ２で平行光束に変換され、グレーティング３
によって平行光束を３本の光束に分離し、ビームスプリ
ッタ４によってディスク７での入射光と反射光を分離
し、波長板５によって反射光の偏波面を90゜変化させ、
フォーカスレンズ６によって収束光に変換させ、ディス
ク７に光線を集光する。そしてディスク７で反射された
光は、ビームスプリッタ４で反射され、ディテクタレン
ズ８によって６分割方式の光検出装置９に光を集束させ
る。

６分割方式の光検出装置９に集束された３本の光スポ
ットのパターンは、ディスク７とフォーカスレンズ６の
位置関係によって変化し、光スポットの光強度分布が変
化するため、それを第６図の受光部によって電気信号に
変換し、メインスポット16よりフォーカス制御信号及び
光情報信号を出力し、サブスポット17,18により、トラ
ッキング制御信号を出力することができることになる。

つまりこの３ビーム方式によって、ディスク７とフォ
ーカスレンズ６が常に正しい位置関係になるように、光
検出装置９の出力信号を基に、フォーカス及びトラッキ
ング制御が行われ、かつ光情報信号を得ることができる
こととなる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、３ビーム法を用
いたサーボ方式等、この種の光検出装置の受光面に照射
されるメインスポット16は、光ディスク７の光情報面の
傷，ほこり等の汚れによって、散乱光19を発生し、第５
図の受光面10,11,12,13の出力信号を基にフォーカス制
御といったような光情報機器の駆動系の制御信号として
利用する場合、この散乱光19はその制御信号に対しては
雑音となり、制御信号は不安定になるため、受光面10,1
1,12,13の面積はできるだけ小さい方が良く、また一方
では、第５図の４分割の受光面10,11,12,13は、受光面1
4,15が隣接していることもあり、受光面10,11,12,13の
面積に制約があり大きくできないため、散乱光19が受光
面10,11,12,13の外20に照射された場合、受光面10,11,1
2,13によって得られる光情報信号の低下が起こり、デジ
タル信号のような場合、誤り訂正能力の低下等、正確に
情報信号が得られないという問題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、光検出装置の受光面の改
良によって、光学制御系の制御信号及び光情報信号を安
定に得ることができる光検出装置を提供するものであ
る。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明の光検出装置
は、その受光面は３ビーム方式のために６分割され前記
光信号の１個のメインスポットを受光するための４個の
受光面と前記光信号の２個のサブスポットを受光するた
めの各１個の受光面とを有する第１の受光面と、前記第
１の受光面の周辺に配置され前記光信号のメインスポッ
トの散乱光を受光する第２の受光面とを備え、前記第１
の受光面の６分割されたうちの前記光信号のメインスポ
ットを受光するための４個の受光面からの電気信号出力
と前記第２の受光面からの電気信号出力とを加算して光
情報信号として用いるという構成を備えたものである。

作用 本発明は、上記した構成によって６分割の第１の受光
面の中のメインスポットを受光するための４個の受光面
に集束されるメインスポットによって得られる光情報信
号が、光情報面の傷，ほこり等の汚れによって散乱光を
発生し、情報信号が低下して安定に得られないため、６
分割の第１の受光面の周辺部にも第２の受光面を設け、
第１の受光面の中のメインスポットを受光するための４
個の受光面の電気信号出力と第１の受光面の周辺部に設
けたメインスポットの散乱光を受光する第２の受光面の
電気信号出力とを加算することによって、その散乱光に
よる光情報信号の低下を抑え、情報信号がディジタル信
号のような場合、その誤り訂正能力を向上することがで
き、また第１の受光面の中の４分割の受光面の面積を小
さくすることができるので、安定した制御信号を得るこ
とができ、光情報機器の制御能力が向上することとな
る。

実 施 例 以下本発明の一実施例の光検出装置について図面を参
照しながら説明する。

第１図は本発明の実施例における光検出装置の受光面
を示すものである。

第１図において21,22,23,24,25,26は６分割の第１の
受光面の各受光面であり、27はその第１の受光面の周辺
部に設けた第２の受光面である。

第２図は、第１図の光検出装置の受光面に実際に光ス
ポットが照射される様子を示すものであり、28はメイン
スポット、29,30はサブスポット、31は光ディスクの
傷、ほこり等の汚れによるメインスポット28の散乱光で
ある。

第３図は、第２図の光検出装置の出力信号の処理系を
示すもので、32は光検出装置、33,34,35は加算器、36は
減算器であり、37は加算器33の出力、38は減算器36の出
力を示す。（光検出装置32において、各受光面番号とピ
ン番号は対応している。１−、以下同様） 以上のように構成された光検出装置について以下第１
図、第２図及び第３図を用いてその動作を説明する。

第１図のように、６分割の第１の受光面21,22,23,24,
25,26の周辺部に第２の受光面27を設ける。そして第２
図のようにメインスポット28及び散乱光31が照射された
場合、第３図において、６分割の第１の受光面の中の４
分割受光面21,22,23,24によって得られる出力信号を加
算器34,35及び減算器36によって信号処理し、フォーカ
スサーボ制御信号38を得るようにして、その４分割の受
光面21,22,23,24の出力と、受光面27Aと27Bとよりなる
第２の受光面27の出力とを加算器33によって加算し、光
情報信号出力37を得る。

すなわち第２図のように光ディスクの傷，ほこり等の
汚れによって散乱光31が生じた場合、第２の受光面27を
設けることによって、この散乱光31を受光し、４分割受
光面21,22,23,24の出力と加算することによって光情報
信号を得るようにする。

以上のように６分割の第１の受光面21,22,23,24,25,2
6の周辺部に第２の受光面27を設けて、光スポット28の
散乱光31を受光して、４分割受光面21,22,23,24と加算
することによって、光情報信号37を安定に得ることがで
き、また４分割受光面21,22,23,24は小さくすることが
でき、散乱光31の受光を抑えられるので、４分割受光面
21,22,23,24によって得られる出力信号を光情報機器の
制御信号に用いても散乱光31による影響がほとんどなく
なり、安定な制御信号を得ることができる。

発明の効果 以上のように本発明は、光検出装置の受光面は第１の
受光面がメインスポットを受光するための４個の受光面
と光信号の２個のサブスポットを受光するための各１個
の受光面とに６分割され、そのうちのメインスポットを
受光するための４個の受光面からの電気信号出力と第１
の受光面の周辺に配置された光信号のメインスポットの
散乱光を受光する第２の受光面からの電気信号出力とを
加算して光情報信号として用いるように構成したことに
より、光情報機器の制御信号及び光情報信号を安定に得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例における光検出装置の受光面の
構成図、第２図，第３図は本発明の実施例の動作説明
図、第４図は従来の３ビーム方式を用いた光学系の構成
図、第５図は従来の光検出装置の受光面の構成図、第６
図、第７図は従来の光検出装置の動作説明図である。 21,22,23,24,25,26,27……光検出装置の受光面、28……
光スポット（メインスポット）、29,30……サブスポッ
ト、31……散乱光、32……光検出装置、33,34,35……加
算器、36……減算器、37……加算器33の出力、38……減
算器36の出力。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】光学式記録媒体に集光され、かつその記録
   媒体に記録された情報によって変調された光信号を受光
   し、電気信号に変換する光検出装置であって、 その受光面は３ビーム方式のために６分割され前記光信
   号の１個のメインスポットを受光するための４個の受光
   面と前記光信号の２個のサブスポットを受光するための
   各１個の受光面とを有する第１の受光面と、 前記第１の受光面の周辺に配置され前記光信号のメイン
   スポットの散乱光を受光する第２の受光面とを備え、 前記第１の受光面の６分割されたうちの前記光信号のメ
   インスポットを受光するための４個の受光面からの電気
   信号出力と前記第２の受光面からの電気信号出力とを加
   算して光情報信号として用いるように構成したことを特
   徴とする光検出装置。