JP2578778Y2 - 美容健康器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、電動モータによって作
動する複数のローラを腹部等の身体各部に当てて血行を
促すことにより、筋肉の凝りをほぐしたり贅肉をとった
りする美容健康器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電動モータの駆動によって回転す
るローラを身体各部に当てて血行を促すようにしたマッ
サージ器が種々開発されている。このようなマッサージ
器は、いずれも回転するローラの押圧力を利用して身体
の肉部或は筋部を揉みほぐすようにしてあり、そのマッ
サージ効果を促進するために、ローラの外周に突起を設
けたり、ローラ支持体の外周に複数のローラを軸支し
て、ローラの形状に種々の工夫を凝らすようにしてあ
る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところが、従来のロー
ラ式マッサージ器は、いずれもローラを垂直に立てた状
態で回転するようにしてあるため、その押圧効果は、身
体の肉部或は筋部を垂直方向に押圧するにどとまってい
た。

【０００４】従って、専門家の指圧にみられるように肉
部を指で掴んで揉みあげるようにしたマッサージ形態
は、従来のマッサージ器では実現し得ないものであっ
た。

【０００５】本考案は、上記のように従来のマッサージ
器がローラの回転による押圧動作に依存していたのに対
して、そのマッサージ効果及びマッサージ感をより向上
するために、ローラ同士が接近及び離間を繰り返して腹
部等の身体各部を挟圧するように動作する美容健康器を
提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の美容健康器は、ユニットホルダーの下面に
間隔を開けて平行に配設したローラ軸の両端を保持し、
各ローラ軸にギヤを介して接続した電動モータの駆動に
より夫々のローラ軸を互いに対向方向に回転可能とし、
前記ローラ軸のうち一方のローラ軸２に装着した１個の
ローラを片方のローラ軸に装着した２個のローラで一定
の隙間を開けて挟み込み、各ローラはセンターボディの
外周に傾角をもって回動自在に設けたモミリングを備え
ると共に、夫々のセンターボディを各ローラ軸に係止し
て定位置に固定したうえ、前記ローラの全体外側を可撓
性のカバーで被包したのである。

【０００７】また、前記ローラ軸のうち一方のローラ軸
には２個のローラを間隔を開けて装着し、且つ片方のロ
ーラ軸２には前記２個のローラの夫々を一定の隙間を開
けて挟む３個のローラを装着した構成としてもよい。

【０００８】

【作用】上記構成において、電動モータ１４を駆動する
と、ローラ軸２、２が対向方向に回転してローラ３、３
…を回転付勢するが、各ローラ３はセンターボディ１５
の外周に傾角をもって回動自在であるから、カバー７を
介してローラ３、３…を身体に当てると、夫々のローラ
３、３…は回動を停止した状態で定位置で横振れ動作を
行う。また、この動作に加えて、各ローラ３は互いに間
隔を開けて各ローラ軸２に配設されているから、隣り合
うローラ３、３同士は隙間を拡縮しながら回転する。

【０００９】このような動作をするローラ３、３…を身
体に当てた状態では、各ローラ３の横振れによって身体
を揉みほぐし、さらには隣り合うローラ３、３間の拡縮
動作によって身体は反復的に揺さぶられながら掴み上げ
るように挟圧される。

【００１０】ローラ３、３間に隙間の拡縮を生じるロー
ラ３の最少数は、ローラ３の傾角の取り方によっては、
各ローラ軸３、３に１個ずつ設けていればよいが、身体
を三方支持するためには、少なくとも一方のローラ軸２
に１個、片方のローラ軸２に２個のローラ３、３を必要
とし、このローラ数によればマッサージ器全体の長さを
最小限に小型化し得るものである。

【００１１】また、一方のローラ軸２に２個のローラ
３、３を装着し、片方のローラ軸２に３個のローラ３、
３、３を装着することによって、マッサージ効率を高
め、腹部等の身体各部をマッサージするときの適度の長
さを得るものである。

【００１２】

【実施例】以下、本考案の実施例について図面を参照し
ながら説明する。

【００１３】図１は本考案による美容健康器を下方から
見た外観図である。図２は図１に示す美容健康器のロー
ラを下方にした長手方向に沿う縦断面図である。図３は
本考案における一方のローラ軸に１個のローラ、片方の
ローラ軸に２個のローラを装着したローラユニットの詳
細図である。図４は本考案における一方のローラ軸に２
個のローラ、片方のローラ軸に３個のローラを装着した
ローラユニットの詳細図である。図５は図３のＡ−Ａ矢
示又は図４のＢ−Ｂ矢示の方向に見たギヤ機構の詳細図
である。図６は本考案におけるローラの側面図である。
図７は図６に示したローラの縦断面図である。図８は本
考案の美容健康器の上側ケースカバーを取り外した状態
を示す平面図である。図９は図８の状態に上側ケースカ
バーを取り付けた上部外見図である。図１０は本考案の
美容健康器の側面図である。図１１は本考案の美容健康
器の使用例を示す図である。

【００１４】図１に示すように、本考案の美容健康器の
支持基盤たるユニットホルダー１の下面の長手方向の両
端にはベアリングホルダー１０、１０を突設し、これら
のベアリングホルダー１０、１０間に２個のローラユニ
ット９、９を間隔を開けて平行に配設する。

【００１５】ローラユニット９、９は、図３又は図４に
示すように、後述する断面六角形に形成されたローラ軸
２（図７参照）と、該ローラ軸２の両端の円周溝部（不
図示）に夫々回動自在に嵌着したベアリング１１、１１
と、ベアリング１１、１１の抜出し防止のためにローラ
軸２の外端に嵌着した止め輪１２、１２と、ローラ軸２
に装着した１個又は複数のローラ３、３…と、夫々のロ
ーラ３をベアリング１１、１１間にて定位置に位置決め
するためにローラ軸２を外嵌した必要長及び必要数のカ
ラー１３、１３…とから成り、さらに両方のローラ軸
２、２の片側端部には駆動ギヤ６、６を固着してある。

【００１６】ベアリングホルダー１０、１０の夫々には
所定間隔で並設された半円形溝１０ａ、１０ａが形成し
てあり、この夫々に各ローラユニット９、９の両端のベ
アリング１１、１１を収嵌したうえ、該ベアリング１
１、１１上に上記と同様の半円形溝を形成したベアリン
グカバー１４ａ、１４ｂを被せてベアリングホルダー１
０、１０に対してネジ止めすることにより、２個のロー
ラユニット９、９が所定間隔を開けた平行状態で回動自
在に保持されることとなる。

【００１７】なお、ベアリングカバー１４ａ、１４ｂの
うち、ギヤ機構Ｇを収容するベアリングカバー１４ｂの
ほうがベアリングカバー１４ａよりも大なる幅を有す
る。

【００１８】このようなローラユニット９、９におい
て、図３に示すものは、一方のローラ軸２に１個のロー
ラ３を装着し、片方のローラ軸２には上記１個のローラ
３を隙間を開けて挟む２個のローラ３、３を装着してあ
る。

【００１９】また、図４に示すものは、ローラ軸２、２
のうち一方のローラ軸２に２個のローラ３、３を間隔を
開けて装着し、片方のローラ軸２には２個のローラ３、
３の夫々を隙間を開けて挟む３個のローラ３、３、３を
装着してある。

【００２０】このようなローラ３の数をどのように特定
するかは、ローラ３、３…を身体に当てたときの身体に
対する支点の関係、使用感、及びマッサージ器全体の長
さをいかに取るかによって設定すればよいが、上記した
ように、ローラ３を一方のローラ軸２に１個、片方のロ
ーラ軸２に２個装着したときには、身体に対する三方支
持の最小限度を構成してマッサージ器全体の長さを最小
限に小型化し得る。

【００２１】また、一方のローラ軸２に２個のローラ
３、３、片方のローラ軸２に３個のローラ３、３、３を
装着すると、マッサージ効率を高め、しかも腹部等の身
体各部をマッサージするための適度の長さを得ることが
できる。

【００２２】ローラ３は、図６及び図７に示すように、
内輪を成すセンターボディー１５の円形外周に対して、
外輪を成す円形内周のサイドボディー１６を外装し、セ
ンターボディー１５の外周面とサイドボディー１６の内
周面との夫々には半円形溝１７、１７を設けてこれに複
数の鋼球１８、１８…を収嵌し、センターボディー１５
とサイドボディー１６の両外側にはリングホルダー１
９、１９を付設してサイドボディー１６側にネジ又はリ
ベット２２で締結し、サイドボディー１６の外周には輪
状のゴム製モミリング２１を装着してある。

【００２３】さらにローラ３のセンターボディー１５に
はローラ３の中心軸線Ｃ１に対して傾斜角αをとった軸
受孔２０（中心軸線Ｃ２）を断面六角形状のローラ軸２
に挿嵌し得る内周形状に穿設してあり、ローラ軸２を軸
受孔２０に挿着すると、ローラ３は、ローラ軸２の回転
に伴って、図３及び図４に示す実線のローラ３と二点鎖
線のローラ３’が示すように横振れしながら回転する。

【００２４】ただし、ローラ３の上記ベアリング構成に
よって、モミリング２１はセンターボディー１５に対し
て回動自在であるから、ローラ軸２を回転した時でも、
このモミリング２１は回転方向に制止させた状態で横振
れ運動を生じる。この動作によって、モミリング２１を
身体に当てたとき、ローラ３の回転を制止した状態でロ
ーラ３に横振れ動作を付与することができる。

【００２５】ローラ軸２、２…の夫々に対するローラ３
の配置は、図３及び図４に示すように、ローラ軸２、２
間でローラ３、３…が互いに隙間を開けて交互に挟み込
むようにし、ローラ軸２上の各ローラ３の間隔はローラ
３が横振れするときにローラ軸２、２間で隣接するモミ
リング２１が最接近したときでも一定の隙間を保有して
身体を挟圧し得るように設定する。

【００２６】このようなローラの配置間隔によって、各
ローラ３がローラ軸２上の定位置で動作し得るように夫
々のカラー１３の長さ及び数を設定し、夫々のローラ
３、３間及びベアリング１１とローラ３間にこの夫々の
カラー１３、１３…を挿嵌するようにする。

【００２７】なお、ローラ３の傾斜角は、図３及び図４
に示すように、ローラ３、３…が横触れしながら回転し
たとき、ローラ３、３…の配置間隔の関係から隣接する
ローラ３、３の最小離間幅ｇをどのような大きさにとる
かによって設定すればよく、また夫々のローラ３をどの
方向に傾斜させるかは、隣接するローラ３、３同士が離
間と接近の機会を多く取るように交互に傾斜させればよ
い。

【００２８】そして図５に示すように、各ローラ軸２、
２の片側端部にネジ止めした駆動ギヤ６、６と電動モー
タ１４の回転軸４ａにネジ止めした駆動ギヤ５とをギヤ
機構Ｇによって連結する。

【００２９】このギヤ機構Ｇは、電動モータ１４の駆動
ギヤ５と一方のローラ軸３の駆動ギヤ６（図５において
左方の駆動ギヤ６ａ）との間にネジ止めして噛合させた
２個のギヤ２５、２６を介して、電動モータ１４の駆動
ギヤ５の右回転をギヤ２５によって左回転にし、次いで
ギヤ２６によって右回転にして左方の駆動ギヤ６ａを左
回転させると共に、ギヤ２６と片方のローラ軸２の駆動
ギヤ６（図５において右方の駆動ギヤ６ｂ）との間にギ
ヤ８を介して、右回転のギヤ２６をギヤ８で左回転にす
ることによって右方の駆動ギヤ６ｂに右回転を付与し、
これにより左回転の左方の駆動ギヤ６ａと右回転の右方
の駆動ギヤ６ｂとの間に互いに対向方向への回転を付与
するようにしてある。従って、電動モータ１４を右回転
することによって、図３及び図４の矢符Ｃで示すように
ローラ軸２、２を互いに対向方向に回転させつつローラ
３、３…に横振れ動作を生じさせて、隣接するローラ
３、３同士の隙間を拡縮させることができる。

【００３０】ローラ３、３…は、布製による可撓性カバ
ー７で被包する。このカバー７の裾部外周に紐（不図
示）を装着し、この紐をベアリングホルダー１０、１０
の窪み部１０ｂ（図１参照）又はユニットホルダー１の
引っ掛け部１ａ（図５参照）に掛止してローラ３、３…
の全体側面を被包することができる。

【００３１】電動モータ１４は、図２及び図８に示すよ
うに、ユニットホルダー１の上面に設けた制御盤３０に
接続して、この制御盤３０には図８に示すようにリード
線３１を接続して外方の電源コード３２と接続３３し、
その途中をコード押さえ３４で保持する。制御盤３０に
はノブ３５が設けられ、このノブ３５の回動調整によっ
て電動モータ１４の回転速度調整を行うようにする。

【００３２】ユニットホルダー１は、図８に示すよう
に、下側ケースカバー３６に固設すると共に、その上面
には図９に示す上側ケースカバー３７を覆って電動モー
タ１４と制御盤３０等を被包し、図１０に示すように下
側ケースカバー３６に対して上側ケースカバー３７をビ
ス３８で止める。このユニットホルダー１の上面には、
図９に示すようにノブ３５の端部を露出させると共に、
その近傍に電源スイッチ、使用時間調整等のスイッチ銘
板３９を設けてある。

【００３３】さらに、図１０等に示すように、下側ケー
スカバー３６の長手方向の片端部にはベルト４０の片側
を固設し、下側ケースカバー３６の他端には雄バックル
４１ａを回動自在に固設して、ベルト４０の他端に付設
した雌バックル４１ｂを雄バックル４１ａに嵌着するよ
うにし、ベルト４０の途中には中間バックル４１ｃを介
してベルト４０の長さ調整を行うようにしてある。

【００３４】図１１に本考案の美容健康器の使用例が示
してある。この図は腹部等の身体胴部５０をマッサージ
する例であり、ローラ３、３…側をカバー７を介して腹
部５１側に向け、長さ調整したベルト４０を身体胴部５
０の全周に掛止して手放しで美容健康器の使用ができる
ようにしてある。

【００３５】ただし、図９及び図１０に示すように、こ
の美容健康器の上側ケースカバー３７の上面には窪み部
３７ａ、３７ａを並設してあって、上記のようにベルト
４０を使用せずにこの窪み部３７ａ、３７ａを把持する
ことによって美容健康器の取扱いができる。

【００３６】本考案の美容健康器の使用効果は、上記し
たように、ローラ３、３…の相互の隙間を拡縮する横振
れ回転によって、ローラ３、３間に進入した身体各部を
指で掴むように揺さぶりながら挟圧して血行を促進し、
特に腹部等に対してはその挟圧動作によって贅肉をとる
ためのマッサージ効果を発揮するものである。

【００３７】また、上記したように、ローラ３、３…を
ローラ軸２、２間で互いに対向方向に回転させることが
できるが、各ローラ３は回動自在であるので、ローラ
３、３…自体の回転は制止されるものの、その回転力は
対向方向に付勢されるので、ローラ３、３…の挟圧動作
は肉部を掴み上げる方向に作用してマッサージ効果及び
使用感をより良好にすることができる。

【００３８】

【考案の効果】以上説明したように、従来のマッサージ
器がローラの回転による押圧動作に依存していたのに対
して、本考案の美容健康器は、個々のローラが傾斜した
状態で横振れ動作をするようにしてあるので、ローラ同
士が接近及び離間を繰り返して腹部等の身体各部を揺さ
ぶりながら掴み上げるように挟圧するため、従来のもの
に比べて美容健康、特に腹部の贅肉を取ったりするシェ
イプアップ効果に極めて良好なマッサージ効果及びマッ
サージ感を提供することができるものである。

【００３９】また、一方のローラ軸に１個、片方のロー
ラ軸に２個のローラを装着すると、身体に対するローラ
の三方支持を確保しつつマッサージ器全体の長さを最小
限に小型化でき、一方のローラ軸に２個のローラ、片方
のローラ軸に３個のローラを装着すると、マッサージ効
率を高め、しかも腹部をマッサージするための適度の長
さを確保し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案による美容健康器を下方から見た
外見図である。

【図２】図２は図１に示す美容健康器のローラを下方に
した長手方向に沿う縦断面図である。

【図３】図３は本考案における一方のローラ軸に１個の
ローラ、片方のローラ軸に２個のローラを装着したロー
ラユニットの詳細図である。

【図４】図４は本考案における一方のローラ軸に２個の
ローラ、片方のローラ軸に３個のローラを装着したロー
ラユニットの詳細図である。

【図５】図５は図３のＡ−Ａ矢示又は図４のＢ−Ｂ矢示
の方向に見たギヤ機構の詳細図である。

【図６】図６は本考案におけるローラの側面図である。

【図７】図７は図６に示したローラの断面図である。

【図８】図８は本考案の美容健康器の上側ケースカバー
を取り外した状態を示す平面図である。

【図９】図９は図８の状態に上側ケースカバーを取り付
けた上部外見図である。

【図１０】図１０は本考案の美容健康器の側面図であ
る。

【図１１】図１１は本考案の美容健康器の使用例を示す
図である。

【符合の説明】

１…ユニットホルダー、２…ローラ軸、３…ローラ、４
…電動モータ、４ａ…電動モータの回転軸、５…電動モ
ータの駆動ギヤ、６…ローラ軸の駆動ギヤ、７…カバ
ー、８…（逆回転付与のための）ギヤ、Ｇ…ギヤ機構、
１５…センターボディ、２１…モミリング。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A61H 15/00 340 A61H 15/00 370

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ユニットホルダー１の下面に間隔を開けて
   平行に配設したローラ軸２、２の両端を保持し、各ロー
   ラ軸２、２にギヤを介して接続した電動モータ１４の駆
   動により夫々のローラ軸２、２を互いに対向方向に回転
   可能とし、前記ローラ軸２、２のうち一方のローラ軸２
   に装着した１個のローラ３を片方のローラ軸２に装着し
   た２個のローラ３、３で一定の隙間を開けて挟み込み、
   各ローラ３はセンターボディ１５の外周に傾角をもって
   回動自在に設けたモミリング２１を備えると共に、夫々
   のセンターボディ１５を各ローラ軸２に係止して定位置
   に固定したうえ、前記ローラ３、３…の全体外側を可撓
   性のカバー７で被包したことを特徴とする美容健康器。
2. 【請求項２】前記ローラ軸２、２のうち一方のローラ軸
   ２には２個のローラ３、３を間隔を開けて装着し、且つ
   片方のローラ軸２には前記２個のローラ３、３の夫々を
   一定の隙間を開けて挟む３個のローラ３、３、３を装着
   したことを特徴とする請求項１記載の美容健康器。