JP2578337Y2 - コントロールケーブル取付装置 - Google Patents

コントロールケーブル取付装置

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JP2578337Y2
JP2578337Y2 JP1990112804U JP11280490U JP2578337Y2 JP 2578337 Y2 JP2578337 Y2 JP 2578337Y2 JP 1990112804 U JP1990112804 U JP 1990112804U JP 11280490 U JP11280490 U JP 11280490U JP 2578337 Y2 JP2578337 Y2 JP 2578337Y2
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locking
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卓朗 酒井
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Nippon Cable System Inc
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は引きコントロールケーブル取付装置(以下、
単に装置という)に関する。さらに詳しくは、自動車の
アクセルペダルとスロットル弁とを連結する引きコント
ロールケーブルや、建設機械などの操作レバーと制御バ
ルブとを連結する引きコントロールケーブルなどを正確
に位置決めして取り付けるための装置に関する。
[従来の技術] 従来、引きコントロールケーブルの取付位置調整のた
めにダブルナット式や袋ナット式のものが用いられてい
る。
ダブルナット式のものは、たとえば第6図に示すよう
なものである。その装置(51)では、導管(52)の先端
に、外周に雄ネジが形成された口金具(53)が設けられ
ており、その口金具(53)には止メナット(54)が螺合
されている。そして、引きコントロールケーブルの取付
相手部材(B)の取付孔に、その両側へそれぞれ止メナ
ット(54)を振り分けるようにして係合される。そして
取付位置の調整は、各止メナット(54)を緩めて所望の
位置まで止メナット(54)を螺進させ、その位置で再度
取付相手部材(B)を挾むように締め付けることにより
行なうのである。なお通常は止メナット(54)の緩み防
止のためにロックナット(55)を用いている。
またネジキャップ式のものは、たとえば第7図に示す
ようなものである。その装置(61)は導管(62)の先端
近辺に、回転自在に設けられた、実質的に円筒状を呈
し、内径側に雌ネジが形成されたネジキャップ(63)
と、実質的に円筒状を呈し、その中空部を内索(64)が
貫通し、一端側には取付相手部材(C)に取り付けられ
る固定部(65)が形成され、外周面には前記雌ネジと螺
合する雄ネジが形成された本体(66)とから構成されて
いる。そして取付位置の調整は、ネジキャップ(63)を
ねじ込むかまたは緩めて前後に移動することによって行
なうのである。なお通常はネジキャップ(63)の緩み防
止のためにロックナット(67)を用いている。
[考案が解決しようとする課題] 叙上のごときダブルナット式や袋ナット式の装置のば
あい、緩み防止のためにロックナットを備えており、ネ
ジの緩み、ネジ込みに手間がかかる。またネジを介して
人間の手で装置を前後に移動して調整するため、感覚的
な調整となりやっかいである。その結果内索の張力が一
定しないばあいが多い。
本考案は叙上の問題を解消するためになされたもので
あり、ワンタッチで常に内索に一定の張力を与えるよう
なケーブルの導管の取付位置調整を行なうことができ、
一旦調整位置にセットされるとその位置がずれたりする
ことなく確実に保持される装置を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] (a)中空筒状を呈し、その基端に引きコントロールケ
ーブルの導管が固定され、引きコントロールケーブルの
内索が中空部を通って先端より突出しており、かつ外周
面の一定領域に周方向の係止歯列が軸方向に沿って形成
されているスライダと、 (b)中空筒状を呈し、その中空部と外周とを貫通する
少なくとも1個の周方向のスリットを有する本体と取付
相手部材に取り付けられるための固定部とからなり、前
記中空部に前記スライダが摺動自在に貫入するホルダ
と、 (c)前記ホルダに嵌合して保持され、前記スリットを
貫通して前記スライダの係止歯と係合する係止爪を有
し、前記ホルダに対して前記スライダの軸心方向とは異
なる所定方向に前記本体を摺動することによって前記係
止爪と前記係止歯とが係合されるように構成される爪部
材とからなるコントロールケーブル取付装置であって、 (d)前記ホルダと前記爪部材との摺動面には、前記係
止爪と前記係止歯とが係合したのち、前記所定方向への
さらなる摺動をさせる際に前記爪部材を前記ホルダに対
し際に前記スライドの軸心方向に所定量だけ移動させる
手段を有してなることを特徴としている。
前記スライドの軸心方向に所定量だけ移動させる手段
が前記爪部材を前記内索の張力が緩む方向に移動させる
ことが好ましい。
前記スライドの軸心方向に所定量だけ移動させる手段
が、前記スリットの周方向に段部が形成された端縁と、
前記爪部材の回転に伴い、係止爪を軸方向に移動をせし
めるようにガイドするために前記ホルダの外周面に形成
されたガイド突起とからなるのが好ましい。
前記スライダを前記ホルダの本体端部から押し出すよ
うに付勢するためのバネ部材を有してなるのが好まし
い。
さらに本考案の装置は、(a)中空筒状を呈し、その
基端に引きコントロールケーブルの導管が固定され、引
きコントロールケーブルの内索が中空部を通って先端よ
り突出しており、かつ外周面の一定領域に軸心について
直径方向に対向する面にそれぞれ周方向の係止歯列が軸
方向に沿って形成されているスライダと、 (b)中空筒状を呈し、その中空部と外周とを貫通する
少なくとも1個の周方向のスリットを有する本体と取付
相手部材に取り付けられるための固定部とからなり、前
記中空部に前記スライダが摺動自在に貫入するホルダ
と、 (c)実質的に円筒状を呈し、前記ホルダの外周に嵌合
して保持され、前記スリットを貫通して前記スライダの
係止歯と係合する係止爪を有し、係合位置からホルダま
わりに所定の角度だけ回転したときに前記係止爪と係止
歯との係合が解除されるように構成される爪部材と、 (d)一端が前記導管に固定され、他端が前記本体に係
合され、前記スライダを前記ホルダの本体端部から押し
出すように付勢するためのバネ部材とからなるコントロ
ールケーブル取付装置であって、前記スリットが、周方
向に段部が形成された端縁を有し、前記係止爪が、スリ
ットに沿う周方向の移動に伴い、前記端縁にガイドされ
かつ前記段部によって軸方向に移動しうるように構成さ
れ、前記爪部材の回転に伴い係止爪を軸方向に移動せし
めるようにガイドするためのガイド突起がホルダの外周
面に形成されていることが好ましい [作用] 本考案の請求項1、2または3記載の装置によれば、
前記ホルダに対して前記スライダの軸心方向とは異なる
所定方向に前記本体を摺動させることにより前記爪部材
を前記ホルダに対し前記スライドの軸心方向に所定量だ
け移動させる手段を有しているので、爪部材を回転させ
るだけで爪部材と係止歯との係合をワンタッチで解除す
ることができ、内索の張力を所定の張力に調整ののち、
爪部材を再度回転させるだけで係止爪と係止歯とを再度
係合し、内索の張力を緩めることができ、内索に適正な
張力を付与できる。
本考案の請求項4または5記載の装置はそのホルダを
取付相手部材に取り付け、導管と連結されたスライダを
ホルダ内でバネ部材の弾性力と内索の張力との釣合で自
動的に前後させることにより位置調整を行なうものであ
る。ホルダに保持された爪部材の係止爪はスライダの係
止歯と係合するようにされており、また爪部材を回転さ
せるだけでこの係合をワンタッチで解除することができ
る。そのように前記係合を解除すると前記スライダは前
記弾性力および張力の2つの力が釣り合う位置まで移動
する。その位置で爪部材を再度回転させて係止爪と係止
歯とを再係合させることにより、スライダは内索に適正
な張力が加わった状態で確実に保持されるのである。
また請求項4または5記載の装置によれば、スリット
の端縁が段付形状とされ、さらに係止爪をガイドするた
めのガイド突起が設けられている装置にあっては、若干
強いバネを装着しておき、係止爪を係止歯に再係合させ
るとき、前記2つの力の釣合位置から内索の張力を若干
ゆるめる位置まで自動的にスライダが移動する。そうす
ることにより内索は、一旦強めに張力を加えられたあと
ゆるめられることにより所定の緊張度にされるという具
合に、自動的に好適な手順によって適正な張力が加わっ
た状態で調整され、かつその状態で確実に保持されるの
である。したがって、きわめて簡単な操作で適正かつ確
実な位置調整を行なうことができるのである [実施例] つぎに添付の図面を参照しながら本考案の装置を説明
する。
第1図は本考案の装置の一実施例を示す組立前斜視
図、第2図は第1図の装置の部分断面図、第3図は第2
図の(III)−(III)線断面図、第4図は第2図の(I
V)−(IV)線断面図、第5図は第3図において矢印
(D)方向から見た平面図である。
まず第1〜2図を参照しながら本考案の装置の全体構
成を説明する。
第1図において(1)は装置であり、スライダ(2)
と、ホルダ(3)と、爪部材(4)と、コイルバネ
(5)とから構成されている。
まず、スライダ(2)について説明する。
スライダ(2)は実質的に中空筒状を呈しており、そ
の軸方向のほぼ中央から先端(2a)側にかけては実質的
に円筒状であり、基端(2b)側にかけては軸心を挾んで
対向する両面の一定領域にそれぞれ周方向の歯(6)が
軸方向に沿って多数形成されている。
そしてスライダ(2)の先端(2a)にはストッパ
(7)が形成されている。ストッパ(7)は、スライダ
(2)の先端(2a)近辺に形成された周方向の溝(7a)
と、溝(7a)に嵌着されるワッシャ(8)とから構成さ
れている。なお、ワッシャ(8)の外径は、後述するホ
ルダ(3)の端部(12a)の開口直径より大きくされて
いる。
一方、スライダ(2)の基端(2b)側から中空部に引
きコントロールケーブル(以下、単にケーブルという)
(9)の導管(10)が挿入されて結合されている。導管
(10)から延びる内索(11)がスライダ(2)の中空部
を貫通してその先端(2a)から突出している。
つぎにホルダ(3)を説明する。ホルダ(3)は取付
相手部材(A)(第2図参照)に取り付けられるための
固定部(12)と本体部(13)とから連続して構成される
中空筒状の部材である。そして固定部(12)側の端部
(12a)から前記スライダ(2)の先端(2a)が突出し
ている(第2図参照)。その状態でスライダ(2)のス
トッパ(7)の溝(7a)にワッシャ(8)が嵌着される
のでワッシャ(8)が前記端部(12a)に当接すること
によりストッパ作用を奏する。すなわちスライダの先端
(2a)はホルダ(3)内部へ引き入れられないのであ
る。
第2図において、中央からやや左寄りに第1鍔(14)
が形成されている。第1鍔(14)から左側が固定部(1
2)であって、そこに形成される4本の可撓性を有する
スナップ片(12b)と前記第1鍔(14)との間に取付相
手部材(A)を挟んで把持するように構成されている。
第1鍔(14)の右側が本体部(13)である。本体部(1
3)は平行な2平面を部分円筒形で連続させたほぼ小判
形の中空断面を有しており、前記スライダ(2)の歯
(6)が形成された部分の断面とほぼ相似である(第3
〜4図参照)。したがって、ホルダ(3)内にスライダ
(2)が挿入されると、この両者はたがいに相対的に回
転することができない。
そして本体部(13)側の端部(13a)には、小判形断
面の上下の部分円筒面部にそれぞれ軸心に向かってたわ
みうる係止片(15)が形成されている。両係止片(15)
の外周面にはそれぞれ突起(15a)が形成されている。
そして係止片(15)と前記第1鍔(14)との間には第
2鍔(16)が形成されている。
第1鍔(14)と第2鍔(16)との間に軸方向に延びる
レール(17)が形成されている。そしてそのレール(1
7)上を軸方向に摺動しうる、爪部材(4)の回転を抑
止するための止メ部材(17a)が設けられている。
また第2鍔(16)から本体部(13)側端部(13a)に
かけてホルダ(3)の小判形断面の両側面には、それぞ
れ軸方向に平行な2本の突条(18)が形成されている。
また2本の突条(18)の間に、それらと平行なガイド突
起(18a)がホルダ(3)の両側面にそれぞれ形成され
ている。前記突起(15a)と第2鍔(16)との間には、
軸心を挾んだ両側面であって軸方向に若干ずれた位置に
それぞれ周方向のスリット(19)が形成されている。
この両スリット(19)は、そのホルダ(3)の基端側
の端縁(20)が周方向に沿って段付状になっている(第
5図参照)。すなわち、その端縁(20)は軸方向に若干
ずれた平行な第1領域(21a)と第2領域(21b)(第1
領域(21a)から若干ホルダ(3)の前記端部(13a)方
向へずれた端縁)とがスロープ(22)で連結されてい
る。本実施例のばあい、第1領域(21a)と第2領域(2
1b)とのずれは、ほぼ歯(6)の1枚分に相当するよう
にされている。また前記ガイド突起(18a)はそれぞれ
第2鍔(16)から前記スリット(19)の第2領域(21
b)に相当する位置近辺まで延びている。
つぎに爪部材(4)を説明する。
第1図に示すように爪部材(4)は実質的に円筒状を
呈しており、ホルダ(3)の外周の前記突起(15a)と
第2鍔(16)との間に回転自在に嵌合している。爪部材
(4)の両端外縁にはそれぞれ鍔(4a)、(4b)が形成
されている。前記第2鍔(16)側の鍔(4a)にはその円
周上90°毎にほぼ矩形の切欠(23)が4箇所刻設されて
いる。
そして、その切欠(23)のうちの1個に前記止メ部材
(17a)を挿入することができ、その結果爪部材(4)
の回転が抑止される。また止メ部材(17a)を切欠(2
3)から抜出したときには爪部材(4)は回転が可能と
なる。したがって爪部材(4)は90°回転毎に止メ部材
(17a)によって固定されうる。
一方、爪部材(4)の内周面には軸心を挾んだ両面で
あって軸方向にたがいに若干ずれた位置にそれぞれ軸心
に向かって係止爪(24)が突設されている。それら係止
爪(24)はちょうど対応する前記両スリット(19)にそ
れぞれ貫入し、ホルダ(3)内に嵌入されたスライダ
(2)の両側の係止歯列(6)とそれぞれ係合しうるよ
うにされている。そして爪部材(4)を軸心まわりに90
°回転させると両係止爪(24)はホルダ(3)から抜け
出て前記歯(6)との係合が解かれるようにされている
(第3〜4図の2点鎖線参照)。
なお、前述のごとく、スリット(19)の前記端縁(2
0)が、第1領域(21a)と第2領域(21b)とから構成
されており、さらに前記ガイド突起がホルダ(3)の両
側面に設けられているので、第2領域(21b)側から第
1領域(21a)の方向へ爪部材(4)を回転させると、
係止爪はスロープ(22)を通りつつ前記ガイド突起(18
a)の端部に乗り上げて第1領域(21a)へ段差分だけホ
ルダ(3)の前記端部(13a)側(第2図、第5図にお
いて右側)へ移動する。逆に爪部材(4)を第1領域
(21a)側から第2領域(21b)の方向へ回転させると、
係止爪(24)はその回転に伴って第1領域(21a)から
前記スロープ(22)を通りつつガイド突起(18a)の端
部からすべりおりて第2領域(21b)へ段差分だけホル
ダ(3)の固定部(12)側(第2図、第5図における左
側)へ移動する。
係止爪(24)は、第1領域(21a)にあるときは歯
(6)との係合が解かれており、前記スロープ(22)に
乗り上げる前に歯(6)と係合し始め、第2領域(21
b)に至ったときに完全に係合する。
なお爪部材(4)は第3〜4図に示すように係止爪
(24)が前記スリット(19)の端部(19a)と前記突条
(15)に制限されることによりほぼ90°しか回転するこ
とができない。
また、爪部材(4)は、その鍔(4a)の切欠(23)に
前記止メ部材(17a)を挿入することにより、回転角90
°の両端、すなわち、係止爪(24)と歯(6)との係合
位置および解除位置それぞれに固定されうる。
つぎにコイルバネ(5)を説明する。
コイルバネ(5)は円錐台状の外形を呈している。そ
して大径側端部がホルダ(3)の本体部側端部(13a)
に嵌合し、かつ前記爪部材(4)の鍔(4b)に当接し、
小径側端部がケーブル(9)の導管(10)に固着された
バネ受(25)に当接係止している。
したがってコイルバネ(5)はホルダ(3)とスライ
ダ(2)とをたがいに押し離すように付勢すると共に、
爪部材(4)をホルダ(3)の前記第2鍔(16)に押圧
するように付勢している。
このように爪部材(4)はコイルバネ(5)によって
軸方向に摺動が弾性的に抑止されているので、前記止メ
部材(17a)による回転抑止が確実になされる。
つぎに叙上のごとく構成された取付装置(1)を備え
たケーブルを取付相手部材(A)に取りつける方法につ
いて説明する。
まずホルダ(3)の中空部にスライダ(2)を通した
状態で爪部材(4)の係止爪(24)をスライダ(2)の
前記歯(6)に係合させる。さらにホルダ(3)の固定
部(12)側の端部(12a)から突出したスライダ(2)
の先端(2a)の溝(7a)にワッシャ(8)を嵌着させて
ストッパ機能を持たせておく。そうすれば誤操作によっ
て爪部材(4)の係止爪(24)が前記歯(6)との係合
から外れて前記コイルバネ(5)の弾性力によってスラ
イダ(2)がホルダ(3)の本体部(13)側の端部(13
a)から飛び出そうとしても、前記ストッパ(7)のワ
ッシャ(8)が前記ホルダ(3)の端部(12a)に当接
して飛び出しが防止されるのである。
装置(1)を叙上の状態にしておき、まずホルダ
(3)の固定部(12)を取付相手部材(A)のケーシン
グに形成された、前記第1鍔(14)より直径が小さい取
付孔に挿入する。そうすると前記スナップ片(12b)が
前記取付孔に沿うようにたわみ、そのスナップ片(12
b)が取付孔を通過したときに元の状態に復元する。そ
のときスナップ片(12b)と第1鍔(14)とで取付孔の
周縁を挟み、装置(1)は取付相手部材(A)のケーシ
ングに固定される。
ついで、装置(1)の先端から出ている内索(11)の
先端を相手部材(A)の係止部(図示されていない)に
取り付ける。
なお内索(11)の他端は別の装置(図示されていな
い)に連結されている。叙上のごとく配索されたケーブ
ル(9)の内索(11)は通常わずかにたるませられてい
る。そこで前記爪部材(4)を回転させて係止爪(24)
をスリット(19)の第2領域(21b)から第1領域(21
a)へ移動させる。そうすると係止爪(24)とスライダ
(2)の歯(6)との係合が解かれて、スライダ(2)
はコイルバネ(5)の弾性力によってホルダ(3)内を
導管(10)を押す方向(第2図における右方向)に移動
する。そして導管(10)は内索(11)のたるみを吸収す
る分だけホルダ(3)から送り出される。
その状態で再度爪部材(4)を第2領域側へ回転させ
て係止爪(24)を歯(6)に係止することにより調整す
る。そのばあい前述のごとく、係止爪(4)は第1領域
(21a)にあるときに歯(6)と係合し始め、そのあと
ガイド突起(18a)の端部からすべりおりると共にスロ
ープ(22)に乗り上げつつスライダ(2)をホルダ
(3)の固定部(12)方向(第5図における左方向)へ
移動させて第2領域(21b)に至る(第5図参照)。本
実施例のばあい、その移動量が歯(6)のほぼ1枚分に
相当するため、係止爪(24)と歯(6)とを係合させる
ときに内索(11)の張り程度が歯(6)の1枚分だけ自
動的にゆるむようにしている。すなわち内索(11)の所
定長さに対する導管長さを歯(6)1枚分短くしている
ことになる。
なお本考案においては、前記係止爪の移動量が歯1枚
分に限定されることはなく、たとえば2枚分でも3枚分
であってもよい。
そうすることにより一般的にバネのタワミ調整におい
て行なわれるような手法、すなわち一旦所定値よりオー
バーロードさせたのちに所定値までゆるめて戻す手法が
自動的に行なわれるのである。
さらに、装置(1)やケーブル(9)の長期の使用に
より内索(11)が伸びてたるみが生じたばあいでも前述
のような簡単な爪部材(4)の操作によってそのたるみ
を吸収することができる。
一方、内索(11)に張力が加わり過ぎているばあい、
すなわち反力として導管(10)に圧縮力が加わっている
ばあいは、前述と同様に爪部材(4)を操作すればよ
い。そうすると前記導管(10)の圧縮力に対する反力に
よって、スライダ(2)が前記反力と前記コイルバネ
(5)の弾性力とが釣り合う位置までホルダ(3)の中
空部の奥の方へ押し込まれる。その状態で再度係止爪
(24)を歯(6)に係止すればよい。
なお、各調整のあとは常に止メ部材(17a)により爪
部材(4)を固定しておくのが好ましい。
叙上の説明から明らかなように、本考案の装置は、内
索に適正な張力を与える目的でケーブルの取付位置を調
整するためのものである。
そして前記適正な張力は前記コイルバネの弾性力に対
する反力として生じる。したがって、コイルバネのバネ
定数を種々変えることにより、所望の張力をうることが
できるのである。
[考案の効果] 本考案の装置によれば、常に内索に一定の張力を与え
るようなケーブルの導管の取付位置調整をワンタッチで
行なうことができる。また、一旦調整されるとその位置
を確実に保持するという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の装置の一実施例を示す組立前斜視図、
第2図は第1図の装置の部分断面図、第3図は第2図の
(III)−(III)線断面図、第4図は第2図の(IV)−
(IV)線断面図、第5図は第3図において矢印(D)方
向から見た平面図、第6〜7図はそれぞれ従来の装置の
一例を示す断面図である。 (図面の主要符号) (1):装置 (2):スライダ (3):ホルダ (4):爪部材 (5):コイルバネ (6):歯 (9):ケーブル (10):導管 (11):内索 (12):固定部 (13):本体部 (18a):ガイド突起 (19):スリット (20):端縁 (21a):第1領域 (21b):第2領域 (22):スロープ (24):係止爪
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−62415(JP,A) 特開 昭63−195034(JP,A) 特開 昭62−246613(JP,A) 米国特許3572159(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 1/22

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)中空筒状を呈し、その基端に引きコ
    ントロールケーブルの導管が固定され、引きコントロー
    ルケーブルの内索が中空部を通って先端より突出してお
    り、かつ外周面の一定領域に周方向の係止歯列が軸方向
    に沿って形成されているスライダと、 (b)中空筒状を呈し、その中空部と外周とを貫通する
    少なくとも1個の周方向のスリットを有する本体と取付
    相手部材に取り付けられるための固定部とからなり、前
    記中空部に前記スライダが摺動自在に貫入するホルダ
    と、 (c)前記ホルダに嵌合して保持され、前記スリットを
    貫通して前記スライダの係止歯と係合する係止爪を有
    し、前記ホルダに対して前記スライダの軸心方向とは異
    なる所定方向に前記本体を摺動することによって前記係
    止爪と前記係止歯とが係合されるように構成される爪部
    材とからなるコントロールケーブル取付装置であって、 (d)前記ホルダと前記爪部材との摺動面には、前記係
    止爪と前記係止歯とが係合したのち、前記所定方向への
    さらなる摺動をさせる際に前記爪部材を前記ホルダに対
    し前記スライドの軸心方向に所定量だけ移動させる手段
    を有してなることを特徴とするコントロールケーブル取
    付装置。
  2. 【請求項2】前記スライドの軸心方向に所定量だけ移動
    させる手段が前記爪部材を前記内索の張力が緩む方向に
    移動させることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】前記スライドの軸心方向に所定量だけ移動
    させる手段が、前記スリットの周方向に段部が形成され
    た端縁と、前記爪部材の回転に伴い、係止爪を軸方向に
    移動をせしめるようにガイドするために前記ホルダの外
    周面に形成されたガイド突起とからなる請求項1または
    2記載の装置。
  4. 【請求項4】前記スライダを前記ホルダの本体端部から
    押し出すように付勢するためのバネ部材を有してなる請
    求項1、2または3記載の装置。
  5. 【請求項5】(a)中空筒状を呈し、その基端に引きコ
    ントロールケーブルの導管が固定され、引きコントロー
    ルケーブルの内索が中空部を通って先端より突出してお
    り、かつ外周面の一定領域に軸心について直径方向に対
    向する面にそれぞれ周方向の係止歯列が軸方向に沿って
    形成されているスライダと、 (b)中空筒状を呈し、その中空部と外周とを貫通する
    少なくとも1個の周方向のスリットを有する本体と取付
    相手部材に取り付けられるための固定部とからなり、前
    記中空部に前記スライダが摺動自在に貫入するホルダ
    と、 (c)実質的に円筒状を呈し、前記ホルダの外周に嵌合
    して保持され、前記スリットを貫通して前記スライダの
    係止歯と係合する係止爪を有し、係合位置からホルダま
    わりに所定の角度だけ回転したときに前記係止爪と係止
    歯との係合が解除されるように構成される爪部材と、 (d)一端が前記導管に固定され、他端が前記本体に係
    合され、前記スライダを前記ホルダの本体端部から押し
    出すように付勢するためのバネ部材とからなるコントロ
    ールケーブル取付装置であって、前記スリットが、周方
    向に段部が形成された端縁を有し、前記係止爪が、スリ
    ットに沿う周方向の移動に伴い、前記端縁にガイドされ
    かつ前記段部によって軸方向に移動しうるように構成さ
    れ、前記爪部材の回転に伴い係止爪を軸方向に移動せし
    めるようにガイドするためのガイド突起がホルダの外周
    面に形成されていることを特徴とするコントロールケー
    ブル取付装置。
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US3572159A (en) 1969-06-12 1971-03-23 Teleflex Inc Motion transmitting remote control assembly

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