JP2577754B2 - 4輪駆動車用動力伝達装置 - Google Patents

4輪駆動車用動力伝達装置

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JP2577754B2
JP2577754B2 JP62245313A JP24531387A JP2577754B2 JP 2577754 B2 JP2577754 B2 JP 2577754B2 JP 62245313 A JP62245313 A JP 62245313A JP 24531387 A JP24531387 A JP 24531387A JP 2577754 B2 JP2577754 B2 JP 2577754B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、センターディファレンシャル装置を有する
フルタイム方式の4輪駆動車用動力伝達装置、特にF・
F(フロントエンジン・フロントドライブ)タイプの動
力伝達装置にトランスファーを付加して4輪駆動車用動
力伝達装置とした、乗用車に用いて好適な4輪駆動車用
動力伝達装置に係り、詳しくはセンターディファレンシ
ャル差動制御装置を操作するバルブユニットに関する。
(ロ) 従来の技術 一般に、センターディファレンシャル装置を有する4
輪駆動車用動力伝達装置は、センターディファレンシャ
ル装置の差動を制限するデフロック機構を必要とし、従
来、該デフロック機構は機械的又は電気的に差動をロッ
クしていた。
しかし、このものにおいては、センターディファレン
シャル装置がフリーとなるかロック状態となるかの2位
置しか選択できず、運転者は路面状態及びコーナ曲率等
に対応して上述フリーとロックの切換え操作を必要と
し、4輪駆動の特性を充分に発揮するには高いドライビ
ングテクニックを必要としている。
そこで、上述操作を必要としないものとして、トラク
ションコントロール方式の4輪駆動車用動力伝達装置が
案出されているが、該トラクションコントロール方式
は、油圧クラッチとセンターディファレンシャル装置と
を組合せて、通常走行時はFR(フロントエンジン・リヤ
ドライブ)等の2輪駆動車として駆動し、駆動輪(後
輪)が空転するような場合には車載コンピュータが判断
してセンターディファレンシャル装置が油圧クラッチに
より接続され、前輪へ35%の駆動トルクを分配し、それ
でも各車輪に空転が発生するような場合は、センターデ
ィファレンシャル装置が直結状態となり、前後駆動トル
クを50:50に分配するものである。
(ハ) 発明が解決しようとする問題点 上述トラクションコントロール方式は、車輪の回転速
度を常にモニターする等の高度のコンピュータを必要と
して、極めて複雑で高価な装置になってしまう。このた
め、2輪駆動車を4輪駆動車にするには、トランスミッ
ションを始めとして動力伝達装置を大幅に変更する必要
があり、近時のF・Fタイプの自動変速機にトランスフ
ァーを付加して4輪駆動車とし、車種のワイドバリエー
ション化を図るものには採用することができない。
そこで、本発明は、油圧式の差動制御装置を備えるも
のでありながら、自動変速機等に大幅に変更を加えるこ
となく、トランスファー部を付加することにより容易に
4輪駆動車用動力伝達装置にして、近時の車種のワイド
バリエーション化に対応し得ると共に、コンパクトに構
成し得る4輪駆動車用動力伝達装置を提供することを目
的とするものである。
(ニ) 問題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、油
圧制御装置を有する自動変速機からのトルクを前輪側及
び後輪側に分岐して伝達するセンターディファレンシャ
ル装置(18)と、該センターディファレンシャル装置の
差動を制御する差動制御装置(10)と、を備え、前記セ
ンターディファレンシャル装置を、前記自動変速機に付
設したトランスファーケース(13)に収納してなる4輪
駆動車用動力伝達装置において、 前記差動制御装置(10)は、湿式摩擦材クラッチ(2
6)及び油圧アクチュエータ(27)を有し、かつ前記油
圧制御装置により調圧された所定油圧を前記油圧アクチ
ュエータ(27)に供給することにより、前記湿式摩擦材
クラッチ(26)が路面の摩擦係数に関連してスリップし
て、前記センターディファレンシャル装置(18)が前後
車輪へのトルク分配を所定割合に近づくように付勢して
なり、 前記油圧アクチュエータ(27)に前記所定油圧を供給
又はドレーンに切換え制御するバルブユニット(31)
を、前記トランスファーケース(13)に設置すること、 を特徴とする4輪駆動車用動力伝達装置にある。
望ましくは、前記バルブユニット(31)は、前記油圧
アクチュエータ(27)への前記所定油圧の給排を切換え
る切換えバルブ(33)と、該切換えバルブを切換え作動
するソレノイドバルブ(32)とを有する。
更に、前記切換えバルブ(33)を、前記トランスファ
ーケース(13)に設けた孔(80)に嵌合して設置してな
る。
また、前記所定油圧は、ライン圧を減圧するレギュレ
ータバルブ(40)からの油圧である。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、バルブユニット(31)が供給位置
にある場合、自動変速機の油圧制御装置にて調圧された
所定油圧(例えばライン圧又は該ライン圧を減圧したレ
ギュレータ圧)が油圧アクチュエータ(27)に供給さ
れ、湿式摩擦材クラッチ(26)を所定圧着力にて接続す
る。この状態では、該摩擦材クラッチ(26)が路面の摩
擦係数に関連してスリップしながら係合して、前後車輪
へのトルク分配が所定割合(例えば50:50)に近づくよ
う付勢された状態で、センターディファレンシャル装置
(18)により前後車輪にトルクが伝達される。即ち、雪
道及びアイスバーン等ではタイヤと路面との摩擦係数が
小さく、摩擦材クラッチ(26)は略々直結状態となって
前後車輪に所定割合のトルク分配でトルクを伝達し、ま
た乾燥舗装路面等のように摩擦係数の高い路面では、摩
擦材クラッチ(26)がスリップして、センターディファ
レンシャル装置(18)により前後車輪の回転差を吸収す
る。更に、タイトコーナ又は車庫入れ等では、低車速に
伴い前記油圧アクチュエータ(27)への所定油圧が減圧
して、摩擦材クラッチ(26)は容易にスリップして、前
後車輪の大きな回転差をも吸収する。
また、運転者の操作により又は運転状況により自動的
にバルブユニット(31)がドレーンに切換えられると、
油圧アクチュエータ(27)はドレーンして、湿式摩擦材
クラッチ(26)が解放し、前記スリップに伴う熱の放熱
が図れると共に、センターディファレンシャル装置(1
8)がフリーとなって、前後車輪の回転差を吸収する。
そして、バルブユニット(31)はトランスファーケー
ス(13)に設置されており、自動変速機の油圧制御装置
からの所定油圧を該バルブユニットに接続すれば足り、
トランスファー部(15)の設置に際して、基本となる自
動変速機等の構造に大きな変更を要しない。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するための
ものであるが、本発明の構成を何等限定するものではな
い。
(ヘ) 実施例 以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。
第1図に示すように、フルタイム方式の横置き前エン
ジン式4輪駆動車用動力伝達装置Uは、図示しないエン
ジンからトルクコンバータ及び自動変速機を介して動力
伝達される入力ギヤ1を有しており、該入力ギヤ1はギ
ヤマウントケース2に固定されている。該マウントケー
ス2は、分割ケース片からなると共にボルト12により入
力ギヤ1と共締めされており、かつ支持ケース9にテー
パードローラベアリング9a,9bにより支持され、そして
その内部に、フロントディファレンシャル装置3及び差
動制御装置10が収納されている。更に、フロントディフ
ァレンシャル装置3は、マウントケース2内に2個のニ
ードルベアリング11a,11bにより回転自在に支持されて
いるフロントデフケース3cを有しており、該デフケース
3cはピニオン3pを支持するピニオン軸3dを縦方向に支持
してキャリヤを構成しており、また左右サイドギヤ3a,3
bが左右方向に延びて回転自在に支持されており、そし
て各サイドギヤ3a,3bにはそれぞれ左右フロントアクス
ル8l,8rがそれぞれ動力伝達可能に連結されている。
また、前記入力ギヤマウントケース2の右側、即ち、
エンジンの後方に左右二分割可能なトランスファーケー
ス13が組付けられていて、このトランスファーケース13
内に入力ギヤマウントケース2、フロントディファレン
シャル装置3と同軸的にトランスファー部15が組付けら
れている。該トランスファー部15はリングギヤマウント
ケース16を有しており、該リングギヤマウントケース16
は左右二分割可能であって、ハイポイドギヤからなる後
輪駆動用のリングギヤ17を一体的に支承していると共
に、トランスファーケース13に一対のテーパードローラ
ベアリング19,19を介して回転可能に支持されている。
そして、ギヤ17にはドリブンピニオンシャフト20に形成
されたハイポイドギヤからなるギヤ21が常時噛合してお
り、該ドリブンピニオンシャフト20は図示されていない
プロペラシャフト及びリヤディファレンシャル装置を介
して左右リヤアクスル軸に動力伝達可能に連結されてい
る。そして、リングギヤマウントケース16内にはセンタ
ーディファレンシャル装置18が配置されており、センタ
ーディファレンシャル装置18は先端が開放状態になって
いるエフキャリア18cを備えている。更に、該デフキャ
リア18cは入力ギヤマウントケース2から延びているス
リーブ部2bに連結されていると共に、連結ボス部18c′
の反対側が開口して開放端になっており、かつ該開放端
部分及び連結ボス部18c′にニードルベアリング23,23を
介在してリングギヤマウントケース16に回転自在に支持
されている。また、該デフキャリア18cにはピニオン18p
を支持するピニオン軸18dが取付けられており、右方の
サイドギヤ18bがリングギヤマウントケース16に直接ス
プライン結合しており、また左方のサイドギヤ18aが、
デフキャリヤ連結ボス部18c′内を嵌挿しかつ右フロン
トアクスル軸8rに被嵌しているスリーブ部3c1′を介し
てフロントディファレンシャル装置3のデフケース3cに
連結している。
また、入力ギヤマウントケース2のスリーブ部2b先端
部分に形成されたスプラインにスプライン継手22が摺動
のみ自在に嵌合しており、該スプライン継手22は図示し
ない操作レバーにより軸方向に操作され、リングギヤマ
ウントケース16のスリーブ部に形成されたスブラインに
係合するロック位置(第1図上半図参照)と非係合とな
る解放位置(第1図下半図参照)とに切換えられ、メカ
デフロック機構を構成している。該メカデフロック機構
は、通常時解放位置にあるが、サービス向上等において
タイヤをローラ上に載置して各種検査を行う際にロック
位置に切換えられる。
そして、差動制御装置10は、フロントディファレンシ
ャル装置3を覆うようにかつ該装置3と同軸的に設けら
れた入力ギヤマウントケース2内に配置されており、湿
式摩擦多板クラッチ26及びその油圧アクチュエータ27か
らなる。該クラッチ26はそのセパレータがマウントケー
ス2に連結されかつその摩擦板がデフケース3cに連結さ
れており、更にこれらセパレータ及び摩擦板は油圧アク
チュエータ27にて押圧制御される。また、油圧アクチュ
エータ27はマウントケース6に形成されたシリンダ内に
油密状に収納されている第1ピストン28及び第2ピスト
ン29、そして両ピストン間に位置して油密状に配置され
ている圧力板30を有しており、これらピストンは、第1
ピストン28が第2ピストン29の外周鍔部に当接し、かつ
反力板30がシリンダ端面に当接して、ダブルピストンを
構成している。また、トランスファーケース13には差動
制御装置10用のバルブユニット31が設置されている。
該バルブユニット31は、第2図に詳示するように、ソ
レノイドバルブ32及び切換えバルブ33からなる。そし
て、切換えバルブ33はスリーブ36及び該スリーブ36に嵌
挿しているスプール37、更にスプリング38及び蓋部材39
からなり、スリーブ36にはライン圧又は該ライン圧に比
例して減圧したレギュレータ圧並びにソレノイドバルブ
32に連通する制御ポートa、ライン圧又はレギュレータ
圧を供給する供給ポートb及び差動制御装置の油圧アク
チュエータ27に連通するポートc、そしてドレーンポー
トEXが形成されていると共に、該スリーブ36がトランス
ファーケース13のドラム部13aに形成された孔80に嵌合
している。更に、該ドラム部13aにはライン圧供給油路8
1及び油路82が孔80に連通するように形成されており、
ライン圧供給油路81は自動変速機のバルブボディにおけ
るライン圧路にパイプ等を介して接続し、また油路82は
パイプ83及び油路85を介してギヤマウントケース2に形
成された油路86に連通し、そして油圧アクチュエータ27
の第1及び第2の油室に連通している。また、ソノレイ
ドバルブ32はトランスファーケース13のドラム部13a上
にボルトにより固定されており、ドラム部13aに形成し
た孔89を介して前記切換えバルブ33の調圧ポートaに連
通するポートd及びドレーンポートEXを有しており、更
にリード線90を介して運転席に配置された操作ボタン及
びコントロールユニットに接続している。なお、図中35
は所定径の孔からなる絞りである。
ついで、上述構造に基づく作用について説明する。
エンジンの回転は、自動変速機にて適宜変速され、入
力ギヤ1を介して入力ギヤマウントケース2に伝達され
る。そして、通常の走行時即ち運転者がシフトレバーを
Dレンジに入れかつオートモードを選択した状態にあっ
ては、バルブユニット31のソレノイドバルブ32がオン状
態にあり、制御ポートaの圧力がドレーンされて切換え
バルブ33は第2図上半位置にある。なお、ソレノイドバ
ルブ32がオフ状態にある場合、制御ポートaの圧力がド
レーンされるように設定してもよいことは勿論である。
この状態では、供給ポートbとポートcとが連通し、ラ
イン圧(又は該ライン圧に比例して減圧されたレギュレ
ータ圧)はパイプ83及び油路85,86を介して油圧アクチ
ュエータ27の両ピストン28,29に作用し、湿式多板クラ
ッチ26が所定圧着力にて接続状態にある。従って、セン
ターディファレンシャル装置18はそのデフキャリア18c
と左サイドギヤ18aとが所定結合力で結合され、その差
動が所定規制力により制限されたことになる。これによ
り、路面とタイヤとの摩擦力が上述規制力より小さい場
合、例えば雪道、ダート道路等のように摩擦係数の小さ
い路面の場合、クラッチ26の圧着力に基づきセンターデ
ィファレンシャル装置18は略々直結状態にあり、入力ギ
ヤマウントケース2の回転は、摩擦クラッチ26及び一体
に回転するセンターディファレンシャル装置18を介して
フロントディファレンシャル装置3のデフケース3cに伝
達され、更にピニオン3pを介して左右サンギヤ3a,3bに
トルク分配されて左右前輪を駆動すると共に、センター
ディファレンシャル装置18に固定されているリングギヤ
17及びギヤ21を介してドリブンピニオンシャフト20に伝
達され、更にリヤディファレンシャル装置によりトルク
分配がなされて左右後輪を駆動する。また、路面とタイ
ヤとの摩擦力が上述クラッチ26による規制力と略々平衡
している場合、例えば舗装道路を比較的高速で走行して
いる場合、路面の摩擦係数の関係において、タイヤスリ
ップが生じないようにクラッチ26は滑りながら圧着す
る。即ち、センターディファレンシャル装置18は前後車
輪へのトルク分配が50:50に近づくように付勢した状態
で、前後車輪の回転差を吸収しながら前後車輪へトルク
分配をする。
また、車庫入れ等で、低速で操舵角を大きく切る場
合、前輪及び後輪に回転差が生じるが、この場合スロッ
トル開度が小さく、従ってライン圧(又はライン圧に比
例した減圧油圧)も低いため、油圧アクチュエータ27に
よる押圧力も弱く、差動制御装置10の摩擦クラッチ26の
係合力も弱い。このため、前輪及び後輪の回転差に基づ
くセンターディファレンシャル装置18の左右サイドギヤ
18a,18bの相対回転を許容すべく、摩擦クラッチ26は滑
って、タイトコーナーブレーキング現象の発生を防止し
ながら、前後輪にトルクを伝達する。
そして、山道等の急なカーブが連続して続く道を比較
的高速で走行する場合、運転者は好みによりオートモー
ドをオフすることができる。この状態では、バルブユニ
ット31のソレノイドバルブ32がオフ状態にあって、切換
えバルブ33の制御ポートaに所定油圧が作用し、バルブ
33が下半位置に切換えられて、ポートcがドレーンポー
トEXに連通する。すると、差動制御装置10の油圧アクチ
ュエータ27への油圧の供給は遮断され、摩擦クラッチ26
は解放される。この状態では、マウントケース2の回転
はスリーブ部2bを介してセンターディファレンシャル装
置18のデフキャリア18cに伝達され、更にデフピニオン
から左右のサイドギヤ18a,18bに分岐・伝達される。そ
して、左サイドギヤ18aの回転はスリーブ部3c1′を介し
てフロントディファレンシャル装置3のデフケース3cに
伝達され、更にデフピニオン3pから左右のサイドギヤ3
a,3bに分岐・伝達されてそれぞれ左右フロントアクスル
軸8l,8rに伝達される。一方、右サイドギヤ18bの回転は
該ギヤとスプライン結合しているギヤマウントケース16
に伝達され、更に後輪駆動用リングギヤ17及びギヤ21を
介してドリブンピニオンシャフト20に伝達され、そして
図示しないプロペラシャフト及びリヤディファレンシャ
ル装置を介して左右後輪に伝達される。
なお、バルブユニット31のソレノイドバルブ32は、運
転者による操作の外、4速時及び車速が100km/H等のよ
うに、高速走行状態にある場合、断続的にオン・オフ制
御して、多板クラッチ26の摩擦板の放熱を図るようにな
っている。
また、上述実施例は、ダブルピストンからなる油圧ア
クチュエータ27の第1油室及び第2油室に一つの系路か
らなる油圧を供給し、単なる倍力機構として用いるが、
これを別個の油路により個別に制御した油圧を供給し、
きめ細かいスリップ制御が可能になるように構成しても
よい。
ついで、第3図に沿って、差動制御装置10の油圧アク
チュエータ27にライン圧を比例的に減圧したレギュレー
タ圧を供給する実施例を説明する。
図中、31は第2図で示したソレノイドバルブ32及び切
換えバルブ33からなるバルブユニットであり、この部分
のみがトランスファー部15に設けられ、以下説明する各
バルブは自動変速機のバルブボディ内に設置される。40
は差動制御装置用のレギュレータバルブである。また、
41はロックアップクラッチ41aを備えたトルクコンバー
タであり、42はロックアップリレーバルブ、43はロック
アップシグナルバルブである。45は油圧ポンプ、46はプ
ライマリレギュレータバルブ、47はセカンダリレギュレ
ータバルブ、49はキックダンプラグを備えたスロットル
バルブ、50はカットバックバルブ、51はディテンドレギ
ュレータバルブ、52はスロットルモジュレータバルブで
ある。そして、55はマニュアルバルブ、56は1−2シフ
トバルブ、57は2−3シフトバルブ、59は3−4シフト
バルブ、60はローコーストモジュレータバルブ、61はセ
カンドコーストモジュレータバルブ、62は3−4スイッ
チバルブ、63は該スイッチバルブを操作するソレノイド
バルブ、65はカバナバルブである。更に、66はアキュム
レータコントロールバルブ、67はC1アキュムレータ、69
はB2アキュムレータ、70はC2アキュムレータ、71はC3ア
キュムレータ、72はB4アキュムレータである。そして、
C1はフォワードクラッチ、C2はダイレクトクラッチ、C3
はO/Dダイレクトクラッチ、B1は2ndコーストブレーキ、
B2は2ndブレーキ、B3は1st&Revブレーキ、B4はO/Dブレ
ーキの各油圧サーボを示す。
そして、差動制御用レギュレータバルブ40は、ライン
圧ポートe、スロットル圧ポートf、Lレンジライン圧
ポートg、Rレンジライン圧ポートh、フィードバック
圧ポートi、調圧ポートj及びドレーンポートEXを備え
ており、更に調圧スプール40a及び該スプールと断面積
の異なる2個のプラグ40b,40cからなる。
本実施例は以上のような構成よりなるので、通常走行
時、即ちマニュアルバルブ55がDレンジにある場合、差
動制御装置用レギュレータバルブ40のLレンジライン圧
ポートe及びRレンジライン圧ポートhには油圧が供給
されない。この状態にあっては、レギュレータバルブ40
はそのライン圧ポートgにプライマリレギュレータバル
ブ46からのライン圧PLが供給されると共に、スロットル
圧ポートfにスロットルバルブ52からのスロットル圧が
供給され、更にフィードバックポートiに調圧ポートj
からの調圧が作用する。従って、レギュレータバルブ40
は右半位置に示すように、第1及び第2のプラグ40b,40
cは底面に着座した状態にあって、調圧スプール40aの下
面にスロットル圧及びスプリング付勢力が作用し、かつ
その上面に調圧がフィードバックされて作用し、これら
両圧力がバランスしてライン圧ポートeのライン圧PL
所定割合にて減圧し、該スロットル圧に比例した減圧
(レギュレータ圧)が調圧ポートjから前述したバルブ
ユニット31の切換えバルブ33に供給される。
従って、この状態では、差動制御装置10の油圧アクチ
ュエータ27には第4図にPL(D)で示すライン圧に比例
して減圧した油圧C(第4図参照)が作用し、湿式多板
クラッチ26は弱い圧着力にて接続している。このため、
差動制御装置10によるセンターディファレンシャル装置
18の差動規制力、即ち前後車輪へのトルク分配を50:50
に近づけようとする付勢力が小さくなり、前後車輪の回
転差を確実に吸収して、タイヤと路面のスリップによる
燃費の損失及びタイヤ摩耗の増大、並びにタイトコーナ
時のブレーキング現象等を一層確実になくすことができ
る。
また、脱輪等で1輪が空転状態となった場合、上述弱
い差動規制力ではセンターディファレンシャル装置18が
作動して脱出不能になる虞れがある。そこで、このよう
な場合、マニュアルバルブ55をLレンジ又はRレンジに
操作する。
Rレンジに操作した場合、マニュアルバルブのRポー
トからライン圧がレギュレータバルブ40のRレンジライ
ン圧ポートhに供給される。この状態では、レギュレー
タバルブ40は左半位置に示すように、プラグ40cの下面
に作用するライン圧がプラグ40bの上面に作用するスロ
ットル圧及びスプール40aの上面に作用するフィードバ
ック圧(ライン圧)に打勝ち、プラグ40b,40cと共に調
圧スプール40aを上方に移動し、ライン圧ポートeと調
圧ポートjとを全通する。従って、ポートjにはプライ
マリレギュレータバルブ46からのRレンジ時の高いライ
ン圧PL(R)(第4図参照)が切換えバルブ33を介して
差動制御装置10の油圧アクチュエータ27に供給される。
これにより、クラッチ26の圧着力は大きくなってセンタ
ーディファレンシャル装置18の差動規制力が増大し、車
輪を脱出し得る。
また、脱輪等のスタック時及び大きな登坂力を必要と
する場合、マニュアルバルブ55をLレンジに入れる。す
ると、マニュアルバルブ55のLレンジポートからのライ
ン圧がレギュレータバルブ40のLレンジライン圧ポート
gに供給される。この状態では、下方のプラグ40cが底
面に着座し、上方のプラグ40bの下面に作用するポート
gからのライン圧がスプール40aの上面に作用するフィ
ードバック圧等に打勝ってプラグ40bと共にスプール40a
を上方に移動し、ライン圧ポートeと調圧ポートjとを
全通する。
一方、Lレンジにあっては、マニュアルバルブ55の2
・Lポートから2−3シフトバルブ57を介してセカンド
コーストモジュレータバルブ61のポートkにライン圧が
供給されている。そして、該モジュレータバルブ57はモ
ジュレータ圧が高めになるようにそのスプリングが設定
されており、該バルブのポートlからのモジュレータ圧
が油路m及びチェックボール75を介してプライマリレギ
ュレータバルブ46のポートnに供給される。これによ
り、第4図に示すように、スロットル開度の低い状態で
は、プライマリレギュレータバルブ46によるライン圧
は、セカンドコーストモジュレータバルブ61からの高目
のモジュレータ圧に基づき、スロットル開度に関係しな
い略々一定の油圧Fとなり、そして所定スロットル開度
x以上ではカットバック圧の作用しないスロットル圧に
基づく油圧E′となる。
従って、レギュレータバルブ40の調圧ポートjから切
換えバルブ33を介して差動制御装置の油圧アクチュエー
タ27に、ブーストされたライン圧が供給され、低開度の
スロットル域から、略々一定した比較的大きな圧着力に
てクラッチ26が係合し、センターディファレンシャル装
置18は大きな規制力で差動が規制される。
なお、第4図において、Gはスロットル圧である。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、湿式摩擦材ク
ラッチ及び油圧アクチュエータからなる差動制御装置を
用い、かつ自動変速機の油圧制御装置からの所定油圧を
油圧アクチュエータに供給して、運転者が特別な操作を
しなくても所定4輪駆動状態を維持できるものでありな
がら、差動制御装置を操作するバルブユニットをトラン
スファーケースに設置したので、自動変速機本体及びバ
ルブボディ等を有効に活用して、大幅に変更することな
く、低コストにてトランスファー部を付設して4輪駆動
車用動力伝達装置を得ることが可能となり、車種のワイ
ドバリエーションに容易に対応することができる。
また、バルブユニットをドレーンに切換えることによ
り、湿式摩擦材クラッチの放熱を図って耐久性を向上し
たり、またセンターディファレンシャル装置をフリーに
して走行状況の選択を増加する等の付加価値を増大する
ことができる。
更に、上記優れた効果を有するものでありながら、4
輪駆動車用動力伝達装置をコンパクトに構成でき、車輌
設計上の自由度を増大して、車輌への適用範囲を広げる
ことができる。
また、切換えバルブ(33)が、トランスファーケース
(13)に形成した孔(80)に嵌挿して構成すると、多数
の油路をケース(13)に形成する必要がなく、加工が容
易であると共に組立も簡単となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用し得る4輪駆動車用動力伝達装
置を示す断面図、第2図はそのバルブユニットを示す油
圧回路図である。そして、第3図は本発明に係る油圧回
路を示す図、第4図はそのスロットル開度による各油圧
の変化を示す図である。 10……差動制御装置、13……トランスファーケース、15
……トランスファー部、26……湿式摩擦多板クラッチ、
27……油圧アクチュエータ、31……バルブユニット、32
……ソレノイドバルブ、33……切換えバルブ、40……レ
ギュレータバルブ、80……孔、U……4輪駆動車用動力
伝達装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 文友 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・ワーナー株式会社内 (72)発明者 田中 雅晴 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 倉持 耕治郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−74715(JP,A) 実開 昭62−151126(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧制御装置を有する自動変速機からのト
    ルクを前輪側及び後輪側に分岐して伝達するセンターデ
    ィファレンシャル装置と、該センターディファレンシャ
    ル装置の差動を制御する差動制御装置と、を備え、前記
    センターディファレンシャル装置を、前記自動変速機に
    付設したトランスファーケースに収納してなる4輪駆動
    車用動力伝達装置において、 前記差動制御装置は、湿式摩擦材クラッチ及び油圧アク
    チュエータを有し、かつ前記油圧制御装置により調圧さ
    れた所定油圧を前記油圧アクチュエータに供給すること
    により、前記湿式摩擦材クラッチが路面の摩擦係数に関
    連してスリップして、前記センターディファレンシャル
    装置が前後車輪へのトルク分配を所定割合に近づくよう
    に付勢してなり、 前記油圧アクチュエータに前記所定油圧を供給又はドレ
    ーンに切換え制御するバルブユニットを、前記トランス
    ファーケースに設置すること、 を特徴とする4輪駆動車用動力伝達装置。
  2. 【請求項2】前記バルブユニットは、前記油圧アクチュ
    エータへの前記所定油圧の給排を切換える切換えバルブ
    と、該切換えバルブを切換え作動するソレノイドバルブ
    とを有する、 特許請求の範囲第1項記載の4輪駆動車用動力伝達装
    置。
  3. 【請求項3】前記切換えバルブを、前記トランスファー
    ケースに設けた孔に嵌合して設置してなる、 特許請求の範囲第2項記載の4輪駆動車用動力伝達装
    置。
  4. 【請求項4】前記所定油圧は、ライン圧を減圧するレギ
    ュレータバルブからの油圧である、 特許請求の範囲第1項記載の4輪駆動車用動力伝達装
    置。
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