JP2577480B2 - 販売データ処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ドロワを備えた販売データ処理装置に関す
るものである。

従来の技術 一般に、キャッシュレジスタ、または、POSの端末等
の販売データ処理装置に配設されたドロワは、第16図に
示すように、ドロワキャビネット１に硬貨用受皿部2aと
紙幣用受皿部2bとにより形成された金銭受皿２が載置さ
れて形成されている。この硬貨用受皿部2aと紙幣用受皿
部2bとはそれぞれ複数に区切られており、硬貨、又は、
紙幣を、その種類により分類して格納できるものであ
る。また、前記ドロワキャビネット１は販売データ処理
装置（図示せず）の内部に収納自在に配設されている。

このドロワは、通常は販売データ処理装置内部に収納
されている。また、商品の登録作業を行い、締めキーを
押した場合等にはドロワがオープンし、さらに、このオ
ープンしたドロワから顧客に釣銭を渡す場合等には、顧
客から預かった金銭を金銭受皿２に収納した後、硬貨用
受皿部2aから各種の硬貨を片手にて釣銭の金額だけ取り
出し、両手にてその金額の確認を行なった後、これをレ
シートと共に顧客に渡すか、あるいは、硬貨用受皿部2a
の手前に一方の手の平を沿え、他方の手で各種の硬貨ご
とに硬貨用受皿部2aから硬貨を取り出すと共にこれをも
う一方の手の平に載せた後に、これをレシートと共に顧
客に渡すという作業を行なっている。

発明が解決しようとする課題 この従来のドロワでは、顧客に釣銭を渡す場合、硬貨
の枚数を手で数えなければならず、この際に時間がかか
る。さらに、硬貨を取り損なって床等に落す場合があ
る。これらのことにより、金銭の授受を円滑に行なうこ
とが出来ず、顧客が渋滞するという問題がある。

また、硬貨の枚数を数える際にミスを犯し、釣銭の金
額を間違える恐れがある。そして、釣銭の金額を間違っ
た場合には、顧客に迷惑をかけ、その結果として、店の
信頼を損なうこととなる。

さらに、硬貨は単に硬貨用受皿部2aに載置されている
だけであるため、ドロワが引き出された際、その反動で
硬貨が外に飛び出す恐れがある。

課題を解決するための手段 硬貨または紙幣等の金銭を載置する金銭受皿が配設さ
れたドロワを備えた販売データ処理装置において、一端
に排出口が形成され内部に硬貨が種類別に予め格納され
た硬貨格納手段を前記金銭受皿の下方に配設し、商品の
金額及び預かり金額の登録を行なったとき釣銭に硬貨が
必要であるか否かを判定する釣銭判定手段を設け、この
釣銭判定手段により硬貨が必要であると判定された場合
に釣銭を形成する硬貨の種類別の枚数を算出する類別枚
数算出手段を設け、この類別算出手段による算出結果に
基づき前記硬貨格納手段に格納された硬貨を前記排出口
から排出させる硬貨排出手段を配設し、この硬貨排出手
段により排出された硬貨を載置する釣銭受皿を前記排出
口の下方に配設したドロワを設けた。

作用 釣銭に必要な金額だけ自動的に硬貨が排出されるの
で、硬貨の枚数を数える必要が無くなると共に硬貨を片
手にて一回で取り出すことができ、硬貨を取り損なって
床等に落すことも無くなる。このため、顧客との間での
金銭の授受に必要とする時間を短縮すると共にその動作
を円滑化することができ、その結果として、顧客が渋滞
するということが無くなり、同時に、金銭の金額を間違
えて顧客に迷惑をかけ、店の信頼を損なうということが
無くなる。さらに、硬貨は硬貨格納手段の内部に収納さ
れているため、ドロワが引き出された反動で硬貨が外に
飛び出すということが無くなる。

実施例 本発明の一実施例を第１図ないし第15図に基づいて説
明する。このドロワは、第２図に示すように、硬貨用受
皿部3aと紙幣用受皿部3bとにより形成された金銭受皿３
の下方に硬貨格納手段として複数個のコインケース４が
配設され、また、この金銭受皿３の手前には金銭受皿５
が配設されている。このコインケース４は、釣銭として
の使用頻度に応じて種類別に硬貨を格納したものであ
り、１円玉用が４個、５円玉用が１個、10円玉用が４
個、50円玉用が１個、100円玉用が４個、500円玉用が１
個、合計15個が配設されている。

このコインケース４は、第３図ないし第５図に示すよ
うに、コイン排出口4a及びピン挿入口4bが先端に形成さ
れた筒状のコイン収納部4cと突起部4dが形成されたコイ
ン固定部4eとにより形成されるものである。さらに、こ
のコイン固定部4eには、スプリング4fを介してコイン押
圧部材4gが取付けられている。また、前記コイン収納部
4cと前記コイン固定部4eとは、その接続部分に形成され
たネジにより互いに固定されるものである。このコイン
ケース４に硬貨4hをセットした場合、硬貨4hは前記スプ
リング4fの応力により前記コイン押圧部材4gと前記コイ
ン収納部4cの先端との間に挾まれて固定される。

さらに、このコインケース４は、第１図及び第６図に
示すように、ドロワキャビネット６に配設されたコイン
ケース支持部材７に形成された凹部7aに挿入されること
により、前記ピン挿入口4bか垂直上方に向くように固定
される。そして、この凹部7aに固定された前記コインケ
ース４の前記ピン挿入口4bの垂直上方には、ソレノイド
8aにより駆動されて垂直方向に移動する突出ピン８が配
設されている。このソレノイド8aと前記突出ピン８によ
り硬貨排出手段が形成されている。

また、このドロワが配設された販売データ処理装置
は、第７図に示すように、CPU9にROM10とRAM11が接続さ
れてマイクロコンピュータが形成され、さらに、前記CP
U9にCRTコントローラ12aを介してCRT12が接続され、キ
ーボードコントローラ13aを介してキーボード13が接続
され、プリンタコントローラ14aを介してプリンタ14が
接続され、コイン排出コントローラ15を介してドロワ16
が接続されている。

そして、前記ROM10には、前記CPU9を制御して前記RAM
11と前記CRT12と前記キーボード13と前記プリンタ14と
前記ドロワ16との間でデータ及び命令等のやり取りを行
うためのプログラムが格納されている。

さらに、前記コイン排出コントローラ15は、第８図に
示すように、コントローラ15aの出力側にドライバ15bの
入力側が接続され、このドライバ15bの出力側にはプル
アップ抵抗15cを介して電源（図示せず）が接続される
と共にトランジスタ15dのベースが接続されている。こ
のトランジスタ15dのエミッタは接地され、そのコレク
タは互いに並列接続されたダイオード15eとソレノイド8
aとを介してソレノイド駆動電源（図示せず）に接続さ
れている。

このような構成において、商品の登録を行なった場合
の動作は、第９図に示すように、商品の登録を行った後
に小計キー（図示せず）を押下し、預かり金額を登録し
た後に締めキー（図示せず）を押下したとき、釣銭判定
手段が釣銭に硬貨が必要であるか否かを判定する。

釣銭に硬貨が必要で無い場合には、プリンタ14により
レシートを発行した後に登録待機状態に戻る。

釣銭に硬貨が必要である場合には、類別枚数算出手段
が硬貨の種類別の枚数を算出し、ドロワ16をオープンし
た後、類別枚数算出手段により算出結果をコイン排出コ
ントローラ15に出力する。そして、コイン排出コントロ
ーラ15は、この算出結果に基づきソレノイド8aを駆動し
て突出ピン８を垂直方向に移動させる。このとき、突出
ピン８はピン挿入口4bを通過した後に硬貨4hを突出し、
その結果、釣銭が釣銭受皿に落とされる。そして、この
釣銭の排出が終了したとき、キャッシャーが釣り銭を取
り出す。さらに、プリンタ14によりレシートを発行した
後にドロワ16をクローズし、登録待機状態に戻る。

ここで、上述の類別枚数算出手段による硬貨の種類別
枚数の算出動作について説明する。500円玉の枚数の算
出処理は、第10図に示すように、登録された商品の金額
と預かり金額とから算出された釣銭の金額のうち1000以
上の位を形成する金額を全て減算して釣銭データを算出
し、この釣銭データを500（円）にて除算した後、この
除算結果ａが１以上であるか否かを判定する。

除算結果ａが１以上である場合には500円玉用のコイ
ンケース４に対応するソレノイド8aをオンにした後、釣
り銭データから500（円）を減算し、この減算結果を変
数ｂに代入する。

また、除算結果ａが１以上でない（釣り銭として500
円玉が含まれない）場合には、釣り銭データを変数ｂに
代入する。

次に、100円玉の枚数の算出処理は、第11図に示すよ
うに、上述の変数ｂの値を100（円）にて除算した後、
この除算結果ｃが１以上であるか否かを判定する。

除算結果ｃが１以上である場合には、除算結果ｃが１
以上２未満ならば100円玉用のコインケース４に対応す
るソレノイド8aを１個だけオンにし、２以上３未満なら
ば100円玉用のコインケース４に対応するソレノイド8a
を２個だけオンにし、３以上４未満ならば100円玉用の
コインケース４に対応するソレノイド8aを３個だけオン
にし、その他の値であれば100円玉用のコインケース４
に対応するソレノイド8aを全てオンにする。さらに、こ
の動作が終了したとき変数ｂの値から100の位を形成す
る金額を全て減算し、この減算結果を変数ｄに代入す
る。

また、除算結果ｃが１以上でない（釣り銭として100
円玉が含まれない）場合には、変数のｂの値を変数ｄに
代入する。

次に、50円玉の枚数の算出処理は、第12図に示すよう
に、上述の変数ｄの値を50（円）にて除算した後、この
除算結果ｅが１以上であるか否かを判定する。

除算結果ｅが１以上である場合には50円玉用のコイン
ケース４に対応するソレノイド8aをオンにした後、変数
ｄの値から50（円）を減算し、この減算結果を変数ｆに
代入する。

また、除算結果ｅが１以上でない（釣り銭として50円
玉が含まれない）場合には、変数ｄの値を変数ｆに代入
する。

次に、10円玉の枚数の算出処理は、第13図に示すよう
に、上述の変数ｆの値を10（円）にて除算した後、この
除算結果ｇが１以上であるか否かを判定する。

除算結果ｇが１以上である場合には、除算結果ｇが１
以上２未満ならば10円玉用のコインケース４に対応する
ソレノイド8aを１個だけオンにし、２以上３未満ならば
10円玉用のコインケース４に対応するソレノイド8aを２
個だけオンにし、３以上４未満ならば10円玉用のコイン
ケース４に対応するソレノイド8aを３個だけオンにし、
その他の値であれば10円玉用のコインケース４に対応す
るソレノイド8aを全てオンにする。さらに、この動作が
終了したとき変数ｆの値から10の位を形成する金額を全
て減算し、この減算結果を変数ｈに代入する。

また、除算結果ｇが１以上でない（釣り銭として10円
玉が含まれない）場合には、変数ｆの値を変数ｈに代入
する。

次に、５円玉の枚数の算出処理は、第14図に示すよう
に、上述の変数ｈの値を５（円）にて除算した後、この
除算結果ｉが１以上であるか否かを判定する。

除算結果ｉが１以上である場合には５円玉用のコイン
ケース４に対応するソレノイド8aをオンにした後、変数
ｈの値から５（円）玉を減算し、この減算結果を変数ｊ
に代入する。

また、除算結果ｉが１以上でない（釣り銭として５円
玉が含まれない）場合には、変数ｈの値を変数ｊに代入
する。

次に、１円玉の枚数の算出処理は、第15図に示すよう
に、変数ｊの値が１以上であるか否かを判定する。

変数ｊの値が１以上である場合には、変数ｊの値が１
以上２未満ならば１円玉のコインケース４に対応するソ
レノイド8aを１個だけオンにし、２以上３未満ならば１
円玉用のコインケース４に対応するソレノイド8aを２個
だけオンにし、３以上４未満ならば１円玉用のコインケ
ース４に対応するソレノイド8aを３個だけオンにし、そ
の他の値であれば１円玉用のコインケース４に対応する
ソレノイド8aを全てオンにする。

さらに、この動作が終了したとき、または、変数ｊの
値が１以上でない（釣り銭として１円玉が含まれない）
場合には、釣り銭データ算出待機状態となる。

このように、釣銭に必要な金額だけ自動的に硬貨が排
出されるので、硬貨の枚数を数える必要が無くなると共
に硬貨を一個の釣銭受皿５から片手にて一回で取り出す
ことができ、硬貨を取り損なって床等に落すことも無く
なる。このため、顧客との間での金銭の授受に必要とす
る時間を短縮すると共にその動作を円滑化することがで
き、その結果として、顧客が渋滞するということが無く
なり、同時に、釣銭の金額を間違えて顧客に迷惑をか
け、店の信頼を損なうということが無くなる。さらに、
硬貨はコインケース４の内部に収納されているため、ド
ロワ16が引き出された反動で硬貨が外に飛び出すという
ことが無くなる。

また、本実施例では、コインケース４をアタッチメン
ト化したので、コインケース４の硬貨が不足した場合に
は、このコインケース４を予め硬貨がセットされたコイ
ンケース４と交換すれば良く、これにより、硬貨を補充
する場合に、束になっている硬貨をドロワ16の一端等に
当て、硬貨を包んでいるビニールを破る等の煩わしい作
業を行なう必要が無くなる。

発明の効果 本発明は上述のように、硬貨または紙幣等の金銭を載
置する金銭受皿が配設されたドロワを備えた販売データ
処理装置において、一端に排出口が形成され内部に硬貨
が種類別に予め格納された硬貨格納手段を前記金銭受皿
の下方に配設し、商品の金額及び預かり金額の登録を行
なったとき釣銭に硬貨が必要であるか否かを判定する釣
銭判定手段を設け、この釣銭判定手段により硬貨が必要
であると判定された場合に釣銭を形成する硬貨の種類別
の枚数を算出する類別枚数算出手段を設け、この類別算
出手段による算出結果に基づき前記硬貨格納手段に格納
された硬貨を前記排出口から排出させる硬貨排出手段を
配設し、この硬貨排出手段により排出された硬貨を載置
する釣銭受皿を前記排出口の下方に配設したドロワを設
けたので、釣銭に必要な金額だけ自動的に硬貨が排出さ
れ、これにより、硬貨の枚数を数える必要が無くなると
共に硬貨を片手にて一回で取り出すことができ、硬貨を
取り損なって床等に落すことも無くなる。このため、顧
客との間での金銭の授受に必要とする時間を短縮すると
共にその動作を円滑化することができ、その結果とし
て、顧客が渋滞するということが無くなり、同時に、釣
銭を間違えて顧客に迷惑をかけ、店の信頼を損なうとい
うことが無くなる。さらに、硬貨は硬貨格納手段の内部
に収納されているため、ドロワが引き出された反動で硬
貨が外に飛び出すということが無くなるという効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す断面図、第２図はその
上面図、第３図はコインケースを示す側面図、第４図は
その平面図、第５図はその正面図、第６図はコインケー
ス支持部材に形成された凹部を示す平面図、第７図は販
売データ処理装置のハードウェア構成を示すブロック
図、第８図はコイン排出コントローラの回路図、第９図
は登録時における動作を示すフローチャート、第10図な
いし第15図は類別枚数算出手段の動作を示すフローチャ
ート、第16図は従来のドロワの一例を示す斜視図であ
る。 ３……金銭受皿、４……硬貨格納手段、4a……排出口、
4h……硬貨、５……釣銭受皿、8,8a……硬貨排出手段

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】硬貨または紙幣等の金銭を載置する金銭受
   皿が配設されたドロワを備えた販売データ処理装置にお
   いて、一端に排出口が形成され内部に硬貨が種類別に予
   め格納された硬貨格納手段を前記金銭受皿の下方に配設
   し、商品の金額及び預かり金額の登録を行なったとき釣
   銭に硬貨が必要であるか否かを判定する釣銭判定手段を
   設け、この釣銭判定手段により硬貨が必要であると判定
   された場合に釣銭を形成する硬貨の種類別の枚数を算出
   する類別枚数算出手段を設け、この類別算出手段による
   算出結果に基づき前記硬貨格納手段に格納された硬貨を
   前記排出口から排出させる硬貨排出手段を配設し、この
   硬貨排出手段により排出された硬貨を載置する釣銭受皿
   を前記排出口の下方に配設したドロワを設けたことを特
   徴とする販売データ処理装置。