JP2577417Y2 - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール

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JP2577417Y2
JP2577417Y2 JP1993008535U JP853593U JP2577417Y2 JP 2577417 Y2 JP2577417 Y2 JP 2577417Y2 JP 1993008535 U JP1993008535 U JP 1993008535U JP 853593 U JP853593 U JP 853593U JP 2577417 Y2 JP2577417 Y2 JP 2577417Y2
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ring
pressure side
annular groove
fluid
rotating
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JP1993008535U
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JPH0667967U (ja
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善一 吉田
音政 向原
圭介 村田
啓 橋爪
昭民 金子
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はガス圧縮機、ポンプなど
の回転機械の高圧部と低圧部との間の軸封部に適用され
るメカニカルシールに関する。
【0002】
【従来の技術】図3及び図4に従来のメカニカルシール
の例を示す。このメカニカルシールは、回転軸1に固定
された回転リング10と回転軸1を囲繞するケーシング
2にシールハウジング3を介して固定された固定リング
11とで軸封面を構成し、高圧側Aと低圧側Bとの間を
シールするメカニカルシールであり、固定リング11の
回転リング10に相対する軸封面に環状溝14が設けら
れ、この環状溝14と高圧側Aを連通する連通孔13が
設けられている。
【0003】前記固定リング11の環状溝14で区画さ
れた半径方向の高圧側の面に相対する前記回転リング1
0の固定リング11に相対する軸封面に、図4中矢印で
示す回転軸1の回転とともに環状溝14内の流体を半径
方向に高圧側Aの方向に移送する複数のらせん溝12を
円周方向に配設している。固定リング11は、高圧側A
と低圧側Bとの流体圧力の差により、また、ケーシング
2を介してシールハウジング3に固定されたばね8の力
により回転リング10の方向に押付けられて固定リング
11と回転リング10は接近して位置し、高圧側Aの流
体が低圧側Bへと流出するのを防止する。
【0004】また、前記のように、回転軸1の回転する
際の回転リング10に設けたらせん溝12の効果によ
り、回転リング10と固定リング11間のすきま内で流
体を移送することにより発生する軸方向の流体力により
両リング間のすきまを微小な大きさで保持することによ
り、高圧側Aから低圧側Bへ流体が流出することを防止
する。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】前記の従来のメカニカ
ルシールにおいては、回転リングの軸封面に設けた複数
個のらせん溝は、回転軸の回転とともに固定リングの軸
封面に設けた環状溝内の流体を高圧側へ向って移送する
方向に設けられており、前記環状溝内の流体を回転軸の
回転とともにらせん溝内を移送することにより、両リン
グ間の摺動すきま内の流体圧が上昇しスラスト軸受とし
ての機能を発揮する。一方、回転軸の回転の向きが逆の
ときには、流体が移送されないためスラスト軸受の機能
が発揮されず、軸封面間の流体圧力が上昇しないため、
固定リングは背面に設けたばねの力及び高圧側と低圧側
との流体圧力の差により回転リングの軸封面に押付けら
れ両リングが接触するという不具合がある。
【0006】このように、従来型シールでは、正逆回転
をする回転機械の軸シールとしては適用することができ
ない。
【0007】本考案は、以上の問題点を解決することが
できるメカニカルシールを提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案のメカニカルシー
ルは、回転軸に固定された回転リングと同回転リングへ
向って押付けられる固定リングとで軸封面を形成して高
圧側と低圧側との間をシールするメカニカルシールにお
いて、前記固定リングの軸封面に環状溝を設けるととも
に同環状溝と前記高圧側に連通する連通孔を前記固定リ
ングに設け、かつ、前記環状溝によって区画された半径
方向の高圧側に相対する前記回転リングの軸封面に、外
周より前記固定リングの環状溝に相対する半径方向位置
までらせん溝部が設けられ、同らせん溝部は、互いに連
通していない円周方向に配置された複数の内方のらせん
溝と円周方向に配置された複数の外方のらせん溝を備
え、前記内方及び外方のらせん溝は向きが同じである。
【0009】
【作用】本考案では、回転リングの軸封面に設けた向き
が同じ内方と外方の複数個のらせん溝により、回転軸が
正転又は逆転する場合において、どちらか一方の複数の
らせん溝により流体をらせん溝内を移送してその内方端
部又は外方端部でせき止めて流体圧を上げる。従って、
回転軸の正転と逆転のいずれの場合にも、内方又は外方
のらせん溝のいずれか一方内の流体圧が上昇してスラス
ト軸受としての機能を発揮し、回転リングと固定リング
とが接触せずに作動することとなる。また、内方のらせ
ん溝と外方のらせん溝は連通していないために、いずれ
の回転方向においても一方の溝内で流体移送により立つ
流体圧力が他方の溝内へ抜けることが防止される。
【実施例】
【0010】
【実施例】本考案の1実施例を、図1及び図2によって
説明する。本実施例は、Aは高圧側、Bは低圧側であ
り、回転軸1に軸スリーブ4,5を介して固定され回転
軸1と共に回転する回転リング10aと回転軸1を囲繞
するケーシング2に組込まれたシールハウジング3、ば
ね8、支持リング18を介して前記回転リング10aと
相対する固定リング11aとの軸方向のすきまにより高
圧側Aから低圧側Bへと流体が流出するのを防止するメ
カニカルシールに係る。
【0011】前記固定リング11aには、回転リング1
0aに相対するシール摺動面に環状溝14を設け、この
環状溝14と高圧側Aを連通するために円周方向に複数
個の連通孔13が設けられている。また、回転リング1
0aの固定リング11aに相対する摺動面には、前記固
定リング11aの摺動面の環状溝14より半径方向高圧
側(半径方向外方)に相対する位置に、円周方向に複数
の内方のらせん溝12aが設けられている。このらせん
溝12aは、図2に示すように同図2中実線矢印方向の
回転軸1の回転により固定リング11aの環状溝14内
の流体を高圧側、即ち半径方向外方へ移送するために、
外方へ行くに従って回転軸1の回転方向に反対方向に半
径方向に対して傾斜している。また、らせん溝12aの
最外周部の径は固定リング11aの摺動面の環状溝14
の外縁と固定リング11aの最外周との中央の位置の径
より小さく、かつ、最内周部の径は環状溝14の外縁の
径より小さい。
【0012】更に、図2中点線矢印方向の軸1の逆回転
により回転リング10aの外周側から内周側へ半径方向
内方へ流体を移送するために、複数の外方のらせん溝1
2bが、前記回転リング10aの固定リング11aに相
対する摺動面の環状溝14より半径方向高圧側に相対す
る位置に、かつ、前記らせん溝12aの外方に円周方向
に設けられている。これらの各らせん溝12bは、前記
各らせん溝12aの延長線上にあるように配置され、そ
の最内周部の径は前記らせん溝12aの最外周部の径よ
り大きく設定され、かつ、その最外周部は回転リング1
0aの外周に位置している。従って、らせん溝12aと
らせん溝12bとは半径方向に分断されて互いに連通し
ていなく、また、回転リング10aの固定リング11a
に相対する摺動面には、その外周より固定リング11a
の環状溝14に相対する半径位置までらせん溝12aと
らせん溝12bを備えたらせん溝部が形成されている。
【0013】以上のように構成された本実施例におい
て、回転軸1が図2中実線矢印方向に回転する時には、
らせん溝12a,12b内の流体は半径方向外方へ移送
される。従って、環状溝14a内の高圧側の流体はらせ
ん溝12a内を半径方向外方へ移送されてその最外周部
でせき止められらせん溝12a内の流体圧が上昇する。
これによって、スラスト軸受としての機能が発揮され、
回転リング10aと固定リング11aの間のすき間を微
小な大きさに保持して両者が接触することを防止し、か
つ、高圧側Aから低圧側Bへ流体が流出することを防止
することができる。 また、回転軸1が図2中点線矢印
方向に回転する時には、らせん溝12a,12b内の流
体は半径方向内方へ移送される。従って、高圧側Aの流
体はらせん溝12b内を半径方向内方へ移送されてその
最内周部でせき止められ、らせん溝12b内の流体圧が
上昇する。これによって、スラスト軸受の機能が発揮さ
れ、回転リング10aと固定リング11aの間のすき間
を微小な大きさに保持して両者が接触することを防止
し、かつ、高圧側Aから低圧側Bへ流体が流出すること
を防止することができる。
【0014】更に、複数のらせん溝12aは複数のらせ
ん溝12bとは連通していないために、前記のように、
それぞれの溝12a,12b内で流体移送により立つ流
体圧力が他方の溝へ抜けることを防止することができ
る。
【0015】なお、前記実施例では、らせん溝12bは
らせん溝12aの延長線上に配置されているが、延長線
より外れたずらした位置に配置することができる。
【0016】
【考案の効果】本考案では、回転リングの軸封面に円周
方向にそれぞれ複数個配置した内方と外方の同じ向きの
らせん溝により、回転軸、即ち、回転リングの回転方向
に応じて各らせん溝において内周側から外周側へ又は外
周側から内周側へと流体を移送する。内方と外方の一方
のらせん溝内で移送された流体がらせん溝を流れてその
端部でせき止められることにより流体圧が上昇し、これ
によって、スラスト軸受効果が発揮され、かつ、この回
転リングと固定リング間の摺動すきま内の流体圧力によ
って両リングが接触するのを防止することができる。
【0017】また前記のようにらせん溝の端部で発生し
た圧力は、内方と外方のらせん溝が半径方向に分離され
て連通していないため、圧力の低下を来すことがない。
【0018】従って、本考案は、いずれの回転方向に対
してもらせん溝によるスラスト軸受の効果を発揮するこ
とができ、回転リングと固定リングの接触を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るメカニカルシールの組
立断面図である。
【図2】同実施例の回転リングの軸封面の正面図であ
る。
【図3】従来のメカニカルシールの組立断面図である。
【図4】同従来のメカニカルシールの回転リングの軸封
面の正面図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 ケーシング 3 シールケーシング 4,5 軸スリーブ 7 ピン 8 ばね 10,10a 回転リング 11,11a 固定リング 12,12a,12b らせん溝 13 連通孔 14 環状溝 18 支持リング A 高圧側 B 低圧側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 橋爪 啓 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)考案者 金子 昭民 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三 菱重工業株式会社広島製作所内 (56)参考文献 特開 平4−78379(JP,A) 実開 平3−108972(JP,U) 実開 平4−48468(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16J 15/34

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に固定された回転リングと同回転
    リングへ向って軸方向に押付けられる固定リングとで軸
    封面を形成して高圧側と低圧側との間をシールするメカ
    ニカルシールにおいて、前記固定リングの軸封面に環状
    溝を設けるとともに同環状溝を前記高圧側に連通する連
    通孔を前記固定リングに設け、かつ、前記環状溝によっ
    て区画された半径方向の高圧側に相対する前記回転リン
    グの軸封面に、外周より前記固定リングの環状溝に相対
    する半径方向位置までらせん溝部が設けられ、同らせん
    溝部は、互いに連通していない円周方向に配置された複
    数の内方のらせん溝と円周方向に配置された複数の外方
    のらせん溝を備え、前記内方及び外方のらせん溝は向き
    が同じであることを特徴とするメカニカルシール。
JP1993008535U 1993-03-03 1993-03-03 メカニカルシール Expired - Lifetime JP2577417Y2 (ja)

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JP1993008535U JP2577417Y2 (ja) 1993-03-03 1993-03-03 メカニカルシール

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Publication Number Publication Date
JPH0667967U JPH0667967U (ja) 1994-09-22
JP2577417Y2 true JP2577417Y2 (ja) 1998-07-30

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0778445B2 (ja) * 1990-11-21 1995-08-23 ニスカ株式会社 超音波界面レベル計

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JPH0667967U (ja) 1994-09-22

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