JP2577328B2 - お供え餅用充填容器の製造法 - Google Patents

お供え餅用充填容器の製造法

Info

Publication number
JP2577328B2
JP2577328B2 JP7021130A JP2113095A JP2577328B2 JP 2577328 B2 JP2577328 B2 JP 2577328B2 JP 7021130 A JP7021130 A JP 7021130A JP 2113095 A JP2113095 A JP 2113095A JP 2577328 B2 JP2577328 B2 JP 2577328B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
parison
split molds
finished product
mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7021130A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07246649A (ja
Inventor
昭夫 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NAKAI JUGEN
Original Assignee
NAKAI JUGEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NAKAI JUGEN filed Critical NAKAI JUGEN
Priority to JP7021130A priority Critical patent/JP2577328B2/ja
Publication of JPH07246649A publication Critical patent/JPH07246649A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2577328B2 publication Critical patent/JP2577328B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はお供え餅用充填容器を製
造する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】透明又は半透明の熱可塑性合成樹脂か
ら、上段小容器と下段大容器とが平面視の同芯円形とし
て、且つ内部の連通状態に一体成形された充填容器内
へ、搗きたての餅を流し込み密封し、その後加熱殺菌・
冷却固化させて、その容器による包装状態の鏡餅やその
他のお供え餅として販売することが行なわれており、本
出願人はそのお供え餅用充填容器を製造するためのブロ
ー成形法について、先に特開平5−178368号を提
案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公知発明のブロー
成形法では、パイプ状のパリソン(M)を容器の直径方
向(緯線方向)に沿って、割り金型(19)の向かい合
う相互間へ貫通横断させることにより、容器の円周面に
向かい合う一対の厚肉な腰骨(26)を造形し、これを
回避する位置において、容器を刃物(27)により縦割
り解体できるようになっているが、その上段小容器(1
1)の頂面を薄肉化したとしても、依然凸曲面をなすた
めに、縦割り解体上刃物(27)が滑りやすく、誤って
負傷する危険性がある。
【0004】又、下段大容器(12)の底面に餅流し込
み口(17)を切り抜き加工する際にも、その円周面に
造形された局部的な厚肉の腰骨(26)が、回転カツタ
ーの抵抗となり、そのカツターを均一な速度のもとに回
転させることができないため、切れ味を早期に低下させ
てしまうほか、上記餅流し込み口(17)が不正な楕円
形に開口露呈する結果となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
の改良を企図しており、そのための製造法として、第1
に平面視の同芯円形な上段小容器と下段大容器が、その
内部の連通するお供え餅用充填容器の中空半成品をブロ
ー成形する割り金型の一対を、その容器の垂直中心線を
パーテイングラインとして向かい合わせ、そのパーテイ
ングラインに沿って両割り金型の相互間へ、透明又は半
透明の熱可塑性合成樹脂から成るパイプ状のパリソンを
貫通させた上、上記両割り金型の型締めにより密封状態
に挟持固定したパリソンへ、容器の底面方向から進退動
作する気体噴出ノズルを突き刺すと共に、そのノズルか
らパリソンの内部へ圧縮気体を吹き込んで、そのパリソ
ンを上記割り金型の賦形面へ膨張状態に密着させること
により、上記中空半成品として成形固化し、その後型開
きして、上記割り金型から取り出した中空半成品の底面
中央部に餅流し込み口を切り抜き加工することを特徴と
し、
【0006】第2に、平面視の同芯円形な上段小容器と
下段大容器並びにその下段大容器の底面に付属する上段
小容器よりも径小な捨て袋が、その内部の連通するお供
え餅用充填容器の中空半成品をブロー成形する割り金型
の一対を、その容器の垂直中心線をパーテイングライン
として向かい合わせ、そのパーテイングラインに沿って
両割り金型の相互間へ、透明又は半透明の熱可塑性合成
樹脂から成るパイプ状のパリソンを貫通させた上、上記
両割り金型の型締めにより密封状態に挟持固定したパリ
ソンへ、容器の底面方向から進退動作する気体噴出ノズ
ルを突き刺すと共に、そのノズルからパリソンの内部へ
圧縮気体を吹き込んで、そのパリソンを上記割り金型の
賦形面へ膨張状態に密着させることにより、上記中空半
成品として成形固化し、その後型開きして、割り金型か
ら取り出した中空半成品の上記捨て袋を、その直径方向
から切り取り加工することにより、上記下段大容器の底
面中央部を餅流し込み口として開口露呈させることを特
徴とし、
【0007】第3に、平面視の同芯円形な上段小容器と
下段大容器並びにその下段大容器の底面に付属する上段
小容器よりも径大な捨て袋が、その内部の連通するお供
え餅用充填容器の中空半成品をブロー成形する割り金型
の一対を、その容器の垂直中心線をパーテイングライン
として向かい合わせ、そのパーテイングラインに沿って
両割り金型の相互間へ、透明又は半透明の熱可塑性合成
樹脂から成るパイプ状のパリソンを貫通させた上、上記
両割り金型の型締めにより密封状態に挟持固定したパリ
ソンへ、容器の底面方向から進退動作する気体噴出ノズ
ルを突き刺すと共に、そのノズルからパリソンの内部へ
圧縮気体を吹き込んで、そのパリソンを上記割り金型の
賦形面へ膨張状態に密着させることにより、上記中空半
成品として成形固化し、その後型開きして、割り金型か
ら取り出した中空半成品における上記捨て袋のフラツト
な上面を容器の接地座として活用し、その捨て袋の残余
部を切り取り加工することにより、上記下段大容器の底
面中央部を餅流し込み口として開口露呈させることを特
徴とするものである。
【0008】
【作用】上記何れの製造法にあっても、パリソンがブロ
ー成形用割り金型の向かい合う相互間へ、その割り金型
のパーテイングラインに沿って貫通されるようになって
いるため、そのお供え餅用充填容器における上段小容器
の円周面や下段大容器の円周面を、均一な肉厚に成形す
ることができ、その結果容器を刃物により所謂輪切り状
態に解体して、餅を容易に取り出せるのである。
【0009】例えば、上段小容器と下段大容器との境界
位置に陥没する凹周溝部へ、刃物を滑ることなく差し込
んで、その上段小容器と下段大容器とを輪切り状態に分
割した後、その各個を安定良く縦割り解体することが容
易であり、餅の取り出し作業性に優れる。
【0010】第2、3発明の製造法によれば、餅流し込
み口の切り抜き片が中空半成品の内部に落ち込むことを
効果的に防止することもでき、殊更第3発明の製造法に
よれば、径大な捨て袋のフラツトな上面を容器の接地座
として、ここに容器密封用のシールカバーを安定良く確
固に溶着一体化することもできるのである。
【0011】
【実施例】以下、図面に基いて本発明の詳細を説明する
と、図1はその第1実施例に係るお供え餅用充填容器
(A)の完成状態を、又図2〜9は同じく中空半成品
(B)としてのブロー成形工程並びにその成形状態を各
々しているが、その完成状態の充填容器(A)は内部の
連通する上段小容器(11)と下段大容器(12)との
積み重ね状態にあり、その大小容器(12)(11)が
平面視の同芯円形をしている。
【0012】しかも、側面から見た時には、大小容器
(12)(11)の各個が直径方向(水平方向)に沿っ
て細長く延在するほぼ楕円形を呈していると共に、その
上段小容器(11)の頂面が中央部での最も高い凸曲面
として、透明又は半透明(乳白色)のポリエチレンやポ
リプロピレン、その他の熱可塑性合成樹脂から一体にブ
ロー成形されたものである。
【0013】(13)は上記大小容器(12)(11)
の境界位置に陥没する凹周溝部であり、僅小な円弧面を
描きつつ、大小容器(12)(11)と滑らかに連続し
ている。この点、図示の実施例では凹周溝部(13)を
容器全体高さの2等分線(X−X)よりも若干の一定距
離(E)だけ上方位置へ偏心させている。
【0014】つまり、容器(A)の全体高さに対して、
大小容器(12)(11)における高さ(H2)(H
1)の比率を、好ましくは52:48から55:45の
数値範囲内で相違させることにより、容器(A)を鏡餅
本来のリアルな美しい輪郭形状に造形している。
【0015】これと同様な趣旨から言えば、大小容器
(12)(11)の直径差についても、その下段大容器
(12)の直径(D2)を100と仮定した時、これに
対する上段小容器(11)の直径(D1)を約82〜8
5の比率として、各々寸法化することが望ましい。
【0016】又、(14)は下段大容器(12)の底面
中央部に開口する円形な餅流し込み口であるが、その口
径(S1)を上記凹周溝部(13)での口径(S2)よ
りも径小に寸法化することが好ましい。蓋し、ここから
搗きたての餅(M)を流し込み後、その容器密封用のシ
ールカバー(15)を可及的に薄肉として、下段大容器
(12)の底面へ溶着一体化するも、その見苦しく垂れ
下がるおそれを防止し得るからである。
【0017】このような充填容器(A)の製造法を説明
すると、そのブロー成形工程を示した図2〜6におい
て、(16a)(16b)は上記大小容器(12)(1
1)の賦形面(キヤビテイ)を備えた向かい合う一対の
対称な割り金型であり、容器(A)の垂直中心線(Y−
Y)をパーテイングライン(L−L)として、相反方向
へ開閉作動されるようになっている。
【0018】(17)は押出成形機(図示省略)のダイ
ス(分岐筒)であり、そのコアー(18)との相互間隙
を通路(19)として、上記熱可塑性合成樹脂から成る
パイプ状の材料(パリソン)(P)が、上記パーテイン
グライン(L−L)に沿う割り金型(16a)(16
b)の貫通状態として送り込まれることとなる。
【0019】(20)は上記パリソン(P)への気体圧
送用シリンダーであり、そのピストンロツドが先端部の
針をなす気体噴出ノズル(21)として、割り金型(1
6a)(16b)のパーテイングライン(L−L)上に
位置しつつ、上記容器(A)の底面方向から進退作動さ
れるようになっている。
【0020】その場合、図示の実施例ではパリソン
(P)を容器(A)との関係上、その下段大容器(1
2)の底面方向から割り金型(16a)(16b)へ送
り込むように、上記ダイス(17)を配置すると共に、
そのコアー(18)の中心に貫通形成されたスライドガ
イド孔(22)を経て、上記気体噴出ノズル(21)を
下段大容器(12)の底面中心部に向かい進退作動させ
るようになっているが、上記パリソン(P)を上段小容
器(11)の頂面方向から割り金型(16a)(16
b)のパーテイングライン(L−L)に沿って送り込む
ように配置しても良く、又割り金型(16a)(16
b)の型締め後に、その割り金型(16a)(16b)
を例えば90度やその他の所定角度だけ方向変換させ、
その変換した方向から下段大容器(12)の底面中心部
を目指して、上記気体噴出ノズル(21)を進退作動さ
せてもさしつかえない。
【0021】そして、上記充填容器(A)のブロー成形
に当っては、先づ両割り金型(16a)(16b)を図
2、3のように型開きし、押出成形機のダイス(17)
から上記パーテイングライン(L−L)に沿って、両割
り金型(16a)(16b)の向かい合う相互間へパリ
ソン(P)を貫通状態に送り込んだ上、その割り金型
(16a)(16b)を型締めする。
【0022】そうすれば、パリソン(P)は型締めによ
って、その送り込み長さ方向の両端部が図4のように閉
塞され、完全な密封状態の中空体として挟持固定される
ことになる。その必要な長さ分だけ喰い切られるわけで
ある。
【0023】そこで、引き続き上記気体圧送用シリンダ
ー(20)を容器(A)の底面方向から進出作動させ、
その気体噴出ノズル(21)を針として、上記パリソン
(P)を突き刺すことにより、そのパリソン(P)に気
体吹き込み孔(23)を開口させ、ここからパリソン
(P)の内部へ圧縮エヤー、又はこれに代る液体チツソ
などのガスを吹き込むのである。
【0024】そうすれば、パリソン(P)は図4から図
6のように、上記割り金型(16a)(16b)の賦形
面に向かって膨張し、やがてその賦形面に悉く密着する
と共に、その割り金型(16a)(16b)に配給され
た冷媒による冷却作用も受け、上記大小容器(12)
(11)が2段に積み重なる状態の中空半成品(B)と
して成形固化されることになる。
【0025】そのブロー成形中、パリソン(P)は容器
(A)の垂直中心線(Y−Y)に沿って、両割り金型
(16a)(16b)の相互間へ送り込まれるようにな
っている関係上、その膨張度が図4〜6の矢印から示唆
されるように、上記垂直中心線(Y−Y)から両割り金
型(16a)(16b)の賦形面に至る間隔距離の等し
いことに基いて、容器(A)における円周面での肉厚が
均一に成形されることとなる。
【0026】つまり、パリソン(P)の送り込み長さ方
向における両端部は、両割り金型(16a)(16b)
の型締めによって、閉塞状態に挟持固定されるため、そ
の圧縮気体の吹き込みを受けるも、殆んど膨張せず、パ
リソン(P)自身の材料厚みを保ったままに残存する。
その結果、成形された容器(A)の頂面が追って餅
(M)の流し込み後、その冷却に伴なう収縮力を受ける
も、決して凹み変形しない状態に増強されると共に、同
じく容器(A)の底面も追ってシールカバー(15)を
溶着しやすい安定な接地ベースとして強化されることに
なる。尚、(24)は上記パリソン(P)の両端部に生
成されるバリを示している。
【0027】他方、上記パリソン(P)の両端部を除く
大部分は、割り金型(16a)(16b)の拘束を直接
受けていないため、容器(A)の垂直中心線(Y−Y)
から円周面へ遠ざかるに連れて、その肉厚が徐々に薄く
変化し、容器(A)の円周面において均一に保たれるこ
ととなる。更に言えば、その肉厚は下段大容器(12)
の円周面において最も薄く、上段小容器(11)の円周
面並びに大小容器(12)(11)の凹周溝部(13)
において、順次薄く成形されることになるが、その各個
では均一の肉厚に維持されるのである。
【0028】そのため、容器(A)を直径方向(水平方
向)に沿って、図10のような所謂輪切り状態に分割す
ることができ、更には縦割り解体することにより、餅
(M)を容易に取り出せることとなる。
【0029】何れにしても、上記のように成形固化され
た状態は、未だ図7〜9のような中空半成品(B)であ
るにとどまるため、その後型開きすることにより、これ
を両割り金型(16a)(16b)から取り出した上、
ボール盤やその他の適当な機械器具に付属する回転カツ
ターを用いて、上記下段大容器(12)の底面中央部を
その底面方向から切り抜き加工し、好ましくは凹周溝部
(13)での口径(S1)よりも径小な口径(S2)を
備えた円形な餅流し込み口(14)として開口させるこ
とにより、茲に製品−お供え餅用充填容器(A)として
仕上げるのである。
【0030】その回転カツターでの切り抜き加工によ
り、上記底面中心部に小さく残存していた気体吹き込み
孔(23)も、自づと一挙に除去されることとなる。そ
のために、上記気体噴出ノズル(21)を容器(A)の
底面方向から割り金型(16a)(16b)の相互間へ
進退作動させるように配置したわけである。
【0031】次に、図11〜13は本発明の第2実施例
を示しており、これでは中空半成品(B)を上段小容器
(11)と下段大容器(12)のほか、その大容器(1
2)の底面中央部から小容器(11)の直径(D1)よ
りも径小な捨て袋(25)が付属的に張り出す形態とし
て、これに対応する賦形面を備えた割り金型(16a)
(16b)の使用により、上記第1実施例と同じ工程を
経てブロー成形するようになっている。(D3)はその
捨て袋(25)の直径寸法を示している。
【0032】そして、そのブロー成形された中空半成品
(B)を型開きにより、割り金型(16a)(16b)
から取り出した後、これを容器(A)の垂直中心線(Y
−Y)廻りに回転させ乍ら、その直径方向からカツター
を押し当てることにより、上記捨て袋(25)を切り取
り加工して、上記下段大容器(12)の底面中央部に餅
流し込み口(14)を開口露呈させている。
【0033】その餅流し込み口(14)の口径(S1)
としても図13から示唆されるように、大小容器(1
2)(11)の境界位置に陥没する凹周溝部(13)の
口径(S2)に比して、径小に寸法化することが望まし
い。
【0034】更に、図14〜16は本発明の第3実施例
を示しており、これでは上記下段大容器(12)の底面
中央部に付属する捨て袋(26)が、その大容器(1
2)の直径(D2)よりも径大に張り出す言わば3段積
み重ね形態の中空半成品(B)として、やはり上記第1
実施例と同じ工程によりブロー成形するようになってい
る。
【0035】その場合、上記捨て袋(26)の上面(2
6a)は容器(A)の直径方向(水平方向)に沿うフラ
ツト面として造形されるようになってもいる。但し、そ
の捨て袋(26)の直径(D4)は上段小容器(11)
の直径(D1)よりも径大に寸法化される限り、下段大
容器(12)の直径(D2)に比して径小に定めてもさ
しつかえない。
【0036】そして、ブロー成形した上記中空半成品
(B)を型開きにより、割り金型(16a)(16b)
から取り出した後には、その捨て袋(26)のフラツト
な上面(26a)を容器(A)の接地座として活かし、
残余部を切り取り加工することにり、下段大容器(1
2)の底面を円形な餅流し込み口(14)として開口露
呈させるのである。
【0037】つまり、上記捨て袋(26)のフラツトな
上面(26a)を残すように、その捨て袋(25)を上
下方向又は直径方向から切り取り除去して、下段大容器
(12)と上記捨て袋(26)との境界位置に陥没する
凹周溝部(27)での口径を、上記餅流し込み口(1
4)の口径(S1)としてそのままに露呈させるわけで
あり、その餅流し込み口(14)の口径(S1)として
も上記第1、2実施例と同じく大小容器(12)(1
1)の境界位置をなす凹周溝部(13)の口径(S2)
に比して、径小化することが好ましい。
【0038】尚、第2、3実施例におけるその他の構成
と作用は、第1実施例と実質的に同一であるため、その
図11〜16に図1〜10との対応符号を記入するにと
どめて、その詳細な説明を省略する。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明のお供え餅用充填
容器の製造法では、平面視の同芯円形な上段小容器(1
1)と下段大容器(12)が、その内部の連通するお供
え餅用充填容器(A)の中空半成品(B)をブロー成形
する割り金型(16a)(16b)の一対を、その容器
(A)の垂直中心線(Y−Y)をパーテイングラインと
して向かい合わせ、そのパーテイングライン(L−L)
に沿って両割り金型(16a)(16b)の相互間へ、
透明又は半透明の熱可塑性合成樹脂から成るパイプ状の
パリソン(P)を貫通させた上、上記両割り金型(16
a)(16b)の型締めにより密封状態に挟持固定した
パリソン(P)へ、容器(A)の底面方向から進退動作
する気体噴出ノズル(21)を突き刺すと共に、そのノ
ズル(21)からパリソン(P)の内部へ圧縮気体を吹
き込んで、そのパリソン(P)を上記割り金型(16
a)(16b)の賦形面へ膨張状態に密着させることに
より、上記中空半成品(B)として成形固化し、その後
型開きして、上記割り金型(16a)(16b)から取
り出した中空半成品(B)の底面中央部に餅流し込み口
(14)を切り抜き加工するように定めてあるため、冒
頭に述べた従来技術の問題点を確実に改良できる効果が
ある。
【0040】即ち、本発明の上記製造法によれば、パリ
ソン(P)がブロー成形用割り金型(16a)(16
b)の向かい合う相互間へ、その割り金型(16a)
(16b)のパーテイングライン(L−L)に沿って貫
通されるようになっているため、そのお供え餅用充填容
器(A)における上段小容器(11)の円周面や下段大
容器(12)の円周面を、均一な肉厚に成形することが
できる結果、その肉厚を薄く定めれば、容器(A)を刃
物により所謂輪切り状態に解体して、餅(M)を容易に
取り出せるのである。
【0041】例えば、上段小容器(11)と下段大容器
(12)との境界位置に陥没する凹周溝部(13)へ、
刃物を滑ることなく差し込んで、その上段小容器(1
1)と下段大容器(12)とを輪切り状態に分割した
後、その各個を安定良く縦割り解体することが容易であ
り、餅(M)の取り出し作業性に優れる。
【0042】又、容器(A)の垂直中心線(Y−Y)を
割り金型(16a)(16b)のパーテイングライン
(L−L)として、これに沿いパリソン(P)を貫通さ
せるようになっている関係上、上記円周面の肉厚に比し
て、上段小容器(11)の頂面と下段大容器(12)の
底面が厚肉に成形されることとなる。
【0043】その結果、餅(M)の流し込み密封後、容
器(A)が餅(M)の冷却に伴なう収縮力を受けても、
その上段小容器(11)の頂面から不正に陥没するよう
なおそれなく、鏡餅本来のリアルな美しい外観形態を維
持できるのであり、他方下段大容器(12)の底面に対
しては、その餅流し込み口(14)の密封用シールカバ
ー(15)を安定良く確固に溶着一体化できる効果があ
る。
【0044】更に、請求項2に記載の製造法によれば、
上記効果を達成できることに加えて、餅流し込み口(1
4)の切り抜き片や切り粉が中空半成品(B)の内部に
落ち込むおそれを防止でき、その後の取り出し集塵作業
を要しない効果もある。蓋し、中空半成品(B)を回転
させつつ、その捨て袋(25)の直径方向からカツター
を押し当てることにより切り取れば、その切り抜き片や
切り粉が回転遠心力を受けて放散されることになるから
である。
【0045】殊更、請求項3に記載の製造法によれば、
やはり上記効果を得られるほかに、径大な捨て袋(2
6)のフラツトな上面(26a)を容器(A)の接地座
として活用し、ここに餅流し込み口(14)の密封用シ
ールカバー(15)を安定・確固に溶着一体化できる効
果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るお供え餅用充填容器を、その餅の
密封包装状態として示す断面図である。
【図2】ブロー成形用割り金型の型開き状態を示す断面
図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】同じく割り金型の型締め状態を示す断面図であ
る。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】パリソンの膨張による中空半成品の成形状態を
示す図4に対応する断面図である。
【図7】その中空半成品を取り出して示す斜面図であ
る。
【図8】図7の正面図である。
【図9】図7の9−9線断面図である。
【図10】充填容器の解体状態を示す断面図である。
【図11】図6に対応する本発明の第2実施例を示す断
面図である。
【図12】図9に対応する同じく第2実施例の中空半成
品を示す断面図である。
【図13】図1に対応する同じく第2実施例の充填容器
を示す断面図である。
【図14】図6に対応する本発明の第3実施例を示す断
面図である。
【図15】図9に対応する同じく第3実施例の中空半成
品を示す断面図である。
【図16】図1に対応する同じく第3実施例の充填容器
を示す断面図である。
【符号の説明】
(11)・上段小容器 (12)・下段大容器 (14)・餅流し込み口 (16a)・割り金型 (16b)・割り金型 (21)・気体噴出ノズル (25)・捨て袋 (26)・捨て袋 (26a)・フラツトな上面 (A)・充填容器 (B)・中空半成品 (P)・パリソン (L−L)・パーテイングライン (Y−Y)・垂直中心線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面視の同芯円形な上段小容器(11)と
    下段大容器(12)が、その内部の連通するお供え餅用
    充填容器(A)の中空半成品(B)をブロー成形する割
    り金型(16a)(16b)の一対を、その容器(A)
    の垂直中心線(Y−Y)をパーテイングライン(L−
    L)として向かい合わせ、 そのパーテイングライン(L−L)に沿って両割り金型
    (16a)(16b)の相互間へ、透明又は半透明の熱
    可塑性合成樹脂から成るパイプ状のパリソン(P)を貫
    通させた上、 上記両割り金型(16a)(16b)の型締めにより密
    封状態に挟持固定したパリソン(P)へ、容器(A)の
    底面方向から進退動作する気体噴出ノズル(21)を突
    き刺すと共に、そのノズル(21)からパリソン(P)
    の内部へ圧縮気体を吹き込んで、そのパリソン(P)を
    上記割り金型(16a)(16b)の賦形面へ膨張状態
    に密着させることにより、上記中空半成品(B)として
    成形固化し、 その後型開きして、上記割り金型(16a)(16b)
    から取り出した中空半成品(B)の底面中央部に餅流し
    込み口(14)を切り抜き加工することを特徴とするお
    供え餅用充填容器の製造法。
  2. 【請求項2】平面視の同芯円形な上段小容器(11)と
    下段大容器(12)並びにその下段大容器(12)の底
    面に付属する上段小容器(11)よりも径小な捨て袋
    (25)が、その内部の連通するお供え餅用充填容器
    (A)の中空半成品(B)をブロー成形する割り金型
    (16a)(16b)の一対を、その容器(A)の垂直
    中心線(Y−Y)をパーテイングライン(L−L)とし
    て向かい合わせ、 そのパーテイングライン(L−L)に沿って両割り金型
    (16a)(16b)の相互間へ、透明又は半透明の熱
    可塑性合成樹脂から成るパイプ状のパリソン(P)を貫
    通させた上、 上記両割り金型(16a)(16b)の型締めにより密
    封状態に挟持固定したパリソン(P)へ、容器(A)の
    底面方向から進退動作する気体噴出ノズル(21)を突
    き刺すと共に、そのノズル(21)からパリソン(P)
    の内部へ圧縮気体を吹き込んで、そのパリソン(P)を
    上記割り金型(16a)(16b)の賦形面へ膨張状態
    に密着させることにより、上記中空半成品(B)として
    成形固化し、 その後型開きして、割り金型(16a)(16b)から
    取り出した中空半成品(B)の上記捨て袋(25)を、
    その直径方向から切り取り加工することにより、上記下
    段大容器(12)の底面中央部を餅流し込み口(14)
    として開口露呈させることを特徴とするお供え餅用充填
    容器の製造法。
  3. 【請求項3】平面視の同芯円形な上段小容器(11)と
    下段大容器(12)並びにその下段大容器(12)の底
    面に付属する上段小容器(11)よりも径大な捨て袋
    (26)が、その内部の連通するお供え餅用充填容器
    (A)の中空半成品(B)をブロー成形する割り金型
    (16a)(16b)の一対を、その容器(A)の垂直
    中心線(Y−Y)をパーテイングライン(L−L)とし
    て向かい合わせ、 そのパーテイングライン(L−L)に沿って両割り金型
    (16a)(16b)の相互間へ、透明又は半透明の熱
    可塑性合成樹脂から成るパイプ状のパリソン(P)を貫
    通させた上、 上記両割り金型(16a)(16b)の型締めにより密
    封状態に挟持固定したパリソン(P)へ、容器(A)の
    底面方向から進退動作する気体噴出ノズル(21)を突
    き刺すと共に、そのノズル(21)からパリソン(P)
    の内部へ圧縮気体を吹き込んで、そのパリソン(P)を
    上記割り金型(16a)(16b)の賦形面へ膨張状態
    に密着させることにより、上記中空半成品(B)として
    成形固化し、 その後型開きして、割り金型(16a)(16b)から
    取り出した中空半成品(B)における上記捨て袋(2
    6)のフラツトな上面(26a)を容器(A)の接地座
    として活用し、その捨て袋(26)の残余部を切り取り
    加工することにより、上記下段大容器(12)の底面中
    央部を餅流し込み口(14)として開口露呈させること
    を特徴とするお供え餅用充填容器の製造法。
JP7021130A 1995-01-12 1995-01-12 お供え餅用充填容器の製造法 Expired - Lifetime JP2577328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021130A JP2577328B2 (ja) 1995-01-12 1995-01-12 お供え餅用充填容器の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7021130A JP2577328B2 (ja) 1995-01-12 1995-01-12 お供え餅用充填容器の製造法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6574294A Division JP2684516B2 (ja) 1994-03-08 1994-03-08 お供え餅用充填容器とその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07246649A JPH07246649A (ja) 1995-09-26
JP2577328B2 true JP2577328B2 (ja) 1997-01-29

Family

ID=12046315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7021130A Expired - Lifetime JP2577328B2 (ja) 1995-01-12 1995-01-12 お供え餅用充填容器の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2577328B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101703022B1 (ko) * 2015-08-21 2017-02-22 주식회사 케이에스테크 도로표지봉 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07246649A (ja) 1995-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4176153A (en) Unitary, hermetically-sealed but pierceable dispensing container
JP2780367B2 (ja) プラスチックボトルの製造装置及び製造方法
US4821897A (en) Container with insert having a fully or partially encapsulating seal with a frangible web formed against said insert
JP2633731B2 (ja) 熱成形及びヒートシール可能材料容器、及びその製造方法
CA2052963A1 (en) Lightweight plastic bottle and method and apparatus for forming
JP2004531414A (ja) プラスチック容器とクロージャーの組み合わせを作製するための方法と装置
US4266927A (en) Apparatus for molding a plastic article
US4903854A (en) Blown three-handled container including device and process for its production
US6426035B1 (en) Process for producing hollow plastic receptacles
US3793421A (en) Separating method for producing hollow bodies
US4901873A (en) Container with insert having a fully or partially encapsulating seal with a frangible web formed against said insert
US6244852B1 (en) Method of producing a receptacle and a receptacle having pressure compensating openings
JP2577328B2 (ja) お供え餅用充填容器の製造法
JP3700123B2 (ja) プラスチックボトルの成形法とその金型装置
JPS63202423A (ja) 一端で開き他端で閉じたプラスチツク中空体を製作する装置
US4699748A (en) Container with insert having a fully or partially encapsulating seal with a frangible web formed against said insert
JP2824634B2 (ja) お供え餅用充填容器の製造法
JPH05178368A (ja) お供え餅用充填容器とその製造法
JP2002524321A (ja) 大容積の容器を製造する方法及び装置
JP3621535B2 (ja) 同時充填中空成形品の製造方法およびその装置
JP4657426B2 (ja) エアーホールド容器
JP2684516B2 (ja) お供え餅用充填容器とその製造法
JP2000296549A (ja) トナーカートリッジケースの製造方法
US20240009912A1 (en) Method of manufacturing a usable container consisting of a stiff outer container and a deformable inner bag
JP3636247B2 (ja) ブロー成形機

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071107

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081107

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091107

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091107

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121107

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121107

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131107

Year of fee payment: 17

EXPY Cancellation because of completion of term