JP2576226B2 - ロボットの原点調整方法 - Google Patents

ロボットの原点調整方法

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JP2576226B2 JP1135877A JP13587789A JP2576226B2 JP 2576226 B2 JP2576226 B2 JP 2576226B2 JP 1135877 A JP1135877 A JP 1135877A JP 13587789 A JP13587789 A JP 13587789A JP 2576226 B2 JP2576226 B2 JP 2576226B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ロボットの原点調整方法に係り、特に、隣
接する関節中心点を結ぶ線の水平度又は鉛直度をだすも
のに関する。
(従来の技術) 関節型ロボットにあっては、アームの角度から直交座
標に変換するために、アーム角度の原点を担保する必要
がある。
アーム角度の原点位置は、通常、アームの水平あるい
は鉛直に一致するように決定する。
そこで、第4図を参照して、アームの水平度及び鉛直
度をだす方法について説明する。
アーム101の一部にフラット面103を設けておき、この
フラット面103上に水準器105を載置する。この状態でア
ーム101を微動させて水平をだし、これをもって関節中
心点107、109を結ぶ線が水平であるとする。
又、アーム111にもフラット面113が設けられており、
このフラット面113上に水準器115を載置し、アーム111
を微動させることにより水平をだし、これをもって関節
中心点109、117を結ぶ線が鉛直であるとする。
このようにして、水平、鉛直をだして、それを各アー
ム101、111の原点として、ソフト的、ハード的にロボッ
トを設定する。
(発明が解決しようとする課題) アーム角度から直交座標に変換するに際して、真に必
要なのは、関節中心点107、109間を結ぶ線の水平であ
り、又、関節中心点109、117を結ぶ線の鉛直である。
これに対して、従来の調整方法の場合には、各アーム
101、111に設けられたフラット面103、113を基準にした
ものである。
したがって、フラット面101と関節中心点107、109を
結んだ線の平行が損なわれている場合には、関節中心点
107、109を結んだ線が水平であるとはいえず、直交座標
に変換した場合に誤差が生ずることになる。
同様に、フラット面113と関節中心点109、117を結ん
だ線の直交が損なわれていた場合にも、誤差が生じてし
まう。
したがって、フラット面101と関節中心点107、109を
結んだ線の平行、フラット面113と関節中心点109、117
を結んた線の直交を、高い精度で得る必要がある。
しかしながら、加工精度、組立精度等により、そのよ
うな平行、直交状態を高い精度で得ることは困難であ
り、その改善が要求されていた。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその
目的とするところは、精度の高い原点調整を可能とする
ロボットの原点調整方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明のロボットの原点
調整方法は、関節軸の中心を原点とする加工は容易であ
ることに着目し、関節中心から関節中心に至る仮想線の
水平度、鉛直度を水準器を用いて見ることでロボットの
原点調整を高精度に行うようにしたものである。
このために、隣接する一対の関節中心点に予め穴を削
孔しておき、この一対の穴にこの穴と略同径のピンをそ
れぞれ挿入し、上記一対のピンの上にフラット面同士を
接合してなる治具を一方のフラット面を介して載置し、
治具の他方のフラット面上に水準器を載置して関節中心
点を結ぶ仮想線の水平度をみるようにした。
又、隣接する関節中心点に予め穴を削孔しておき、上
記一対の穴にこの穴と略同径のピンをそれぞれ挿入し、
リングに紐体を介して逆円錐状の錘を懸垂してなる治具
を上記一対のピンの内上方に位置するピンにリングを掛
けることにより吊り下げ、上記錘の円錐の先端と下方に
位置する先端を円錐状に形成されたピンの円錐先端とを
一致させることにより関節中心点を結ぶ線の鉛直度をみ
るようにした。
(作用) まず、関節中心点に穴を削孔しておき、この穴に穴と
略同径をなすピンをそれぞれ挿入する。
一方、治具が用意されていて、この治具は、1個のフ
ラット面を備えた2個の部材を、フラット面同志を接合
するようにして一体化したものである。
そして、このような治具を、一方のフラット面を介し
て上記ピンの上に載置し、他方のフラット面上に水準器
を置いて、関節中心点間の水平をみる。
関節中心点に穴を削孔し、この穴にピンを挿入する場
合、穴とピンの同心を高い精度で一致させることは、そ
れ程困難なことではない。
又、治具を構成する各部材に1個のフラット面を形成
することは、他の面との角度関係をもたないので、比較
的容易である。同時に、そのようなフラット面同志を接
合しているので、フラット面相互は略完全な平行状態で
ある。
よって、このような治具を使用して一対のピンを介し
て水平をみることは、関節中心点間を結ぶ仮想線の水平
をみることと高い精度で一致する。
したがって、直交座標に変換する場合にも誤差が生ず
ることはない。
次に、隣接する関節中心点に予め削孔された穴に、穴
と略同径の一対ピンをそれぞれ挿入する。
一方、リングに紐体を介して錘を懸垂してなる治具を
用意して、上記一対のピンの内上方に位置するピンにリ
ングを掛けることにより吊り下げる。
そして、上記錘の下端と下方に位置するピンとを一致
させることにより関節中心点を結ぶ仮想線の鉛直をみ
る。
この場合にも、関節中心点に形成された穴とピンの同
心を高い精度で得ることはそれ程困難なことではない。
よって、一対のピンを介して鉛直をみることは、関節
中心点間を結ぶ仮想線の鉛直をみることと高い精度で一
致する。
したがって、同様に、直交座標に変換する場合にも誤
差が生ずることはない。
(実施例) 以下第1図ないし第3図を参照して本発明の一実施例
を説明する。
まず、第1図及び第2図を参照して水平を設定する場
合について説明する。アーム1の両側に位置する関節中
心点3、5には、穴7、9が削孔されている。
上記穴7、9に、穴7、9と略同径のピン11、13を挿
入する。
一方、治具15が用意されており、この治具15は、2個
の部材17、19から構成されている。部材17には1個のフ
ラット面21が設けられているとともに、部材19にもフラ
ット面23が設けられている。治具15は、上記2個の部材
17、19を、それぞれのフラット面21、23を接合すること
により一体化されたものである。
各部材17、19に1個のフラット面21、23を形成するこ
とは、他の面との角度関係がないので比較的容易であ
り、又、フラット面21、23同士を接合しているので、両
フラット面21、23は略完全な平行状態である。
かかる構成をなす治具15をフラット面21を介してピン
11、13上に載置する。そして、フラット面23上に水準器
25を載置して、アーム1を微動させながら水平をだす。
この場合、ピン11、13の上面を結ぶ線と、関節中心点
3、5を結ぶ仮想線との平行度は高い精度で提供されて
おり、又、フラット面21と23の平行度も同様である。
よって、フラット面23上に水準器25を載置してその水
平度をみることは、関節中心点3、5を結ぶ仮想線の水
平度をみることと、高い精度で一致している。
したがって、直交座標に変換した場合の誤差を小さく
することができる。
次に、第3図を参照して鉛直を設定する場合について
説明する。アーム31の両側に位置する関節中心点33、35
には、穴37、39が削孔されている。上記穴37、39には、
穴37、39と略同径のピン41、43が挿入されている。ピン
43はその先端が円錐状に形成されたものである。
一方、治具45が用意されており、この治具45は、リン
グ47に紐体49を介して逆円錐状の錘(以下逆円錐状錘と
いう)51を懸垂したものであり、紐体49の途中には長さ
調整機構53が介挿されている。
この治具45を、リング47をピン41に掛けることにより
垂下する。そして、アーム31を微動させながら、逆円錐
状錘51の円錐の先端とピン43の円錐の先端とが一致する
ようにする。これによって鉛直をだす。
この場合にも、ピン41と穴37の同心度、ピン43と穴39
の同心度は、高い精度で提供されており、よって、ピン
41、43を介して鉛直度をみることは、関節中心点33、35
を結ぶ仮想線の鉛直度をみることと高い精度で一致して
いる。
したがって、直交座標に変換した場合の誤差を小さく
することができる。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明によるロボットの原点調整
方法によると、次のような効果を奏することができる。
関節中心点を結ぶ仮想線の水平度を高い精度で得るこ
とができる。
関節中心点を結ぶ仮想線の鉛直度を高い精度で得るこ
とができる。
したがって、これら水平、鉛直を基準にして、直交座
標に変換した場合にも、発生する誤差は僅かなものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示すもので,この
内第1図は本発明の方法を適用して水平度を出す様子を
示した正面図,第2図はこの水平度を出す場合に使用す
る治具の斜視図,第3図は本発明の方法を適用して鉛直
度を出す様子を示した斜視図である。また,第4図は従
来例の場合を示す正面図である。 1,31:アーム 3,5,33,35:関節中心点 7,9,37,39:穴 11,13,41,43:ピン 15,45:治具 21,23:フラット面 47:リング面、49:紐体 51:逆円錐状錘

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接する一対の関節中心点に予め穴を削孔
    しておき、この一対の穴にこの穴と略同径のピンをそれ
    ぞれ挿入し、上記一対のピンの上にフラット面同士を接
    合してなる治具を一方のフラット面を介して載置し、治
    具の他方のフラット面上に水準器を載置して関節中心点
    を結ぶ仮想線の水平度をみるようにしたことを特徴とす
    るロボットの原点調整方法。
  2. 【請求項2】隣接する関節中心点に予め穴を削孔してお
    き、上記一対の穴にこの穴と略同径のピンをそれぞれ挿
    入し、リングに紐体を介して逆円錐状の錘を懸垂してな
    る治具を上記一対のピンの内上方に位置するピンにリン
    グを掛けることにより吊り下げ、上記錘の円錐の先端と
    下方に位置する先端を円錐状に形成されたピンの円錐先
    端とを一致させることにより関節中心点を結ぶ線の鉛直
    度をみるようにしたことを特徴とするロボットの原点調
    整方法。
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