JP2575802Y2 - 外壁通気構造における延焼防止構造用延焼防止材 - Google Patents
外壁通気構造における延焼防止構造用延焼防止材Info
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- JP2575802Y2 JP2575802Y2 JP1993055733U JP5573393U JP2575802Y2 JP 2575802 Y2 JP2575802 Y2 JP 2575802Y2 JP 1993055733 U JP1993055733 U JP 1993055733U JP 5573393 U JP5573393 U JP 5573393U JP 2575802 Y2 JP2575802 Y2 JP 2575802Y2
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- fire spread
- spread prevention
- fire
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は建物の外壁裏面に採用し
た通気構造における延焼防止構造及び該構造に用いる延
焼防止材に関する。
た通気構造における延焼防止構造及び該構造に用いる延
焼防止材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅の省エネルギ−化に伴い、内
壁面の外側には断熱材を使用する壁体構造の建物が増加
しており、一方、外壁の下地にはアスファルトフェルト
を貼り、二次防水を配慮する壁体構造の建物が一般的に
使用されている。この両者を組み合わせた建物の壁体構
造ではアスファルトフェルトの透湿性欠如のため外気に
より該アスファルトフェルトの屋内面に結露を生じ、建
物の構造材を腐らせ、建物の耐久性に悪影響を及ぼすと
いった欠点がある。この対策として、例えば実開昭58
−29716号、実開平5−20812号公報で提案さ
れているアスファルトフェルトを透湿性のある材料に置
き替え、外壁面の裏側を通気できる構造として、屋内の
湿気を常に屋外へ放湿しつつ通気放出口より建物外部に
排出する通気構造が普及しつつある。しかし、この通気
構造では、建物が万一外部からの火災で火焔を受け、外
壁材が加熱されてその下地材に着火した場合、構造上の
特質から壁体内への新鮮空気の供給が他の構造に比して
はるかに多く、通気層の煙突効果が加わって軒先、軒裏
への火災の伝播速度が速くなり、延焼し易いという問題
を生じていた。
壁面の外側には断熱材を使用する壁体構造の建物が増加
しており、一方、外壁の下地にはアスファルトフェルト
を貼り、二次防水を配慮する壁体構造の建物が一般的に
使用されている。この両者を組み合わせた建物の壁体構
造ではアスファルトフェルトの透湿性欠如のため外気に
より該アスファルトフェルトの屋内面に結露を生じ、建
物の構造材を腐らせ、建物の耐久性に悪影響を及ぼすと
いった欠点がある。この対策として、例えば実開昭58
−29716号、実開平5−20812号公報で提案さ
れているアスファルトフェルトを透湿性のある材料に置
き替え、外壁面の裏側を通気できる構造として、屋内の
湿気を常に屋外へ放湿しつつ通気放出口より建物外部に
排出する通気構造が普及しつつある。しかし、この通気
構造では、建物が万一外部からの火災で火焔を受け、外
壁材が加熱されてその下地材に着火した場合、構造上の
特質から壁体内への新鮮空気の供給が他の構造に比して
はるかに多く、通気層の煙突効果が加わって軒先、軒裏
への火災の伝播速度が速くなり、延焼し易いという問題
を生じていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】そこで本考案は、建物
の外壁通気構造において、火災熱を受けた場合延焼防止
材の体積膨張により新鮮空気の供給を遮断して煙突効果
を抑制し、火焔の伝播を防止する延焼防止構造及び延焼
防止材を提供し、もって上記従来技術の問題を解決しよ
うとするものである。
の外壁通気構造において、火災熱を受けた場合延焼防止
材の体積膨張により新鮮空気の供給を遮断して煙突効果
を抑制し、火焔の伝播を防止する延焼防止構造及び延焼
防止材を提供し、もって上記従来技術の問題を解決しよ
うとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち,本願の第1の
考案は,長尺の金属製のU字状支持体の水平部に火災熱
で体積膨張する有機質又は無機質のコーキング材を付設
し,該コーキング材と前記U字状体の水平部に通気孔を
複数個貫設してなることを特徴とする外壁通気構造にお
ける延焼防止構造用延焼防止材である。また,第2の考
案はU字状支持体の両側部にコーキング材の垂直方向移
動を抑制する内向きの突起部を設けたことを特徴とする
請求項2記載の外壁通気構造における延焼防止構造用延
焼防止材である。
考案は,長尺の金属製のU字状支持体の水平部に火災熱
で体積膨張する有機質又は無機質のコーキング材を付設
し,該コーキング材と前記U字状体の水平部に通気孔を
複数個貫設してなることを特徴とする外壁通気構造にお
ける延焼防止構造用延焼防止材である。また,第2の考
案はU字状支持体の両側部にコーキング材の垂直方向移
動を抑制する内向きの突起部を設けたことを特徴とする
請求項2記載の外壁通気構造における延焼防止構造用延
焼防止材である。
【0005】
【作用】このようにした本考案にあっては、建物の外壁
通気構造に施工した使用時に、火災熱を受けた場合、延
焼防止材が体積を膨張して外壁通気構造の通気路を閉塞
し、該通気路への新鮮空気の供給を遮断して煙突効果を
抑制し、火焔の伝播を防止する。
通気構造に施工した使用時に、火災熱を受けた場合、延
焼防止材が体積を膨張して外壁通気構造の通気路を閉塞
し、該通気路への新鮮空気の供給を遮断して煙突効果を
抑制し、火焔の伝播を防止する。
【0006】
【実施例】次に本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。建物の外壁通気構造1はそれ自体公知のものであ
って、通気ボ−ド2を胴差し3に固定して建物の外側に
張設し、通気ボ−ド2の外面に縦胴縁4を介して外壁材
5を張設し、外壁材5と通気ボ−ド2間に通気路6を形
成している。なお、建物の内側には内装材7が張設さ
れ、通気ボ−ド2と内装材7間の空隙には断熱材8が介
在され、上下に隣接する外壁材5、5は外壁材固定金具
9により縦胴縁4に固定されている。
する。建物の外壁通気構造1はそれ自体公知のものであ
って、通気ボ−ド2を胴差し3に固定して建物の外側に
張設し、通気ボ−ド2の外面に縦胴縁4を介して外壁材
5を張設し、外壁材5と通気ボ−ド2間に通気路6を形
成している。なお、建物の内側には内装材7が張設さ
れ、通気ボ−ド2と内装材7間の空隙には断熱材8が介
在され、上下に隣接する外壁材5、5は外壁材固定金具
9により縦胴縁4に固定されている。
【0007】しかして、本例の延焼防止構造11は、外
壁通気構造1の通気路6に横断して延焼防止材12を配
設したものであり、延焼防止材12は、主として図3〜
図5に示すように、長尺の金属製のU字状体13の水平
部14に火災熱で体積膨張する有機質又は無機質のコ−
キング材15、例えばコニシ株式会社製「ボンド耐火目
地用シ−ラント120」(商標名)の変成シリコ−ン系
等のコ−キング材を付設し、該コ−キング材15とU字
状体の水平部14に通気孔16をU字状体13の長手方
向に適当間隔、例えば30〜50mmピッチで複数個貫設
し、更にU字状体13の両側部17、17の上端にコ−
キング材15の垂直方向移動を抑制する内向きの突起部
18、18を設け、U字状体の一方の側部17上端には
釘用孔19を有する取付片部20を延設している。そし
て、本例は、この延焼防止材12の取付片部20を釘用
孔19を利用して釘21により通気ボ−ド2、胴差し3
に固定し、こうして前記のように延焼防止材12を通気
路6に横断して配設している。
壁通気構造1の通気路6に横断して延焼防止材12を配
設したものであり、延焼防止材12は、主として図3〜
図5に示すように、長尺の金属製のU字状体13の水平
部14に火災熱で体積膨張する有機質又は無機質のコ−
キング材15、例えばコニシ株式会社製「ボンド耐火目
地用シ−ラント120」(商標名)の変成シリコ−ン系
等のコ−キング材を付設し、該コ−キング材15とU字
状体の水平部14に通気孔16をU字状体13の長手方
向に適当間隔、例えば30〜50mmピッチで複数個貫設
し、更にU字状体13の両側部17、17の上端にコ−
キング材15の垂直方向移動を抑制する内向きの突起部
18、18を設け、U字状体の一方の側部17上端には
釘用孔19を有する取付片部20を延設している。そし
て、本例は、この延焼防止材12の取付片部20を釘用
孔19を利用して釘21により通気ボ−ド2、胴差し3
に固定し、こうして前記のように延焼防止材12を通気
路6に横断して配設している。
【0008】このようにした本例の延焼防止構造11に
あっては、平常時には通気路6の下方に入った外気は、
図1の矢印で示すように、延焼防止材の通気孔16を経
て通気路6の上方に通気するが、火災熱を受けた場合、
図2に示すように延焼防止材12のコ−キング材15が
体積を膨張して通気孔16を閉塞し、従って外壁通気構
造の通気路6を閉塞し、該通気路6への新鮮空気の供給
を遮断して通気路6の煙突効果を抑制し、外壁通気構造
1の火焔の伝播を防止する。その際、延焼防止材の突起
部18、18はコ−キング材15が膨張して上方へ移動
するのを防止し、コ−キング材15の膨張による通気孔
16の閉塞を一層効果的とする。
あっては、平常時には通気路6の下方に入った外気は、
図1の矢印で示すように、延焼防止材の通気孔16を経
て通気路6の上方に通気するが、火災熱を受けた場合、
図2に示すように延焼防止材12のコ−キング材15が
体積を膨張して通気孔16を閉塞し、従って外壁通気構
造の通気路6を閉塞し、該通気路6への新鮮空気の供給
を遮断して通気路6の煙突効果を抑制し、外壁通気構造
1の火焔の伝播を防止する。その際、延焼防止材の突起
部18、18はコ−キング材15が膨張して上方へ移動
するのを防止し、コ−キング材15の膨張による通気孔
16の閉塞を一層効果的とする。
【0009】上記延焼防止材12をテストピ−スとして
複数のガスバ−ナ−で加熱した結果を表1に示す。な
お、この場合、コ−キング材15の積層厚みは4mmとし
た。
複数のガスバ−ナ−で加熱した結果を表1に示す。な
お、この場合、コ−キング材15の積層厚みは4mmとし
た。
【0010】
【表1】
【0011】表1から解るように、延焼防止材の通気孔
16のサイズは直径5〜8mmの円形、又は長径6〜10
mm短径4〜7mmの楕円形、又は一辺5〜6mm×5〜8mm
の長方形が望ましく、これらのサイズより大きいと火災
熱によるコ−キング材15の体積膨張では通気孔16を
十分に閉塞できないこととなる。
16のサイズは直径5〜8mmの円形、又は長径6〜10
mm短径4〜7mmの楕円形、又は一辺5〜6mm×5〜8mm
の長方形が望ましく、これらのサイズより大きいと火災
熱によるコ−キング材15の体積膨張では通気孔16を
十分に閉塞できないこととなる。
【0012】
【考案の効果】以上説明したように、本考案において
は、建物の外壁通気構造に施工した使用時に、火災熱を
受けた場合、延焼防止材が体積を膨張して外壁通気構造
の通気路を閉塞し、該通気路への新鮮空気の供給を遮断
して煙突効果を抑制して火焔の伝播を防止でき、建物の
延焼を抑制できる効果がある。
は、建物の外壁通気構造に施工した使用時に、火災熱を
受けた場合、延焼防止材が体積を膨張して外壁通気構造
の通気路を閉塞し、該通気路への新鮮空気の供給を遮断
して煙突効果を抑制して火焔の伝播を防止でき、建物の
延焼を抑制できる効果がある。
【図1】 本考案の一実施例の延焼防止構造の断面図で
ある。
ある。
【図2】 同上延焼防止構造の火災時の断面図である。
【図3】 同上例に用いた延焼防止材の一部分の斜面図
である。
である。
【図4】 同上延焼防止材の一部分の転向した平面図で
ある。
ある。
【図5】 同上延焼防止材の横断面図である。
1 外壁通気構造 6 通気路 12 延焼防止材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/70 A62C 2/00 E04B 1/94
Claims (2)
- 【請求項1】 長尺の金属製のU字状支持体の水平部に
火災熱で体積膨張する有機質又は無機質のコーキング材
を付設し,該コーキング材と前記U字状体の水平部に通
気孔を複数個貫設してなることを特徴とする外壁通気構
造における延焼防止構造用延焼防止材。 - 【請求項2】 U字状支持体の両側部にコーキング材の
垂直方向移動を抑制する内向きの突起部を設けたことを
特徴とする請求項2記載の外壁通気構造における延焼防
止構造用延焼防止材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993055733U JP2575802Y2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 外壁通気構造における延焼防止構造用延焼防止材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993055733U JP2575802Y2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 外壁通気構造における延焼防止構造用延焼防止材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0721816U JPH0721816U (ja) | 1995-04-21 |
JP2575802Y2 true JP2575802Y2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=13007065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993055733U Expired - Lifetime JP2575802Y2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 外壁通気構造における延焼防止構造用延焼防止材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2575802Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002220884A (ja) * | 2001-01-24 | 2002-08-09 | Michihiro Oe | 通気層火炎遮断体 |
NO346818B1 (en) * | 2021-05-31 | 2023-01-16 | Bergene Holm As | A ventilated façade cladding system and a method of constructing a cavity fire compartment |
-
1993
- 1993-09-21 JP JP1993055733U patent/JP2575802Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0721816U (ja) | 1995-04-21 |
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