JP2575323B2 - データ抽出平均法による切削負荷監視方法 - Google Patents

データ抽出平均法による切削負荷監視方法

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JP2575323B2
JP2575323B2 JP3028727A JP2872791A JP2575323B2 JP 2575323 B2 JP2575323 B2 JP 2575323B2 JP 3028727 A JP3028727 A JP 3028727A JP 2872791 A JP2872791 A JP 2872791A JP 2575323 B2 JP2575323 B2 JP 2575323B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の加工時にお
ける切削状態を監視する方法に関する。
【0002】
【従来例】工作機械の切削状態を監視して効率的な運転
を行う方法として、主軸モータや送り軸サーボモータの
切削負荷を監視する方法がある。
【0003】主軸や送り軸の駆動モータから切削中の切
削負荷として電流値を検出して、切削異常を検出する場
合、一度、教示切削を行い、その時の高周波ノイズ成分
を除いた切削負荷検出データ(切削負荷データ)から、
(a)切削負荷データの最大値を基準値として設定す
る、あるいは(b)切削負荷データの連続N回平均値を
算出し、その平均値のうちの最大値を基準値として求
め、この基準値を基にした制限設定値と実切削データを
比較して監視を行っていた。
【0004】また、工具磨耗は、工具の磨耗が切削負荷
の直流成分上昇と負荷変動の上昇として検出される。そ
のため、(c)検出データをフィルタリングした直流成
分の変化を比較して検出する、あるいは(d)検出デー
タを比較し、比較条件に時間要素を入れて直流成分の上
昇を検出する等の方法で検出処理が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、切削負荷デー
タの最大値を基準値とする方法、あるいは切削負荷デー
タの連続N回平均値の最大値を基準値とする方法は切削
負荷データの最大値を基にしている為、以下に示す問題
点が存在する。
【0006】すなわち、切削負荷データは切削していな
い状態でも、駆動機構の伝達損失や駆動系の応答特性に
より変動が生じることがある。特に、重切削になる程、
変動も大きくなる。また、切削条件を変えずに切削して
も、フライスやエンドミル切削では、断続切削となるた
め切削負荷データは変動してしまう。特に、ドリル等は
切粉がからみ切削負荷データが変動する。そして、連続
N回平均では、切削負荷データの変動サイクルが各種切
削条件等で変わるため、効果的な平均化回数Nを決めら
れない。また、平均化回数Nを多くすれば、データは安
定するが、切削負荷データへの応答が遅くなるととも
に、切削負荷データの変化が低くなってしまう。さら
に、平均的な切削負荷値と最大値の間には差があり、か
つデータとして変動の大きい最大値を基準値にする方法
は基準値のデータ信頼度が低くなるため、当然監視感度
も悪くなる。また、平均化回数Nを大きくすれば、デー
タは安定するが応答が遅くなる為、工具折損等の突発的
な切削負荷値の上昇などの変化を検出できない恐れがあ
るという問題点を生じていた。
【0007】このように切削負荷の監視方法において
は、監視を行う判定基準値の取り方と精度が最重要な課
題の一つとなる。
【0008】また、前記した磨耗検出処理では、以下に
示す問題点が存在する。
【0009】すなわち、フィルタリングした直流成分デ
ータで比較するので、前記した切削負荷の監視の処理系
とは別のデータ処理系が必要でありデータ処理系が2重
になり、コスト高になる。切削異常と磨耗用の2種類の
データ設定が必要となり、オペレータにとって煩雑で分
かりにくい。フィルタリングするので、切削データが低
くなり検出精度が下がる。また、磨耗した工具の方がデ
ータ変動幅が大きくなり、フィルタリングの影響が大き
くなるという問題点も生じていた。
【0010】この発明はかかる課題に鑑みて創案された
ものであり、教示切削の切削負荷データを記憶すること
で、切削終了時に、その記憶した切削負荷データから切
削全体の負荷状態を判断して、実切削に即した切削負荷
値を演算し、この値を切削負荷監視の基準値としたこと
で、分かりやすく信頼性も高く、しかも、応答性も良い
切削負荷監視が行える切削負荷の監視方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1の発明は、工作機械において、教示切削中の切
削負荷を、主軸や送り軸の駆動系から検出し、検出した
教示切削負荷データを記憶部に記憶し、切削終了後に、
この記憶した教示切削負荷データを負荷値の大きい順に
分類し、この分類した教示切削負荷データから、ノイズ
や外乱の影響による最大負荷側不安定データを除去する
ために、少なくとも工具の種別毎に設定可能な第1の上
位所定範囲のデータを削除した第1の教示有効切削負荷
データを抽出し、この抽出した第1の教示有効切削負荷
データより最大負荷側近傍の上位データであるととも
に、少なくとも前記工具の種別毎に設定可能な第2の上
位所定範囲のデータを第2の教示有効切削負荷データと
して抽出し、この抽出した第2の教示有効切削負荷デー
タを平均演算して切削負荷値を求め、この切削負荷値を
切削負荷の基準値とし、この切削負荷基準値に所定の切
削負荷判断用係数を乗算して切削異常判断値を求め、こ
の切削異常判断値と、実切削中の主軸や送り軸の駆動系
から検出した切削負荷データとを比較し、この切削負荷
データが異常か否かを判断し、異常の場合には切削異常
の信号を出力することを特徴とする。
【0012】また、第2の発明は、工作機械において、
教示切削中の切削負荷を、主軸や送り軸の駆動系から検
出し、検出した教示切削負荷データを記憶部に記憶し、
切削終了後に、この記憶した教示切削負荷データを負荷
値の大きい順に分類し、この分類した教示切削負荷デー
タから、ノイズや外乱の影響による最大負荷側不安定デ
ータを除去するために、少なくとも工具の種別毎に設定
可能な第1の上位所定範囲のデータを削除した第1の教
示有効切削負荷データを抽出し、この抽出した第1の教
示有効切削負荷データより最大負荷側近傍の上位データ
であるとともに、少なくとも前記工具の種別毎に設定可
能な第2の上位所定範囲のデータを第2の教示有効切削
負荷データとして抽出し、この抽出した第2の教示有効
切削負荷データを平均演算して切削負荷値を求め、この
切削負荷値を切削負荷の基準値とし、この切削負荷基準
値に所定の磨耗判断用係数を乗算して磨耗判断値を求
め、実切削中の切削負荷を、主軸や送り軸の駆動系から
検出し、検出した実切削負荷データを記憶部に記憶し、
実切削終了後に、この記憶した実切削負荷データを負荷
値の大きい順に分類し、この分類した実切削負荷データ
から、ノイズや外乱の影響による最大負荷側不安定デー
タを除去するために、少なくとも工具の種別毎に設定可
能な第1の上位所定範囲のデータを削除した第1の実有
効切削負荷データを抽出し、この抽出した第1の実有効
切削負荷データより最大負荷側近傍の上位データである
とともに、少なくとも前記工具の種別毎に設定可能な第
2の上位所定範囲のデータを第2の実有効切削負荷デー
タとして抽出し、この抽出した第2の実有効切削負荷デ
ータを平均演算して実切削負荷値を求め、この実切削負
荷値と前記磨耗判断値とを比較し、この実切削負荷値が
異常か否かを判断し、異常の場合には工具磨耗の信号を
出力することを特徴とする。
【0013】さらに、第3の発明は第1の発明または第
2の発明において、前記分類した教示切削負荷データか
ら前記第1の教示有効切削負荷データを、または、前記
分類した実切削負荷データから前記第1の実有効切削負
荷データを求める方法は、切削終了後に、前記記憶され
た教示切削負荷データまたは前記実切削負荷データを負
荷値の大きい順に分類し、分類した前記教示切削負荷デ
ータまたは前記実切削負荷データから、切削量の変化に
よる影響を除去するため、切削負荷データ数の上位所定
数のデータの切削負荷値を読み取り、この切削負荷値の
第3の上位所定範囲のデータを第3の教示有効切削負荷
データまたは第3の実有効切削負荷データとして抽出
し、この抽出した前記第3の教示有効切削負荷データま
たは第3の実有効切削負荷データから、ノイズや外乱の
影響による最大負荷側不安定データを除去するために、
工具の種別毎に設定可能な第1の上位所定範囲のデータ
を削除した第1の教示有効切削負荷データまたは第1の
実有効切削負荷データを抽出して求める方法とし、切削
量の変化による影響を除去できることを特徴とする。
【0014】
【作用】切削加工時における負荷状態を表示する表示装
置を具備した切削負荷の監視装置において、監視する切
削負荷基準値を得るために、実際の加工に先立って教示
切削を行う。その時、主軸や送り軸の駆動系から検出す
る各工程の切削負荷データを記憶し、各工程の切削が終
わった時に、その加工工具の実切削に即した教示切削負
荷値を演算し、その値を工具の切削負荷の基準値として
記憶する。この切削負荷基準値から切削異常判断値と磨
耗判断値とを演算して記憶すると共に、切削時の切削負
荷状態のグラフィック表示と演算による切削負荷の基準
値、切削異常判断値と磨耗判断値を図表示するからオペ
レータは識別が容易にでき、データ変更も容易に行うこ
とができる。
【0015】また、この時、切削異常の監視は、実切削
負荷データを切削異常判断値とリアルタイムで比較して
監視を行うことができ、工具磨耗は、切削終了時に毎回
実切削負荷値を演算し、磨耗判断値と比較して監視を行
うことができる。さらに、切削負荷基準値より導き出さ
れる切削負荷範囲内に実切削負荷が入るように、切削送
り速度を適時変更する適応制御も行う。
【0016】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面に基づいて
詳しく説明する。
【0017】図1はこの発明を実施する切削負荷監視装
置のブロック図である。
【0018】図1に示すM・Cは工作機械の制御装置
(NC装置、プログラマブルコントローラ)であり、磨
耗検出処理手段、異常検出処理手段、送りオーバライト
下降手段、送りオーバライト上昇手段等を有している。
【0019】1は検出部であり、主軸駆動モータや送り
軸駆動モータから切削負荷としてモータ負荷(電流値)
を検出する。2は検出部1で検出した電流値を増幅する
増幅部、3は電気的ノイズを除去するフィルター部、4
はアナログ信号をデジタル信号へ変換するA/D変換部
である。なお、具体的な制御判断処理はこのデジタルデ
ータで行う。
【0020】AD1はアンドゲートであり、切削中の信
号が入力されると、切削データ記憶部5にデータを出力
する。切削データ記憶部5は、切削中の切削負荷データ
を記憶する。6は各演算部で使用する数値を記憶してい
る各種パラメータ部である。7は切削値演算部であり、
切削が完了すると、処理が起動され、切削データ記憶部
5で記憶された切削負荷データと各種パラメータ部6の
Cパラメータ6C に設定されている加工工具の演算用パ
ラメータとにより、その時の切削負荷値の演算を行い、
基準値記憶部10は、演算した切削負荷値を基準値とし
て記憶する。8は磨耗値演算部であり、磨耗値演算部8
では前記切削負荷基準値とパラメータ部6のWパラメー
タ6W に設定されている摩耗判断用係数とにより演算を
行い、その結果を、磨耗判断値として磨耗値記憶部11
に記憶する。9は異常値演算部であり、異常値演算部9
では前記切削負荷基準値とパラメータ部6のOパラメー
タ6O に設定されている切削負荷判断用係数とにより演
算を行い、その結果を、切削異常判断値として切削異常
値記憶部12に記憶する。Wパラメータ6W 、Oパラメ
ータ6O に記憶されている係数は工具毎または工具種別
毎に設定が可能となっている。
【0021】AD2はアンドゲートであり、切削値演算
部7において切削終了後、切削負荷値を演算し、かつ、
教示切削をしているとの教示信号が入力されているとこ
のみ切削負荷値を磨耗値演算部8、異常値演算部9、基
準値記憶部10に出力する。
【0022】AD3はアンドゲートであり、教示切削で
なく実切削を行って切削負荷の監視を行っているとき、
すなわち監視信号が入力されているときに、実切削中の
実切削負荷データをリアルタイムで比較部16、比較部
17、比較部18に出力する。また、実切削終了後に切
削値演算部7で演算された実切削負荷値を比較部15に
出力する。
【0023】比較部15では、磨耗値記憶部11に記憶
されている磨耗判断値と、今回、実切削した時の実切削
負荷値とを比較し、磨耗判断値<実切削負荷値となった
時に、制御装置MCに工具磨耗検出信号を出力する。
【0024】比較部16では、異常値記憶部12に記憶
されている切削異常判断値と、実切削中のリアルタイム
の実切削負荷データとを比較し、切削異常判断値<実切
削負荷データとなった時に、制御装置M・Cに工具異常
検出信号を出力する。
【0025】13は切削負荷上限演算部であり、基準値
記憶部10に記憶された切削負荷基準値とAパラメータ
A に設定された係数とにより切削している工具で許容
する切削負荷の上限値を演算し、その結果を比較部17
に出力する。
【0026】14は切削負荷下限演算部であり、同様
に、切削している工具で許容する切削負荷の下限値を演
算し、その結果を比較部18に出力する。このAパラメ
ータ6A の係数は工具毎に任意に設定することが可能で
あり、例えば、
【0027】切削負荷上限値=120%×切削負荷基準
値、
【0028】切削負荷下限値= 80%×切削負荷基準
【0029】とすれば、「120」、「80」の係数が
設定されている。
【0030】比較部17,18では、各々演算された切
削負荷上限値、切削負荷下限値と実切削中のリアルタイ
ムの実切削負荷データとを比較し、実切削負荷データが
切削負荷上限値以上のとき、または切削負荷下限値以下
の時に制御装置M・Cにオーバーライド下降信号または
オーバーライド上昇信号を出力する。
【0031】次に、切削値演算部7において行われる切
削負荷値の演算処理方法について説明を行う。
【0032】前記切削データ記憶部5に記憶された切削
負荷データより突発データによる影響と、図4の切削パ
ターン例に示す切削量の変化による最大負荷側不安定デ
ータ分の影響を除く為に、全データを負荷値の大きい順
に分類し、この分類した教示切削負荷データから、最大
負荷側近傍の負荷値の大きい順の上位データであるとと
もに、切削工具の種別毎により決まる切削負荷データ総
数を百分率の100%とする第1の所定%の範囲内の切
削負荷データを抽出する。すなわち、分類した教示切削
負荷データ総数を100%数にした内の上位10%数の
切削負荷値を読み、その切削負荷値のM%以上(第3の
上位所定範囲)の切削負荷データ(第3の有効切削負荷
データ)を抽出する。なお、M%は通常60%とする
が、工具の種別毎または工具毎に任意に設定が行えるよ
う構成する。なお、第1の所定%は〔10×M/10
0〕%である。
【0033】ついで、演算除外範囲の指定について説明
する。最大負荷側のデータは、ノイズや外乱等の影響を
受け、不安定なデータとなる。そこで、この影響を無く
す為、前記第1の所定%にて抽出した切削負荷データ総
数を100%数にした内の、切削工具の種別毎に決まる
最大負荷側の第2所定%(たとえば、S%数)の範囲
(第1の上位所定範囲)の前記切削負荷データを除去す
る。なお、S%は通常5%とするが、工具の種別毎また
は工具毎に任意に設定が行えるよう構成する。
【0034】この除外後の切削負荷データ(第1の有効
切削負荷データ)から負荷変動に惑わされない一定の負
荷基準値を得るために、切削工具の種別毎に決まる最大
負荷側の第3の所定%(たとえば、P%数)の範囲(第
2の上位所定範囲)の切削負荷データである教示切削時
または実切削時の有効切削負荷データ(第2の有効切削
負荷データ)を抽出する。すなわち、どの様な切削でも
切削負荷データは変動するが、切削条件を越える切削は
行われないので、切削負荷データの大きい方のデータに
着目すれば、負荷変動に惑わされることなく、一定の負
荷基準値を得ることができる。そこで、この演算範囲を
P%で指定する。なお、P%は通常10%とするが、工
具の種別毎または工具毎に任意に設定が行えるよう構成
する。
【0035】通常は記憶した切削負荷データから有効デ
ータを選び、その有効データ総数を100%数に設定す
る。そして、その上位85〜95%数データ(有効切削
負荷データ)の負荷値を平均演算し、それをその時の切
削負荷値とする。なお、M%、S%、P%などの数値は
パラメータ部6でCパラメータ6C として設定、あるい
は記憶されている。
【0036】次に、図2および図3のフローチャートに
沿って切削負荷の監視装置の処理を説明する。
【0037】処理の起動により、まず、教示切削が実切
削かを判断し、教示切削の場合にはステップ100以降
の処理を、実切削の場合にはステップ110以降の処理
を行う(ステップ100)。そして、切削負荷の基準値
を求めるための教示切削が開始され(ステップ10
1)、切削負荷検出データ(切削負荷データ)を切削デ
ータ記憶部7に記憶する(ステップ102)。ついで、
教示切削が全て終了したかどうかの判断を行い(ステッ
プ103)、終了していなければ、ステップ102の切
削負荷データの記憶を繰り返し、終了していれば、記憶
した切削負荷データから切削値演算部7において、Cパ
ラメータ6C 内の所定%(M%)によって有効な切削値
データを抽出する(ステップ104)。
【0038】同じく切削値演算部7において、Cパラメ
ータ6C 内の所定%(S%、P%)によって、前記有効
な切削負荷データの中から不安定データ分を取り除き
(ステップ105)、パラメータ範囲の切削負荷値を平
均演算する(ステップ106)。この平均された切削負
荷値を切削基準値記憶部10に基準値として記憶する
(ステップ107)。
【0039】ついで、異常値演算部9では切削値演算部
7において、演算された切削負荷基準値とパラメータ部
6のOパラメータ6O 内の係数によって演算を行い、そ
の結果を、切削異常判断値として切削異常値記憶部12
に記憶する(ステップ108)。又、磨耗演算部8では
切削演算部7で演算した切削負荷基準値とパラメータ部
6のWパラメータ6W の係数とにより、
【0040】磨耗判断値=切削負荷基準値×Wパラメー
タ値
【0041】の演算を行う。その結果を、磨耗判断値と
して磨耗値記憶部11に記憶する(ステップ109)。
【0042】図3において、実切削加工を開始すると
(ステップ110)、切削異常判断値と磨耗判断値を磨
耗値記憶部11より読み出し(ステップ111)、つい
で、切削負荷基準値を基準負荷値記憶部10より読み出
す(ステップ112)。
【0043】次に、切削負荷上限値と下限値をAパラメ
ータ6A の係数と前記基準値記憶部10に記憶される切
削負荷基準値とで計算して設定する(ステップ11
3)。
【0044】ついで、比較部17,18において、実切
削中のリアルタイムの実切削負荷データと切削負荷上限
値、下限値とが、次式
【0045】負荷上限値>負荷下限値
【0046】の関係を成立させているかどうか判断し
(ステップ114)、成立している場合には、ステップ
116以降の処理を行う。
【0047】一方、成立しなければ、例えば、切削負荷
上限値<実切削負荷データであれば、送り軸サーボモー
タの送り速度のオーバーライト下降信号を制御装置M・
Cに出力する処理を行い、切削負荷上限値>実切削負荷
データであれば、オーバーライト上昇信号の出力処理を
行う(ステップ115)。
【0048】オーバーライト上昇信号またはオーバーラ
イト下降信号が入力された制御装置MCはオーバーライ
ド上昇/下降信号に従って送り軸駆動モータの送りオー
バーライド機能を制御する。
【0049】次に、比較部16において切削異常判断値
<実切削負荷データかどうか判断し(ステップ11
6)、切削判断値<実切削負荷データであれば、異常検
出信号を出力し、アラームを表示してこの発明の処理を
終了する。
【0050】異常検出信号が制御装置M・Cに入力され
ると、制御装置M・Cは切削加工を中断するため、送り
軸、主軸の各駆動モータを停止する。
【0051】一方、切削異常判断値<実切削負荷データ
でなければ、切削データ記憶部5に実切削負荷データを
記憶し(ステップ118)、加工終了かどうか判断する
(ステップ119)。この判断において、加工終了でな
ければ、ステップ114からの処理を繰り返す。
【0052】加工終了であれば、切削値演算部7は切削
データ記憶部5の実切削負荷データとパラメータ部6の
Cパラメータ内の係数とでその時の実切削負荷値を計算
する(ステップ120)。そして、比較回路15で磨耗
値記憶部11からの磨耗判断値と実切削負荷値とを比較
する。すなわち、この計算値が、磨耗判断値>実切削負
荷値を満足するかどうか判断し(ステップ121)、判
断の結果、磨耗判断値>実切削負荷値であれば、この発
明の処理を終了し、磨耗判断値>実切削負荷値でなけれ
ば、制御装置M・Cに磨耗検出信号を入力し、制御装置
M・Cの工具管理において、その工具を磨耗工具として
登録し(ステップ122)、この発明の処理を終了す
る。なお、工具が磨耗工具として登録され予備工具があ
らかじめ登録してある場合には次の加工からは予備工具
を使用することになる。
【0053】図5及び図6に8枚刃の6インチフライス
で切削したときの切削負荷監視装置のデータの例を示
す。図に示すように、従来の最大値方式と同様の演算デ
ータ(基準値)がこの発明でも得られ、応答性が良い。
【0054】工具の磨耗判定において従来の方式では初
期の負荷18.5Aが磨耗することにより19.9Aに
増加し、負荷が7.8%増加している。この発明の方式
では、初期の負荷値18.4Aが磨耗することにより2
1.9Aに増加し、負荷が19%増加していると検知さ
れる。このように、負荷の変化が大きくとれるため、正
確な磨耗検出ができると共に、従来方式では判断出来な
かった工具も磨耗判定できるようになった。
【0055】なお、この実施例では切削負荷を駆動モー
タの電流値で検出する方式で説明しているが、各駆動軸
のトルクを検知する方式であってもよく、ようするに切
削負荷に比例して出力されるものであればよい。
【0056】
【発明の効果】以上この発明によれば、切削負荷データ
を記憶して切削終了時に、その記憶データから切削全体
を掴んだ演算処理が行える為、ノイズや外乱要因に影響
されない、実切削と一致した切削負荷基準値が安定して
求められる。また、この発明によれば、信頼性のある切
削負荷基準値が誰でも容易に得られるために、応答性が
良く感度の高い監視を行うことができる。更に、この発
明によれば、監視データが切削負荷基準値に統一される
為に、オペレータに分かりやすいシステムになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施する切削負荷監視装置のブロッ
ク図である。
【図2】この発明の教示切削処理のフローチャートであ
る。
【図3】この発明の実切削時の切削負荷の監視処理のフ
ローチャートである。
【図4】この発明の切削パターン例の説明図である。
【図5】この発明の新工具による実施データ図である。
【図6】この発明の磨耗工具による実施データ図であ
る。
【符号の説明】
M・C 制御装置 1 検出部 2 増幅部 3 フィルター部 4 A/D変換部 5 切削データ記憶部 6 各種パラメータ部 7 切削値演算部 8 磨耗値演算部 9 異常値演算部 10 基準値記憶部 11 磨耗値記憶部 12 異常値記憶部 13 負荷上限演算部 14 負荷下限演算部 15〜18 比較部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械において、教示切削中の切削負
    荷を、主軸や送り軸の駆動系から検出し、 検出した教示切削負荷データを記憶部に記憶し、 切削終了後に、この記憶した教示切削負荷データを負荷
    値の大きい順に分類し、 この分類した教示切削負荷データから、ノイズや外乱の
    影響による最大負荷側不安定データを除去するために、
    少なくとも工具の種別毎に設定可能な第1の上位所定範
    囲のデータを削除した第1の教示有効切削負荷データを
    抽出し、 この抽出した第1の教示有効切削負荷データより最大負
    荷側近傍の上位データであるとともに、少なくとも前記
    工具の種別毎に設定可能な第2の上位所定範囲のデータ
    を第2の教示有効切削負荷データとして抽出し、 この抽出した第2の教示有効切削負荷データを平均演算
    して切削負荷値を求め、 この切削負荷値を切削負荷の基準値とし、この切削負荷
    基準値に所定の切削負荷判断用係数を乗算して切削異常
    判断値を求め、 この切削異常判断値と、実切削中の主軸や送り軸の駆動
    系から検出した切削負荷データとを比較し、 この切削負荷データが異常か否かを判断し、 異常の場合には切削異常の信号を出力することを特徴と
    するデータ抽出平均法による切削負荷監視方法。
  2. 【請求項2】 工作機械において、教示切削中の切削負
    荷を、主軸や送り軸の駆動系から検出し、 検出した教示切削負荷データを記憶部に記憶し、 切削終了後に、この記憶した教示切削負荷データを負荷
    値の大きい順に分類し、 この分類した教示切削負荷データから、ノイズや外乱の
    影響による最大負荷側不安定データを除去するために、
    少なくとも工具の種別毎に設定可能な第1の上位所定範
    囲のデータを削除した第1の教示有効切削負荷データを
    抽出し、 この抽出した第1の教示有効切削負荷データより最大負
    荷側近傍の上位データであるとともに、少なくとも前記
    工具の種別毎に設定可能な第2の上位所定範囲のデータ
    を第2の教示有効切削負荷データとして抽出し、 この抽出した第2の教示有効切削負荷データを平均演算
    して切削負荷値を求め、 この切削負荷値を切削負荷の基準値とし、この切削負荷
    基準値に所定の磨耗判断用係数を乗算して磨耗判断値を
    求め、 実切削中の切削負荷を、主軸や送り軸の駆動系から検出
    し、 検出した実切削負荷データを記憶部に記憶し、 実切削終了後に、この記憶した実切削負荷データを負荷
    値の大きい順に分類し、 この分類した実切削負荷データから、ノイズや外乱の影
    響による最大負荷側不安定データを除去するために、少
    なくとも工具の種別毎に設定可能な第1の上位所定範囲
    のデータを削除した第1の実有効切削負荷データを抽出
    し、 この抽出した第1の実有効切削負荷データより最大負荷
    側近傍の上位データであるとともに、少なくとも前記工
    具の種別毎に設定可能な第2の上位所定範囲のデータを
    第2の実有効切削負荷データとして抽出し、 この抽出した第2の実有効切削負荷データを平均演算し
    て実切削負荷値を求め、 この実切削負荷値と前記磨耗判断値とを比較し、 この実切削負荷値が異常か否かを判断し、 異常の場合には工具磨耗の信号を出力することを特徴と
    するデータ抽出平均法による切削負荷監視方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記分類した教示切削負荷データから前記第1の教示有
    効切削負荷データを、または、前記分類した実切削負荷
    データから前記第1の実有効切削負荷データを求める方
    法は、 切削終了後に、前記記憶された教示切削負荷データまた
    は前記実切削負荷データを負荷値の大きい順に分類し、 分類した前記教示切削負荷データまたは前記実切削負荷
    データから、切削量の変化による影響を除去するため、
    切削負荷データ数の上位所定数のデータの切削負荷値を
    読み取り、この切削負荷値の第3の上位所定範囲のデー
    タを第3の教示有効切削負荷データまたは第3の実有効
    切削負荷データとして抽出し、 この抽出した前記第3の教示有効切削負荷データまたは
    第3の実有効切削負荷データから、ノイズや外乱の影響
    による最大負荷側不安定データを除去するために、工具
    の種別毎に設定可能な第1の上位所定範囲のデータを削
    除した第1の教示有効切削負荷データまたは第1の実有
    効切削負荷データを抽出して求める方法とし、 切削量の変化による影響を除去できることを特徴とする
    データ抽出平均法による切削負荷監視方法。
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