JP2574998B2 - アンカー部材 - Google Patents

アンカー部材

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JP2574998B2
JP2574998B2 JP19429694A JP19429694A JP2574998B2 JP 2574998 B2 JP2574998 B2 JP 2574998B2 JP 19429694 A JP19429694 A JP 19429694A JP 19429694 A JP19429694 A JP 19429694A JP 2574998 B2 JP2574998 B2 JP 2574998B2
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洋右 吉野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリート等の部
材内に挿通して固定され、他部材の取付用基材や外装材
の固定等として用いられるアンカー部材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種のアンカー部材では、例えば実開
昭58ー73844号公報に示す構造のように、円柱状
のアンカー本体の先端面に軸方向の凹部を形成するとと
もに先端部側面に軸方向のスリットを形成し、凹部に先
端面から後端に向けて略円錐状のプラグをセットした状
態で打ち込む構造のものが知られている。プラグが凹部
の奥行きに入り込むにつれて先端部は略円錐形に拡開さ
れて孔の側面に押圧され、押圧による摩擦によって抜止
めされるようになっている。
【0003】また、特開平2ー8462号公報に示す構
造のように、軸方向の貫通孔を有するアンカー本体の先
端側にスリットを有する爪環を設け、後端側からロック
ピンを強制移動して爪環を拡開する構造のものも提供さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実開昭58
ー73844号公報の構造では、プラグを挿通孔の底に
当接させて先端凹部から爪環のみを拡開しているため
に、挿通孔の削孔精度によって拡開具合が異なって常に
十分な固定が得られないものである。特に、孔の側面と
爪環との面接触による摩擦で係止状態を得ているため、
孔の性状、すなわち穿孔精度や孔側面の強度(コンクリ
ート等にあっては骨材の分布密度)等の変化、あるいは
振動等の外的要因により係止強度が大きく左右され、例
えば穿孔精度が悪い場合には容易に緩んで仕様強度を大
きく下回るなど、施工後の信頼性に著しいバラツキを来
たすものであった。
【0005】このプラグ打ち込み構造を外装材の剥離防
止に用いると、打ち込みに伴う軸方向移動によって外装
材や接合材の剥離空隙が押しつぶされ、剥離空隙に接着
剤が侵入できなくなったり、外装材表面が凹凸となる等
の欠点が避けられないものであった。
【0006】また、特開平2ー8462号公報の構造で
は、爪環の拡開がその手前の先細り傾斜段面によって維
持されているために、必要な固定力が得られないもので
あった。また、細径のアンカー本体をさらに細く絞り加
工して傾斜段面に強度を保持させることは困難であるう
えに、著しいコスト高となるので、実用化されていない
ものである。
【0007】さらに、上記各構造や実開昭63ー125
63号公報に示す構造では、いずれも接着剤注入に係わ
る技術であって、アンカー本体自体の打ち込みだけによ
ってコンクリート下地に外装材を係止できる技術を開示
も示唆もするものではなく、しかも、アンカー本体だけ
で外装材の位置を変更せずに剥離防止できないものであ
った。
【0008】本発明者が考察するに、従来の構造では、
アンカー部材の先端部の拡開によって孔側面を強制押圧
するので、孔側面及びその近傍が圧壊されていわゆる軟
弱地盤構造を呈し、振動等によって容易に抜けることが
予想できるものである。そして、係止強度の不安定によ
り許容限度近傍での積極的使用が敬遠されがちで利用範
囲も狭められている現状にある。この場合に、実開昭5
8ー73844号公報の段状の粗面や実開昭63ー12
563号公報の刻目を先端部外周に設けても、外面を粗
面化したに過ぎないので、強度のある抜け止めは到底期
待できないものであった。
【0009】また、アンカー本体を打ち込みした場合に
外装材に衝撃が加わって剥離を助長することがあるが、
従来の構造ではアンカー本体の先端から係止作業前に脱
落する危険があった。接続金具やナットなどを締めつけ
するまでもなく、外装材を剥離防止できることが必要で
あった。
【0010】そこでこの発明は、穿孔精度等の如何に拘
らず常に安定した係止強度を得ることができ、よって施
工後の高信頼性を長期に亘って維持できるとともに利用
範囲の拡大を図れるアンカー部材の提供をその目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成すべく創案されたもので、部材内に形成された孔に
挿通され先端部に軸方向に延びるスリットを有するパイ
プ状のアンカー本体と、このアンカー本体の先端部に絞
って形成される縮径部と、この縮径部の外面に設けられ
るエッジと、アンカー本体内を先端側へ移動して縮径部
内面に当接して上記エッジを拡開するロックピンと、こ
のアンカー本体の後端を径方向に形成される径大の鍔部
とが備えられている構成にある。
【0012】また、この発明によれば、上記エッジが軸
方向に間隔をおいて複数形成されている構成とすること
ができる。
【0013】
【作用】この発明によれば、コンクリート等の部材内に
形成された孔にパイプ状のアンカー本体が挿通され、孔
の開口端に鍔部が係止されて孔に対するアンカー本体の
位置決めがなされる。かかる状態でロックピンが治具等
の手段でアンカー本体内を先端側へ強制移動させられ
る。アンカー本体は軸方向に移動することなく、ロック
ピンが縮径部に至ると縮径部が拡開され、先端部外周の
エッジが孔の側面に沿うように拡開変形して孔の側面に
略垂直に食い込んで固定される。このエッジ食い込み状
態で孔の開口端は抜け止め状態となる。
【0014】また、エッジが複数形成される構成では、
骨材分布の偏りにより孔の側面に軟弱地盤の部分があっ
ても、他の性状安定部分における他のエッジの食い込み
によって、軟弱部分への食い込みによる係止強度の低下
並びに不安定さが補正され、全体として所望の係止強度
が維持される。
【0015】
【実施例】図1乃至図4はこの発明の一実施例を示す。
コンクリート下地2にモルタル等の接合材4を介してタ
イル等の外装材6が貼られた壁面8において、コンクリ
ート下地2と接合材4との間に剥離P1 が生じ、接合材
4と外装材6との間に剥離P2 が生じている場合、外装
材6の落下事故を招く危険性があるが、外装材6の表面
側から回転ドリル等で外装材6と接合材4とを貫通して
コンクリート下地2に入り込む連通孔10を形成してア
ンカー部材12で固定することにより、これを防止する
ことができる。
【0016】アンカー部材12には、パイプ状のアンカ
ー本体14と、このアンカー本体14の径小の先端部1
6に絞って形成された前後一対の環状の縮径部36,3
6と、この一対の縮径部36,36間をアンカー本体1
4の径方向へ先端部16の外径d1 より径大に隆起させ
て形成されたエッジを有する環状の係止凸部38とが備
えられており、先端部16の側面には軸方向に延びるス
リット27,27が形成されている。また、アンカー本
体14内には、先端側へ移動して縮径部36及び係止凸
部38を拡開するロックピン42が抜け落ちしないよう
に設けられており、アンカー本体14の胴部には一対の
透孔22が形成されている。アンカー本体14は例えば
ステンレス製パイプを利用することができる。符号15
は段差面を示す。
【0017】係止凸部38は、縮径部36,36の絞り
形成と同時に形成されるもので、その両側にはエッジ3
8a,38aが形成されている。また、アンカー本体1
4の後端部にはテーパ部18が形成されており、このテ
ーパ部18の最終端には鍔部20が形成されている。こ
の鍔部20は図示するように径大に曲げ形成され、この
鍔部20によってアンカー部材12の固定が容易とな
る。すなわち、図1に示すように、連通孔10にアンカ
ー部材12を挿入した場合、連通孔10の開口端の径大
の凹部10aに鍔部20が係止され、これによって連通
孔10に対するアンカー本体14の位置決めがなされ
る。
【0018】この位置決めされた状態で、アンカー本体
14の後端側からロックピン42が打ち込まれると、図
3に示すように、ロックピン42で縮径部36,36及
び係止凸部38が拡開され、先端部16が連通孔10の
側面に沿うようにフレキシブルに変形する。係止凸部3
8はエッジ38aの切り込み作用によって連通孔10の
側面に略垂直に食い込み、これによって確実な引っ掛か
り状態が得られる。従って、係止強度、すなわち引抜力
の向上が得られるとともに、耐振性の向上が得られる。
食い込み寸法d2 は、0.15mm〜0.3mmが望ま
しい。
【0019】また、ロックピン42の移動による固定と
同時に、鍔部20の挟み付けによってコンクリート下地
2,接合材4及び外装材6の一体固定状態が得られる。
【0020】アンカー部材12の固定が完了すると、図
4に示すように、エポキシ樹脂等のシーリング材32が
アンカー本体14の後端から充填される。この場合、ア
ンカー部材12はテーパ部18及び鍔部20によって連
通孔10内での振れを阻止されるので、連通孔10との
間に均一なクリアランス34が形成される。これによっ
てシーリング材32の流動性が促進され、アンカー部材
12の外部にもくまなく行き渡って良好なシール構造が
得られる。なお、連通孔10の凹部10aを樹脂パテ等
の封止部材33で被うことにより外観の見劣りを抑制で
きる。
【0021】次に、図5及び図6はエッジ50aを有す
る係止凸部50を複数有する例である。アンカー部材4
4のアンカー本体45の先端部46には軸方向に間隔を
おいて3対の縮径部48,48が形成されているととも
に、3つの係止凸部50が形成されている。符号52は
スリットを示し、50aはエッジを示す。
【0022】この例の場合、図6に示すように、仮に一
つの係止凸部50(先端側)の食い込み部位が骨材2a
の少ない軟弱地盤域S1 であったとしても、他の係止凸
部50,50が骨材2aの多い強固地盤域S2 ,S3
食い込むことにより、アンカー部材44の引き抜き強度
並びに耐震強度が良好に維持される。符号54はロック
ピンを示す。
【0023】なお、上記各例では各構成要素を特定の形
状で示したが、これに限られるものではなく、上記係止
機能を満足する範囲で適宜に設計変更できるものであ
る。
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、ロックピンが縮径部
を内面から拡開してエッジを孔側面に強力に食い込みさ
せることができると同時に、鍔部が孔の開口端を係止す
ることができた。この2点ロック構造を用いた外装材の
剥離防止作業に際しては、接続金具やナットなどの取付
作業やシーリング剤注入作業を行うまでもなく、直ちに
外装材などの仮止めをおこなうことができる。
【0025】また、この発明によれば、鍔部が孔の開口
端に当接するので、削孔精度の如何にかかわらずにアン
カー部材の正確な位置決めができ、シーリング剤注入等
の固定作業を容易に行うことができる。
【0026】また、エッジが複数形成される構成によれ
ば、孔の側面の一部分に軟弱な箇所があっても他のエッ
ジによって所望の係止強度が得られるので、施行後の信
頼性を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るアンカー部材の一実施例を示す
使用状態の断面図である。
【図2】アンカー部材の一部切欠の側面図である。
【図3】孔側面へのエッジの食い込み状態を示す要部拡
大断面図である。
【図4】シーリング材を充填した状態を示す断面図であ
る。
【図5】他の実施例を示す要部側面図である。
【図6】他の例における孔側面へのエッジの食い込み状
態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
14,45 アンカー本体 16 先端部 20 鍔部 27,52 スリット 36,48 縮径部 38,50 係止凸部 38a,50a エッジ 40 連通孔(孔) 42,54 ロックピン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部材内に形成された孔に挿通され先端部に
    軸方向に延びるスリットを有するパイプ状のアンカー本
    体と、このアンカー本体の先端部に絞って形成される縮
    径部と、この縮径部の外面に設けられるエッジと、アン
    カー本体内を先端側へ移動して縮径部内面に当接して上
    記エッジを拡開するロックピンと、このアンカー本体の
    後端を径方向に形成される径大の鍔部とが備えられてい
    るアンカー部材。
  2. 【請求項2】上記エッジが軸方向に間隔をおいて複数形
    成されている請求項1記載のアンカー部材。
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