JP2574590Y2 - リーフブロック - Google Patents

リーフブロック

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JP2574590Y2
JP2574590Y2 JP1992092866U JP9286692U JP2574590Y2 JP 2574590 Y2 JP2574590 Y2 JP 2574590Y2 JP 1992092866 U JP1992092866 U JP 1992092866U JP 9286692 U JP9286692 U JP 9286692U JP 2574590 Y2 JP2574590 Y2 JP 2574590Y2
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道男 龍嶋
正人 佐藤
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株式会社宮田環境石材
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は海洋人工リーフ等に適用
する土木ブロックに係り、特に海洋環境の自然を維持で
きるブロック体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、全国の海浜自治体やレジャー施設
では、海洋沖30〜50メートルに人工リーフ(岩礁)
を造成し、リーフ内を海中プールとして利用する試みが
なされている。人工リーフはプール内に入る高波を抑
え、安全性、快適性を高めるために設けられる。
【0003】図12は人工リーフの一般的な構造を示す
ものである。この構造例は海水面下に設ける、いわゆる
潜堤(水面下70cm程度)を示すもので、全体の規模
は例えば全長(横長さ)130〜150メートル、幅4
0〜50メートルである。矢印Wで示す間隔が約40メ
ートル程度に設計される。Sが海面、Fが沖側、Pが海
中プールである。
【0004】この人工リーフ1は、沖側Fとプール側P
にそれぞれ斜面Rを設けた台形形状をなし、構造的に
は、30〜300Kgの中割石を積み上げた基礎2と、
300〜2000Kgの大割石を用いた中間層3と、コ
ンクリートブロックを用いた表面被覆層4とからなって
いる。被覆層4は波の力に抗するため、沖側Rに近い部
分ほど大きなブロックを使用する。例えば沖側斜面RF
には25トンのコンクリートブロック、上面先端部4F
には25トンの方塊ブロック、上面中間部4Mに15ト
ンのホロースケヤブロック、上面後端部4Rに8トンの
ホロースケヤブロック、を並べ、プール側斜面PRに1
0トンのクリンガーブロックを乱積みする。
【0005】従来、この表面被覆層4に配されるブロッ
クは、所定重量をもったコンクリート二次製品であっ
た。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のコンクリート被覆材は、コンクリートから滲み出
るアルカリ性分(アク)のために、一帯の生物環境に悪
影響を及ぼすことが知られている。魚介類や海藻が減少
する等である。
【0007】またコンクリートの比重が2.3と軽いた
め、ブロック自体の構造が大型化するため型枠成形にコ
ストがかかるなど、経済的にも不利である。
【0008】そこで本考案の目的は、構造強度を損なう
ことなく施設一帯の海洋環境を良好に維持するととも
に、工事コストを低減させる点にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成して課題
を達成するため本考案に係るリーフブロックは、自然石
の重心近傍を通る貫通孔を縦横穿設し、各自然石穿設孔
の中心ポイントを揃えつつ複数自然石を縦横平面的に配
列させ、縦横それぞれの方向に延びる貫通孔に連結材を
挿通して隣接する各自然石同士を相互に連絡する一方、
隣接する各自然石の空隙にコンクリートを充填打設し
た。
【0010】
【作用】本考案に係るリーフブロックは、自然石同士の
空隙にコンクリートを打設するものの、その使用量は従
来ブロックの数十分の一である。ブロック容積の大半は
自然石が占めるため、コンクリートは連結剛性を保つ最
小限度で使用すれば良いからである。従って、コンクリ
ートから滲み出るアルカリ性分も極めて低レベルに抑え
ることが出来る。
【0011】一方、自然石はコンクリートに較べるとそ
の比重が格段に高いため、より小さな容積で所定重量を
達成できる。つまりブロック全体の容積が小さくなるた
め、コンクリートの充填型枠は従来のブロック型枠より
もさらに小型化する。
【0012】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本考案の実施例を
説明する。図1〜図3は本考案に係るリーフブロックの
一例を示すものである。このリーフブロック10は、自
然石11の重心を通るよう縦横二本の貫通孔14,15
を穿設し(図3)、各自然石穿設孔14,15の中心ポ
イントを揃えて複数の自然石11を縦横平面的に配列さ
せ、縦横それぞれの方向に延びる貫通孔14,15にワ
イヤロープ等の連結材16,17を挿通し、隣接する各
自然石同士を相互に連絡する一方、隣接する各自然石1
1の空隙にコンクリート20を充填打設してなる。
【0013】この実施例では、縦3列、横4列に自然石
11を配し、充填コンクリート20には適当箇所に消波
用の縦孔21を設けている。このリーフブロック10を
重量25トンに成形する場合、各自然石11の平均重量
は約2トン程度で良く、また充填コンクリート20の重
量は約1トン程度に抑えることが可能となる。自然石1
1は、1〜5トンのものが比較的多量に採取できるから
ブロック形状等に応じて適当重量のものを適宜使用でき
る。
【0014】自然石11は、貫通孔14,15の交差ポ
イントPを揃えて整列させ、各貫通孔14,15にワイ
ヤロープ等の連結材16,17を挿通し、連結材端部を
適当手段、例えば座金18、ナット等の固定クリップ1
9によって固定する。貫通孔16,17内部にモルタル
を充填することにより連結材16,17の動きを抑え各
石同士の連絡をより強固にすることが出来る。尚、連結
材はワイヤロープに限らず、鉄その他の金属杆、FRP
その他の樹脂系素材を適宜利用して良い。
【0015】コンクリート20を充填打設するには、連
結させた自然石ブロックを型枠で囲み、その空隙にコン
クリート20を充填する。消波用の縦孔21は、型枠成
形時にRC管その他の管状部材を配置して形成し、コン
クリート養生後に抜き取るか場合によってはそのまま装
着させておく。縦孔21の形状は問わない。例えば図4
に示すように、より大きな孔を設けても良い。縦孔21
が大きいほど消波効果は向上するが、反比例してブロッ
ク剛性が低下するから使用環境に応じて適宜設計計算を
行う。
【0016】このような構造によれば、連結材16,1
7がブロック全体にかかる引張に抗する一方で、コンク
リート20が圧縮に抗するため非常に高い強度特性を得
ることが出来る。尚、ブロックの大部分を占める自然石
11が、引張および圧縮に対し高特性を発揮することは
いうまでもない。
【0017】従って、かかるブロック10により人工リ
ーフ表面を被覆すれば、構造強度的にも従来のコンクリ
ートブロックを上回る。また重量的にも、従来のコンク
リートブロック以上のものを容易に設計できるため、設
計の自由度が高まる。
【0018】一方、海洋環境に対する影響を著しく低減
することが可能となる。ブロック全体に占めるコンクリ
ート量は僅かであり、大部分が自然石11であるからコ
ンブ等の海藻類が自然付着するだけでなく、一帯の魚介
生物に対してもアルカリ流出による悪影響を最小限に抑
えるからである。尚、コンクリート20の打設表面部分
には、小さな割石を植石し、コンクリートの露出面積を
低減させても良い。
【0019】さらに自然石11の比重はコンクリートに
較べて格段に高いため、同一重量の場合には従来のコン
クリートブロックより型枠形状を小型化できる。この結
果、ブロック成形時における型枠コストを低減できるだ
けでなく、リーフ造成の工期も短縮可能となる。尚、こ
こで自然石とは土中から採掘される原石に限らず、切削
等により形状を加工したものや割石を含む。
【0020】このリーフブロック10は沖側斜面など、
大きな構造強度と重量とを必要とする箇所において、特
に従来ブロック以上の効果を発揮するが、潜堤上面やプ
ール側斜面にも適用できることは云うまでもない。プー
ル側に配設した場合の特有の効果は、コンクリートから
滲み出すアルカリ濃度を抑え、海水浴客の人体に無害な
環境を提供できるという点にある。また付近の魚介数を
減少させることがないため、プール内に魚が入り込むな
ど、安全な環境の下で自然な海の感触を楽しめる。
【0021】図5および図6は、自然石11の貫通孔1
4,15を二段に設けた他の実施例を示すものである。
このブロック10に使用する自然石11はその大きさを
特に限定しないため、より大きな構造特性を得る必要が
ある場合には連結材16,17を二段(段数は問わな
い)に挿通させ、引張に対する強度を高めても良い。
尚、貫通孔を一段にして設ける場合、縦横の貫通孔1
4,15の高さ位置は例えば図7に示すように他方の貫
通孔に対して上または下に位置をずらせて穿設して構わ
ない。
【0022】本考案に係る連結材は、その端部の固定方
式を特に限定されない。例えば、図8に示すように、端
列Lの自然石に固定部材30を配し、その部分で連結材
14,15を係止させても良いことは勿論である。また
図9および図10に示すように、連結材の一方を、他方
の連結材と接合させても強度は維持し得る。尚、図10
のブロックは、打設コンクリート側面を符号Dで示すよ
うに陥凹させてある。これは隣接する他のブロックとの
噛み合いをもたせ、ブロック同士の連結結合を強固にす
るためである。隣接ブロック同士の連結は、このように
コンクリート面の凹凸形状による噛合でも良いが、フッ
ク状その他形状の連結部材を隣接両ブロックに打ち込ん
で(または埋め込んで)結合を向上させても良い。
【0023】尚、図11は軽量ブロックを構成する場合
の最小単位を示すものである。この例のように、より小
さなブロック単位を構成するときは最低4個の自然石1
1を連結材14,15にて連絡し、中間空隙にコンクリ
ート20を打設する。また6個の自然石を用いて性質が
球形に近い形状を構成する場合は、図11の中心上下部
分にそれぞれ自然石を配し、追加した自然石同士も相互
に連結材によって連絡し、中心空隙にコンクリートを打
設する。尚、図9〜図11の連結材には座金およびクリ
ップ等の固定手段の図示を省略したが、座金やクリップ
を使用することは勿論可能であり、また固定方式を限定
されないことは前述の通りである。
【0024】前記実施例では、特に人工リーフのブロッ
クに適用する場合を説明したが、本考案に係るブロック
は人工リーフに限らず、海洋に構築する離岸堤、港湾岸
礁、その他の海洋土木ブロックに適用可能であり、また
道路や鉄道等の土止めブロック、堤防法面や河床に配す
る河川土木ブロック、山林法面など植林工事ブロックそ
の他に適宜適用することが出来る。
【0025】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係るリーフ
ブロックによれば、コンクリート使用量を格段に抑える
ことが出来るため、海洋環境を自然に保つことが出来る
ほか、型枠が小型化するのでコストを低減でき、工期を
短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るリーフブロックの一例を示す平面
図である。
【図2】本考案に係るリーフブロックを示す側面図であ
る。
【図3】本考案に係る自然石の貫通孔を示す図である。
【図4】本考案に係るリーフブロックの他の例を示す平
面図である。
【図5】本考案に係る自然石の貫通孔の他の実施例を示
す図である。
【図6】本考案に係る連結部材の二段連結状態を示す図
である。
【図7】本考案に係る貫通孔の穿設例を示す図である。
【図8】本考案に係る連結部材の固定例を示す図であ
る。
【図9】本考案に係る連結部材の他の固定例を示す図で
ある。
【図10】本考案に係る連結部材の他の固定例を示す図
である。
【図11】連結ブロックの最小単位構成を例示する図で
ある。
【図12】人工リーフの一般的構成例を示す側面断面図
である。
【符号の説明】
10 リーフブロック 11 自然石 14,15 貫通孔 16,17 連結材 18 座金 19 固定クリップ 20 コンクリート 21 縦孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−113030(JP,A) 特開 平6−146239(JP,A) 登録実用新案24221(JP,Z1) 特許23148(JP,C1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02B 3/14

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自然石の重心近傍を通る貫通孔を縦横穿設
    し、各自然石穿設孔の中心ポイントを揃えつつ複数自然
    石を縦横平面的に配列させ、縦横それぞれの方向に延び
    る貫通孔に連結材を挿通して隣接する各自然石同士を相
    互に連絡する一方、隣接する各自然石の空隙にコンクリ
    ートを充填打設したリーフブロック。
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JP2011153441A (ja) * 2010-01-26 2011-08-11 Nikken Kogaku Co Ltd 擁壁構造物、及びその製造方法、並びに穿孔機械
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