JP2574361Y2 - 複数胚移植器具 - Google Patents

複数胚移植器具

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JP2574361Y2
JP2574361Y2 JP1992004042U JP404292U JP2574361Y2 JP 2574361 Y2 JP2574361 Y2 JP 2574361Y2 JP 1992004042 U JP1992004042 U JP 1992004042U JP 404292 U JP404292 U JP 404292U JP 2574361 Y2 JP2574361 Y2 JP 2574361Y2
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敏 吉田
芳明 湊
明 相澤
福次 小暮
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、複数の受精卵(以下胚
という)を家畜の子宮内に注入して、高い受胎率を得る
ことができ、かつ、双子生産率が高く、しかも移植する
操作が容易な複数胚移植器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の胚移植器具としては、例え
ば図6ないし図11に示す構造のものが知られており、
図において符号1は家畜の胚移植器具である。胚移植器
具1は、金属製でほぼ円筒状の注入器本体2と、この注
入器本体2に進退可能に挿通された金属製で円柱状の押
棒3を有している。
【0003】上記注入器本体2は、家畜の子宮内に挿入
される円筒状の挿入管4と、この挿入管4の後端に配設
された固定部5と、固定部5の後端に配設された柄部6
とからなるものであり、柄部6の後端面6aから、挿入
管4の先端面4aに通じる孔を有する。
【0004】ここで固定部5は、挿入管4に外挿される
鞘管7を固定するためのものである。また押棒3は、挿
入管4と鞘管7とに内挿されたストロー8の栓体9を押
圧移動させるためのもので、これによってストロー8内
に培養液10とともに収容されている胚11が排出され
る。
【0005】このような構造の胚移植器具1を用い、予
め胚11を収容したストロー8内の胚を雌牛等の家畜の
子宮内に注入するには、まず押棒3を柄部6の後端面6
aより注入器本体2内に挿入し、その先端をストロー8
の栓体9に当接する以前の、適宜な位置にとどめた状態
で、ストロー8の栓体9側を挿入管4の先端面4a側か
ら挿入装填する。この場合ストロー8は挿入管4内に形
成された、ストローストッパ12によって挿入管4内の
所定の位置にとどめられる。
【0006】次いで、このストロー8が取付けられた挿
入管4に鞘管7を外挿するとともに、固定部5により鞘
管を固定する。するとストロー8は、その先端部8aが
鞘管7に内挿され、また先端部8aが鞘管7のテーパ部
7aに押圧され挟持されることによって固定される。鞘
管7を装着したこの胚移植器具1を家畜の子宮に入れ、
押棒3を押圧してストロー8の栓体9を挿入管4の先端
面4a方向に移動させ、ストロー8内の胚11を鞘管7
の射出口7bより排出し子宮内に注入し受胎せしめる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、家畜に受胎
させる場合、当然のことながら単子より双子の方が生産
効率がよい。例えば牛を代表例として説明すると、上記
従来の胚移植器具1は、通常、胚1個を移植するのに用
いられている。
【0008】牛において子宮は図12に示すように子宮
体16の先が2つに分かれ、左右の子宮角14,14と
なっており、膣13部分に連続して、子宮頸管15が存
在する。子宮頸管15は、発情期にはゆるくなるが、胚
移植時は発情期でないので、固く閉じ、胚移植器具1が
挿入しにくい状態となっている。なお、17は卵巣であ
る。
【0009】上記従来の胚移植器具1を用いて、複数の
胚の移植を行なうには、片側の子宮14にのみ移植する
方法と、左右の子宮角14,14に分けて移植する方法
とがあり、前者の方法では上記従来の胚移植器具1を用
いることができるが、受胎後の流産が多発する欠点があ
る。
【0010】また、後者の方法を用いることにより、流
産の発生率は低下するが、胚移植器具1を用いてこれを
実施するには、胚の入ったストローを装着した胚移植器
具を2本準備し、左右の子宮にそれぞれ胚を注入するの
で、移植する操作を2回繰返えさなければならない。
【0011】移植操作の繰返えしは、膣内に常在する微
生物が子宮内に持込まれる機会が増加し受胎率が低下し
たり、固く閉じた子宮頸管に無理して胚移植器具を通す
回数が増加し、牛に悪影響を与え、さらには移植技術者
の他に補助員等の人手を要する不都合があった。
【0012】本考案は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、移植技術者以外の人手を要さず、受胎率を低下さ
せずに複数の胚の移植が能率的に行うことができる複数
胚移植器具を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案の複数胚移植器具
においては、後端に栓体が配置され、長さ方向の中央よ
り先側および後側にそれぞれ受精卵が1個以上充填され
たストローの上記先側および後側の受精卵をそれぞれ別
個に排出せしめる複数胚移植器具であって、上記ストロ
ーの後の栓体側を所定の深さまで先端から挿入される管
状の注入器本体と、このストローが取付けられた注入器
本体が挿入され先端に受精卵を排出する射出口が設けら
れている鞘管と、上記注入器本体に挿入され、先部分が
上記ストローの栓体を押圧してこれを移動せしめて受精
卵を押出す押棒とを有し、上記押棒は、先端部が上記ス
トローに挿入可能な太さで、中間部は太く、後部分は細
く形成され、上記後の細い部分には移動自在なストッパ
が取付けられ、このストッパを中間の太い部分の後端に
当接して注入器本体の後端まで押すと、栓体はストロー
の中央に達し、さらに押棒の後端を注入器本体の後端ま
で押すと、栓体はストローの先端に達するように各部の
長さ寸法が決められていることを問題解決の手段とし
た。
【0014】
【作用】本考案の複数胚移植器具は上記の構成となって
おり、ストローに収納した胚を1個ずつ排出させること
ができるので、器具を子宮頸管から抜くことなく、先端
をやや後退させて一方の子宮角から他方の子宮角に移し
て少し挿入するのみで、左右の子宮角に胚を注入するこ
とができる。
【0015】
【実施例】図1および図2は、本考案に係る複数胚移植
器具21の一実施例を示すもので、従来公知の胚移植器
具1を基本としたものである。複数胚移植器具21と胚
移植器具1においては注入器本体2、鞘管7は同じもの
が用いられるが、この考案に用いられる押棒22の形状
が異る。従来の押棒3は、先端がストローに挿入され、
栓体9をストローの後端より先端に移動させる部分が形
成されていればよい。しかし本考案の複数胚移植器具2
1に用いられる押棒22は、先端がストロー8に挿通可
能な、ほぼストローと同じ長さの小径部23となってお
り、小径部23の後部は、小径部より太く、挿入管4の
内径より小さい外径の大径部24となっており、その後
部は大形部24より細い基部小径部25となっている。
この基部小径部25には、穿設された中央の孔が挿通さ
れ、長さ方向に移動自在なストッパ26が取付けられて
いる。また、上記押棒22の長さは従来の押棒3と同じ
長さであるが、小径部23の長さはストロー8の長さ、
基部小径部25の長さはストロー8の長さのほぼ1/2
となっている。
【0016】次に上記構成の複数胚移植器具21の使用
方法を説明する。図3ないし図5は本考案に係る器具の
注入器本体2、押棒22、ストロー8の操作における位
置関係を、鞘管7を省略するとともにわかり易いように
並列に示したものである。先ず、図3に示すように、ス
トロー8の中央から先側および後側に胚11を培養液1
0とともにそれぞれ充填し、このストローを挿入管4の
先端よりストローストッパ12の位置まで入れる。この
ストロー8を取付けた注入管本体2の後端面6aより押
棒を挿入し、先端22aを栓体9の近くに位置させる。
この際押棒22の大径部24はストロー8の1/2の長
さ、注入管本体2の後端面6aより突出させるとともに
鞘管7を取付けこの先端を子宮頸管を介して牛の一方の
子宮に入れる。
【0017】次いで、ストッパ26を大径部24の後端
に当接するとともに柄部6の後端面6aまで押すと、図
4に示すように栓体9はストロー8の中央に押されて移
動し1個の胚14は子宮内に射出される。
【0018】次いで複数胚移植器具21を子宮頸管15
から抜かず、先端を他方の子宮に移し換えて挿入し図5
に示すように押棒3の端部を柄部6の後端面6aまで押
圧すると、押棒3はさらに栓体9を押してストロー先端
まで移動させ他方側の子宮角に胚11を射出する。な
お、この複数胚移植器具は、従来のものと同様に1個の
胚のみを移植することも可能である。
【0019】このように、本考案に係る複数胚移植器具
は1本の移植器具を用いて1回の子宮頸管への挿入操作
後、左右の子宮角内に挿入し、それぞれ1個の胚あるい
は複数の胚を移植することができ、移植操作が大幅に簡
易化される。さらに、挿入操作が1回で済むため、移植
器挿入時の膣内における器具の微生物汚染および子宮内
への微生物の持ち込みの可能性が軽減され、受胎率の向
上が期待される。
【0020】次に、本考案に係る複数胚移植器具を用い
た2個の胚移植による受胎率と従来の胚移植器具を用い
た場合の受胎率について説明する。 実施例1 本考案に係る複数胚移植器具を用いて、牛13頭の左右
子宮角に胚をそれぞれ注入し、受胎頭数、受胎率を調査
した。 比較例1 従来の胚移植器具を用い、子宮内に2回挿入する方法に
よって牛50頭に胚を注入し、受胎頭数、受胎率を調査
した。実施例1、比較例1の結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】実施例2 本考案に係る複数胚移植器具を用いて胚移植し、受胎し
た牛についての頭数、流産した頭数、単子、双子の別の
分娩頭数、双子の割合を調べた。 比較例2 従来の胚移植器具を用いて2回繰返えす従来の方法によ
って胚移植し、実施例2と同様の調査をした。実施例
2、比較例2の結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の複数胚移
植器具を使用することは、2個の胚を左右の子宮角に1
個ずつ移植することが他の人手を要することなく移植技
術者のみによって容易に行なうことが出来るようにな
り、また移植による受胎率や産子生産率を高めることが
できるなど多くの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案に係る複数胚移植器具の側面図で
ある。
【図2】本考案に係る複数胚移植器具に用いる押棒の側
面図である。
【図3】家畜の子宮に挿入して胚を排出する前における
注入器本体、ストロー、押棒の位置的関係を示す図であ
る。
【図4】ストローの先側の胚を排出した場合における注
入器本体、ストロー、押棒の位置的関係を示す図であ
る。
【図5】全部の胚を排出させた場合における注入器本
体、ストロー、押棒の位置的関係を示す図である。
【図6】従来用いられている公知の胚移植器具の側面図
である。
【図7】公知の胚移植器具に用いられる胚が充填された
ストローの側面図である。
【図8】公知の胚移植器具に用いられる注入器本体の図
である。
【図9】注入器本体にストローを取付け状態を示す側面
図である。
【図10】公知の胚移植器具に使用される押棒の側面図
である。
【図11】公知の胚移植器具に使用される鞘管の側面図
である。
【図12】牛の子宮の略図である。
【符号の説明】
1 胚移植器具 2 注入器本体 3 押棒 4 挿入管 4a 先端面 5 固定部 6 柄部 6a 後端面 7 鞘管 7a テーパー部 7b 射出口 8 ストロー 8a 先端部 9 栓体 10 培養液 11 胚 12 ストローストッパ 13 膣 14 子宮角 15 子宮頸管 16 子宮体 17 卵巣 21 複数胚移植器具 22 押棒 22a 先端 23 小径部 24 大径部 25 基部小径部 26 ストッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小暮 福次 群馬県前橋市金丸町312 社団法人家畜 改良事業団 家畜改良技術センター内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61D 19/02 A61D 19/04

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後端に栓体が配置され、長さ方向のほぼ
    中央より先側および後側にそれぞれ受精卵が1個以上充
    填されたストローの上記先側および後側の受精卵をそれ
    ぞれ別個に排出せしめる複数胚移植器具であって、 上記ストローの後の栓体側を所定の深さまで先端から挿
    入される管状の注入器本体と、このストローが取付けら
    れた注入器本体が挿入され、先端に受精卵を排出する射
    出口が設けられている鞘管と、上記注入器本体に挿入さ
    れ、先部分が上記ストローの栓体を押圧してこれを移動
    せしめて、受精卵を押出す押棒とを有し、 上記押棒は、先端部が上記ストローに挿入可能な太さ
    で、中間部は太く、後部分は細く形成され、上記後の細
    い部分には、移動自在なストッパが取付けられ、このス
    トッパを中間の太い部分の後端に当接して注入器本体の
    後端まで押すと、栓体はストローの中央に達し、さらに
    押棒の後端を注入器本体の後端まで押すと、栓体はスト
    ローの先端に達するように各部の長さ寸法が決められて
    いることを特徴とする複数胚移植器具。
JP1992004042U 1992-02-05 1992-02-05 複数胚移植器具 Expired - Lifetime JP2574361Y2 (ja)

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