JP2571776Y2 - 乾燥機用熱風発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は小魚等の乾燥機に使用す
る熱風発生装置の構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】小魚等の乾燥機用の熱風発生装置とし
て、蒸気を熱源として用いるヒーターないしは油もしく
はガスを円筒内等で燃焼させてそれをヒーターとして用
いる装置が多く用いられる。蒸気を熱源として使用する
場合は、熱効率が良くない。また、油もしくはガスを燃
焼筒内で燃焼させる場合は、燃焼調整と温度調整が難し
いという問題点がある。

【０００３】また、燃焼したガスに直接空気を混ぜて熱
風を作り出す場合、バーナからの火炎の流れに平行に空
気を流す必要があり、バーナと送風機の設置構成が複雑
になり、構造が大型化した。また、この場合、混合した
熱風の温度分布にバラツキが発生し易く、均一で巾の広
い熱風の吹き出しは困難であった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】本考案の目的と解決し
ようとする課題は、構造は簡単・小型であり、熱効率が
よく、温度調整が容易な熱風発生装置を供給することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、直方体形状の燃焼炉箱一側面に開口を設けて送
風機からの空気取り入れ口とし、その反対側の側面に開
口を設けて乾燥機への熱風投入口とし、両側面に垂直な
側面に火炎を燃焼炉箱内へ向けたガス燃焼バーナを取付
け、バーナの火炎口を覆う様に円筒状の燃焼筒を設け、
燃焼筒先端とバーナを取り付けた側面に対向する側面と
の間で火炎と空気を混合させる熱風発生装置において、
燃焼炉箱上下の面と燃焼筒の上部と下部の間にそれぞれ
板状の風向板を設け、上部の板状の風向板と燃焼筒との
間に隙間を設ける。

【０００６】

【作用】送風機からの空気の一部が燃焼筒の表面と燃焼
筒上下に設けられた風向板上を伝わり、加熱された燃焼
筒の表面で熱交換を行いながら、燃焼筒の火炎部へ達
し、火炎と混合し加熱される。更に、燃焼炉箱内の送風
機側に乱流が発生し、その乱流により、燃焼筒表面との
熱交換が良くなる。また、送風機からの空気の一部は燃
焼筒表面と風向板との間隙を抜け、乾燥機への熱風投入
口付近で、燃焼筒火炎部側からきた熱風と混合し乱流を
発生し、燃焼筒表面との熱交換が良くなり更に温度が均
一化される。

【０００７】

【実施例】本考案の一実施例を図面を用いて説明する。
図１が本考案の一実施例の熱風発生装置を用いた乾燥機
の実施例で、多段バンド乾燥機の側面の下部に熱風発生
装置からの熱風の取り入れ口を設け、熱風発生装置を最
上段のコンベアの取り入れ口側の下に設置した場合の説
明図である。図２は熱風発生装置付近の概要説明図であ
る。熱風発生装置は送風機（５）、ダクト（３）、
（４）、燃焼炉箱（１）、バーナ装置（２）、バーナの
火炎を覆う燃焼筒（６）、並びに風向板（７）から構成
される。燃焼炉箱（１）は直方体形状の容器により形成
され、一方の側面の一部を開口し、送風機からの空気の
取り入れ口とし、反対側の側面の下部に横に幅広い開口
を設け乾燥機への熱風投入口とする。

【０００８】バーナ装置（２）は、送風機からの空気の
取り入れ口を設けた側面と、乾燥機への熱風投入口を設
けた側面に垂直な面に、燃焼炉箱（１）内へ火炎を形成
するように設け、バーナの火炎を覆うように円筒状の燃
焼筒（６）を燃焼炉箱（１）の内部に設ける。燃焼筒
（６）のバーナ装置（２）と反対側面は開放され、燃焼
炉箱（１）内側のバーナからの火炎があたる面に断熱板
（１１）を設ける。

【０００９】図３に示すように、燃焼筒（６）の上下の
燃焼炉箱内面に風向板（７）をそれぞれ設け、上部に設
置する風向板（７）と燃焼筒（６）との間に隙間を設け
る。図２に示すように風向板（７）は燃焼筒（６）の長
さと同一位にして設置する。送風機（５）から燃焼炉箱
（１）の間のダクト（４）に風量調整用のダンパー
（９）を設け、更に、燃焼炉箱（１）から乾燥機本体
（１２）へのダクト（３）に風量調整用のダンパー
（８）並びに風向調整用のダンパー（１０）を設ける。

【００１０】

【考案の効果】バーナ並びに燃焼筒を送風機からの空気
の取り入れ口と平行に置くことにより、送風機からの空
気の取り入れ口から乾燥機への熱風投入口までの間隔を
小さくでき、風向板設置により燃焼炉箱内に乱流を発生
させて熱交換効率が向上し、スペースが小さくでき、更
に、乾燥機への熱風投入口での温度の片寄りが少なくな
り、乾燥機内での温度分布のムラが少なくなった。温度
のムラが少なくなったため、温度制御が容易になり、細
かい温度設定の制御が可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例の熱風発生装置を実施した
乾燥機の概要図

【図２】 本考案の一実施例の平面概要図

【図３】 本考案の一実施例の縦断面図

【図４】 本考案の実施例の熱風発生装置内での風の流
れの説明図

【符号の説明】

１ 燃焼炉箱 ２ バーナ装置 ３、４ ダクト ５ 送風機 ６ 燃焼筒 ７ 風向板 ８、９、１０ ダンパー １１ 断熱板 １２ 乾燥機本体

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】直方体形状の燃焼炉箱一側面に開口を設け
   て送風機からの空気取り入れ口とし、その反対側の側面
   に開口を設けて乾燥機への熱風投入口としておき、両側
   面に垂直な側面に火炎を燃焼炉箱内へ向けたガス燃焼バ
   ーナを取付け、バーナの火炎口を覆う様に円筒状の燃焼
   筒を設けた熱風発生装置において、燃焼炉箱上下の面と
   燃焼筒の上部と下部の間にそれぞれ板状の風向板を設
   け、上部の板状の風向板と燃焼筒との間に隙間を設けた
   ことを特徴とする乾燥機用熱風発生装置。