JP2570865Y2 - 電流検出用抵抗器 - Google Patents

電流検出用抵抗器

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JP2570865Y2
JP2570865Y2 JP1991093480U JP9348091U JP2570865Y2 JP 2570865 Y2 JP2570865 Y2 JP 2570865Y2 JP 1991093480 U JP1991093480 U JP 1991093480U JP 9348091 U JP9348091 U JP 9348091U JP 2570865 Y2 JP2570865 Y2 JP 2570865Y2
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信夫 神崎
秀行 武井
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菊水電子工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電子負荷装置等の機器
に用いられる電流検出用抵抗器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回路に流れている電流の値を求めるため
に、回路に抵抗器を挿入してその抵抗器の電圧降下を測
定することは広く知られている方法である。図7はこの
ような従来の電流検出用抵抗器の構成を示したものであ
る。図7において、40は絶縁体からなる回路基板であ
り、抵抗線41および42の端部は、回路基板40上に
設けられた導体43,44にハンダ等によって接続され
ている。
【0003】このような目的のために使用される抵抗線
41および42は、検出精度を高めるために温度係数の
低い材料でできている。そして、放熱効果を高めるため
に表面積が大きい形状になっている。ところで、抵抗線
41および42に電流i1 およびi2 が流れて抵抗線の
温度が上昇すると、抵抗線の端部においてゼーベック効
果により熱起電力が生じる。この両端部に生じる熱起電
力は、抵抗線の両端部の温度が等しいときには同じ大き
さで逆方向であるために互いに打消し合う。しかし実際
の抵抗器にあっては、抵抗線と導体との接続部分の抵抗
の相違や周囲の熱抵抗の相違などにより、抵抗線の両端
部の温度に差が生じやすく、その差がある場合には、両
端部における熱起電力の大きさが異なるために、この熱
起電力の差が検出電流値の誤差の原因となってしまう。
【0004】そこで、従来は図8に示すように、抵抗線
51および52を例えばU字型にして、導体53に接続
される部分と導体54に接続される部分との距離を近づ
けることによって、抵抗線51,52の両端部の温度が
ほぼ等しくなるようにしていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成においては、抵抗線がコイルに近い型になるた
めに、電流i1 およびi2 による鎖交磁束のために電流
検出抵抗器固有のインダクタンスが生じしまう。このた
め、もしこのような電流検出用抵抗器を電子負荷装置に
用いた場合には、純抵抗負荷のモードで交流電圧を供給
したとしても、印加電圧と負荷電流との位相がずれてし
まう等の不都合が生じてしまう。さらに、図8に示すよ
うな構成は、モータやトランス等の外部の機器に起因す
る周囲の磁界の変化に対しても影響を受けやすい。
【0006】本考案の目的は、電流検出用抵抗器固有の
インダクタンスが生じにくく、かつ、外部の磁界の変化
に対しても影響を受けにくい電気的安定度の高い電流検
出用抵抗器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本考案は、互いに略平行に並設された複数個の抵抗
線と、前記複数個のうちいずれかの抵抗線と他の抵抗線
のそれぞれの一端部を接続する導体と、前記抵抗線と前
記他の抵抗線のそれぞれの他端部を前記導体と交差して
接続し、前記抵抗線を流れる電流の方向が前記他の抵抗
線を流れる電流の方向とは反対になるよう配設された
の導体と、前記導体と前記他の導体とのに介在し、前記
それぞれの一端部と前記それぞれの他端部との間で熱伝
を行わせる伝熱材とを備えることを特徴とする。
【0008】
【作用】本考案によれば、並設された複数個の抵抗線の
うち少なくとも1つの抵抗線を流れる電流の方向が他
抵抗線を流れる電流の方向とは反対であり、並設された
抵抗の全てが同一方向の磁界を発生させないために抵
抗器固有のインダクタンスが生じにくい。また外部磁界
が変化した場合にも、それに起因する誘導起電力によっ
て、流れる電流の量が多くなる抵抗線と少なくなる抵抗
線とがあるために、検出用抵抗器全体に流れる電流量の
変化は従来に比して少なくなる。さらに、複数個の抵抗
線のそれぞれの一端部を接続する導体並びにそれぞれの
他端部を接続する他の導体との間に熱伝導を良好に行わ
せる伝熱材が介在することで、各抵抗線の一端部と他端
部との温度差を少なくする。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて本考案の実施例を説明す
る。
【0010】図1および図2は本考案の一実施例の構成
を示したもので、図1は斜視図、図2は平面図である。
抵抗線1および2は、その抵抗値が同じになるように同
じ大きさのU字型の形状に形成されており、そのU字型
が重なるように平行に配設されている。そして抵抗線1
および2の各端部は導体3および4にハンダ等で接続さ
れている。ここで抵抗線と導体との接続部分A,A′,
B,B′は、接続部分Aと接続部分Bが近接し、接続部
分A′と接続部分B′が近接するように配設してある。
また、導体3と導体4とは、熱伝導の良好なサーマルシ
ート等の絶縁物を介して結合されている。このように本
実施例の場合、抵抗線1および2はU字型になっている
が、U字型に限定する必要はなく、例えば円形状、半円
形状等の種々の形状としても、本実施例と同様の効果が
得られる。
【0011】以上のように構成された本実施例の回路図
を図3に示す。図3から明らかなように、入出力端から
見たこの抵抗器全体の抵抗値は、抵抗線1の抵抗値をR
1 とし抵抗線2の抵抗値をR2 とした場合にはR1 ・R
2 /R1 +R2 となる。
【0012】このような状態で抵抗線1,2の温度が上
昇すると接続部分A,A′,B,B′において熱起電力
が発生する。各接続部分A,A′,B,B′で発生する
熱起電力をそれぞれe1 ,e1 ′,e2 ,e2 ′とした
場合の等価回路図を図4に示す。ここで、接続部分Aと
Bは近接して設けられており、その温度はほぼ同一とな
るためにe1 ≒e2 となる。また、接続部分A′とB′
も近接しているためにe1 ′≒e2 ′となる。以上説明
したように、本実施例は温度が上昇した場合にも次の条
件が成立する。
【0013】 e1 ≒e21 ′≒e2 ′ R1 =R2 図5は、図4の回路図を書き換えた回路図である。図5
において、入出力端間の電圧はほぼ0となり、またe
1 ,e1 ′,e2 ,e2 ′を除いた場合の入出力端から
見たこの抵抗器全体の抵抗値はR1 ・R2 /R1 +R2
であるので、テブナンの定理から、熱起電力e1 ,e
1 ′,e2 ,e2 ′が入出力端を流れる負荷電流に影響
を及ぼすことはない。
【0014】また、図1および図2において抵抗線1を
流れる電流i1 と抵抗線2を流れる電流i2 との方向
は、常に反対であるために、電流i1 による磁界と電流
2 による磁界とが互いに打消し合う。従ってこの検出
抵抗器固有のインダクタンスは生じない。
【0015】さらに、周囲の磁界が変化した場合には、
抵抗線1と抵抗線2とに同じ方向の誘導起電力が生じ
る。例えば、抵抗線1にi1 方向にΔiの誘導電流が生
じた場合には、抵抗線2にもi1 方向にΔiの誘導電流
が生じる。従って、抵抗線1および2を流れる電流は、 (i1 +Δi)+(i2 −Δi)=i1 +i2 となり、検出用抵抗器全体を流れる電流が誘導起電力に
よって影響を受けることはない。
【0016】なお、以上説明した実施例においては、2
本の抵抗線によって検出用抵抗器が構成されているが、
例えば、3本の抵抗線を用いて検出用抵抗器を構成する
ような場合には、そのうちの1本の抵抗線を流れる電流
の向きが他の2本を流れる電流の向きと反対となるよう
に検出用抵抗器を構成すればよい。このように構成した
場合でも、検出用抵抗器固有のインダクタンスは従来例
に比して減少するし、また外部磁界の影響も受けにくく
なる。ここで、複数個の抵抗線のうちの1本の抵抗値を
極めて0に近くしても、すなわちこの抵抗線をいわゆる
導体としても上述した効果が得られる。
【0017】図6は本考案の他の実施例の構成を示す斜
視図である。本実施例では、抵抗線1および2の両端部
と導体との接続部付近の回路基板40にヒートシンクと
して放熱板5,6が設けてある。このように放熱板5,
6を設けることにより、抵抗線と導体との接続部分の温
度を低下させることができるとともに、隣接する抵抗線
の端部同士の熱結合をさらに強くすることができる。従
って抵抗線の両端部で発生する熱起電力の大きさが減少
するとともに、隣接する接続部分で発生する熱起電力の
差を放熱板が無い場合に比してさらに小さくすることが
できる。
【0018】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
電流検出用抵抗器固有のインダクタンスが生じにくく、
かつ、外部の磁界の変化に対しても影響を受けにくく、
また抵抗線両端部の温度差を少なくすることができるの
で、この温度差に起因して発生する熱起電力を打ち消す
ことができ、電気的安定度の高い電流検出用抵抗器を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示した実施例の平面図である。
【図3】図1に示した実施例の回路図である。
【図4】図1に示した実施例の動作を説明するための回
路図である。
【図5】図1に示した実施例の動作を説明するための回
路図である。
【図6】本考案の他の実施例の構成を示す斜視図であ
る。
【図7】従来の電流検出用抵抗器の構成の一例を示す斜
視図である。
【図8】従来の電流検出用抵抗器の構成の他の例を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1,2 抵抗線 3,4 導体 5,6 放熱板

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに略平行に並設された複数個の抵抗
    線と、 前記複数個のうちいずれかの抵抗線と他の抵抗線のそれ
    ぞれの一端部を接続する導体と、 前記抵抗線と前記他の抵抗線のそれぞれの他端部を前記
    導体と交差して接続し、前記抵抗線を流れる電流の方向
    が前記他の抵抗線を流れる電流の方向とは反対になるよ
    う配設された 他の導体と、 前記導体と前記他の導体との間に介在し、前記それぞれ
    の一端部と前記それぞれの他端部との間で熱伝導を行
    せる伝熱材とを備えることを特徴とする電流検出用抵抗
    器。
  2. 【請求項2】 前記各抵抗線と前記導体並びに他の導体
    との両接続部分が、隣接する抵抗線と前記導体並びに他
    の導体との両接続部分とそれぞれ近接していることを特
    徴とする請求項1に記載の電流検出用抵抗器。
  3. 【請求項3】 前記複数個の抵抗線の各端部の近傍には
    ヒートシンク部材が設けられていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の電流検出用抵抗器。
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JP4785854B2 (ja) * 2004-09-13 2011-10-05 エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド 抵抗器へのレーザートリミングの間の熱電気ポテンシャルの解析方法

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JPS6054301U (ja) * 1983-09-22 1985-04-16 ファナック株式会社 電流検出用抵抗器

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