JP2569920B2 - 金属粉末成形材の製造方法 - Google Patents

金属粉末成形材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は金属粉末成形材の製造方法に係り、特に金属
粉末に機械的な粉末表面改質処理を施した後、密閉容器
を用いることなく熱間成形加工により高靭性の金属部材
を製造する方法に関するものである。
[従来の技術] 近年、自動車、航空機等の分野における構成部材の軽
量化、高性能化、高負荷化が活発に検討されている。中
でも、合金組成、熱処理及び加工を組み合わせた従来の
方法では、耐熱性、耐摩耗性、強度、耐応力腐食割れな
どの特性を向上させることが難しいため、急冷凝固粉を
用いた粉末合金材の研究がさかんに行なわれている。
ただし、急冷凝固粉粒子の表面には酸化物、吸着水,
結晶水が存在し、これらは熱間成形に当り、粉末同志の
圧着を妨げるために、粉末の成形材の機械的性質,とり
わけ靭性、成形方向と直角方向の機械的性質は十分満足
できるものではない。このため、これらの付着物を急冷
凝固粉の成形、固化に際し、予め取り除く必要がある。
例えば、急冷凝固させたアルミニウム合金粉末では、
一般に第3図に模式的に示す如く、アルミニウム合金粒
子20の表面にAl2O3・3H2O等の含水酸化物層21及びAl2O3
等の酸化物層22が形成され、しかも吸着水が付着してい
る。このため、成形前には水分や結晶水の除去を目的と
して、加熱真空脱気処理を通常、次のような要領で行な
う。即ち、急冷凝固粉を予備成形した後、予備成形体を
アルミニウム等の金属缶に封入して、高温(例えば350
〜500℃)において10-2〜10-5Torrの真空中で真空脱ガ
ス処理し、その後封缶をする。さらに粉末表面の酸化物
を破砕し粉末同志の接合を図るために、比較的高い押出
比で加工が行なわれている。
[発明が解決しようとする課題] このような急冷凝固粉を用いた成形材の従来の製造法
においては、次のような問題があった。
加熱真空脱気処理のために、封缶、脱缶等の工程が
必要となり、処理操作が煩雑である。
脱気処理中の熱影響により過剰焼鈍を受け軟化する
ため、急冷凝固粉末としての性質が失われる。このた
め、脱気温度を十分に高くすることができず、その結
果、成形材中の水素ガス量が高くなる。
熱間成形、例えば高押出比で熱間成形しても、粉末
表面の酸化物の破砕が十分でないために、粉末界面の接
合が不十分なものになることがある。この結果、得られ
る金属粉末成形材の破壊靭性が低くなる。また、成形材
の機械的性質に異方性が生じる。(押出成形方向に比べ
て、それと直角方向は機械的性質が劣る。) なお、HIP、ホットプレス、直接鍛造法によれば、直
接最終製品形状に近い成形体を製造することが可能であ
るが、これらの成形法では粉末表面に加えられる剪断力
が小さい。このため、得られる成形体の機械的強度は押
出成形材に比べてやや劣ることから、有利な方法とはい
えない。
[課題を解決するための手段] 本発明は、内部が減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気と
された容器内において、金属粉末に振動による機械的エ
ネルギーを与え、粉末同志の接触により粉末表面を改質
する第1の工程、第1の工程で得られた金属粉末を前記
容器から出して成形型内に投入し、熱間成形加工して成
形材を得る第3の工程、及び、第1の工程で振動による
金属粉末表面を改質した後から第3の工程で熱間成形加
工を行うまでの間に、前記金属粉末を加熱真空脱気処理
する第2の工程を有するものである。
本発明では、前記第1の工程において、容器内で粉末
表面を改質した後、そのままの状態ですぐ、加熱真空脱
気処理を行うこともできる。
また、本発明では、前記第2の工程において、金属粉
末を容器から出して成形型内に投入した後に、加熱真空
脱気処理し、次いで熱間成形加工することもできる。
本発明では、前記第1の工程において、金属粉末をそ
の融点以下の温度に加熱した状態において前記機械的エ
ネルギーを与えることもできる。
本発明では、前記第1の工程において、金属粉末に機
械的エネルギーを与える前に該金属粉末を100〜300℃に
加熱することもできる。
また、本発明では、前記第1の工程において、金属粉
末に補強繊維を混合することもできる。
さらに、本発明では、熱間成形加工法を、押出法以外
にHIP、ホットプレス又は直接鍛造法とすることもでき
る。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明方法の処理対象となる金属粉末は、主として、
急冷凝固して得られたAl,Mg,Ti,Fe,Ni,W,Mo等の金属あ
るいは合金である。この場合、金属又は合金粉末として
利用できる粉末の凝固時の冷却速度は、各金属、合金に
よって異なるが、50〜106℃/secが好ましい。なぜな
ら、例えばアルミニウム合金の場合、冷却速度が50℃/s
ec未満であるとアルミニウム合金中に含まれるSi,Fe等
の金属間化合物が粗大に晶出し、得られる部材の機械的
性質が低下する。このため冷却速度は50℃/sec以上とす
る。一方、冷却速度が過度に高くても効果に差異はな
く、急冷技術が困難となり、コストアップを招くことと
なる。このため、冷却速度は50〜106℃/secの範囲とす
るのが好ましい。
このようにして得られる金属粉末は、製造条件により
一般には球状、フレーク状、糸状等の様々な形状を取り
得る微細粉末である。
なお、本発明に好適な粉末合金としては、例えばアル
ミニウム合金、具体的にはAl−Si系、Al−Si−Cu系、Al
−Zn系の合金、Al−Fe系の合金などが挙げられる。ま
た、これらの合金はMgを含んでいても良く、さらにNi,F
e等の遷移金属を含んでいても良い。これらのアルミニ
ウム合金に含有される他の金属構成成分の含有量は、一
般には次のような範囲とされる。
Si:10〜30重量% Mg:0.2〜10.0重量% Cu:0.5〜8.0重量% Fe:0.5〜10.0重量% Zn:0.01〜10.0重量% もちろん、本発明は上記以外の各種のアルミニウム合
金粉末を始めとして、その他の各種金属及び合金の前処
理に適用できる。
本発明の第1の工程においては、金属粉末に機械的エ
ネルギーを付与するために振動を利用する。具体的に
は、急冷凝固して得られた金属粉末を充填した容器を振
動装置上に載置し、容器内を大気に晒すことなく減圧雰
囲気又は不活性ガス雰囲気下で、例えば1〜2時間程度
振動させる。その後、第2の工程で、この金属粉末を加
熱真空脱気処理する。
また、本発明の第3の工程において、金属粉末に振動
を与えて成形型内に緻密充填する場合は、減圧雰囲気又
は不活性ガス雰囲気に保持され、かつ所定の温度に加熱
された成形型内に金属粉末を投入した後、該成形型に外
部より振動を加えて、金属粉末の充填層の緻密性を向上
させる。
また、本発明の第3の工程における熱間成形加工とし
ては、押出成形、ないしは、鍛造、HIP、ホットプレ
ス、圧延等の加工が挙げられる。
なお、本発明の方法においては、第3の工程におい
て、振動を与えて金属粉末を成形型内に緻密充填した
後、好ましくは100Torr以下の高真空下に加熱真空脱気
処理し、その後熱間成形加工することにより、より一層
機械的特性に優れた成形材を得ることができる。また、
第1の工程において、粉末表面の改質処理を行なった後
の金属粉末を加熱真空脱気処理した後、第3の工程に供
することによっても、同様に優れた効果を得ることがで
きる。この場合、加熱脱気処理は100Torr以下の高真空
において行なうことが最も望ましいが、Ar,N2のような
不活性ガス雰囲気、あるいは大気中で行なうことも可能
である。なお、加熱脱気処理はいずれか一方の工程で行
なえば十分である。
また、本発明の第1の工程においては金属粉末に機械
的エネルギーを与える際に、該金属粉末の融点以下の温
度で加熱することにより、或いはまた、金属粉末に機械
的エネルギーを与えるに先立って、該金属粉末を100〜3
00℃に加熱することにより、より一層優れた表面改質効
果を得ることができる。
更に、本発明の第1の工程においては、金属粉末に機
械的エネルギーを与える際にSiC等の補強繊維を添加混
合し、繊維補強複合成形材を製造することもできる。
[作用] 本発明の処理方法によると、封缶、脱缶等の煩雑な工
程を必要とすることなく、金属粉末の表面層を効果的に
改質することができる。このため、 水素ガス量が低減し易く、かつ、ブリスターの発生
も少ないために、高温、長時間の脱気処理を施す必要が
なく、過剰の焼鈍を避けることができる。この結果、急
冷凝固で得られた金属組織の粗大化が抑えられ、破壊靭
性が向上する。
粉末表面の酸化物層が破砕され活性な面が出るため
に、熱間成形時に粉末同志の接合が効果的に進む。この
結果、破壊靭性が向上し、しかも熱間成形した材料の機
械的性質の異方性が小さい。また、このため、成形時に
粉末表面にかかる剪断力が小さい、ホットプレス等の成
形方法によっても、機械的特性に優れた成形材料が得ら
れる。
等の効果が奏される。
ところで、本発明の前処理方法は、あくまでも粒子同
志の接触による粒子表面層の破壊ないし剥離を行なうも
のであり、改質媒体(例えば金属やセラミックボール)
を用いたアトリッションミル、ボールミルによる攪拌、
メカニカルアロイング等とは異なる。即ち、アトリッシ
ョンミル、ボールミル等によっても粉末の表面の改質は
ある程度可能であるが、改質媒体が粉末の表面に衝突し
たときの衝撃により、粉末表面の結晶水等の水分や、酸
化物、水酸化物、あるいは改質媒体の微小破片、容器に
付着していた水分や不純物などが合金粒子の内部に取り
込まれる可能性がある。これに対し、本発明において
は、粒子同志の接触のみにより表面層を破壊ないし剥離
するので、水酸化物や水分等が合金粒子の内部に取り込
まれることがない。
また、熱間成形加工に先立って、振動を加えて金属粉
末を成形型内に緻密充填すれば、成形時に金属粉末に加
えられる剪断力の小さいHIP、ホットプレス、直接鍛造
法等の成形法によっても、より一層高密度で強度等の機
械的特性に優れた成形材が得られる。なお、この緻密充
填のための振動を加えることにより、より一層良好な成
形を行なうことが可能となる。
第1の工程の後に、加熱真空脱気処理を施すことによ
り、金属粉末表面の水分が高度に除去される。
更に、第1の工程において、機械的エネルギーを与え
るに当り、予備加熱や加熱処理を組み合わせれば、粉末
表面、容器の吸着水分の影響の除去、粉末表面の改質促
進が期待される。
なお、通常、金属粉末の表面に生成した酸化物等は10
0〜200Å厚であるが、上記の機械的エネルギー付与処理
により殆ど0Åになる。また、脱気することにより付着
水分はほぼ完全に除去される。
ところで、振動による機械的エネルギー付与処理を行
い、加熱真空脱気処理を行った後、そのまま押出成形等
の成形を行う場合には、新たな酸化物の生成は生じな
い。振動による機械的エネルギー付与処理を行い、加熱
真空脱気処理を行った後、30分〜1時間程度大気に晒
し、その後に金属粉末の表面の酸化物層の厚さを測定し
たところ、その厚さは10〜20Å程度にすぎなかった。こ
のため、上記の振動による機械的エネルギー付与処理を
行い、加熱真空脱気処理を行った後、できるだけ早くそ
のまま成形すれば、一時的に大気中に晒しても、良い効
果が得られる。なお、乾燥状態をそのまま持続して成形
すれば、水分は0に保てる。
[実施例] 以下に図面を参照して本発明をさらに詳細に説明す
る。
まず、第1の工程について説明する。
第1図及び第2図は本発明を実施するために好適な振
動装置を示し、第1図は真空脱気完了まで大気に全く触
れることがないように密閉容器の中で金属粉末に振動を
与え粉末改質を行なうための振動処理装置の一部縦断面
図、第2図は脱気処理用の容器に金属粉末を移し替える
時に一度は大気に触れることがあるようにした振動処理
装置の一部縦断面図をそれぞれ示す。
第1図において、金属粉末としてアルミニウム合金粉
末4の入ったアルミニウム缶密閉容器2を、振動モータ
5を有した振動装置6上に載置して移動不可能に固定
し、さらに、アルミニウム缶密閉容器2上部にコック7
を設け、コック7から真空ポンプ1に至る配管を配設し
てあり、また、図示しない不活性ガス導入用配管がアル
ミニウム缶密閉容器2に接続してある。
このように構成された装置において、振動装置6と真
空ポンプ1を起動し、コック7を開いて減圧雰囲気下又
は不活性ガス雰囲気下で、アルミニウム缶密閉容器2に
装填された金属粉末4は、例えば0.2〜20時間、好まし
くは0.5〜5時間、特に好ましくは1〜2時間程度振動
を加える。
第2図において、アルミニウム合金粉末4の入った上
部開放型容器11を、振動モータ5を内蔵した振動装置6
上に載置して移動不可能に固定した後、これら全体を蓋
12を有した密閉箱8に入れ、さらに、蓋12に挿通されて
接続された配管が2本配設されている。2本の配管のう
ち、一方はバルブ10に接続されており、密閉箱8内に導
入された不活性ガスを放出して大気圧に戻す役目を有し
ている。また、他方の配管は、三方バルブ9を介して、
一方を不活性ガス供給源13と接続され、不活性ガスを導
入しないときは、他方を真空ポンプ1にそれぞれ接続さ
れるようになっている。
こうして構成された装置において、振動装置6と真空
ポンプ1を起動し、三方バルブ9を切換えて密閉箱8内
を減圧雰囲気下又は不活性ガス雰囲気下にし、上部開放
型容器11内に装填されたアルミニウム合金粉末4に振動
を与える。
この場合、第1図及び第2図において、振動の強さの
程度は、振動数や振幅が小さ過ぎると十分な効果が得ら
れないから、粉末の種類や粒度等に応じて適切に選定す
る。
このような本発明の方法により前処理を施した金属粉
末は、加熱真空脱気処理した後、熱間押出成形するなど
の方法により金属部材とされる。
ただし、第1図の方法によれば、真空脱気完了まで大
気に全く触れることがないが、第2図の方法によれば、
脱気処理用の容器に粉末を移し替える時に一度大気に触
れるため、速やかに処理する必要がある。
次に、第3の工程について説明する。
第4図〜第9図は本発明の成形方法を説明する断面図
である。第4図〜第9図に示す成形装置は、上下に上ダ
イス71、下ダイス72が挿入されるコンテナ70よりなり、
上ダイス71には真空排気管71Aが設けられ、図示しない
排気系に連結されている。また、コンテナ70には加熱用
ヒータ73が埋設されている。
図示の方法においては、まず上ダイス71を上昇させて
ヒータ73で所定温度に加熱されたコンテナ70のキャビテ
ィ74内に第1の工程で表面改質処理を施した金属粉末75
を容器から出して投入する(第4,5図)。
次に、上ダイス71を若干下降させた状態で、コンテナ
70に振動(水平方向の振動Xと上下方向の振動Y)を加
える(第6図)。この振動は、50〜2000Hz程度の振動を
0.5〜5分間程度加えれば良い。これにより、金属粉末7
5の緻密性が向上し、高密度充填が可能となる。その
後、上ダイス71を更に下降させ、金属粉末をヒータ73で
加熱しながら、排気管71Aで脱気し、好ましくは高真空
状態において粉末表面の水分を除去し(第7図)、更に
上ダイス71を下降させてHOTプレスし(第8図)、緻密
度100%の成形材76とする。得られた成形材76は、上ダ
イス71及び下ダイス72を上昇させてコンテナ70内より取
り出して製品とされる(第9図)。
図示の方法において、第1の工程で加熱真空脱気処理
を施した金属粉末を成形する場合には、第7図の加熱真
空脱気処理を省略して直ちに成形を行なうことが可能と
される。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
実施例1,2、比較例1〜6 103〜104℃/secの冷却速度で急冷凝固して得た粒径14
9〜44μmの窒素ガスアトマイズ法によるアルミニウム
合金粉末(7091合金;Al−6.7%Zn−2.6%Mg−1.7%Cu−
0.4%Co)及びマグネシウム合金粉末(AZ91;Mg−8.5%A
l−2%Zn−0.4%Mn)を第1表の条件にて前処理を施し
た後(比較例1,2では施さず)、第4図〜第9図に示す
方法に従って、第1表に示す条件で成形を行なった。
得られた成形体について引張強さ及び伸びを調べ、結
果を第1表に示した。
なお、7091合金については、得られた成形体を490℃
×0.5hrの溶体化処理後、水冷、室温×7日間、120℃×
24hrの処理を行なった。
第1表より次のことが明らかである。
即ち、振動による機械的エネルギーを与えて表面改質
処理を施し、その後、加熱真空脱気処理を施したもの
(実施例1、2)は、振動による機械的エネルギーを与
えない無処理のもの(比較例1、2)、および、振動に
よる機械的エネルギーを与えて表面改質処理を施して
も、その後の加熱真空脱気処理は施さなかったもの(比
較例4〜6)に比べて、いずれも機械的性質が優れてい
る。この値は、第1図に基づいて振動した粉末の入った
真空引きアルミ缶を押出しする押出法を用いて成形した
もの(比較例3)に比べると若干劣るものの、非常に近
似したものである。即ち、本発明においては、振動によ
る機械的エネルギーを与えて表面改質処理を施し、その
後、熱間成形加工を行うまでの間に、加熱真空脱気処理
を施すので、成形体の機械的特性が改善される。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の金属粉末成形材の製造方
法によれば、金属粉末同志の接合が容易に進むために、
粉体表面にかかる剪断力が小さい成形方法によっても優
れた機械的性質を示す成形品を製造することが可能であ
る。また、封缶をしないで最終製品に近い製品を作るこ
とも可能である。このため本発明が工業的に寄与すると
ころは、極めて大きいと言える。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図の各図は、本発明の第1工程を実施す
るためのそれぞれ異なる実施例を示す縦断面図、第3図
はアルミニウム合金粒子部の模式的断面図である。第4
図ないし第9図の各図は、本発明の第2工程の実施方法
を説明する断面図である。 1……真空ポンプ、2……缶密閉容器、 4……アルミニウム合金粉末、 6……振動装置、8……密閉箱、 11……上部開放型容器、70……コンテナ、 71……上ダイス、72……下ダイス、 75……金属粉末、76……成形材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−243701(JP,A) 特開 平1−219107(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部が減圧雰囲気又は不活性ガス雰囲気と
    された容器内において、金属粉末に振動による機械的エ
    ネルギーを与え、粉末同志の接触により粉末表面を改質
    する第1の工程: 第1の工程で得られた金属粉末を前記容器から出して成
    形型内に投入し、熱間成形加工して成形材を得る第3の
    工程: 及び、第1の工程で振動による金属粉末表面を改質した
    後から第3の工程で熱間成形加工を行うまでの間に、前
    記金属粉末を加熱真空脱気処理する第2の工程:を有す
    る金属粉末成形材の製造方法。
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