JP2569883B2 - コプラナリティ測定装置 - Google Patents

コプラナリティ測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は集積回路パッケージのリードのコプラナリテ
ィの測定に利用する。本発明は表面実装型集積回路パッ
ケージのリードのコプラナリティを光学的に測定するコ
プラナリティ測定装置に関する。コプラナリティとは最
長リードと最短リードとの差をいう。
〔概要〕
本発明は表面実装型集積回路(以下SMD:Surface Moun
ted Deviceという)用のパッケージのリードのコプラナ
リティを測定するコプラナリティ測定装置において、 SMDを背面状態で置き、各リードの頂点座標を求めて
幾何学的理想平面を算出し、理想平面から各リード座標
までの距離を算出してコプラナリティとすることによ
り、 リードに機械的な負荷がかかることをなくし、はんだ
剥がれやリード曲がりを生じないようにし、SMDを実装
状態で平面に置いた場合と等価なコプラナリティを得ら
れるようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来、この種のコプラナリティ測定装置は第4図に示
すように、ステージ2の平面上に実装状態で置いたSMD
1′に外部の光源37から照明を照射し、それによって得
られるリード先端およびステージ表面の反射像をCCD
(電荷結合デバイス:Charge Coupled Device)カメラ36
により取り込んで二値化し、各リードを示す明点群と明
直線の間隔を算出し、全算出結果の中から最大値を検索
してコプラナリティを求めるか、あるいは第5図に示す
ようにCCDカメラ36の対辺の光源37からの照明によって
作られる透過像をCCDカメラ36により取り込んで二値化
し、各リードを示す暗点群と暗直線の間隔を算出し、全
算出結果の中から最大値を検索することによりコプラナ
リティを求めるか、あるいは第6図に示すようにステー
ジ2の平面上に背面状態で置いたSMD1のリード上方をレ
ーザ距離センサ3で走査し、最長リードと最短リードの
差を求めてコプラナリティの代用としていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
第4図および第5図に示す従来のコプラナリティ測定
装置では、SMDを平面上に実装状態でリードを接触させ
て置くため、SMDを設置するための高精度な位置決め手
段が必要である。しかし、この位置決め手段の調整が複
雑、且つ困難である場合が多く、その調整不備がリード
曲がり、リード潰れ、リードメッキ剥れの原因となる欠
点があった。
また、第6図に示す従来のコプラナリティ測定装置で
は、SMDが実装状態でなく、最長リードと最短リードの
差しか算出できないために真のコプラナリティを測定で
きず、ユーザでの実装時にトラブルとなり、ユーザクレ
ームの原因となる欠点があった。
本発明はこのような欠点を除去するもので、リードに
対する負荷をなくし、リード曲がり、リード潰れ、リー
ドメッキ剥がれを生じさせずに実装状態で平面上に置い
た場合と等価なコプラナリティを得ることができる装置
を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、表面実装型集積回路パッケージのリードの
コプラナリティを測定するコプラナリティ測定装置にお
いて、被測定リードを照射する光源と、各リードの頂点
位置を認識する光学的なセンサ手段と、このセンサ手段
により収集された各リードの頂点座標から幾何学的理想
平面を算出する手段と、コプラナリティとして幾何学的
理想平面と各リードの頂点座標との距離を算出する手段
と、算出されたコプラナリティに基づいて良否判定を行
う手段とを備えたことを特徴とする。
前記センサ手段として、複数のレーザ距離センサ、ま
たは複数の電荷結合デバイスカメラを用いることができ
る。
〔作用〕
SMDを平面上に背面状態で各リードに機械的な力がか
からないように置き、リードの先端位置を認識し、認識
した各リードの頂点座標から幾何学的理想平面を求めて
コプラナリティとして理想平面と各リードの頂点座標の
距離を算出し、算出したコプラナリティに基づいて集積
回路パッケージの良否の判定を行う。
このように、SMDを背面状態で置くことによりリード
に対する負荷をなくし、且つ、各リードの頂点座標を求
めて幾何学的理想平面を算出し、理想平面から各リード
座標までの距離を算出してコプラナリティとしているた
め、SMDを実装状態で平面に置いた場合と等価なコプラ
ナリティを得ることができ、さらに、リードに負荷が加
わらないためにはんだ剥がれやリードの曲がりを防ぐこ
とができる。
〔実施例〕
次に、本発明実施例を図面に基づいて説明する。
(第一実施例) 第1図は本発明第一実施例の構成を示す図である。
本発明第一実施例は、被測定パッケージである表面実
装型集積回路パッケージ(以下DUT=Device Under the
Testという)1のリードの頂点位置を認識するセンサ手
段としての4個のレーザ距離センサ3と、このレーザ距
離センサ3により収集された各リードの頂点座標から幾
何学的理想平面を算出する手段、コプラナリティとして
幾何学的理想平面と各リードの頂点座標の距離を算出す
る手段、および算出されたコプラナリティに基づいて良
否の判定を行う手段を含むCPU8と、DUT1を供給する供給
部25と、この供給部25からステージ2にDUT1を搬送する
搬送アーム26と、測定されたDUT1をステージ2から搬送
する搬送アーム27と、DUT1の良品を収納する良品収納部
28と、不良品を収納する不良品収納部29と、搬送および
測定動作を制御するシーケンサ24とを備える。
CPU8には前記各手段として、レーザ距離センサ3それ
ぞれのX方向のデータを抽出するXデータ抽出部9と、
Y方向のデータを抽出するYデータ抽出部10と、Z方向
のデータを抽出するZデータ抽出部11と、抽出されたデ
ータを記憶する内部メモリ13と、この内部メモリ13のデ
ータとDUT情報14とを用いて基礎データを作成する基礎
データ作成部12と、各リードの代表データを検索する各
リード代表データ検索部15と、代表データを統一した座
標系に変換する絶対座標変換部16と、最小のZデータを
ユーザパラメータ19で指定された個数だけ選択する最小
Zデータ選択部17と、平面方程式を算出する平面方程式
算出部18と、重心を検定する重心検定部20と、傾斜角を
算出する傾斜角算出部21と、各リードの代表データとの
距離をスペックテーブル23に従って算出するコプラナリ
ティ算出部22とを含む。
また、レーザ距離センサ3は、第2図に示すようにボ
ールネジ35、ガイドレール33、二つのステッピングモー
タ31およびギアベルト34を備えたフレーム32上に設置さ
れ、ステッピングモータ31の動作によってDUT1に対し前
後および左右に移動する。
それぞれのレーザ距離センサ3は、デジタル電圧計5
および電圧距離変換器6を介してCPU8のZデータ抽出部
11に接続され、また二つのステッピングモータ31は、そ
れぞれがステッピングモータコントローラ7を介してCP
U9のXデータ抽出部8およびYデータ抽出部10に接続さ
れる。
次に、このように構成された本発明第一実施例の動作
について説明する。本実施例ではPLCC型のSMDを被測定
パッケージをDUT1として用いた場合について説明する。
DUT1は供給部25より搬送アーム26によってステージ2
に水平搬送され、ステージ2上のクランプ30によりステ
ージ2の各辺とDUT1の各辺が並行になるように設置され
る。
表面が平面状に加工されたステージ2の上方にDUT1の
各辺に対応して上下以外の2方向(第1図に示すX、Y
方向)に駆動するレーザ距離センサ3が4個、何れもそ
の受光面がステージ2の表面と等距離にあってステージ
2の表面と平行な基準平面4を形成するように設置され
る。
DUT1がステージ2上に設置されると、各レーザ距離セ
ンサ3はDUT1の種類毎に決まるイニシャライズ位置(本
実施例では、DUT1各辺のモールドエッヂ部左側終端)ま
で移動し、そこから各辺の右側終端に向かって各リード
位置の走査を開始する。
リードはDUT1モールド部分と高さが大きく異なるの
で、距離が短くなった場所を1本のリードの始端、再び
長くなった場所をリード終端として認識する。
CPU8内部のXデータ抽出部9がリードを認識すると、
シーケンサ24を介してDUT1の種類毎に決まっているリー
ド幅の1/2だけレーザ距離センサ3を右へ空送りし、そ
のときのステッピングモータ31のステップ数をX座標と
して内部メモリ13に記憶する。
次にZデータ抽出部11は、その位置からDUT1の辺に直
交する軸(第1図に示すY方向)に沿ってDUT1の内側へ
向かい、任意のステップサイクルでレーザ距離センサ3
を走査し、各サイクルごとにレーザ距離センサ3とリー
ドまでの距離を測定してこれをZ座標として内部メモリ
13に記憶する。
また、同時にYデータ抽出部10は、各サイクル毎にY
方向のステップ数をカウントしてY座標として内部メモ
リ13に記憶する。Zデータ抽出部11は抽出したZ座標が
DUT1のパッケージ部分と同レベルになった時点で1本の
リードの走査を終了し、レーザ距離センサ3をリードの
走査開始位置まで戻す。
各リード毎にこの測定を繰り返すことにより、リード
形状を表現するX、Y、Zの3成分から成る基礎データ
が最終的に内部メモリ13に全リード分、各リードにつき
複数個蓄積される。このデータは各辺毎(各レーザ距離
センサ3毎)に独立な座標系で表現され、それぞれの座
標系原点は各辺に対応するボールネジ35の機械的原点と
なる。
基礎データ作成部12は内部メモリ13のデータとDUT情
報14をマッチングしてDUT1のリード番号に従って各デー
タを再配列する。
次に、各リード代表データ検索部15は各辺内でX成分
が同一のデータ、つまりリード1ピン分のデータ中Z成
分が最小のものを検索して代表データとする。
各リード毎の代表データ算出が終了すると、絶対座標
変換部16は各辺毎の独立した座標系によって表現された
代表データを統一した座標系で表現できるように一次変
換を行う。
各辺に対応するボールネジ35の機械的原点の位置関係
は設計上または実測に依っても一意に決定されるので、
4辺の内任意に1点を原点として決定すれば残りの3辺
のデータも原点間の一次変換を適用することにより同一
した座標上のデータとして表現できる。
最小Zデータ選択部17は最小のZデータを持つ代表デ
ータから昇べきの順に各辺毎にユーザパラメータデータ
19で指定された個数nだけを検索する。
この4n個の代表データから平面方程式算出部18は4辺
の内任意の3辺から各1個ずつ、または任意の1辺から
任意の1個とその対辺から任意の2個の計3個の代表デ
ータを各々重複なく全組合せについて選択して、その3
点で決定される平面方程式αを算出する。
次式(1)は各辺毎にn個(計4n個)の代表データを
選択したときに算出される平面方程式の数mを表す式で
あり、式(2)は任意の3点によって決定される平面方
程式αの一般式である。
m=4C3×n3+2×n×nC2 …(1) 更に、平面方程式算出部18は(2)の行列式から、こ
れを解いて得られる4!個の項を持つ一般多項式(3)を
導き出し内部メモリ13に記憶する。
αi:Aix+Biy+Ciz+Di=0 …(3) (i=1〜m) 重心検定部20は平面方程式算出部18が算出したm個の
平面について、その平面が現実的に成立するか否かを各
3点の代表データのx、y成分が形成する二次元空間に
おける三角形がDUT1の物理的重心を含むか否かによって
判別する。
本実施例では、DUT1の物理的重心はDUT1の対角線の交
点を用い、DUT1の品種固有の数値としてDUT情報14を参
照する。
更に、重心検定部20は各3点の代表データによって形
成する三角形がDUT1の重心を含まない場合、それによっ
て形成される平面を内部メモリ13から削除する。
傾斜角算出部21は基準平面4と内部メモリ13に記憶さ
れた各平面の形成する角度を次式(4)に基づいて算出
し、角度が最小である平面(cosθが最も1または−1
に近い平面)αを検索する。
(i=1〜l:l=m−ε、εは重心検定部20で削除され
た個数) コプラナリティ算出部22は傾斜角算出部21で角度最小
と判断された平面αに関してαと各リードの代表デ
ータとの距離を次式(5)に基づいて算出する。
(xi、yi、ziは任意の代表データの座標、Ad、Bd、Cd
Ddはαの各項の係数) 次に、コプラナリティ算出部22はhiの中から最大値ma
x(hi)を検索し、それをDUT1のコプラナリティとして
スペックテーブル23の内容と比較し、max(hi)が指定
されたスペックより大きければFALL信号を出力し、スペ
ック以下ならPASS信号を各々シーケンサ24に出力する。
シーケンサ24は搬送アーム27を動作させ信号がPASSで
ある場合はDUT1を良品収納部28へ、FAILであれば不良品
収納部29へ各々収納する。
(第二実施例) 第3図は本発明第二実施例の構成を示す図である。
本発明第二実施例は、リードの頂点位置を認識するセ
ンサ手段としての水平方向に配置された4個のCCDカメ
ラ36および垂直方向に配置された4個のCCDカメラ39
と、光源37と、各リードの頂点座標から幾何学的理想平
面を算出する手段、コプラナリティとして幾何学的理想
平面と各リードの頂点座標の距離を算出する手段、およ
び算出されたコプラナリティに基づいて良否の判定を行
う手段を含むCPU8′と、第一実施例と同様に供給部25、
搬送アーム26、27、良品収納部28、不良品収納部29、お
よびシーケンサ24とを備える。
CPU8には前記各手段として、基礎データ作成部12、各
CCDカメラ36、39の分解能を計算し代表データを画素単
位から距離単位に変換するキャリブレーション部41、絶
対座標変換部16、最小Zデータ選択部17、平面方程式算
出部18、重心検定部20、傾斜角算出部21、およびコプラ
ナリティ算出部22を含む。
それぞれのCCDカメラ36、39は、画像入力部42、二値
化処理部38、およびフレームメモリ40を介してCPU8′の
基礎データ作成部12に接続される。
次に、このように構成された本発明第二実施例の動作
について説明する。
光源37によって得られるDUT1のリード部およびステー
ジ2の反射像をCCDカメラ36およびCCDカメラ39によって
取り込み、二値化処理部38にて二値化してフレームメモ
リ40に記憶する。
基礎データ作成部12はCCDカメラ36によって取り込ん
だ二値画像において、各辺毎にステージ2が形成する明
直線を基準として各リード先端明部のx成分中心、且つ
z成分最大なる点の座標をそのリードの代表データとし
て内部メモリ13に記憶する。
またCCDカメラ39によって取り込んだ二値画像におい
て、各辺毎にステージ2が形成する明直線を基準として
各リード明部の面積重心のy座標を代表データとして内
部メモリ13に記憶する。
更に、基礎データ作成部12は内部メモリ13の内容とDU
T情報14をマッチングして各リード毎にx、y、zの3
成分からなるデータを編集する。
キャリブレーション部41はDUT情報14に格納されたス
テージ2の設計値とステージ2に相当する画像より各カ
メラの分解能を計算し、基礎データ作成部12にて編集さ
れた代表データに各々乗じて画素単位から距離単位に変
換する。
絶対座標変換部16では設計上固定であるCCDカメラの
位置関係より、各辺毎に独立した座標を統一座標に変換
する。
平面方程式算出部18以下の処理は前述の実施例と同様
であるために省略する。本第二実施例はCCDカメラ36お
よび39が固定であるため、第一実施例の方式に比べボー
ルネジ35、ステッピングモータ31による機械振動が無
く、精度良く計測でき、更にDUT1個あたりの測定時間を
短縮することができる。
〔発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、SMDを背面状態
で置き、かつ各リードの頂点座標を求めて幾何学的理想
平面を算出し、理想平面から各リード座標までの距離を
算出してコプラナリティとしているため、リードに対す
る負荷がなく、はんだ剥がれやリード曲がりを生じない
上にSMDを実装状態で平面に置いた場合と等価なコプラ
ナリティを得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明第一実施例の構成を示す図。 第2図は本発明第一実施例のレーザ距離センサの詳細を
示す図。 第3図は本発明第二実施例の構成を示す図。 第4図、第5図、第6図は従来技術を説明する図。 1……DUT(被測定パッケージ)、1′……SMD(表面実
装型集積回路パッケージ)、2……ステージ、3……レ
ーザ距離センサ、4……基準平面、5……デジタル電圧
計、6……電圧距離変換器、7……ステッピングモータ
コントローラ、8、8′……CPU、9……Xデータ抽出
部、10……Yデータ抽出部、11……Zデータ抽出部、12
……基礎データ作成部、13……内部メモリ、14……DUT
情報、15……各リード代表データ検索部、16……絶対座
標変換部、17……最小Zデータ選択部、18……平面方程
式算出部、19……ユーザーパラメータ、20……重心検定
部、21……傾斜角算出部、22……コプラナリティ算出
部、23……スペックテーブル、24……シーケンサ、25…
…供給部、26、27……搬送アーム、28……良品収納部、
29……不良品収納部、30……クランプ、31……ステッピ
ングモータ、32……フレーム、33……ガイドレール、34
……ギアベルト、35……ボールネジ、36、39……CCDカ
メラ、37……光源、38……二値化処理部、40……フレー
ムメモリ、41……キャリブレーション部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面実装型集積回路パッケージのリードの
    コプラナリティを測定するコプラナリティ測定装置にお
    いて、 被測定リードを照射する光源と、 各リードの頂点位置を認識する光学的なセンサ手段と、 このセンサ手段により収集された各リードの頂点座標か
    ら幾何学的理想平面を算出する手段と、 コプラナリティとして幾何学的理想平面と各リードの頂
    点座標との距離を算出する手段と、 算出されたコプラナリティに基づいて良否判定を行う手
    段と を備えたことを特徴とするコプラナリティ測定装置。
  2. 【請求項2】前記センサ手段が、複数のレーザ距離セン
    サである請求項1記載のコプラナリティ測定装置。
  3. 【請求項3】前記センサ手段が、複数の電荷結合デバイ
    スカメラである請求項1記載のコプラナリティ測定装
    置。
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