JP2569291B2

JP2569291B2 - ブレーキディスク用環状ドライブインサート

Info

Publication number: JP2569291B2
Application number: JP6509133A
Authority: JP
Inventors: フレッドウィリアムバーワンガー
Original assignee: アライドシグナルインコーポレイテッド
Priority date: 1992-09-25
Filing date: 1993-09-21
Publication date: 1997-01-08
Anticipated expiration: 2012-01-08
Also published as: EP0662202A1; JPH07509302A; DE69302395T2; EP0662202B1; US5273140A; WO1994008153A1; DE69302395D1

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、一般的にブレーキディスク用ドライブイン
サートに関し、特にブレーキディスク内の略環状の開口
内に回転可能に受け入れられた環状ドライブインサート
に関する。

航空機のホイール及び軸に交互にスプライン止めされ
た複数のブレーキディスクを採用するブレーキ組立体に
おいて、ディスクの周囲のスロットを補強し、且つディ
スクの周囲を急速に悪化させる過酷な運転から解放する
特別に構成したドライブ手段を設けることが重要であ
る。炭素−炭素複合ブレーキディスクは、改良したブレ
ーキング及びヒートシンク特性を有し、広く利用される
ようになった。炭素−炭素複合ブレーキディスクは、鉄
鋼より強度が劣るため、ディスクの周囲のスロットに補
強インサートを設けることが重要である。金属性インサ
ートの使用に関する問題は、インサートが炭素ディスク
に直接力を伝達し、炭素ディスクが、力が適正に分散さ
れない場合にはクラック或いはクランブルを受けること
である。炭素−炭素複合ブレーキディスクに設けられた
インサートの例は、クック他の米国特許第3800392号、
ステムソン他の米国特許第3934686号、ジャナッシュ他
の米国特許第3972395号、バーガの米国特許第4007814
号、ピンターの米国特許第4083434号、ボクの米国特許
第4465165号、ボク他の米国特許第4469204号、グライダ
ーの米国特許第4511021号、ピーターセンの米国特許第4
557356号及びエドミステンの米国特許第4784246号によ
って与えられる。

本発明は、ディスクが略環状の中央開口を内部に有す
る略環状の部材と、前記ディスクの中に半径方向に延び
る少なくとも１つの環状の凹部を備えた、ディスクの縁
表面とを有し、ドライブインサートが、略円筒の本体を
有し、本体は、軸方向に本体を貫通し、本体の直径に沿
って本体の中に直径方向に延びるインサート開口を作る
ように切り取られた本体の一方の面を有し、インサート
の開口は、本体の回転中心と本体の外面との間に設置さ
れた軸方向に延びた表面で終わり、さらに本体から延び
る端フランジを有し、各端フランジは、本体の外面から
半径方向外方に延びて、ドライブインサートのディスク
に対する軸方向の位置決めを行い、環状ドライブインサ
ートの本体は環状凹部内に回転可能に設置され、且つデ
ィスクの両側面に係合するフランジによって軸方向に保
持されることを特徴とする、ブレーキディスクと組合わ
せたドライブインサートを提供することによって上述の
問題に対する解決策を与える。

実施例を説明する図面を参照しながら本発明を以下に
詳細に説明する。

図１は、本発明による環状ドライブインサートを介し
てトルクチューブと結合した航空機の炭素−炭素複合ブ
レーキディスクの図である。

図２は、図１の包囲部分の拡大図である。

図3Aは、環状ドライブインサートの第２実施例の端面
図である。

図3Bは、図3Aの線3B−3Bからみた、図3Aに図示した環
状ドライブインサートの第１部分を図示する図である。

図3Cは、図3Aの環状ドライブインサートの第２部分の
図である。

図4Aは、本発明による環状ドライブインサートの第３
実施例の端面図である。

図4Bは、図4Aの線4B−4Bからみた図である。

図５乃至図７は、ブレーキディスクの環状ドライブイ
ンサートの環状スロット或いは開口への挿入を図示す
る。

図８は、ブレーキディスクを本発明の環状ドライブイ
ンサートを介してトルクチューブと結合することによっ
て与えられる、他の方法に対する平均的なトルクの増加
を示す表である。

図１を参照すれば、航空機の炭素−炭素複合ブレーキ
ディスク10は、形状が略環状で、外径円周12と略環状の
中央開口14とを有する。本発明によるブレーキディスク
環状ドライブインサート20を内部に受け入れる複数のス
ロット開口或いは凹部16が、開口14の周囲のまわりに設
置される。ディスク10の凹部16は、ディスク10の開口14
から半径方向外方に延びる略環状形状のスロットであ
る。環状ドライブインサート20が、トルクチューブ６を
ディスクと結合し、トルクチューブは航空機の図示しな
い軸と回転不能に結合されている。図２に図示するよう
に、トルクチューブ６は半径方向に延びた短いスプライ
ン８を有し、このスプライン８はそれぞれの環状ドライ
ブインサート20の開口21内に延びる。各環状ドライブイ
ンサート20は、凹部16の表面に回転可能に係合する略円
筒の本体22からなる。本体22は面23で切り取られ、円筒
体22の中に直径方向に延びる開口21を有する。開口21
は、本体22の回転中心Ａを越えて延び、回転中心Ａと円
筒体22の外面との間に設置された平らな表面24（変形例
として、平らな形でなくてもよい）で終わる。円筒体22
の両軸端には、ディスク10の両側に係合する、半径方向
に延びたフランジ26があり、ドライブインサート20を環
状スロット16内で軸方向に保持する。

図１、２及び図５乃至図７は、ステータブレーキディ
スク及びトルクチューブと組み合わさった環状ドライブ
インサートを図示するが、本発明のドライブインサート
は又、ロータディスクを航空機ホイールと結合するため
にロータディスクの外周縁面で環状凹部に回転可能に設
置してもよい。ホイールは、軸方向に延びる一体のドラ
イブボス或いは取り付けられたドライブキーのいずれか
を有し、トルクチューブスプラインがステータブレーキ
ディスクの凹部に回転可能に位置決めされたドライブイ
ンサートと結合するのと同じ仕方で回転可能なドライブ
インサートと結合したドライブ部材を設ける。

図3Aを参照すれば、全体的に参照番号30で指示する環
状ドライブインサートの第２実施例が図示されている。
環状ドライブインサート30は、略円筒形で、軸方向に延
びる本体32を有し、本体32は面33で切り取られて、本体
32の中に直径方向に延び、しかも平らな表面34で終わる
開口31を作る。フランジ36は、面33で切り取られて截断
体32の形状に一致させるだけでなく、フランジ36がディ
スク10の開口14に隣接し、しかも凹部16の僅かに半径方
向外方に設置された他の肩及び本体形状と干渉しないよ
うに切り取られて平らな表面或いは部分37を作る。環状
ドライブインサート30は、２つの部分から作られた組立
体からなり、図3Bに図示した第１部分38はフランジ36
と、軸方向に反対に、半径方向内方に延びる肩38Aとを
有し、肩38Aは内部凹部39の端を構成する。図3C（図3B
とスケール合わせしていない）に図示する第２部分40
は、フランジ36と大きさが同じのフランジ46と、半径方
向外方に延びる部分44を備えた軸方向に延びる部分42と
を有する。部分44の半径方向外方に延びた肩45は、凹部
39内に受け入れられて、第１部分38の肩表面38Bに係合
し、さらに２つの片をいっしょに保持する。第２部分40
は、部分44の端40A或いは40Bの一方を凹部39の中に滑動
させ、次いでフランジ36、46が整列し、且つ部分44が凹
部39内に回転可能に設置されるように、部分40を部分38
に対して回転させて、部分40を位置決めすることによっ
て、第１部分38と結合する。

図4Aは、本発明の第３実施例を図示し、環状ドライブ
インサートは全体的に参照番号50で指示し、インサート
は略円筒形で軸方向に延び、対向して配置され半径方向
に延びるフランジ56（図4B参照）を有し、さらに各フラ
ンジは切り取られた平らな表面57を有する。円筒体は、
面53で切り取られ、平らな表面54まで延びる開口51を作
る。環状ドライブインサート50は、図4Bに示すように単
一片のドライブインサートであり、関連したトルクチュ
ーブのスプラインを内部に受け入れるための略長方形の
開口51を有する。

図５乃至図７は、本発明の環状ドライブインサートの
ブレーキディスク10の環状形状のスロット或いは凹部16
内への挿入を示す。フランジ26がディスク10の両側に隣
接して軸方向に設置されるように環状ドライブインサー
ト20（30或いは50）を凹部16と軸方向に整列させる。截
断体22の切り取られた面23が略環状形状の凹部16（図５
参照）の中へ移動するようにドライブインサート20を傾
ける。本体22を環状凹部16の円周部分に係合するように
スロット内に一旦設置すると、環状ドライブインサート
20が切り取られた面23が開口14の円周と実質的に整列す
る図７に示す位置に到るまでインサート20を図６に示す
ように回転する。すべてのドライブインサート20をそれ
ぞれの環状凹部16に挿入した後、ブレーキディスク10を
関連したトルクチューブと結合することができる。

本発明の環状ドライブインサートは、炭素−炭素複合
ブレーキディスクを利用した先行のドライブインサート
に対して相当な改良をなす。環状ドライブインサート
は、ブレーキ操作中、炭素−炭素複合ブレーキディスク
のチッピングを減じるために示されてきた。環状ドライ
ブインサートの本体のブレーキディスクの環境形状の凹
部との環状或いは丸い係合は、スプラインの撓み中、イ
ンサートのディスクに対する自己整列を与え、環状形状
のディスク凹部16は、長方形ディスクスロット或いは凹
部によって作られるのより大きな応力解放半径を与え
る。先行の非インサートディスクドライブ構造と比較す
れば、本発明は、さらなる負荷耐久領域を与える。完全
に突出した負荷耐久領域は、各環状ディスクの凹部に対
して負荷方向の180°の範囲に亘って有効である。本発
明は、より短いスプライン高さを可能にし、さらに関連
したディスクの凹部16内により大きな半径を与える。図
８は、先行の設計と比較した環状ドライブインサートの
静的トルク試験の結果を表す表である。OEベースライン
試験は、トルクチューブの金属製スプラインが係合した
炭素スロットを備えた炭素−炭素複合ステータブレーキ
ディスクに対して行われた。第２構造は、鉄鋼補強側板
を備え、トルクチューブと炭素ディスクとの間に駆動を
与え、OEベースラインに対して14.5％の平均トルク増加
を示す炭素−炭素複合ブレーキディスクを有する。第３
ドライブ機構は、バックアップとして隣接した鉄鋼補強
板を備えた凹部で炭素材料に係合したトルクチューブ向
けであり、これは、OEベースラインと比較して1.3％の
トルク減少を示す。炭素−炭素複合ブレーキディスク
（ストップ番号７及び８）の丸い或いは環状ドライブ凹
部に環状ドライブインサートを利用することによって、
23.3％の平均トルク増加を与え、これは高トルク負荷中
損傷に耐える炭素−炭素複合ブレーキ材料の能力に対す
る重要な改良である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭55−69333（ＪＰ，Ａ) 特開昭50−130955（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−234140（ＪＰ，Ａ) 特開昭49−21561（ＪＰ，Ａ) 特公平３−56330（ＪＰ，Ｂ２)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ディスク（10）が、略環状の中央開口（1
4）を内部に有する略環状の部材（10）と、前記ディス
ク（10）の中に半径方向に延びる少なくとも１つの環状
凹部（16）を備えた、前記ディスク（10）の縁表面（1
2、14）とを有するブレーキディスクであって、ドライ
ブインサート（20、30）が、略円筒形の本体（22、32）
を有し、該本体（22、32）は軸方向に本体（22、32）を
貫通し、且つ前記本体（22、32）の直径に沿って前記本
体（22、32）の中に直径方向に延びるインサート開口
（21、31）を作るように切り取られた、前記本体（22、
32）の１つの面（23、33）を備え、前記インサート開口
（21、31）は、前記本体（22、32）の回転中心と前記本
体（22、32）の外面との間に設置された軸方向に延びた
表面（24、34）で終わり、さらに前記本体（22、32）か
ら延びる端フランジ（26、36、46）を有し、各端フラン
ジ（26、36、46）は、前記本体（22、32）の外面から半
径方向外方に延びて、前記ドライブインサート（20、3
0）の前記ディスク（20、30）に対する軸方向の位置決
めを行い、前記ドライブインサート（20、30）の本体
（22、32）は、前記環状凹部（16）内に回転可能に設置
され、且つ前記ディスク（10）の両側面に係合できる前
記フランジ（26、36、46）によって軸方向の所定位置に
保持されることを特徴とするブレーキディスクと組合わ
せたドライブインサート。
【請求項２】前記本体（22、32）の中に延びる前記イン
サート開口（21、31）は、略長方形でドライブ部材
（８）のための座をなす請求項１に記載のドライブイン
サート。
【請求項３】前記フランジ（36、46）の各々は、前記本
体（32）の一方の面（33）から反対側に配置されている
切り取られた部分（37）を有する請求項２に記載のドラ
イブインサート。
【請求項４】前記本体（32）及び前記フランジ（36、4
6）は、２つの部分の部材（38、40）からなり、第１部
分（38）は、前記フランジ（36、46）の一方と、肩（38
A）を有する前記本体（32）とを有し、第２部分（40）
は、他方のフランジと、第２部分（40）を前記本体（3
2）の肩（38A）と結合する肩（45）を備えた軸方向に延
びた部分（42）とを有する請求項１に記載のドライブイ
ンサート。
【請求項５】前記本体（32）の前記肩（38A）は、前記
本体（32）の一端に半径方向外方に延びた肩（45）から
なる前記第２部分（40）の肩（45）に係合する、半径方
向内方に延びた肩（38A）からなり、第１及び第２部分
（38、40）を一緒に結合し、前記第２部分（40）は前記
第１部分（38）に対して回転可能である請求項４に記載
のドライブインサート。
【請求項６】インサート開口（21、31）に隣接した本体
（22、32）の一部が、環状の凹部（16）に入り、フラン
ジ（26、36、46）がディスク（10）の両側に隣接して配
置されるようにドライブインサート（20、30）を位置決
めする段階と、インサート開口（21、31）が前記縁表面
の方に略面し、前記本体（22、32）が前記フランジ（2
6、36、46）によって軸方向の所定位置に保持されるよ
うに前記本体（22、32）を凹部（16）の中で回転する段
階とを含む請求項１のドライブインサートとブレーキデ
ィスクとの結合方法。
【請求項７】前記本体（22、32）の前記凹部（16）の中
への回転は、前記軸方向に延びた表面（24、34）が縁表
面に対向して配置されるとき終わる請求項６に記載の方
法。
【請求項８】前記フランジ（36、46）の各々は、前記本
体（32）の一方の面（33）から反対側に配置された切り
取られた部分（37）を有する請求項７に記載の方法。
【請求項９】前記本体（32）及びフランジ（36、46）
は、２つの部分の部材からなり、第１部分は、前記フラ
ンジ（36、46）の一方（36）と、肩（38A）を備えた前
記本体（32）とを有し、前記第２部分（40）は、他方の
フランジ（46）と、前記第２部分（40）を前記本体（3
2）の肩（38A）と結合させる肩（45）を備えた軸方向に
延びた部分（42）とを有する請求項６に記載の方法。
【請求項１０】前記本体（32）の肩（38A）は、前記本
体（32）の一端に、半径方向外方に延びた肩（45）から
なる前記第２部分（40）の肩（45）に係合する半径方向
内方に延びた肩（38A）からなり、前記第１及び第２部
分（38、40）を一緒に結合し、前記第２部分（40）は、
前記第２部分（38）に対して回転可能である請求項９に
記載の方法。