JP2568956Y2 - 眼鏡のテンプル用クッション部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、眼鏡、サングラス等の
テンプルの耳側先端部分又は鼻当て部分に着脱可能に取
り着けられうるクッション部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の着脱自在のクッション部
材の存在はなかった。ただ、眼鏡のテンプルの耳対応部
分の内側部分（眼鏡を着用した時の頭部側）にシリコン
から成る膨出部を固定的に設け、この膨出部をクッショ
ン材として使用し、眼鏡使用者の耳周りの痛みを解消さ
せるものは存在していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】従来のものにおいて
は、クッション材が破損又は損傷した場合、そのクッシ
ョン材が付加されているテンプル全体を交換しなければ
ならなかった。また、クッション材が破損又は損傷して
いなくても、テンプル自体が破損又は損傷した場合で
も、クッション材と共にテンプル全体を交換せねばなら
なかった。そこで、本考案は、クッション材が破損等し
たときにはクッション材のみを交換できるようにし、他
方、テンプルのみが破損等したときにはテンプルのみを
交換し、クッション材はそのまま継続して使用しうるよ
うにすることを第一の課題とする。また、テンプルの先
端部分や鼻当て部分の色やデザインを変更しうるように
することもその課題としている。更に、別の眼鏡のテン
プル又は鼻当てにも取り着けられうるような汎用性のあ
るクッション材を提供することもその課題である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本考案は、テンプルの耳側先端部分に着脱自在に取
り付けられるクッション部材であって、このクッション
部材は、柔軟性を有する軟質合成樹脂からなり、テンプ
ルの先端部分の形状に相応する細長形状のものからな
り、その長手方向のほぼ全体に渡って有底の孔部を有
し、この孔部内にテンプルの先端部分を挿入することが
でき、この孔部の断面積を、テンプルの断面積よりも小
さく形成することにより、クッション部材の孔部がテン
プルに機密に取り着けられ、更に、このクッション部材
の孔部から外方に膨出するように空気貯留部を設け、こ
の空気貯溜部が耳回りの当接部位に位置することを特徴
とするものである。

【０００５】

【作用】空気貯留部の存在がエアークッションの機能を
発揮して、テンプル先端部分が耳周りに刺激なく接触
し、痛みの発生を完全に防止する。クッション部材は、
テンプルの先端部分に着脱可能に取り着けられうるた
め、クッション部材が破損等したときはクッション部材
のみ交換することができる。他方、テンプルのみが破損
等したときはテンプルのみを交換すればよい。異なる色
及びデザインのクッション部材によりテンプルの先端部
分の色やデザインを容易に変更することができる。クッ
ション部材は柔軟な合成樹脂製のため、異なる眼鏡のテ
ンプルに適用することが可能であり、汎用性に富む。

【０００６】

【実施例】以下、添付の図面に基づき実施例について説
明する。添付の図面は全て本考案の実施例である。図１
は、本考案の第一の実施例の斜視説明図である。本考案
のクッション部材１０は、柔軟性を有する合成樹脂素材
から成形されており、その全体形状は眼鏡のテンプル３
０の耳側先端部分の形状とほぼ相応しており、１つの入
口部１１を有する袋状体から形成されている。この入口
部１１からテンプルの先端３１をクッション部材１０の
内底部１２に当接するまで挿入することができる。テン
プル３０にクッション部材１０を取り着けたとき、クッ
ション部材１０の内部に空気貯留部１３が形成されるよ
うに、袋状体からなるクッション部材１０は、その入口
部１１から離れるに従ってその内部が膨張するように形
成されている。入口部１１の開口面積はテンプルの断面
積よりも小さく形成しているため、クッション部材１０
をテンプル３０に取り着けた際、クッション部材１０の
内部の空気貯留部１３から空気が漏れることがない。こ
の空気貯留部１３によってクッション部材１０にエアー
クッション機能が付加される。クッション部材１０が耳
周りの頭部側に接触する側面には滑り止めの複数の突起
１４が設けられている。

【０００７】図２は、本考案のクッション部材１０をテ
ンプル３０の先端部分に取り着けた状態を示す断面説明
図である。テンプル３０の先端３１をクッション部材１
０の内底部２１に当接するまで挿入する。入口部１１の
内部面はテンプルに密着しているため、クッション部材
１０の空気貯留部１３内に空気が封じ込められ、この封
入された空気によってクッション部材１０にエアークッ
ション効果がもたらされる。クッション部材１０の空気
貯留部１３の外側側面には滑り止め用の複数の突起１４
が設けられている。１５は成形用の穴部を示している。
滑り止め用の複数の突起１４に代えて複数の凹凸の筋目
又は突条を設けてもよい。他方、これらの滑り止め用の
突起１４や突条等は、必ずしも設けなくともよく、また
成形用の穴部１５がなくともよい。

【０００８】以上、一実施例について説明したが、上記
クッション部材はほぼ直線状のテンプルに適用しうるよ
うな形状のものとして実施したが、耳部に対応する部分
で折れ曲がったものや、耳部に対応するように湾曲した
ものに適合するような形状を有するクッション部材とし
て実施することもできる。つまり、耳部に対応する部分
で折れ曲がったテンプルの場合には、このテンプルの形
状に適合するように折れ曲がった形状のクッション部材
として、また、耳部に対応する部分で湾曲したテンプル
の場合には、このテンプルの形状に適合するように湾曲
した形状のクッション部材として実施すればよい。クッ
ション部材の形状、大きさ、模様、色等は任意に設計す
ることができ、要は、クッション部材の入口部がテンプ
ルと気密に嵌合し、クッション部材の内部の空気貯留部
に空気を封じ込むことができるような形状のものであれ
ばよい。

【０００９】図３は本考案の他の実施例の斜視説明図で
あって、眼鏡の鼻当てに取り着けるためのクッション部
材２０、２０を図示している。クッション部材２０は、
柔軟性を有する合成樹脂から成り、第一の実施例と同様
に１つの入口部２１を有する袋状体のものから形成され
ている。入口部２１は、眼鏡フレーム３５に設けられた
鼻当て３６と気密に嵌合されうるように形成され、これ
によってクッション部材２０の内部の空気貯留部２３内
に空気が封じ込められる。この封入された空気がエアー
クッションの機能を発揮し、鼻部にソフトに接触するこ
とになる。第一の実施例と同様に、この空気貯留部２３
の外表面に滑り止めの突起等を設けることも自由であ
る。以上のようにこの図に記載した実施例は、眼鏡の鼻
当てに適用されるが、その構成は前記第一の実施例と同
一である。また、この図に示されたクッション部材２０
はその２つのものが連設部２５によって連設されている
が、この連設部２５の役割は、両方のクッション部材２
０、２０を取り外したときに、一方のクッション部材を
亡失しないようにするためのものであって、必須のもの
ではなく、当然両者別体のものとして実施することがで
きる。

【００１０】以上、眼鏡の鼻当てに取り着けるためのク
ッション部材としての実施例について説明したが、この
クッション部材についてもその形状、大きさ、模様、色
等は自由に設計することができる。この場合にもクッシ
ョン部材の入口部が鼻当てと気密に嵌合し、クッション
部材の内部の空気貯留部に空気を封じ込むことができる
ような形状のものであればよい。

【００１１】

【考案の効果】以上の構成からなる本考案は次のような
効果を有する。本考案のクッション部材は、その孔部内
にテンプルの先端部分を挿入することによってテンプル
に機密に取り着けられ、着脱自存ではあるが、確実にテ
ンプルに取り着けられて、容易に外れてしまうことがな
い。本考案のクッション部材は、テンプルの先端部分に
着脱可能に取り着けられうるため、クッション部材が破
損等したときはクッション部材のみ交換することができ
る。他方、テンプルのみが破損等したときはテンプルの
みを交換すればよい。空気貯留部の存在がエアークッシ
ョンの機能を発揮して、テンプル先端部分が耳周りに刺
激なくソフトに接触し、痛みの発生を完全に防止する。
クッション部材をテンプルに取り着ける際に、空気貯留
部を外側から指で押さえて、空気貯留部内のエアーを少
し排出しておき、その状態でクッション部材を取り着け
ることにより、空気貯留部内の空気の量を調節しておく
こともできる。これによりエアークッションの反発力を
強弱調整することも可能である。異なる色及びデザイン
のクッション部材によりテンプルの先端部分の色やデザ
インを容易に変更することができる。クッション部材は
柔軟な合成樹脂製のため、異なる眼鏡のテンプルや鼻当
てに適用することが可能であり、汎用性に富む。以上、
本考案は多大な効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一の実施例を図示する斜視説明図
で、テンプルに取り着けるためのクッション部材を図示
している。

【図２】本考案の第一の実施例のクッション部材をテン
プルに取り着けた状態の断面説明図である。

【図３】本考案の第二の実施例を図示する斜視説明図
で、鼻当てに取り着けるクッション部材を図示してい
る。

【符号の説明】

１０、２０ クッション部材 １１、２１ 入口部 １３、２３ 空気貯留部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】テンプルの耳側先端部分に着脱自在に取り
   付けられるクッション部材であって、 このクッション部材は、柔軟性を有する軟質合成樹脂か
   らなり、テンプルの先端部分の形状に相応する細長形状
   のものからなり、 その長手方向のほぼ全体に渡って有底の孔部を有し、 この孔部内にテンプルの先端部分を挿入することがで
   き、 この孔部の断面積を、テンプルの断面積よりも小さく形
   成することにより、クッション部材の孔部がテンプルに
   機密に取り着けられ、 更に、このクッション部材の孔部から外方に膨出するよ
   うに空気貯留部を設け、この空気貯溜部が耳回りの当接
   部位に位置することを特徴とする眼鏡のテンプル用クッ
   ション部材。