JP2568711B2 - 気体圧縮機 - Google Patents

気体圧縮機

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JP2568711B2
JP2568711B2 JP1340643A JP34064389A JP2568711B2 JP 2568711 B2 JP2568711 B2 JP 2568711B2 JP 1340643 A JP1340643 A JP 1340643A JP 34064389 A JP34064389 A JP 34064389A JP 2568711 B2 JP2568711 B2 JP 2568711B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、主として吸入側通路の分流制御機能を備え
た気体圧縮機に関するものである。
従来の技術 スクロール圧縮機は、吸入室が外周部にあり、吐出ポ
ートが渦巻の中心部に設けられ、吐出ポートを中心とす
る対称な渦巻形の圧縮空間で吸入・圧縮され、圧縮方向
の流れが一方向で圧縮トルクの変動が往復動式圧縮機や
回転式圧縮機に比べて小さく、振動や騒音も極めて小さ
きことが一般に知られている。
また、一般的な冷凍装置は第38図のように、圧縮機10
11に凝縮器1012、膨張弁1013、蒸発器1014を順次接続し
て冷凍サイクルを構成する場合に、吸入冷媒の蓄積およ
び、圧縮機1011の圧縮室内で生じ易い冷媒液圧縮を阻止
して圧縮機耐久性を向上する目的で、圧縮機1011の吸入
側と蒸発器1014との間に冷媒気液分離と冷媒蓄積用のア
キュームレータ1010を設けて圧縮室に冷媒ガスのみを送
出させると共に、アキュームレータ1010を圧縮機(縦置
形)1011の側面近傍などに取り付け、アキュームレータ
1010と圧縮機1011との間の断熱に工夫が成され、アキュ
ームレータ1010の加熱に伴う吸入冷媒ガス加熱によって
圧縮効率が低下するのを防止している。
また、アキュームレータ1010の内部構成は、第39図の
ように、蒸発器1014から帰還する冷媒液が、圧縮機1011
の吸入側に接続するセンターパイプ1004の上部開口端に
直接流入しないように、遮閉板1003をセンターパイプ10
04の上端に配置し、冷媒通路が通路Bを通る迂回経路を
構成するなどの工夫が成されている。
また、アキュームレータ1010で吸入冷媒ガスから分離
した潤滑油を圧縮室に適量ずつ帰還させて摺動部潤滑に
提供すべく、センターパイプ1004の底部のA部に返油小
穴が設けられ、吸入冷媒ガスがセンターパイプ1010内を
高速度で通過する際に生じる負圧を利用してセンターパ
イプ1010内に潤滑油を吸い込む工夫も成されている(実
開昭59−84378号公報)。
このような構成の冷媒圧縮機は、流入液冷媒がアキュ
ームレータ1010の内壁などに衝突して生じるアキューム
レータ自身の振動によって冷媒圧縮機が加震され、ま
た、軽量化のために薄肉に成形されたボディ1001を冷媒
衝突音が透過するなどして圧縮機本体の低振動・低騒音
が損なわれると言う課題があった。
また、圧縮機(縦置形)の側面にアキュームレータ10
10を取り付ける構成のため、圧縮機設置スペースが広く
なると言う課題があった。
一方、このような課題解決の方法が実開昭52−132313
号公報,実開昭54−17408号公報などに示される回転式
冷媒圧縮機で提案されている。
これらの提案は、圧縮部と駆動源とを収納する高圧側
密閉容器の圧縮部側の端部に、冷凍サイクルの蒸発器か
ら帰還する冷媒の気液分離と蓄積を兼ねたアキュームレ
ータを密閉容器と一体構成で設け、冷凍サイクルの蒸発
器側から帰還する冷媒をアキュームレータ内に導入し、
気液分離後、冷媒ガスを圧縮部の吸入側に流入させる構
成である。
また、第40図に示すように、上述の実開昭52−132313
号公報,実開昭54−17408号公報で示される圧縮機本体
とアキュームレータとの一体構成の技術思想を振動や騒
音の少ないスクロール冷媒圧縮機に応用して、圧縮機の
より一層の低振動,低騒音化を図る提案が特開昭57−70
984号公報でされている。
同図は、密閉容器2006内がスクロール圧縮部とフレー
ム2009により区分され、その上部に低圧室200b、下部に
高圧室2006aがそれぞれ形成され、低圧室2006bで冷媒の
気液分離をし、高圧室2006aから密閉容器2006を介して
伝わる熱量を利用して吸入冷媒をある程度の加熱により
完全蒸発させた後に、固定スクロール部材2002に設けた
吸入管2010を通じて圧縮室内に吸入させて液圧縮を防止
すると共に、圧縮した冷媒ガスを固定スクロール部材20
02に設けた流出路2011を通じて高圧室2006aに吐出した
後、吐出冷媒ガスに含まれる潤滑油を分離し、低圧室20
06bと高圧室2006aとの間の密封をフレーム2009と密閉容
器2006との間に設けたO−リング2014によって行い、固
定スクロール部材2002の上面に取り付けられたテフロン
製の断熱材2013によって低圧室2006bの液冷媒2019への
加熱を低減すると共に、気液分離室を密閉容器と一体に
することによる圧縮機設置の際の省スペース化,低振動
化,低騒音化の工夫がされている。
また、類似構成のスクロール圧縮機が米国特許第4522
575号の明細書にも記載されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、実開昭52−132313号公報,実開昭54−
17408号公報および第40図の構成では、吸入冷媒ガスの
流速度が遅い圧縮機低速運転時に、 吸入冷媒からの潤滑油分離効率が良く、アキュームレー
タ内での潤滑油滞留量が著しく増加し、圧縮室内への給
油、駆動軸摺動部への給油不足が生じ、油膜による圧縮
室隙間密封作用の低下に起因する圧縮漏れ損失の増加と
摺動部耐久性の低下を招くと言う課題があった。
また、第39図のように、アキュームレータ1010内の潤
滑油を圧縮機に戻すための返油小穴が設けられているた
め、圧縮機長期停止中に圧縮室に潤滑油や液冷媒が流入
し、再起動時の負荷が過大となり、起動不能を生じると
いう課題があった。
また、圧縮機停止中に、冷凍サイクルから流入した液
冷媒がアキュームレータ内に充満し、再起動初期、液冷
媒が急激に圧縮室に吸い込まれ、激しい液圧縮が生じて
圧縮機破損を招くと言う課題があった。
また、吸入冷媒ガスを圧縮室に導入する吸入管2010が
一箇所に設けられているため、吸入冷媒ガス流入速度の
速い高速運転時には、吸入冷媒ガスの吸入通路抵抗が大
きくなり、二つの対称に配置された圧縮室への均等流入
ができず、吸入流体量と吸入通路途中での吸熱に相違が
生じ、その結果、両圧縮室に圧力差が生じ、圧縮トルク
の変動が大きくなると言う課題があった。
また、密閉容器の壁面を介してアキュームレータ内の
吸入冷媒ガスが隣接する高圧側からの伝熱によって加熱
され、圧縮室への吸入効率の低下と圧縮室圧力の上昇に
起因して圧縮効率を著しく低下させる。
特にスクロール圧縮機の場合は、吸入行程から吐出行
程までの時間がローリングピストン式やスライドベーン
式などの他の回転式圧縮機、往復動式圧縮機に比べて2
倍以上を要し、その結果、吸熱による損失が過大である
と言う課題があった。
一方、吸熱損失を少なくするためにアキュームレータ
を極端に小さくして冷媒の気液分離作用を少なくした
り、またはアキュームレータを廃止した場合は、上述の
液圧縮発生による圧縮機耐久性の低下を招くのみなら
ず、次のような現象も生じる。
すなわち、冷凍サイクルの冷媒循環量が多いことに起
因して吸熱不足の蒸発器から未蒸発状態の冷媒が圧縮機
に流入する圧縮機高速運転時には、冷媒循環量および圧
力に周期的な変動(脈動)は生じる。その結果、冷凍サ
イクルを構成する配管系に周期的な共振が生じ、冷凍装
置の振動や騒音が大きくなるなどの課題があり、圧縮効
率を損なわない圧縮機とアキュームレータとの一体化構
成の実現が望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑み、圧縮機運転状況に応じて
吸入室への流入通路を制御し、圧縮効率の向上と振動・
騒音の低減を図ることを目的とする。
また、本発明は、低圧側通路を分流後、圧縮機に複数
の通路を介して流入させる吸入通路に気液分離能力差を
与えて吸入損失の少ないアキュームレーター体構成の圧
縮機を提供することを目的とする。
また、本発明は、低圧側通路を分流後、圧縮機に複数
の通路を介して流入させる吸入通路に気液分離能力差を
与えて吸入損失の少ないアキュームレーター体構成の圧
縮機を提供することを目的とする。
また、本発明は、低圧側通路を分流後、圧縮機に複数
の通路を介して流入させる吸入通路に分流方向差を与え
て、吸入損失の少ないアキュームレーター体構成の圧縮
機を提供することを目的とする。
また、本発明は、低圧側通路を分流後、圧縮機に複数
の通路を介して流入させる吸入通路の分流率を吸入気体
の温度に応じて制御させて、吸入損失と液圧縮の少ない
アキュームレーター体構成の圧縮機を提供することを目
的とする。
また、本発明は、低圧側通路を分流後、圧縮機に複数
の通路を介して流入させる吸入通路の分流率を吸入通路
の温度に応じて簡易手段により制御させて、吸入室への
液流入と吸入熱損失の少ない圧縮機を提供することを目
的とする。
また、本発明は、圧縮機低速運転時の低圧側に潤滑油
が滞留し、圧縮室や摺動面への給油不足が生じるのを防
止することを目的とする。
また、本発明は、液状の吸入流体が集中して吸入室に
流入するのを阻止し、耐久性の向上を図ることを目的と
する。
また、本発明は、圧縮機起動初期に、低圧側に貯溜す
る液流体が急激に吸入室に流入するのを阻止して圧縮機
破損や耐久性低下の生じるのを防止することを目的とす
るものである。
また、本発明は、圧縮機停止中、圧縮室に低圧側の流
体が流入・充満するのを防止して再起動時の負荷軽減を
図ることを目的とするものである。
また、本発明は、圧縮機外形の小型化と吸入流体への
加熱損失の少ない圧縮機を提供することを目的とする。
また、本発明は、吸入流体の均等吸熱と圧縮室への均
等流入により負荷変動を低減することを目的とする。
課題を解決しようとする手段 本発明は圧縮機構を密閉容器1,921aに収納し、密閉容
器1の内部または密閉容器921aに近接させた外部に、吸
入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレータ室46,9
17bを配置し、アキュームレータ室46,917bを上流側とし
て圧縮機構の吸入室17に接続した構成において、圧縮機
外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを吸入室17お
よびアキュームレータ室46,917bとに切替え弁914aを介
して接続し、圧縮機低圧側の温度または圧力が設定値以
下、圧縮機運転速度が設定値を超えるいずれかの場合、
吸入配管138,138a,138b,138e,138fとアキュームレータ
室46,917bとの間を連通、吸入配管138,138a,138b,138e,
138fと吸入室17との間を遮断または通路を狭め、それ以
外の場合に吸入配管138,138a,138b,138e,138fとアキュ
ームレータ室46,917bとの間を遮断または通路を狭め、
吸入配管138,138a,138b,138e,138fと吸入室17との間を
連通すべく作動する切り替え弁914aを備えたものであ
る。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した構成におい
て、アキュームレータ室46,917bよりも上流側で且つ圧
縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを分流し
て吸入室17とアキュームレータ室46,917bとにそれぞれ
接続し、吸入配管138,138a,138b,138e,138fから吸入室1
7への分流割合をアキュームレータ室46,917bへの分流割
合よりも少なくし、吸入配管138,138a,138b,138e,138f
から吸入室17への通路抵抗をアキュームレータ室46,917
bを経由して吸入室17に通じる通路抵抗よりも少なくし
たものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した構成におい
て、アキュームレータ室46,917bよりも上流側で且つ圧
縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを分流し
て吸入室17とアキュームレータ室46,917bとにそれぞれ
接続し、分流後の吸入室17への導入開口端が吸入配管13
8,138a,138b,138e,138fの分流開口端をほぼ通過した位
置に配置され、吸入配管138,138a,138b,138e,138fの分
流開口端を通過した吸入気体が、その流れ方向を反転し
て吸入室17への導入開口端へ流入すべく構成する吸入通
路903a,247,43,17から成るを備え、吸入通路の通路抵抗
を他の分流通路の通路抵抗より小さくしたものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した構成におい
て、アキュームレータ室46,917bよりも上流側で且つ圧
縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを分流し
て吸入室17とアキュームレータ室46,917bとにそれぞれ
接続し、分流部には両者への分流率を制御する分流制御
装置を設け、分流制御装置は分流通路(吸入空間903bと
アキューム空間904b)の開度を調整するダンパー905と
ダンパー905を可動させるバネ装置906とから成り、バネ
装置906は、それ自身の温度が低下すると吸入室17に通
じる分流通路の通路開度を狭めると共にアキュームレー
タ室46,917bに通じる分流通路の通路開度を広げるべく
変形し、それ自身の温度が上昇すると吸入室17に通じる
分流通路の通路開度を広げると共にアキュームレータ室
46,917bに通じる分流通路の通路開度を狭めるべく元の
形状に復帰すべく変形する形状記憶特性を備え、バネ装
置906を分流通路の途中に配置したものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室47,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した構成におい
て、アキュームレータ室46,917bよりも上流側で且つ圧
縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを分流し
て吸入室17とアキュームレータ室46,917bとにそれぞれ
接続し、分流部通路内にはバネ装置906fを配置し、バネ
装置906fは、それ自身の温度が上昇すると分流部から吸
入室17への連通路を広げるべく変形し、それ自身の温度
が下降すると分流部から吸入室17への連通路を狭めるべ
く変形する形状記憶特性を備え、バネ装置906fが分流部
から吸入室17への連通路を広げた状態の通路抵抗をアキ
ュームレータ室46,917bを経由する吸入室17迄の通路抵
抗よりも少なくしたものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した構成におい
て、アキュームレータ室46,917bよりも上流側で且つ圧
縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを分流し
て吸入室17とアキュームレータ室46,917bとにそれぞれ
接続し、分流部通路内904eにはバネ装置908eを配置し、
バネ装置908eは、それ自身の温度が上昇すると分流部か
らアキュームレータ室46,917bへの連通路を狭めるべく
変形し、それ自身の温度が下降すると分流部からアキュ
ームレータ室46,917bへの連通路を広げるべく変形する
形状記憶特性を備え、バネ装置908eが分流部からアキュ
ームレータ室46,917bへの連通路を広げた状態の通路抵
抗を分流部からアキュームレータ室46,917bを経由しな
い吸入室17迄の通路抵抗よりも大きくしたものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した構成におい
て、アキュームレータ室46,917bよりも上流側で且つ圧
縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138e,138fを分流し
て吸入室17とアキュームレータ室46,917bとにそれぞれ
接続し、分流部通路内904eにはコイル状に成形されたバ
ネ装置906fを配置し、バネ装置906fは、それ自身の温度
が上昇すると伸長してコイル間距離を広げ、それ自身の
温度が低下すると収縮してコイル間距離を狭めるべく変
形する形状記憶特性を備え、アキュームレータ室46,917
bを経由せずに分流部から吸入室17に通じる吸入通路の
途中にバネ装置906fを配置し、吸入流体がバネ装置906f
をコイル間通路を通過する吸入通路を構成したものであ
る。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した吸入通路を
設けた構成において、吸入通路の途中の下流側の吸入室
17の温度が伝熱する領域にバネ装置908gによって吸入通
路の開度を制御する開度調整装置928を設け、バネ装置9
08gは、それ自身の温度が上昇すると開度を狭め、それ
自身の温度が下降すると開度を広げるべく変形する形状
記憶特性を備えたものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器1,921aに収納
し、密閉容器1の内部または密閉容器921aに近接させた
外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキュームレ
ータ室46,917bを配置し、アキュームレータ室46,917bを
上流側として圧縮機構の吸入室17に接続した吸入通路を
設けた構成において、アキュームレータ室46,917bに貯
溜する潤滑油を吸入通路に再流入させる返油穴139bを吸
入通路の途中に設け、返油穴139bの下流側の吸入通路の
途中の吸入室17の温度が伝熱する領域にバネ装置908gに
よって吸入通路の開度を制御する開度調整装置928を設
け、バネ装置908gは、それ自身の温度が上昇すると開度
を狭め、それ自身の温度が下降すると開度を広げるべく
変形する形状記憶特性を備え、設定温度以下の時に開度
を閉じ、吸入通路内の差圧が増せば開度を広げるべく作
動する開度調整装置928を備えたものである。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器921aに収納し、
圧縮部を収納する密閉容器921aの圧縮室側端部の側蓋92
1b外側に吸入流体の気液を分離し蓄積させるアキューム
レータ室917bを密閉容器921aから隔離構成し、圧縮部の
吸入側とアキュームレータ室917bとの間を複数の吸入管
941,941aで連通し、吸入管941,941aを介して側蓋921bと
アキュームレータ室917bとを固定したものである。
また、本発明は、偶数の圧縮室を有する圧縮機構を密
閉容器921aに収納し、圧縮部を収納する密閉容器921aの
圧縮室側端部の側蓋921b外側に吸入流体の気液を分離し
蓄積させるアキュームレータ室917bを密閉容器921aから
隔離構成し、圧縮部の吸入側とアキュームレータ室917b
との間を複数の吸入管941,941aで連通し、偶数の圧縮室
を有し且つ同時圧縮する圧縮部の吸入側に吸入管941,94
1aを均等配置連通したものである。
作用 上記構成による作用は以下の通りである。
本発明は、圧縮機低圧側の温度または圧力が設定値以
下、圧縮機運転速度が設定値を超えるいずれかの場合
に、切替え弁914aが作動して圧縮機外部の吸入配管138,
138a,138b,138e,138fとアキュームレータ室46,917bとが
連通し、圧縮機外部からの吸入流体の大部分がアキュー
ムレータ室46,917bに流入して気液分離される。分離さ
れた液体はその底部に貯溜されると共に、気体のみが吸
入室17に導入され、液圧縮を生じることなく圧縮・吐出
される。また上記以外の圧縮機運転時には、切替え弁91
4aが作動して圧縮機外部の吸入配管138,138a,138b,138
e,138fと吸入室17とが連通し、圧縮機外部からの吸入流
体の大部分がアキュームレータ室46,917bを経由するこ
となく吸入室17に流入し、低流速の吸入流体は通路壁面
からの伝熱により適当に加熱され蒸発しながら液圧縮を
生じることなく圧縮・吐出される。
また、本発明は、圧縮機外部の吸入配管138,138a,138
b,138e,138fから圧縮機入口側に帰還した吸入流体が、
吸入室17への流入通路とアキュームレータ室46,917bへ
の流入通路とに分流される。吸入流体速度の低い圧縮機
低速度運転時には、分流部の通路抵抗が小さい関係か
ら、吸入流体の大部分が吸入室17に通じる流入通路を経
て吸入室17に流入し、適当な加熱を得て蒸発しながら液
圧縮を生じることなく圧縮・吐出される。吸入流体速度
の高い圧縮機高速度運転時には、分流部の通路抵抗が大
きくなる関係から、吸入流体の大部分がアキュームレー
タ室46,917bに通じる流入通路を経てアキュームレータ
室46,917bに流入して気液分離される。分離された液体
はその底部に貯溜されると共に、気体のみが吸入室に導
入され、液圧縮を生じることなく圧縮・吐出される。
また、本発明は、吸入配管138,138a,138b,138e,138f
の吸入流体が流動方向と反流動方向とに分流し、流動方
向に分流した吸入流体がアキュームレータ室46,917b
に、反流動方向に分流した吸入流体は吸入室17に流入す
る。分流する際、吸入流体はその流動慣性力により、比
重の大きい液体が進行方向に分流してアキュームレータ
室46,917bに流入すると共に、比重の小さい気体のみが
通路抵抗が少なく且つ吸入室17に通じる吸入通路の側に
分流して過剰な吸熱をすることなく吸入室17に導入され
る。
一方、アキュームレータ室46,917bに流入した液体を
含む吸入流体は、気液分離後、気体のみが吸入室17に導
入され、合流後、気体のみが圧縮・吐出され、過剰な圧
縮負荷発生は防止される。
また、本発明は、吸入気体温度の高い圧縮機低速運転
時には、吸入室17に通じる分流通路の開度が大きくな
り、吸入気体の大部分が過剰な吸熱を受けることなく吸
入室17に流入し、過剰な吸熱に基づく異常な圧縮室圧力
上昇を生じることなく圧縮・吐出される。
吸入気体温度の低い圧縮機高速運転時には、吸入室17
に通じる分流通路の開度が小さくなると共にアキューム
レータ室46,917bに通じる分流路の開度が大きくなり、
吸入気体の大部分がアキュームレータ室46,917bに流入
する。アキュームレータ室46,917bに流入した吸入気体
は気液分離後、気体のみが吸入室17に導入され、液圧縮
に起因する異常圧力上昇を生じることなく圧縮・吐出さ
れ、過負荷発生が防止される。
また、本発明は、吸入気体温度の高い圧縮機低速運転
時には、吸入室17に通じる連通路が広がり、吸入気体の
大部分が過剰な吸熱を受けることなく吸入室に流入し、
過剰な吸熱に基づく異常な圧縮室圧力上昇を生じること
なく圧縮・吐出される。
吸入気体温度の低い圧縮機高速運転時には、吸入室17
に通じる連通路が狭くなり、吸入気体の大部分がアキュ
ームレータ室46,917bに流入する。アキュームレータ室4
6,917bに流入した吸入気体は気液分離後、気体のみが吸
入室17に導入され、液圧縮に起因する異常圧力上昇を生
じることなく圧縮・吐出され、過負荷発生が防止され
る。
また、本発明は、吸入流体温度の高い圧縮機低速運転
時には、アキュームレータ室46,917bに通じる連通路が
狭くなり、吸入気体の大部分が過剰な吸熱を受けること
なくアキュームレータ室46,917bを経由することなく吸
入室17に流入し、吸入気体に含まれる潤滑油が圧縮室の
隙間を密封して圧縮効率を高めると共に圧縮室異常圧力
上昇を生じることなく圧縮・吐出される。
圧縮時間が短いことに起因して圧縮漏れ損失の少なく
且つ吸入流体温度が低い圧縮機高速運転時には、アキュ
ームレータ室46,917bに通じる連通路が広くなり、吸入
流体の大部分がアキュームレータ室46,917bに流入す
る。アキュームレータ室46,917bに流入した潤滑油を含
む吸入流体は潤滑油と未蒸発吸入流体とを分離後、気体
のみが吸入室17に導入され、液圧縮に起因する異常圧力
上昇を生じることなく圧縮・吐出され、過負荷発生が防
止される。
また、本発明は、吸入流体温度の高い圧縮機低速運転
時には、バネ装置906fのコイル間距離が広がって吸入室
17に通じる吸入通路の通路抵抗が小さくなり、吸入流体
の大部分が過剰な吸熱を受けることなく吸入室17に流入
し、過剰な吸熱に基づく異常な圧縮室圧力上昇を生じる
ことなく圧縮・吐出される。
吸入流体温度の低い圧縮機高速運転時には、バネ装置
906fのコイル間距離が狭まって吸入室17に通じる吸入通
路の通路抵抗が大きくなり、吸入流体の大部分がアキュ
ームレータ室46,917bに流入し、未蒸発液を含む吸入流
体の一部はコイル間隙間を通過する際に未蒸発液を分散
して気化を早めながら吸入室17に流入する。アキューム
レータ室46,917bに流入した吸入気体は気液分離後、気
体のみが吸入室17に導入され、バネ装置906fを経由して
流入してきた低温度の吸入気体と合流の後、液圧縮に起
因する異常圧力上昇を生じることなく圧縮・吐出され、
過負荷発生が防止される。
また、本発明は、圧縮機冷時起動初期に、開度調整装
置928によって吸入通路の開度が狭められており、アキ
ュームレータ室46,917bに貯溜する液状の吸入流体の急
激な吸入室17への流入が阻止され、吸入室17に隣接する
圧縮室の温度上昇に追従して徐々に吸入通路の開度が広
がり、未蒸発吸入流体を急激に圧縮することなく徐々に
安定運転に移行する。
また、本発明は、圧縮機冷時起動前の吸入通路が開度
調整装置928によって閉じられており、圧縮機起動後の
吸入通路の差圧発生により一部開通する。
吸入室17に隣接する圧縮室の温度上昇に追従して徐々に
吸入通路の開度が広がり、アキュームレータ室46,917b
に貯溜する液状の吸入流体を急激に吸入室17に流入する
ことなく徐々に安定運転に移行する。
圧縮機長期停止中は、吸入通路が閉じられてアキュー
ムレータ室46,917bに貯溜する凝縮流体や潤滑油が返油
穴139bを介して圧縮室に流入・充満するのを阻止し、再
起動時の液圧縮を防止する。
また、本発明は、吸入流体が圧縮部を収納する密閉容
器921aからの伝熱を少なくされたアキュームレータ室91
7bに流入し、気液分離した後、吸入気体が過剰な吸熱を
受けることなく複数の吸入管を介して圧縮室に吸入され
る。
また、本発明は、吸入流体が均等に吸熱し、吸入圧力
を等しくして圧縮室に吸入され、両圧縮室圧力の差が少
なくなる。
実施例 以下、本発明による第1の実施例のスクロール冷媒圧
縮機について、第1図〜第13図を参照しながら説明す
る。
第1図において、1は鉄製の密閉容器で、その内部が
旋回スクロール18と噛み合って圧縮室を形成する固定ス
クロール15をボルト固定し且つモータ(電動機)3に連
接する駆動軸4を支持する本体フレーム5を収納する上
側の高圧空間と、下側のアキュームレータ室46を兼ねた
冷凍サイクルの蒸発器の下流側に通じる低圧空間とに中
仕切り蓋134により仕切られている。
中仕切り蓋134は、密閉容器1との溶接性に優れた軟
鋼製で、その外周面部が上部密閉容器1aと下部密閉容器
1bとに内接して単一の溶接ビード79bによって密封溶接
されている。
上側の高圧空間は、第1図、第11図、第12図に示すご
とく、固定スクロール15の外周溝に静合装着された耐熱
性に優れたテフロン製の切口を有する環状のシールリン
グ135により、モータ(電動機)を配置する側と吐出室
2の側とに区画されている。シールリング135の切口部
は、組立状態で微少な隙間を有するが、圧縮機運転時に
は、その熱膨張によって切口部隙間がほとんど無くなり
シール可能なように設定されている。
モータ(電動機)3を配置するモータ室(電動機室)
6の上部には圧縮機の外部に接続する吐出管31とモータ
電源接続用のガラスターミナル88が上部密閉容器1aの上
部壁面に取り付けられ、吐出管31の開口部がモータ3の
回転子3aの上端近くまで突出されている。
モータ室(電動機室)6の下部には突出室油溜34が配
置されている。
固定スクロール15をボルト固定した共晶黒鉛鋳鉄製の
本体フレーム5は、その外周部が密閉容器1に数箇所で
溶接固定されている。
モータ3の回転子3aの上端にはその外径が回転子3a外
径よりも大きく設定され且つ円盤形状を成なす上部バラ
ンスウエイト75,下端には下部バランスウエイト76が取
り付けられ、回転子3aと駆動軸4とを本体フレーム5の
上端に設けられたスラスト軸受部13で支持している。
駆動軸14の主軸から偏心した下端部のクランク軸14が旋
回スクロール18に設けられた旋回ボス部18eの旋回軸受1
8b部に係合している。
固定スクロール15は、その熱膨張係数が純アルミニウ
ムと共晶黒鉛鋳鉄との中間の値に相当する高珪素アルミ
ニウム合金製で、渦巻状の固定スクロールラップ15aと
鏡板15bから成り、鏡板15bの中央部には、固定スクロー
ルラップ15aの巻始め部で開口する吐出ポート16が設け
られ、固定スクロールラップ15aの外周部には吸入室17
は設けられている。
吐出ポート16は、吐出室2,密閉容器1の側壁と上端側
壁との間を連通するバイパス吐出管127を介してモータ
室6の上部空間に通じている。
反旋回スクロール側の鏡板15b上には、吐出ポート16を
覆うように逆止弁装置50が取り付けられている。
逆止弁装置50は、第4図〜第7図で詳描するように、
その外周部を数箇所切り欠いた形状の薄鋼板から成る弁
体50b(または不連続な環状穴50eaを有する弁体50e)
と、逆止弁穴50aと中央穴50gとその周りの複数の吐出小
穴50hを有した弁ケース99と、弁体50bと弁ケース99との
間に介在するバネ装置50cとから成る。バネ装置50cは、
それ自身の温度が50℃を超えると収縮し、それ自身の温
度が50℃以下で伸長する形状記憶特性を有するもので、
圧縮機運転中は吐出ガス圧とガス熱とを受けて逆止弁穴
50aの底面まで収縮し、圧縮機停止中は吐出ポート16を
塞ぐべく弁体50を鏡板15bに押圧するように設定されて
いる。
第1図および第13図に示すように、固定スクロールラ
ップ15aに噛み合って圧縮室を形成する渦巻状の旋回ス
クロールラップ18aと、駆動軸4のクランク軸14に係合
した旋回ボス部18eを直立させたアルミニウム合金製の
旋回スクロール18は、固定スクロール15と本体フレーム
5とに囲まれて配置されており、ラップ支持円盤18cお
よび旋回スクロールラップ18aの表面は多孔質ニッケル
メッキなどの硬化処理が成されている。旋回スクロール
ラップ18aの先端には渦巻状のチップシール溝が設けら
れて、そのチップシール溝には樹脂製のチップシール98
aが微少隙間を有して装着されている。旋回スクロール1
8が固定スクロール15の軸方向側に押圧されたとき、ラ
ップ支持円盤18cの平面部は固定スクロールラップ15aの
先端に接するが、旋回スクロールラップ18aの先端は固
定スクロール15に接することなく数ミクロン程度の微少
距離を保っている。
冷凍サイクルの蒸発器側に通じるアキュームレータ室
46は、下部密閉容器1bと中仕切り蓋134とで形成され、
中仕切り蓋134に取り付けられ且つ油吸い込み穴139を通
路途中に有するU字形状の吸い込み管141により吸入室1
7に通じている。
吸い込み管141の油吸い込み穴139は低圧油溜46aに滞
留している冷媒液や潤滑油が吸い込み管137を冷媒ガス
が通過する際の負圧発生によって吸い上げられるように
設定されている。
冷凍サイクルの蒸発器側に通じる吸入配管138は、分
流器901を介して吸入室17に通じる吸入穴43とアキュー
ムレータ室46とに通じている。
U字形状の吸い込み管141の吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器901の内部に突出した吸入配管138の開口部は、
アキュームレータ室46に通じる吸入管47aの上流開口部
に対向している。
分流器901の内部は、突出した吸入配管138の周りを囲
むように配置された仕切り管902によって、吸入室17に
通じる上部の吸入空間903と吸入管A47aに隣接する下部
のアキューム空間904とに仕切られている。
吸入室17と吸入空間903とは、吸入穴43に挿入された
吸入管B47bによって接続されている。
吸入管A47aの通路途中にはフィルターA900が、吸入管
B47bの通路途中にはフィルターB909が配置されている。
アキュームレータ室46の上部には断熱板150が配置さ
れ、中仕切り蓋134と断熱板150とで断熱空間151が形成
され、断熱空間151とアキュームレータ室46とは両空間
の間で対流が生じない程度の微少隙間通路で連通してい
る。
本体フレーム5に固定された割りピン形の平行ピン19
によって回転方向の移動を拘束されて軸方向にのみ移動
が可能な平板形状のスラスト軸受20は、ラップ支持円盤
18cと本体フレーム5との間に配置されており、スラス
ト軸受20と本体フレーム5との間に介在する環状のシー
ルリング(ゴム製)70の弾性力によってスペーサ140を
介して固定スクロール15の鏡板15bの摺動面に当接して
いる。
なお、スペーサ140の軸方向寸法は旋回スクロール18
のラップ支持円盤18cの高さより30ミクロン程度大きく
設定されており、ラップ支持円盤18cの両側平面の隙間
に潤滑油の油膜形成を可能にする。
第9図および第10図に示すように、旋回スクロール19
の旋回ボス部18eの本体フレーム5側端面には旋回軸受1
8bの中心と同芯の環状シール溝95が設けられ、その環状
シール溝95には、その一部を切断した樹脂製の環状リン
グ94が装着され、その外周面が環状シール溝95の側面に
密接している。環状リング94は、旋回スクロール18,本
体フレーム5,スラスト軸受20によって形成される旋回ス
クロール18の背圧室39と駆動軸14を支持する油軸受12の
側との間をシールしている。
環状のスラスト軸受20は穴成形が容易な焼結合金製
で、第2図,第11図で示すように、割りピン19が可動挿
入される2つのガイド穴と環状油溝92,油溝91とを有し
ており、本体フレーム5に装着されている。
本体フレーム5とスラスト軸受20との間には約0.05mm
程度のレリース隙間27が設けられ、レリース隙間27の内
側と外側にはシールリング70を装着する環状溝28が設け
られている。シールリング70はレリース隙間27と背圧室
39との間をシールしている。
レリース隙間27は、本体フレーム5に設けられ且つモ
ータ3の底部の吐出室油溜34に通じる油穴A38aに通じて
いる。
スラスト軸受20の内側に配置された旋回スクロール18の
自転阻止部材(以下、オルダムリングと称する)24は、
焼結成形や射出成形工法などに適した軽合金や強化繊維
複合材から成り、発明者が特願昭63−159990号で提案し
ている形状を成して、旋回スクロール18とスタスト軸受
20に係合し、摺動する。
オルダムリング24のリングの厚さはオルダムリング24
が往復運動する際に、本体フレーム5とラップ支持円盤
18cとの間で円滑に摺動し且つジャンピング現象が生じ
ないように設定されている。
モータ室(電動機室)6の下部に設けられた吐出室油
溜34は、モータ3の固定子3bの外周の一部を切り欠いて
設けた冷却通路35によりモータ室6の上部と連通してい
る。
本体フレーム5に設けられた油穴A38aを介して吐出室
油溜34に通じる油室A78aは、旋回スクロール18の旋回ボ
ス部18eの端部に装着された環状リング94によって旋回
スクロール18の背圧室39と遮蔽されている(第9図参
照)。
油室A78aは、クランク軸14の外周面に設けられた螺旋
状油溝41bを介してクランク軸14の端部に設けられた油
室B78bと、駆動軸4に設けられた螺旋状油溝41aを介し
て主軸受12とにも通じている。
油室B78bは旋回ボス部18eに設けられた細穴40によっ
て背圧室39に通じている。
駆動軸4の摺動軸部4aおよびクランク軸14の表面に
は、駆動軸4が正回転する時、油室A78aの潤滑油が旋回
軸受18bとクランク軸14とで形成される油室B78bおよび
モータ3側にネジポンプ給油される方向に螺旋状油溝41
a,41bが設けられて、その上端はモータ室6の冷媒ガス
の油室A78aへの流入を阻止させる目的でスラスト軸受部
13にまで開通していない。
吸入室17に間欠的に通じる第2圧縮室51と背圧室39と
は、旋回スクロール18のキー溝71とスラスト軸受20に設
けられた油溝91,ラップ支持円盤18cの外側の外周部空間
37,固定スクロール15の鏡板15bに設けられた油穴C38c,
鏡板15bと弁ケース99との間に設けられた油ダンパー室1
45,細径のインジェクション穴52によって構成されるイ
ンジェクション通路74によって連通している。
背圧室39と外周部空間37との間は、第2圧縮室51a,51
b(第13図参照)が吸入室17に通じる間にのみ連通する
ように、2箇所に設けられた油溝91とキー溝71とがそれ
ぞれ反対側位置に配置され、180度の位相角度を成して
間欠的に連通される。
また、スラスト軸受20に設けられた油溝91の下流側は
ラップ支持円盤18cによって間欠的に開閉される。
なお第1図では、スラスト軸受20の背面の環状溝28に
吐出室油溜34の潤滑油を導入したが、モータ室6の吐出
冷媒ガスを導入してもよい。
第14図は、本発明の第2の実施例の横置形スクロール
冷媒圧縮機の縦断面図で、密閉容器201の内部は中仕切
り蓋134aによって駆動部と圧縮機構部とを収縮する左側
の高圧空間の側と右側のアキュームレータ室246を兼ね
た冷凍サイクルの蒸発器の下流側に通じる低圧空間とに
仕切られている。
固定スクロール215をボルト固定する本体フレーム205
が密閉容器201に溶接固定され、モータ(電動機)3の
固定子3bが密閉容器201に焼きばめ固定されている。
吐出室202と吐出室油溜234とは上部および底部を含め
てほぼ全周域で通じている。
中仕切り蓋134aに取り付けられた吸い込み管141aの一
端が吸入室17に連通し、他端がアキュームレータ室246
の上部に向かって開口している。
吸い込み管141aの上部開口端の上部には、吸入配管13
8aを経由して流入してくる冷媒を吸い込み管141aに直接
流入させないように、中仕切り蓋134aに固定された断熱
板147から突出させたバッフル148が配置されている。
冷凍サイクルの蒸発器側に通じる吸入配管138aは、分
流器A901aを介して吸入室17に通じる吸入穴43とアキュ
ームレータ室246とに通じている。
L字形状の吸い込み管141aの吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器A901aの内部に突出した吸入配管138aの開口部
は、アキュームレータ室246に通じる吸入管247aの上流
開口部に対向している。
分流器A901aの内部は、突出した吸入配管138aの開口
端が吸入穴43を通過する位置まで延びており、吸入配管
138aの開口端を概略の境界として、吸入室17に通じる吸
入空間903aと吸入管A247aに隣接するアキューム空間904
aとに区画されている。
吸入室17と吸入空間903aとは、吸入穴43に挿入された
吸入管B247bによって接続されている。
その他の構成は、第1図の場合と類似であるので説明
を省略する。
第15図〜第17図は、本発明の第3の実施例の縦置形の
スクロール冷媒圧縮機の縦断面図で、冷凍サイクルの蒸
発器側に通じる吸入配管138bは、分流器B901bを介して
吸入室17に通じる吸入穴43とアキュームレータ室346と
に通じている。
L字形状の吸い込み管141の吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器B901bの内部に突出した吸入配管138bの開口部
は、アキュームレータ室346に通じる吸入管347aの上流
開口部に対向している。
分流器B901bの内部には、突出した吸入配管138bの外
側にその内径部が段付き形状をした開閉管905と、その
外側にコイルバネ906が配置されている。開閉管906がコ
イルバネ906に付勢されて、その内径段付き部が吸入配
管138bの端部に当接し、開閉管905の小径開口端は吸入
穴34の開口部まで延びており、開閉管905の小径開口端
を概略の境界として、吸入室17に通じる吸入空間903bと
吸入管A347aに隣接するアキューム空間904bとに区画さ
れている。
吸入室17と吸入空間903bとは、吸入穴43に挿入された
吸入管B347bによって接続されている。
コイルバネ906は、それ自身の温度が上昇すると伸長
して開閉管905への付勢力を増し、それ自身の温度が下
降すると収縮して開閉管905への付勢力を減少させるよ
うに変形する形状記憶特性を備えている。なお、コイル
バネ906はそれ自身の温度が著しく低下した場合には、
全密着状態まで収縮するように設定されている。
第16図は、コイルバネ906が温度上昇した際の分流器B
901bの通路状態を示し、吸入冷媒ガスがコイルバネ906
の巻線の間を通過して吸入室に導かれている。
第17図は、コイルバネ906の温度が下降した際の分流
器B901bの通路状態を示し、コイルバネ906が収縮して開
閉管905がその自重と吸入冷媒ガスの流速に起因する動
圧発生により下降し、開閉管905の内部と吸入空間903と
の間が遮断され、吸入冷媒ガスがアキュームレータ室34
6にのみ流入する吸入通路が構成される。
その他の構成は、第1図の場合と同じであるので説明
を省略する。
第18図〜第21図は、本発明の第4の実施例の縦置形の
スクロール冷媒圧縮機の縦断面図で、第18図、第19図は
冷凍サイクルの蒸発器側に通じる吸入配管138cは、分流
器C901cを介して吸入室17に通じる吸入穴43とアキュー
ムレータ室464とに通じている。
L字形状の吸い込み管141の吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器C901cの内部に突出した吸入配管138cの途中に
はバイパス穴907が設けられ、端部の開口部は、アキュ
ームレータ室446に通じる吸入管447aの上流開口部に対
向している。
分流器C901cの内部には、突出した吸入配管138cの外
側にその内径部が段付き形状をした開閉管905cと、その
外側にコイルバネ906cは配置されている。
コイルバネ906cは、それ自身の温度が下降すると伸長
して開閉管905cへの付勢力を増し、それ自身の温度が上
昇すると収縮して開閉管905への付勢力を減少させるよ
うに変形する形状記憶特性を備えている。
第18図と第19図の分流器C901cは、コイルバネ906cの
温度が上昇してコイルバネ906cが収縮し、開閉管905cが
その自重と吸入冷媒ガスの流速に起因する動圧発生によ
り下降して、吸入配管138cの外側の吸入室17に通じる吸
入空間903cとバイパス穴907とが通じると共に、アキュ
ームレータ室446にも通じた通路構成を示している。
第20図の分流器C901cは、コイルバネ906cの温度が多
少下降してコイルバネ906cが伸長し、開閉管905cがコイ
ルバネ906cの付勢力を受けて上部に移動し、バイパス穴
907が開閉管905cによって約半分程に塞がれた状態を示
している。
第21図の分流器C901cは、コイルバネ906cの温度が最
も下降してコイルバネ906cが伸長し、開閉管905cがコイ
ルバネ906cの付勢力を受けて更に上部に移動し、開閉管
905cがコイルバネ906cに付勢されて、その内径段付き部
が吸入配管138cの端部に当接し、バイパス穴907が開閉
管905cによって遮断され、開閉管905cの下端開口部と吸
入空間903cとの間が狭小通路で通じている状態を示して
いる。
その他の構成は、第1図の場合と同じであるので説明
を省略する。
第22図〜第25図は、本発明の第5の実施例の横置形の
スクロール冷媒圧縮機の縦断面図で、冷凍サイクルの蒸
発器側に通じる吸入配管138dは、分流器D901dを介して
吸入室17に通じる吸入穴43とアキュームレータ室546と
に通じている。
L字形状の吸い込み管141の吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
L字形状の吸い込み管141の吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器D901dの内部に突出した吸入配管138dの端部の
開口部は開口し、その外側には底が閉塞し且つ側壁にバ
イパス穴907dを有する開閉管905dと、その外側にコイル
バネ906dが配置されている。
コイルバネ906dは、それ自身の温度が上昇すると伸長
して開閉管905dへの付勢力を増し、それ自身の温度が下
降すると収縮して開閉管905dへの付勢力を減少させるよ
うに変形する形状記憶特性を備えている。
コイルバネ906dの反対側にはバイアス用のコイルバネ
908が配置され、開閉管905dに付勢力を与えている。
第22図と第23図の分流器D901dは、コイルバネ906dの
温度が上昇してコイルバネ906dが伸長し、コイルバネ90
8の付勢力に抗して開閉管905dを前進させ、吸入配管138
cの外側の吸入空間903dが吸入管B547dを介して吸入室17
に通じるとと共に、アキュームレータ室546とアキュー
ム空間904dとの間を連通する吸入管A547aの開口部を開
閉管905dが閉塞した通路構成を示している。
第24図の分流器D901dは、コイルバネ906dの温度が多
少下降してコイルバネ906dが収縮し、開閉管905dがコイ
ルバネ908の付勢力を受けて後退し、吸入管B547bの開口
部通路が開閉管905dの端部によって多少狭められ、アキ
ュームレータ室546に通じる吸入管547aの開口部が約半
分程開かれた通路状態を示している。
第25図の分流器D901dは、コイルバネ906dの温度が最
も下降してコイルバネ906dが収縮し、開閉管905dがコイ
ルバネ908の付勢力を受けて最も後退し、吸入室17に通
じる吸入管B547bの開口部通路が開閉管905dの端部によ
って閉塞され、吸入管547aの開口部が全開した通路状態
を示している。
その他の構成は、第14図の場合と同じであるので説明
を省略する。
第26図〜第28図は、本発明の第6の実施例の縦置形の
スクロール冷媒圧縮機の縦断面図で、第1の実施例に於
ける分流器901の吸入空間903とアキューム空間904に、
温度変化に追従してその自由長さが伸長,収縮する形状
記憶特性を備えたコイルバネを配置し、通路抵抗を制御
できる構成である。
すなわち、 冷凍サイクルの蒸発器側に通じる吸入配管138eは、分
流器901eを介して吸入室17に通じる吸入穴43とアキュー
ムレータ室46とに通じている。
U字形状の吸い込み管141の吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器901eの内部に突出した吸入配管138eの開口部
は、アキュームレータ室46に通じる吸入管47aの上流開
口部に対向している。
分流器901eの内部は、突出した吸入配管138eの周りを
囲むように配置された仕切り管902eによって、吸入室17
に通じる上部の吸入空間903eと吸入管A47aに隣接する下
部のアキューム空間904eとに仕切られている。
吸入室17と吸入空間903eとは、吸入穴43に挿入された
吸入管B47bによって接続されている。
吸入空間903e内の最外周部には円筒形状のコイルバネ
906eが配置され、アキューム空間904eには円錐形状のコ
イルバネ908eが配置され、円錐形状のコイルバネ908eの
先端が吸入配管138eの開口端に対向配置されている。
コイルバネ906eは、それ自身の温度が上昇すると伸長
し、それ自身の温度が下降すると収縮して吸入空間903e
と吸入穴43との間の通路を狭めるように変形する形状記
憶特性を備えている。
なお、コイルバネ906eが全収縮した時、全密着状態と
なるように形状設定されている。
円錐形状のコイルバネ908eは、それ自身の温度が上昇
するとその全長と直径の一部が収縮してアキューム空間
908eと吸入管47aとの間の通路を狭め、それ自身の温度
が下降するとその全長と直径の一部が伸長してアキュー
ム空間908eと吸入管47aとの間の通路を広げるように変
形する形状記憶特性を備えている。
第26図と第27図は、コイルバネ906cとコイルバネ908e
の温度が上昇して、吸入配管138から分流器D901dに流入
した冷媒ガスの大部分が吸入管B47bを経由して吸入室17
に流入する通路構成を示している。
第28図は、コイルバネ906eとコイルバネ908eの温度が
下降して、吸入配管138から分流器D901dに流入した冷媒
ガスの大部分が吸入管A47aを経由してアキュームレータ
室46に流入し、気液分離の後、吸い込み管141を介して
吸入室17に流入する通路構成を示している。
その他の構成は、第1図の場合と同じであるので説明
を省略する。
第29図,第30図は、本発明の第7の実施例の横置形ス
クロール冷媒圧縮機の縦断面図で、冷凍サイクルの蒸発
器側に通じる吸入配管138fは、分流器F901fを介して吸
入室17とアキュームレータ室246とに通じている。
吸入室17に通じる吸入穴43と分流器F901fとの間は吸入
穴43に挿入・シールされた吸入管B747bを介して連通
し、分流器F901fとアキュームレータ室246との間は吸入
管A747aを介して連通している。
L字形状の吸い込み管141aの吸入室17への開口部は、
吸入穴43の反対側に設けられている。
分流器F901fの内部に突出した吸入管A747aの上流側開
口部は吸入管A747aの上流側開口部の近くまで延びて吸
入配管138aの開口部に対向している。
分流器F901fの本体ケース920fの内壁面と吸入管A747a
の外壁面に案内されて移動可能なコイルバネ906fが吸入
管B747bに直交して配置されている。
コイルバネ906fは、それ自身の温度が上昇するとその
自由長さが伸長して隣接する巻線間距離が広がり、それ
自身の温度が下降するとその自由長さが伸縮して隣接す
る巻線間距離が狭くなるように変形する形状記憶特性を
備えている。
第29図に示す分流器F901fの冷媒通路は、吸入配管138
fから流入する吸入冷媒の温度が設定温度よりも高くて
吸入冷媒への加熱や気液分離を要することなく、吸入冷
媒を吸入室17に素早く流入させる場合の構成を示してい
る。吸入冷媒は温度が高くてガス状態であり、大部分の
吸入冷媒ガスがコイルバネ906fの側面を通過して吸入室
17に導入される通路構成である。
第30図に示す分流器F901fの冷媒通路は、吸入配管138
fから流入する吸入冷媒の温度が低くて多量の未蒸発液
冷媒を含んでおり、液圧縮を防止するためにアキューム
レータ室246内で気液分離を要する場合の構成を示して
いる。温度低下したコイルバネ906fが収縮して隣接する
巻線間距離が狭まって、分流器F901fから吸入室17への
吸入冷媒の流入抵抗が大きくなり、吸入冷媒の大部分が
吸入管A747aを介してアキュームレータ室246に流入する
通路構成である。
その他の構成は、第14図の場合と類似であるので説明
を省略する。
第31図〜第34図は、本発明の第8の実施例の横置形ス
クロール冷媒圧縮機の縦断面図,部分断面図,および部
品外観図である。
第31図において、冷凍サイクルの蒸発器側に通じる吸
入配管138gは、分流器G901gを介して吸入室17とアキュ
ームレータ室846とに通じている。
吸入室17に通じる吸入穴43と分流器G901gとの間は吸入
穴43に挿入・シールされた吸入管B847bを介して連通
し、分流器G901gとアキュームレータ室846との間は吸入
管A847aを介して連通している。
中仕切り蓋134aに溶接固定(923)され且つ固定スク
ロール215に装着されたO−リング925の内側に挿入・接
続されて吐出室802からシールされたL字形状の吸い込
み管141bの吸入室17への開口部は、吸入穴43の反対側に
設けられている。
分流器G901gの内部に突出した吸入管A847aの外壁面に
案内されたコイルバネ906aが吸入管B847bに直交して配
置されている。
分流器G901gの本体ケース920gの内壁面とコイルバネ9
06cの外側面との間には、吸入冷媒が吸入管B847bに流入
可能な空間が設置されている。
コイルバネ906gは、それ自身の温度が下降するとその
コイル径が拡大し、それに伴い巻線間距離(コイルピッ
チ)が狭まり、それ自身の温度が上昇するとそのコイル
径が縮小し、それに伴い巻線間距離(コイルピッチ)が
広がるように変形する形状記憶特性を備えている。
第32図は、コイルバネ906gの温度が下降し、コイルバ
ネ906gのコイル外径が分流器G901gの本体ケース920gの
内壁面に接するまで拡大して、吸入管B847bへの冷媒流
入通路が最も狭められた状態を示す。
L字形状の吸い込み管141bの通路途中には、第34図に
示す外観形状の上流側に配置した弁体922と下流側に配
置したコイルバネ908gとそれらの部品を収納する弁ケー
ス927とから成る吸入逆止弁装置928が配置されている。
コイルバネ908gは、それ自身の温度が上昇するとその
自由長さが伸長して付勢力を増し、それ自身の温度が下
降するとその自由長さが収縮して付勢力を減少する形状
記憶特性を備えている。
第31図における吸入逆止弁装置928は、コイルバネ908
gの温度が上昇して付勢力を増し、弁体922を吸入通路の
上流側に移動させ、吸入通路を塞いだ状態を示す。
第33図における吸入逆止弁装置928は、コイルバネ908
gの温度が下降してその自由長さが収縮し、弁体922への
付勢を解除し、弁体922が下流側に移動して吸入通路が
開通した状態を示す。
その他の構成は、第14図の場合と類似であるので説明
を省略する。
第35図は、本発明の第9の実施例の横置形スクロール
冷媒圧縮機の縦断面図で、アキュームレータ室946内の
U字形状をした吸い込み管941bの下流側が吸入室17の上
部と吸入穴43とに通じており、U字形状をした吸い込み
管139cの底部に油吸い込み穴139cが設けられている。
その他の構成は第29図,第30図と同じであるので、説
明を省略する。
第36図は、本発明の第10の実施例の冷媒圧縮機に接続
された冷凍サイクル配管系統図で、冷媒圧縮機910(ス
クロール圧縮機,回転式圧縮機,往復動式圧縮機な
ど),凝縮器911,減圧装置912,蒸発器913,切替え弁(電
磁弁)914を順次配管接続して冷凍サイクルが構成され
ている。
切替え弁914と冷媒圧縮機910の吸入側とは、圧縮室の
吸入側に通じる吸入管915と、アキュームレータ室917を
介して圧縮室の吸入側に通じる吸入管916とで通じてい
る。
切替え弁914は、蒸発器913の下流側の配管温度を検出
する温度センサ919からの信号を受けて発信する制御装
置918によってその通路が切替え制御される。 すなわ
ち、蒸発器913の下流側の配管温度が設定温度以下の場
合は、冷媒ガスが吸入管915のみを通過して圧縮室の吸
入側に流入し、配管温度が設定温度を超える場合は、冷
媒ガスが吸入管916,アキュームレータ室917を順次通過
して圧縮室の吸入側に流入するように切替え弁914の通
路が制御される。
第37図は、本発明の第11の実施例の横置形冷媒圧縮機
の縦断面とその圧縮機に接続された冷凍サイクル配管系
統説明図で、冷媒圧縮機910a(スクロール圧縮機,回転
式圧縮機,往復動式圧縮機など),凝縮器911,減圧装置
912,蒸発器913,切替え弁(電磁弁)914aを順次配管接続
して冷凍サイクルが構成されている。
切替え弁914aと冷媒圧縮機910aの吸入側とは、圧縮室
の吸入側に通じる吸入管915aと、アキュームレータ室91
7aを介して圧縮室の吸入側に通じる吸入管916aとで通じ
ている。
切替え弁914aは、モータ3の運転速度を制御する制御
装置918aによってその通路が切替え制御される。
すなわち、モータ3の回転速度が設定値以下の場合
は、冷媒ガスが吸入管915aのみを通過して圧縮室の吸入
側に流入し、モータ3の回転速度が設定値を超える場合
は、冷媒ガスが吸入管916a,アキュームレータ室917aを
順次通過して圧縮室の吸入側に流入するように切替え弁
914aの通路が制御される。
なお、アキュームレータ室917aは冷媒圧縮機910aの密
閉容器921aから分離した形態ではあるが、アキュームレ
ータ室917abと圧縮室の吸入側との間を連通する吸い込
み管941,941aを介して密閉容器921aの側蓋921bに堅牢構
成で取り付けられている。
このようなアキュームレータ917aと冷媒圧縮機910aと
の組立手順例は次の通りである。
すなわち、アキュームレータ917aの側壁917d,密閉容
器921aの側蓋921b,吸い込み管941,941aの組立品を製造
後、アキュームレータケース917cに組み込み、最後に冷
媒圧縮機910aに溶接固定すれば完成する。
なお、第1〜第10の実施例と第11の実施例において、
アキュームレータ室の構成形態に外観上の相違がある
が、第1〜第10の実施例の技術思想を発展させ、圧縮部
からアキュームレータへの伝熱を更に少なくした形態が
第11の実施例であることが理解されるであろう。
また、第1〜第9の実施例の分流器の構成を第10,第1
1の実施例の切替え弁に置き換えることもできる。ま
た、逆の置き換えも可能である。
また、第10図,第11図の切替え弁は一方の冷媒通路を
遮断させたが、冷媒通路を遮断せずに狭めても良い。
また、第10図,第11図の切替え弁は吸入配管温度,圧
縮機のモータ回転速度を検出して制御装置により吸入通
路を切り換えたが、冷凍サイクルの圧力,温度,蒸発器
で熱交換される空気温度,圧縮機低圧側の外壁温度など
を検出して制御装置により吸入通路を切り換えても良
い。
また、第1〜第8の実施例では、アキュームレータ室
内の吸い込み管を1本のみ設けたが、第11の実施例の場
合と同様に、第2の実施例図の二点鎖線で示すような吸
い込み管を吸入穴に通じる位置に追加しても良い。
以上のように構成された冷媒圧縮機について、その動
作を説明する。
第1図〜第13図において、モータ(電動機)3によっ
て駆動軸4は回転駆動すると、旋回スクロール18は、駆
動軸4のクランク機構によって駆動軸4の主軸周りに回
転しようとするが、オルダムリング24の旋回スクロール
18の側のキー部(第2図参照)が旋回スクロール18のキ
ー溝71に係合し、両側面の平行面部が本体フレーム5に
回転方向移動のみを規制されて固定されたスラスト軸受
20の平行平面部24aを有する貫通穴24bに係合しているの
で自転を阻止され、公転運動をして固定スクロール15と
共に圧縮室の容積を変化させ、冷媒ガスの吸入・圧縮作
用を行う。
そして、圧縮機に接続した冷凍サイクルの蒸発器の下
流側から潤滑油を含んだ気液混合の吸入冷媒が、吸入配
管138から分流器901に流入し、分流の後、吸入室17とア
キュームレータ室46とに流入する。
吸入冷媒は分流器901内で分流する際、直線状の吸入
配管138内から流れ込む吸入冷媒の慣性力差によって、
比重の大きい未蒸発冷媒と潤滑油とを含む液冷媒と比重
の軽い冷媒ガスとに分流する。
液冷媒は流れ方向を変えることなくアキューム空間90
4,吸入管A47aを経由してアキュームレータ室46に流入
し、冷媒ガスは、吸入室17迄の通路抵抗の少なく吸入空
間903,吸入管B47b,吸入穴43を順次経由して吸入室17に
流入する。
アキュームレータ室46に流入した未蒸発冷媒と潤滑油
は、気体と液体の重量差や流入方向転換時の慣性力によ
って冷媒ガスと液冷媒および潤滑油とに分離する。液冷
媒と潤滑油はアキュームレータ室46の底部に、一旦、収
集され、冷媒ガスが吸い込み管141を介して吸入室17に
流入する際に生じる負圧によって、油吸い込み穴139を
介して霧化状態で吸い込み管141内に吸い上げられ、再
び吸入冷媒ガスに混入する。
なお、吸入冷媒の循環量が少なく且つ未蒸発冷媒の少
ない圧縮機低速度運転時には、吸入冷媒はガス状態で、
吸入冷媒の大部分は吸入空間903,吸入管B47bを経由して
吸入室17に流入するので、吸入通路が短く、吸入通路途
中における吸熱も少ない。
また、吸入冷媒の循環量が多く且つ未蒸発冷媒の多い
圧縮機高速度運転時には、吸入冷媒は分流器901に流入
時の慣性力によってその流れ方向を変えることなく、そ
の大部分はアキュームレータ室46に流入し、気液分離の
後、冷媒ガスのみが吸入室17に導入される。
気液分離された吸入冷媒ガスは、吸入室17,旋回スク
ロール18と固定スクロール15との間に形成された第1圧
縮室61a,61bを経て圧縮室内に閉じ込められ、液圧縮を
生じることなく第2圧縮室51a,51b,第3圧縮室60a,60b
へと順次移送圧縮の後、中央部の吐出ポート16から逆止
弁装置50を経て吐出室2に吐出され、吐出バイパス管12
7を介してモータ室6の上部空間に吐出される。
モータ室6の上部空間に吐出された吐出冷媒ガス中の
潤滑油は、固定子3bの巻線に衝突して流れ方向を変える
際や、巻線に付着したりなどして吐出冷媒がら分離し、
固定子3bの外周部の冷却通路35を経由してモータ室6の
底部の吐出室油溜34に収集する。
一方、潤滑油を分離した吐出冷媒ガスは、回転子3aの
端部近くで開口した吐出管を経由して圧縮機外部に排出
される。
なお、吐出冷媒ガスが回転子3aの近くを通過する際、
回転子3aが吐出冷媒ガスを拡散し、残存する潤滑油を遠
心分離するので、圧縮機外部への潤滑油流出量は極めて
少ない。
上部バランスウエイト75の遠心拡散作用によって分離
された潤滑油は、モータ3の巻線束の内部空間に沿って
流下し、吐出室油溜34に収集する。
フィルター149,油穴A38aを介して吐出室油溜34に通じ
るスラスト軸受20の背面側のレリース隙間27は、吐出圧
力の作用する潤滑油で充満される。その背圧付勢とシー
ルリング70の弾性力によって、スラスト軸受20は固定ス
クロール15の鏡板15bの本体フレーム5との結合面にス
ペーサ140を介して押接される。それによって、旋回ス
クロール18のラップ支持円盤18cは鏡板摺動面15b2とス
ラスト軸受20との間で挟持される。
吐出室油溜34の潤滑油は、後述する経路を経て背圧室
39に流入し、次第に背圧室圧力を高め、その背圧力によ
り旋回スクロール18のラップ支持円盤18cを固定スクロ
ール15の鏡板摺動面15b2に押圧し、固定スクロールラッ
プ15aの先端と旋回スクロール18のラップ支持円盤18cと
の間の隙間をなくし、それによって圧縮室が密封される
ので、圧縮途中冷媒ガス洩れを生じることなく効率良く
圧縮され、安定運転が継続する。
なお、旋回スクロールラップ18aの先端と固定スクロ
ール15との間の軸方向隙間は、圧縮途中冷媒ガスが隣室
の低圧側圧縮室に漏洩する際に、チップシール溝98に流
入し、そのガス背圧力によってチップシール98aがチッ
プシール溝98aの低圧縮室側面および固定スクロール15
に押圧されて、圧縮隙間をシールする。
圧縮機停止時、圧縮室内冷媒ガスの圧力差に基づく逆
流によって、旋回スクロール18が瞬時的に逆旋回運動す
るが、冷媒ガスが圧縮室から吸入室17に逆流することか
ら、旋回スクロール18は第13図のように、第1圧縮室61
a,61bが吸入室17に通じた状態の旋回角度で停止する。
また圧縮機停止時、圧縮室の冷媒ガスが吸入室17へ逆
流することによって吐出ポート16の冷媒ガス圧力が急低
下し、吐出ポート16と吐出室2との冷媒ガス圧力差によ
って弁体50bが吐出ポート16を塞ぎ、吐出室2から圧縮
室への吐出冷媒ガスの連続的な逆流を阻止する。
吸入室17と間欠的に連通する第2圧縮室51a,51bと外
周部空間37とは第1圧縮室61a,61bが吸入室17と連通状
態の時のみスラスト軸受20に設けられた油溝91を介して
連通すると共に、スラスト軸受20とラップ支持円盤18c
との間は潤滑油膜シールされるので、圧縮室から背圧室
39に圧縮途中冷媒ガスが逆流することはない。
圧縮機停止中は圧縮機内圧力が均衡し、アキュームレ
ータ室46は勿論のこと、圧縮室内にまで凝縮液冷媒が流
入しており、圧縮機冷時起動初期には液圧縮が生ず易
く、圧縮室内の圧縮冷媒圧力によって旋回スクロール18
に吐出ポート16と反対の方向のスラスト力が作用する。
一方、圧縮機冷時起動初期の背圧室39の圧力は低く、
旋回スクロール18のラップ支持円盤18cは鏡板摺動面15b
2から離反してスラスト軸受20まで後退し支持され、ラ
ップ支持円盤18cと固定スクロールラップ15aの先端との
間に隙間が生じ、圧縮ガス洩れによって圧縮室圧力が急
低下し、起動初期の圧縮負荷が軽減する。
万一、連続運転中に、圧縮室内で液圧縮などが生じて
瞬時的に圧縮室圧力が異常上昇した場合などには、旋回
スクロール18に作用するスラスト力が旋回スクロール18
の背面に作用する背圧付勢力よりも大きくなり、旋回ス
クロール18が軸方向に移動し、スラスト軸受20に支持さ
れる。そして、圧縮室の密封が上述と同様に解除して圧
縮室圧力が急低下し、圧縮負荷が低下する。
圧縮機冷時始動初期の吐出室油溜34の潤滑油は、駆動
軸4に設けられた螺旋状油溝41bのネジポンプ作用によ
って、油穴A38aを経由して油室A78aに吸い込まれる。
その後、潤滑油の一部は螺旋状油溝41bを経て旋回軸
受18bの摺動面を潤滑し、油室B78bから細穴40を通じて
減圧の後、背圧室39に流入する。
螺旋状油溝41aによって主軸受12に供給された潤滑油
は、スラスト軸受部13の各摺動面を潤滑の後、吐出室油
溜34に再回収される。
なお、主軸受12の上部の軸受隙間は、スラスト軸受部
13へ供給される潤滑油の油膜によっても密封される。
圧縮機冷時始動後の時間経過に追従してモータ室6の
圧力は上昇し、吐出室油溜34の潤滑油は背圧室39との間
の差圧によっても油室A78aに吸入され、螺旋状油溝41b
のネジポンプ作用と併せて背圧室39に給油され、背圧室
39の圧力を順次高める。
圧縮室の中心,旋回軸受18eの中心,環状リング94の
中心が各々ほぼ一致した配置機構において、環状リング
94は旋回スクロール18と共に旋回運動をするので、その
時の慣性力によって旋回ボス部18eに設けられた環状シ
ール溝95から飛び出そうとする。それによって、環状リ
ング94は本体フレーム5と環状シール溝95の外側面に押
接されると共に、環状リング94の油掻き作用によって環
状シール溝95と環状リング94との間に潤滑油が押し込ま
れ、その時の動圧発生によっても環状リング94が押圧さ
れ、油室A78aと背圧室39との間をシールする。
更に環状リング94は、背圧室39と油室A78aとの間の圧
力差によっても環状シール溝95の外側面に押圧されるの
で、両空間の間のシールは一層確実になる。
なお、環状溝94の表面に設けられた油溝94aに滞留す
る潤滑油の油膜によって環状リング94と本体フレーム5
との間の摺動面をシールすると共に摺動面の摩耗,摺動
抵抗が少なくなる。
高圧の油室A78aの潤滑油圧力と背圧室39の潤滑油圧力
によって旋回スクロール18は固定スクロール15の側に均
等に背圧付勢され、ラップ支持円盤18cと鏡板摺動面15b
2との間は円滑に摺動すると共にラップ支持円盤18cの変
形を少なくして圧縮室の軸方向隙間を最小にしている。
背圧室39に流入した潤滑油は、スラスト軸受20に設け
られた油溝91を介して間欠的に外周部空間37に流入し、
更に鏡板15bに設けられた油穴c38c,油ダンパ室145,細径
のインジェクション穴52を通して漸次減圧され、第2圧
縮室51a,51bに流入する。潤滑油は、その通路途中で各
摺動面を潤滑し、摺動隙間を密封する。
第2圧縮室51a,51bに注入された潤滑油は、吸入冷媒
ガスと共に圧縮室に流入した潤滑油と合流し、隣接する
圧縮室間の微少隙間を油膜密封して圧縮冷媒ガス漏れを
防ぎ、圧縮室間の摺動面を潤滑しながら圧縮冷媒ガスと
共に吐出ポート16を経て吐出室2,吐出バイパス管127,モ
ータ室6に順次排出される。
背圧室39を経由する吐出室油溜34から第2圧縮室51a,
51bまでの給油経路において、背圧室39は吐出圧力と吸
入圧力との間の適正な中間圧力を維持する。
第2圧縮室51a,51bのインジェクション穴52a,52b開口
部は、モータ室6の圧力に追従して変化する背圧室39の
圧力よりも瞬時的に高いが、その時の背圧室39と外周部
空間37とはラップ支持円盤18cがスラスト軸受20の油穴9
1の開口端を塞ぐと共にラップ支持円盤18cとスラスト軸
受20との間の摺動面を油膜シールしているので、圧縮途
中の冷媒ガスが背圧室39に逆流することもなく、且つ、
第2圧縮室51a,51bの平均圧力は背圧室39圧力よりも低
い。
また、前述のように圧縮機起動初期の旋回スクロール
18は、固定スクロール15から離反してシールリング70の
弾性力を受けるスラスト軸受20に支持される。
圧縮機起動安定後の背圧室39に差圧給油された潤滑油
は、中間圧力の付勢力を旋回スクロール18に作用させ
て、ラップ支持円盤18cを鏡板15bに押圧し、その摺動面
を油膜シールし、外周部空間37と吸入室17との間をシー
ルする。
また、背圧室39の潤滑油は、スラスト軸受20とラップ
支持円盤18cとの摺動面の隙間に介在し、その隙間を密
封する。
また、スクロール圧縮機の圧縮比が一定であることか
ら、冷時起動直後のように吸入冷媒ガス圧力が比較的高
くて圧縮室圧力が非常に高くなる場合、あるいは、異常
な液圧縮が生じた場合などは、上述のように旋回スクロ
ール18が固定スクロール15から離反し、スラスト軸受20
に支持される。
しかしながら、背圧付勢されたスラスト軸受20は、異
常上昇した圧縮室圧力荷重を支持できず、レリース隙間
27を減少させる方向に後退して、旋回スクロール18のラ
ップ支持円盤18cと固定スクロール15の固定スクロール
ラップ15aの先端との間の軸方向隙間が拡大する。これ
により、圧縮室間に多くの漏れが生じ、圧縮室圧力が圧
縮途中で急低下する。
圧縮負荷が瞬時に軽減した後、スラスト軸受20が瞬時
に元の位置に復帰して、背圧室39の圧力は著しい低下も
せず、安定運転が再継続する。
なお、旋回スクロール18がスラスト軸受20の方へ後退
する時、旋回スクロールラップ18aの先端と固定スクロ
ール15との間の軸方向寸法も拡大するが、チップシール
98aがその背面のガス圧によって固定スクロール15の側
に押圧されているので、この部分からの圧縮冷媒ガス漏
れはほとんど生じない。
また、旋回スクロール18と固定スクロール15との間の
軸方向隙間部に異物の噛み込みが生じた場合にも、上述
と同様に、スラスト軸受20が後退して異物を除去する。
圧縮機長期停止中は、逆止弁装置50のバネ装置50cが
伸長して弁体50eが吐出ポート16を塞ぎ、モータ室6か
ら凝縮冷媒や潤滑油が圧縮室に流入するのを防ぐ。吸入
配管138を経由して圧縮機に帰還する液冷媒や潤滑油は
分流器901を介してアキュームレータ室46に流入し、貯
溜される。
圧縮機熱時再起動時の吸入冷媒ガス圧力は、冷凍サイ
クルの圧力バランスの結果、吐出圧力に等しい高圧状態
にある。このため、再起動トルクが過大となり、圧縮機
起動不能が生じることがある。
この対策として、再起動時にモータ3を極低速度で凝
起動させ、圧縮室に充満する潤滑油や冷媒ガスを吸入室
17に流出させ、その後、モータ3を正回転起動させる場
合がある。このモータ3の逆回転起動の際に、圧縮室が
圧力低下することによって逆止弁装置50の弁体50bが圧
縮室の側に吸引されようとするが、弁体50bの移動距離
が適切に設定されているので、弁体50bが吐出ポート16
を塞ぐことがなく、圧縮室が真空状態になることによる
旋回スクロール18への過剰なスラスト力が生じないの
で、円滑な逆回転起動ができる。
また、上記実施例ではスラスト軸受20の背面に設けた
レリース隙間27に吐出室油溜34の潤滑油を導入したが、
モータ室6の冷媒ガスや最終圧縮行程中の圧縮冷媒ガ
ス、または圧縮最終行程の圧縮室と吐出ポート16とが通
じる領域の吐出冷媒ガスをレリース隙間27に導入しても
よい。
また、上記実施例では旋回スクロール18のラップ支持
円盤18cとスラスト軸受20との間の摺動隙間を潤滑油の
油膜のみをシールしたが、発明者が特願昭63−159996号
の明細書の第3図,第4図で提案しているような、環状
リング(82)をラップ支持円盤18cの背面側に装着し、
背圧室39と外周部空間37との間の摺動部隙間のシール性
能を向上してもよい。
また、上記実施例では、モータ3を逆回転起動させる
際に、弁体50bが吐出ポート16を塞がないように弁体50b
の移動距離を長く設定したが、圧縮機長期停止中などに
液冷媒に圧縮室に流入・充満することが少ない場合に
は、弁体50bのほぼ中央部に微少な穴を設けて、弁体50b
が吐出ポート16を塞いでも逆回転起動の際に、圧縮室が
真空状態にならないようにすることによって、弁体50b
の移動距離を短くし、圧縮機停止直後の瞬時逆回転時間
を短くすることもできる。
次に、第2の実施例の動作について、第14図を参照し
ながら説明する。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した冷媒のうちの未蒸
発冷媒は、第1の実施例の場合と同様に、アキュームレ
ータ室246に流入し、冷媒ガスは吸入室17に流入する。
アキュームレータ室246に流入した未蒸発冷媒は、バ
ッフル148に衝突して比重の小さい冷媒ガスと比重の大
きい液冷媒および潤滑油とに分離し、液冷媒と潤滑油と
は底部の低圧油溜46bに収集する。
低圧油溜46bに貯溜する潤滑油と液冷媒は、冷媒ガス
が吸い込み管141aと上部開口端から吸入室17に流入する
際の負圧発生によって油吸い込み穴139aを通じて霧化状
態で吸入冷媒ガスと共に吸入室17に吸い込まれる。
吸入室17の両側から吸入された冷媒ガスは、圧縮後、
吐出室202に吐出され、密閉容器201の内壁と本体フレー
ム205の外周部との間の通路を通じてモータ室206に流入
すると共に、吐出バイパス管127を介してモータ室206に
流入する。
第1の実施例の場合と同様に、モータ室206で吐出冷
媒ガスから分離した潤滑油は、吐出室油溜234に収集す
る。
その他の動作については、第1の実施例の場合と類似
しているので説明を省略する。
次に、第3の実施例の動作について、第15図〜第17図
を参照しながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように吸入冷媒ガスの温度
が高く且つ冷媒速度が低い時には、分流器B901bのコイ
ルバネ906が第15図,第16図のように伸長して、開閉管9
05を吸入配管138bの上流側の方へ移動させ、開閉管905
の開口部が吸入空間903bとアキューム空間904bとに連通
状態になる。冷凍サイクルの蒸発器から吸入配管138bを
経由して分流器B901bに流入した吸入冷媒ガスは、吸入
室17迄の吸入通路長さが短くて通路抵抗の少ない吸入空
間,吸入管B347b,吸入穴43を順次経由して過剰な吸熱を
することなく吸入室17に流入し、圧縮・吐出される。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒が低温度の未蒸発液を多
く含み且つ冷媒速度が高い時には、分流器B901bコイル
バネ906が第17図のように収縮して開閉管905への付勢力
を解除すると共に、開閉管905がその自重と開閉管905内
を流れる冷媒の動圧とによって下流側に移動し、開閉管
905の開口部が吸入空間903bと遮断されると共にアキュ
ーム空間904bとのみ連通状態となる。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した未蒸発液を含む吸
入冷媒は、アキュームレータ室246に流入する。
なお、吸入冷媒温度が上記実施例の中間温度の状態に
ある場合には、コイルバネ906が全収縮せずに、開閉管9
05の開口部と吸入空間903bとの間の通路が狭まった状態
で連通する。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した冷媒のうちの未蒸
発冷媒は、第1の実施例の場合と同様に、アキュームレ
ータ室246に流入し、冷媒ガスは吸入空間903bを経由し
て吸入室17に流入する。
その他の動作については、第1の実施例の場合と同様
であるので、説明を省略する。
次に、第4の実施例の動作について、第18図〜第21図
を参照しながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように吸入冷媒ガスの温度
が高く且つ冷媒速度が低い時には、分流器C901cのコイ
ルバネ906cが第18図,第19図のように収縮して、開閉管
905cがその自重により下部の吸入管A447aの方へ移動
し、吸入配管138cに設けられたバイパス穴907と吸入空
間903cとが連通すると共に、開閉管905cの下端開口部が
吸入管A447aに連通状態となる。冷凍サイクルの蒸発器
から吸入配管138cを経由して分流器C901cに流入した吸
入冷媒ガスの大部分は、吸入室17迄の吸入通路長さが短
くて通路抵抗の少ない吸入空間903c,吸入管B447b,吸入
穴43を順次経由して過剰な吸熱をすることなく吸入室17
に流入し、圧縮・吐出される。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒が低温度の未蒸発液を多
く含む且つ冷媒速度が高い時には、分流器C901cのコイ
ルバネ906cが第21図のように伸長して開閉管905cに付勢
力を付与し、開閉管905cを吸入配管138cの上流側に移動
させ、バイパス穴907を閉じ、開閉管905cの下端開口部
が狭められた通路を介して吸入空間903cに通じると共
に、吸入管A447aに全開通状態となる。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した未蒸発液を含む吸
入冷媒の大部分は、アキュームレータ室446に流入し、
比重の軽い吸入冷媒ガスは、流入方向を変えて吸入空間
903cに流入し、吸入管B447b,吸入穴43を順次経由する吸
入通路抵抗の少ない吸入通路を経て吸入室17に流入す
る。
なお、吸入冷媒温度が上記実施例の中間温度の状態に
ある場合には、第19図に示すように、コイルバネ906cが
全伸長せずに、開閉管905cがバイパス穴907を半分程度
開口させる。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した冷媒のうちの未蒸
発冷媒は、第1の実施例の場合と同様に、アキュームレ
ータ室446に流入し、冷媒ガスは吸入空間903cを経由し
て吸入室17に流入する。
その他の動作については、第1の実施例の場合と同様
であるので、説明を省略する。
次に、第5の実施例の動作について、第22図〜第25図
を参照しながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように吸入冷媒ガスの温度
が高く且つ冷媒速度が低い時には、分流器D901dのコイ
ルバネ906dが第22図,第23図のように伸長して開閉管90
5dへの付勢力を増し、コイルバネ908の付勢力に抗して
開閉管905dを吸入配管138dの上流側の方へ移動させ、吸
入管A547aの分流器D901dへの開口部通路を閉じると共
に、吸入配管138dが開閉管905dに設けられたバイパス穴
907dを介して吸入空間903d,吸入管B547b,吸入穴43,吸入
室17へと順次通じている。
冷凍サイクルの蒸発器から吸入配管138を経由して分
流器D901dに流入した吸入冷媒ガスは、吸入室17迄の吸
入通路長さが短くて通路抵抗の少ない吸入空間903d,吸
入管B547b,吸入穴43を順次経由して過剰な吸熱をするこ
となく吸入室17に流入し、圧縮・吐出される。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒が低温度の未蒸発液を多
く含み且つ冷媒速度が高い時には、分流器D901dのコイ
ルバネ906dが第25図のように収縮すると共に、コイルバ
ネ908の付勢力と吸入冷媒が高速度で開閉管905dの底部
に衝突する際の衝突力によって開閉管905dが吸入配管13
8dの下流側へ移動し、開閉管905dの底部が吸入室17に通
じる吸入管B547bの開口端を遮断する。それに伴って、
アキュームレータ室546に通じる吸入管A547aの開口端が
開通する。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した未蒸発液を含む吸
入冷媒は、バイパス穴907d,アキューム空間904dを経由
してアキュームレータ室546に流入する。
なお、吸入冷媒温度が上記実施例の中間温度の状態に
ある場合には、第24図に示すように、コイルバネ906dが
全収縮せずに、開閉管905dの底部が吸入管B547bの開口
端部への通路を狭めた状態となる。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した冷媒のうちの未蒸
発冷媒は、第2の実施例の場合と同様に、アキュームレ
ータ室546に流入し、冷媒ガスは吸入空間903dを経由し
て吸入室17に流入する。
その他の動作については、第1の実施例の場合と同様
であるので、説明を省略する。
次に、第6の実施例の動作について、第26図〜第28図
を参照しながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように吸入冷媒ガスの温度
が高く且つ冷媒速度が低い時には、分流器E901eのコイ
ルバネ906eが第26図,第27図のように伸長して巻線間距
離(コイルピッチ)が広がって吸入管B47bの開口部と吸
入空間903eとが連通すると共に、円錐形状のコイルバネ
908eが収縮して巻線間距離(コイルピッチ)が狭まり、
アキューム空間904eと吸入管A47aとの間の通路が狭めら
れる。
冷凍サイクルの蒸発器から吸入配管138eを経由して分
流器E901eに流入した吸入冷媒ガスの大部分は、吸入室1
7迄の吸入通路長さが短くて通路抵抗の少ない吸入空間9
03e,吸入管B47b,吸入穴43を順次経由して過剰な吸熱を
することなく吸入室17に流入し、圧縮・吐出される。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒が低温度の未蒸発液を多
く含み且つ冷媒速度が高い時には、分流器E901eのコイ
ルバネ906eが第28図のように収縮して巻線管距離(コイ
ルピッチ)を狭め、吸入管B47bの開口部と吸入空間903e
とは狭小通路で連通すると共に、円錐形状のコイルバネ
908eが伸長して巻線間距離(コイルピッチ)が広がり、
アキューム空間904eと吸入管A47aとの間の通路が全開通
する。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した未蒸発液を含む吸
入冷媒の大部分は、アキューム空間904eを経由してアキ
ュームレータ室46に流入する。
なお、吸入冷媒温度が上記実施例の中間温度の状態に
ある場合には、吸入配管138eは吸入管A47aと吸入管B47b
の両側に通じ、冷凍サイクルの蒸発器から帰還した冷媒
のうちの未蒸発冷媒は、第1の実施例の場合と同様に、
アキュームレータ室46に流入し、冷媒ガスは吸入空間90
3eを経由して吸入室17に流入する。
その他の動作については、第1の実施例の場合と同様
であるので、説明を省略する。
次に、第7の実施例の動作について、第29図、第30図
を参照しながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように吸入冷媒ガスの温度
が高く且つ冷媒速度が低い時には、分流器F901fのコイ
ルバネ906fが第29図のように伸長して巻線間距離(コイ
ルピッチ)が広がって吸入管B747bの開口部と吸入配管1
38fとが連通すると共に、吸入管A747aにも通じている。
冷凍サイクルの蒸発器から吸入配管138fを経由して分
流器F901fに流入した吸入冷媒ガスの大部分は、吸入室1
7迄の吸入通路長さが短くて通路抵抗の少ない吸入管B74
7b,吸入穴43を順次経由して過剰な吸熱をすることなく
吸入室17に流入し、圧縮・吐出される。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒が低温度の未蒸発液を多
く含み且つ冷媒速度が高い時には、分流器F901fのコイ
ルバネ906fが第30図のように収縮して巻線間距離(コイ
ルピッチ)を狭め、吸入管B747bの開口部と吸入配管138
fとが狭小通路で連通し、吸入配管138fと吸入管A747aと
は常時連通している。
冷凍サイクルの蒸発器から帰還した未蒸発液を含む吸
入冷媒の大部分は、第2の実施例の場合と同時に、アキ
ューム空間904eを経由してアキュームレータ室246に流
入する。
なお、吸入冷媒温度が上記実施例の中間温度の状態に
ある場合には、吸入配管138fは吸入管A747aと吸入管B74
7bの両側に通じ、冷凍サイクルんの蒸発器から帰還した
冷媒のうちの未蒸発冷媒は、第1,第2の実施例の場合と
同様に、アキュームレータ室46に流入し、冷媒ガスは吸
入管B747bを経由して吸入室17に流入する。
その他の動作については、第2の実施例の場合と同様
であるので、説明を省略する。
次に、第8の実施例の動作について、第31図〜第34図
を参照しながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように吸入冷媒ガスの温度
が高く且つ冷媒速度が低い時には、分流器G901gのコイ
ルバネ906gが第31図のようにコイル径が収縮して分流器
G901gの本体ケース920gの内壁面とコイル外側面との間
が開通し、分流器G901gの吸入冷媒ガスが吸入管B847bを
介して吸入室17に流入し、圧縮され、吐出室802に吐出
される。
分流器G901gは吸入管A847aを介してアキュームレータ
室846に連通しているが、吸い込み管141bの通路途中の
吸入逆止弁装置928内に配置されたコイルバネ908gが吐
出室802からの伝熱を受けて温度上昇し、伸長して弁体9
22を移動させ、吸い込み管141bの途中通路を遮断してい
るので、吸入冷媒ガスがアキュームレータ室846を経由
して吸入室17に流入することはない。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒が低温度の未蒸発液を多
く含み且つ冷媒速度が高い時には、分流器G901gのコイ
ルバネ906gが第32図のようにコイル径を拡大して分流器
G901gと吸入管B847bとの連通路を狭めると共に、吸入逆
止弁装置928のコイルバネ908gが低温度の吸入室17から
の伝熱によって温度低下し、その自由長さを収縮して弁
体922への付勢力を解除する。弁体922は吸入室17からの
負圧を受けて下流側に移動し、吸い込み管141bの通路を
開通する。
分流器G901gに流入した冷媒の一部はコイルバネ906g
の巻線間の狭小通路を経て吸入室17に流入するが、未蒸
発冷媒ガスはアキュームレータ室846に流入し、気液分
離の後、吸入冷媒ガスのみが吸い込み管141bを通じて吸
入室17に流入し、液圧縮を生じることなく圧縮・吐出さ
れる。
なお、圧縮機停止中(熱時または冷時)は、吸入逆止
弁装置928のコイルバネ908gが伸長状態にあり、弁体922
が吸い込み管141bの途中通路を遮断しており、アキュー
ムレータ室846の底部に貯溜する液冷媒や潤滑油が油吸
い込み穴139bを介して吸入室17に流入,圧縮室に充満す
ることがなく、円滑な再始動運転を可能とする。
その他の動作については、第2の実施例の場合と同様
であるので、説明を省略する。
次に、第9の実施例の動作について、第35図を参照し
ながら説明する。
アキュームレータ室946の底部に滞留する液冷媒と潤
滑油とは、吸入冷媒ガスが吸い込み管941b内を通過する
際の負圧発生によって油吸い込み穴139cを介して吸入通
路内に吸い込まれ、吸入冷媒ガスと共に吸入室17に流入
する。
圧縮機停止中は、吸い込み管941bの下流側が液冷媒や
潤滑油の上部に位置しているので、液冷媒や潤滑油が油
吸い込み穴139cを経て吸入室17に流入することはない。
その他の動作については、第2および第8の実施例の
場合と類似であるので、説明を省略する。
次に、第10の実施例の動作について、第36図を参照し
ながら説明する。
圧縮機低速度運転時などのように冷媒循環量が少ない
ことに起因して蒸発器913で吸熱された冷媒ガスの温度
が高い場合には、吸入配管温度を検知する温度センサ91
9からの信号を受けた制御装置918によって切替え弁(電
磁弁)914の冷媒通路が制御され、蒸発器913からの吸入
冷媒ガスが吸入管915を通じてのみ圧縮室に流入する。
また、圧縮機高速度運転時などのように冷媒循環量が
多いことに起因して、吸入冷媒温度が低い場合には、温
度センサ919からの信号を受けた制御装置918によって切
替え弁(電磁弁)914の冷媒通路が切り替えられ、蒸発
器913からの吸入冷媒が吸入管916を通じてアキュームレ
ータ室917にのみ流入し、気液分離の後、冷媒ガスのみ
が圧縮室に流入する。
次に、第11の実施例の動作について、第37図を参照し
ながら説明する。
圧縮機運転速度が設定値以下の場合には、モータ3の
回転速度を制御する制御装置918aからの信号によって、
切替え弁(電磁弁)914aの冷媒通路が制御され、蒸発器
913からの吸入冷媒ガスが吸入管915aを通じてのみ吸熱
を受けることなく吸入室に流入する。
また、圧縮機運転速度が設定値を超えた場合には、制
御装置918aによって切替え弁(電磁弁)914aの冷媒通路
が切り替えられ、蒸発器913からの吸入冷媒が吸入管916
aを通じてアキュームレータ室917bにのみ流入し、気液
分離の後、冷媒ガスのみが吸い込み管941,941aを通じて
吸入室の反対側にそれぞれ流入する。
第10および第11の実施例の他の動作については、第2
の実施例と類似するので、説明を省略する。
以上のように上記実施例によれば、スクロール圧縮機
構を密閉容器921aに収納し、密閉容器921aの外蓋921bの
外壁面に近接させた外部に、吸入冷媒を気液分離し蓄積
させるアキュームレータ室917bを配置し、アキュームレ
ータ室917bを上流側としてスクロール圧縮機構の吸入室
17に接続した構成において、圧縮機外部の冷凍サイクル
の蒸発器の下流側を吸入室17およびアキュームレータ室
917bとに切替え弁(電磁弁)914aを介して接続し、圧縮
機運転速度が設定値を超える場合に、蒸発器の下流側と
アキュームレータ室917bとの間を連通する一方、蒸発器
の下流側と吸入室17との間を遮断し、それ以外の場合に
蒸発器の下流側とアキュームレータ室917bとの間を遮断
する一方、蒸発器の下流側と吸入室17との間を連通すべ
く作動する切替え弁(電磁弁)914aを備えたことによ
り、切替え弁(電磁弁)914aは圧縮機の運転速度を検出
して制御装置918aによりその通路が切替えられ、圧縮機
の運転速度が設定値以下の場合に蒸発器の下流側とアキ
ュームレータ室917bとを連通し、それ以外は蒸発器の下
流側とアキュームレータ室917bとの間を遮断すべく切替
え弁(電磁弁)914aが制御される吸入通路を備えたこと
により、圧縮機の運転速度が設定値を超える場合には、
蒸発器913から圧縮機910aに帰還する高流速の未蒸発吸
入冷媒をアキュームレータ室917bに流入させ、気液分離
し、未蒸発冷媒を含まない冷媒ガスのみを吸入室17に流
入させるので、液圧縮発生を防止して圧縮機耐久性を向
上させることができると共に、圧縮・吐出される吸入冷
媒循環量が安定し、冷凍サイクル配管系の圧力脈動を低
減させ、配管振動,騒音の発生を防止して静粛な冷凍装
置運転を実現することができる。
また、圧縮機の運転速度が設定値以下の場合には、蒸
発器913から圧縮機910aに帰還する低流速の吸入冷媒ガ
スをアキュームレータ室917bを経由することなく、直
接、吸入室17に流入させ、吸入通路途中の壁面からの吸
熱を少なくして圧縮効率の低下を防ぐことができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器1内に収納し、密閉容器1の内部に吸入冷媒を気
液分離し蓄積させるアキュームレータ室46を配置し、ア
キュームレータ室46を上流側としてスクロール圧縮機構
の吸入室17に接続した構成において、アキュームレータ
室46よりも上流側で圧つ冷凍サイクルの蒸発器913の下
流側に通じる吸入配管138通路を分流して吸入室17とア
キュームレータ室46とにそれぞれ接続し、吸入配管138
通路から吸入室17への分流割合をアキュームレータ室46
への分流割合よりも少なくし、吸入配管138通路から吸
入室17への通路抵抗をアキュームレータ室46を経由して
吸入室17に通じる通路抵抗よりも少なくしたことより、
吸入冷媒ガス速度の低い圧縮機低速度運転時には、分流
部の通路抵抗が小さい関係から、吸入冷媒ガスの大部分
を吸入室17に直接通じる流入通路を経て、流入通路途中
で過度な加熱を受けることなく吸入室17に流入させ、圧
縮効率の低下を防止することができる。
また、吸入冷媒速度の高い圧縮機高速度運転時には、
分流部の通路抵抗が大きくなる関係から、吸入冷媒の大
部分をアキュームレータ室46に通じる流入通路を経てア
キュームレータ室46に流入させ、気液分離し、未蒸発冷
媒を含まない冷媒ガスのみを吸入室17に流入させるの
で、液圧縮発生を防止して圧縮機耐久性を向上させるこ
とができると共に、圧縮・吐出される吸入冷媒循環量が
安定し、冷凍サイクル配管系の圧力動脈を低減させ、配
管振動,騒音の発生を防止して静粛な冷凍装置運転を実
現することができる。
また、分流後の吸入冷媒の一部をアキュームレータ室
46に流入させることなく、直接、吸入室17に吸熱を少な
くして流入させるので、きわめて簡易な手段により液圧
縮発生が少なく且つ圧縮効率の高い圧縮機を実現するこ
とができる。
また、上記実施例によればスクロール圧縮機構を密閉
容器201に収納し、密閉容器201の内部に吸入冷媒を気液
分離し蓄積させるアキュームレータ室246を配置し、ア
キュームレータ室246を上流側としてスクロール圧縮機
構の吸入室17に接続した構成において、アキュームレー
タ室246よりも上流側で且つ冷凍サイクルの蒸発器913の
下流側に通じる吸入配管138a通路を分流して吸入室17と
アキュームレータ室246とにそれぞれ接続し、分流後の
吸入通路の吸入室17への導入開口端が吸入配管138a通路
の分流開口端をほぼ通過した位置に配置され、吸入配管
138a通路の分流開口端を通過した吸入冷媒ガスが、その
流れ方向を反転して吸入室17への導入開口端へ流すべく
構成する吸入空間903a,吸入管B247,吸入穴43,吸入室17
から成る吸入通路を備え、その吸入通路の通路抵抗を他
の分流通路の通路抵抗より小さくしたことにより、冷凍
サイクルの蒸発器913の下流側に通じる吸入配管138a通
路の吸入冷媒がその流動方向と反流動方向とに分流し、
流動方向に分流した吸入冷媒がアキュームレータ室246
に、反流動方向に分流した吸入冷媒が吸入空間903aを経
由して吸入室17に流入すべく分流する際に、吸入冷媒を
比重の大きい未蒸発液を多く含む冷媒と比重の小さい冷
媒ガスとにその流動慣性力を利用した簡単な手段で、そ
の進行方向に分流してアキュームレータ室246に通じる
方向と、通路抵抗は少なく且つ吸入室17に直接通じる吸
入通路の側とに分流させることができる。その結果、吸
入冷媒ガスを過剰な吸熱をさせることなく吸入室17に流
入させ、圧縮効率の低下を防ぐことができると共に、未
蒸発冷媒をアキュームレータ室246で気液分離させた
後、冷媒ガスのみを吸入室17流入させることができるの
で、液圧縮を防止して耐久性を高めることができる。
また、未蒸発冷媒を含まない冷媒ガスのみを吸入室17
に流入させるので、圧縮・吐出される吸入冷媒循環量が
安定し、冷凍サイクル配管系の圧力脈動を低減させ、配
管振動,騒音の発生を防止して静粛な冷凍装置運転を実
現することができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器1に収納し、密閉容器1の内部に吸入冷媒を気液
分離し蓄積させるアキュームレータ室346を配置し、ア
キュームレータ室346を上流側としてスクロール圧縮機
構の吸入室17に接続した構成において、アキュームレー
タ室346よりも上流側で且つ圧縮機外部の冷凍サイクル
の蒸発器913の下流側に通じる吸入配管138b通路を分流
して吸入室17とアキュームレータ室346とにそれぞれ接
続し、分流部には両者への分流率を制御する分流制御装
置を設け、その分流制御装置は分流通路(吸入空間903b
とアキューム空間903b)の開度を調整する開閉管905と
その開閉管905を可動させるコイルバネ906とから成り、
コイルバネ906は、それ自身の温度が低下すると吸入室1
7に通じる分流通路(吸入空間903b)の通路開度を狭め
ると共にアキュームレータ室346に通じる分流通路(ア
キューム空間904b)の通路開度を広げるべくそのバネ長
さを収縮し、それ自身の温度が上昇すると吸入室17に通
じる分流通路(吸入空間903b)の通路開度を広げると共
にアキュームレータ室346に通じる分流通路(アキュー
ム空間904b)の通路開度を狭めるべくバネ長さを元の形
状に復帰すべく変形する形状記憶特性を備え、コイルバ
ネ906を分流通路(吸入空間903bとアキューム空間904
b)の途中に配置したことにより、全開時の通路抵抗の
少ない分流通路を提供することができる。
それによって、吸入冷媒ガス温度の高い圧縮機低速運
転時には、吸入冷媒ガスに過剰吸熱させることなく圧縮
室に導入し、圧縮効率の低下を防止することができる。
また、冷媒循環量が多く且つ吸入冷媒温度の低い圧縮
機高速運転時でも分流部における通路抵抗を増加させる
ことなく、吸入冷媒をアキュームレータ室346に導入さ
せ、気液分離の後、吸入冷媒ガスのみを圧縮室に流入さ
せることができるので、吸入損失の低減を図りながら液
圧縮を防止し、圧縮効率と耐久性を向上することができ
る。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器201に収納し、密閉容器201の内部に、吸入冷媒を
気液分離し蓄積させるアキュームレータ室246を配置
し、アキュームレータ室246を上流側としてスクロール
圧縮機構の吸入室17に接続した構成において、アキュー
ムレータ室246よりも上流側で且つ圧縮機外部の冷凍サ
イクルの蒸発器913の下流側に通じる吸入配管138f通路
を分流して吸入室17とアキュームレータ室246にそれぞ
れ接続し、分流部通路内にはコイルバネ906fを配置し、
コイルバネ906fは、それ自身の温度が上昇すると前述の
分流部から吸入室17への連通路を広げるべくその自由長
さが伸長してコイル間距離(コイルピッチ)が広がり、
それ自身の温度が下降すると分流部から吸入室17への連
通路を狭めるべくその自由長さが収縮してコイル間距離
(コイルピッチ)を狭めるべく変形する形状記憶特性を
備え、コイルバネ906fが分流部から吸入室17への連通路
を広げた状態の通路抵抗をアキュームレータ室246を経
由する吸入室17迄の通路抵抗よりも少なくしたことによ
り、吸入冷媒温度の変化が素早くコイルバネ906fに伝え
ることができる。そのことによって、吸入冷媒温度に応
じた吸入通路の分流構成を遅延なく可能となり、常時、
吸入通路の短縮と気液分離作用の遅延をなくし、吸入冷
媒の過剰な吸熱,未蒸発冷媒の圧縮室流入による液圧縮
を防止して圧縮効率と耐久性の常時向上を実現すること
ができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
封容器201に収納し、密閉容器201の内部に、吸入冷媒を
気液分離し蓄積させるアキュームレータ室246を配置
し、アキュームレータ室246を上流側としてスクロール
圧縮機構の吸入室17に接続した構成において、アキュー
ムレータ室246よりも上流側で且つ圧縮機外部の冷凍サ
イクルの蒸発器913の下流側に通じる吸入配管138e通路
を分流して吸入室17とアキュームレータ室46とにそれぞ
れ接続し、分流部通路内のアキューム空間904eには円錐
形状のコイルバネ908eを配置し、コイルバネ908eは、そ
れ自身の温度が上昇すると分流部からアキュームレータ
室46への連通路を狭めるべくその自由長さを収縮してコ
イル間隙間を狭め、それ自身の温度が下降すると分流部
からアキュームレータ室46への連通路を広げるべくその
自由長さを収縮してコイル間隙間を広げる形状記憶特性
を備え、コイルバネ908eが分流部からアキュームレータ
室46への連通路を広げた状態の通路抵抗を分流部からア
キュームレータ室46を経由せずに直接、吸入室17に吸入
する通路の抵抗よりも大きくしたことにより、冷媒温度
が高く且つ冷媒循環量の少ない圧縮機低速運転時に、吸
入冷媒をアキュームレータ室46へ流入させずに、吸入室
17に直接流入させるので、吸入冷媒中に含まれる潤滑油
がアキュームレータ室46に多量滞留するのを防止するこ
とができる。その結果、圧縮時間が長いことに起因して
圧縮ガス漏れの多い低速運転時でも、吸入冷媒ガス中に
含まれる潤滑油による圧縮室隙間密封作用により圧縮ガ
ス漏れを少なく圧縮効率を向上することができる。
また、冷媒温度が低く且つ冷媒循環量の多い圧縮機高
速運転時に、吸入冷媒をアキュームレータ室46へ流入さ
せて気液分離し、液冷媒と潤滑油とをアキュームレータ
室46に蓄積させ、少量の潤滑油と吸入冷媒ガスを圧縮室
に流入させることができる。
その結果、圧縮時間が短いことに起因して潤滑油によ
る圧縮室隙間密封作用を必要としない高速運転に、潤滑
油を圧縮することによる入力増加を低減し、圧縮効率を
向上することができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器201に収納し、密閉容器201の内部に、吸入冷媒を
気液分離し蓄積させるアキュームレータ室246を配置
し、アキュームレータ室246を上流側としてスクロール
圧縮機構の吸入室17に接続した構成において、アキュー
ムレータ室246よりも上流側で且つ圧縮機外部の冷凍サ
イクルの蒸発器913の下流側に通じる吸入配管138f通路
を分流して吸入室17とアキュームレータ室246とにそれ
ぞれ接続し、分流部通路内にはコイルバネ906fを配置
し、コイルバネ906fは、それ自身の温度が上昇すると伸
長してコイル間距離を広げ、それ自身の温度が低下する
と収縮してコイル間距離を狭めるべく変形する形状記憶
特性を備え、アキュームレータ室246を経由せずに前述
の分流部から吸入室17に通じる吸入通路の途中にコイル
バネ906fを配置し、吸入冷媒がコイルバネ906fのコイル
間通路を通過する吸入通路を構成したことにより、吸入
冷媒温度の高い圧縮機低速運転時には、コイルバネ206f
のコイル間距離が広がって吸入室17に通じる吸入通路の
通路抵抗が小さくなるので、吸入冷媒の大部分を過剰な
吸熱をさせることなく吸入室17に流入させ、圧縮効率の
低下を防ぐことができる。
また、蒸発器913から低温度の未蒸発冷媒が多量に流
入してくる圧縮機高速運転時には、コイルバネ906fのコ
イル間距離が狭まって吸入室17に通じる吸入通路の通路
抵抗を大きくすることができるので、吸入冷媒の大部分
をアキュームレータ室246に流入させ、気液分離の後、
冷媒ガスのみを圧縮室に導く通路を構成して液圧縮を防
止すると共に、未蒸発液を含む吸入冷媒の一部をコイル
間隙間を通過させて吸入室17に流入させる際に、未蒸発
液を分散して通路途中の加熱により、気化を早めながら
短い吸入通路を経て吸入室17に流入させることができる
ので、冷媒循環量の多い高速運転時でもアキュームレー
タ室246を経由する吸入通路抵抗を少なくでき、吸入効
率を向上することができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器201に収納し、密閉容器201の内部に、吸入冷媒を
気液分離し蓄積させるアキュームレータ室246を配置
し、アキュームレータ室246を上流側としてスクロール
圧縮機構の吸入室17に接続した吸入通路を設けた構成に
おいて、その吸入通路の途中の下流側の吸入室17の温度
が伝熱する領域にコイルバネ908gによって吸入通路の開
度を制御する吸入逆止弁装置928を設け、コイルバネ908
gは、それ自身の温度が上昇すると伸長して弁体922を移
動させて吸入通路の開度を狭め、それ自身の温度が下降
すると収縮して吸入通路における差圧によって弁体922
を元の位置に戻して吸入通路の開度を広げるべく変形す
る形状記憶特性を備えたことにより、圧縮機冷時起動初
期に、吸入逆止弁装置928によって吸入通路の開度を狭
めているので、アキュームレータ室846に貯溜する冷媒
液や潤滑油が急激に吸入室17へ流入するのを阻止するこ
とができ、それによって液圧縮発生を防止して起動初期
の異音発生や振動を防止すると共に、圧縮機体久性を向
上することができる。
また、圧縮機起動後の時間経過と共に吸入室17に隣接
する圧縮室の温度上昇に追従して徐々に吸入通路の開度
を広げることができるので、圧縮負荷を徐々に増加する
ことができる円滑な圧縮機始動が可能となり、モータ3
の小型化による圧縮機の小型化,コスト低減を図ること
ができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器201に収納し、密閉容器201の内部に、吸入冷媒を
気液分離し蓄積させるアキュームレータ室846を配置
し、アキュームレータ室846を上流側としてスクロール
圧縮機構の吸入室17に接続した吸入通路を設けた構成に
おいて、アキュームレータ室846に貯溜する潤滑油を吸
い込み管141bに再流入させる油吸い込み穴139bを吸い込
み管141bの通路途中に設け、油吸い込み穴139bの下流側
の吸入通路の途中の吸入室17の温度が伝熱する領域にコ
イルバネ908gによって吸入通路の開度を制御する吸入逆
止弁装置928を設け、コイルバネ908gは、それ自身の温
度が上昇すると伸長して弁体922を移動させて吸入通路
の開度を狭め、それ自身の温度が下降すると収縮して弁
体への付勢を解き、弁体922が吸入通路の差圧によって
移動して吸入通路の開度を広げるべく変形する形状記憶
特性を備え、コイルバネ908gが設定温度(常温)以下の
時に吸入通路の開度を閉じるまで伸長し、吸入通路内の
差圧が増せば吸入通路の開度を広げるべく作動する吸入
逆止弁装置928を備えたことにより、圧縮機運転中は圧
縮室に隣接する吸入室17からの伝熱によりコイルバネ90
8gを温度上昇してその自由長さを収縮させると共に、吸
入通路内の差圧によっても弁体922を下流側に移動して
吸入通路の開度を広げる吸入通路を構成することができ
るので、圧縮機冷時起動初期に、吸入逆止弁装置928に
よって吸入通路の開度を狭めているので、アキュームレ
ータ室846に貯溜する冷媒液や潤滑油が急激に吸入室17
へ流入するのを阻止することができ、それによって液圧
縮発生を防止して起動初期の異音発生や振動を防止する
と共に、圧縮機体久性を向上することができる。
また、圧縮機長期停止中は、吸入通路が閉じられてア
キュームレータ室846に貯溜する液冷媒や潤滑油が油吸
い込み穴139bを介して圧縮室に流入・充満するのを阻止
し、再起動時の液圧縮を防止して圧縮機体久性の向上を
図ることができる。
また、上記実施例によれな、スクロール圧縮機構を密
閉容器921aに収納し、密閉容器921aの圧縮室側端部の側
蓋921bの外側に、吸入冷媒の気液を分離し蓄積させるア
キュームレータ室917bを密閉容器921aから隔離構成し、
前述の圧縮部の吸入側とアキュームレータ室917b側との
間を2本の吸入管941,941aで連通し、その吸入管941,94
1aを介して側蓋921bとアキュームレータ室917bとを固定
したことにより、アキュームレータ室を含む圧縮機の直
径方向外形寸法を小さくして、圧縮機設置時の死空間を
少なくできる。
また、密閉容器921aからアキュームレータ室917bへの
伝熱を少なくすることができるので、吸入冷媒ガスの加
熱を少なくして圧縮効率を向上することができる。
また、上記実施例によれば、スクロール圧縮機構を密
閉容器921aに収納し、圧縮部を収納する密閉容器921aの
圧縮室側端部の側蓋921bの外側に吸入冷媒の気液を分離
し蓄積させるアキュームレータ室917bを密閉容器921aか
ら隔離構成し、スクロール圧縮部の吸入側とアキューム
レータ室917bとの間を2本の吸入管941,941aで連通し、
対称な2つの圧縮室を有し且つ同時圧縮するスクロール
圧縮部の吸入側に吸入管941,941aを均等配置連通したこ
とにより、吸入冷媒ガスがアキュームレータ室917bから
吸入側に流入する再の吸熱と圧力損失とをほぼ同じにす
ることができるので、両圧縮室圧力の差を少なくして圧
縮負荷とその変動を小さくでき、圧縮効率の向上と振動
の低減を図ることができる。
なお、上記実施例ではスクロール圧縮機について説明
したが、往復動式圧縮機や回転式圧縮機についても同様
の作用・効果を期待することができる。
また、上記実施例では冷媒圧縮機について説明した
が、窒素,酸素,ヘリウムなど他の気体圧縮機について
も同様の作用・効果を期待することができる。
また、上記実施例では圧縮機の運転速度を検出して制
御装置918aにより切替え弁(電磁弁)914aが切替えられ
たが、圧縮機低圧配管系の圧力、温度を検出しても良
く、またこれらの検出対象を組み合わせても良い。
発明の効果 以上のように本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921
a)に収納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(9
21a)に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積
させるアキュームレータ室(46,917b)を配置し、アキ
ュームレータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の
吸入室(17)に接続した構成において、圧縮機外部の吸
入配管(138,138a,138b,138e,138f)を吸入室(17)お
よびアキュームレータ室(46,917b)とに切替え弁(914
a)を介して接続し、圧縮機低圧側の温度または圧力が
設定値以下、圧縮機運転速度が設定値を超えるいずれか
の場合に、吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)とア
キュームレータ室(46,917b)との間を連通、吸入配管
(138,138a,138b,138e,138f)と吸入室(17)との間を
遮断または通路を狭め、それ以外の場合に吸入配管(13
8,138a,138b,138e,138f)とアキュームレータ室(46,91
7b)との間を遮断または通路を狭め、吸入配管(138,13
8a,138b,138e,138f)と吸入室(17)との間を連通すべ
く作動する切り替え弁(914a)を備えたことにより、圧
縮機低圧側の温度または圧力が設定値以下、圧縮機運転
速度が設定値を超えるいずれかの場合には、切替え弁
(914a)が作動して圧縮機外部の低圧側とアキュームレ
ータ室(46,917b)とが連通し、圧縮機外部からの吸入
流体の大部分をアキュームレータ室(46,917b)に流入
させ、気液分離し、分離した液体をその底部に貯溜さ
せ、気体のみを吸入室(17)に導入させるので、液圧縮
発生を防止して圧縮機耐久性を向上させることができる
と共に、圧縮・吐出される吸入冷媒循環量が安定し、冷
凍サイクル配管系の圧力脈動を低減させ、配管振動,騒
音の発生を防止して静粛な圧縮機運転を実現することが
できる。
また、上記以外の場合には、切替え弁(914a)が作動
して圧縮機外部の低圧側と吸入室(17)とが連通し、圧
縮機外部からの吸入流体の大部分がアキュームレータ室
(46,917b)を経由することなく、直接、吸入室(17)
に流入させ、吸入通路途中の壁面からの吸熱を少なくし
て圧縮効率の低下を防ぐことができる。
また、本発明は圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納
し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に近
接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるアキ
ュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレー
タ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した構成において、アキュームレータ室(46,
917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部の吸入配管(138,
138a,138b,138e,138f)を分流して吸入室(17)とアキ
ュームレータ室(46,917b)とにそれぞれ接続し、吸入
配管(138,138a,138b,138e,138f)から吸入室(17)へ
の分流割合をアキュームレータ室(46,917b)への分流
割合よりも少なくし、吸入配管(138,138a,138b,138e,1
38f)から吸入室(17)への通路抵抗をアキュームレー
タ室(46,917b)を経由して吸入室(17)に通じる通路
抵抗よりも少なくしたことにより、吸入流体速度の低い
圧縮機低速度運転時には、分流部の通路抵抗が小さい関
係から、吸入流体の大部分を吸入室(17)に直接通じる
流入通路を経て、流入通路途中で過度な加熱を受けるこ
となく吸入室(17)に流入させ、圧縮効率の低下を防止
することができる。
また、吸入流入速度の高い圧縮機高速度運転時には、
分流部の通路抵抗が大きくなる関係から、吸入流体の大
部分をアキュームレータ室(46,917b)に通じる流入通
路を経てアキュームレータ室(46,917b)に流入させ、
気液分離し、分離した液体その底部に貯溜させ、気体の
みを吸入室に流入させるので、液圧縮発生を防止して圧
縮機耐久性を向上させることができると共に、圧縮・吐
出される吸入流体循環量が安定し、吐出イクル配管系の
圧力脈動を低減させ、配管振動,騒音の発生を防止して
静粛な圧縮機運転を実現することができる。
また、分流後の吸入流体の一部をアキュームレータ室
(46,917b)に流入させることなく、直接、吸入室に吸
熱を少なくして流入させるので、きわめて簡易な手段に
より液圧縮発生が少なく且つ圧縮効率の高い圧縮機を実
現することができる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した構成において、アキュームレータ室(46,
917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部の吸入配管(138,
138a,138b,138e,138f)を分流して吸入室(17)とアキ
ュームレータ室(46,917b)とにそれぞれ接続し、分流
後の吸入室(17)への導入開口端が吸入配管(138,138
a,138b,138e,138f)の分流開口端をほぼ通過した位置に
配置され、吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)の分
流開口端を通過した吸入気体が、その流れ方向を反転し
て吸入室(17)への導入開口端へ流入すべく構成する吸
入通路(903a,247,43,17から成る)を備え、吸入通路の
通路抵抗を他の分流通路の通路抵抗より小さくしたこと
により、低圧側通路の吸入流体がその流動方向と反流動
方向とに分流し、流動方向に分流した吸入流体がアキュ
ームレータ室(46,917b)に、反流動方向に分流した吸
入流体が吸入室(17)に流入するべく分流する際に、吸
入流体を比重の大きい未蒸発液を多く含む流体と比重の
小さい気体とにその流体慣性力を利用した簡単な手段
で、その進行方向に分流してアキュームレータ室(46,9
17b)に通じる方向と、通路抵抗が少なく且つ吸入室(1
7)に直接通じる吸入通路の側とに分流させることがで
きる。その結果、吸入気体を過剰な吸熱をさせることな
く吸入室(17)に流入させ、圧縮効率の低下を防ぐこと
ができると共に、未蒸発流体をアキュームレータ室(4
6,917b)で気液分離させた後、気体のみを吸入室(17)
に流入させることがきでるので、液圧縮を防止して耐久
性を高めることができる。
また、未蒸発流体を含まない気体のみを吸入室(17)
に流入させるので、圧縮・吐出される吸入流体循環量が
安定し、吐出配管系の圧力脈動を低減させ、配管振動,
騒音の発生を防止して静粛な圧縮機運転を実現すること
ができる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した構成において、アキユーム空間(46,917
b)よりも上流側で且つ圧縮機外部の吸入配管(138,138
a,138b,138e,138f)を分流して吸入室(17)とアキュー
ムレータ室(46,917b)とにそれぞれ接続し、分流部に
は両者への分流率を制御する分流制御装置を設け、分流
制御装置が分流通路(吸入空間903bとアキユーム空間90
4b)の開度を調整するダンバー(905)とダンパー(90
5)を可動させるバネ装置(906)とから成り、バネ装置
(906)は、それ自身の温度が低下すると吸入室(17)
に通じる分流通路の通路開度を狭めると共に前記アキュ
ームレータ室(46,917b)に通じる分流通路の通路開度
を広げるべく変形し、それ自身の温度が上昇すると吸入
室(17)に通じる分流通路の通路開度を広げると共にア
キュームレータ室(46,917b)に通じる分流通路の通路
開度を狭めるべく元の形状に復帰すべく変形する形状記
憶特性を備え、バネ装置(906)を分流通路の途中に配
置したことにより、全開時の通路抵抗の少ない分流通路
を提供することができる。
それによって、吸入気体温度の高い圧縮機低速運転時
には、吸入流体に過剰吸熱させることなく圧縮室に導入
し、圧縮効率の低下を防止することができる。
また、流体循環量が多く且つ吸入流体温度の低い圧縮
機高速運転時でも分流部における通路抵抗を増加させる
ことなく、吸入流体をアキュームレータ室(46,917b)
に導入させ、気液分離の後、吸入気体のみを圧縮室に流
入させることができるので、吸入損失の低減を図りなが
ら液圧縮を防止し、圧縮効率と耐久性を向上することが
できる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した構成において、アキュームレータ室(46,
917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部の吸入配管(138,
138a,138b,138e,138f)を分流して吸入室(17)とアキ
ュームレータ室(46,917b)とにそれぞれ接続し、分流
部通路内にはバネ装置(906f)を配置し、バネ装置(90
6f)は、それ自身の温度が上昇すると分流部から吸入室
(17)への連通路を広げるべく変形し、それ自身の温度
が下降すると分流部から吸入室(17)への連通路を狭め
るべく変形する形状記憶特性を備え、バネ装置(906f)
が分流部から吸入室(17)への連通路を広げた状態の通
路抵抗をアキュームレータ室(46,917b)を経由する吸
入室(17)迄の通路抵抗よりも少なくしたことにより、
吸入流体温度の変化が素早くバネ装置(906f)に伝える
ことができる。そのことによって、吸入流体温度に応じ
た吸入通路の分流構成を遅延なく可能となり、常時、吸
入通路の短縮と気液分離作用の遅延をなくし、吸入流体
の過剰な吸熱,未蒸発流体の圧縮室流入による液圧縮を
防止して圧縮効率と耐久性の常時向上を実現することが
できる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した構成において、アキュームレータ室(46,
917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部の吸入配管(138,
138a,138b,138e,138f)を分流して吸入室(17)とアキ
ュームレータ室(46,917b)とにそれぞれ接続し、分流
部通路内(904e)にはバネ装置(908e)を配置し、バネ
装置(908e)は、それ自身の温度が上昇すると分流部か
らアキュームレータ室(46,917b)への連通路を狭める
べく変形し、それ自身の温度が下降すると分流部からア
キュームレータ室(46,917b)への連通路を広げるべく
変形する形状記憶特性を備え、バネ装置(908e)が分流
部からアキュームレータ室(46,917b)への連通路を広
げた状態の通路抵抗を分流部からアキュームレータ室
(46,917b)を経由しない吸入室(17)迄の通路抵抗よ
りも大きくしたことにより、吸入流体温度が高く且つ流
体循環量の少ない圧縮機低速運転時に、吸入流体をアキ
ュームレータ室(46,917b)へ流入させずに、吸入室(1
7)に直接流入させるので、吸入流体中に含まれる潤滑
油がアキュームレータ室(46,917b)の多量滞留するの
を防止することができる。その結果、圧縮時間が長いこ
とに起因して圧縮気体漏れの多い低速運転時でも、吸入
気体中に含まれる潤滑油による圧縮室隙間密封作用によ
り圧縮気体漏れを少なく圧縮効率を向上することができ
る。
また、吸入流体温度が低く且つ流体循環量の多い圧縮
機高速運転時に、吸入流体をアキュームレータ室(46,9
17b)へ流入させて気液分離し、流体液と潤滑油とをア
キュームレータ室(46,917b)に蓄積させ、少量の潤滑
油と吸入気体を圧縮室に流入させることができる。
その結果、圧縮時間が短いことに起因して潤滑油によ
る圧縮室隙間密封作用を必要としない高速運転に、潤滑
油を圧縮することによる入力増加を低減し、圧縮効率を
向上することができる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した構成において、アキュームレータ室(46,
917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部の吸入配管(138,
138a,138b,138e,138f)を分流して吸入室(17)とアキ
ュームレータ室(46,917b)とにそれぞれ接続し、分流
部通路内(904e)にはコイル状に成形されたバネ装置
(906f)を配置し、バネ装置(906f)は、それ自身の温
度が上昇すると伸長してコイル間距離を広げ、それ自身
の温度が低下すると収縮してコイル間距離を狭めるべく
変形する形状記憶特性を備え、アキュームレータ室(4
6,917b)を経由せずに分流部から吸入室(17)に通じる
吸入通路の途中にバネ装置(906f)を配置し、吸入流体
がバネ装置(906f)のコイル間通路を通過する吸入通路
を構成したことにより、吸入流体温度の高い圧縮機低速
運転時には、コイル状のバネ装置(906f)のコイル間距
離が広がって吸入室(17)に通じる吸入通路の通路抵抗
が小さくなるので、吸入流体の大部分を過剰な吸熱をさ
せることなく吸入室(17)に流入させ、圧縮効率の低下
を防ぐことができる。
また、低圧側通路から低温度の未蒸発流体が多量に流
入してくる圧縮機高速運転時には、コイル状のバネ装置
(906f)のコイル間距離が狭まって吸入室(17)に通じ
る吸入通路の通路抵抗を大きくすることができるので、
吸入流体の大部分をアキュームレータ室(46,917b)に
流入させ、気液分離の後、気体のみを圧縮室に導く通路
を構成して液圧縮を防止すると共に、未蒸発液を含む吸
入流体の一部をコイル間隙間を通過させて吸入室(17)
に流入させる際に、未蒸発液を分散して通路途中の加熱
により、気化を早めながら短い吸入通路を経て吸入室
(17)に流入させることができるので、流体循環量の多
い高速運転時でも(46,917b)を経由する吸入通路抵抗
を少なくでき、吸入効率が向上することができる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した吸入通路を設けた構成において、吸入通
路の途中の下流側の吸入室(17)の温度が伝熱する領域
にバネ装置(908g)によって吸入通路の開度を制御する
開度調整装置(928)を設け、バネ装置(908g)は、そ
れ自身の温度が上昇すると開度を狭め、それ自身の温度
が下降すると開度を広げるべく変形する形状記憶特性を
備えたことにより、圧縮機冷時起動初期に、開度調整装
置(928)によって吸入通路の開度を狭めているので、
アキュームレータ室(46,917b)に貯溜する流体液や潤
滑油が急激に吸入室へ流入するのを阻止することがで
き、それによって液圧縮発生を防止して起動初期の異音
発生や振動を防止すると共に、圧縮機体久性を向上する
ことができる。
また、圧縮機起動後の時間経過と共に吸入室(17)に
隣接する圧縮室の温度上昇に追従して徐々に吸入通路の
開度を広げることができるので、圧縮負荷を徐々に増加
することができる円滑な圧縮機始動が可能となり、圧縮
機駆動源の小型化による圧縮機の小型化,コスト低減を
図ることができる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収
納し、密閉容器(1)の内部または密閉容器(921a)に
近接させた外部に、吸入流対を気液分離し蓄積させるア
キュームレータ室(46,917b)を配置し、アキュームレ
ータ室(46,917b)を上流側として圧縮機構の吸入室(1
7)に接続した吸入通路を設けた構成において、アキュ
ームレータ室(46,917b)に貯溜する潤滑油を吸入通路
に再流入させる返油穴(139b)を吸入通路の途中に設
け、返油穴(139b)の下流側の吸入通路の途中の吸入室
(17)の温度が伝熱する領域にバネ装置(908g)によっ
て吸入通路の開度を制御する開度調整装置(928)を設
け、バネ装置8908g)は、それ自身の温度が上昇すると
開度を狭め、それ自身の温度が下降すると開度を広げる
べく変形する形状記憶特性を備え、設定温度以下の時に
開度を閉じ、吸入通路内の差圧が増せば開度を広げるべ
く作動する開度調整装置(928)を備えたことにより、
圧縮機運転中は圧縮室に隣接する吸入室(17)からの伝
熱によりバネ装置(908g)を温度上昇させて変形させる
と共に、吸入通路内の差圧によっても吸入通路の開度を
広げる吸入通路を構成することがでるので、圧縮機冷時
起動初期に、開度調整装置(928)によって吸入通路の
開度を狭めているので、アキュームレータ室(46,917
b)に貯溜する流体液や潤滑油が急激に吸入室(17)へ
流入するのを阻止することができ、それによって液圧縮
発生を防止して起動初期の異音発生や振動を防止すると
共に、圧縮機体久性を向上することができる。
また、圧縮機長期停止中は、吸入通路が閉じられてア
キュームレータ室(46,917b)に貯溜する流体液や潤滑
油が返油穴を介して圧縮室に流入・充満するのを阻止
し、再起動時の液圧縮を防止して圧縮機体久性の向上を
図ることができる。
また、本発明は、圧縮機構を密閉容器(921a)に収納
し、圧縮部を収納する密閉容器(921a)の圧縮室側端部
の側蓋(921b)外側に吸入流体の気液を分離し蓄積させ
るアキュームレータ室(917b)を密閉容器(921a)から
隔離構成し、圧縮部の吸入側とアキュームレータ室(91
7b)との間を複数の吸入管(941,941a)で連通し、吸入
管(941,941a)を介して側蓋(921b)とアキュームレー
タ室(917b)とを固定したことにより、アキュームレー
タ室(917b)を含む圧縮機の直径方向外形寸法を小さく
して、圧縮機設置時の死空間を少なくできる。
また、密閉容器からアキュームレータ室(917b)への
伝熱を少なくすることができるので、吸入流体の加熱を
少なくして圧縮効率を向上することができる。
また、本発明は、偶数の圧縮室を有する圧縮機構を密
閉容器(921a)に収納し、圧縮部を収納する密閉容器
(921a)の圧縮室側端部の側蓋(921b)外側に吸入流体
の気液を分離し蓄積させるアキュームレータ室(917b)
を密閉容器(921a)から隔離構成し、圧縮部の吸入側と
アキュームレータ室(917b)との間を複数の吸入管(94
1,941a)で連通し、偶数の圧縮室を有し且つ同時圧縮す
る圧縮部の吸入側に前記吸入管(941,941a)を均等配置
連通したことにより、吸入流体がアキュームレータ室
(917b)から吸入側に流入する際の吸熱と圧力損失とを
ほぼ同じにすることができるので、両圧縮室圧力の差を
少なくして圧縮負荷とその変動を小さくでき、圧縮効率
の向上と振動の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例における縦置形スクロ
ール冷媒圧縮機の縦断面図、第2図は、同圧縮機におけ
る主要部品の分解図、第3図は、同圧縮機における吸入
通路分流部の部分詳細図、第4図は、同圧縮機における
吐出ポート部に配置した逆止弁装置の部分詳細図、第5
図は、第4図における逆止弁装置の構成部品の外観図、
第6図は、同外観図、第7図は、同外観図、第8図は、
同圧縮機におけるバランスウエイトの外観図、第9図
は、同圧縮機における主要軸受部の部分詳細図、第10図
は、同圧縮機におけるシール部品の外観図、第11図は、
同圧縮機におけるスラスト軸受部の部分詳細図、第12図
は、第1図における電動機側の空間と吐出室側の空間と
をシールするためのシール部品の外観図、第13図は、第
1図におけるA−A線に沿った横断面図、第14図は、本
発明の第2の実施例における横置形スクロール冷媒圧縮
機の縦断面図、第15図は、本発明の第3の実施例におけ
る縦置形スクロール冷媒圧縮機の縦断面図、第16図は、
同圧縮機における吸入通路分流部の部分詳細図、第17図
は、同部分詳細図、第18図は、本発明の第4の実施例に
おける縦置形スクロール冷媒圧縮機の縦断面図、第19図
は、同圧縮機における吸入通路分流部の部分詳細図、第
20図は、同部分詳細図、第21図は、同部分詳細図、第22
図は、本発明の第5の実施例における縦置形スクロール
冷媒圧縮機の縦断面図、第23図は、同圧縮機における吸
入通路分流部の部分詳細図、第24図は、同部分詳細図、
第25図は、同部分詳細図、第26図は、本発明の第6の実
施例における縦置形スクロール冷媒圧縮機の縦断面図、
第27図は、同圧縮機における吸入通路分流部の部分詳細
図、第28図は、同部分詳細図、第29図は、本発明の第7
の実施例における縦置形スクロール冷媒圧縮機の縦断面
図、第30図は、同圧縮機における吸入通路分流部の部分
詳細図、第31図は、本発明の第8の実施例における縦置
形スクロール冷媒圧縮機の縦断面図、第32図は、同圧縮
機における吸入通路分流部の部分詳細図、第33図は、同
圧縮機における吸い込み管に設けた開度調整装置の部分
詳細図、第34図は、第33図における開度調整装置に用い
られる弁体の外観図、第35図は、本発明の第9の実施例
における縦置形スクロール冷媒圧縮機の縦断面図、第36
図は、本発明の第10の実施例における冷凍サイクルの吸
入側配管系の分流通路とその分流制御系統および冷媒圧
縮機への接続説明図、第37図は、本発明の第11の実施例
における冷凍サイクルの吸入側配管系の分流通路とその
分流制御系統および冷媒圧縮機への接続説明図、第38図
は、一般冷凍サイクルの配管系説明図、第39図は、従来
のアキュームレータの縦断面図、第40図は、従来のアキ
ュームレータを内臓したスクロール冷媒圧縮機の縦断面
図である。 1……密閉容器、6……モータ室、17……吸入室、43…
…吸入穴、46……アキュームレータ室、134……中仕切
り蓋、138……吸入配管、138a,138b,138e,138f……吸入
配管、139b……油吸い込み穴、141b……吸い込み管、15
0……断熱板、151……断熱空間、201……密閉容器、246
……アキュームレータ室、247……吸入管B、346……ア
キュームレータ室、846……アキュームレータ室、903a
……吸入空間、903b……吸入空間、904b,904e……アキ
ューム空間、905……開閉管、906……コイルバネ、906
f,908e,908g……コイルバネ、913……蒸発器、914a……
切替え弁(電磁弁)、917b……アキュームレータ室、91
8a……制御装置、921a……密閉容器、921b……側蓋、92
2……弁体、928……吸入逆止弁装置、941,941a……吸入
管。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    を近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、圧縮機外部の
    吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を前記吸入室(1
    7)および前記アキュームレータ室(46,917b)とに切替
    え弁(914a)を介して接続し、圧縮機低圧側の温度また
    は圧力が設定値以下、圧縮機運転速度が設定値を超える
    いずれかの場合に、前記吸入配管(138,138a,138b,138
    e,138f)と前記アキュームレータ室(46,917b)との間
    を連通、前記吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)と
    前記吸入室(17)との間を遮断または通路を狭め、それ
    以外の場合に前記吸入配管(138,138a,138b,138e,138
    f)と前記アキュームレータ室(46,917b)との間を遮断
    または通路を狭め、前記吸入配管(138,138a,138b,138
    e,138f)と前記吸入室(17)との間を連通すべく作動す
    る前記切り替え弁(914a)を備えた気体圧縮機。
  2. 【請求項2】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部
    の吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を分流して前
    記吸入室(17)と前記アキュームレータ室(46,917b)
    とにそれぞれ接続し、前記吸入配管(138,138a,138b,13
    8e,138f)から前記吸入室(17)への分流割合を前記ア
    キュームレータ室(46,917b)への分流割合よりも少な
    くし、前記吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)から
    前記吸入室(17)への通路抵抗を前記アキュームレータ
    室(46,917b)を経由して前記吸入室(17)に通じる通
    路抵抗よりも少なくした気体圧縮機。
  3. 【請求項3】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部
    の吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を分流して前
    記吸入室(17)と前記アキュームレータ室(46,917b)
    とにそれぞれ接続し、分流後の前記吸入室(17)への導
    入開口端が前記吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)
    の分流開口端をほぼ通過した位置に配置され、前記吸入
    配管(138,138a,138b,138e,138f)の分流開口端を通過
    した吸入気体が、その流れ方向を反転して前記吸入室
    (17)への前記導入開口端へ流入すべく構成する吸入通
    路(903a,247,43,17から成る)を備え、前記吸入通路の
    通路抵抗を他の分流通路の通路抵抗より小さくした気体
    圧縮機。
  4. 【請求項4】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部
    の吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を分流して前
    記吸入室(17)と前記アキュームレータ室(46,917b)
    とにそれぞれ接続し、分流部には両者への分流率を制御
    する分流制御装置を設け、前記分流制御装置は分流通路
    (吸入空間903bとアキユーム空間904b)の開度を調整す
    るダンパー(905)と前記ダンパー(905)を可動させる
    バネ装置(906)とから成り、前記バネ装置(906)は、
    それ自身の温度が低下すると前記吸入室(17)に通じる
    分流通路の通路開度を狭めると共に前記アキュームレー
    タ室(46,917b)に通じる分流通路の通路開度を広げる
    べく変形し、それ自身の温度が上昇すると前記吸入室
    (17)に通じる分流通路の通路開度を広げると共に前記
    アキュームレータ室(46,917b)に通じる分流通路の通
    路開度を狭めるべく元の形状に復帰すべく変形する形状
    記憶特性を備え、前記バネ装置(906)を分流通路の途
    中に配置した気体圧縮機。
  5. 【請求項5】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部
    の吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を分流して前
    記吸入室(17)と前記アキュームレータ室(46,917b)
    とにそれぞれ接続し、分流部通路内にはバネ装置(906
    f)を配置し、前記バネ装置(906f)は、それ自身の温
    度が上昇すると前記分流部から前記吸入室(17)への連
    通路を広げるべく変形し、それ自身の温度が下降すると
    前記分流部から前記吸入室(17)への連通路を狭めるべ
    く変形する形状記憶特性を備え、前記バネ装置(906f)
    が前記分流部から前記吸入室(17)への連通路を広げた
    状態の通路抵抗を前記アキュームレータ室(46,917b)
    を経由する前記吸入室(17)迄の通路抵抗よりも少なく
    した気体圧縮機。
  6. 【請求項6】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部
    の吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を分流して前
    記吸入室(17)と前記アキュームレータ室(46,917b)
    とにそれぞれ接続し、分流部通路内(904e)にはバネ装
    置(908e)を配置し、前記バネ装置(908e)は、それ自
    身の温度が上昇すると前記分流部から前記アキュームレ
    ータ室(46,917b)への連通路を狭めるべく変形し、そ
    れ自身の温度が下降すると前記分流部から前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)への連通路を広げるべく変形す
    る形状記憶特性を備え、前記バネ装置(908e)が前記分
    流部から前記アキュームレータ室(46,917b)への連通
    路を広げた状態の通路抵抗を前記分流部から前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を経由しない前記吸入室(1
    7)迄の通路抵抗よりも大きくした気体圧縮機。
  7. 【請求項7】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した構成において、前記アキュー
    ムレータ室(46,917b)よりも上流側で且つ圧縮機外部
    の吸入配管(138,138a,138b,138e,138f)を分流して前
    記吸入室(17)と前記アキュームレータ室(46,917b)
    とにそれぞれ接続し、分流部通路内(904e)にはコイル
    状に成形されたバネ装置(906f)を配置し、前記バネ装
    置(906f)は、それ自身の温度が上昇すると伸長してコ
    イル間距離を広げ、それ自身の温度が低下すると収縮し
    て前記コイル間距離を狭めるべく変形する形状記憶特性
    を備え、前記アキュームレータ室(46,917b)を経由せ
    ずに前記分流部から前記吸入室(17)に通じる吸入通路
    の途中に前記バネ装置(906f)を配置し、吸入流体が前
    記バネ装置(906f)のコイル間通路を通過する吸入通路
    を構成した気体圧縮機。
  8. 【請求項8】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した吸入通路を設けた構成におい
    て、前記吸入通路の途中の下流側の前記吸入室(17)の
    温度が伝熱する領域にバネ装置(908g)によって前記吸
    入通路の開度を制御する開度調整装置(928)を設け、
    前記バネ装置(908g)は、それ自身の温度が上昇すると
    前記開度を狭め、それ自身の温度が下降すると前記開度
    を広げるべく変形する形状記憶特性を備えた気体圧縮
    機。
  9. 【請求項9】圧縮機構を密閉容器(1,921a)に収納し、
    前記密閉容器(1)の内部または前記密閉容器(921a)
    に近接させた外部に、吸入流体を気液分離し蓄積させる
    アキュームレータ室(46,917b)を配置し、前記アキュ
    ームレータ室(46,917b)を上流側として前記圧縮機構
    の吸入室(17)に接続した吸入通路を設けた構成におい
    て、前記アキュームレータ室(46,917b)に貯溜する潤
    滑油を前記吸入通路に再流入させる返油穴(139b)を前
    記吸入通路の途中に設け、前記返油穴(139b)の下流側
    の前記吸入通路の途中の前記吸入室(17)の温度が伝熱
    する領域にバネ装置(908g)によって前記吸入通路の開
    度を制御する開度調整装置(928)を設け、前記バネ装
    置(908g)は、それ自身の温度が上昇すると前記開度を
    狭め、それ自身の温度が下降すると前記開度を広げるべ
    く変形する形状記憶特性を備え、設定温度以下の時に前
    記開度を閉じ、前記吸入通路内の差圧が増せば前記開度
    を広げるべく作動する前記開度調整装置(928)を備え
    た気体圧縮機。
  10. 【請求項10】圧縮機構を密閉容器(921a)に収納し、
    圧縮部を収納する前記密閉容器(921a)の圧縮室側端部
    の側蓋(921b)外側に吸入流体の気液を分離し蓄積させ
    るアキュームレータ室(917b)を前記密閉容器(921a)
    から隔離構成し、前記圧縮部の吸入側と前記アキューム
    レータ室(917b)との間を複数の吸入管(941,941a)で
    連通し、前記吸入管(941,941a)を介して前記側蓋(92
    1b)と前記アキュームレータ室(917b)とを固定した気
    体圧縮機。
  11. 【請求項11】偶数の圧縮室を有する圧縮機構を密閉容
    器(921a)に収納し、圧縮部を収納する密閉容器(921
    a)の圧縮室側端部の側蓋(921b)外側に吸入流体の気
    液を分離し蓄積させるアキュームレータ室(917b)を前
    記密閉容器(921a)から隔離構成し、前記圧縮部の吸入
    側と前記アキュームレータ室(917b)との間を複数の吸
    入管(941,941a)で連通し、偶数の圧縮室を有し且つ同
    時圧縮する圧縮部の前記吸入側に前記吸入管(941,941
    a)を均等配置連通した気体圧縮機。
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